第38話 卒業と行方不明に?
卒業式を終えて、美咲と久しぶりに2人で会話。
もうこの教室に来ることはないんだな。
【裕二、ユキさんと仲良くやってる?】
【美咲、唐突に何だよ。ユキさん、おっちょこちょいなとこあってさ、店も大変だよ。助っ人何人か来てるけどさ。美咲こそ準備は出来てるの?いろいろ大変だろ。懐かしくなってホームシックになるんじゃないかな?】
【寂しくなるかもね〜なんて考える暇もないくらい忙しいって。もうバイトもフルにしないと】
【バイトの鬼は続くんだな。向こうに行っても。美咲の宿命なのかな?】
【私はね、そうやって高校生活送ってきたの。バイクも持ってく。裕二との思い出と共に】
【カッコつけて、この〜。大袈裟だよ。こっちに帰ってきたらお店に来てよ。最優先で予約してあげるからさ、ジェット乗ろう】
【ユキさんにヤキモチ焼かれちゃうよ。元カノ乗せていたら。遠慮しとく】
【大人の女性だから割り切ってるよ。なぁ、美咲、俺達知り合って良かったよな?こんな形になってしまったけど】
【もちろんだよ。あの夏は宝物。裕二、ありがとう。本当に楽しかった。それに友達としてこれからも続くじゃん。そうでしょ?】
【俺は最高の親友と思ってるよ。ところで今年のGWには帰ってくる?】
【難しいね、バイト特に忙しいはずだから】
【そうか。じゃ、無理しない程度にバイトも勉強もサークルも。結局無理することになるな】
【そうだね。裕二も無理しすぎないでね。じゃあ、ユキさんにも、よろしくね。裕二、元気でね】
【美咲も、彼氏出来たら教えてよ。変なのだったらぶっ飛ばす!】
【そんなこと言って喧嘩弱いくせに。じゃね】
ここで美咲とは別れた。もうとっくに彼氏彼女の関係では無かったけれど。美咲の大学生活が幸せでありますように。
明日から社員だよな?俺。インストラクターとしてデビュー。大丈夫だとは思うけど。
今日はとにかく寝る。寝不足じゃヤバい💤😴
緊張して眠れなかった。寝不足だ〜
店開いてないの?まさかユキさん寝坊?
【ユキさん、寝てるの?お店開けないと。何だいるじゃないですか。それと、もうお客さん?って、えっ⁉︎嘘だろ?はるとさん⁉︎何で】
ユキさんは、冷静に、
【裕二くん、冷静に聞いてね。全て話すから】
冷静になんてなれる訳ないって。
【はるとさんじゃないですか!今までどこに?とりあえず全て説明を】
はるとさんは手をかざして、立て続けに話す俺を遮るように、
【待ってくれ、必ず説明する。今は美咲ちゃんを救うことを最優先に】
美咲、何のこと?昨日卒業式で会ったぞ。
ユキさんが、近づいてきて、手を握りしめて、
【美咲ちゃん、連絡取れる?メールしてみて。内容は何でもいいから返信してくれるようなことでお願い】
【取れますけど、…はい、今しましたよ。でもすぐには返信来ないと思いますよ。着いたばかりで忙しいと思うので…】
ユキさんは、涙目になって、
【裕二くん、美咲ちゃん行方不明になっちゃうそれもかなり大変な場所に】
なっちゃう?行方不明?未来形?何もかも解らなくなってきた。
はるとさんは、ユキさんにアイコンタクト。
【裕二くん、はるとくんとすぐに向かってほしいとこあるの】
【なんかよく解らないけど、ユキさんの言う通りに。ここは大丈夫ですか?予約入ってますけど。キャンセルですか?】
【レイジ、みさきさんの2人が来てくれるから。裕二くんはすぐに研究所に向かって。その途中ではるとくんから説明を、はるとくん、裕二くんを動揺させないようにね】
【解った。じゃ、乗って。研究所へ向かう】
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