第40話 形容動詞(あ行)
よみ,漢字,活用,用例,対語,補記,
【あい】
あいぜん,藹然,と・たる,「藹然たる暁霞」,,雲や霞(かすみ)などがたなびいたりもやが立ちこめるさま,
あいにく,生憎,な,「生憎な空模様」,,期待や目的にそぐわないさま・都合の悪いさま,
あいまい,曖昧,な,「曖昧な答え」,,態度や物事がはっきりしないさま・あやふや、怪しくて疑わしいさま・いかがわしいさま,
【あえ】
あえか,あえか,な,「あえかに咲く花」,,か弱く頼りないさま・きゃしゃで弱々しいさま,
【あお】
あおぶくれ,青膨れ,な・する,「青膨れな顔」,,顔や皮膚が青ずんでむくむさま,
【あか】
あがったり,上がったり,な,「上がったりな商売」,,商売や仕事がふるわないでどうにもしようがなくなるさま,
あからさま,あからさま,な,「あからさまな敵意を示す」「あからさまに非難する」,,包み隠さず明らかなさま・また露骨なさま,
【あき】
あきらか,明らか,な,「火を見るよりも明らかだ」「失敗は明らかに彼の責任だ」「論点を明らかにする」,,はっきりとしていて疑う余地のないさま・明白なさま,
【あけ】
あけすけ,明け透け,な,「あけすけに物を言う」「あけすけな性格」,,あけっぴろげで露骨なさま、包み隠しのないさま,
あけっぱなし,開けっ放し(明けっ放し),な,「開けっ放しのドア」「開けっ放しな性格」,,戸や窓などを開けたままにしておくさま・またすっかり開けること、心の中や物事を包み隠さないさま・ありのままの姿を見せるさま・あけっぴろげ。本来「開け放し」,
あけっぴろげ,開けっ広げ(明けっ広げ),な,「座敷を開けっ広げにしておく」「開けっ広げに話す」,,戸や窓などをすっかり開け広げておくさま、心の中や物事を包み隠さずすべてを明らかにするさま・あけっぱなし,
【あこ】
あこぎ,阿漕,な,「あこぎな商売」「あこぎなまねをする」,,しつこくずうずうしいさま・義理人情に欠けあくどいさま・特に無慈悲に金品をむさぼるさま,
【あさ】
あさはか,浅はか,な,「浅はかな考え」「浅はかにも口車に乗ってしまった」,,思慮の足りないさま,
あさめしまえ,朝飯前,な,「それぐらいは朝飯前だ」,,朝食をとる前、朝食をとる前のわずかな時間でできるようなたやすいさま,
あざやか,鮮やか,な,「鮮やかな若葉の緑」「印象鮮やかな短編小説」「鮮やかな包丁さばき」,,のの色彩や形などがはっきりしていて目立つさま、技術や動作などがきわだって巧みであるさま,
【あし】
あしざま,悪し様,な,「人を悪し様に言う」,,相手を実際よりも悪くまたいかにも悪いものとして扱うさま,
あしてまとい,足手纏い,な,「足手纏いになるだけだ」,,手足にまつわりついて自由な活動の妨げとなるさま。あしてがらみ,
あしばや,足早,な,「足早に通りすぎる」,,歩くのが速いさま、(比喩的に)時がすばやく経過するさま,
あしまめ,足忠実,な,「足まめにどこへでも行く」,,めんどうがらないで気軽に出歩くさま,
あしよわ,足弱,な,「足弱な子供連れには無理な距離だ」,,足が丈夫でないさま・歩く力の弱いさま,
【あせ】
あせだく,汗だく,な,「汗だくになって駆けつけた」,,汗があとからあとから流れるさま・汗びっしょりのさま・汗まみれ,
あせまみれ,汗塗れ,な,「汗塗れになって動き回る」,,汗でからだや顔がびっしょりと濡れているさま・汗みどろ,
あせみずく,汗水漬く,な,「汗みずくになって走る」,,からだじゅうが汗でびっしょりになるさま・汗みどろ,
あせみどろ,汗みどろ,な,「汗みどろな奮闘」,,「あせみずく」に同じ,
あぜん,唖然,と・たる,「意外な出来事に唖然とする」「唖然たる面持ち」,,思いがけない出来事に驚きあきれて声も出ないさま・あっけにとられるさま,
【あそ】
あそびはんぶん,遊び半分,な,「遊び半分に受験する」,,いいかげんな気持ちで物事に取り組むさま,
【あた】
あだ,徒,な,「せっかくの好意が徒になる」,,実を結ばずむなしいさま・無益なさま・ムダ,
あだ,婀娜,な,「婀娜な年増」,,女性の色っぽくなまめかしいさま,
あだおろそか,徒疎か,な,「徒疎かにはできない」,,(多く「あだおろそかに」の形で、否定の語を伴って)軽々しく粗末にするさま・いいかげん・あだやおろそか,
あたたか,暖か,な,「暖かな小春日和」「懐が暖かだ」「暖かな色」,,暑すぎもせず寒くもなく程よい気温であるさま・あったか、金銭が十分にあるさま、色合いが赤や黄系統で柔らかい感じのするさま,
あたたか,温か,な,「温かなスープ」「温かな家庭」,,物が冷たくなく熱すぎもせず程よい温度であるさま、思いやりのあるさま,
あたまでっかち,頭でっかち,な,「頭でっかちな花瓶」「頭でっかちな若者」,,からだの他の部分に比べて頭が大きいさま・あたまがち、上の部分が下の部分に比べてふつりあいに大きかったり多かったりするさま、知識や理論が先走って行動が伴わないさま,
あたりまえ,当たり前,な,「怒って当たり前だ」「当たり前の出来事」,,そうあるべきさま・そうすべきさま、普通のさま・ありふれているさま・並み・ありきたり,
【あち】
あちこち,彼方此方,な,「話があちこちになる」「靴下をあちこちに履く」,,物事の順序や位置が逆になっているさま・あべこべ,
【あつ】
あつあつ,熱熱,な,「焼き立ての熱熱」「熱熱なうちに召し上がれ」「熱熱なカップル」,,料理などができたてで熱いさま、熱中するさま・特に男女が熱烈に愛し合っているさま,
あつがり,暑がり,な,「暑がりな人」,対語「寒がり」,暑さを感じる度合いが普通の人以上であるさま・あつがりや,
あったか,暖か,な,,,「あたたか」に同じ,
あったか,温か,な,,,「あたたか」に同じ,
あっぱれ,天晴(れ),な,「敵ながら天晴れな働き」,,驚くほどりっぱであるさま・みごとなさま,
【あて】
あで,艶,な,「艷な姿」「蘭が艷に咲く」,,色っぽくなまめかしいさま・あでやか,
あでやか,艶やか,な,「艶やかに微笑む」「艶やかな衣装」,,女性の容姿がなまめかしいさま・美しくて華やかなさま,
【あへ】
あべこべ,あべこべ,な,「あべこべな意見」「手順があべこべだ」,,位置や順序や方向などが通常の状態とは反対であるさま・さかさま・逆,
【あほ】
あほう,阿呆(阿房),な,「この阿呆めが」「まったく阿呆な話だ」,,愚かなさま。人をののしるときにも用いる。「あほ」とも,
【あま】
あまくち,甘口,な,「甘口の酒」,対語「からくち」,比較的甘みの強いまたは塩分や辛みをおさえた味加減・またそのもの、甘いものを好むさま・甘党,
あまくち,甘口,な,「甘口に乗せられる」「甘口な批評」,,人の気にいるような口ぶり・口先だけのうまい言葉・甘言(かんげん)、穏やかに言うさま・なまぬるいさま,
あまったれ,甘ったれ,な,「甘ったれな駄々っ子」,,ひどく甘えるさま,
あまめ,甘め,な,「甘めに味をつける」「甘めのカーブを狙い打つ」「甘めな採点」,対語「からめ・きびしめ」,甘さがやや強いさま、判定の基準や物事の度合いがややゆるいさま,
あまやか,甘やか,な,「甘やかな声」,,甘い感じのするさま,
あまり,余り,な「値段が余りに高い」「余りな剣幕に恐れをなす」「余りな仕打ちに怒る」,,程度の甚だしいさま・予想を超えているさま、話にならないほど度が過ぎてひどいさま・あんまり,
【あや】
あやふや,あやふや,な,「あやふやな返事」「あやふやな気持ち」,,物事がはっきりしないさま・あてにならないさま・曖昧(あいまい),
【あら】
あらけずり,粗削り,な,「粗削りした材木」「粗削りの新人選手」「粗削りな原稿」,,木などをざっと削る、物事の質や内面などが洗練されていないさま・仕事の出来上がりなどが大まかなさま。大雑把な。激しい意はないので「荒削り」とはしない,
あらずもがな,あらずもがな,な,「あらずもがなの発言」,,連語。むしろないほうがよい・なくもがな,
あらた,新た,な,「新たな局面を迎える」「新たな感動を呼ぶ」「認識を新たにする」,,新しいさま・今までなかったさま、(「あらたに」の形で)改めて行うさま,
あらたか,灼たか,な,「霊験あらたかな神」,,神仏の利益(りやく)が際立ってあるさま・あらた・いやちこ,
あらめ,荒目,な,「気性の荒めな男」,,激しい・乱れた,
あらめ,粗目,な,「粗目な編み物」,,大雑把な,
あらわ,露(顕),な,「肌も露な服」「内情が露になる」「矛盾が顕になる」「顕に嫌悪の感情を表す」「敵意を顕にする」,,むき出しであるさま・はっきりと見えるさま、物事が公になるさま。表面化するさま、気持ちなどを隠さずに公然と示すさま・無遠慮だ・露骨だ。「露」は晒す・漏れる、「顕」ははっきり・明らか意,
【あり】
ありがち,有り勝ち,な,「こんな失敗は有りがちな話だ」,,よく似た例がたくさんあるさま,
ありきたり,在り来り,な,「ありきたりな意見」,,珍しくないさま・ありふれているさま,
ありげ,有り気,な,「意味有りげな笑い」「自信有りげな素振り」,,(多く名詞を受けて)その事柄がありそうなようすである意を表す・…があるようだ。,
ありてい,有り体,な,「有り体に言えば」,,ありのまま・うそ偽りのない,
【あれ】
あれほうだい,荒れ放題,な,「荒れ放題な庭」「荒れ放題な家庭」,,荒れるままにしてあるさま,
【あわ】
あわれ,哀れ,な,「その姿はいかにも哀れだった」,,かわいそうに思われるさま・不憫・情けない・しみじみともの悲しく感じるさま・はかなくまたさびしく思われるさま,
あわれ,憐れ,な,「夕暮れは、なんとなく憐れに思えて仕方がない」,,気の毒だ・惨めだ・いつくしむ,
【あん】
あんな,あんな,な,「あんなにひどい被害とは思わなかった」「彼はなぜいつもあんななのだろう」「あそこに立っている、あんな人が僕の好みだ」,,話し手も聞き手もともに知っている人や事物の状態があのようであるさま・あれほど・あれくらい、話し手にも聞き手にも見えている人や事物のようすや状態があのようであるさま。連体形は「あんな」が主、「ので」「のに」などを付ける場合は「あんなな」を用いる,
あんまり,余り,「あんまりな言葉に腹を立てる」「このまま帰れとはあんまりだ」,,「あまり」の音変化,
【い】
い,異,な,「異を唱える」「異なことを言う」「縁は異なもの味なもの」,,普通とは違っているさま・不思議なさま,
【いい】
いいかげん,好い加減,「いいかげんなやり方」「いいかげんな人」,,仕事を最後までやり遂げずに途中で投げ出すさま・投げやり・おざなり・無責任・でたらめ,
いいかげん,好い加減,「好い加減に雨もやんでほしい」「冗談は好い加減でやめてくれ」,,相当な程度に達しているのでほどほどのところで終わってほしいさま・程よいところ,
いいき,好い気,「人の苦労も知らないでいい気なもんだ」「ちょっと褒めるといい気になる」,,自分の欠点などに気づかないで得意になっているさま・ひとりよがりで他人のことを気にしないさま,
いいきみ,好い気味,「ざまみろ、いい気味だ」,,他人の失敗や不幸を喜んでいい気持ちになっているさま,
いいたいほうだい,言いたい放題,な,「言いたい放題に酷評する」,,自分の言いたいことを勝手気ままに口に出して言うさま,
いいめいわく,好い迷惑,な,「いい迷惑を被る」「この忙しいのにいい迷惑だ」,,自分とは直接関係のないことによって迷惑を受けるさま,
【いか】
いがい,意外,な・と,「事件は意外な展開を見せた」「意外に背が高い」,,考えていた状態と非常に違っているさま,
いかが,如何,な,「その考えはいかがなものか」,,成り行きや結果を危ぶむさまを表す・どのよう,
いかさま,如何様,な,「イカサマをやる」「イカサマ博打」「随分いかさまな人物だ」,,いかにも本当らしく見せかけるさま・いんちき。「いかよう」と同字,
いかよう,如何様,な,「いかような品をお探しですか」「いかようにもお詫びします」,,状態や方法などを問う意を表す、物事の程度を強調する意を表す。どのよう。「いかさま」と同字,
【いき】
いき,粋,な,「粋な姿」「粋な柄」「粋な店」「粋な計らい」「粋筋」,対語「やぼ」,気質や態度や身なりなどがさっぱりとあかぬけしていてしかも色気があるさま、人情の機微や特に男女関係についてよく理解しているさま、花柳界の事情に通じているさま・また花柳界,
いきあたりばったり,行き当たりばったり,な,「行き当たりばったりな(の)施策」,,「ゆきあたりばったり」に同じ,
【いく】
いくじなし,意気地無し,な,「意気地無しな男」,,気力がなくて役に立たないさま,
【いけ】
いけぞんざい,いけぞんざい,な,「いけぞんざいな仕事ぶり」「いけぞんざいな受け答え」,,ひどく粗略である・いかにもなげやりである,
【いこ】
いこじ,意固地(依怙地),な,「意固地を通す」「意固地な人」,,かたくなに意地を張るさま・片意地・えこじ,
【いさ】
いささか,些か(聊か),な,「些かな蓄えがある」「些かなりともお役に立ちたい」,,数量や程度の少ないさま・ほんの少し・わずか,
【いし】
いじっぱり,意地っ張り,な,「意地っ張りな子」,,こうと思ったことはよくても悪くても押し通すさま・強情っぱり,
いじわる,意地悪,な,「意地悪を言う」「意地悪な性格」,,わざと人を困らせたりつらく当たったりするさま,
【いせ】
いぜん,依然,と・たる,「依然として不景気だ」「旧態依然たる生活」「台風は依然南方洋上に居座っている」,,もとのままであるさま・前のとおりであるさま,
【いた】
いたいけ,幼気,な,「幼気な遺児」「幼気な女の子」,,子供などの痛々しくいじらしいさま、幼くてかわいいさま,
いたけだか,威猛高(威丈高・居丈高),な,「居丈高に命令する」,,人に対して威圧的な態度をとるさま,
いたずら,悪戯,な,「イタズラが過ぎる」「イタズラな子」「イタズラ半分」「歌つくりはほんの悪戯です」,,人の迷惑になることをするさま・悪ふざけ、もてあそんではならない物をいじったりおもちゃにしたりするさま、自分のすることを謙遜していう語・芸事や習い事などを謙遜する意,
いたずら,徒,な,「いたずらに時を過ごす」,,存在や動作などが無益であるさま・役に立たないさま・むだ,
【いち】
いちず,一途,な,「一途に思いつめる」「学問一途の人」,,他を考えないで一つのことに打ち込むさま・ひたすら・ひたむき,
【いな】
いなせ,鯔背,な,「いなせな兄い」,,粋(いき)で勇み肌でさっぱりしているさま,
【いの】
いのちがけ,命懸け,な,「命がけの作業」「命がけで取材する」,,死ぬ覚悟で物事をするさま・決死・懸命,
いのちしらず,命知らず,「命知らずな冒険」,,生命の危険をも考えずに振る舞うさま,
いのちみょうが,命冥加,な,「生き残れたとは命冥加な人だ」,,神仏のおかげで命拾いをする,
【いひ】
いびつ,歪(飯櫃),な,「箱が歪になる」「歪な社会」「人間関係が歪になる」,,物の形がゆがんでいるさま、物事の状態が正常でないさま,
【いや】
いや,嫌,な,「嫌なものは嫌だ」「ピアノのレッスンがだんだん嫌になる」「嫌な顔一つせず手伝う」「会合で嫌な思いをする」「嫌な天気」,,欲しないさま・したくないさま・きらいだ、不愉快なさま,
いやみ,嫌み(厭み・嫌味・厭味),な,「嫌みを言う」「嫌みたっぷりな口ぶり」「二枚目ぶって嫌みな男」「凝りすぎて嫌みな装飾」,,人に不快な思いを与える言動・あてつけや皮肉・またそれによって不快感を与えるさま、ことさらに気どっていていやらしいさま,
【いり】
いりよう,入り用,な,「旅行に入り用な品を揃える」,,必要であるさま・にゅうよう,
【いろ】
いろいろ,色色,な,「いろいろな品物を買う」,,異なる事物や状態が数多いさま・さまざま・種々,
いろぐろ,色黒,な,「色黒な人」,,色・特に肌の色が黒いさま,
いろけし,色消し,な,「色消しなことをしたものだ」,,風情を消すさま・興趣をそぐさま・つや消し,
【いん】
いんいん,殷殷,と・たる,「雷鳴が殷殷と轟く」,,大きな音が鳴り響くさま,
いんいん,陰陰,と・たる,「陰陰たる冬景色」「忍び泣く声が陰陰と響く」,,薄暗くもの寂しい・陰気なさま,
いんいんめつめつ,陰陰滅滅,と・たる,「陰陰滅滅たる鐘の音」,,暗く陰気で気が滅入るさま,
いんぜん,隠然,と・たる,「経済界に隠然たる努力を持つ」,,表面ではわからないが陰で強い力を持っているさま,
いんちき,インチキ,な,「インチキな手を使う」「インチキな品」「インチキ医者」,,ばくちなどで相手の目をごまかして不正を行うさま、本物でないさま,
【うす】
うすっぺら,薄っぺら,な,「薄っぺらな座布団」「薄っぺらなヒューマニズム」,,きわめて薄く貧弱なさま、考え方や人柄などに深みがないさま,
うすで,薄手,な,「薄手の茶碗」「薄手な生地」,対語「厚手」,紙や織物や陶器などの厚さが薄いさま,
うすで,薄手,な,「薄手な評論」,,内容などが浅くて安っぽいさま,
うすのろ,薄鈍,な,「薄のろな動作」,,知能が少し劣っていて反応や動作がにぶいさま,
【うち】
うちき,内気,な,「内気な人」,,気が弱く人前でははきはきしないさま,
うちわ,内輪,な,「予算を内輪に見積もる」,,控えめなさま・特に数量や金額などを控えめにするさま,
【うつ】
うつうつ,鬱鬱,と・たる,「鬱鬱として日を過ごす」,,心の中に不安や心配があって思い沈むさま,
うつぜん,鬱然,と・たる,「鬱然たる反対派の動き」「鬱然として楽しまない」,,勢いよく盛んなさま、気が塞がるさま,
うってつけ,打って付け,な,「打って付けな役柄」「この仕事は君に打って付けだ」,,物事がぴったりと当てはまるさま・あつらえ向き,
うつろ,空ろ(虚ろ),な,「中は空ろ(洞ろ)になっている巨木」「虚ろな目つき」「慰めの言葉も虚ろに響く」,,(「洞ろ」とも書く)内部がからであるさま・空洞・うろ・からっぽ、心が虚脱状態であるさま・表情などに生気のないさま、むなしいさま,
【うふ】
うぶ,初(初心),な,「そのまま信じるほどうぶではない」「うぶな娘」「産声」「産毛」「産湯」,,世間ずれがしていないさま・ういういしいさま、まだ男女の情を解しないさま、(名詞の上に付けて)生まれたときの・生まれたときのままの,
【うや】
うやむや,有耶無耶,な,「責任を有耶無耶にする」「そんな有耶無耶な結論では困る」,,物事がどうなのかはっきりしないさま・あいまいなさま,
【うら】
うらはら,裏腹,な,「死と裏腹の危険な仕事」「気持ちと裏腹な言葉」,,背中合わせ・隣り合わせの関係であるさま、相反しているさま・逆さま・反対・あべこべ,
うららか,麗らかな,「麗らかな日和」「麗らかなひばりの声」,,空が晴れて日が柔らかくのどかに照っているさま、声などが晴れ晴れとして楽しそうなさま,
【うわ】
うわき,浮気(上気),な,「浮気な性分で何にでも手を出す」「浮気な人」「旅先で浮気する」,,一つのことに集中できず心が変わりやすいさま・移り気、異性に心をひかれやすいさま・多情、配偶者や婚約者などがありながら他の異性に気がひかれ関係をもつこと,
うわすべり,上滑り,な,「上滑りな議論」「上滑りな行動」,,物事の表面にとらわれて本質を見抜けないさま・深みがなく軽々しいさま,
うわちょうし,上調子,な,「上調子な喋り方」「上調子な態度」,,声がかん高くて落ち着きがないように感じられるさま、落ち着きがなく慎重さに欠けるさま・うわべだけで中身のないさま。うわっちょうし,
うわて,上手,な,「役者が一枚上手だ」「相手の上手を行く」,,技能や学問や知識などが他よりすぐれているさま。「じょうず」と同字,
うわのそら,上の空,な,「うわの空で人の話を聞く」,,他の事に心が奪われてそのことに注意が向かないさま・心が浮ついて落ち着かないさま,
【えい】
えいえい,営営,と・たる,「営営として働く」,,休みなく励むさま,
【えて】
えてかって,得手勝手,な,「得手勝手な注文」,,他人のことは考えず自分に都合のよいように行動するさま・わがまま,
【えん】
えんえん,延延,と・たる,「同点のまま延延と試合は続いた」「会議は延延一昼夜に及んだ」,,非常に長く続くさま,
えんえん,炎炎,と・たる,「炎炎と燃え盛る市街地」,,盛んに燃え上がるさま,
えんえん,蜿蜒,と・たる,「蜿蜒長蛇の列をなす」,,(蛇のように)うねうねとどこまでも続くさま,
えんぜん,婉然たる,と・たる,「婉然と舞う」「婉然たる挙措」,,しとやかで美しいさま,
【おあ】
おあいにくさま,御生憎様,な,「まことにお生憎様なことですが、主人は出かけております」「お生憎様、ただ今満席でございます」「お生憎様、そうはいきませんよ」,,相手の希望に応じられず申し訳ないという気持ちを表す語・皮肉の気持ちを込めていうこともある,
おあつらえむき,御誂え向き,な,「サーフィンにはおあつらえ向きの波だ」,,注文どおりであるさま・希望どおりであるさま,
【おう】
おうおう,汪汪,と・たる,「汪汪たる大河」,,水量の多い、転じて人の心の広いさま,
おうおう,怏怏,と・たる,「怏怏として楽しまず」,,心が満ち足りない・晴れ晴れしないさま,
【おお】
おおあじ,大味,な,「食事が大味で物足りない」「大味な文章」「大味な試合運びで敗れる」,,食物の味にこまやかな風味が感じられないさま、物事が大まかできめの細かさが見られず趣の乏しいさま,
おおあま,大甘,な,「子どもに大甘な親」「大甘な考え」,,厳しさに欠けてしまりのないさま・また楽観的すぎるさま,
おおあれ,大荒れ,な,「大荒れの家」「酒に酔って大荒れに荒れる」「大荒れの空模様」「悪天候で大荒れのレース」,,甚だしく荒れはてているさま、振る舞いや気持ちのあり方が非常に荒っぽくなるさま、天候がひどく荒れるさま・暴風雨、全く予想外の成り行きとなるさま,
おおあわて,大慌て,な,「大慌てで出かける」,,非常に慌てるさま,
おおいそがし,大忙し,な,「田植えで大忙しの時期だ」,,きわめて忙しいさま,
おおいそぎ,大急ぎ,な,「大急ぎで用を済ます」,,たいへん急ぐさま,
おおいばり,大威張り,な,「大威張りで仲間に自慢する」「これで大威張りで出張できる」,,得意になっていばりかえっているさま、少しも引け目を感じる必要がないさま,
おおがかり,大掛かり,な,「大掛かりな催し」「大掛かりに調査する」,,多くの費用や人手をかけて規模が大きいさま,
おおがた,大形,な,「大形の魚」,対語「小形」,形が大きい。「おうぎょう」と同字,
おおがた,大型,な,「大型の台風」「大型の新人」「大型バス」,対語「小型」,内容や規模や人物などが他より大きい,
おおがら,大柄,な,「大柄な人」,対語「小柄」,体格が普通より大きいさま、模様や縞柄(しまがら)が普通より大きいさま,
おおき,おおき,な,「大きな箱」「大きな池」「大きな音」「大きな格差」「大きな計画」「藻君台の大きな捉え方」「大きな原因となっている」「大きな息子」,対語「ちいさ」,数や量や程度などが多いさま,
おおき,大き,な,「大きなことを言う」「大きな態度」,,大げさ・威張った,
おおぎょう,大仰(大形),な,「大仰な言い方」,,大げさなさま・誇大。「大形」は「おおがた」と同字,
おおざっぱ,大雑把,な,「大雑把な仕事ぶり」「大雑把な見積もりを出す」,,細部にまで注意が届かず雑であるさま、細部にわたらず全体を大きくとらえるさま・おおまか,
おおづかみ,大掴み,な,「事件の経過を大掴みに説明する」,,物事の大体をとらえるさま・大ざっぱ,
おおづくり,大作り,な,「すべて大作りにできている」,対語「こづくり」,普通より大きめに作るさま・大きめに作ったさま、体型や目鼻だちの目立って大きいさま・大柄,
おおばか,大馬鹿,な,「思慮のない大馬鹿な所業」,,ひどく愚かなさま,
おおはば,大幅,な,「大幅な(の)値上げ」「列車が大幅に遅れる」,対語「こはば」,数量・価格などの変動の開きが大きいさま,
おおぶり,大振り,な,「大ぶりな(の)茶碗」,対語「こぶり」,同類の他のものに比べると普通より大きめであるさま,
おおまか,大まか,な,「大まかな見積もりを立てる」「万事大まかな仕事ぶり」,,細かいことにこだわらずに物事を済ませるさま・また緻密でないさま・おおざっぱ,
おおまじめ,大真面目,な,「大真面目に話を切り出す」,,大層まじめなさま,
おおめ,多め,な,「予想より多めな(の)応募者」「多めに入れておく」,,やや多いくらいの分量であるさま,
おおよう,大様,な,「大様に構える」「大様な性格」,,落ち着きがあって小さなことにこせこせしないさま,
おおよそ,大凡(凡そ),な,「計画のおおよそを説明する」,,だいたいのところ・あらまし、ひととおりであるさま・普通。「およそ」と同字,
おおらか,大らか(多らか),「気持ちを大らかにする」「大らかな話しぶり」,,心がゆったりとしてこせこせしないさま・おおよう,
おおわらわ,大童,「記念式典の準備に大わらわな役員たち」,,一生懸命になるさま・夢中になってことをするさま,
【おか】
おかし,おかし,な,「おかしな恰好をして笑われる」「おかしな話で合点がいかない」,,おかしいさま・こっけいなさま、変なさま・妙(みょう)なさま,
おかんむり,お冠,な,「朝からお冠だ」,,機嫌が悪いさま・怒っているさま・不機嫌なさま。「冠(かんむり)を曲げる」から出た語という,
【おき】
おきに入り,お気に入り,な,「お気に入りの靴」,,「気に入り」に同じ,
おきのどくさま,お気の毒様,な,「事故に遭われたとはお気の毒様です」「お気の毒様ですが、課長は不在です」,,相手の不幸に同情する気持ちを表す語、相手の期待に添えなかったり相手に迷惑をかけたりしたときに謝る気持ちを表す語・皮肉にまたからかって用いられることもある,
おきゃん,御侠な,「おキャンな娘」,,若い女性の活発で慎みのないさま,
【おこ】
おこ,痴(烏滸・尾籠),な,「痴の者」,,愚かなさま・ばかげているさま,
おごそか,厳か,な,「厳かに式が進む」,,重々しくいかめしいさま・礼儀正しく近寄りにくいさま,
【おさ】
おざなり,御座なり,な,「おざなりな処置をする」,,いいかげんに物事をすませるさま・その場だけの間に合わせ,
【おし】
おしゃま,おしゃま,な,「おしゃまな子」,,子供がませた言動をするこさま。多く女の子についていう,
おしゃれ,御洒落,な,「オシャレな若者」「オシャレな店」,,服装や化粧などを洗練したものにしようと気を配るさま・洗練されているさま,
おじょうず,御上手,な,「絵がお上手ですね」「お上手を言う」,,巧みなようすを敬ったりまた丁寧にいったりする語、「じょうず」に同じ,
【おせ】
おせっかい,御節介,な,「お節介な人」「お節介を焼く」,,出しゃばっていらぬ世話をやくさま,
おせわさま,御世話様,な,「どうもお世話様でした」,,他人が自分のために力を尽くしてくれたことに対してお礼の気持ちをこめていう語。多くあいさつの言葉に用いる,
【おそ】
おそまつ,御粗末,な,「値段の割にはお粗末な料理」「我ながらお粗末な話だ」,,下等や低級であるとしてひやかしまた謙遜や自嘲などの気持ちをこめていう語,
おそまつさま,御粗末様,な,「お粗末様でございました」,,他人に提供したものについて礼を言われたとき謙遜の気持ちをこめていう語,
おそめ,遅め,な,「普段より遅めに家を出る」「遅めなペースで走る」,,決まった時刻よりやや遅いさま、速さが普通よりやや遅いさま,
【おた】
おたがいさま,御互い様,な,「困るのはお互い様です」,,両方とも同じ立場や状態に置かれているさま,
おだやか,穏やか,な,「穏やかな天気」「世の中が穏やかだ」「穏やかな人柄」「穏やかに話し合う」「心中穏やかでない」「新制度へ穏やかに移行する」「こう言っては穏やかでないかもしれないが」,,静かでのどかなさま・安らか、気持ちが落ち着いていて物静かなさま、極端でなく人に受け入れられやすいさま。穏当,
【おち】
おちゃっぴい,おちゃっぴい,な,「おちゃっぴいな娘」,,女の子がおしゃべりで出しゃばりなさま,
おちゃめ,御茶目,な,「お茶目な坊や」「お茶目なしぐさ」,,「茶目」に同じ,
【おつ】
おつ,乙,な,「乙なことを言う」「乙に澄ます」,,普通と違ってなかなかおもしろい味わいのあるさま・味(あじ)、普通とは違って変なさま・妙,
おつかつ,乙甲,な,「兄と弟はおつかつな成績だ」「あの人もお前とおつかつの年だろう」,,ほとんど差がつけられないさま・優劣の差がないさま・また時間などの差がないさま。おっつかっつ,
おっちょこちょい,おっちょこちょい,な,「おっちょこちょいな(の)面がある」「あのおっちょこちょいがまた失敗をしでかした」,,落ち着いて考えないで軽々しく行動するさま,
おっつかっつ,おっつかっつ,な,「二人の力量はおっつかっつだ」「父と母はおっつかっつに外出した」,,「おつかつ」の音変化,
【おて】
おてやわらか,御手柔らか,に,「お手柔らかに願います」,,相手が手加減してやさしく扱ってくれるさま。「おてやわらかに」の形で試合などを始めるときのあいさつの語として用いる,
おてんば,御転婆,な,「おてんばな少女」,,若い女性が恥じらいもなく活発に行動するさま。おきゃん,
【おと】
おとこまさり,男勝り,な,「男勝りな気性の持ち主」,,女ではあるが男にも勝るほど勝ち気でしっかりしているさま,
おとな,おとな,に,「おとなにして待っているのよ」,,幼児が聞きわけがよくおとなしいさま。多く女性が使う,
おとなしやか,大人しやか,「大人しやかな話し方」,,性質や態度が落ち着いていて穏やかなさま,
【おな】
おなじ,同じ,な,「同じ学校の卒業生」「行きと同じ船で帰る」「収入と収支が同じだ」「やってもやらなくても同じことだ」,,別のものではなくそのものであるさま・同一である、二つ以上のものの内容や状態などに区別がないさま・同様である。「おんなじ」と同字,
【おひ】
おひとよし,御人好し,な,「頼まれたら嫌と言えないお人よしな性格」,,何事も善意にとらえる傾向があり他人に利用されたりだまされたりしやすいさま,
【おほ】
おぼこ,おぼこ,な,「おぼこな娘」,,まだ世慣れていないさま,
おぼろ,朧,な,「朧な月影」「朧に見える」「朧な記憶」,,ぼんやりとかすんでいるさま・はっきりしないさま、不確かなさま,
おぼろげ,朧げ,な,「朧げな記憶」,,はっきりしないさま・不確かなさま,
【おま】
おませ,おませ,な,「おませな女の子」,,ませているさま・早熟,
おまちどおさま,お待ち遠様,な,「たいへんお待ち遠様でした」,,人を待たせたときにわびる気持ちで言う語,
【おも】
おも,主(重),な,「この地方の主な産物」「主なメンバー」,,重要なさま・中心になるさま。「重」は当て字,
おもいおもい,思い思い,な,「思い思いの意見を述べる」,,めいめいが思うままにするさま,
おもいどおり,思い通り,な,「世の中は思い通りにならないものだ」,,思っていたとおりになるさま,
おもいのほか,思いの外,の,「思いのほかの好成績」「到着が思いのほか(に)早かった」,,考えていたことと違っているさま・案外・意外。多く副詞的に用いる,
おもしろはんぶん,面白半分,な,「面白半分に練習しても上達しない」,,興味本位の気持ちがあって真剣さに欠けているさま,
おもだか,面高,な,「面高な美人」,,鼻が高いなど中高(なかだか)な顔のさま,
おもめ,重め,な,「重めのバーベルでトレーニングする」,,やや重いさま・少し重い感じがするさま,
おもわせぶり,思わせ振り,な,「思わせぶりな態度」「思わせぶりを言う」,,いかにも意味ありげな言葉やしぐさで期待をもたせるさま,
【おや】
おやおもい,親思い,な,「親思いな娘」,,親のことをいつも気遣って大切にするさま,
おやこうこう,親孝行,な,「親孝行したいときには親はなし」「親孝行な少年」,対語「親不孝」,親を大切にし真心をもってよく尽くすさま,
おやふこう,親不孝,な,「親不孝な娘」,対語「親孝行」,親を大切にしないで心配や迷惑をかけるさま,
おやまさり,親勝り,な,「親勝りな(の)器量人」,,子が親よりも才能や技能などですぐれているさま,
【およ】
およそ,凡そ,な,「計画のおよそは承知している」「およその見積もりを立てる」,,物事のだいたいのところ・大要・あらまし。「おおよそ」の音変化。「おおよそ」と同字,
【おろ】
おろか,疎か,な,「掃除はおろか、布団を上げたこともない」,,(〜はおろか」「〜もおろか」などの形で)言うまでもないことである。もちろん。「おろそか」と同字,
おろか,愚か,な,「彼の言葉を愚かにも信じてしまう」「戦争など愚かなことだ」,,頭の働きが鈍いさま・考えが足りないさま、ばかげているさま,
おろそか,疎か,な,「遊びに夢中で勉強が疎かになる」,,いいかげんにすませたり軽く扱ったりしてまじめに取り組まないさま・疎略・なおざり。「おろか」と同字,
【おん】
おんなじ,同じ,な,「二人は体重がおんなじだ」,,「おなじ」に同じ。「おなじ」と同字,
おんぼろ,おんぼろ,な,「おんぼろな(の)車」,,使い古して非常に傷んでいるさま,
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