動けない私なりの係

 基本的に、私は、動けない人です。

 線維筋痛症せんいきんつうしょうの激痛とそれに伴う全身倦怠感、疲労感、双極性障害そうきょくせいしょうがいによる精神的up down。そして、たまに来る、酷い貧血。

 貧血はまだしも、他は全部、精神的ダメージの蓄積の賜物たまもの


 一度目の結婚の後すぐに出ればよかったものが(よくはないけど)、二度目の結婚後に発病してしまい、せっかく幸せな再婚をしたのに、今の夫には本当に申し訳なく思っています。

 そんな私のことを、いつも庇ってくれる彼がいてくれて、なるべく私の身体に負担をかけなくていいようにしてくれるのです。


 日常的には、3食作るのと、洗濯、これらは基本毎日。時々掃除。牛舎猫のエサやり。それだけやったら、後は寝てます。


 子牛が生まれると、生後1週間ほど、朝夕の哺乳などの世話、が追加されます。


 週1〜2回の買い出し。基本、この辺では私は仕事もしないで寝るばかりしている酷い嫁扱いなので、知ってる人に会いたくもなく、ちょっと(15kmほど)離れた大きなスーパーまで行きます。


 一回動くと一回寝て休まないと体がもたない。

 

 通院やイオン、イトーヨーカドーなど30km以上離れたところに行くときは、栄養ドリンク必須、帰ってきたら気絶したように寝ます。


 

 一年でいちを争うキツさなのが、雪かきと草刈り。


 雪かきは、まだ、私は家の周りだけなのですが(いや、普通の住宅地でもそうなんだけど)、あとの広大な敷地内の雪かきは、必要な箇所を夫がショベルでガーッと除雪していかねばなりません。物凄い範囲の雪を。でっかいショベルで。


 とにかく広い。とにかく敷地が広いので、庭がどのへんまで庭なのか、どこまで刈ったほうがいいのかわからない草刈り。

「どこまで刈れば?」

「刈りたければ全部」

 できるかい!


 草刈りは、うっかり夢中になってやりすぎないように、充電式。あ、でも本格的な草刈り機ですよ。男の人もブンブン振り回してるようなやつ。の、軽いバージョン。1回の充電で1時間くらいしかもたないので、つい頑張りすぎる私には丁度いいのかもしれません。


 雪かきと草刈りは、キツいですね。雪かきは、その日にやるしかないんだけど、草刈りは、無理な日にはせず、できる日に結構まとめてやります。


 広大すぎる作物畑の草は、本当は他の家は、畑の作物の間の草を立ったまま除けられる農具で、地道に除けるのですが、私はそんなことできるはずもなく、夫が機械で除草剤を撒きます。

 家庭菜園にしていた家の前の土地も、夫がトラクターで、土に混ぜ込んでくれる。トラクターなどの機械はすべてアメリカンなサイズなので、狭いところはすぐです。


 身体が動けばなあ…。ずーっとつらい思いをしておりますが、動けないものは仕方がない。そう開き直って、動けない人は動けないなりのことをしております。


 家事も全くできないほどの痛みの時もあったり、入院しなければいけないような、脳に電気を流す治療なんかも受けなければいけない時もある。できないときは全くできないし、動けない時は全く動けません。


 でも、とりあえず、夫と私がよければ(今は子供たちもそれぞれ独立しておりますので)、生活するに困らない分には構わないと、夫が言ってくれていて。だから、私はこんなポンコツな身体でも、生きて行けているのです。感謝しかないですね。ホント。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る