気付き①

 先日、紹介していただいた小説を読んでいて、ふと思いました。「人工呼吸器をつけていても頭をつかったり、身体を意識的に動かすことができる人もいるよなあ」って。

 少し前に、次女まゆも、同じことに気付いたようでした。


「最近、わかちゃんさ、よく目を開けるんだよ。それもはっきり」

 そう言って電話がかかってきたのは10/21のこと。


(わかちゃんは、まゆの娘。私の初孫です。5/1に元気に生まれました。しかし、生後3日目に乳幼児突然死症候群になりかけて、一命はとりとめましたが、意識が戻らず、自発呼吸もしていないため、人工呼吸器に繋がれ、NICUに入院中です)



「思うんだけど、わかちゃんってさ、自発呼吸できてないだけで、意識は戻ってきてるのかも」

 ゆっくりだけど、自分の意志で手や足や肩を動かしたり、どうも音に対して目を見開いたりしているようだ、と娘は言います。ちゃんと夜は寝ているらしく、反射的な付随運動でも、痙攣でもなさそうなのだと。

 脳波も、波形がはっきりしてきているらしく、私達は、自発呼吸しなければ、わかちゃんはこのまま意識を取り戻すことはないと勝手に思い込んでいたけれど、自発呼吸ができないだけで、意識は戻ってきているのかもしれなかったのです。


 これは、なんというか、凄い「気付き」でした。

 

 え? もしかして、わかちゃん、わかってるの? パパの声、ママの声、聞こえてるの?


 もう、わかちゃんに会いたくて会いたくてしょうがなくなりました!



 わかちゃんは、11/2に気管切開と胃ろうの手術をします。半月もすれば、(先生の許可が出れば)両親以外の親類とも面会可能になるので、その時に、また会ってこようと思っています。

 今までは口から呼吸の管も栄養の管も入っていたから、わかちゃんの顔が少し動くんだよと言われてもわかりませんでしたが、管が抜けることで、もしかしたら表情が見られるかもしれません。


 本人がラクになる手術と先生に言われていても、生後半年の子に手術なんて……と、不安と辛さに押しつぶされそうになっていた娘夫婦でしたが、それが無事成功して、わかちゃんの顔がはっきり見れたら、やっぱり嬉しいですよね。

 ニコ〜ッてしてくれたら、もう、ばあばは号泣する。皆で笑いながら泣くと思います。


 わかちゃんの生命力、そして

 まゆ夫婦の日々の頑張りと、

 周りのみんなの強い祈りは、

 奇跡を起こすかもしれない、と思う。


 意識が回復しているという希望が、確かなものになりますように。

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