第53話 新たなる謎

再びバイク🏍️で研究所に。


【さきさん、美咲、起きましたか〜?】


【裕二くん、ここは本来勝手に入れないんだよ。そのブレスレッドを付けてるから開錠出来るけど、普通は入って来れないんだからね。せめてノック!!解った?お願いね】


そうなの?ブレスレッドがあるからなのか。


【それは知りませんでした。気をつけます。で、これどうやって取るんですか?自分で外せないんですよ】


さきさんは、近づいてきて、


【外れない?ちょっと見せて。こうやって、あれ?解除出来ない。おかしいな。こうやって、あーもう!外れるはずなのにー】

 

さきさん、引っ張りすぎ!


【いてて、さきさん、痛いって!】


【ちょっとは我慢しなさい!】


【ほんと痛いって、ちょっと待って、危な!】


※ガシャーン!※


何でこんなとこに工具散らかってんだよ!


さきさんも転んで、俺の上に。


【いたた…裕二くん、大丈夫?】


【大丈夫です…】


 俺がクッションになったから、さきさん、大丈夫そうだ。



俺、なんかこういうのばっかだな。いたた…



騒ぎが目覚ましになったのか、美咲が起きて、



【ふぁー、ここどこ?裕二?何やってんの?】



美咲、起きたんだね。



俺は美咲に、


【覚えてる?今までどこにいたとか、何故ここにいるとか】


美咲は、首を横に振って、


【解らない…裕二のことは何となく覚えてるけど、何かあったよね?なんでここに?】


さきさんは、


【私はこの研究所の統括をしている、さきと言います。美咲さんは簡単に言うとタイムトラベルを繰り返して短期的な記憶喪失になってるんだと思います。その前例はありますから心配はありません。が、少しの間は安静に、リラックス出来る環境で過ごしてください】


美咲はキョトンとして、


【裕二、学校は?休みだっけ?そのセクシーのお姉さんは先生なの?】


ん?学校?大学のこと?


なんかおかしくないか?美咲?


【ここ研究所だからね。さきさんとは話したことあったけど会うのは初めてだね。記憶が混乱してるかな?無理はないけどさ】


部屋を不思議そうに見回して、


【裕二って、なんでここにいるの?】


【なんでって、美咲のことが心配で。大変だったじゃん。いろいろと】


さきさんが、


【裕二くん、美咲ちゃん疲れてるから少し一人にしてあげよう。ちょっと来てくれる?】


【はい…】


美咲は不思議なんだろうな。仕方ないよな。



俺は、さきさんと応接室へ。


【美咲ちゃんって、あんな感じなの?ちょっとこのジャンプによる記憶が混乱する経験してる人を呼んでるけど。ジャンプした副作用だと思うけど】


【それって過去にも同じようなことあったんですか?】


【偶然にも、同じ名前の、この研究所で働いてる、みさきって名前の人が同じように。もうとっくに回復してるけど】


【みさきさんだったんですね!何度も会ってるからよく解りますけど、どのくらいで回復したんですか?】


【よく覚えてないけど、5日くらいかな?でもね、ちょっとその状態とは違うの。気になるから、呼んだよ。すぐ来るって言って…】


※ブウォーン!!ガタガタガタ…バン※


【もう!誰なの?私のバイク🏍️勝手に使って。何台かあるからいいけどさ。一応声かけるくらいはしてくれないと…裕二?】


【みさきさん、お久しぶりです。美咲の記憶が。ジャンプの影響なのでしょうか?】


【美咲ちゃんだったの!その記憶って。ちょっと会わせて】


 みさきさんは、美咲のいる場所にすっ飛んで行った。妹みたいに思ってくれていたもんな。



 俺とさきさんは待機してると、みさきさんが戻ってきて、


【大丈夫だとは思うけど。私と違うのは…さきも感じてるでしょ?今の美咲ちゃんはね】


【年齢の割に幼いかな?】←さき

【無邪気になった】←みさき

【可愛くなった】←俺


…俺の答えは無視していいから…ズレてる…


明らかに何か変わった。


美咲、本当に大丈夫なのか?


さきさんは、


【裕二くん、美咲ちゃんのこと気になるからさ、暫くユキのお店で一緒に面倒見てあげて】










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