第51話 るいの本心

るいさんが話したいことって、なんだろう?


【私は涼って恋人がいるの】


 はじめて聞く名前だ。俺だけに話してくれたのかな?その後全てを、るいさんは話してくれた。内容はこうだ。


 るいさんと涼って恋人は研究所で未来の地球で大きな問題があることを知り、その調査に向かい、戻る途中で涼さんと離れてしまったと。


 その後、涼さんの居場所が解って、るいさんは単独で向かい、その時に俺達のことを知り、助けに来てくれたと。そして、はるとさんは、るいさんを探しに単独で。


 探しに行く順序として、はるとさん→るいさん→涼さん、となる訳だ。未来の地球ってここのことか。それとももっと先の未来かな?


 ここは、確かに暑かったな。日中50℃くらいあったんじゃないか。服の上からでも日差しが痛かったのが解る。そんな中でるいさん水着でよくいられたな。


 るいさんは結局、涼さんの場所解らなかったのかな?はるとさんは戻れたのかな?


【るいさん、話は解りました。涼さんって人には会えたんですか?】


【うん。でもね、原因を掴むまで帰らないと。それでブレスレッド渡して、何かあったら迷わず戻ると約束してくれたの。私もユキ達に心配かけてると思ったから戻らなければと。そこで裕二くん達のこと知ったんだ。さきとの会話、聞こえてきたからね】


あっ、俺達もはるとさんの声が。それか。


ブレスレッド持ってる同士で混線するのか。


 そう言えば、はるとさんは、るいさんを見つけたと言っていたな。


【はるとさん、るいさんを見つけたって。そんな声聞こえたけど、実際には会ってないんですか?】


【たぶん違う時間軸に行ってしまったのかも。そこで話したい本題なんだけど、私は、はるとを探しに戻る。だから、お願い。美咲ちゃんと無事戻れたら、あの無人島、というよりもこの無人島に来て洞窟の入り口にブレスレッドを置いてくれない?私を探しにはるとが来てるなら向かった先は未来だと思うから】


 そうか。俺と美咲は過去に戻ることになるからね。そのブレスレッドは未来のるいさんが見つけることになるもんね。


【るいさん、ジャンプするんですか?】


【うん。私はJP能力あるからね。疲れるけど時空の狭間の行き先をコントロール出来るんだ。じゃ、美咲ちゃんと幸せにね】


【解りました。はるとさん見つけたら必ずお店に戻るように伝えてください。そして、るいさんも。パエリア🥘作ってくれること覚えておいてください】


※チュ😘※ るいさん?


何、な、に、なんですか〜そのキスは?


美咲、熟睡してるからいいけど…焦った〜


【ありがとう。さっきの約束お願いね。裕二くん。赤色に光出したよブレスレッド。しっかり美咲ちゃん掴んであげてね】



るいさんは、離れて、



そして俺と美咲は、


気がつけば、研究所に戻ってる。



【おかえり。まったく人の話を最後まで聞かないから。で、るいは?】


【さきさん、ブレスレッドとスマホ📱みたいな充電器ください。無人島の洞窟に置きにいかないと】


 俺は慌てて、そこらにあるブレスレッドを持ち出し洞窟へ、


【待ちなさい!】


 さきさんが足を出して、そこに俺は思いっきりひっかかり、頭から地面に。



※ゴチン!!※ 🤪



 何か見えたような…川が、綺麗な川が流れている。



ん?誰だ?美咲。寝てるじゃん。


どうしたんだっけ?何でここにいるんだ?



おっ、俺も倒れたのか?


 なんだなんだ?この綺麗な脚は?完璧な美脚だ😍パーフェクト!アメージング!



※【まったく、そそっかしい。まずは説明しなさい!】※


 うおっ!さきさん!見てませんから!絶対に見てません!ごめんなさい。たぶん、見てません。



俺は慌てて立ち上がり、フラフラと。


軽い脳震盪なのか?



【ほら、そこに座って。で、美咲ちゃんはいつから寝てるの?】


えーと、んーと、確か…


【あっ、ここに来る前にるいさんと俺でブレスレッドの色を見ていて、美咲疲れて寝ていて…そうだ!るいさんに届けないと】


【はぁー、君ねー、その落ち着かない性格を根本的に治さないと。じゃ、美咲ちゃんは念の為ここで精密検査するね。大丈夫だと思うけど念の為。ジャンプ連続すると能力者でもかなりの疲労や肉体的ダメージ受けるから。ほら、一緒に持ち上げて】


【はい、って、さきさん俺が足側待ちます。さすがに寝ている美咲に悪いかと…もつ場所が難しいんですよ。こー見えて意外とあるし…】


【なに照れてんの!彼氏でしょ。さっきは私の思いっきり見たんだから大丈夫でしょ】


バレてる…ごめんなさい。


【あれは、さきさんが転ばすから…】


【早く!診察室に連れてくよ。いいから持って】


美咲、ごめんな。



 美咲はとりあえず検査したが、ただの疲労とのことだ。念の為ここで数日様子見となった。



俺はるいさんのことを冷静に話した。


さきさんは、


【なるほどね。じゃ、ブレスレッドと充電器とローションもついでにその約束の場所に置いといて】


【何でローション?】


【100年後の地球なんてあるだけ不思議。それに日差し異常でしょ?日焼けなんてもんじゃない、火傷だよ。2人も真っ赤。気づいてなの?】


あっ、それで俺、ヒリヒリしてるんだ。












 

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