第17話 動詞(と)
よみ,漢字,活用,自他,用例,相互,対語,補記,
【とい】
といあわす,問い合わす,サ行五段,他動詞,「電話で問い合わしてみる」,,,「といあわせる」に同じ,
といあわせる,問い合わせる,サ行下一段,他動詞,「試験の合否を問い合わせる」,,,不明な点を聞いて確かめる・照会する,
といかえす,問い返す,サ行五段,他動詞,「三度も問い返してようやくわかった」「あなたこそどうなのですと問い返す」,,,一度尋ねたことをまた尋ねる・聞き直す、相手の質問に答えないで逆にこちらから尋ねる,
といかける,問い掛ける,カ行下一段,自動詞,「矢継ぎ早に問いかける」「問いかけて急に口をつぐむ」,,,質問をしかける・その人に向かって質問する、質問をし始める,
といただす,問い質す,サ行五段,他動詞,「事実関係を問いただす」「問いつめ問いただす」,,,疑問や不審な点について納得するまで質問し明らかにする・また真実を言わせようと厳しく追及する,
といつめる,問い詰める,マ行下一段,自動詞,「問いつめられて白状する」,,,真実を言うまで厳しく尋ねる・詰問する,
【とう】
とう,問う,ワ行五段,他動詞,「安否を問う」「真意を問う」「選挙で民意を問う」「指導力が問われる」「真価が問われる」「責任を問う」「殺人罪に問われる」「年齢性別は問わない」「過去は問わない」,,,わからないことやはっきりしないことを人に聞く・また相手の考えを知ろうとしてある事をたずねる・多くの人に判断を求める・質問する、(多く受け身の形で)人の能力や物事の価値などを改めて試す、責任の所在や犯罪の事実などを追及する、(打ち消しの語を伴って)ある資格や条件を問題として取り上げる,
とう,訪う,ワ行五段,他動詞,「旧友を訪う」「首相を官邸に訪う」,,,目的をもって人の家や特定の場所などを尋ねる・訪れる・訪問する,
とうじる,投じる,ザ行上一段,他動詞,「土地の買収に大金を投じる」,,,「とうずる」の音変化,
どうじる,同じる,ザ行上一段,自動詞,「政府案には同じない意向だ」,,,「どうずる」の音変化,
どうじる,動じる,ザ行上一段,自動詞,「少々のことには動じない」,,,「どうずる」の音変化,
とうずる,投ずる,サ行変格活用,他動詞,「白球を投ずる」「一席を投ずる」「一票を投ずる」「滝壺に身を投ずる」「獄に投ずる」「光を投ずる」「筆を投ずる」「反対活動に身を投ずる」「財を投ずる」「解熱剤を投ずる」「時流に投ずる」「旅宿に投ずる」「敵の軍門に投ずる」「嗜好に投ずる」「意気相投ず」,,,投げる・投げ入れる・投じる・物を投げる・ほうる・投げ込むようにして入れる・投げ入れる・離れたところから届くようにする・投げかける・途中でやめてしまう・投げ出す・ある環境の中に自分から進んで身を置く・資金や労力などを惜しまず注ぎ込む・薬などを与えるる・投与する,
とうずる,投ずる,サ行変格活用,自動詞,「時流に投ずる」「旅宿に投ずる」「敵の軍門に投ずる」「嗜好に投ずる」「意気相投ず」,,,自分自分を入れ置く・投じる・うまく利用する・付け入る・乗ずる・宿をとる・宿泊する・降参する・投降する・互いに合う・一致する,
どうずる,同ずる,サ行変格活用,自動詞,「彼の意見に同ずる」,,,同意する・賛成する・同じる,
どうずる,動ずる,サ行変格活用,自動詞,「いくら脅しても動ずる気配がない」,,,動く・とくに心が動揺する・平静を失う・動じる,
とうとぶ,尊ぶ(貴ぶ),バ行五段,他動詞,「神仏を尊ぶ」「人命を貴ぶ」,,,尊いものとして崇める、価値のある者として重んじる・尊重する。「たっとぶ」と同字。「尊」はうやまう・重んずる、「貴」は重んずる・大切にする・尊敬する意,
【とお】
とおざかる,遠ざかる,ラ行五段,自動詞,「足音が遠ざかる」「書物から遠ざかる」,相互「とおざける」,,遠くに離れてゆく・遠のく、疎遠になる・うとくなる,
とおざける,遠ざける,カ行下一段,他動詞,「人を遠ざけて密談する」「仲間を遠ざける」「甘いものを遠ざける」,相互「とおざかる」,,遠くへ離れさせる・近くへ寄せない、親しまない・うとんじる,
とおす,通す(徹す・透す),サ行五段,他動詞,「針に糸を通す」「仲間で十分に火を通す」「バイパスを通す」「話の筋を通す」「車を止めて人を通す」「客間に通す」「先生を通して頼む」゜レンズを通して見る」「法案を通す」「我を通す」「独身で通す」「夜を通して話す」「書類に目を通す」,相互「とおる」,,一方から他方へ突き抜けさせる・まんべんなく行き渡らせる・二点間を結ぶ道筋をつくる・正しい筋目をつける、ある点を過ぎて行かせる・屋内や家内に導き入れる・人を仲立ちとしてまた物を隔ててそのことをする・料理店などで客の注文を帳場に取り次ぐ、審査して成り立たせる、無理矢理に受け入れさせる、最後までその状態を続ける・全期間また全体にわたってする。「通」は貫く・先へ進む・届く・行き渡る・達する・経る・経過する・また歩く・さとる・理解する、「徹」は突き通す、「透」はとおる意,
とおす,通す,サ行五段,他動詞,「ついにやり通した」,,,補助動詞。最後まで〜続ける,
とおのく,遠退く,カ行五段,自動詞,「寒さが遠のく」「話し声が遠のく」「足が遠のく」「連絡が遠のく」,相互「とおのける」,,遠くに離れる・遠ざかる、関係が薄くなる・疎遠になる・また間隔があく,
とおのける,遠退ける,カ行下一段,他動詞,「人を遠のけて話す」,相互「とおのく」,,とおざける,
とおりあわせる,通り合わせる,サ行下一段,自動詞,「事故現場に通り合わせる」,,,たまたまその場所を通る,
とおりかかる,通り掛かる,ラ行五段,自動詞,「通りかかった船に救助される」,,,ちょうどそこを通る,
とおりこす,通り越す,サ行五段,他動詞,「家の前を通り越す」「怒りを通り越して呆然としている」,,,ある地点を通り過ぎて先へ行く・通りすぎる、ある程度や限度を越える,
とおりすがる,通りすがる,ラ行五段,他動詞,「映画館の前を通りすがる」,,,たまたま来かかってそこを通る,
とおりすぎる,通り過ぎる,ガ行上一段,自動詞,「足早に通り過ぎる」「夕立が通り過ぎる」,,,あるところを通って向こうへ行く・通り越す,
とおりぬける,通り抜ける,カ行下一段,他動詞,「トンネルを通り抜ける」,,,あるところを通ってその先へ出る,
とおる,通る(徹る・透る),ラ行五段,自動詞,「串が通る」「袖に手が通る」「肉に火が通る」「高速道路か通る」「柾目が通る」「絶え間なく車が通る」「海辺を通る」「東京を通って仙台に行く」「座敷に通る」「法案が通る」「願いが通る」「理屈が通っている」「無理が通る」「頑固者で通る」「よく通る声」「名の通った店」,相互「とおす」,,物を貫いて反対側に至る・一方の口から差し入れて他方の口に出る・まんべんなく行き渡る・二点間を結ぶ道筋ができる・まっすぐな筋目が立つ、人や車が行き来する、ある場所を過ぎる・人が屋内や室内に進み入る・料理店などで客の注文が帳場に取り次がれる、認められて成り立つ・矛盾がなくて内容が理解できる・とがめられずに受け入れられる・それなりに通用する・遠くまで伝わる・評判になる。「通」は貫く・先へ進む・届く・行き渡る・達する・経る・経過する・また歩く・さとる・理解する、「徹」は突き通す、「透」はとおる意,
【とか】
とかす,解かす(梳かす),サ行五段,他動詞,「髪を梳かす」,,,櫛やブラシで髪の毛のもつれをととのえる・くしけずる。「解」は水にとかす・ほぐす、「梳」はくしけずる・けずる・すく・櫛で髪をすく意,
とかす,溶かす(解かす・融かす),サ行五段,他動詞,「鉄を溶かす」「バターを溶かすヶ「絵の具を溶かす」「砂糖を水に溶かす」,相互「とける」,,薬品や熱を加えて固形物を液状にする(金属の場合は「鎔かす」「熔かす」とも書く)、固形物に液体を加えて混ぜ合わせる・また混ぜ合わせて均一の液体にする・とく。「溶」はとける・とく・溶解する、「解」は水にとかす、「融」は固体が液体になる意,
どかす,退かす,サ行五段,他動詞,「障害物を退かす」,相互「どける」,,物や人を他の場所へ移して場所をあける・のかせる。「しりぞかす・のかす」と同字,
とがめる,咎める,マ行下一段,自動詞,「気がとがめる」「良心がとがめる」「膿んで傷がとがめる」「過失をとがめる」「挙動不審で警官にとがめられる」,,,悪いことをしたと心を痛める、傷や腫れ物をいじって悪くする・また悪くなる、誤つや罪や欠点などを取り上げて責める・非難する、怪しんで問いただす,
とがらかす,尖らかす,サ行五段,他動詞,「口をとがらかして抗議する」,,,「とがらす」に同じ。「とんがらかす」と同字,
とがらす,尖らす,サ行五段,他動詞,「鉛筆の芯をとがらす」「神経をとがらす」「声をとがらす」,相互「とがる」,,物の先端を細く鋭くする、鋭敏にする、不加減な感じにする・とげとげしくする,
とがる,尖る,ラ行五段,自動詞,「先のとがった鉛筆」「神経がとがる」「とがった声でなじる」「待たされた相手の目がとがる」,相互「とがらす」,,物の先端が細く鋭くなっている、敏感になる、声などが興奮などのために高く鋭い調子になる・とげとげしくなる。「とんがる」と同字,
【とき】
ときあかす,解き明かす,サ行五段,他動詞,「真相を解き明かす」,,,問題を問いてその意味を明らかにする・解明する,
とぎあげる,研ぎ上げる,ガ行下一段,他動詞,「ピカピカに研ぎ上げたナイフ」,,,刃物などをといで仕上げる,
ときおこす,説き起こす,サ行五段,他動詞,「基本から説き起こす」,,,説明を始める,
ときおよぶ,説き及ぶ,バ行五段,自動詞,「過去の例にまで説き及ぶ」,,,そのことにまで広げて説明する,
とききかせる,説き聞かせる,サ行下一段,他動詞,「諄々と説き聞かせる」,,,よくわかるように説明して聞かせる・言い聞かせる,
ときさとす,説き諭す,サ行五段,他動詞,「非を説き諭す」,,,物事の道理をかみくだいて教え聞かせる,
とぎすます,研ぎ澄ます,サ行五段,他動詞,「研ぎ澄ました日本刀」「研ぎ澄まされた感覚」,,,刃物をよくといで切れるようにする・また鏡をよく磨いて曇りのないようにする、心の働きを鋭くする,
とぎだす,研ぎ出す,サ行五段,他動詞,「木目を研ぎ出した杉戸」,,,研ぎ磨いてつやや模様などを出す,
どきつく,どきつく,カ行五段,他動詞,「胸をドキつかせて出番を待つ」,,,不安や期待で胸がドキドキする,
ときつける,説き付ける,カ行下一段,他動詞,「叔父を説きつけて出資してもらう」,,,じっくり説明して自分の考えを相手にわからせる,
ときはなす,解き放す(解き離す),サ行五段,他動詞,「絡まった毛糸を解き離す」「捕らえた鹿を解き放す」「古いしきたりから解き放す」,,,つながっているものをほどいて別々にする、束縛を解いて自由にする・ときはなつ。「放」ははなつ・ときはなす・自由にする・すてる・ほうりだす・すておく・おいやる・しりぞける・発する・とばす・つける、「離」は割く・絶つ・分ける・ひきはなす・開く・捨てる意,
ときはなつ,解き放つ,タ行五段,他動詞,「傷の治った鳥を大空に解き放つ」,,,束縛を解いて自由にする,
ときふせる,説き伏せる,サ行下一段,他動詞,「両親を説き伏せて結婚する」,,,相手によく説明して自分の考えや意見に従わせる,
ときほぐす,解き解す,サ行五段,他動詞,「もつれた髪を解きほぐす」「肩のコリを解きほぐす」「頑なな心を解きほぐす」「事件の謎を解きほぐす」,,,もつれたり固く結ばれたりしているものを少しずつ解いてバラバラにする、凝り固まったものを柔らかくする・緊張状態をやわらげる、複雑に絡んだ問題を少しずつほどくようにして解明する,
ときめく,時めく,カ行五段,他動詞,「今を時めく小説家」,,,よい時勢にめぐりあって栄える・時を得てもてはやされる,
とぎれる,途切れる,ラ行下一段,自動詞,「途切れることのない人波」「会話が途切れる」,,,続いていたものが途中で切れる,
ときわける,説き分ける,カ行下一段,他動詞,「細部にわたって説き分ける」,,,順序立ててよくわかるように説明する,
【とく】
とく,解く,カ行五段,他動詞,「帯を解く」「包みを解く」「着物を解く」「セーターを解く」「絡まった釣り糸を解く」「旅装を解く」「鎖を解く」「統制を解く」「契約を解く」「任を解く」「警備を解く」「武装を解く」「怒りを解く」「疑いを解く」「誤解を解く」「問題を解く」「謎を解く」,相互「とける」,,結んだり縛ったりしてあるものをゆるめて分け離す・ほどく、縫い合わせてあるものの糸を拭き取って離す・また編んであるものをほどく、もつれたものを元に戻す・ほぐす、来ていたもの身に取り付けたものを外す、命令や束縛や制約などから解放する、任務や職を辞めさせる・免じる、拘束していた態勢を崩してもとの状態に戻す、心のわだかまりや緊張状態をほぐす・ふさがっていた気持ちをすっきりさせる、筋道をたどって解答を出す。「ほどく」と同字,
とく,梳く(解く),カ行五段,他動詞,「乱れた髪を解く」,,,もつれた髪に櫛を入れて整える・とかす・すく,
とく,溶く(融く),カ行五段,他動詞,「絵の具を溶く」「卵を溶く」,相互「とける」,,液体に他の固形物や粉末を混ぜてまた分離しているものを混ぜて均質な液状にする・とかす、(「鎔く」「熔く」とも書く)固体に熱を加えて液状にする,
とく,説く,カ行五段,他動詞,「人の道を説く」「仏の教えを説く」「開発の必要性を説く」「孟子を説く」,,,物事の道理や筋道をよくわかるように話す・さとす、物事の事情や成り行きを説明する、解説する・講義する,
とぐ,研ぐ(磨ぐ),ガ行五段,他動詞,「刀を研ぐ」「米を研ぐ」「鏡を磨ぐ」,,,刃物を砥石や皮でこすってよく切れるようにする、米などを水の中でこするようにして洗う、みがいてつやを出したり汚れをとったりする。「研」はとぐ・みがく・すりみがく、「磨」はみがく・とぐ・石をすりみがく・転じて物事に励む,
どく,退く,カ行五段,自動詞,「早くどいてくれ」,,,いる場所を動いてそこをあける。「しりぞく・のく」と同字,
とくする,得する(徳する),サ行変格活用,他動詞,「一万円得した」,,,利益を得る・儲ける,
とくする,督する,サ行変格活用,他動詞,「市中を督する」「中隊を督する」「納税を督する」,,,取り締まる・監督する、率いる・統率する、促す・督促する,
どくする,毒する,サ行変格活用,他動詞,「青少年を毒する書物」,,,悪い影響を与える・害する,
どくづく,毒突く,カ行五段,自動詞,「腹を立ててさんざん毒づく」,,,相手に向かってひどい悪口をいう・ひどくののしる,
【とけ】
とけあう,溶け合う(解け合う・融け合う),ワ行五段,自動詞,「溶け合わない性質」「心が解け合う」,,,とけてまざり合い一つになる、わだかまりがなくなって仲良くなる・互いに打ち解ける、(「解け合う」)取引で話し合って円満に売買契約を解く。「溶」はとける・とく・溶解する、「解」は水にとかす、「融」は固体が液体になる意,
とけこむ,溶け込む(解け込む・融け込む),マ行五段,自動詞,「有害物質が溶け込む」「職場に溶け込む」「姿が闇に溶け込む」,,,液体や期待の中に他の物質が溶けてまじる、まわりの雰囲気や気分に馴染む・またどうかして一体となる。「溶」はとける・とく・溶解する、「解」は水にとかす、「融」は固体が液体になる意,
とげだつ,刺立つ,タ行五段,自動詞,「トゲ立った木」「トゲ立った言葉」,,,トゲが立つ、とげとげしくなる,
とける,解ける,カ行下一段,自動詞,「帯が解ける」「口紐が解ける」「停職が解ける」「謹慎が解ける」「怒りが解ける」「緊張が解ける」「問題が解ける」「暗号が解ける」「疑義が解ける」,相互「とく」,,結んであったものが自然と離れたりゆるんだりする・ほどける、束縛から解放されて自由になる・命令や規制などが解除させる、心のわだかまりや不快に思う気持ちなどが消えてなくなる、わからなかったところがはっきりする・答えが得られる。「ほどける」と同字,
とける,溶ける(解ける・融ける),カ行下一段,自動詞,「氷が溶ける」「暑さでアスファルトが溶ける」「砂糖が水に溶ける」「油は水に溶けない」,相互「とかす・とく」,,固体が熱や薬品などによって液状になる(とくに金属の場合は「鎔ける」「熔ける」とも書く)、ある物質が液体の中に平均にまじって液体と一体になる,
とげる,遂げる,ガ行下一段,他動詞,「志を遂げる」「思いを遂げる」「非業の死を遂げる」「急成長を遂げる」,,,目的を達する・果たす・成し終える、最後にそのような結果となる,
どける,退ける,カ行下一段,他動詞,「故障車をどける」,相互「どかす」,,場所をあけるためにそこにあったものを他の場所へ移す・のける・どかす。「しりぞける・のける」と同字,
【とさ】
とざす,閉ざす(鎖す),サ行五段,他動詞,「固く閉ざされた山門」「口を閉ざす」「道を鎖す」「国を鎖す」「暗闇に閉ざされた世界」「心が悲しみに閉ざされる」,,,戸や門をしめて錠を下ろす・開いている場所を閉める、出入り口や通路を塞いで行き来できないようにする、(主に受身の形で)何かですっかりおおって動きがとれないようにする・閉じ込めて出られないようにする。「閉」はとじる・しまる・とざす・しめる・たてる・門がしまる・また門をしめる・開いているものがしまる・また閉じ込める・ふさがる・またふさぐ・おさまる・またおさめる・かくす・断ち切れる・また断ち切る・守る・やめる・終える、「鎖」はとじる・とざす・さす意。常用読みの「閉ざす」に統一,
【とし】
とじあわす,綴じ合わす,サ行五段,他動詞,「答案を綴じ合わして束にする」,,,「とじあわせる」の音変化,
とじあわせる,綴じ合わせる,サ行下一段,他動詞,「書類を綴じ合わせる」,,,重ねて一つに綴る,
としおいる,年老いる,ア行上一段,自動詞,「年老いた両親」,,,年をとる・老齢になる,
とじこむ,綴じ込む,マ行五段,他動詞,「集めたパンフレットを綴じ込む」「仕様書に図面を綴じ込む」,,,とじて一つにまとめる・とじあわせる、綴じたものの中に後から綴じ入れる,
とじこめる,閉じ込める,マ行下一段,他動詞,「一室に閉じ込める」,字は異なるが、相互「とじこもる」,,戸などを閉めて中から出られないようにする・押し込める,
とじこもる,閉じ籠もる,ラ行五段,自動詞,「風邪で一日閉じ籠もる」「自分の殻に閉じ籠もる」,字は異なるが、相互「とじこめる」,,家や部屋などに入ったまま外へ出ないでいる・籠居する,
とじつける,綴じ付ける,カ行下一段,他動詞,「綻びを綴じ付ける」,,,とじて離れないようにする・また一緒にとじる,
としとる,年取る,ラ行五段,自動詞,「年取って初めて良さがわかる」,,,年齢が多くなる・また老いる,
としよりじみる,年寄り染みる,マ行上一段,自動詞,「年寄りじみた服装」,,,老人のような特徴を持ったり考え方をしたりするようになる,
としよる,年寄る,ラ行五段,自動詞,「年寄って足腰が弱くなる」,,,年齢を重ねる・年をとる・老いる,
とじる,閉じる,ザ行上一段,自動詞,「水門が閉じる」「ドアが閉じる」「貝の蓋が閉じる」「会議が閉じる」「本を閉じる」「まぶたを閉じる」「心を閉じる」「店を閉じる」「貝を閉じる」,,対語「あける・ひらく」,開けてあったもの・開いていたものが閉まる・両端を合わせた状態になる・ふさがる・続いていた物事が終わりになる、開いていたものや部分をふさいでしまう・今まで続いたものを終わりにする,
とじる,綴じる,ザ行上一段,他動詞,「原稿を綴じる」「破れを綴じる」「卵で綴じる」,,,重ね合わせた紙などに糸を通したりして一つにまとめる、縫い合わせる、汁の多い煮物でかき混ぜた卵などをかけ具がまとまるようにする,
どじる,どじる,ラ行五段,自動詞,「商談の詰めでドジる」,,,失敗をしでかす・へまをする・しくじる,
【とす】
とする,賭する,サ行変格活用,他動詞,「生命を賭して戦う」,,,ある目的のために失うことを覚悟で差し出す・かける,
【とた】
とだえる,途絶える(跡絶える),ア行下一段,自動詞,「頼りが途絶えて久しい」,,,続いていたものが途中で切れてなくなる,
【とち】
とちる,とちる,ラ行五段,他動詞,「長台詞をトチる」「取引でトチる」,,,舞台などでセリフやしぐさを間違える、やり損なう・失敗する,
【とつ】
とっかかる,取っ掛かる,ラ行五段,自動詞,「仕上げにとっかかる」,,,しはじめる・着手する。「とりかかる」の音変化,
とつぐ,嫁ぐ,ガ行五段,自動詞,「長女が嫁ぐ」,,,よめに行く,
とっくみあう,取っ組み合う,ワ行五段,自動詞,「兄弟で取っ組み合う」,,,互いに組みついて格闘する,
とっくむ,取っ組む,マ行五段,自動詞,「商品開発に取っ組む」,,,「とりくむ」の音変化,
とっちめる,とっちめる,マ行下一段,他動詞,「イタズラ者をとっちめる」,,,厳しく責めたり叱ったりする・ひどくやりこめる,
とっつかまえる,取っ捕まえる(取っ掴まえる),ア行下一段,他動詞,「こそ泥を取っ捕まえる」,相互「とっつかまる」,,「つかまえる」を強めていう語,
とっつかまる,取っ捕まる(取っ掴まる),ラ行五段,自動詞,「犯人が取っ捕まる」,相互「とっつかまえる」,,「つかまる」を強めていう語,
とっつく,取っ付く,カ行五段,自動詞,「岩場に取っつく」「新しい事業に取っつく」「取っつきにくい人」「貧乏神に取っつかれる」,,,しっかりとつかまる・とりすがる、物事を始める、人と接し始める、悪い病気やつきものがつく,
とっぱずす,取っ外す,サ行五段,他動詞,「制限を取っ外す」,,,「とりはずす」の音変化,
とっぱらう,取っ払う,ワ行五段,他動詞,「余計なものは取っ払ってしまえ」,,,「とりはらう」の音変化,
【とと】
とどく,届く,カ行五段,自動詞,「四十に手が届く」「遠くまで届く声」「母から便りが届く」「贈り物が届く」「親の目が届く」「細かいところまで神経が届く」「祈りが届く」「誠意が届く」,相互「とどける」,,あるところにまで至り着く・達する・及ぶ、送った品物や郵便物が相手のところに着く、注意などが十分に行きわたる、願い事が叶う・気持ちが通じる,
とどけでる,届け出る,ダ行下一段,他動詞,「被害を警察に届け出る」,,,学校や役所や会社の上役などに口頭または文書で申し出る・届けを出す,
とどける,届ける,カ行下一段,他動詞,「お歳暮を届ける」「拾得物を届ける」,相互「とどく」,,物を持っていき先方へ渡す、渇仰や役所や会社の上役などに申し出る・届けを出す,
とどこおる,滞る,ラ行五段,自動詞,「仕事が滞る」「家賃が三ヶ月分滞る」「交通が滞る」,,,物事が順調に運ばない・はかどらない・つかえる、金を支払うべき期限になっても支払わない、流れが止まる・停滞する,
ととのう,整う(調う・斉う),ワ行五段,自動詞,「材料が調う」「準備が調う」「体裁が整う」「整った顔立ち」「縁談が調う」「契約が調う」,相互「ととのえる」,,必要なものが全て揃う・間に合うように用意する・また買ったりして取り揃える、乱れのないように形をきちんとする、交渉や相談を成立させる・まとめる、点検して望ましい状態にしておく・調整する。「整」はそろう、「調」はほどよくなる・そなわる・準備ができる・仲良くなる・やわらぐ・調子が合う・音律に適う・つりあう・平均する、「斉」はひとしい・そろっている・きちんとしている・同じである意,
ととのえる,整える(調える,斉える),ア行下一段,他動詞,「支度を調える」「夕食を調える」「服装を整える」「隊列を整える」「体勢を整える」「縁談を整える」「商談を調える」「体調を整える」「楽器の音程を調える」,相互「ととのう」,,必要なものをすべて揃える・間に合うように用意する・また買ったりして取り揃える、乱れの内容に形をきちんとする、交渉や相談を成立させる・まとめる、点検して望ましい状態にしておく・調整する。「整」はそろえる・みだれたものをきちんとする・合わせて一様にする・備える、「調」はほどよくする・準備する・仲良くする・調子を合わせる・音調をとる・ならす・平均をとる・バランスをとる、「斉」はひとしくする・そろえる・あわせる・同じにする意,
とどまる,止まる(留まる・停まる),ラ行五段,自動詞,「とどまることなく水が流れる」「現職にとどまる」「首位にとどまる」「当地には十日とどまる予定」「現地にとどまって指導に当たる」「責任者は本部にとどまる」「期待されたが平凡な記録にとどまった」「問題点を指摘するにとどまる」,相互「とどめる」,,進行していたものが停止する・立ちどまる、同じところや地位にそままいて動かないでいる、滞在する、行かないであとに残る、その範囲や限度を越えないでいる。「とまる」と同字,
とどめる,止める(留める・停める),マ行下一段,他動詞,「帰ろうとする客をとどめる」「足をとどめる」「記録にとどめる」「昔の姿をとどめる」「原型をとどめない」「会費は一万円にとどめる」「意見を聞くだけにとどめる」,相互「とどまる」,,移動させないで元のところにいさせる・おさえて行かせないようにする・差しとめる、元の形のままであとに残す・元の状態を保つ、その程度や段階や範囲内におさめてそれから出ないようにする。「とめる」と同字,
とどろかす,轟かす,サ行五段,他動詞,「爆音を轟かして飛び立つ」「天下に勇名を轟かす」「期待に胸を轟かす」,,,大きな音を鳴り響かせる、広く世間に知られるようにする、胸をドキドキさせる,
とどろく,轟く,カ行五段,自動詞,「礼砲が轟く」「天下に英名が轟く」「再開を前に胸が轟く」,,,音が響きわたる・鳴り響く、世間に広く知れわたる・有名になる、期待や興奮などで胸がドキドキする・鼓動が激しくなる,
【とな】
となえる,唱える,ア行下一段,他動詞,「お題目を唱える」「呪文を唱える」「万歳を唱える」「新学説を唱える」「異議を唱える」,,,声に出して言う・声を立てて読む、大声で言う・叫ぶ、人に先んじて言い出す・主唱する・主張する,
となえる,称える(唱える),ア行下一段,他動詞,「自ら救世主と称える」,,,名づけて言う・呼ぶ・称する,
となりあう,隣り合う,ワ行五段,自動詞,「電車で隣り合って座る」,,,互いに隣となる,
どなりこむ,怒鳴り込む,マ行五段,自動詞,「騒音にたまりかねて怒鳴り込む」,,,相手のところへ出かけていって声高に苦情などを言い立てる,
どなりたてる,怒鳴り立てる,タ行下一段,自動詞,「市場で売り子が怒鳴り立てる」,,,激しく怒鳴る・大声でわめきたてる,
どなりちらす,怒鳴り散らす,サ行五段,自動詞,「コーチが選手たちに怒鳴り散らす」,,,あたりかまわず大声を張り上げて言う,
どなりつける,怒鳴り付ける,カ行下一段,他動詞,「いたずら小僧を怒鳴りつける」,,,相手に向かって激しく怒鳴る・大声で叱る,
どなる,怒鳴る,ラ行五段,自動詞,「声を限りに怒鳴る」「悪さをして怒鳴られる」,,,大きな声を出して呼ぶ、声高に叱りつける,
【とは】
とばしる,迸る,ラ行五段,自動詞,「谷川の雪解け水が迸る」,,,飛び散る・ほとばしる。「ほとばしる」と同字,
とばす,飛ばす,サ行五段,他動詞,「模型飛行機を飛ばす」「風船を飛ばす」「ボールを飛ばす」「矢を飛ばす」「台風で屋根が飛ばされる」「帽子を飛ばす」「自動車が泥水を飛ばして通る」「内掛けを飛ばす」「時速百キロで飛ばす」「前半をハイペースで飛ばす」「野次を飛ばす」「皮肉を飛ばす」「檄を飛ばす」「デマを飛ばす」「急便を飛ばす」「記者を現場に飛ばす」「飛ばして読む」「地方の出張所へ飛ばされた」「強火で鍋のアルコール分を飛ばす」,相互「とぶ」,,空中を飛ぶようにする、何かを目がけて手元から勢いよく放つ、強く吹いて空中に舞い上がらさせる、空中に散るようにする・跳ね散らす・飛散させる、手や足で攻撃や技を素早くしかける、乗り物を早く走らせる・またスピードを出して早く進む、勢いよくまた遠慮なく言う、命令などが早く伝わるようにする・噂などが広まるようにする、急いで派遣する、途中を抜かして先へ進む・間を抜く、中央から地方へまたは都会から辺地へ転任させる・左遷する、あったものを一時に無くする,
とばす,飛ばす,サ行五段,他動詞,「叱り飛ばす」「売り飛ばす」「突き飛ばす」,,,補助動詞。勢いよく〜する・乱暴に〜する,
【とひ】
とびあがる,飛び上がる,ラ行五段,自動詞,「岩の上に飛び上がる」「飛行機が飛び上がる」「飛び上がって喜ぶ」「三階級飛び上がって師範になる」,,,跳ねて上に上がる・跳ね上がる、飛んで空へ上がる・空中へ舞い上がる、喜びや驚きのために思わず飛び跳ねる、順番を飛び越して進む,
とびあるく,飛び歩く,カ行五段,他動詞,「世界中を飛び歩く」,,,あちこちを忙しく歩き回る・方々を動きまわる,
とびおきる,飛び起きる,カ行上一段,自動詞,「大声に驚いて飛び起きる」,,,飛び上がるように勢いよく起きる,
とびおりる,飛び降りる(飛び下りる),ラ行上一段,自動詞,「二階から飛び降りる」「汽車から飛び降りる」,,,高いところから身を躍らせておりる、走っている乗り物から飛んでおりる,
とびかう,飛び交う,ワ行五段,自動詞,「かもめが飛び交う」「噂が飛び交う」,,,知り混じって飛ぶ・飛び違う,
とびかかる,飛び掛かる(跳び掛かる),ラ行五段,自動詞,「獲物に飛びかかる」,,,勢いよく飛びつく・躍りかかる,
とびかける,飛び翔る,ラ行五段,他動詞,「天空を飛び翔る」,,,空高く飛ぶ,
とびこえる,飛び越える,ア行下一段,他動詞,「小川を飛び越える」「海を飛び越えて渡り鳥が来る」「先輩を飛び越えて出世する」,,,物の上を飛んで越える・飛び越す、順序を越えて先へ進む,
とびこす,飛び越す,サ行五段,他動詞,「溝を飛び越す」「二階級飛び越す」,,,物の上を飛んで越える・飛び越える、順序を越して上へ進む,
とびこむ,飛び込む,マ行五段,自動詞,「プールに飛び込む」「電車に飛び込んで死ぬ」「財布を落として交番に飛び込む」「渦中に飛び込む」「実社会に飛び込む」「嬉しいニュースが飛び込む」「仕事が飛び込む」,,,身を躍らせて中へ入る・弾みをつけて勢いよく入る、進行してくる列車などの前に身を投げ出す、突然入り込む・急いで入る・駆け込む、積極的に仕事や事件に取り組む、思いもよらない物事が突然やってくる・急に入ってくる,
とびさる,飛び去る,ラ行五段,自動詞,「春になって白鳥が飛び去る」「とっさに横へ飛び去る」,,,飛んでそこを去る、急に身をかわして退く・とびのく,
とびだす,飛び出す,サ行五段,自動詞,「箱を開けると人形が飛び出す」「ゴール直前に飛び出す」「車の前に急に飛び出す」「隠し芸が飛び出す」「目玉が飛び出す」「遅刻しそうになって家を飛び出す」「会社を飛び出す」「親とケンカして家を飛び出す」「今日から新空港で飛行機が飛びだした」,,,急に勢いよく飛んで出る・勢いよく他を抜いて前へ出る、思いがけないものがその場へ突然現れる、外のほうへ突き出る、そこから慌ただしく出ていく、よくない事情などが生じて議場や本拠とするところから急に外部へ出る、飛び始める,
とびたつ,飛び立つ,タ行五段,自動詞,「飛行機が飛び立つ」「巣から飛び立つ」「飛び立つ思い」,,,空中に飛び上がる・飛んでそこを去る、喜びや期待で心が落ち着かなくなる,
とびちがう,飛び違う,ワ行五段,自動詞,「蛍が飛び交う」「飛び違いざまに相手の足を払う」「値段が飛び違っている」,,,入り乱れて飛ぶ・とびかう、勢いよく飛んで位置が入れ替わる、2つの物事が著しく異なる・かけ離れる,
とびちる,飛び散る,ラ行五段,自動詞,「火花が飛び散る」,,,飛んであちこちへ散る・飛散する,
とびつく,飛び付く(跳び付く),カ行五段,自動詞,「子どもが母親に飛びつく」「柳に飛びつく蛙」「儲け話に飛びつく」「流行に飛びつく」,,,勢いよく身を躍らせて取りつく・飛びかかる、興味を持ったものなどに軽率に手を出す,
とびでる,飛び出る,ダ行下一段,自動詞,「目玉が飛び出るような値段」,,,「とびだす」に同じ,
とびぬける,飛び抜ける,カ行下一段,自動詞,「飛び抜けて強い選手」「物体が頭上を飛び抜ける」,,,能力などが他とかけ離れてすぐれている・すばぬける、飛んで通過する,
とびのく,飛び退く(跳び退く),カ行五段,自動詞,「水をかけられまいとして飛び退く」,,,飛んでよける・すばやく身をかわしてよける,
とびのる,飛び乗る,ラ行五段,自動詞,「馬に飛び乗る」「列車に飛び乗る」「タクシーに飛び乗って病院に駆けつける」,,,勢いよく身を躍らせてその上に乗る、進行中や出発直前の乗り物に飛びついて乗る、急用などのために慌てて乗り物を使う,
とびはなれる,飛び離れる,ラ行下一段,自動詞,「接触しそうになって飛び離れる」「都会から飛び離れた地域」「実力が飛び離れている」,,,身を躍らせて飛びのく、場所が遠く隔たる、程度などがかけ離れている・段違いである,
とびはねる,飛び跳ねる,ナ行下一段,自動詞,「馬が驚いて飛び跳ねる」「喜んで飛び跳ねる」,,,飛んだり跳ねたりする・また跳ね上がる,
とびまわる,飛び回る,ラ行五段,他動詞,「花畑を蝶が飛び回る」「家の中を子どもが飛び回る」「取材に飛び回る」,,,空中をあちこち駆けまわる・跳ねまわる、ある目的のために忙しくあちこち歩きまわる・奔走する,
【とふ】
とぶ,飛ぶ(跳ぶ),バ行五段,自動詞,「鳥が飛ぶ」「木の葉が飛ぶ」「外相がワシントンへ飛ぶ」「つぶてが飛ぶ」「火花が飛ぶ」「しぶきが飛ぶ」「事故現場へ飛ぶ」「おっとり刀で飛んでいく」「心は故郷に飛んでいる」「犯人は海外へ飛んだらしい」「ビンタが飛ぶ」「声が飛ぶ」「デマが飛ぶ」「染めが飛ぶ」「ローンの返済でボーナスが飛ぶ」「ヒューズが飛ぶ」「地震計の針が飛ぶ」「ページが飛ぶ」「縫い目が飛ぶ」,相互「とばす」,,空中を移動する・飛行する、吹かれて空中に舞う、飛行機に乗って目的地に行く、何かを目がけて勢いよく放たれる、跳ねて空中へ散る・飛散する、大急ぎでまた慌ててあるところへ行く・急行する・駆けつける、一気に遠くまで至る、犯人などが遠くへ逃げる・逃亡する、素早くある行為がなされたり急に勢いよく言葉がかけられたりする、噂や命令などがたちまち広がる・伝わる、あったものが消えてしまう・一時になくなる、つながっていたものが急に切れる・元から離れる、間を抜かして先へ移る・途中が欠けて後へ続く,
とぶ,跳ぶ,バ行五段,自動詞,「ジャンプ競技でK点まで跳ぶ」「溝を跳ぶ」「飛び箱を跳ぶ」,,,はずみをつけて地面や床を蹴り体が空中に上がるようにする・強く踏み切って遠くへ行く・また跳ねて越える,
【とほ】
とぼける,恍ける(惚ける),カ行下一段,自動詞,「肝心の点になるととぼける」「とぼけた味がある」,,,聞かれたことに対してわざと知らないふりをする・しらばくれる、どことなく間の抜けた滑稽な表情や仕草をする。「惚ける」は「ほうける・ほける・ぼける」と同字,
とぼす,点す(灯す),サ行五段,他動詞,「燭台の火を点す」,,,あかりをつける・ともす。「ともす」と同字,
【とま】
とます,富ます,サ行五段,他動詞,「国を富ます」,,,富むようにする・豊かにする,
とまどう,戸惑う,ワ行五段,自動詞,「突然の申し出に戸惑う」,,,どう対処してよいかわからずまごまごする・まごつく,
とまりこむ,泊まり込む,マ行五段,自動詞,「仕事で会社に泊まり込む」「病院に泊まり込んで看病する」,,,帰宅せずに他所に泊まる,
とまる,止まる(留まる・停まる),ラ行五段,自動詞,「時計が止まる」「特急の止まる駅」「エンジンが止まる」「成長が止まる」「道はそこで止まっている」「水道が止まる」「蝶が花に止まる」「小鳥が枝に止まる」「画鋲ではうまく留まらない」「目に留まる」「耳に留まった話」「美人でお高く留まっている」,相互「とめる」,,動いていたものが動かなくなる・動きをそこでやめた状態になる・停止する、続いていたものが続かなくなる・通じていたものが通じなくなる、飛んでいた虫や鳥などが物につかまって静止した状態を保つ、動かないように固定される、心や目や耳に感じられる・印象が消えずに残る、(「お高くとまる」の形で)偉そうな態度をとる。「止」はじっとして動かない・終わる、「留」はそのところにとどまる・動かない・滞る・遅れる・長引く・後に残る・中止する、「停」はとどまる意,
とまる,泊まる,ラ行五段,自動詞,「親戚に泊まる」「ホテルに泊まる」「港内に留まっている豪華客船」,相互「とめる」,,旅先や外出先や勤務先などで夜を過ごす・宿泊する・やどる、船が港にとどまっている・停泊する,
【とむ】
とむ,富む,,マ行五段,自動詞,「富んだ家」「才知に富む」「起伏に富んだ土地」,,,財産が多くある・金持ちである、豊富にある・多く備えている,
とむらう,弔う,ワ行五段,他動詞,「遺族を弔う」「先祖の霊を弔う」,,,人の死を悲しみ悼んで遺族にお悔やみを言う、死者の霊を慰めるために追善供養を営む,
【とめ】
とめおく,留め置く,カ行五段,他動詞,「辞表を部長のもとに留め置く」「妻子を郷里に留め置く」「泥酔者を留置場に留め置く」「約束の日時を手帳に留め置く」「仕事はそこで留め置いてあとの指図を待つ」,,,他にやらないでそのまま置いておく、人を他所に行かせないでその場にとめておく、忘れないように書き記しておく、やめたままにしておく,
とめる,止める(留める・停める),マ行下一段,他動詞,「タクシーを止める」「文章を書く手を止める」「息を止める」「痛みを止める」「紙をピンで留める」「背広のボタンを留める」「ケンカを止める」「心を留めて聞く」「ふとテレビに目を留める」「取り調べのため警察に留める」,相互「とまる」,,動いているものを動かないようにする、継続しているものを続かなくさせる・途絶えさせる、固定して離れないようにする、やめさせる・制止する、関心を向ける・注意する、その場にとどめ置く。「止」はひきとめる・抑える・さしとめる・禁ずる、「留」はとどまらせる・動かないようにする・おさえる・やめさせる・引きとめる・滞らせる・長引かせる・後に残す・ぐずぐずして決定しない・決行しない、「停」はとどめる意,
とめる,泊める,マ行下一段,他動詞,「一晩泊めてもらう」「湾内にヨットを泊める」,相互「とまる」,,宿泊させる、船を停泊させる,
【とも】
ともす,点す(灯す),サ行五段,他動詞,「ろうそくを点す」,相互「ともる」,,あかりをつける・とぼす。「点」は火や明かりをつける、「灯」はとぼす・ともるの意。「とぼす」と同字,
ともなう,伴う,ワ行五段,自動詞,「父の出張に伴って外国へ行く」「科学技術の進歩に伴って生活が簡略化する」「危険が伴う冬山」「収入に伴った生活」「言うことと行動が伴わない」,相互「ともなう」他動詞,,一緒に行く・ついていく、ある物事に付随して別の物事が起こる、釣り合いがとれる,
ともなう,伴う,ワ行五段,他動詞,「妹を伴って外出する」「困難を伴う仕事」,相互「ともなう」自動詞,,一緒に連れていく・引き連れる、ある物事が同時に別の物事を併せ持つ,
ともる,点る(灯る),ラ行五段,自動詞,「家々に灯が点る」,,,あかりがつく・とぼる。「点」は火や明かりをつける、「灯」はとぼす・ともすの意。「とぼる」と同字,
どもる,吃る,ラ行五段,自動詞,「緊張してどもる」,,,ものを言うとき言い出しの音が容易に発音できなかったりある音が何度も繰り返されたりする,
【とや】
どやしつける,どやしつける,カ行下一段,他動詞,「げんこつでどやしつける」「無気力な若手をどやしつける」,,,なぐりつける、どなりつける・厳しく叱る,
どやす,どやす,サ行五段,他動詞,「コーチが選手をどやす」,,,怒鳴りつける・叱りつける,
【とよ】
どよむ,響む,マ行五段,自動詞,「砲声がどよむ」,,,音が鳴り響く・響きわたる,
どよめく,響く,カ行五段,自動詞,「雷鳴がどよめきわたる」「新記録に場内がどよめく」「心がどよめく」,,,音が鳴り響く・轟き響く、ざわざらと騒ぐ、揺れ動く・動揺する,
【とら】
とらえる,捕らえる,ア行下一段,他動詞,「珍獣を捕らえる」「魚を捕らえる」「犯人を捕らえる」「逃げる男の腕を捕らえる」,,,生き物を掴まえる・捕獲する、逃げる人を取り押さえる、離すまいと手でしっかりつかむ,
とらえる,捉える,ア行下一段,他動詞,「チャンスを捉える」「意味を的確に捉える」「特徴をうまく捉える」「微妙な音の差を捉える」「レーダーが機影を捉える」「言葉尻を捉える」「若者の心を捉える」,,,ある物事を確実に自分のものとする・手に入れる・物事の本質や内容などを理解して自分のものとする・把握する、感覚にはっきりと感じとる、ある部分をとくに取り立てて問題とする・それにこだわる、(「心を捉える」「人を捉える」などの形で)強く関心を引く・自分に引きつけて影響を与える。
とらせる,取らせる,サ行下一段,他動詞,「褒美を取らせる」,,,目上の者が目下の者に物を与える,
とらまえる,捉まえる,ア行下一段,他動詞,「弱点を捉まえる」,,,とらえる・つかまえる。「とらえる」と「つかまえる」が混同してできた語,
とらわれる,囚われる(捕らわれる),ラ行下一段,「敵に捕らわれる」「先入観にとらわれる」「目先のことにとらわれる」,,,つかまえられる・とらえられる、固定した価値観や考え方などに拘束される。「囚」はとらえられて牢などに入れられる・束縛される、「捕」はつかまる・逮捕の意。つかまえられる意は「捕」、考え方などに拘束されるのはかな書きに統一,
【とり】
とりあう,取り合う,ワ行五段,他動詞,「遺産を取り合う」「笑って取り合わない」「取り合う価値がない」「手を取り合って歩く」,,,一つのものを取ろうとして争う・奪い合う、(多く打ち消しの語を伴って)相手になる・かかわり合う、(「手を取り合って」の形で)互いの手をしっかり持つ,
とりあげる,取り上げる,ガ行下一段,他動詞,「受話器を取り上げる」「緊急動議を取り上げる」「田畑を取り上げる」「免許を取り上げる」「賊の凶器を取り上げる」「会費の滞納分を取り上げる」「産院で取り上げてもらう」「訴えを取り上げる」,,,置かれているものを手に取って持ち上げる・手に取る、申し出や意見を受け入れる・採用する、相手の持っているものを無理に奪う・財産や地位などを奪い取る・没収する、相手の持ち物を一方的に奪う・おとえ取る、税金などを取り立てる・徴収する、産婦を助けて子を産ませる、問題として扱う,
とりあつかう,取り扱う,ワ行五段,他動詞,「機械を取り扱う」「乱暴に取り扱う」「事務を取り扱う」「輸入品を取り扱う」「正客として取り扱う」「丁重に取り扱う」,,,物を動かしたり操作したりする、物事を処理する・取り計らう・相当する・さばく、人を世話する・もてなす・接待する,
とりあつめる,取り集める,マ行下一段,他動詞,「見本を取り集める」,,,いろいろのものを寄せ集める・一つに集めまとめる,
とりあわせる,取り合わせる,サ行下一段,他動詞,「海の幸と山の幸を取り合わせる」「各地の名産を取り合わせた即売会」,,,ほどよく組み合わせて整ったものにする、あれこれ寄せ集める,
とりいそぐ,取り急ぐ,ガ行五段,自動詞,「取り急いでご報告申し上げます」,,,「急ぐ」を強めていう語,
とりいる,取り入る,ラ行五段,自動詞,「上司に取り入る」,,,相手の機嫌をとって気に入られるように努める,
とりいれる,取り入れる,ラ行下一段,他動詞,「養分を体内に取り入れる」「洗濯物を取り入れる」「外国の文化を取り入れる」「麦を取り入れる」,,,外にあるものを取って中に入れる・取り込む、他の良い点を採用する、(「穫り入れる」とも)農作物を収穫する・とりいれをする,
とりおく,取り置く,カ行五段,他動詞,「万一に備えて食料を取り置く」,,,取りのけておく・別にしておく・とっておく,
とりおこなう,執り行う,ワ行五段,他動詞,「落成式を執り行う」,,,行事や式典などを改まって行なう・執行するる・挙行する,
とりおさえる,取り押さえる(取り抑える),ア行下一段,他動詞,「荒れる牛を取り押さえる」「泥棒和取り押さえる」「密売の現場を取り押さえる」,,,暴れ動くものを押さえて動けないようにする、犯人を捕まえる・とらえる,
とりおさめる,取り納める(取り収める),マ行下一段,他動詞,「雛人形一式を取り納める」,,,しまっておく・また片づける,
とりおとす,取り落とす,サ行五段,他動詞,「慌てて絵筆を取り落とす」「一命を取り落とす」「住所の記載を取り落とす」,,,手に持っているものを誤って落とす・取り損なって落とす、なくす・失う、うっかりして忘れる・気づかずに抜かす,
とりおろす,取り下ろす,サ行五段,他動詞,「棚から品物を取り下ろす」,,,上にあるものを取って下に置く,
とりおろす,撮り下ろす,サ行五段,他動詞,「写真集を撮り下ろす」,,,写真を改めて撮る,
とりかえす,取り返す,サ行五段,他動詞,「おもちゃを取り返す」「優勝旗を取り返す」「元気を取り返す」「勉強の遅れを取り返す」,,,人手に渡ったものを取り戻す、再びもとのようにする・もとへ戻す,
とりかえる,取り替える(取り換える),ア行下一段,他動詞,「友達と時計を取り替える」「円をドルに取り替える」「衣装を取り換える」「畳を取り換える」,,,互いに替える・相手と別のものに交換する、今までのものを別のものに替える・新しいものと交換する,
とりかかる,取り掛かる,ラ行五段,自動詞,「作業に取りかかる」,,,手をつける・着手する,
とりかこむ,取り囲む,マ行五段,他動詞,「ストーブを取り囲む」,,,周りを囲む,
とりかたづける,取り片付ける,カ行下一段,他動詞,「食卓の上を取り片づける」,,,整理する・きちんと後片づけをする,
とりかためる,取り固める,マ行下一段,他動詞,「城の周りを取り固める」,,,しっかり固める・また厳しく守りを固める,
とりかわす,取り交わす,サ行五段,他動詞,「杯を取り交わす」,,,互いにやり取りする・交換する,
とりきめる,取り決める(取り極める),マ行下一段,他動詞,「仕事の分担を取り決める」「売買の条件を取り決める」,,,相談して決める・决定する、約束する・契約する,
とりきる,取り切る,ラ行五段,他動詞,「実がたくさんで一人では取りきることができない」,,,すべて取る・取り尽くす,
とりくずす,取り崩す,サ行五段,他動詞,「古い蔵を取り崩す」「貯金を取り崩す」,,,取り壊す・崩す、まとまっているものを少しずつ取り出してなくす,
とりくむ,取り組む,マ行五段,自動詞,「横綱と取り組む」「がっぷり四つに取り組む」「新しい研究に取り組む」,,,互いに組み合う・とっくむ・とくに相撲で勝負をする、全力で事に当たる,
とりけす,取り消す,サ行五段,他動詞,「発言を取り消す」「注文を取り消す」,,,決定したことや発表したことなどをあとで打ち消す・撤回する,
とりこす,取り越す,サ行五段,自動詞,「取り越して法要を営む」,,,期日を繰り上げてことを行なう,
とりこぼす,取り零す,サ行五段,他動詞,「大切な試合を取りこぼす」,,,勝てるはずの勝負に負ける,
とりこむ,取り込む,マ行五段,他動詞,「洗濯物を取り込む」「のれんを取り込む」「大和絵の技法を取り込む」「店の金を取り込む」「社長にうまく取り込んで専務に収まる」「突然の不幸で取り込んでいる」「火事騒ぎで取り込んでいる」,,,外に出してある物を取って中に入れる・取り入れる、他のいいものを受け入れる・取り入れる・不正な方法で金銭を自分のものにする・だまし取る、人を丸め込む・取り入る、不幸など不意の出来事や急を要することなどで忙しく落ち着かない状態になる・ごたごたする,
とりこめる,取り籠める,マ行下一段,自動詞,「人質を一室に取り籠める」,,,中に押し込める・とじこめる,
とりころす,取り殺す,サ行五段,他動詞,「怨霊に取り殺される」,,,死霊や生霊などが取り憑いて命をとる,
とりこわす,取り壊す,サ行五段,他動詞,「古いビルを取り壊す」,,,建物などを壊す,
とりさげる,取り下げる,ガ行下一段,他動詞,「願書を取り下げる」「訴訟を取り下げる」,,,いったん提出したものを取り戻す、いったん提起した訴えや申し立てを取り消す・撤回する,
とりさばく,取り捌く,カ行五段,他動詞,「立て込んだ客を取りさばく」,,,こみいった事柄をうまく処理する,
とりさる,取り去る,ラ行五段,他動詞,「不純物を取り去る」「不安を取り去る」,,,取ってなくす・取り除く,
とりしきる,取り仕切る,ラ行五段,他動詞,「家事を取り仕切る」,,,自分の身に引き受けて行なう・いっさいを自分の責任で処理する,
とりしずめる,取り鎮める,マ行下一段,他動詞,「興奮した観客を取り鎮める」,,,騒ぎなどを鎮める・おさえて落ち着かせる,
とりしまる,取り締まる,ラ行五段,他動詞,「違法行為を取り締まる」,,,不正や不法が行なわれないように監視する・管理や監督する,
とりしらべる,取り調べる,バ行下一段,他動詞,「原因を取り調べる」「容疑者を取り調べる」,,,調査する・とくに犯罪の容疑に関していろいろと調べる,
とりすがる,取り縋る,ラ行五段,自動詞,「袖に取りすがって泣く」,,,相手の体などにつかまって離れまいとする・すがりつく,
とりすてる,取り捨てる,タ行下一段,他動詞,「混ざったゴミを取り捨てる」,,,取って捨てる・取り除く・取り去る,
とりすます,取り澄ます,サ行五段,自動詞,「つんと取り澄ます」,,,澄ました顔つきをする・きどる,
とりそえる,取り添える,ア行下一段,他動詞,「書類に写真を取り添えて提出する」,,,付け加える・そえる,
とりそこなう,取り損なう,ワ行五段,他動詞,「平凡なフライを取り損なう」「代金を取り損なう」「問題の意味を取り損なう」,,,取るのをしくじる・取りはぐる、意味を取り違える・理解を誤る,
とりそろえる,取り揃える,ア行下一段,他動詞,「関連の品を各種取り揃える」,,,もれなく集めて揃える,
とりだす,取り出す,サ行五段,他動詞,「カバンからノートを取り出す」「秀句を取り出す」,,,中から取って外へ出す、多くの中から選び出す,
とりたてる,取り立てる,タ行下一段,他動詞,「一度の失敗を取り立てて責められる」「取り立てて言うこともない」「店長に取り立てる」「部屋代を取り立てる」「税金を取り立てる」,,,多くの中から特別に取り上げる、大勢の中からとくに選び出して用いる・抜擢する・引き立てる、催促し徴収する・強制的に取る,
とりちがえる,取り違える,ア行下一段,他動詞,「靴を取り違える」「意味を取り違える」,,,間違って他の物を取る・取り間違える、間違って理解する・誤解する,
とりちらかす,取り散らかす,サ行五段,自動詞,「取り散らかした部屋」,,,物をあちこちに散らかす,
とりつく,取り付く,カ行五段,自動詞,「救命ブイに取りつく」「岩場に取りつく」「一人に五、六人が取りつく」「家の普請に取りつく」「取りつきようのない問題」,,,しっかりとつかまる・すがりつく・とりすがる、しっきりと組みつく・組みかかる、新しく物事を始める・着手する・取りかかる、きっかけをつかむ・手がかりを得る,
とりつく,取り憑く(取り付く),カ行五段,自動詞,「怨霊が取り憑く」「強迫観念に取り憑かれる」,,,心霊や魔物が乗り移る、ある感情などが根づいて離れなくなる,
とりつぐ,取り次ぐ,ガ行五段,他動詞,「主人に取り次ぐ」「意向を取り次ぐ」「電話を取り次ぐ」「仕入れを取り次ぐ」,,,間に立って一方から他方へ用件などを伝える、製造元と小売店との間などに立って商品売買の中継ぎをする,
とりつくす,取り尽くす,サ行五段,他動詞,「実を取り尽くす」,,,残らず取ってしまう・全部取る,
とりつくろう,取り繕う,ワ行五段,他動詞,「体裁を取り繕う」「陽気に振る舞って悲しみを取り繕う」「ふすまの破れを取り繕う」,,,整えて見よくする、不都合などを隠そうとしてうわべを飾る、間に合わせに修繕する,
とりつける,取り付ける,カ行下一段,他動詞,「防音壁を取りつける」「約束を取りつける」「取りつけている酒店」,,,ある物を他の物に装置する、自分の方に引き寄せて獲得する、いつもその店に注文して買う・よく配達してもらう,
とりつぶす,取り潰す,サ行五段,他動詞,「圧力をかけて組合を取り潰す」,,,組織や計画などを消滅させる,
とりとめる,取り留める,マ行下一段,他動詞,「一命を取り留める」,,,失いかけた生命を失わずに済む,
とりなおす,取り直す,サ行五段,他動詞,「許可を取り直す」「決を取り直す」「筆を取り直して書き継ぐ」「気を取り直して再度挑戦する」「物言いがついて取り直す」,,,改めてもう一度とる、改めて手に取る・また持ち方を変える、気持ちを改める・沈んだ気持ちなどを回復させる、相撲で改めて勝負をする,
とりなおす,撮り直す(取り直す),サ行五段,他動詞,「集合写真を撮り直す」「コピーを撮り直す」,,,写真などを改めてとる,
とりなす,執り成す(取り成す),サ行五段,他動詞,「座を執り成す」「面接できるように執り成す」,,,対立する二者の間に立って事態が好転するようにうまくとりはからう・またその場の気まずい雰囲気をうまくまとめる、仲立ちをする・仲介する,
とりならべる,取り並べる,バ行下一段,他動詞,「新製品を取り並べて展示する」,,,ずらりと並べる・まと取り揃える,
とりにがす,取り逃がす,サ行五段,他動詞,「犯人を取り逃がす」「好機を取り逃がす」,,,捕らえかけて逃げられる・また一度捕らえたのに逃げられる,
とりのける,取り除ける,カ行下一段,他動詞,「障害物を取り除ける」「予約の分を取り除ける」,,,そこから取ってなくす・とりのぞく、取り出して別にする,
とりのこす,取り残す,サ行五段,他動詞,「取り残したぶんを回収する」「仲間に取り残される」,,,全部取らずに残しておく、(多く「取り残される」の形で)そのものだけをあとに残す・置き去りにする,
とりのぞく,取り除く,カ行五段,他動詞,「不純物を取り除く」,,,取ってなくす・取りのける,
とりはからう,取り計らう,ワ行五段,自動詞,「穏便に取り計らう」,,,物事がうまく運ぶように考えて処理をする,
とりはこぶ,取り運ぶ,バ行五段,他動詞,「円滑に議事を取り運ぶ」,,,物事を滞りなく進行させる,
とりはずす,取り外す,サ行五段,他動詞,「足場を取り外す」「車両を取り外す」「茶碗を取り外す」「機会を取り外す」,,,取りつけてあったものを外す・取っぱずす、うっかりして取り損なう・取り損なって落とす,
とりはなす,取り離す(取り放す),サ行五段,他動詞,「綱を取り離す」,,,手に持っているものをうっかり離す・また手元から逃がす,
とりはらう,取り払う,ワ行五段,他動詞,「足場を取り払う」,,,すっかり取ってなくしてしまう・全部取り除く・撤去する・とっぱらう,
とりひろげる,取り広げる,ガ行下一段,他動詞,「部屋中に衣服を取り広げる」「都市計画で道幅を取り広げる」,,,物を取り出して広げる・また並べる、物を取りのけて場所を広げる・拡張する,
とりまぎれる,取り紛れる,ラ行下一段,自動詞,「雑踏に取り紛れる」「雑事に取り紛れる」,,,まぎれて入り込む・混入する、目先の事に気をとられて他の事に心が及ばなくなる,
とりまく,取り巻く,カ行五段,他動詞,「野次馬に取り巻かれる」「業界を取り巻く事情」「客に取り巻く」,,,周りを囲む・取り囲む、人にまつわりついて気にいるように振る舞う,
とりまぜる,取り混ぜる(取り交ぜる),ザ行下一段,他動詞,「大小取り混ぜる」,,,いろいろなものを一つにまぜ合わせる,
とりまとめる,取り纏める,マ行下一段,他動詞,「荷物を取りまとめて上京する」「縁談を取りまとめる」,,,多くのものを整理して一つにする、物事を望ましい状態にして決まりをつける,
とりまわす,取り回す,サ行五段,他動詞,「料理を皿に取り回す」「家事を取り回す」,,,順に取ってまわす・また手に取って回す、仕事などをうまく処理する・きりまわす,
とりみだす,取り乱す,サ行五段,他動詞,「服装を取り乱す」「人前で取り乱す」,相互「とりみだれる」,,だらしなく乱す・乱雑にする・また取り散らかす、心の落ち着きを失う・見苦しい様子をする,
とりみだれる,取り乱れる,ラ行下一段,自動詞,「部屋の中が取り乱れる」,相互「とりみだす」,,散り乱れる・鳥散らかる・またしどけないありさまになる,
とりむすぶ,取り結ぶ,バ行五段,他動詞,「契約を取り結ぶ」「二人の間を取り結ぶ」「期限を取り結ぶ」,,,約束などをかたく結ぶ、双方の仲を取り持つ・仲立ちをする、へつらって人の機嫌をとる,
とりもつ,取り持つ,タ行五段,他動詞,「二人の間を取り持つ」「宴席を取り持つ」「ご機嫌を取り持つ」「政務を取り持つ」,,,両者の間に立って事がうまくいくように世話をする・仲立ちをする、相手の気持を損ねたり座が白けたりしないようにもてなす、取り仕切って事を行なう,
とりもどす,取り戻す,サ行五段,他動詞,「陣地を取り戻す」「往年の元気を取り戻す」,,,一度失ったものや与えたものを再び元気のものとする・取り返す,
とりやめる,取り止める,マ行下一段,自動詞,「雨天の場合遠足は取りやめる」,,,予定していたことをやめる・中止する,
とりよせる,取り寄せる,サ行下一段,他動詞,「資料を郵便で取り寄せる」「食事を部屋に取り寄せる」「散らかった書類を取り寄せる」,,,注文して送らせたり持ってこさせたりする、手に取って近くに寄せる・手元へ引き寄せる,
とりわける,取り分ける,カ行下一段,他動詞,「大皿から取り分ける」「高級品を取り分ける」,,,食べ物などを別の器に分けて取る、同類のものの中でも特別なものとして別にする,
【とる】
とる,取る(執る・採る・捕る),ラ行五段,他動詞,「その本分けを取って見てください」「胸ぐらを取る」「舵を取る」「手取り足取りして教える」「金メダルを取る」「休みを取る」「免許を取る」「税金を取られる」「内弟子を取る」「婿を取る」「お昼に寿司を取る」「酒はあの店から取る」「新聞を取る」「官職を取る」「芝居の席を取る」「責任を取る」「正直だという評判を取る」「父の跡を取る」「芸者が客を取る」「年を取る」「一番取ろうか」「花札を取る」,,,手の中におさめる・手に持つ・手でつかむ・握って持つ・手に持って動かす・手を動かして何かをする・操作する、手を持って教えたり導いたりする、いろいろな方法で自分のものにする・手に入れる・その家のものとして人を迎え入れる、注文して届けさせる・いつもそこで買う、召し上げる・没収する・自分のものにすることを前もって約束する・予約する・身に引き受ける・客として相手をする・年などを重ねる、相撲やかるたなどの遊びをする,
とる,取る,ラ行五段,他動詞,「帽子をとる」「ネクタイをとる」「しみをとる」「痛みをとる薬」「仇をとる」「入れ歯の型をとる」「不動の姿勢をとる」「メモをとる」「統計をとる」「寸法をとる」「タイムをとる」「脈をとる」「ご機嫌をとる」「バランスをとる」「拍子をとる」「歩調をとれ」「手間をとる仕事」「大きすぎて場所をとる」「文字通りにとる」「悪くとる」「彼の死は経済界にとって大きな痛手だ」,,,身につけているものを外したり脱いだりする・そこにある不用なもの余分なものを他へ移す・除き去る・そこからいなくする、形を真似て作る・記して形を残す、数量をはかる・教える・調べる、人の心を推し量ったり要点を押さえたりしてうまく事を進める・調子を合わせる、そのことのために場所や時間などを必要とする、そのように解釈したり判断したりする・解する、(「〜にとって」の形で)〜としては・〜の立場からは,
とる,執る(取る),ラ行五段,他動詞,「事務を執る」「指揮を執る」「中立の立場をとる」「強硬な態度をとる」,,,うまく動かして事を行なう・処理する・そのような考え方を固く守る・主張する,
とる,捕る(取る),ラ行五段,他動詞,「セミを捕る」「モリで魚を捕る」,,,動物などをつかまえる,
とる,採る(穫る・獲る・取る),ラ行五段,他動詞,「山菜を採って暮らしを立てる」「木の実を採って食糧にする」「気に入った品を採る」「新卒者を採る」「可否を採る」「南に進路を採る」「明かりを採る窓」「豆から油を採る」,,,生きていくための獲物や作物を手に入れる・収穫したり捕獲したりする、広く多く集める・採取する・選んで決める・採用したり選択したリスる・選んでどちらのほうに決める、導き入れる、材料や減量からとりだしたり作り出したりする・製する,
とる,摂る(取る),ラ行五段,他動詞,「栄養を摂る」,,,必要なものとして体内に取り入れる,
とる,盗る(取る),ラ行五段,他動詞,「力ずくで財布を盗る」「現金だけ盗られた」,,,人のものを無理に自分のものとする・盗む・奪う,
とる,撮る(取る),ラ行五段,他動詞,「記念写真を撮る」「コピーを撮る」,,,写真を写す・写しを作る,
【とれ】
とれる,取れる(捕れる・採れる),ラ行下一段,自動詞,「ボタンがとれる」「表紙がとれる」「疲れがとれる」「痛みがとれる」「どちらにもとれる説明」「皮肉にとれる」「釣り合いがとれる」「栄養のバランスのとれた食事」,,,ついていたものが離れ落ちる・はなれる、今まであった好ましくない状態が消え去る、そのように解釈できる・理解される、調和した状態になる,
とれる,取れる(穫れる・獲れる),ラ行下一段,自動詞,「コメが穫れる」「近海で獲れた魚」「良質の鉄鉱石が取れる」,,,収穫物や捕獲物や資源が得られる,
とれる,撮れる(取れる),ラ行下一段,自動詞,「よく獲れた写真」,,,写真に写る,
とれる,録れる(取れる),ラ行下一段,自動詞,「鳥の声がよく録れる」,,,録音される,
【とろ】
とろかす,蕩かす(蘯かす),サ行五段,他動詞,「チーズをとろかす」「鉄をとろかす」「心をとろかす美しい音楽」,相互「とろける」,,固体状のものを熱して溶かし液体にしたりやわらかくしたりする・とらかす、惑わして本心を失わせる・うっとりさせる・とらかす,
とろける,蕩ける(蘯ける),カ行下一段,自動詞,「バターがとろける」「甘美な音楽に心がとろける」,相互「とろかす」,,固まっていた物が溶けて軟かくなる・また液体になる、心のしまりがなくなる,
【とん】
とんがらかす,尖らかす,サ行五段,他動詞,「口をとんがらかして抗議する」,,,「とがらかす」の音変化。「とがらかす」と同字,
とんがらかる,尖らかる,ラ行五段,自動詞,「三角にとんがらかった目でにらむ」,,,とんがる・とがる。「とがらかる」と同字,
とんがる,尖る,ラ行五段,自動詞,「とんがった屋根」「口調がとんがる」,,,「とがる」の音変化。「とがる」と同字,
どんする,鈍する,サ行変格活用,自動詞,「貧すれば鈍する」,,,にぶくなる・ばかになる,
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