概要
彼女が作る羽根ペンで書く文字には、不思議な力が宿るという
子爵令嬢ロザリンドは特殊な才能を持っていた。
ロザリンドが作った羽根ペンで書く文字は現実になる、というものだ。
ロザリンドはその才能を使い、子爵領地の特産品である羽根ペンを作る職人をしていたのだがーーある日、唐突に平穏な日々が終わりを告げた。
突如現れた凶悪な魔鳥によって両親が死に、兄は瀕死の重傷を負い、領地が壊滅的な被害を受けたからだ。
ロザリンドは領地の窮地を救うべく、剣を手に立ち向かう。
魔鳥と退治して今まさに喉元を食い破られようとしたその時。
「……あぁ、これは酷いな」
長髪を翻し、一人の青年が鮮やかに剣を振るって魔鳥を屠っていく。
その青年は、三年前に行方知れずとなって国を騒がせた王弟アレクシス・ヴァルモーデンその人だった。
アレクシスのおかげで窮地は脱したが、領
ロザリンドが作った羽根ペンで書く文字は現実になる、というものだ。
ロザリンドはその才能を使い、子爵領地の特産品である羽根ペンを作る職人をしていたのだがーーある日、唐突に平穏な日々が終わりを告げた。
突如現れた凶悪な魔鳥によって両親が死に、兄は瀕死の重傷を負い、領地が壊滅的な被害を受けたからだ。
ロザリンドは領地の窮地を救うべく、剣を手に立ち向かう。
魔鳥と退治して今まさに喉元を食い破られようとしたその時。
「……あぁ、これは酷いな」
長髪を翻し、一人の青年が鮮やかに剣を振るって魔鳥を屠っていく。
その青年は、三年前に行方知れずとなって国を騒がせた王弟アレクシス・ヴァルモーデンその人だった。
アレクシスのおかげで窮地は脱したが、領