1歳になりました!!

 次女まゆの娘、わかちゃんが、5月1日、1歳のお誕生日を迎えました!!


 私にとって初孫のわかちゃん。


 生まれて3日目に乳幼児突然死症候群になりかけて、生死の境を彷徨さまよいました。

 けれど、わかちゃんの生命力は素晴らしいものだったのです。

 

 自発呼吸はできないけれど、ちゃんと心臓は動き、脳波も少しながら振れていました。よくぞ生きて帰ってきた!と、皆で泣いて喜びました。


 まゆは、最初の1日だけ泣きましたが、それでも、目の前の現実から逃げたりはしませんでした。

 毎日毎日、搾乳し、病院に持って行きます。わかちゃんに話しかけたり、マッサージしたり。

 少し大きくなると1週間に1回抱っこさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり。それを、まゆと夫のシン君が教わりながら一緒にやるのです。

 今では、入浴の時にも、シン君が積極的に気がついたことを何でも進んでやります。彼のオムツの替えっぷり、風呂の入れっぷりは本当に素晴らしい。

 赤ちゃんのお世話をママに任せっぱなしのパパ、真似して下さい?(笑)。


 毎日毎日、365日。二人で、3時間も4時間も、長い時は7時間くらいNICUで過ごして、わかちゃんに話しかけたりお世話したり。

 

 そうしているうちに奇跡が起こります。


「お母さん、わかちゃんの手が動いた!」


 わかちゃんは、指を少しずつ動かして、手を開いたり握ったり。

 そのうち、ほかのところも、すこ〜しだけ動かすことができるように。音や光にも反応するようになりました。

 

 栄養と酸素を口から送り続けていたのを、喉から呼吸ができるように、胃から栄養がとれるように手術。

 こんな赤ちゃんのうちに手術だなんて、可哀想すぎると思ったのですが、わかちゃんが生きていくためには、その方が危険が少なくなるという事で、手術を受けました。


 顔から管が取れたので、少しずつ表情も見られるようになりました。痰を引いたり、鼻水を吸われたりする時は、嫌な顔をします。心拍数が上がって、血圧も上がります。その度に、機械がピーピーピー。少しの表情と、機械を通して、落ち着いているとか怒っている、嫌だということがわかるようになりました。

 

 そのうち、目を少し開けるようになりました。この子が最初に見た風景はどんなものだったでしょう? 初めてパパとママを見た時はどんな感情をおぼえたでしょう?

 生後100日を過ぎて、私が会いに行った時は、私のことを、ずっと目を開けて(少しだけですが)見ていました。ばあばの観察だったのでしょうか。沢山の人の声を聞くことが、脳への刺激を促すということで、しっかりお話をしてきました。


 その後も、事あるごとに写真や動画を娘が送ってきました。


 クリスマスに、初めて生クリームを舐めたこと。

 予防接種で、びっくりして、目を大きくあけたこと。

 離乳食が始まって、胃ろうでお野菜を入れていたら、人参の時だけ嫌だったようで、機械を鳴らしたこと。 

 「帰るよ、バイバイ」って言うと、涙を流すので、なかなか帰れないこと。

 …………。


 そうやって、本当に少しずつ少しずつ成長してきました。

 脳波も少しずつ複雑に振れるようになり、脳も、ちゃんと成長しています。


 こうして、わかちゃんは、令和6年5月1日、1歳の誕生日をむかえることができました。

 

 この日、わかちゃんは、初めてのお散歩をしました。桜は見頃を少し過ぎてしまったけれど、先生と看護師さんたちを連れて、病院の周りをベビーカーに乗せられて、初めてのお外を体験しました。

 初めての外の空気はどうだった? 初めての風や音や匂い。気持ちよかったかな? そうだといいな。


 

 この子が助かって、この世界に生きていること。奇跡的に少しずつでも成長していってくれていることは、本当に嬉しく、幸せなことです。

 

 ここから、まだまだ、若い夫婦には大変なことが待ち構えているかもしれません。

 そんな時、彼らの親として、わかちゃんの祖父母として、助言が出来たり、ゆっくり話をきいてやれたり、できる範囲で助けてやれたらいいなと思います。



 わかちゃんに、たくさんの応援と祈りを下さった皆様に、心よりのお礼を申し上げます。


 ありがとうございました。


 これからも、この小さな命を見守ってやってください。

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