第21話 動詞(は)

よみ,漢字,活用,自他,用例,相互,対語,補記,


【はい】

はいあがる,這い上がる,ラ行五段,他動詞,「崖を這い上がる」「最下位から這い上がる」,,,はって上がる・はうようにして上にあがる、苦労して悪い状態を切り抜ける・ある地位に達する,


はいす,拝す,サ行五段,他動詞,「仏を拝さない日はない」,,「はいする」の音変化,

はいす,配す,サ行五段,他動詞,「罪を得て越後に配された」,,「はいする」の音変化,

はいす,排す,サ行五段,他動詞,「困難を排さなくてはならない」,,「はいする」の音変化,

はいす,廃す,サ行五段,他動詞,「制度を廃さない」,,「はいする」の音変化,


はいずりまわる,這いずり回る,ラ行五段,他動詞,「部屋中を這いずり回って捜す」,,,這って動き回る・這い回る,


はいする,佩する,サ行変格活用,他動詞,「刀剣を佩する」,,,腰にさげる・腰に帯びる,

はいする,拝する,サ行変格活用,他動詞,「初日を拝する」,,,頭を垂れて礼をする・おがむ,

はいする,拝する,サ行変格活用,他動詞,「ご健康と拝せられる」,,,「見る」の謙譲。お見受けする,

はいする,拝する,サ行変格活用,他動詞,「大命を拝する」,,,「受ける」の謙譲。ありがたくお受けする・拝受する,

はいする,配する,サ行変格活用,他動詞,「要所に人を配する」「庭に置石を配する」「遠島に配せられる」,,,割り当てる・配置する・くばる、取り合わせる・あしらう、流刑にする・流す,

はいする,排する,サ行変格活用,他動詞,「万難を排して進む」「反対勢力を排する」「漢字を画数順に排する」,,,押しのける・しりぞける・排斥する、並べる・排列する,

はいする,廃する,サ行変格活用,他動詞,「制服を廃する」「王を廃する」,,,続けてきたことをやめる・廃止する、その地位から退かせる,


はいずる,這いずる,ラ行五段,自動詞,「穴から這いずって出る」,,,床や地面の上を這って動く,


ばいする,倍する,サ行変格活用,自動詞,「定員に倍する死亡者」「旧に倍するご厚情をお願いします」,,,二倍になる・また二倍にする、さらに加える・いちだんと増える,


はいだす,這い出す,サ行五段,自動詞,「穴から這い出す」「赤ん坊が這いだす」,相互「はいでる」,,這って出る・這い出る、這い始める,


はいつくばう,這い蹲う,ワ行五段,自動詞,「地面に這いつくばう」,,,四つんばいに伏す・這うようにしてかしこまる・平伏する・はいつくばる,


はいつくばる,這い蹲る,ラ行五段,自動詞,「這いつくばって許しを乞う」,,,「はいつくばう」に同じ,


はいでる,這い出る,ダ行下一段,他動詞,「蟻の這い出る隙もない」,対語「はいだす」,,這って外に出る,


はいのぼる,這い上る,ラ行五段,他動詞,「崖を這いのぼる」,,,這うようにのぼる・はいあがる,


はいまつわる,這い纏わる,ラ行五段,自動詞,「ツタが塀に這いまつわる」,,,這うようにのびて巻きつく、這って絡みつく,


はいまわる,這い回る,ラ行五段,他動詞,「赤ん坊が部屋中を這い回る」,,,あちこち這ってまわる,


はいよる,這い寄る,自動詞,「枕元に這い寄る」,,,這って近寄る・そっと近寄る,


はいりこむ,入り込む(這入り込む),マ行五段,自動詞,「不純物が入り込む」「迷路に入り込む」,,,中へ入る・奥深く入る,


はいる,入る(這入る),ラ行五段,自動詞,「映画館に入る」,,対語「でる」,ある区切られた空間の外から中へ移り進む,

はいる,入る(這入る),ラ行五段,自動詞,「不純物が入る」「模様の入った布」「ガラスにヒビが入る」「保険に入る」「大学に入る」「テニスクラブに入る」「客席いっぱいに入る」「一リットル入る瓶」「大金が入る」「力が入る」「練習に身が入った」「複写機が入った」「噂が耳に入る」「雨期に入る」「月が山の陰に入る」,,,中に加えられる、あるものの中にあるものが生じる、ある制度に自分から加わる、特定の社会や集団や学校などの一員となる、一定の範囲の中に収容される、自分のものになる、気持ちや力などがこもる、利用できるよう設備される、目や耳などで感じとられる、ある時期や地点に至る,



【はう】

はう,這う(延う),ワ行五段,自動詞,「赤ん坊が這う」「はたいて土俵に這わせる」「ナメクジの這った跡」「壁にツタを這わせる」「地を這う煙」,,,手足を地面や床などにつけて進む・また腹ばいになる、無視や蛇などが体で地をするようにして進む、植物の根やツル草などがチヤ物にまつわりついて伸びる・またそのように物の表面を伝って進む,



【はえ】

はえあがる,生え上がる,ラ行五段,自動詞,「年とともに生え上がって額が広くなる」,,,前髪が抜けて額の生え際が上のほうにあがる・生え際が後退する,


はえかわる,生え変わる,ラ行五段,自動詞,「歯が生え変わる」「毛が生え変わる」,,,前に生えていたものが抜けた後にそれに変わるものが新しく生える,


はえでる,生え出る,ダ行下一段,自動詞,「若草が生え出る」,,,植物が生えて出る,


はえる,生える,ア行下一段,自動詞,「土手につくしが生える」「苔の生えた庭」「毛が生える」「角が生える」,相互「はやす」,,草木の芽が出る・また草木が生育する、歯やヒゲなどが出てくる,

はえる,映える,ア行下一段,自動詞,「夕日に映える連山」「紺のスーツにネクタイが映える」,,,光を受けて照り輝く、引き立って鮮やかに見える・またよく調和する,

はえる,栄える,ア行下一段,自動詞,「栄えない役割」,,,立派に見える・目立つ。「さかえる」と同字,



【はお】

はおる,羽織る,ラ行五段,他動詞,「ガウンを羽織る」,,,着物の上から軽く掛けるようにして着る,



【はか】

ばかげる,馬鹿げる,ガ行下一段,自動詞,「バカげた話」,,,バカらしく見える・くだらないように思われる,


はかす,捌かす,サ行五段,他動詞,「流しの水をはかす」「商品を値引きしてはかす」,相互「はける」,,水などを滞らないでよく流れるようにする、残りが出ないように次々に売りさばく,


はがす,剥がす,サ行五段,他動詞,「シールを剥がす」「生爪を剥がす」,相互「はがれる・はげる」,,付着しているものを剥ぎ取る・めくり取る。「へがす」と同字,


ばかす,化かす,サ行五段,他動詞,「狐に化かされる」,相互「ばける」,,人の心を迷わして正常な判断を狂わせる・たぶらかす,


はかどる,捗る(果取る),ラ行五段,自動詞,「勉強が捗る」「作業が捗る」,,,仕事が順調にドンドン進む・はかがゆく・進捗する,


はかなむ,儚む(果無む),マ行五段,他動詞,「世を儚む」,,,はかないと思う,


はからう,計らう(図らう),ワ行五段,他動詞,「便宜を図らう」「よきに計らえ」「友人と計らって決める」,,,考え合わせて適切に処置する・とりはからう、何かを決めるために話し合う・相談する,


はかりしる,計り知る,ラ行五段,他動詞,「計り知ることのできない苦労」,,,(多く打ち消しの語を伴って)おしはかる・推測する,


はかる,計る,ラ行五段,他動詞,「タイムを計る」,,,時間を調べる・計算する・計画する・推定する。「計」は見積もる・企てる・相談する・計測する意,

はかる,測る,ラ行五段,他動詞,「体温を測る」「距離を測る」「己をもって人を測る」「真意を測りかねる」,,,ある基準をもとにして物の度合いを調べる・とくにはかりやゲージなどの計測機器で測定する・推しはかって検討をつける・おもんぱかる・忖度する。「測」は物の長さや高さや広さや深さや度合いなどをはかる・思いはかる・推測する意でとくに長さをはかる意,

はかる,量る,ラ行五段,他動詞,「体重を量る」「目方を量る」「体積を量る」「容積を量る」「真意を推し量る」,,,ある基準をもとにして物の度合いを調べる・とくにはかりやゲージなどの計測機器で測定する・推しはかって検討をつける・おもんぱかる・忖度する。「量」は物の重さや大きさや多少などをはかる・見積もる・見計らう・おしはかる(推量する)・思う・思案する意でとくに重さをはかる意,

はかる,図る,ラ行五段,他動詞,「時期を図る」「敵情を図る」「自殺を図る」「解決を図る」「局面打開を図る」「合理化を図る」「詐欺を図る」「図らずも昇進した」「身の安全を図る」「再起を図る」「利益を図る」「便宜を図る」,,,物事を考え合わせて判断する・見計らう・企てる・もくろむ、工夫して努力する・うまく処理する・取り計らう。「図」は企てる・計画する・工夫する・検討する・考える・しようとする・もくろむ意,

はかる,謀る,ラ行五段,他動詞,「悪事を謀る」「暗殺を謀る」「会社乗っ取りを謀る」「政敵の失脚を謀る」「さては謀られたか」,,,はかりごとをする・企む・あざむく・たばかる。「謀」は問いはかる・相談する・思いはかる・考えをめぐらす・計略をめぐらす・(よくないことを)企てる・だます・陥れる意。「たばかる」と同字,

はかる,諮る,ラ行五段,他動詞,「会議に諮って決める」「会員に諮って決定する」「議案を委員会に諮る」,,,相談する。「諮」は問う・問いはかる・上の者が下のものに相談をする意,


はがれる,剥がれる,ラ行下一段,自動詞,「化けの皮が剥がれる」,相互「はがす」,,表面についていたものが離れてとれる・剥げて落ちる,



【はき】

はぎあわす,接ぎ合わす,サ行五段,他動詞,「板を接ぎ合わして箱を作る」,,,「はぎあわせる」に同じ,


はぎあわせる,接ぎ合わせる,サ行下一段,他動詞,「布切れを接ぎ合わせる」,,,布や板などをつなぎ合わせる・はぎ合わす,


はきおとす,掃き落とす,サ行五段,他動詞,「座敷から土間へ地理を掃き落とす」「うっかり隅を掃き落とす」,,,掃いて下に落とす、掃いて一部を残す,


はきかえる,履き替える,ア行下一段,他動詞,「濡れた靴下を履き替える」,,,履物やズボンなどを別のものに替える,


はききよめる,掃き清める,マ行下一段,他動詞,「墓を掃き清める」,,,掃いてきれいにする,


はきすてる,履き捨てる,タ行下一段,他動詞,「藁草履を履き捨てる」「靴を吐き捨てて子どもが家に駆け込む」,,,履き捨てにする、履物を捨てるように乱暴に脱ぐ,


はきだす,吐き出す,サ行五段,他動詞,「つばを吐き出す」「煙突から煙を吐き出す」「有り金を残らず吐き出す」「恨みつらみを吐き出す」,,,口の中のものや胃の中のものを吐いて外へ出す、内にたまったものを外へ出す、蓄えておいた金品を支出する、思っていることや隠していることを全部しゃべる,

はきだす,掃き出す,サ行五段,他動詞,「ゴミを掃き出す」,,,ゴミなどを掃いて外へ出す,


はきちがえる,履き違える,ア行下一段,他動詞,「うっかり人の靴を履き違える」「目的を履き違える」,,,他人の履物を間違えて履いたり左右を間違えて履いたりする、意味を取り違える・考え違いをする,


はきちらす,吐き散らす,サ行五段,他動詞,「へどを道端に吐き散らす」「悪口を大声で吐き散らす」,,,つばなどを所構わず吐いてよごす、さまざまなことを盛んに言う・わめき散らす,


はぎとる,剥ぎ取る,ラ行五段,他動詞,「船底のフジツボを剥ぎ取る」「強盗に身ぐるみ剥ぎ取られる」,,,付着しているものをはがして取る、着ている衣服や持っている金品を奪い取る,



【はく】

はく,吐く,カ行五段,他動詞,「つばを吐く」「血を吐く」「息を吐く」「煙突から煙を吐く」「本音を吐く」「弱音を吐く」「容疑者が泥を吐く」,,,口の中のものを外に出す、胃や肺の中のものを口や鼻から外へ出す、中にたまったものを外部へ出す、心の中のことを言葉に出す、人に知られたくないことをありのままに打ち明ける・白状する,

はく,穿く,カ行五段,他動詞,「ズボンを穿く」「袴を穿く」,,,衣服などを足先から通して下半身につける,

はく,履く,カ行五段,他動詞,「靴を履く」「足袋を履く」,,,履物を足につける,

はく,佩く(帯く),カ行五段,他動詞,「太刀を佩く」,,,刀や矢などを腰につける・身に帯びる。「佩」はおびる・腰につける・身につける・携える、「帯」は腰にさげる・身につける・手に持つ・含み持つ・おびのようにめぐらす・巻く,

はく,掃く,カ行五段,他動詞,「部屋を掃く」,,,ほうきでゴミを払い除く・掃除をする,

はく,刷く(掃く),カ行五段,他動詞,「紅を刷く」,,,はけや筆などでさっと塗る。「刷」はのぞく・はき清める・はけ、「掃」は払う・ほうきではく・チリをはく・除く・無くす・滅ぼす・する・こする・ことわる意,


はぐ,矧ぐ,ガ行五段,他動詞,「矢を矧ぐ」,,,矢竹に羽をつけて矢を作る,

はぐ,剥ぐ,ガ行五段,他動詞,「木の皮を剥ぐ」「布団を剥ぐ」「官位を剥ぐ」,,,表面の部分をむきとる、身につけているものを無理に脱がして取る、奪い取る・剥奪する・没収する。「へぐ」と同字,

はぐ,接ぐ(綴ぐ),ガ行五段,他動詞,「布を接ぐ」,,,布や板などをつぎ合わせる・二つのものをつぎ合わせる。「接・綴」はともに布や板をつぎ合わせる意,


はぐくむ,育む,マ行五段,他動詞,「ヒナを育む」「大自然に育まれる」「二人の愛を育む」,,,親鳥がひなを羽で包んで育てる、養い育てる、大事に守って発展させる,


はくす,博す,サ行五段,他動詞,「好評を博す」,,,「はくする」の音変化,


はくする,博する,サ行変格活用,他動詞,「喝采を博する」「武名を博する」,,,自分のものとする・獲得する、ひろめる,


ばくする,駁する,サ行変格活用,他動詞,「駁する余地のない正論」,,,他人の意見や考えなどを攻撃して反論を述べる・反駁する・論駁する,

ばくする,縛する,サ行変格活用,他動詞,「手足を縛する」,,,しばる・捕縛する,


ぱくつく,ぱくつく,カ行五段,他動詞,「御飯をパクつく」,,,口を大きく開けて盛んに食べる・パクパク食べる・パクる,


はぐらかす,逸らかす,サ行五段,他動詞,「年を聞いてもはぐらかして答えない」「つきまとう弟をはぐらかす」,,,相手の追及を逃れようとして話の焦点をぼかしたりずらしたりして言いまぎらす、はぐれるようにする・相手に気づかれないようにうまく離れる,


はぐる,はぐる,ラ行五段,他動詞,「布団をはぐる」「ページをはぐる」,,,はいでめくる・めくりかえす,


ぱくる,ぱくる,ラ行五段,他動詞,「おむすびをパクる」「手形をパクる」「現行犯でパクられる」,,,大きく口をあけて食べる・パクつく、人のものをかすめ取る・かっぱらう、犯人などをつかまえる・検挙する・逮捕する,


はぐれる,逸れる,ラ行下一段,自動詞,「人混みで一行にはぐれる」「仕事にはぐれる」,,,連れの人を見失って離れ離れになる、その機会を逃す,

はぐれる,逸れる,ラ行下一段,自動詞,「飯を食いはぐれる」,,,補助動詞。〜する機会を失う意・〜しそこなう・しそびれる,



【はけ】

はげあがる,禿げ上がる,ラ行五段,自動詞,「禿げ上がった広い額」,,,額の生え際から頭の上のほうまでずっと禿げる,


はげちょろける,剥げちょろける(禿げちょろける),カ行下一段,自動詞,「はげちょろけた壁」,,,彩色や塗料・敷物の毛などがところどころはげて見苦しくなる,


はげます,励ます,サ行五段,他動詞,「病床の友を励ます」「言葉を励まして説得する」,相互「はげむ」,,気持ちが奮い立つようにしてやる・元気づける・力づける・激励する、声などを激しくする・強くする,


はげむ,励む,マ行五段,自動詞,「学業に励む」「日夜研究に励む」,相互「はげます」,,気持ちを奮い起こして物事をする・心を打ち込んで努める・精を出す,


はける,捌ける,カ行下一段,自動詞,「風呂場の水がはけない」「広告の商品が一時間で捌けてしまった」,相互「はかす」,,水などが滞らずに流れる、品物などがよく売れる・さばける。「さばける」と同字,


はげる,禿げる,ガ行下一段,自動詞,「頭がハゲる」「乱伐のため山がハゲる」,,,頭髪が抜け落ちてくなる、樹木がなくなって山などの地肌が露出する,

はげる,剥げる,ガ行下一段,自動詞,「塗りの剥げた漆器」「メッキが剥げる」「乱伐のため山が禿げる壁紙の色が剥げる」,相互「はがす」,,付着していたものや覆っていたものが離れてとれる、色が薄くなる・あせる。「へげる」と同字,


ばける,ばける,カ行下一段,自動詞,「狐が人間に化ける」「化けて出る」「従業員に化けて潜り込む」「本代が酒に化ける」「襲名して化けたようだ」「株価が化ける」,相互「ばかす」,,本来の姿や形を変えて別のものになる、素性を隠して別人のように見せる、全く異なったものに変わる、あるものが思いがけない変化を遂げる・俳優や相撲取りが突然うまくなったり価格などが大きく変動したりする,



【はこ】

はこびこむ,運び込む,マ行五段,他動詞,「荷物を倉庫へ運び込む」,,対語「はこびだす」,運んで内へ入れる・運び入れる,


はこびだす,運び出す,サ行五段,他動詞,「引っ越しで荷物を運び出す」,,対語「はこびこむ」,運んで外へ出す,


はこぶ,運ぶ,バ行五段,他動詞,「荷物を運ぶ」「怪我人を救急車で運ぶ」「せっせと足を運ぶ」「歩を運ぶ」「事をうまく運ぶ」「会議を運ぶ」「筆を運ぶ」「箸を運ぶ」「交渉が円滑に運ぶ」「仕事がうまく運ぶ」,,,物や人をある場所から他の場所へ移す・移動させる、(「足を運ぶ」などの形で)ある場所まで出向く・目的地に行く、物事を予定した段取りにしたがって進める、その物を用いてする動作を進める、物事が滞らずに進む・進捗する・はかどる,

はこぶ,運ぶ,バ行五段,他動詞,「ようこそお運びくださいました」,,,(「お運びになる」「お運びくださる」などの形で)「来る・行く」の尊敬,



【はさ】

ばさつく,ばさつく,カ行五段,自動詞,「強風で旗がバサつく」「伸びすぎて髪がバサつく」,,,ばさばさと音を立てる、ばさばさに乱れる,


ぱさつく,ぱさつく,カ行五段,自動詞,「パンが乾いてパサつく」,,,水分が乏しくぱさぱさした感じになる,


はさまる,挟まる,ラ行五段,自動詞,「ドアに手が挟まる」「労使の間に挟まって苦慮する」,相互「はさむ」,,物と物との間に入る・両側から押さえられて動けない状態になる、対立するものの間に入る,


はさみいれる,挟み入れる,ラ行下一段,他動詞,「広告のチラシを新聞に挟み入れる」「火箸で炭を挟み入れる」,,,物と物との間に入れる・挟み込む、挟んで他へ移し入れる,


はさみうつ,挟み撃つ,タ行五段,他動詞,「敵勢を東西から挟み撃つ」,,,敵を二つの側から間に挟んで攻め撃つ・挟撃する,


はさみこむ,挟み込む,マ行五段,他動詞,「書類をファイルに挟み込む」,,,物の間に挟み入れる,


はさむ,挟む(挿む),マ行五段,他動詞,「しおりを本に挟む」「パンにハムを挟む」「箸で菓子を挟む」「ドアに指を挟む」「休憩を挟む」「テーブルを挟んで座る」「疑いを挟む」「異心を挟む」「噂を小耳に挟む」,相互「はさまる」,,物と物との間に差し入れる、物と物との間に入れて落ちないようにする・両側から物をしっかり押さえる、何かをしている途中に別のものを入れる・さしはさむ、何かを間において相対する、心にいだく、(「小耳にはさむ」の形で)聞くとはなしに聞く・聞き込む。「挟」はさしはさむ・はさまる・物と物の間にさしこむ・左右からはさむ・わきばさむ・脇に抱える・身につける・たのみとする・また自分のたのむところを鼻にかける・威張る、「挿」はさす・間にさしいれる・さしこむ意。常用読みの「挟」に統一,

はさむ,鋏む(剪む),マ行五段,他動詞,「髪を鋏む」,,,ハサミで切る。「剪」ははさみ、「鋏」ははさみ・物をはさんで切る道具・またはさむ意。かな書きに統一,



【はし】

はじいる,恥じ入る,ラ行五段,他動詞,「失態を恥じ入る」,,,ひどく恥ずかしいと思う・深く恥じる,


はじきだす,弾き出す,サ行五段,他動詞,「指先で弾き出す」「グループから弾き出される」「総額を弾き出す」「遊ぶ金を弾き出す」,,,はじいて外へ出す、のけ者にして追い出す・仲間はずれにする、そろばんをはじいて計算する、費用を工面する,


はじく,弾く,カ行五段,他動詞,「おはじきを弾く」「爪先で弦を弾く」「このレインコートはよく水を弾く」「鋼鉄の板が銃弾を弾く」「そろばんを弾く」「損得を弾いてみる」,,,曲げたものが元に戻る力で打つ・またはね飛ばす、寄せつけない・受けつけない・はねのける、そろばん玉を指で動かす・転じて計算する。「ひく」と同字,


はじける,弾ける,カ行下一段,自動詞,「栗の実が弾ける」「ポケットが弾けそうだ」「笑い声が弾ける」,,,中身がいっぱいになって裂けて割れる・割れて口を開く・はぜる、勢いよく飛び散る。「ひける」と同字,


はじまる,始まる,ラ行五段,自動詞,「勤めは朝九時に始まる」「工事が始まる」「戦争が始まる」,相互「はじめる」,対語「おわる」,物事が行なっていない状態から行なう状態になる・行なわれだす、新しく起こる・新たに発生する,

はじまる,始まる,ラ行五段,自動詞,「ケンカは何気ない一言から始まった」「この風習は平成時代に始まる」「そら始まった。例の自慢話だよ」「怒ってもはじまらない」「今さら薬を飲んでも始まらない」,相互「はじめる」,,起因する・起源をもつ、いつものクセが出る、(「〜ても始まらない」の形で)ムダだ・手遅れだ・しようがない,


はじめる,始める,マ行下一段,他動詞,「早朝から作業を始める」「戦争を始める」,相互「はじまる」,対語「おえる」,物事を行なっていない状態から行なう状態にする・行ないだす,

はじめる,始める,マ行下一段,他動詞,「洋装店を始める」「また泣き言を始めた」,相互「はじまる」,,新しく起こす・新たにつくる、いつものクセを出す,

はじめる,始める,マ行下一段,他動詞,「歩き始める」「咲き始める」「使われ始める」,,,補助動詞。その動作が行なわれだすことを表す,


はしゃぐ,燥ぐ,ガ行五段,自動詞,「はしゃいだ調子で話す」,,,調子に乗ってふざけ騒ぐ,


はしょる,端折る,ラ行五段,他動詞,「裾を端折る」「細部の説明を端折る」,,,着物の裾を折り上げて帯に挟む、ある部分を省いて短く縮める・省略する。「はしおる」の音変化,


はじらう,恥じらう(羞じらう),ワ行五段,自動詞,「花も恥じらう風情」,,,恥ずかしがる・はにかむ。「恥」ははじる・きまり悪く思う・気がとがめる・自らやましく感ずる、「羞」ははじる・はずかしめる・恥をかかせる・また恥辱・はじの意。常用の「恥」に統一,


はしらす,走らす,サ行五段,他動詞,「ヨットを縦横に走らす」「筆を走らす」,,,「はしらせる」に同じ,


はしらせる,走らせる,サ行下一段,他動詞,「車を走らせる」「使いを走らせる」「原稿用紙にペンを走らせる」「書類に目を走らせる」「敵を走らせる」,相互「はしる」,,走るようにして急いで行かせる、すらすらと淀みなく動かす、敗走させる,


はしりこむ,走り込む,マ行五段,自動詞,「発車間際に走り込む」「走り込んでスタミナをつける」,,,走って中に入る・駆け込む、練習で十分に走っておく,


はしりすぎる,走り過ぎる,ガ行上一段,他動詞,「走者が目の前を走り過ぎる」,,,走って通過する,


はしりぬく,走り抜く,カ行五段,他動詞,「全行程を走り抜く」,,,最後まで走る・走りとおす・走破する,


はしりぬける,走り抜ける,カ行下一段,他動詞,「路地を走り抜ける」,,,走って通り抜ける・駆け抜ける,


はしりまわる,走り回る,ラ行五段,自動詞,「子供が廊下を走りまわる」「資金繰りに走りまわる」,,,あちらこちらを走る・かけまわる、用事をもってあちこちと忙しく歩き回る・奔走する,


はしる,走る(奔る・趨る),ラ行五段,自動詞,「ゴールを目指して走る」「通りを走って渡る」「走るのが速い動物」「駅から遊園地までモノレールが走っている」「風を受けてヨットが走る」「雲が走る」「石の上を水が走る」「ペンが走る」「刀が鞘から走る」「犯人が外国に走る」「敵方に走る」「家を出て恋人のもとへ走る」「使いに走る」「金策に走る」「悪に走る」「私利私欲に走る」「立場を忘れて感情に走る」「行動が極端に走る」「血が走る」「山脈が南北に走る」「壺にヒビが走る」「稲妻が走る」「背中に痛みが走る」「顔に皮肉な影が走る」,相互「はしらせる」,,足を素早く動かして移動する・駆ける、乗り物などが進む・運行する・また者が早く動く、水などが勢いよく流れる、すらすらと事が運ぶ・滑るように動く、逃げ去る・逃亡する・出奔する、急いで行く・駆けつける・またあちこち飛びまわる、ある方向や状況へ急激に傾く、散り広がる・飛び散る・ほとばしる、ある方向に通じている・細長くずっと伸びる、瞬間的に現れて速く動く、感覚や感情などが一瞬現れて消える。「走」ははしる・駆ける・速足で行く・逃げる・行く・赴く・去る、「奔」ははしる・駆ける・勢いよく駆け出す・赴く・駆けつける・逃げる・負けて逃げる・正式でなく結婚する、「趨」ははしる・足速に行く・さっさと行く・小走りに行く・小股で足速に行く・貴人や目上の人の前を通るときの歩き方・大股に歩く意。常用の「走」に統一,


はじる,恥じる(羞じる・慙じる・愧じる),ザ行上一段,自動詞,「世間に恥じる」「軽率な発言を恥じる」「学校の名に恥じない行為」,,,恥ずかしいと思う・面目なく思う、(多く打ち消しの語を伴って)名誉などを傷つける・ひけをとる。「恥」ははじらう・きまり悪く思う・気がとがめる・自らやましく感ずる、「羞」ははずかしめる・恥をかかせる・また恥辱・はじ、「慙」ははじる・恥ずかしく思う、「愧」ははじる・またはじの意。常用の「恥」に統一,



【はす】

はずかしめる,辱める,マ行下一段,他動詞,「満座の中で辱められた」「母校の名を辱める」「暴漢に辱められる」,,,恥をかかせる・恥辱を与える、地位や名誉などを傷つける・けがす・また自分の力量以上の地位や役職につく、女性を犯す,


はずす,外す,サ行五段,他動詞,「錠を外す」「受話器を外す」「ネクタイを外す」「胸当てを外す」「絶好のチャンスを外す」「席を外す」「バッターボックスから外す」「メンバーから外す」「担当を外される」「攻撃を外す」「質問を巧みに外す」「タイミングを外したスローボール」「コースを外す」「的を外す」,相互「はずれる」,,取りつけたり掛けたりしていたものを取って離す、身につけていたものをとる、取り逃す・機会などを失う・逸する、一時的にまた途中である場所から退いたり離れたりする、ある集団や任務や予定などから除く、相手のものをそらして避ける・かわす、狙いをそらす,


はずます,弾ます,サ行五段,他動詞,「まりを弾ます」「息を弾ます」「声を弾ます」,相互「はずむ」,,はずむようにする・はね返らせる、息遣いを荒くさせる、調子づかせる・うきうきさせる,


はずむ,弾む,マ行五段,自動詞,「このボールはよく弾む」「弾んだ声で話をする」「希望に心が弾む」「息を弾ませて駆ける」,相互「はずます」,,弾力のある物が何かに当たって反動の力で逆方向に勢いよくはね返る・はね上がる、勢いに乗って調子づく・活気を帯びる・呼吸が激しくなる・荒くなる,


はする,派する,サ行変格活用,他動詞,「特使を派する」,,,出張させる・派遣する,


はずれる,外れる,ラ行下一段,自動詞,「ボタンが外れている」「障子が外れる」「狙いが外れる」「くじに外れる」「当てが外れる」「予報が外れる」「音程が外れる」「人並み外れた腕力」「メンバーから外れる」「コースから外れる」「繁華街から外れた閑静な地」「道に外れた行為」,相互「はずす」,,掛けたりはめたりした位置から抜け出る、目標がそれる、予測や期待していたこととは違う結果になる・食い違う、一定の枠や基準を超える・ずれる、集団から除かれる、一定の範囲から外へ出る・中心の場所からそれる、当然あるべき事柄に反する・そむく,



【はせ】

はせくだる,馳せ下る,ラ行五段,自動詞,「ふもとの村まで馳せ下る」,,,高地から低地へ馬などを駆けさせる・走り下る,


はせさんじる,馳せ参じる,ザ行上一段,自動詞,「急を聞き馳せ参じる」,,,「はせさんずる」の音変化,


はせさんずる,馳せ参ずる,サ行変格活用,自動詞,「教え子が師の元へ馳せ参ずる」,,,大急ぎで参上する,


はせむかう,馳せ向かう,ワ行五段,自動詞,「救助隊が現場に馳せ向かう」,,,走って赴く・急いで行く,


はせもどる,馳せ戻る,ラ行五段,自動詞,「出先から馳せ戻る」,,,走って戻る・大急ぎで戻る,


はせる,馳せる,サ行下一段,他動詞,「車を馳せて急ぐ」「故郷に思いを馳せる」「名を世界に馳せる」,,,速く走る・駆ける・また馬や車などを速く走らせる、気持ちや考えを遠くに至らせる、名前などを広く行きわたらせる,


はぜる,爆ぜる,ザ行下一段,自動詞,「栗の実がいがから爆ぜる」「焚き火が爆ぜる」,,,臭木の実などが熟しきって裂ける・また割れて飛び散る・はじける,



【はた】

はだかる,開かる,ラ行五段,自動詞,「戸口にはだかる」「困難な問題が目前にはだかる」「裾がはだかる」,相互「はだける」,,手や足を大きく広げて立つ・また進路などをふさぐようにして立つ・立ちはがたる、衣服の前などが乱れて開く。常用外読みなのでかな書きに統一,


はたく,叩く,カ行五段,他動詞,「障子をはたく」「頬をはたく」「布団をはたく」「財布の底をはたく」「はたかれて土俵に這う」,,,打ち払う・埃などをたたいて払う、平たいもので打つ・たたく、持っている金を使い尽くす、はたきこみの技をかける。「たたく」と同字,


はだける,開ける,カ行下一段,他動詞,「胸をはだける」「裾がはだける」,相互「はだかる」,,衣服の前などを広げる、衣服の前などが乱れてはらく・はだかる。「あける・ひらける」と同字,


はたしあう,果たし合う,ワ行五段,自動詞,「武名をかけて果たし合う」,,,果し合いをする,


はたす,果たす,サ行五段,他動詞,「約束をは果たす」「望みを果たす」「指導的役割を果たす」「果たさずにおくものか」,相互「はてる」,,物事を成し遂げる、その立場としての仕事を見事にやってのける、命を終わらせる・殺す,

はたす,果たす,サ行五段,他動詞,「金を使い果たす」,,,補助動詞。すっかり〜する・〜してしまう,


ばたつく,ばたつく,カ行五段,自動詞,「旗が風にバタつく」,,,バタバタ音を立てる・せわしく音を立てて動く,


はためく,はためく,カ行五段,自動詞,「のぼりがはためく」,,,布や紙などが風に吹かれてはたはたと動く・また音を立ててひるがえる,


はたらかす,働かす,サ行五段,他動詞,「頭を働かす」「想像力を働かす」,相互「はたらく」,,働くようにする・労働させる・また機能を発揮させる・働かせる,


はたらく,働く,カ行五段,自動詞,「朝から晩までよく働く」「工場で働く」「働きながら資格を取る」「薬が働いて熱が下がる」「引力が働く」「機械がうまく働かない」「知恵が働く」「勘が働く」「盗みを働く」「不正を働く」「五段に働く動詞」,相互「はたらかす」,,仕事をする・労働する・とくに職業としてあるいは生計を維持するために一定の職に就く、機能する・また作用して結果が現れる、精神などが活動する、悪事をする、文法で用言や助動詞の語尾が変化する・活用する,



【はち】

はちきれる,はち切れる,ラ行下一段,自動詞,「おなかがはち切れるほど食べる」「喜びではち切れんばかりの笑顔」,,,中身がいっぱいになって裂けて切れる,


ぱちつかせる,ぱちつかせる,サ行下一段,他動詞,「びっくりして目をパチつかせる」,,,しきりにまばたきする,



【はつ】

はっする,発する,サ行変格活用,自動詞,「効力が発する」「町の東端から山越えの街道が発する」「酔いが発する」,,,物事が起こる・生じる・また始まる・外に現れる、,

はっする,発する,サ行変格活用,他動詞,「成田を発してパリへ向かう」「些細な口論に端を発した事件」「川がその源を発する」「怒りを発する」「声明を発する」「使いを発して口上を述べさせる」「矢を発する」,,,出発する、物事を起こす・生じさせる・気持ちや考えを外に表す、出発させる・つかわす、打ち出す・勢いよく放つ,


ばっする,罰する,サ行変格活用,他動詞,「違反者を罰する」,,,罰を与える・処罰する,



【はて】

はてる,果てる,タ行下一段,自動詞,「いつ果てるともない戦い」「人通りが果てる」「異国で果てる」「異国で切腹して果てる」,相互「はたす」,,続いていた物事が終わりになる・最後のところまで行く着く・終わる、死ぬ,

はてる,果てる,タ行下一段,自動詞,「呆れ果てる」「困り果てる」,,,補助動詞。すっから〜する・〜し終わる,


ばてる,ばてる,タ行下一段,自動詞,「暑さ続きでバテる」,,,すっかり疲れてしまう・くたびれて動けなくなる・へたばる,



【はな】

はなしあう,話し合う,ワ行五段,他動詞,「楽しく話し合う」「とことんまで話し合って決める」,,,互いに話す・打ち明けて話す・語り合う、問題を解決するために立場や考えなどを述べ合う,


はなしかける,話し掛ける,カ行下一段,他動詞,「英語で話しかけられる」「話しかけてやめる」,,,相手に話をしかける、話し始める,


はなしこむ,話し込む,マ行五段,他動詞,「時を忘れて話し込む」,,,腰を落ち着けてじっくりと話をする,


はなじろむ,鼻白む,マ行五段,自動詞,「相手の気勢に一瞬鼻白む」「無粋な話に一同鼻白む」,,,気後れした顔つきをする、興ざめがする,


はなす,放す,サ行五段,他動詞,「魚を川に放す」「猟犬を放す」「母の手を放す」「ハンドルから手を放す」「刀を放したことがない」,相互「はなれる」,,捕らえられたりつながれたりしている動物などを自由にしてやる、握ったりつかんだりしていたのをやめる、手元から遠くにやる・手放す,

はなす,放す,サ行五段,他動詞,「見放す」「勝ちっ放す」,,,補助動詞。あることをしたまま放っておく・(「っぱなす」の形で)ある状態を続ける,

はなす,離す,サ行五段,他動詞,「付箋を離す」「魚の身を骨から離す」「席を離す」「少し離して植える」「二人の仲を離す」「二位以下を大きく離す」「業績で同期生に離される」「いたずらっ子なので目が離せない」,相互「はなれる」,,くっついているものを解き分ける、他のものとの間を隔てる・その位置から遠ざける、二つのものの間に隔たりを作る・間に距離を置く、(「目を離す」の形で)視線を別のところに移す,


はなせる,話せる,サ行下一段,自動詞,「うちの校長は話せる」,,,話し相手とするに足りる・物わかりがよい・話がわかる,


はなつ,放つ,タ行五段,他動詞,「リスを公園に放つ」「小鳥を籠から放つ」「ホームランを放つ」「質問の矢を放つ」「悪臭を放つ」「街頭で第一声を放つ」「巨匠が放つ話題作」「光彩を放つ」「密偵を放つ」「家に火を放つ」,,,閉じ込められたり束縛されたりしていたものを自由に動けるようにしてやる、矢や弾丸などを打ち出す・勢いをつけてある方向に飛ばす・発射する、外に向かって光やにおいや声などを出す・また世の中に発表する・発する、ある任務を引き受けたものを送り込む・使いとして活かせる・遣わす、(「火を放つ」の形で)火をつける・放火する,


はなやぐ,花やぐ(華やぐ),ガ行五段,自動詞,「パーティーの華やいだ雰囲気」,,,華やかになる・明るく派手になる,


はなれる,放れる,ラ行下一段,自動詞,「犬が鎖から放れる」「矢が弦を放れる」「糸から放れた凧」「やっと子供から手が放れた」,相互「はなす」,,つながれていた動物などが逃れて自由になる、固定されているものを外れて動き出す、束縛から解かれて自由になる,

はなれる,離れる,ラ行下一段,自動詞,「足が地を離れる」「雀が電線から離れる」「一メートル離れて立つ」「少し離れて絵を鑑賞する」「持ち場を離れる」「故郷を離れる」「家と学校とはだいぶ離れている」「人里離れた一軒家」「年の離れた弟」「トップと大きく離れる」「家族が離れて暮らす」「俗世を離れる」「損得を離れて面倒をみる」「話が本筋から離れる」「離れられない仲」「人心が離れる」「恋人から気持ちが離れる」「仕事のことが頭から離れない」「戦列を離れる」「会長職を離れる」,相互「はなす」,,くっついているものの一方が動いて別々になる、あるものとの間に隔たりが出来る・その位置から遠ざかる、二つのものが隔たって存在する・間にかなりの距離がある・二つの数値や地位などに隔たりがある・夫婦や親子など一つであるものが別々になる・別れる、関係がなくなる・縁が切れる・信頼や情愛を失う・ある事柄に対する思いがなくなる、職務や仕事を辞める,


ばなれる,場慣れる(場馴れる),ラ行下一段,自動詞,「新人とは思えない場慣れた態度」,,,経験を重ねてその場所や物事に慣れる,



【はに】

はにかむ,はにかむ,マ行五段,自動詞,「はにかんで頬を赤らめる」,,,恥ずかしがる・恥ずかしそうな表情をする,



【はね】

はねあがる,跳ね上がる,ラ行五段,自動詞,「泥水が跳ね上がる」「株価が跳ね上がる」「跳ね上がった行為」,漢字は異なるが相互「はねあげる」,,はねて上方へあがる、値段や相場などが急に上がる、先走って勝手なことをする,


はねあげる,撥ね上げる,ガ行下一段,他動詞,「泥をはね上げる」「暖簾をはね上げて店に入ってくる」「好決算が株価を撥ね上げる」,漢字は異なるが相互「はねあがる」,,はねて上方へあげる、値段や相場などを急に上げる,


はねおきる,跳ね起きる,カ行上一段,自動詞,「目覚まし時計の音に跳ね起きる」,,,跳ねるようにして勢いよく起きる・飛び起きる,


はねかえす,跳ね返す,サ行五段,他動詞,「油膜が水滴を跳ね返す」「大関のつっはりを跳ね返す」「重圧を跳ね返す」「劣勢を跳ね返す」「要求を跳ね返す」,相互「はねかえる」,,水や泥などを勢いよくはねさせる、向かってくるものなどに対抗して反撃する、よくない状況を克服する、受けつけないで返す・はねつける,


はねかえる,跳ね返る,ラ行五段,自動詞,「ボールがフェンスに当たって跳ね返る」「油が跳ね返る」「賃金の上昇が物価高となって跳ね返る」,相互「はねかえす」,,ぶつかって元のほうへ戻る、勢いよくはねる、物事の影響が波及して元へ戻ってくる,


はねかかる,撥ね掛かる,ラ行五段,自動詞,「水しぶきがはねかかる」,相互「はねかける」,,水や泥などが飛び散ってかかる,


はねかける,撥ね掛ける,カ行下一段,他動詞,「誤ってソースを上着にはねかける」,相互「はねかかる」,,水や泥などを跳ね飛ばしてかける,


はねつける,撥ね付ける,カ行下一段,他動詞,「提案をはねつける」,,,要求や申し出などをにべもなく断る・冷たく拒絶する,


はねとばす,撥ね飛ばす,サ行五段,他動詞,「車にはね飛ばされる」「重圧をはね飛ばす」,,,ぶつかって勢いよく飛ばす・はじき飛ばす,


はねのく,跳ね退く,カ行五段,自動詞,「跳ねのいて落石を避けた」,,,身を躍らせてどく・とびのく,


はねのける,撥ね退ける,カ行下一段,他動詞,「掛け布団をはねのける」「傷物をはねのける」,,,弾くようにして脇へのける・勢いよく押しやる、選び出して除く,


はねまわる,跳ね回る,ラ行五段,他動詞,「砂場を裸足で跳ねまわる」,,,跳ねて動きまわる,


はねる,刎ねる,ナ行下一段,他動詞,「首を刎ねる」,,,刀で首を切り落とす,

はねる,跳ねる,ナ行下一段,他動詞,「川面に魚が跳ねる」「驚いた馬が跳ねる」「揚げ物の油が跳ねる」「炭がパチパチと跳ねる」「芝居が十時に跳ねる」,,,勢いよくとび上がる・躍り上がる、液体などがはじけて飛び散る、芝居などでその日の興行が終わる,

はねる,撥ねる,ナ行下一段,他動詞,「泥をはねる」「ワックスが水をはねる」「歩行者を車ではねる」「腐ったものをはねる」「面接試験ではねられる」「儲けの上前をはねる」「要求をはねる」「ピンとはねた口ひげ」「筆順の最後に縦の棒を下ろしてはねる」「『摘みて』は『つんで』とはねる」,,,飛ばし散らす・液体などをはじき飛ばす、物や人をはじき飛ばす、一定の基準に満たないものを選んで取り除く・検査などで不合格にする、人の取り分の一部をかすめ取る、拒絶する・断る・はねつける、物の端を勢いよく上に向ける・文字の線などの先端を払い上げるようにする、撥音で言う・撥音になる,



【はは】

はばかる,憚る,ラ行五段,他動詞,「世間体を憚る」「他聞を憚る」「誰にも憚らず自由に生きる」「憎まれっ子世に憚る」,,,差し障りを覚えてためらう・気兼ねする・遠慮する、幅を利かす・増長する・威張る,


はばたく,羽撃く,カ行五段,自動詞,「鷲が大きく羽ばたく」「国際人となって世界に羽ばたく」,,,鳥などが両翼を広げて上下に動かす、実力をつけて広い世界に出て行く,


はばむ,阻む(沮む),マ行五段,他動詞,「前進を阻む」「連勝を阻む」,,,進もうとするのを妨げる・防ぎ止める・また拒む。「阻」はとめる、「沮」は妨げる・食い止める・邪魔をする・防ぐ・間を隔てる意。常用の「阻む」に統一,



【はひ】

はびこる,蔓延る,ラ行五段,自動詞,「雑草がはびこる」「害虫がはびこる」「悪がはびこる」,,,草木などが繁茂する、よくいものの勢いが盛んになって広まる・広まって勢力を張る,



【はふ】

はぶく,省く,カ行五段,他動詞,「説明を省く」「手間を省く」「時間を省く」,,,不要のものとして取り除く、全体から一部を取り除く・減らす・また節約する,



【はへ】

はべる,侍る,ラ行五段,自動詞,「芸妓をはべらせる」,,,身分の高い人のそばに付き従っている・かしこまってその席などにいる,



【はま】

はまる,填まる(嵌まる),ラ行五段,自動詞,「栓がはまる」「ボタンがはまる」「型にはまる」「条件にはまる」「役にはまる」「堀にはまる」「敵の術にはまる」「悪の道にはまる」,相互「はめる」,,穴の部分にピッタリと入る・うまく入っておさまる、うまく当てはまる、くぼんだ場所などに落ち込む、計略に乗せられる・だまされる、かかわりあって動きがとれなくなる・またとくに女性の色家に溺れる。「填」は穴や枠にぴたりと収まる・落ち込む・陥る・条件などにぴたりと合う、「嵌」ははめこむ意。かな書きに統一,



【はみ】

はみだす,食み出す,サ行五段,自動詞,「毛布から足がはみ出す」「見物人が車道まではみ出す」「既成の枠からはみ出した大型新人」,,,一定の範囲や枠から外に出る・中に入りきれないで外へあふれ出る・はみでる,


はみでる,食み出る,ダ行下一段,自動詞,「袋が破れて中身が食み出る」,,,「はみだす」に同じ,



【はむ】

はむ,食む,マ行五段,他動詞,「草をはむ牛の群れ」「高禄をはむ」,,,食物をかんで食う・また飲み込む、俸給などを受ける,


ばむ,ぱむ,マ行五段,自動詞,「気色ばむ」「黄ばむ」,,,名詞に付いて動詞をつくる。〜の様子が現れる・〜の様子を帯びるなどの意,


はむかう,歯向かう(刃向かう),ワ行五段,自動詞,「野犬が歯向かってくる」「権力に真っ向から歯向かう」,,,歯をむき出して向かっていく・また刃物を持って向かっていく、反抗する・抵抗する,



【はめ】

はめこむ,填め込む(嵌め込む),マ行五段,自動詞,「ダイヤをはめ込んだブローチ」「型にはめ込む」「うまくはめ込んで売りつける」,,,はめて入れ込む・はめ入れる、計略にかけて陥れる・だます,


はめる,填める(嵌める),ラ行五段,他動詞,「障子を桟にはめる」「コートのボタンをはめる」「桶にたがをはめる」「指輪をはめる」「手袋をはめる」「ケンカして池にはめられる」「予算に枠をはめる」「子どもたちを型にはめてしまう画一的教育」「罠にはめる」「策略にきめられる」,,,ある形に合うように中に入れておさめる・ぴったりと入れ込む、ある形に合うように外側にかぶせる・環状の物などを通す、中に落とし入れる・投げ込む、ある制限や範囲内におさめ入れる、計略にかける・いっぱいくわせる。「填」は穴や枠にぴたりと収める・陥るようにする・陥れる、「嵌」ははめこむ意。かな書きに統一,



【はや】

はやしたてる,囃し立てる,タ行下一段,他動詞,「やんやと囃し立てる」「失敗を囃し立てる」,,,盛んにはやす,


はやす,生やす,サ行五段,他動詞,「ヒゲを生やす」「根を生やす」,相互「はえる」,,生えるようにする・生えて伸びた状態にする,

はやす,囃す,サ行五段,他動詞,「手拍子を打って囃す」「笛太鼓で囃す」「弱虫やあいと囃す」「やんやと囃されて得意になる」「不況に強い食品株が囃される」,,,手を打ったり声を出したりして歌舞の調子をとる、囃子を奏する、声を揃えてあざけったり褒めそやしたりする、取引市場で値を上げる材料として言い立てる,


はやまる,速まる,ラ行五段,自動詞,「回転が速まる」,相互「はやめる」,,速度がはやくなる,

はやまる,早まる,ラ行五段,自動詞,「予定が早まる」「出発時間が早まる」「会社を辞めるなんて早まったことをしてくれた」,相互「はやめる」,,時期や時刻が早くなる、判断を誤ってまだその事をする時期でもないのにしてしまう・軽はずみなことをする,


はやめる,速める,マ行下一段,他動詞,「足を速める」,相互「はやまる」,,速度をはやくする,

はやめる,早める,マ行下一段,他動詞,「出荷を早める」「死期を早める」,相互「はやまる」,,時期や時刻をはやくする,


はやらす,流行らす,サ行五段,他動詞,「社内でゴルフを流行らす」,相互「はやる」,,「はやらせる」に同じ,


はやらせる,流行らせる,サ行下一段,他動詞,「団地内にパッチワークを流行らせる」,相互「はやる」,,はやるようにする・流行させる,


はやりたつ,逸り立つ,タ行五段,自動詞,「逸り立つ心を抑える」,,,心が勇み立つ・勢い込む,


はやる,逸る(早る),ラ行五段,自動詞,「心が逸る」「血気に逸る」,,,あせる、勇み立つ,

はやる,流行る,ラ行五段,自動詞,「中高年の間で登山が流行る」「ガレージセールが流行る」「いつも流行っている店」「風邪が流行る」,相互「はやらす・はやらせる」,,その時代の人々の好みに合って盛んに世の中に行なわれる・世間で広くもてはやされる・流行する、商売などがうまくいって繁盛する、病気などが人々の間に広がる・広く伝わっていく・はびこる,



【はら】

はらいきよめる,祓い清める,マ行下一段,他動詞,「身を祓い清める」「神棚を祓い清める」,,,神事の前などにお祓いをして身を清める・罪やけがれや災いなどを取り去る,


はらいこむ,払い込む,マ行五段,他動詞,「税金を払い込む」,,,金銭を支払い納める,


はらいさげる,払い下げる,ガ行下一段,他動詞,「国有地を払い下げる」,,対語「かいあげる」,官公庁などが不要になったものを民間に売り渡す,


はらいだす,払い出す,サ行五段,他動詞,「埃を払い出す」「交通費を払い出す」,,,払って除く・また追い出す、金銭を支払う,


はらいのける,払い除ける,カ行下一段,他動詞,「降りかかる火の粉を払いのける」「不安を払いのける」,,,手で払ってどける・また払うようにして除き去る,


はらいもどす,払い戻す,サ行五段,他動詞,「特急料金を払い戻す」「定期預金を払い戻す」「的中した車券を払い戻す」,,,生産して余分の金を返す、預金者に預金を払い渡す、競馬や競輪などで配当金を的中投票券と引き換えに支払う,


はらいわたす,払い渡す,サ行五段,他動詞,「小切手を払い渡す」,,,金銭などを支払って渡す,


はらう,払う,ワ行五段,他動詞,「杉の下枝を払う」「すすを払う」「クモの巣を払う」「手でハエを払う」「手で足を払って倒す」「刀を払う」「人を払って内密の話をする」「あたりを払う風貌」「給料を払う」「罰金を払う」「現金で払う」「古道具屋に払う」「下宿を払う」「下宿を払う」「部屋を払う」「犠牲を払う」「注意を払う」「敬意を払う」「道義地を払う」,,,本体にとって邪魔や不要や無益なものなどを手や道具を用いて取り除く・除去する、脇へ追いのける、横に勢いよく動かす・勢いよく横ざまに振る、貴人の通行や密談などのために人をその場から去らせる、力で相手を恐れさせて押さえつける・威圧する、金銭を渡す・支払う・また納入する、不要品などを売り渡す、自分の物を取り去ってそれまでいた所をあける・引き払う、ある目的のために大切なのを使う・費やす、心を向けたり注いだりする・心を傾注する、(「地を払う」の形で)何もない状態になる・すっかりなくなってしまう,

はらう,祓う,ワ行五段,他動詞,「心身を清めてけがれを払う」,,,神に祈って罪やけがれや災いなどを除き去る,


ばらける,散らける,ガ行下一段,自動詞,「髪がバラける」「練り餌が水中でバラける」,,,まとまっていたものがバラバラになる,


はらす,晴らす,サ行五段,他動詞,「疑念を晴らす」「鬱憤を晴らす」「思いを晴らす」,相互「はれる」,,心のわだかまりを取り除いて晴れ晴れとした気持ちにさせる、目的を遂げる,

はらす,腫らす,サ行五段,他動詞,「足を腫らす」「泣き腫らす」,相互「はれる」,,腫れた状態になる・はれさせる,


ばらす,ばらす,サ行五段,他動詞,「機械をバラして修理する」「肉をバラす」「裏切り者をバラす」「内紛をバラす」「盗品をバラす」「大物をバラして悔しがる」,相互「ばれる」,,解体してバラバラにする、殺す、秘密などを人に知らせる・暴露する・あばく、不法に売り払う・また売り飛ばす、針にかかった魚を釣り上げる途中で取り逃がす,


はらだつ,腹立つ,タ行五段,自動詞,「腹立つことの多い昨今の世相」,相互「はらだてる」,,怒る・怒りの気持ちが起こる・腹が立つ,


はらだてる,腹立てる,タ行下一段,他動詞,「腹立てて拳を振り上げる」,相互「はらだつ」,,怒る・立腹する・腹を立てる,


ばらつく,ばらつく,カ行五段,自動詞,「にわか雨がバラつく」「クラスによって成績がバラつく」,,,雨やあられなどが少し降ってくる、不揃いである,


ぱらつく,ぱらつく,カ行五段,自動詞,「小雨がパラつく」,,,雨などがパラバラと少し降ってくる,


はらばう,腹這う,ワ行五段,自動詞,「腹這って敵陣に近づく」「布団の上に腹這う」,,,腹を地面や床につけて這って進む、腹を下にして横になる,


ばらまく,散蒔く(散撒く),カ行五段,他動詞,「怪文書をばらまく」「噂をばらまく」「金をばらまく」「名刺をばらまく」,,,バラバラに散らしてまく・方々にまき散らす、金銭や物品を多くの人に配る,


はらむ,孕む(妊む),マ行五段,他動詞,「子を孕む」「矛盾を孕む」「穂が風を孕む」「麦が孕む」,,,胎内に子を宿す・妊娠する・身ごもる、その中に含み持つ、穂が出ようとしてふくらむ。「孕」は身ごもる・妊娠する・物を含む・物を含んでふくれる、「妊む」はみごもる・身おもになる意。一般的にはかな書きで、漢字で書くなら常用外だが「孕」に統一,



【はり】

はりあう,張り合う,ワ行五段,他動詞,「意地を張り合う」「主役を張り合う」,,,互いに張る、互いに負けまいとする・同じものを目指して競争する,


はりあげる,張り上げる,ガ行下一段,他動詞,「声を張り上げて歌う」,,,声を強く高く出す,


はりかえる,張り替える(貼り替える),ア行下一段,他動詞,「壁紙を張り替える」,,,古いものを取り除いて新しいものを張る,


はりきる,張り切る,ラ行五段,他動詞,「張り切った糸を指ではじく」「張り切った筋肉」「張り切って仕事をする」,,,ゆるみなく十分に張る・ピンと張る、元気や気力が満ちあふれる・意気込む,


はりこむ,張り込む,マ行五段,他動詞,「アルバムに写真を張(貼)り込む」「駅に刑事が張り込む」「祝儀を張り込む」,,,台紙などにはりつける、ある場所に待機して見張る・とくに警官が犯人の立ち回り先などにいて見張る、一つのことに力を入れる・また思い切って大金を使う・奮発する,


はりさける,張り裂ける,カ行下一段,自動詞,「喉も張り裂けんばかりの大声」「友の死に心が張り裂ける」,,,中がいっぱいになって裂ける・膨らみすぎて破れる、悲しみや怒りで胸がいっぱいになりたえられなくなる,


はりたおす,張り倒す,サ行五段,他動詞,「横っ面を張り倒す」,,,平手で打って倒す・殴り倒す,


はりだす,張り出す,サ行五段,他動詞,「大陸の高気圧が張り出す」「ひさしを張り出す」「求人広告を張(貼)り出す」,,,外側へ広がって出っ張る・また外側へ出っ張らせる、(「貼り出す」とも)紙や札などに書いたものを人目につく所に掲示する,


はりつく,張り付く(貼り付く),自動詞,「朝でシャツが背中に張りつく」「取材陣が人気歌手に張りつく」,相互「はりつける」,,紙や布などがぴったりとくっついて離れなくなる、特定の人や場所などから離れずにいる,


はりつける,張り付ける(貼り付ける),カ行下一段,他動詞,「絆創膏を貼りつける」「壁にメニューを貼りつける」「首相官邸に記者を張りつける」「思いきり頬を張りつける」,相互「はりつく」,,紙や布などを広げて糊などでくっつける、人をある場所に長時間とどめておく、平手で力いっぱい殴りつける,


はりつめる,張り詰める,マ行下一段,自動詞,「池に氷が張り詰める」「部屋に防音材を張り詰める」「神経を張り詰める」「会場の張り詰めた空気がなごむ」,,,十分に張る・一面にびっしり張る、気持ちを引き締める・緊張する,


はりとばす,張り飛ばす,サ行五段,自動詞,「彼女に張り飛ばされる」,,,平手で激しく殴る・殴り飛ばす,


はりまわす,張り回す,サ行五段,他動詞,「敷地に綱を張り回す」,,,まわり一面に張る・はりめぐらす,


はりめぐらす,張り巡らす,サ行五段,他動詞,「紅白の幕を張り巡らす」「捜査網を張り巡らす」,,,まわり一面に張る・はりめぐらすもれなく張る・はりまわす,


はりわたす,張り渡す,サ行五段,他動詞,「対岸にワイヤーを張り渡す」,,,一方から他方に渡して張る,



【はる】

はる,張る,ラ行五段,自動詞,「根が張る」「腹が張る」「木の芽が張る」「池に氷が張る」「欲が張る」「気が張る」「肩が張る」「金額の張る品物」「付き合いが張る」「顎が張る」,,,広がり伸びる、はちきれそうにふくらむ・太る、一面に覆う、強く盛んになる、気持ちが引き締まる、筋肉や体がこわばったようになる、度を越す・値段などが高くなる、空間に突き出す、,

はる,張る,ラ行五段,他動詞,「テントを張る」「胸を張る」「浴槽に水を張る」「声を張る」「欲を張る」「綱を張る」「気を張る」「大型店の向こうを張って安売りする」「肘を張る」「強情を張る」「自説を言い張る」「見栄を張る」「陣を張る」「国道を張る」「頬を張る」「相場を張る」「男二人で張る」,,,伸ばし広げる、大きく見せようとしてふくらせる、いっぱいにする、強く盛んにする、糸や綱などを引き渡す、気を引き締める、張り合う・対抗する、空間に突き出す、自分の気持ちや考えなどを押し通す、外見を飾る、構える・整える、見張りを置く・見張る、平手で打つ・はたく、賭け事などに金銭を賭ける、女を手に入れようと付け狙う,

はる,貼る(張る),ラ行五段,他動詞,「ビラを貼る」「羽目を貼る」,,,糊などでくっつける、板などを平らに並べて打ちつける,


ばる,張る,ラ行五段,自動詞,「四角張る」「格式張る」「欲張る」,,,補助動詞。そのことが一段と顕著であるめそのことを強く押し通す意,


はるめく,春めく,カ行五段,自動詞,「一雨ごとに春めく」,,,春らしくなる,



【はれ】

はれあがる,晴れ上がる,ラ行五段,自動詞,「雲ひとつなく晴れあがった秋空」,,,すっかり晴れる,

はれあがる,腫れ上がる,ラ行五段,自動詞,「傷が化膿して腫れあがる」,,,腫れてふくれ上がる,


はれる,晴れる,ラ行下一段,自動詞,「青く晴れた秋空」「モヤが晴れる」「午後には雨が晴れる」「すかっと気分が晴れる」「心が晴れない」「容疑が晴れる」,相互「はらす」,,雲や霧などが消えてなくなる、心のわだかまりや悩みなどがなくなってさっぱりする、罪や疑いなどが消える,

はれる,腫れる,ラ行下一段,自動詞,「扁桃腺が腫れる」,相互「はらす」,,炎症などで皮膚や粘膜がふくれる,


ばれる,ばれる,ラ行下一段,自動詞,「嘘がバレる」「正体がバレる」「水面近くでバレる」,相互「ばらす」,,秘密や隠し事などが露見する・発覚する、釣り糸にかかった魚が途中で逃げる,


はれわたる,晴れ渡る,ラ行五段,自動詞,「雲ひとつなく晴れわたった空」,,,一面に晴れる・残すところなくすっかり晴れる,



【はん】

はんじる,判じる,ザ行上一段,他動詞,「昨夜の夢を判じる」,,,「はんずる」の音変化,


はんする,反する,サ行変格活用,自動詞,「期待に反する」「去年に反して今年は雨が多い」「約束に反する」「主命に反する」「人の道に反する」,,,反対になる・裏腹になる、規則などに違反する、命令や教えなどに背く,


はんずる,判ずる,サ行変格活用,他動詞,「勝敗を判ずる」「発言の真意を判ずる」,,,物事の優劣や可否や善悪などを判断する、推し量って考える・考えてその意味を判断する,



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