占い

 占いって信じますか? 星座占い、血液型占い、手相占い、画数占いに、四柱推命、タロット、ホロスコープ……

 お金を払わずとも、雑誌やテレビで見られるもの、自分で本などで調べられるもの、占い師さんに見てもらうようなもの、本当にいろんな種類の物がありますね。


 どこまで信じて、どこまで笑って済ませます? そもそも占いなんて信じない。そんなもん見たことも調べたこともない。って言う人もいるでしょうね。

 良いことは信じるけど、悪いことは信じない、って言いながら、ちょっと心のどこかで引っ掛かっている人もいるでしょうし、ラッキーカラーは気にして身につけていくよ、って方、画数占いですごーく不安になってる方。いろいろです。



 私は高校時代、数学部でした。いや、数学の成績は先生が嘆くほど悪かったのですが(笑)、要するにPC部だったんですよね。 


 どっちかというと幽霊部員でした。ただ、文化祭前だけは駆り出されます。何故なら、ホロスコープ占いの文章の打ち込みが大量にあるから。毎年少しずつ詳しくしていっていたようでした。

 ホロスコープ占いというのは、生まれた時間と生まれた場所がわかれば、どの方向に惑星が位置していたのかを把握でき、その人の性格や運気が分かるというもの。 そして、これらの情報をもとに、その人の未来を予測するというものです。


 うちの部では、この、ホロスコープ占いを文化祭の目玉にしていて、誕生日時と場所を入力することで、占い結果が出て、それをプリントアウトして、お客さんに差し上げる。というものなのですが、この結果の文字入力が半端ない。うちの部のPCのうちの4〜5台で入力してたように思います。


 文化祭当日、ちょっと暇になったときに、男友達3人がやってきたので、うちらも占いやろうやろう、と誘ってやりました。そしたら、みんな、健康運とか恋愛運とか、これまでの人生、これから起こるであろうこと……いろんなことが具体的に書いてあって、

「へぇ、ホロスコープって結構あたるんだな」

「まあ、占いは占いだけどな」

 とか言ってたんだけど、私のだけ様子がおかしい。なんじゃこりゃ?

「緋雪は、なんて?」

「あなたは、この世の苦しみという苦しみを味わうことになるでしょう。けれど、その経験から他人を助けてあげることができるようになります。晩年は平和に暮らせるでしょう。」

「え? それだけ?」

「うん」


 みんなして、なんだこれ? 気持ち悪いな。って言ってたんですけど、そんな文章、誰か入力した? っていうか、なんでそれ以外のこと書いてないの?? 本当に気味が悪い占い結果でしたが、50年以上生きてみて、なんだかんだ、これが一番当たってる気がしてなりません……。

 一体どうして、どなたが、こんな迷惑な運命を背負わせてくれたのやら(泣)。しかし、17歳で、この占い結果って、凄い絶望的じゃありません? 晩年まで苦労し続けるんかい! みたいな。晩年っていつよ? って感じだし。



 33歳頃だったでしょうか、休日で暇を持て余してる長女を連れて大きなスーパーに行ったら、入り口の表のドアと内側のドアの間のスペースで、女の人が占いをしていました。初めてそんな光景に出くわしたんだけど、暇だったし、何故かその日はサービスデイらしく半額だと言うので、じゃあ占って貰おうかな、と。

 私は総合的な運勢を、ということで、手相を見てもらったのですが、占い師さん、私の手を取るなり、なんかいきなり涙ぐまれてしまい……。え? 何? 何が起きてるの? と思ってたら、

「大丈夫です。乗り越えられます」

 みたいな謎の言葉を。え? 何を?? ですよね?

 その後、タロットをしてもらい、娘の運勢も見てもらい、それは、ちょっと覚えてないんだけど、普通の占い結果だったんですよね。結構当たってたと思います。しかし、何だったんだ、最初の反応は……? 3つも占って貰ってしまったので、1,500円出そうとすると、占い師さん、首を横に振って、500円で結構です、と。

 えーと。それ、絶対、私から何か見えたんですよね? 何??



 そして極めつけ。何回目かの入院中、病院友達が、気晴らしに占いに行きませんか?と行ってきて、外出。

 友達いわく、その占い師さんは、凄く当たるらしく。

「何が知りたいですか?」

「んーと、じゃあ、この先の総合運でもいいですか?」

「わかりました。」

 で、いろいろ探りを入れられながら、タロットをしていきます。でも、私は探りに対して全く反応しないので、占い師さんが困ってしまいました。

「あなた、こっち側の人ですか?」

「はい?」

「同業者?」

「まさか!」

「普通、これだけ会話していたら、何か引っかかるワードがあるはずなんです。でも、あなたは何も反応がない。正直、わかりかねています。」

「カードは何と?」

 カードの意味がわかるわけではないので、過去はこういう意味、現在がこれ、抱えている問題がこれで、未来がこれです、と教えてもらいました。

「なるほど。あなた、カード、全部当たってます。」

「え?」

「これは、こういう意味です。」

「な、なるほど……。っていうか、あなた、絶対、こっち側の人ですよね?」

 違います。そんな能力あったら、副業でやっとるわい。



 結局のところ、一番最初のホロスコープ占いが全てを語っているようです。

 これからもしんどいのか〜。


 ていうか、「晩年」っていうのは、いつ頃なんでしょうか? 平和になったらお終いの人生?

 まあ、それもいいかもしれませんね。

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