　料理好きで、大学に入ってすぐくらいからは、母に代わって台所に立つようになりました。

　私の家族は好き嫌いが殆どないので、私はいつも、冷蔵庫と相談料理。夕食の時には、毎回5〜6品が並んでおりました。家族が多い上に、父親が晩酌におかずを3品くらい食べるので、その他に、ご飯用のおかずも必要だったのです。

　それでも、冷蔵庫の中身見て、あ〜、これができるな、と思えば、すぐ追加で作ることもできる人でした。

　……でした。

　再婚して、一番困ったこと。

　うちの夫は好き嫌いが激しい。激しいにも程があるだろう、と思うくらい。食べられるものを数えるほうが早いほどの好き嫌い。

　これには、もー、ホントに困らされています。義父（とう）様や子供たちがいた頃は、3種類くらい作っても、誰かが食べるので大丈夫だったのですが、夫と二人だけになってしまうと、とにかく献立に困る。そんな限られた食材で、一日三食作らないといけないし。もー、ホントに、たまに手間暇かけて料理すると、材料が余って、食品ロスも結構多くなって、自分のせいじゃないのに凹む。

　夫と別メニューをわざわざ作るのも面倒で、私も同じものばかり食べてたら、義母（かあ）様に一言いわれました。

「K(夫)と同じ食生活してたら死ぬよ？」

　……いや、夫、元気に生きてますけど？？

　でも、確かにこれは野菜不足になるだろう、と思い、私の分だけお惣菜を買ってきたりしています。

　自分だけのための料理って作るの面倒臭い。料理好きとか得意とか言いながら、私、一人暮らししたら、まず作らないんじゃないかと思います。

　私は、食べてくれる誰かがいないとご飯が作れない人なのかもしれません。