第21話
2日休養があり、4月12日
東京モモンガーズとの試合。
代打で出場した。
ここまで、まったく打てていないので。結果を出さなければと焦っていた。
7回、2アウト満塁の場面、
代打、柊とアナウンスされる。
僕は、ヘルメットをかぶって、打席に立った。
空は、明るい。今は昼の3時50分ぐらいである。
右打席に入り、構える。
相手ピッチャーは、昨年防御率4点代の右投げの投手
スライダーが持ち味の選手である。
ストレートのアウトコースを待つ。
相手ピッチャーが1球目を投じた。
アウトコースのスライダーに思わず打ってしまう。
運よくファウルになり、ほっとする。
2球目、インコースのフォークボールを見逃し、ボール。
相手ピッチャーが少し時間を立てて、キャッチャーのサインに首を縦に振る。
3球目のアウトコースにストレートが投げられる。
僕は、自分の狙い通りのボールが来たと思いスイングする。
しかし、バットは空をきり、ボールはキャッチャーミットにおさまり、
空振り三振が言い渡される。
僕は、悔しさを滲ませて、打席を去った。
なんで、打席で打てなかったんだろうと守備につく時間の間考えた。
たぶん、スイングのフォームがよくなかったのだろう。
スイングした軌道がボールの位置とずれていたから、バットに当たらなかった。
素振りをして、ちゃんと自分のフォームをものにしようとおもった。
ショートの守備について。守備を堅実にこなして、この日は終わった。
それから、2試合出番がなくて、4月15日になった。
休日になり、僕は寮で休んでいると。
ドラフト4位の村上が入ってきた。
下の名前は哲也というらしい。
「柊さんの部屋普通ですね」と村上が言った。
「普通か、だよね」
「2軍生活どうですか」
「まあ、寮があるから楽だけど、やっぱ打てなくなったよ」
「柊さん、春季キャンプ絶好調でしたもんね」
「ああ、まあ。調子よすぎたのかもな」
「けど、柊さん守備力高いし、大丈夫じゃないですか」
「いや、まあぼちぼち頑張るよ。村上は代打でまあまあ結果出してるし、
そろそろ、スタメン呼ばれるんじゃないかな」
「そうだといいんだけど、外野は安藤さんいるし、小久保さん、園田さんがいるし、ライバルいるんですよ」
「安藤はたぶん、1軍に上がるから、それまで、頑張れ」
「安藤さん、結果残してますよね。ここまで、打率340 50打数17安打」
「いや、ちょっとドラ1で重圧あるのにすごいよね。」
「さわやかイケメンだし、もうファンいますもん」
「村上も、成績残せるように頑張れよ」
「もちろんです」
その後、1時間、僕達はゴロゴロしてすごした。
昼に、食堂に行くと、ゲーム大会を開こうと、
鈴村が提案した。ドラフトの同期同士よしみを深めために、みんな、賛成して
ゲーム大会が開かれることになった。
「よっしゃー、1位だぜ」とキャッチャーのドラフト8位の倉田が叫ぶ。
「まじか、ぬかされた」とドラフト7位、ピッチャー 住田が言った。
「いや、まだ次がありますからそこから挽回です」とドラフト 3位 ピッチャー
外村が言った。
いま、やっているゲームは、路面で、車を走らせて1周周り誰が1位か競うゲームである。
アイテムもあって、相手に攻撃できる。みんなの知っているゲームだ。
いま、現在の順位は、倉田さん1位、住田さん2位、中条さん3位となっている。
全員、参加できるので、だれがだれであるか分からなくなる。
2回目のレースが始まった。
ゲームのレースは計5回ある。
「うわ、甲羅投げるなよ、中条」とドラフト5位の鈴村が叫ぶ
「うわ、攻撃された。」と安藤が言った。
「よっしゃ、今1位だぜ」と住田が言う。
しかし、ここから、住田は最下位へと落ちてしまう。
「うわ、みんなアイテム使って、当てられる。」と叫ぶ住田
「へぇ、へぇ、当ててやったぜ」と悪役風の口調の鈴村が言った。
「よっしゃー、2位だ。」と倉田が叫んだ
「まじかよ5位だった」と俺も叫んだ。
みんな、住田が最下位に落ちたことを、面白がっていた。
「あんなに1位よゆーだぜって言っていたのに残念でした」と倉田が言う。
倉田はどうやらあおるのが好きなようだ。
「2位ぐらいで喜ばないでもらえます」と住田は言った。
倉田と住田は仲がいいので、険悪な雰囲気なはならない
5回のレースが終わり順位が出た。
1位は倉田。2位は中条、3位は村上となった。
みんなわいわいと順位について騒いでいた。
同期とはしゃいでゲームするのは意外と楽しかった。
ゲームが終わると解散してみんな自室にもどる。
部屋に戻り、トレーニング室に行き、素振りをする。
最近、まったく打てていないので、危機感を感じて、いつもより多めに素振りをした。
まえに、空振りしたボールをイメージして、素振りをする。
当たった打球はセンター前に抜けた、
自分のイメージなので、実際には抜けていないが。
500回ぐらい素振りをしてその日は終えた。
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