概要
狂い咲く、雪片と、雪片と、雪片の向こうから――わたしを呼ぶ声がする。
幼女に与えられる奇跡は、やがて赤い鮮血を呼ぶ。
過疎の田舎町の酒造の一人娘「紀枝」は、二ヶ月前には母を亡くしたばかりだった。
だが、父は言った。
「お父さん、再婚するからな――」
そしてやってきた継母は、壮絶に紀枝をいじめ抜いていく。
殺したい、殺される、殺される前に殺したい……そんな風に思っていた時、
『雪で遊べよ』
紀枝の耳に、異質な声が届いた。
『紀枝、雪で遊べ。此処の雪で遊べ、夜にな』
紀枝は、その不思議な声に導かれて夜の庭へ出た。
そこには「主」と名乗る何者かがいて、紀枝はその者を神様か何かだと思い込んでしまう。
そして、紀枝は主に導かれながら「亡くなった母の雪像」を作ろうとする。
なぜなら、主は…………だからだった。
エブリスタにも載せております。
(※5年
過疎の田舎町の酒造の一人娘「紀枝」は、二ヶ月前には母を亡くしたばかりだった。
だが、父は言った。
「お父さん、再婚するからな――」
そしてやってきた継母は、壮絶に紀枝をいじめ抜いていく。
殺したい、殺される、殺される前に殺したい……そんな風に思っていた時、
『雪で遊べよ』
紀枝の耳に、異質な声が届いた。
『紀枝、雪で遊べ。此処の雪で遊べ、夜にな』
紀枝は、その不思議な声に導かれて夜の庭へ出た。
そこには「主」と名乗る何者かがいて、紀枝はその者を神様か何かだと思い込んでしまう。
そして、紀枝は主に導かれながら「亡くなった母の雪像」を作ろうとする。
なぜなら、主は…………だからだった。
エブリスタにも載せております。
(※5年
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!導入から紡がれる
描写はとても子供心を描いているとは思えない空虚な願望。そんな寂しい導入から始まる物語でした。
流れを完結に現したあらすじから始まりとても丁寧に一章が描かれています。
だからこそ、紀枝の日常というものがどのように壊れ、今どのような立場に置かれているのか、ということがはっきりと感じ取ることができました。
個人的にとても惹かれた点として、先に書いた通りの子供心とは思えない願望と、立場や行動のギャップが見事に描かれている点です。
こうすれば、ああすれば・・・と大人であれば考えるであろう部分まで届かないもどかしさが読み手の心を絶妙な塩梅で刺激してくれます。
あらすじの部分が一章で説明されており、…続きを読む