大技のせいで進まない年末

 タイトルを読んだだけでは、関係者以外、絶対に想像できないお話。


 それは昨日の朝のことでした。


 前日の昼に生まれたホルスタインの哺乳をし終わり、柵の中から出ようとしたら、ホルスタインが懐いて一緒にでてこようとします。いかんいかんと、柵の入口をサッと開け、自分だけパッと出て、すぐ閉めよう、としまして。

 サッとあけたまではよかったのですが、防寒用に柵にかけていた毛布に足をとられつまずき、こちらも勢いがついているものだから、1メートル位吹っ飛びまして、バンッていい音たててコンクリートで右半身激打。


「大丈夫かっっ?!」


夫が慌てて駆け寄って来ますが、全く動けない。


 全く動けないし、喋れないが、子牛がそのまま逃亡を図るといけないので、左手で柵を閉めて!! と無言で指示いたしまして。

 暫く、牛舎の床で倒れてました。


「あ……倒れてる場合じゃない。ハウスの方の2頭にも哺乳しないと……」

と、頑張って立ち上がります。

「やべえ……右手半分しか上がらねえ……」

そう思いながら両手に3リットルずつの哺乳用バケツを持ってハウスへ。


「だ、大丈夫なのか?! いけるのか?!」

夫が驚いているようですが、あなたに任せるわけにはいきません。あなた、あばら折れてるじゃないですか。

 

 そう、夫も前々日、凍った雪の上で滑って、ショベルに激突。朝、咳き込んだら、「パキッ」っていい音したので、昼から病院行ってくる、って言っている身です。


 仕事を終え、昼過ぎまで、痛みでうーうー言ってましたが、

「いかん、年賀状出しに行かねば、買い物にも行かねば……」

と、外出。 


 右手が半分しか上がりません。着替えも大変でしたが、運転は、かなりヤバイことになりました。 

「左折無理、左折無理ぃぃ(泣)」

左手で一本で左折するのは危険です。やらないようにしましょう(こらこら)。

 私は元々両利きで、運転は、ほぼほぼ主に左手が動いてるので、全然大丈夫だろうと思ったのですが(右も半分までは上がるし)、曲がるときは流石に両手要りましたね(汗)。良い子は真似しないで下さいね。


 夕方の仕事の時間になっても右手、上がりません。折れてる感じはない。が、捻ったか、筋を違えた感がある。困ったな〜。と思いながら仕事をしておりました。

 朝、えらいことになったホルスタインの柵には、中に入らず、外からやりました。


 生まれて直ぐに飲ませる乳は、出荷できないので、廃棄します。その、廃棄するための穴が、牛舎の外にありまして、そこまでバケツで持って行って棄てるんですが、ここがまた、雪が降ったあと、表面だけ溶けて凍って、つるっつる。

 凄く注意して歩いてたんですが、いざ棄てようとした時に、その勢いで滑りまして、またしても右半身強打(泣)。見事に朝と同じとこ打ちました。


 そういうわけで、昨日は、風呂でゆっくり温まることもできず、シャワーだけ。手が上がらないので、シャンプーも一回お休みです。


 

 そして今日。昨日の2回連続右半身強打というダブルトゥループみたいな技をやらかしたおかげで、全然家の中の仕事がはかどらないのです(泣)。大掃除、正月の買い出し、年越しそばにお節……主婦の年末は戦争です。戦争前に戦死してる私はどうすれば……。


 とりあえず、右手は変なことにはなってなかったようで、今日の夜には、元に戻りました。よかった、よかった。肘と膝は物凄い青あざができ、肩と腰も捻ったらしく、痛みはありますが……。ま、元々痛い病気の人なので、動ければ大丈夫です。昨日は、ちょっとした交通事故状態だったので、ホントにヤバかったですけどね(汗)。



 それにしても、掃除が全然進んでないです。本家で、親戚が次々来る家じゃなかったら、掃除なんか投げ出したい!!


 主婦にも「仕事納め」を!!

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