第33話 合格?

 結局、るいさんは好きな人がいて、その人と上手くいってるとのことだ。なんかこのことについては、はるとさんも、ユキさんも詳しく教えてくれない。るいさんもお店を辞めることなった。挨拶くらいしたかったのにな。


 勘違いのことについては、はるとさんも、ユキさんも必死に謝ってきて、でも俺とるいさんが釣り合うわけないって解るから俺も責めなかった。傷ついたことには変わりないが。この店は暫くは店はデザートのみで対応することに。ユキさんは料理自信ないみたい。


 なので暫くはバイトは無しとなったが、はるとさんのジェットで無人島ツアーを手伝うことに。勘違いの罪滅ぼしってのかもな。もちろんサポートとして。このツアーの人気がなかなかのもので。大好きな海とジェットに関わるため、俺としては最高のバイトだね。


 そして俺は暫く会ってないな、美咲と。気になっているが、どうしていいか解らないんだ。教習時間も合わないので忙しくただ夏休みが過ぎていく。


 ユキさんのとこのバイトにも、美咲は来ていない。そのことについてもユキさんも俺に聞いてこない。察してるんだろうな。


夏が〜夏が〜終わっていくよ〜


 お金も払ったし、バイクの魅力は間違えなくあるので教習所には通ってる。


 今日は俺の教習時間前にみさきさんの卒検。見に来てと言ってきたので、バイトの前に。それこそ、みさきさんがお店手伝えばいいのに。


ユキさんと同じで料理出来ないタイプかもな。


そんなことお構いなしのみさきさん。


【裕二!!緊張MAX!!、どうしよう…】


 しがみつく手が震えてる。そんなタイプには見えないけどな。


【落ち着いて、卒検は普通自動二輪の時に経験してるんですよね?この教習所ですよね?】


【だけど、だけど、この緊張耐えられない!!】


 みさきさんと美咲…同じ名前でもこういうのは美咲のほうが強いかもな。逞しいというか、強いというのか。


 あいつ、そろそろ卒検なのかな?俺よりも順調みたいだからな。ここのとこ何故か美咲のこと考えることが多くなってる。


 自然消滅って感じだけどさ。それもそれで嫌だけど。こんなに何日も連絡してないってことは。恋愛って難しい〜


 おっと、みさきさんの番。大丈夫って言えないな。本当に普通自動二輪取ったの?


検定終わり。戻ってきた、みさきさん。


【裕二〜やるだけやった!後悔はない。そして、疲れた〜】


教官がついてきて、


【彼氏さんも応援に来てくれてたんだね。彼女、頑張りましたよ】


なら、大丈夫じゃないのかな?


【教官、相変わらず緊張しましたよ】


【今回は彼氏いて応援してくれて良かったね】


 ん?彼氏じゃないよ。俺。どう考えても姉と弟にしか見えないよね?ね、教官さん。


こんな綺麗なお姉さんなら、自慢だけど。


そして、緊張のモニターの合否発表待ち。


【みさきさん、何か飲みますか】


【ううん、何も。ありがとう】


なんか、俺、ここにいる間違いじゃない?


 そろそろ行かないと、俺も教習があるんだけどな。


【あっ!美咲】


【えっ、なに?】


【みさきさんじゃなくて、美咲のほうです。それに呼び捨てなんてするわけないじゃないですか】


【あっ、美咲ちゃんね。教習に来てたの?次のかな?行って来なよ】


【じゃ、みさささん、合格してるといいですね。俺、教習行ってきます】




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