第50話 戻れるぞ!
【あっ、これね。ごめんごめん】
るいさんは、水着に挟んでいたスマホ📱を。
【これ、モバイルバッテリーだね。これをね、そのブレスレッドに近づけて。ほら点灯した。これでそのブレスレッド充電するの】
るいさん、刺激強すぎですって。それにその角度だと、ちょっと…
【ふ、ふむ、ふむ…な、なるほど。これは大きい…じゃなくて、その、いいね…じゃなくて】
駄目だ、冷静じゃない俺が現れてる。
※パカーン※ 🤪 もうやだ…
【美咲、何回叩くんだよ!】
【裕二、明らかに喜んでるでしょ!何、大きいって。そりゃ、私より大きいと思うけどさ。私だってそこそこあるんだけど】
【大きいって、その発見が大きいって意味だよ。何でも変なふうに繋げるなよ】
【どーなんだか、裕二の本音は。ん?なんか音するような】
ブレスレッド反応してる。
※ジジ…ジジジ…※
※【何、やっと繋がったと思えば今度は早朝に。何してるの?】※
さき、さきさーん。繋がったよ〜
やっと、やっと、繋がったよ〜
るいさんが、ブレスレッドに近づいて、
だから、刺激強すぎなんだってば〜
【さき、ここ無人島なんだけど、帰れないんだよ。誰もいないんだよね。さっき人影見えたような気もするけど】
※【るい!何でいるの?美咲ちゃんは?】※
【はい、いまーす。聞いてくださいよ。るいさんって裕二のこと誘惑してばかり。信じられない!しかも水着ですよ】
【美咲、余計なこと言わなくていい。バッテリー大事に使わないと。とにかくここから出られるように】
※【あーあ、もう。みんなうるさい!100年先に飛んで何やってるの?変なタイミングで時空の狭間に入ったでしょ!だから急いでって言ったのに。まぁ、そのブレスレッドあれば戻れるから大丈夫なんだけどさ】※
変なタイミング?さては…
るいさん、口笛吹きながら、何?フェードアウトしようとしていませんか?
あーあ、向こうは行っちゃった。
【るいさんのせいだ!もう】
美咲、ストレート過ぎるぞ。
【美咲、るいさんだって助けようとして…】
※【とにかく、そのブレスレッドを再充電して。それ赤くなったらこっちに戻れるから。るいは?るいとも離れないでよ。数分後に赤くなってその後は一気に戻れるからね。みんなくっついていてよ。置いてきぼり食らわないように、注意点は…】※
シーン。
切れちゃった。バッテリー持たなさすぎだろ。
【とにかく、くっついていよう。美咲】
【要はイチャイチャしてろってことね❤️】
【るいさん、どこ行った?】
【るいさんともくっつくの?それ職権濫用じゃない?私側にるいさん来ればいいんじゃない?】
【俺がブレスレッド付けてるんだから、俺じゃないと駄目だろ】
【それ、正当化してるけど、喜んでない?あの水着姿でくっつかれるのはヤダ!】
【じゃ、ライダース着せろよ。助けてくれた、るいさんを置いていくことなんて出来ないからな!】
【うーん、水着じゃないなら…】
なに、こだわってるんだよ、美咲。
【美咲、るいさん探してくる。ここ動くなよ】
るいさんを探しに行くと、寂しそうに波打ち際に座っていた。
【るいさん、戻れます。俺のそばを離れないで】
【うん…ごめんなさい】
【何を?謝ることなんて…】
【私が変なタイミングで2人を巻き込んで…】
【戻れるんだからいいじゃないですか。異常に日差し強いからこっちに。3人でいないと。みんなで無事に戻りましょう。戻ったら、るいさんのパエリア🥘食べたいな】
【裕二くん…だからモテるだね。よく解った。美咲ちゃん幸せだね】
【そんなこと…それよりもそこでは日焼けしちゃいますよ。100年後の日差しなんて大変ですよ。オゾン層なんて無いかも。すぐに、これ着てください】
俺はライダースを渡しすと、るいさんは涙を流し始めて、
【ごめんね…ごめんね…戻ったらパエリア🥘作るね。もうたくさん作る。デザートもたくさん。ほんとごめんね】
2人で美咲のとこに戻ると、
【おっそーい、お腹空いた〜早く帰ろ】
【じゃ、充電開始するよ。2人とも俺から離れないで。ブレスレッド赤くなるまで交代で見てよう。いや、2人体制にしよう。見逃すとヤバい。最初は俺と美咲な】
【えー、面倒…】
【しょうがないだろ。寝ちゃったら解んないじゃん。見逃したくないだろ】
そんなやり取りをしてると、るいさんは、
【私が見てる。美咲ちゃん疲れたよね】
【じゃ、お願いしまーす。グー💤】
美咲、寝るの早くない?
【美咲ちゃん、ジャンプはじめてでしょ?それも2回も。だから疲れてるんだよ。寝かせてあげよう。少し話していい?ちゃんとブレスレッドの色見てる。聞いてもらいたいことあるんだ】
るいさん、それって深刻な話しなのかな?
【もちろんいいですよ。無言で見ていたら俺達も寝ちゃいますもんね】
ライダース着てるにしても、水着って…
美咲には黙っておこう。
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