第30話 動詞(よ)
よみ,漢字,活用,自他,用例,相互,対語,補記,
【よい】
よいしれる,酔い痴れる,ラ行下一段,自動詞,「酒に酔いしれる」「妙なる調べに酔いしれる」,,,ひどく酔って正体がなくなる、ある事に心を奪われてうっとりする,
よいつぶれる,酔い潰れる,ラ行下一段,自動詞,「酔い潰れて寝てしまう」,,,酒にひどく酔って正体を失う・泥酔する,
【よう】
よう,酔う,ワ行五段,自動詞,「美酒に酔う」「酔った勢いでケンカを売る」「船に酔う」「人に酔う」「成功に酔う」「妙技に酔う」「太平に酔う」,,,飲んだ酒のアルコール分が体中にまわり正常な判断や行動がとれなくなったりする、乗り物に揺られたり人込みの熱気に当てられたりして気分が悪くなる、そのことに心を奪われてうっとりする・また自制心を失う,
ようする,要する,サ行変格活用,他動詞,「急を要する問題」「この仕事は熟練を要する」「全文を要して一頁にする」,,,必要とする、要約する・要点をまとめる,
ようする,擁する,サ行変格活用,他動詞,「巨万の富を擁する」「強力なエースを擁するチーム」「一万の兵を擁して戦う」,,,抱きかかえる・いだく、所有する、率いる・従える,
ようだてる,用立てる,タ行下一段,他動詞,「急場に用立てる」「会費を用立てておく」,,,用に充てさせる・役に立たせる・また金を貸す・たてかえる,
【よか】
よがる,良がる(善がる),ラ行五段,自動詞,「よがる声」,,,快感を声や表情にあらわす,
【よき】
よぎる,過る,ラ行五段,他動詞,「目の前を黒い髪が過る」「不安が心を過る」「思い出が一瞬頭を過る」,,,前を横切る・通り過ぎる,
【よく】
よくす,浴す,サ行五段,自動詞,「菖蒲湯に浴す」「初夏の陽光に浴す」「先師の学恩に浴す」,,,「よくする」の音変化,
よくする,善くする(能くする),サ行変格活用,j「詩文をよくする」「これだけの仕事は素人のよくするところでない」「よくしたもので時が解決してくれる」,,,十分に手落ちなくする・巧みに行なう、することができる・なしうる、(「よくしたもので」「よくしたものだ」の形で)うまい具合になる。「善」はよくする・立派に行なう・見事におさめる・巧みに行なう・上手にできる・仲良くする・睦まじくする、「能」はよくする・できるの意,
よくする,浴する,サ行変格活用,自動詞,「温泉に浴する」「日光に浴する」「文明の恩恵に浴する」,,,水や湯を浴びる・入浴する、日光などを体にあびる、よいものとして身に受ける・こうむる,
よくばる,欲張る,ラ行五段,他動詞,「欲張って食べすぎる」「よくばってあちこち見物する」,,,なんでもなんでも欲しがる・欲深く振る舞う,
【よけ】
よける,避ける(除ける),カ行下一段,他動詞,「日なたをよけて歩く」「車をよける」「囲いをして風をよける」「自分で食べる分はよけておく」,,,触れたり出あったりしないように脇に寄る・また身をかわしてさける、前もって被害を防ぐ・災いなどからのがれようとする、別にしておく・除外する。「避ける」は「さける」と同字、「除ける」は「のける」と同字。ともに常用外読みなのでかな書きに統一,
【よこ】
よこぎる,横切る,ラ行五段,他動詞,「車道を横切る」「失望の色が顔を横切る」,,,横の方向に通りすぎる・一方の側から他方の側へ渡る・横断する、ふと現れて消える,
よこす,寄越す(遣す),サ行五段,他動詞,「手紙を寄越す」「使いを寄越す」「分前を寄越す」,,,こちらへ送ってくる・こちらへ渡す,
よこす,寄越す(遣す),サ行五段,他動詞,「先方から都合が悪いと言ってよこした」,,,補助動詞。こちらへある動作を仕向けてくる,
よごす,汚す,サ行五段,他動詞,「水を汚す」「泥で服を汚す」「心を汚す」「手を汚す」「ゴマで汚す」,相互「よごれる」,,きたなくする、不正なことなどをする・けがす、あえものにする・あえる。「けがす」と同字,
よこたえる,横たえる,ア行下一段,他動詞,「体を横たえる」「太刀を腰に横たえる」,相互「よこたわる」,,横にする・横に寝かせる、横にして身に帯びる・携える,
よこたわる,横たわる,ラ行五段,自動詞,「床に横たわる」「国境に横たわる大河」「前途に幾多の苦難が横たわっている」,相互「よこたえる」,,横になる・横に寝る、横または水平に長くのびる、前に立ちふさがっている,
よごれる,汚れる,ラ行下一段,自動詞,「手が汚れる」「都会の汚れた空気」「そんな汚れたお金は受け取れない」,相互「よごす」,,きたなくなる・不潔になる、悪いことに関係して清らかさを失う・けがらわしくなる・けがれる。「けがれる」と同字,
【よし】
よじのぼる,攀じ登る(攀じ上る),ラ行五段,他動詞,「岩山をよじ登る」,,,物にとりすがってのぼる,
よじる,捩る,ラ行五段,他動詞,「針金をよじる」「体をよじって笑う」,,,ねじって曲げる・ねじる。「ねじる」と同字,
よじる,攀じる,ザ行上一段,他動詞,「ロープにすがって岩場をよじる」,,,のぼるためにすがりつく・またすぐりついてのぼる,
よじれる,捩れる,ラ行下一段,自動詞,「ベルトがよじれる」「腹がよじれる」,,,ねじって曲げたような状態になる・ねじれる。「ねじれる」と同字,
【よす】
よす,止す,サ行五段,自動詞,「いたずらはよしなさい」「行くのはよそう」,,,やめる・中止する,
【よせ】
よせあつめる,寄せ集める,マ行下一段,他動詞,「落ち葉を寄せ集めて焚く」,,,散らばっているものを寄せて一つところに集める,
よせあわせる,寄せ合わせる,サ行下一段,他動詞,「板切れを寄せ合わせて犬小屋を作る」,,,寄せて一つに合わせる・寄せ集める,
よせかける,寄せ掛ける,カ行下一段,他動詞,「はしごを壁に寄せかける」,,,そばへ寄せて立てかける・もたせかける,
よせくる,寄せ来る,カ行変格活用,自動詞,「寄せ来る波」「寄せ来る大軍」「寄せ来る民主化の波」,,,波が寄せてくる、軍勢などが攻め寄せてくる、新しい時代や文化などが押し寄せてくる,
よせつける,寄せ付ける,カ行下一段,他動詞,「彼には人を寄せつけない厳しさがある」,,,近くへ来させる・近寄らせる・寄りつかせる,
よせる,寄せる,サ行下一段,自動詞,「波が岸辺に寄せる」「敵勢が寄せてくる」「今夜寄せてもらいます」,,,近づく・寄る・またせめて近くに迫る、(普通「よせてもらう」「よせていただく」の形で)訪問する意の謙遜,
よせる,寄せる,サ行下一段,他動詞,「耳へ口を寄せて話す」「肩を寄せる」「北へ寄せて家を建てる」「客を寄せる」「額にしわを寄せる」「義捐金が寄せられる」「回答を寄せる」「便りを寄せる」「二と二を寄せると四になる」「同情を寄せる」「思いを寄せる」「友人宅に身を寄せる」「他人のことに寄せて文句を言う」,,,ある物を別の物の近くへ寄らせる・近づける、一箇所に集める・まとめて一緒にする、意見や情報などを送り届ける・手紙や文章などを送る・低起用する、数を加える・足す・寄せ算をする、愛情や興味や好意などの気持ちをいだく、思いをかける、頼って一時的に世話になる、あることに関係づける・かこつける,
【よそ】
よそう,装う(粧う),ワ行五段,他動詞,「味噌汁をよそう」,,,飲食物を器に盛る・よそる。かな書きに統一,
よそえる,比える(装える),ア行下一段,他動詞,「人の一生をたびによそえる」,,,他の物事にたとえる・なぞらえる。「比」はよそえる・なぞらえる・たぐえる・争う・競う,
よそおう,装う(粧う),ワ行五段,他動詞,「礼服に身を装う」「店内を春向きに装う」「平静を装う」「病人を装う」,,,身なりや外見を整える・また美しく飾る、表面や外観を飾って他のものに見せかける・ふりをする。「装」はよそおう・よそう・身支度する・旅仕度する・仕組む・整える・飾る・細工する・またうわべを飾る・似る、「粧」はよそおう・化粧する・飾る・形作る意。常用読みの「装」に統一,
よそる,装る,ラ行五段,他動詞,「おつゆをよそる」,,,飲食物を器に盛る・よそう,
【よた】
よだつ,弥立つ,タ行五段,自動詞,「身の毛がよだつ話」,,,恐怖または寒さのためにぞっとして体の毛が立つ,
よたる,与太る,ラ行五段,他動詞,「悪友を相手にさんざん与太る」「仲間と街を与太って歩く」,,,口から出まかせを言う・与太を言う、不良じみた言動をする,
【よつ】
よっかかる,寄っ掛かる,ラ行五段,自動詞,「柱に寄っかかる」,,,「よりかかる」の音変化,
よっぱらう,酔っ払う,ワ行五段,自動詞,「ぐでんぐでんに酔っ払う」,,,ひどく酒に酔う・泥酔する,
【よと】
よどむ,淀む(澱む),マ行五段,自動詞,「水がよどんでいる岩陰」「空気がよどんでいる」「泥が底によどんでいる」「よどんだ目をしている」「言いにくそうに言葉がよどむ」,,,水や空気などが流れずにとまって動かない、底に沈んでたまる・またどんより濁る、動作などが順調に進まない・滞って動かない。「淀」はよどむ(澱む)・止まって動かない・また物事がすらすら進まない、「澱」は水流が滞りたまる・泥などが水底に沈んでたまる意。常用外なのでかな書きに統一,
【よな】
よなげる,淘げる,ガ行下一段,他動詞,「ざるで米をよなげる」,,,米を水に入れてゆすって研ぐ。常用外なのでかな書きに統一,
よなれる,世慣れる(世馴れる),ラ行下一段,自動詞,「世慣れた物腰」,,,世間の事情に通じている・世故に長ける,
【よは】
よばなれる,世離れる,ラ行下一段,自動詞,「世離れた暮らし方」,,,世間から遠ざかる,
よばれる,呼ばれる,ラ行下一段,自動詞,「名人と呼ばれる」「結婚式に呼ばれる」,,,称される、招待される,
よばれる,呼ばれる,ラ行下一段,他動詞,「茶漬けを呼ばれる」「風呂を呼ばれる」,,,ごちそうになる・またいただく,
【よひ】
よびあげる,呼び上げる,ガ行下一段,他動詞,「氏名を呼び上げる」「舞台に観客の一人を呼び上げる」,,,大声で呼ぶ・また次々に呼ぶ、下にいる者を呼んで上がらせる,
よびあつめる,呼び集める,マ行下一段,他動詞,「生徒を講堂に呼び集める」,,,呼んで一つ所に集める,
よびいれる,呼び入れる,ラ行下一段,他動詞,「来客を家に呼び入れる」,,,呼んで中に入れる・招き入れる,
よびおこす,呼び起こす,他動詞,「寝入り端を呼び起こされる」「古い記憶を呼び起こす」「感動を呼び起こす」,,,眠っている人に声をかけて目を覚まさせる、うちにひそんでいたものを表に出させる・忘れていたことを思い出させる,
よびかえす,呼び返す,サ行五段,他動詞,「親元へ呼び返させる」,,,呼んで帰って来させる・呼び戻す,
よびかける,呼び掛ける,ラ行下一段,自動詞,「垣根越しに呼びかける」,,,声をかけて相手の注意をこちらに向けさせる,
よびかける,呼び掛ける,ラ行下一段,他動詞,「署名を呼びかける」,,,人々に参加や協力などを要請や勧誘する,
よびかわす,呼び交わす,サ行五段,他動詞,「名を呼び交わす」,,,互いに呼ぶ,
よびこむ,呼び込む,マ行五段,他動詞,「店に客を呼び込む」「管に水を呼び込む」,,,呼んで中に入れる・呼び入れる、そのほうへ引き入れる・引き込む,
よびさます,呼び覚ます,サ行五段,他動詞,「少年時代の記憶が呼び覚まされる」,,,うちに隠されていた感覚や記憶などをよみがえらせる,
よびだす,呼び出す,サ行五段,他動詞,「近くの店へ呼び出す」「裁判所に呼び出される」,,,呼んで来させる,
よびたてる,呼び立てる,タ行下一段,他動詞,「名前を呼び立てる」「呼び立てて申し訳ない」,,,声を張り上げて呼ぶ、呼んでわざわざ来させる・呼び寄せる,
よびつける,呼び付ける,カ行下一段,他動詞,「呼びつけて注意する」「ニックネームで呼びつける」,,,呼んで自分の所へ来させる、常に呼んで慣れている・呼び慣れる,
よびつづける,呼び続ける,タ行下一段,他動詞,「わが子の名前を呼び続ける」,,,続けて呼ぶ,
よびとめる,呼び止める,マ行下一段,他動詞,「帰ろうとした友人を呼び止める」,,,声をかけて止まらせる,
よびならす,呼び慣らす(呼び馴らす),サ行五段,他動詞,「先輩を兄貴と呼び慣らす」,,,そう呼ぶのを習慣とする・いつもそう呼ぶ,
よびならわす,呼び慣らわす(呼び慣らわす),サ行五段,他動詞,「いつも呼び慣らわしているニックネーム」,,,「よびならす」に同じ,
よびなれる,呼び慣れる(呼び馴れる),ラ行下一段,自動詞,「呼び慣れた名前」,,,そう呼ぶことに慣れている,
よびむかえる,呼び迎える,ア行下一段,他動詞,「妻を赴任先に呼び迎える」,,,呼んで迎え入れる・招いて迎える,
よびもどす,呼び戻す,サ行五段,他動詞,「国元へ呼び戻す」「失われた記憶を呼び戻す」,,,呼んで元へ戻らせる・呼び返す、元の状態に復させる,
よびよせる,呼び寄せる,サ行下一段,他動詞,「任地に家族を呼び寄せる」「笛で小鳥を呼び寄せる」,,,招いて来させる・また呼んで集める,
【よふ】
よぶ,呼ぶ(喚ぶ),バ行五段,他動詞,「『おい』と呼ぶ」「呼んでも答えがない」「助けを呼ぶ」「食事だと母が呼んでいる」「クラス会に先生を呼ぶ」「タクシーを呼ぶ」「医者を呼ぶ」「国元から親を呼ぶ」「年上の友人を兄と呼ぶ」「人気を呼ぶ」「波乱を呼ぶ」,,,相手に向かって声を上げて名前などを言う、声をあげてこちらに来させる、客として招待する・招く、呼び寄せる・来てもらう、名付けて言う・称する、呼び寄せる・集める。「呼」はよぶ・声を出す・声をかける・声をかけて招く・呼び寄せる・となえる・名付ける・叫ぶ・大声を出す、「喚」はよぶ・わめく・おめく・叫ぶ・招く・声をかけて呼び寄せる意。常用読みの「叫」に統一,
【よま】
よませる,読ませる,サ行下一段,自動詞,「読ませる小説」,,,思わず読む気を起こさせる,
【よみ】
よみあげる,読み上げる,ガ行下一段,他動詞,「声明文を読み上げる」「源氏物語を読みあげる」,,,声高く読む、読み終わる,
よみあさる,読み漁る,ラ行五段,他動詞,「歴史に関する本を端から読みあさる」,,,探し求めていろいろ読む・手当たり次第に読む,
よみあやまる,読み誤る,ラ行五段,他動詞,「名前を読み誤る」「読み誤りやすい字」「主旨を読み誤る」「情勢を読み誤る」,,,間違って読む、意味や内容を取り違える・間違って理解する・判断し損なう,
よみあわせる,読み合わせる,サ行下一段,他動詞,「原稿と清書とを読み合わせる」「台本を読み合わせる」,,,同じ内容の文章などを一方が読み上げ他方が他にひきあてて誤りを訂正する、演劇などの稽古でセリフの受け渡しの練習をする,
よみいれる,詠み入れる,ラ行下一段,他動詞,「一首の中に雪月花を詠み入れる」,,,詩歌の中に物の名などを詠み込む,
よみおとす,読み落とす,サ行五段,他動詞,「その記事は読み落としてしまった」「設問を読み落とす」,,,読むべきところをうっかり読み忘れる・読み漏らす,
よみかえす,読み返す,サ行五段,他動詞,「シェークスピアを読み返す」「念の為に読み返す」,,,一度読んだものをもう一度読む・繰り返して読む・また書いたものを誤りがないか調べるために読む,
よみかえる,読み替える,ア行下一段,他動詞,「音(おん)で読み替える」「主務官庁を所轄庁と読み替える」,,,一つの漢字を別な読み方で読む、法令などの条文中のある語句に他の語句をあてはめて読みそのまま適用する,
よみがえる,蘇る(甦る),ラ行五段,自動詞,「死者が蘇る」「記憶が蘇る」「伝統工芸が現代に蘇る」,,,死んだもの死にかけたものが生き返る・蘇生する、一度衰退したものが再び盛んになる。「蘇・甦」はともによみがえる・いきかえる意,
よみかける,読み掛ける,カ行下一段,他動詞,「読みかけたら面白くてやめられない」「読みかけたまま外出する」,,,読み始める・また途中まで読む,
よみきかせる,読み聞かせる,サ行下一段,他動詞,「注意書きを読み聞かせる」,,,読んで聞かせる,
よみきる,読み切る,ラ行五段,他動詞,「一日で読みきる」「相手の行動を読み切る」,,,全部を読む・読み終わる、事態の推移や変化を先まで見透す,
よみくだす,読み下す(訓み下す),サ行五段,他動詞,「白文を読(訓)み下す」「難解な文を一気に読み下す」,,,漢文を日本語の文章構造にあてはまるよう翻訳して読む・訓読する、文章を初めから終わりまで読む,
よみこなす,読み熟す,サ行五段,他動詞,「原書を読みこなす」「歌題を詠みこなす」,,,読んで内容を十分に理解する、(「詠み熟す」とも)うまく詩歌を作り上げる,
よみこむ,読み込む,マ行五段,他動詞,「詩歌を読み込んで書いた論文」「HDDのデータを読み込む」,,,よく読んで自分のものとする、コンピュータで外部記憶装置にあるファイルを本体のメモリ上に移し入れる,
よみこむ,詠み込む,マ行五段,他動詞,「名所を詠み込んだ歌」,,,詩歌などに物や土地の名などを入れて詠む・詠み入れる,
よみさす,読み止す,サ行五段,他動詞,「本を読みさして寝る」,,,読むのを途中でやめる,
よみすごす,読み過ごす,サ行五段,他動詞,「問題箇所を読み過ごす」「読み過ごすだけでメモをとらない」,,,読んでいながら気がつかないでしまう、読んだままにしておく,
よみすてる,読み捨てる,タ行下一段,他動詞,「読み捨てられた雑誌」,,,読んでそのまま捨てる,
よみすてる,詠み捨てる(読み捨てる),タ行下一段,他動詞,「短歌を詠み捨てる」,,,文章や詩歌などを作った後そのままほうっておく,
よみちがえる,読み違える,ア行下一段,他動詞,「文字を読み違える」「消費動向を読み違える」,,,間違って読む・読み誤る,
よみつける,読み付ける,カ行下一段,他動詞,「読みつけた新聞」,,,いつも読んで馴染んでいる・読み慣れる,
よみとおす,読み通す,サ行五段,他動詞,「大河小説を読み通す」,,,最後まで読む,
よみとる,読み取る,ラ行五段,他動詞,「詩の言わんとするところを読み取る」「表情から苦悩を読み取る」「バーコードを読み取る機会」,,,文章などを読んで意味や主旨を理解する、外面に現れたことから本心などをおしはかって理解する、コンピュータなどの危機が文字や記号を判断する,
よみながす,読み流す,サ行五段,他動詞,「後半は読み流した」「古文書を読み流す」,,,ひととおり大雑把に読む、よどみなくすらすらと読む,
よみなれる,読み慣れる(読み馴れる),ラ行下一段,他動詞,「英文なら読み慣れている」,,,読むことに慣れる・読みつける,
よみふける,読み耽る,ラ行五段,他動詞,「小説に読みふける」,,,夢中になって読む・耽読する,
よみやぶる,読み破る,ラ行五段,他動詞,「万巻の書を読み破る」,,,分量の多い本などを全部読む・読み通す,
【よむ】
よむ,読む,マ行五段,他動詞,「子どもに本を読んでやる」「経を読む」「小説を読む」「グラフから業績を読む」「票を読む」「サバを読む」「十手先まで読む」「一席読む」,,,文字で書かれたものを一字一字声に出して言う、文字や文章や図などを見てその意味や内容を理解する、数を数える、囲碁や将棋で先の手を考える、講釈師が演じる,
よむ,読む,マ行五段,他動詞,「手の内を読む」「来春の流行を読む」,相互「よめる」,,外面を見てその隠された意味や将来などを推察する,
よむ,訓む(読む),マ行五段,他動詞,「春をはると訓む」,,,字音を訓で表す・漢字を訓読する,
よむ,詠む,マ行五段,他動詞,「歌を詠む」「秋の風物を詠む」,,,詩歌を作る,
【よめ】
よめいる,嫁入る,ラ行五段,自動詞,「農村に嫁入る」,,,嫁に行く・とつぐ,
よめる,読める,マ行下一段,自動詞,「これで彼の行動は読めた」「なかなか読める本だ」,相互「よむ」,,理解できる・合点がいく・隠された真意がわかる、読むに値する,
【より】
よりあう,寄り合う,ワ行五段,自動詞,「近親者が寄り合って相談する」,,,寄り集まる・多数の者が一箇所に集まる,
よりあつまる,寄り集まる,ラ行五段,自動詞,「村の皆が集会所に寄り集まる」「寄り集まって討議する」,,,あちこちから一箇所に集まる・参集する,
よりあわせる,縒り合わせる(撚り合わせる),サ行下一段,他動詞,「違う色の糸を縒り合わせる」,,,いく筋かの糸などをよって合わせる,
よりかかる,寄り掛かる(凭り掛かる),ラ行五段,自動詞,「壁に凭りかかる」「権力に寄りかかる」,,,体をもたせかける・もたれかかる、自分の力でなく他を頼みにする,
よりきる,寄り切る,ラ行五段,自動詞,「立ち合いから一気に寄り切る」「寄り切って結婚を承諾させる」,,,相撲で寄り切りで勝つ、反対や困難な条件を押しのけて目的を達する,
よりすがる,寄り縋る,ラ行五段,自動詞,「寄りすがって泣く」「人の情けに寄りすがる」,,,体を寄せてとりつく・すがりつく、力として頼む,
よりすぐる,選りすぐる,ラ行五段,自動詞,「選りすぐられた一品」,,,多くのよいものの中からさらによいものを選び出す。「えりすぐる」と同字,
よりそう,寄り添う,ワ行五段,自動詞,「寄り添って歩く」,,,もたれかかるようにそばへ寄る,
よりだす,選り出す,サ行五段,他動詞,「真珠の大粒なのを選り出す」,,,多くの者の中から選び分けて取り出す・えらびだす。「えりだす」と同字,
よりつく,寄り付く,カ行五段,自動詞,「誰も寄りつかなくなる」「こじっかりと寄りつく」,,,そばへ近づく、取引所でその日の最初の売買が成立する,
よりどる,選り取る,ラ行五段,他動詞,「安売りの品から選り取る」,,,多くのものの中から選んで取る・選び取る。「えりとる」と同字,
よりぬく,選り抜く,カ行五段,他動詞,「精鋭を選り抜く」,,,多くの中から選んで抜き出す,
よりわける,選り分ける,カ行下一段,他動詞,「粗悪品を選り分ける」,,,ある基準に従って区別するまた基準に適うものだけを選び取る・選別する。「えりわける」と同字,
【よる】
よる,因る(由る),ラ行五段,自動詞,「濃霧に因る欠航」「成功は市民の協力に因る」,,,それを原因とする・起因する。かな書きに統一,
よる,依る,ラ行五段,自動詞,「時と場合に依る」「人に依って感想が違う」「成功は努力いかんに依る」「市民楽団に依る演奏」「誰に依らず文句を言う」「何事に依らず好き嫌いが多い」「機械に依る生産」「挙手に依る採決」「信仰に依って生きる」「年金に依って生計を立てる」,,,も物事の性質や内容などに関係する・応じる・従う、動作の主体を誰と指し示す、それと限る、手段とする、頼る・依存する。かな書きに統一,
よる,拠る,ラ行五段,自動詞,「実験に拠る結論」「天気予報に拠ると大雨らしい」「法律の定めるところに拠る」「城塞に拠って戦う」,,,根拠とする、よりどころとする・のっとる、根拠地とする・立てこもる。かな書きに統一,
よる,寄る,ラ行五段,自動詞,「彼女のそばに寄る」「焚き火の近くによる」「親類が寄って相談する」「三人寄れば文殊の知恵」「出社前に得意先に寄る」「帰りに飲みに寄る」「部屋の隅に寄る」「しわが寄る」「年が寄る」「思いもよらない大事件」「腰を落として寄る」「五円高で寄る」,,,ある人や物やあるところに向かって近づく・近寄る、一箇所に集まる・一緒になる、ある所へ向かう途中で他の所を訪れる・立ち寄る、片方の端へと近づく・また一方の側にかたよる、数が加わる・多くなる・重なる、考えがそこに至りつく・思い及ぶ、相撲で組んだ体勢で相手を押し進む、相場で立ち会いの最初の取引が成立する,
よる,寄る(倚る・凭る),ラ行五段,他動詞,「縁側の柱に寄って庭を見る」,,,もたれかかる。「寄」はよる・頼る・すがる・仮住まいする・集まる・立ち寄る、「倚」はよる・もたれる・よりかかる・頼む・頼る・すがる・寄せる・原因する・調子を合わせる・かたよる・偏する、「凭」はよる・もたれる・よりかかる意。常用の「寄」に統一,
よる,選る(択る),ラ行五段,他動詞,「気に入ったものを選る」,,,複数の中から目的や基準にあったものを取り出す・選ぶ。「選」はえらぶ・える・よる・すぐる・取り分ける・よりすぐる・数多い中からえりぬく、「択」はえらぶ・えらびとる・よいものをえらびとる・えりわける・区別する意。常用読みの「選」に統一。「選る」は「える・すぐる」と同字,
よる,縒る(撚る),ラ行五段,他動詞,「縄を縒る」「こよりを撚る」「悲しみに身を撚る」,相互「よれる」,,意図など何本かをねじり合わせて一本にする、ねじる・ねじるように曲げる・またねじって螺旋状にする。「縒」はよる・糸をより合わせて一筋にする、「撚」はひねる・より・ねじる・もむ・こねる意。かな書きに統一,
【よれ】
よれる,縒れる(撚れる),ラ行下一段,自動詞,「撚れた背広」「腹の皮が撚れる」,相互「よる」,,よった状態になる・ねじれから丸・よじれる,
【よろ】
よろける,蹌踉ける・(蹣跚ける),カ行下一段,自動詞,「後ろから押されてよろける」,,,足元がふらついて体の安定を失う・転びそうになる・よろめく。「よろよろ」の動詞化なのでかな書きに統一,
よろこばす,喜ばす(悦ばす),サ行五段,他動詞,「プレゼントを買って喜ばしてやろう」,,,「よろこばせる」に同じ,
よろこばせる,喜ばせる(悦ばせる),サ行下一段,他動詞,「劇的な勝利はファンを喜ばせた」,,,喜ぶようにする・嬉しがらせる・よろこばす,
よろこびいさむ,喜び勇む(悦び勇む),マ行五段,他動詞,「喜び勇んで飛び出した」,,,喜んで心が勇み立つ・うれしくてじっとしていられなくなる,
よろこぶ,喜ぶ(悦ぶ・歓ぶ・慶ぶ),バ行五段,他動詞,「合格を喜ぶ」,,対語「かなしむ」,そのことにあってうれしいと思う・楽しく快い気持ちになる,
よろこぶ,喜ぶ(悦ぶ・歓ぶ・慶ぶ),バ行五段,他動詞,「人の忠告を喜ばない」「ご結婚心から喜んでいます」「喜んで出席させていただきます」,,,よいこととして気持ちよく受け入れる・ありがたく受け入れる、よいこと・めでたいことと思う、(「よろこんで」の形で)進んで気持ちよく受け入れる。「喜」はよろこぶ・うれしがる・楽しく感じる・祝う、「悦」はよろこぶ・よろこび・心のなかでよろこぶ、「歓」はよろこぶ・またたのしむ、「慶」はよろこぶ・いわう意。挨拶文以外は常用の「喜」に統一。挨拶文でめでたく思う意は「慶」も用いる,
よろつく,蹌踉つく,カ行五段,自動詞,「押されてよろつく」,,,足元が定まらないでふらふらする,
よろめく,蹌踉めく・(蹣跚めく),カ行五段,自動詞,「人にぶつかってよろめく」「人妻によろめく」,,,足どりが確かでなく倒れそうになる・よろける、誘惑に乗る・また浮気をする,
【よわ】
よわまる,弱まる,ラ行五段,自動詞,「風が弱まる」,相互「よわめる」,対語「つよまる」,力や勢いや程度などが次第に弱くなる,
よわめる,弱める,マ行下一段,他動詞,「ガスの火を弱める」,相互「よわまる」,対語「つよめる」,力や勢いや程度などを次第に弱くする・弱らせる,
よわりきる,弱り切る,ラ行五段,自動詞,「体が弱りきっている」「隣家の騒音に弱り切る」,,,すっかり弱くなる・ひどく衰える、非常に困ってどうしてよいかわからなくなる・困り抜く,
よわりはてる,弱り果てる,タ行下一段,自動詞,「心身ともに弱り果てる」「道がわからず弱り果てる」,,,すっかりり弱る・非常に衰える、どうしたらよいかわからずに困る・途方に暮れる,
よわる,弱る,ラ行五段,自動詞,「視力が弱る」「病気で弱る」「火力が弱る」「両脚が弱る」「処置に弱る」「弱ったことに終電車に乗り遅れた」,,,体力や気力が衰える、物事の力や勢いがなくなる、困る・困却する,
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