第11話 判明

暑い!!ただ暑い。


美咲がぼそっと一言、


【あ~あ、もう夏休み半分以上も終わった〜何も思い出が…作れてない!!】


そんなこと言われてもね…俺、残金無し。


 どこ行くにもお金かかるしな〜今年の夏は免許費用もあった。ほんと金欠…


 バイトの鬼の異名を持つ美咲は別だろうけど、それにしてもよく働く。今朝も午前中に、バイトしていたようだけど、ほんと尊敬するよ。


【ねっ、明日登校日だよ、バイト外しておいて良かったね~】


【あっ、そうか。忘れてた。俺、朝からバイトいれちゃった…登校日サボろうかな…稼がないと】


【駄目でしょ、そんなの。それとも私じゃ嫌なの?付き合ってること言えないの?るいさんのこと気になってるの?】


【言えるよ、それに、だいぶ前のことじゃん…るいさんは全然関係ないって】


【じゃ、明日行こうよ。みんなに言おうよ。付き合ってるって。そして花火大会🎆も、あとジェット乗らない?今年の夏の思い出にさ】


 うーん、バイト第前借り出来るかな?もっと乗りたいのは賛成だけど。


【裕二、私が誘ってるんだからさ、お金の心配はいらないよ。任せてよ!!】


【そんな訳にはいかないよ。美咲が頑張って稼いだバイト代なのに。大丈夫、俺のはせめて自分で…俺が奢れるほどないから、逆にごめんね】


美咲が何か出してきて、何?これ?チケット?


【この前、ユキさんに貰っちゃった!!】


【何のチケット?招待券って記載あるけど、これ無人島ツアー?、凄いじゃん!!】


【虫🐛がついていたの私が教えてあげて、ユキさん感謝してくれて、それにこの前あまり乗れなかったのを気にしてくれて】


そんな大袈裟なことなの?チケットは嬉しいけど。


【そうか、美咲もユキさんに会えるもんね】


※バチーン※ 💫🤩 何でいきなり…


【痛いな!!美咲。いきなりひっぱたくなよ】


【ユキさんじゃないでしょ!!白々しい…るいさんもでしょ!!会いたいくせに】


【そうじゃないよ、もう…】


 るいさん関係ないよ。可愛いけどさ。このヤキモチ焼き半端ないな!!


【明日の登校日でみんなに伝えるよ、美咲と付き合ってるって。花火大会もそうだけどマリンジェットも行こう。夏はまだ終わらない】


【………】


【あれ?何で何も言わないの?】


【………ダッサ………夏はまだ終わらないって…】


ひ、ひどすぎる…


なんか気になること聞こうと…なんだっけ?


あっ!!!


【美咲、聞きたいことある。あのさ、なんでそんなに予測出来るの?もしかして超能力…なんてね】


【あっ、そんなことか。裕二に話してなかったね】


【何も聞いてないけど、何?】


【数分先の予知能力。生まれつき持ち合わせてる】



ん?



ん?



ん?



【ギャハハハ…予知能力?面白いぞ、それ。明日の登校日にみんなに話してみてよ。うけるから😁】


【コノヤロ〜信じてないな!!😡】


【そう怒るなよ。信じてるからさ】


【嘘だ!!絶対に嘘だ!!!よーし、こうなったら】


【何?予知?何かしてみてよ。面白いから😁】


美咲、凄く直感がいいからね。


【証明してやる!!!あっ、これ…冗談にならない。スポーツドリンクあるよね?】


【あるけど、飲む?喉乾いた?アイスコーヒーのおかわりでもいいけど?】


【私じゃないよ。裕二、お母さん帰ってくるよ】


そんな馬鹿な?今日も夕方までパートだよ。



その後、暫くして、



【あ〜ただいま〜美咲ちゃん、いらっしゃい】


帰ってきた?お袋…何で?何か様子おかしくない?


【おばさん、すぐこれ飲んで。少しずつね】


【えー、気が利く。暑くてね、頭痛がして早退しちゃった】


【熱中症ですね。何か冷やすの持ってきます】


美咲の処置で大事にならずに。これって予知?


暫くして回復したお袋は、横になりながら、


【美咲ちゃん、ありがとうね。忙しくて水分取らなかったからかな?だいぶ良くなってきた。夕飯食べていく?簡単なものだけど】


【無理せずにお大事に、私は帰りますので。お邪魔しました。裕二、明日ね】
















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