第32話 形容詞(あ行)

よみ,漢字,用例,対語,補記,


【あい】

あいいれない,相容れない,「相いれない関係」,,連語。互いの主張や立場が相反していて両立しない,


あいくるしい,愛くるしい,「愛くるしいしぐさ」,,子供や小動物などの愛嬌があってかわいらしいさま,


あいひとしい,相等しい,「相等しい二辺」,,互いに同じである・互いに等しい,


あいらしい,愛らしい,「愛らしい口元」,,愛すべきようすである・かわいらしさや可憐さやいとおしさが感じられるようすである,



【あえ】

あえない,敢え無い,「あえない最期」,,もろくはかない・あっけない,



【あお】

あおい,青い(碧い),「碧い空」,,空が青色をしている・広く緑系統の色にもいう,

あおい,青い(蒼い),「顔が蒼い」,,顔に血の気がない。赤みが足りない,

あおい,青い,「考えが青い」,,人格や技能や振る舞いなどが未熟である,


あおくさい,青臭い,「青臭い絞り汁」「青臭いことを言う」,,青草から発するようなにおいがする、人格や言動などが未熟である,


あおぐろい,青黒い(黝い),「青黒いあざ」,,青みを帯びた黒色である,


あおじろい,青白い(蒼白い),「青白い月の光」「蒼白い顔」,,青みがかって白い、血の気がない顔色である。顔色が「蒼白い」のは「顔面蒼白」から,


あおっぽい,青っぽい,「青っぽいセーター」「いい年をしてまだ青っぽいことを言う」,,青みがかっている、若くて世間に慣れていない・未熟である,



【あか】

あかい,赤い(紅い),「赤い夕日」「赤く染まった学生」,,赤色をしている・赤黄色から深赤色までを含めていう、左翼的思想をもっている・共産主義者である,


あかぐろい,赤黒い,「日に焼けた赤黒い肌」,,赤みを帯びた黒色である,


あかるい,明るい,「明るい月」「明るい将来」「明るい人柄」「明るい政治」「明るい青」「コンピュータに明るい」,対語「暗い」,光が十分にありまた光が強く差して物がよく見える状態である、将来などに希望や喜びがもてる状態である、性格や表情や雰囲気などが朗らかである・陽気だ・明朗だ、公明正大で後ろ暗いところがない、色が澄んで華やかである、(「に明るい」の形で)その物事や方面によく通じている・経験が豊富だ,



【あき】

あきっぽい,飽きっぽい,「移り気で飽きっぽい性質」,,やることが長続きせずすぐに飽きてしまうさま・飽きやすい,



【あく】

あくどい,あくどい,「あくどい宣伝」「あくどい商売」「あくどい化粧」,,色などがくどくていやな感じだ・どぎつい、やり方が度を超していてたちが悪い,



【あさ】

あさい,浅い,「浅い池」「浅い鍋」「浅い洞窟」「傷は浅い」「経験が浅い」「眠りが浅い」「付き合いが浅い」「浅い緑」,対語「深い」,表面から底までまた入り口から奥までの距離が短い・深さが少ない、物事の程度や分量またかかわりなどが少ない、色が薄い・淡い,

あさい,浅い,「勤めてから日が浅い」「春まだ浅い」「夜もまだ浅い時刻」,,その状態になってから日数や時間が少ししか経っていない,


あざとい,あざとい,「あざとい商法」,,抜け目がなく貪欲である・あくらつだ,


あさましい,浅ましい,「浅ましい了見」「浅ましい根性」「浅ましい世の中」「浅ましい姿」,,品性が卑しい・さもしい・下劣だ、見苦しく情けない・嘆かわしい、身分や姿形が卑しい・みすぼらしい,


あじけない,味気ない,「あじけない話」「あじけない人生」,,おもしろみや魅力がなくつまらない。味気無い(あじきない)。「味気」は当て字,



【あせ】

あせくさい,汗臭い,「汗臭いシャツ」,,からだや衣服などが汗でいやなにおいがする,



【あた】

あたたかい,暖かい,「暖かい部屋」「暖かい色調」「懐が暖かい」,対語「寒い」,気象・気温、金銭がじゅうぶんある,

あたたかい,温かい,「温かいご飯」「温かくもてなす」,対語「冷たい」,対象の温度が高い,


あだっぽい,婀娜っぽい,「婀娜っぽい浴衣姿」,,女性の容姿や身のこなしがなまめかしく美しい・色っぽい,


あたらしい,新しい,「空き地に新しく家が建つ」「新しいステレオ」「顔ぶれが新しくなる」「原稿を新しく書き直す」「新しい制度」「新しい年を迎える」「新しい感覚」「新しい技術」「新しい魚」「新しく採れた野菜」,対語「ふるい」,その状態になってからあまり時間が経過していない・できて間もない・使い始めて間もない、以前のものと違っている、現代的である・進歩的である・また奇抜である、食べ物などが、新鮮である,


あたらしい,新しい,「新しく事業を興す」「記憶に新しい事件」「耳に新しい話」,,その状態になってからあまり時間が経過していない・初めてである、まだ生き生きとしている・また初めてで新鮮である,



【あつ】

あつい,暑い,「今年の夏は暑い」「暑い盛り」「部屋の中が暑い」,対語「寒い」,気温が著しく高い。「暖かい」の上位,

あつい,熱い,「熱いお茶」「体中が熱くなる」,対語「冷たい」,温度が著しく高く感じられる,

あつい,熱い,「憧れの人に熱い眼差しをそそぐ」「お熱い仲」「熱くなって論じ合う」「熱いものがこみ上げてくる」「目頭が熱くなる」「届け、熱い声援」「仕事への熱い思い」「水面下で熱い争いを展開する」「ご当地メニューが熱い」「IT業界が熱い」,,感情が高まった状態である、異性に夢中になるさま・男女が深く愛し合うさま、感情が激しく燃え上がるさま、熱心である。熱意がある、程度が甚だしい、好調である・また人々が関心を寄せる,

あつい,厚い,「厚い板」「厚切り」「厚い雲に覆われる」「野球ファンの層が厚い」,対語「薄い」,物の両方の面の隔たりが大きい・厚みがある。幅が大きい・厚情,

あつい,厚い(篤い),「厚いもてなし」「情に厚い」「友情に厚い」,,心入れの程度が大きい・気持ちが深い・いたわりの心が強い,

あつい,篤い,「師の病の篤いことを知った」「信仰心が篤い」「信頼が篤い」,,病気が重い・容体が悪い,


あつかましい,厚かましい,「厚かましい人」「厚かましいお願いで恐縮です」,,行動や態度に慎みがない・ずうずうしく遠慮がない,


あつくるしい,暑苦しい,「満員で暑苦しい車内」「暑苦しい服装」,,気温や湿度が高く熱気がこもったようで息苦しい、いかにも暑そうに見える,


あっけない,呆気ない,「呆気ない結末」「呆気なく敗れる」,,思ったより内容が貧弱または単純でおもしろみがない・期待外れでもの足りない,


あったかい,暖かい,,,「あたたかい」に同じ,

あったかい,温かい,,,「あたたかい」に同じ,


あつぼったい,厚ぼったい,「厚ぼったいコート」,,紙や布地などが厚みがあって重く感じさせるさま,



【あと】

あとかたない,跡形無い,「跡形なく焼失した」,,以前そこにあった事物がすっかりなくなっているさま・跡形もない,


あどけない,あどけない,「あどけない寝顔」,,無邪気でかわいい・無心である,



【あふ】

あぶない,危ない,「危ない遊び」「命が危ない」「明日の天気は危ないようだ」「その話は危ないなあ」「危ない足取り」,,災いが起こりそうである・危険だ、すぐにだめになりそうであるろ消滅や破産や死などの状態が近い、見通しが暗い・あてにならない、信頼の度が薄い・不確かだ、不安定だ,


あぶなっかしい,危なっかしい,「危なっかしい手つき」,,いかにも危ない感じがするさま,


あぶらっこい,油っこい(脂っこい),「油っこい料理」「油っこい語り口」,,食品などのあぶら気が強い、性質や態度などがあっさりしていずしつこい,



【あほ】

あほうくさい,阿呆臭い,「阿呆臭い考え」「阿呆臭くて話にならない」,,いかにもばかげている。「あほくさい」とも,


あほらしい,阿呆らしい,「阿呆らしくてやってられない」,,いかにもばかげている・ばからしい・あほくさい,



【あま】

あまい,甘い,「こっちの水は甘いぞ」「味付けが幾分甘かったようだ」「甘いワイン」「甘い採点」,対語「五味」「からい」,砂糖や蜜(みつ)のような味である、塩けが少ない。辛くない、口当たりが穏やかで刺激が少ない・酒の味などにいう、評価の基準が厳格でない,

あまい,甘い,「香水の甘い香り」「甘い言葉で誘う」「甘い声で囁く」「甘いマスクの男」「甘い新婚生活」「甘い服を着こなす」「子どもに甘い親」「相手を甘く見たのが誤りだ」「そんな甘い考えでは世間は渡れない」「酸いも甘いも噛み分ける」「このナイフの切れ味が少し甘い」「ネジが甘くなる」「甘い相場」,,蜜のようなにおいがする、話しぶりが巧みで人をたぶらかすさま・うまい、心地よくうっとりさせるさま、男女の仲がよく幸せそうなさま、ファッションでリボンやフリルやパステルカラーなどを用いて少女風のかわいらしさを強調しているさま、厳しさに欠けているさま・またくみしやすいさま、しっかりした心構えができていない、楽しく快いさま、物事の機能が本来あるべき状態より衰えているさま、株価の動きが鈍く低落気味だ,


あまからい,甘辛い,「甘辛く煮付ける」,,甘さと辛さの両方が感じられる味である,


あまずっぱい,甘酸っぱい,「オレンジの甘酸っぱい香り」「甘酸っぱい初恋の思い出」,,甘みと酸味のまじった味やにおいである、楽しさと物悲しさとが入りまじった気持ちである,


あまったるい,甘ったるい,「甘ったるいケーキ」「甘ったるい声で囁きかける」「そんな甘ったるい考えでどうなる」,,味や香りが度を超して甘い・嫌になるほど甘い、声や態度がひどく甘えていると感じられる、性格や考え方がしっかりしていない,



【あや】

あやうい,危うい,「危ういところを助かった」,,危険が迫っている・あぶない,


あやしい,怪しい(妖しい),「妖しい魅力」「宝石が妖しく輝く」,,妖艶・神秘的など不思議な魅力,

あやしい,怪しい,「怪しい鳴き声」「怪しい男がうろつく」「雲行きが怪しくなる」「彼の英語は怪しいものだ」「あの二人は近頃怪しいね」,,奇怪・不気味・不安・男女間をいぶかる,



【あら】

あらあらしい,荒荒しい,「荒荒しく風が吹きまくった」「荒荒しい声」「荒荒しく席を立つ」,,物事のようすや人の行動や気性などが並外れて激しい・ひどく荒っぽい・非常に乱暴だ,


あらい,荒い,「波が荒い」「呼吸が荒い」「気性の荒い馬」「言葉が荒い」「金遣いが荒い」「人使いが荒い」,,動きが大きく激しい、性格や言動にやさしさがなく粗暴である・激しい、けじめがない・度をこしている,

あらい,粗い,「目の粗い網」「粉のひき方が粗い」,対語「こまかい」,すきまが大きい・また粒が大きくざらざらしている・細かでない。

あらい,粗い,「きめの粗い肌」「表現が粗い」「経費を粗く見積もる」,,手触りがなめらかでない・すべすべしていない、粗雑である・大ざっぱである・大まかである,


あらず,非ず,「さにあらず」,,連語。そうではない・違う,


あらそうべからざる,争うべからざる,「争うべからざる事実」,,連語。議論する余地がない・否定することができない・明らかな,


あらそえない,争えない,「年は争えない」「血筋は争えない」,,連語。ある事実がはっきり現れていて隠すことも否定することもできない・あらそわれない,


あらそわれない,争われない,「争われない証拠」,,連語。「あらそえない」に同じ,


あらっぽい,荒っぽい,「荷物を荒っぽく放り投げる」「荒っぽい口調」,,言動や性質などが荒々しい・乱暴である

あらっぽい,粗っぽい,「粗っぽい仕上げ」「仕事が粗っぽい」,,細かい所まで注意がゆきとどかず大まかである・粗雑だ,


あられもない,あられもない,「あられもない疑いをかけられる」「あられもない寝姿」,,似つかわしくない・特に女性の身だしなみや振る舞いとしてふさわしくない,



【あり】

ありがたい,有(り)難い,「有り難い助言」「有り難く頂戴する」「有り難いことに雨がやんだ」「社にとっては有り難くない状況だ」「有り難い仏様」「有り難いお言葉」,,人の好意などに対してめったにないことと感謝するさま、都合よく事が進んでうれしく思うさま、またとないくらい尊い・もったいない,



【あわ】

あわい,淡い,「淡い水色」「淡い味付け」,対語「濃い」,色や味などが際立たず薄い,

あわい,淡い,「淡く雲がかかる」「淡い冬の日差し」「淡い恋心」「淡い期待」,,形や光などがぼんやりしている・かすかである、執着や関心が少なくてあっさりしている・ほのかである,


あわただしい,慌ただしい,「慌ただしい年の瀬」「経済界の慌ただしい動き」,,物事をしようとしてしきりにせきたてられるさま・落ち着かなくせわしいさま、状況の移り変わりが急で一定しないさま,


あわれっぽい,哀れっぽい,「哀れっぽい声で寄付を迫る」,,哀れな感じを起こさせるさま・見るからに情けない・みすぼらしい







【いい】

いいにくい,言い難い,「言いにくいことだが、あえて言おう」「言いにくい台詞」,,口に出すことがためらわれる・言いづらい、発音しにくい,



【いか】

いかがわしい,如何わしい,「いかがわしい品」「いかがわしい人物」「いかがわしい映画」,,本当かどうか疑わしい・物事の内容や人の正体などがあやしげだ・信用できない、下品でよくない・風紀上よくない,


いかつい,厳つい,「厳つい手」,,ごつごつしてやわらかみがない,


いかめしい,厳めしい,「厳めしい家構え」「厳めしい肩書き」「厳めしい護衛がつく」,,おごそかで重々しい・威厳がある、物々しく厳重である,


いがらっぽい,いがらっぽい,「タバコの吸いすぎで喉がいがらっぽい」,,「えがらっぽい」に同じ,


【いき】

いきぐるしい,息苦しい,「人いきれで息苦しい」「本番前の息苦しい雰囲気」,,呼吸をするのが苦しい、圧迫感があって息が詰まるような感じである,


いぎたない,寝穢い,「寝穢く眠りほうける」,,眠りをむさぼっている・眠り込んでいてなかなか起きない,


いぎぶかい,意義深い,「意義深い講演」,,深い意味やりっぱな価値がある,



【いく】

いくばくもない,幾許もない,「余命幾許もない」「その後幾許もなくして事故が再発した」,,連語。数量や程度が多くないことを表す・あまり,


いくほどもない,幾程もない,「付き合って幾程も経たないうちに結婚した」,,連語。存外に少ない数量であることを表す・どれほど,


いけずうずうしい,いけ図図しい,「いけ図図しいったらありゃしないよ」,,いやになるほどあつかましい,


いけすかない,いけ好かない,「キザでいけ好かない男」,,連語。非常に気にくわない・ひどく感じが悪い,


いけない,いけない,「いたずらばかりしていけない子だ」「塩分の摂りすぎは体にいけない」「いけない、寝坊しちゃった」,,悪い・よくない,

いけない,いけない,「手を尽くしたが、もういけないようだ」「気が散っていけない」「北向きの部屋は寒くていけない」「いい人だがおしゃべりでいけない」「芝生に入ってはいけない」「話し方は速すぎてもいけない」「遅刻するといけないと思って早めに出かける」「腐るといけないから冷蔵庫に入れておく」「寒いといけないので厚着をしてきた」「明日までにレポートを提出しなくてはいけない」,,駄目・よくない,



【いさ】

いさぎよい,潔い,「潔く身を引く」「潔く戦う」「潔い態度を貫く」,,思い切りがよいや未練がましくない・またさっぱりとしていて小気味がよい、道に反するところがない・潔白である,


いさぎよしとしない,潔しとしない,「人に頼ることを潔しとしない」,,連語。自分が関わる事柄についてみずからの信念に照らして許すことができない,


いざとい,寝聡い,「祖母は近頃寝聡くなった」,,目が覚めるのが早い・目が覚めやすい。「寝」を「い」と読ませるのは古語なので使わなくてよい,


いさましい,勇ましい,「強敵に勇ましく立ち向かう」「勇ましい英雄の物語」「鬼退治にでも行きそうな勇ましい恰好」「若手から勇ましい意見が飛び出す」「勇ましい応援歌」「かけ声も勇ましく行進する」,,意気が盛んで勢いがあり恐れずに危険や困難に向かっていくさま・勇敢なさま、大胆で活発なさま・多く無謀な行為を皮肉っていう、活気にあふれ人を奮い立たせるさま・勇壮なさま,



【いし】

いじきたない,意地汚い,「意地汚くまだ食べている」「このうえピンハネをするとは意地汚い」,,飲食物や金銭や品物などを欲しがる気持ちが強い,


いじましい,いじましい,「いじましい根性」,,意地汚い・けちくさい。哀れでかわいそうな意は「いじらしい」の混同,


いじらしい,いじらしい,「涙を見せまいとする姿がいじらしい」,,幼い子供や弱い者などの振る舞いが何ともあわれで同情したくなる感じである・けなげでかわいそうなさま・また可憐(かれん)なさま,


いじわるい,意地悪い,「意地悪い口調」「意地悪いことに雨まで降ってきた」,,他人に対して悪意のこもった感じである・わざと人を困らせる態度やようすである、物事が都合の悪くなる感じである,



【いそ】

いそがしい,忙しい,「目が回るほど忙しい」「忙しい性分だね」,,多くの用事に追われて暇がない・多忙である、せかせかして落ち着かない・せわしない。「せわしい」と同字,


いそくさい,磯臭い,「バスの窓から磯臭い風が流れ込む」,,魚や海藻のにおいがまじって海辺独特のにおいがするさま,



【いた】

いたい,痛い,「歯が痛い」「欠損続きで頭が痛い」「痛いところに触れられる」,,肉体に痛みや苦しみを感じるさま、心に苦痛を感じるさま・精神的につらい、弱点を攻撃されたり打撃や損害をこうむったりして閉口するさま、俗にさも得意そうな言動がひどく場違いで見るに堪えないさま・また状況や立場や年齢にふさわしくない言動が周囲をあきれさせるさま,


いたいけない,幼気ない,「幼気ない子ども」,,いたいけである。「いたいけな」と「いとけない」の混同語,


いたいたしい,痛痛しい,「全身を覆う白い包帯も痛痛しい」,,気の毒で見ていられないほどかわいそうである・大層いたましい,


いたたまれない,居た堪れない,「騒がしくていたたまれない」「恥ずかしくていたたまれない」,,連語。それ以上その場所にとどまっていられない・またそれ以上がまんできない・いたたまらない,


いたましい,痛ましい(傷ましい),「痛ましい姿」,,目をそむけたくなるほど悲惨である・痛々しい,


いたわしい,労しい,「労しい身の上」,,気の毒で同情しないではいられない・不憫である,



【いち】

いちじるしい,著しい,「著しく身長が伸びる」「著しい進展を見せる」,,はっきりわかるほど目立つさま・明白である・顕著である・めざましい,



【いつ】

いづらい,居辛い,「若い人には居づらい集まりだ」,,その場にいることが気詰まりで落ち着かない感じである,



【いと】

いとおしい,愛おしい,「どの子犬も愛おしく思う」「被害に遭った子どもたちが愛おしい」,,大事にしてかわいがりたくなるさま・たまらなくかわいい、かわいそうだ・気の毒だ,


いとけない,幼い(稚い),「稚い子」,,おさなくて小さいさま・あどけない。「幼い」は「おさない」と同字,


いとしい,愛しい,「愛しいわが子」「愛しい人」「哀れな境遇を愛しく思う」,,かわいく思うさま・恋しく慕わしい、かわいそうだ・ふびんだ,


いとわしい,厭わしい,「雨の日ばかりで厭わしい」「厭わしい人間関係」,,不愉快でいやである・わずらわしい,



【いな】

いなかくさい,田舎臭い,「田舎臭い服装」,,言動や趣向などが洗練されていない・やぼったい・どろくさい,


いなめない,否めない,「せっかくの招待とあっては否めない」「経験不足であることは否めない」,,連語。断ることができない、否定できない,



【いふ】

いぶかしい,訝しい,「その説には訝しい点がある」「訝しそうな目つき」,,物事が不明であることを怪しく思うさま・疑わしい,



【いま】

いまいましい,忌ま忌ましい,「忌忌しい泥棒猫め」「忌忌しいことに今日だけ天気が悪いらしい」,,非常に腹立たしく感じる・しゃくにさわる,


いまさららしい,今更らしい,「今さららしく驚いてみせる」,,今初めて気づいたというさま,


いまわしい,忌まわしい,「忌まわしい夢」「忌まわしい思い出」,,不吉だ・縁起が悪い、嫌な感じである・不愉快である,



【いや】

いやしい,卑しい(賤しい),「卑しい身」「卑しい言葉遣い」「服装が卑しい」「口が賤しい」「金に賤しい」,,身分や地位や等級が低い。他に「賤」は値段が安い・下品でけがらわしい意,


いやみたらしい,嫌みたらしい(厭みたらしい),「くどくどと嫌みたらしく文句を言う」,,態度や言動などの感じがよくないさま・いかにもいやらしく思われるさま・いやみったらしい,


いやらしい,嫌らしい(厭らしい),「おべっかばかり使っていやらしい」「イヤラシイ目つき」,,態度やようすなどが不愉快でいやみな感じである・いとわしい、好色らしい感じである,



【いら】

いらだたしい,苛立たしい,「なかなか許可が下りなくてイラ立たしい」,,思いどおりにならなくて焦るさま・落ち着かないでじりじりするさま,



【いろ】

いろっぽい,色っぽい,「色っぽい年増」「色っぽいしぐさ」,,異性を引きつけるような魅力にあふれているさま・なまめかしい。多く女性にいう,


いろよい,色好い,「色よい返事」,,こちらの望みにそうようなさま・都合がよい・。好ましい。主に連体形が用いられる,



【いわ】

いわれない,謂れ無い,「いわれない疑いをかけられる」,,正当な理由や根拠がないさま・不当である・いわれのない,



【いん】

いんきくさい,陰気臭い,「陰気臭い部屋」「陰気臭い話」,,陰気な感じがする,

うい,憂い,「憂いも辛いも食うての上」,,自分の思うようにならないでつらい・苦しい,







【うい】

ういういしい,初初しい,「初初しい新入生」「初初しい新妻」,,物慣れないで幼い感じがする・世間慣れしていないで若々しく新鮮にみえる,



【うさ】

うざったい,うざったい,「ごちゃごちゃ言ってうざったいやつだ」,,細かすぎて煩わしい・くどくてうるさい。俗語「うざい」の原語,


うさんくさい,胡散臭い,「うさん臭い人物」,,どことなく怪しい・疑わしい・油断ができない,



【うし】

うしろぐらい,後ろ暗い,「何も後ろ暗いところはない」,,他人からとがめられるようなやましいことをしている・またやましさを感じている,


うしろめたい,後ろめたい,「親友を裏切ったようで後ろめたい」,,自分に悪い点があって気がとがめる・やましい,



【うす】

うすあかるい,薄明るい,「雲が切れて薄明るい空」,,かすかに明るい,


うすい,薄い,「板を薄く削る」「利ざやが薄い」,対語「厚い」,厚みが少ない,

うすい,薄い,「薄い紅色」「薄い霧」「薄い紅茶」「塩味が薄い」「頭髪が薄くなった」「当選する見込みは薄い」,対語「濃い」,物の濃度や密度などが少ないや色や光などが濃くない・雲や液体などの密度や濃度が高くない、味があっさりしている、物の密度が低い・まばらである、可能性があまりない,

うすい,薄い,「情が薄い」「感銘が薄い」「馴染みが薄い」「縁が薄い」,対語「深い」,物事の程度がはなはだしくない・気持ちや感情の度合いが弱い、利益が少ない、関係などが浅い,

うすい,薄い,「痛みが薄い」,対語「強い」,病気などの症状が軽い,


うすぎたない,薄汚い(薄穢い),「薄汚い身なり」「薄汚い根性」,,どことなく汚れている感じである・なんとなく汚らしい感じがする・うそぎたない,


うすきみわるい,薄気味悪い,「にやりと薄気味悪い笑いを浮かべる」,,なんとなく気持ちが悪い,


うすぐらい,薄暗い,「薄暗い部屋」,,ほのかに暗い,


うすぐろい,薄黒い,「薄黒い疲れた顔」「薄黒く汚れた手」,,少し黒い・ぼんやりと黒みがかっている,


うすざむい,薄寒い,「春の宵はまだ薄寒い」,,かすかに寒さを感じる・うそさむい・うすらさむい,


うずたかい,堆い,「堆く積もった土砂」,,積み重なって高く盛り上がっている,

うすらさむい,薄ら寒い,「薄ら寒い秋の朝」「厭世的な風潮に薄ら寒いものを感じる」,,少し寒い感じである・うすさむい、心が寒気を感じるさま・なんとなく寒いものを感じるさま,



【うそ】

うそさむい,うそ寒い,「うそ寒い秋の夕暮れ」,,なんとなく寒い感じである・うすら寒い・うす寒い,



【うた】

うたがわしい,疑わしい,「疑わしい説」「目標達成は疑わしい」「疑わしい振る舞い」,,真実かどうか疑いたくなるようすである・信用できない、はたしてそうなるかどうか不確かである、普通でない・怪しい・不審である,


うたがいぶかい,疑い深い,「疑い深い質(たち)」,,疑う気持ちが強い・簡単に信用しない・うたぐりぶかい,


うたぐりぶかい,疑り深い,「疑り深い目で人を見る」,,「うたがいぶかい」に同じ,



【うつ】

うつくしい,美しい,「若く美しい女性」「琴の音が美しく響く」「美しい町並み」「美しい文章」「美しい友情」,,色や形や音などの調和がとれていて快く感じられるさま・人の心や態度の好ましく理想的であるさまにもいう・きれいだ・あでやかだ・うるわしい・きちんとして感じがよい・清らかでまじりけがない・好ましい。「うるわしい」と同字,


うっとうしい,鬱陶しい,「難題を抱えて鬱陶しい気分だ」「鬱陶しい梅雨空」「髪の毛が伸びて鬱陶しい」,,心がふさいで晴れ晴れしない・気分が重苦しい、邪魔になってうるさい・煩わしい,



【うと】

うとい,疎い,「二人の仲は疎くなった」,対語「したしい」,親しい間柄でない・疎遠だ,

うとい,疎い,「その方面の事情に疎い」,対語「くわしい」,(「〜に疎い」の形で)そのことについての知識や理解が不十分である,


うとましい,疎ましい,「名前を聞くのも疎ましい」,,好感がもてず遠ざけたい・いやである・いとわしい,



【うま】

うまい,上手い(巧い・旨い),「上手い絵」「上手く言い逃れる」「人使いが上手い」,対語「まずい」,技術的にすぐれている・また事の進め方などが巧みである・じょうずだ・巧妙だ・手際がよい,

うまい,美味い(旨い),「美味い酒」「山の空気が美味い」,対語「まずい」,食物などの味がよい・おいしい,

うまい,旨い,「うまい話に気をつけろ」「うまく行けばよいが」,対語「まずい」,物事の運びが自分の望むとおりである・都合がよい・好ましい,

うまい,旨い,「彼女とはうまくやっている」,,人間関係特に男女の仲がよい,


うやうやしい,恭しい,「神前で恭しく頭を下げる」,,相手を敬って礼儀正しく丁寧である,



【うら】

うらがなしい,心悲しい,「うら悲しい晩秋の景色」,,なんとなく悲しい・もの悲しい,


うらさびしい,心寂しい(心淋しい),「うら寂しい冬木立」,,なんとなく寂しい・もの寂しい・こころ寂しい,


うらみがましい,恨みがましい(怨みがましい),「恨みがましい目つき」,,いかにも恨んでいるように見える・さもうらめしそうである,


うらめしい,恨めしい(怨めしい),「彼の裏切りが恨めしい」「役にも立たないわが身が恨めしい」,,恨みに思われる・にくらしい、残念に思われる・情けない,


うらやましい,羨ましい,「兄弟の多い人が羨ましい」「羨ましい御身分」,,他人の能力や状態をみて自分もそうありたいと願うさま・また他人をねたましく思うさま,


うらわかい,うら若い,「うら若い乙女」,,若くういういしい・多く女性の若く可憐なさまをいう,



【うる】

うるさい,煩い(五月蝿い),「隣の話し声が煩い」「煩い小姑」「規則が煩い」「ワインにはなかなか煩い」「ハエが煩く付きまとう」「この写真はバックが煩い」,,物音が大きすぎて耳障りである・やかましい、注文や主張や批評などが多すぎて

わずらわしく感じられる・細かくて口やかましい、どこまでもつきまとって邪魔でわずらわしい・またものがたくさんありすぎて不愉快なさまにもいう・しつこい。「わずらい」と同字,


うるわしい,麗しい(美しい),「麗しい母性愛」「麗しい友情の発露」「麗しい女性」「見目麗しい」「麗しい歌声」「本日もご機嫌麗しくいらっしゃる」,,精神的に豊かで気高く人に感銘を与えるさま・心あたたまりうつくしい、形や色や容姿などが目に快く映るさま・うつくしい、機嫌や顔つきが晴れ晴れしているさま。「美しい」は「うつくしい」と同字,



【うれ】

うれしい,嬉しい,「努力が報われてとても嬉しい」,対語「悲しい」,物事が自分の望みどおりになって満足であり喜ばしい・自分にとってよいことが起き愉快で楽しい,

うれしい,嬉しい,「あなたの心遣いが嬉しい」「なんと嬉しい男じゃないか」,,相手から受けた行為に感謝しているさま・ありがたい・かたじけない、(俗な言い方で)かわいい・にくめない,


うれわしい,憂わしい,「憂わしい世相」,,憂えるべきようすだ・嘆かわしい,







【えか】

えがたい,得難い,「得がたい人材」「得がたい経験をした」,,手に入れることがむずかしい・貴重だ,


えがらい,蘞辛い,,「喉がえがらい」,のどが強く刺激されるさま。えがらっぽい。「いがらっぽい」と同じ,


えがらっぽい,蘞辛っぽい,,「喉がえがらっぽい」,刺激が強くてのどがひりつく感じがするさま・いがらっぽい。「いがらっぽい」と同じ,



【えく】

えぐい,蘞い/醶い,「山菜を食べた後、喉がえぐい」,,あくが強くていがらっぽい感じがする・えがらっぽい、俗にむごたらしいさま・またどぎついさま。「いがらっぽい」。アクが強くてきつい感じで「エグい表現」のようにも用いる,



【えけ】

えげつない,えげつない,「えげつない商売」「えげつない話」,,ものの言い方ややり方が露骨や無遠慮で節度を超えているさま・ずうずうしくいやらしい・あくどい。元は関西方言,



【えら】

えらい,偉い,「会社の偉い人」「苦労しただけあって偉い人だ」,,普通よりもすぐれているさま・社会的地位や身分などが高い、人間としてりっぱですぐれている,

えらい,偉い,「今日はえらく寒い」「えらい混雑だった」「えらい目に遭った」「歩きどおしで体がえらい」,,物事の状態が普通ではないさま・程度がはなはだしい・ひどい・予想外である・ひどく困ったさまである・苦しい・つらい・しんどい,



【えん】

えんどおい,縁遠い,「庶民に縁遠い店」「(結婚相手と)縁遠い人」,,きわめて関係が薄い、よい結婚相手になかなかめぐり会えない,


えんりょぶかい,遠慮深い,「遠慮深い物言い」,,他人に対する態度や言動が非常に控えめである・たいへんつつましい,







【おい】

おいしい,美味しい,「魚のおいしい店」「山の空気がおいしい」「そんなおいしい話が、あるはずがない」,,食べ物の味がよい・美味だ・「うまい」に比べて丁寧や上品な感じが強い、自分にとって都合がよい・具合いがよい・好ましい,



【おえ】

おえない,負えない,「手に負えない」「始末に負えない」,,連語。引き受けることができない,



【おお】

おおい,多い,「商店が多い」「交通事故が多い」「多いの少ないのと文句をつける」,対語「少ない」,数や量がたくさんある・物事がたびたび起こる,

おおい,多い,「子どもに多い病気」,,全体の中で占めている割合が大きい,


おおきい,大きい,「大きい箱」「体の大きい人」「質量が大きい」「声が大きい」「十より小さく一より大きい数」「懸隔が大きい」「大きく右に逸れる」「大きい事業」「大きい病院」「大きい台風」「人物が大きい」「あそこで点を取っておいたのが大きい」「大きい兄さん」「大きくなったら医者になりたい」,対語「小さい」,ある物の形や容積や面積などが広い空間や場所を占めている、量や数が多い、程度が甚だしい、規模が並を超えている、心が広い・度量がある・包容力がある、重要である・価値がある、年齢が上である・成長している,

おおきい,大きい,「問題を大きく三つに分ける」「できもしないのに大きい口をきく」「大きい顔をする」,,範囲が広い、大げさである、いばっている・偉そうだ,


おおしい,雄雄しい(男男しい),「難局に雄雄しく立ち向かう」,対語「めめしい」,男らしいさま。勇ましい,



【おか】

おかしい,可笑しい,「この漫画は実におかしい」「彼が代表なんておかしくって」,,普通とは違うところがあって笑いたくなるさま・珍妙な言動や状況などがおもしろくて思わず笑いたくなる・こっけいである、どこか不釣り合いで嘲笑したくなる・ばかばかしい,

おかしい,可怪しい,「どうも体の調子がおかしい」「なんとなくそぶりのおかしい男」,,普通とようすが違うのに気づいて疑わしく思うさま・普通ではないところが感じられる・変である・変わっている、言動や状況が不審である・いぶかしい・怪しい,


おかしがたい,犯し難い,「犯しがたい気品がある」,,立ち入ったり干渉したりすることなどできない,



【おく】

おくぶかい,奥深い,「奥深い山中」「奥深い言葉」,,表や入り口から奥までが遠い・また奥に入り込んでいる・奥まっている、意味が深い・深みがある,


おくゆかしい,奥床しい,「人柄が奥ゆかしい」,,深みと品位があって心がひかれる・深い心遣いが感じられて慕わしい,


おぐらい,小暗い,「木立の下の小暗い茂み」,,少し暗い・薄暗い・ほの暗い,



【おこ】

おこがましい,痴がましい(烏滸がましい),「先輩を差し置いておこがましいのですが…」,,身の程をわきまえない・差し出がましい・なまいきだ,


おこりっぽい,怒りっぽい,「疲れてくると怒りっぽくなる」,,ちょっとしたことに腹を立てやすい性質である,



【おさ】

おさない,幼い,「息子はまだ幼い」「考え方が幼い」,,年齢が若い・幼少である・いとけない、幼稚である・子供っぽい,



【おし】

おしい,惜しい,「惜しい人物を失った」「時間が惜しい」「名残が惜しい」「惜しくも受賞を逃す」「最後の一筆の足りないのが惜しい」「惜しい試合を失う」,,大切なものを失いたくない・むだにすることが忍びない・もったいない、もう少しのところで実現されずに終わって心残りである・残念だ,


おしつけがましい,押し付けがましい,「押しつけがましい親切」,,自分の考え方や感じ方などを相手に当然のことのように受け入れさせようとする,


おしみない,惜しみ無い「惜しみない拍手」,,惜しいという気持ちがない・出し惜しみしない,


おしろいくさい,白粉臭い,「白粉臭いところが残る」,,おしろいのにおいがする、水商売のような感じがする,



【おそ】

おそい,遅い(鈍い),「列車の進み方が遅い」「仕事が遅い」「進歩が遅い」「物分かりが遅い」,対語「速い」,物事の進む度合いが小さい、動作や進行などに時間がかかる・のろい。「鈍い」は「にぶい・のろい」と同字,

おそい,遅い(晩い),「遅い朝食をとる」「もう遅いから寝よう」「今年は花が遅い」,対語「早い」,ある基準よりかなり時がたっている・時期が遅れている,

おそい,遅い,「悔やんでももう遅い」,,時機に遅れている・間に合わない,


おぞましい,悍ましい,「口にするのもおぞましい事件」,,いかにも嫌な感じがする・ぞっとするほどいとわしい,


おそれおおい,恐れ多い(畏れ多い),「恐れ多いことですが、一言申し上げます」「畏れ多くも国王からお言葉を賜る」,,貴人や尊敬する人などに対して失礼になるので申し訳ない、わが身にはありがたくもったいない,


おそろしい,恐ろしい,「恐ろしい目に遭う」「戦争になるのが恐ろしい」「褒めるだけで褒めてあが恐ろしい」「恐ろしく頭の回転が速い」「人の一年とは恐ろしいものだ」「恐ろしく寒い」「こんなことも知らないとは恐ろしい」,,危険を感じて不安である・こわい、程度が甚だしい・驚くほどすぐれている・はかりしれない・驚きあきれるほどである・ひどい,



【おた】

おたかい,御高い,「お高く講えた女性」,,気位が高い・人を見下した態度である,



【おつ】

おっかない,おっかない,「おっかない顔」「おっかない目に遭う」,,怖い・恐ろしい,



【おと】

おとこくさい,男臭い,「男臭い部屋」「男臭いしぐさ」,対語「おんなくさい」,男性特有のにおいがする、態度や考え方や服装などが男性的である,


おとこらしい,男らしい,「男らしい顔」「男らしく諦める」,対語「おんならしい」,いかにも男であると思えるようすである・体格や気質や行動や態度などが男性のもつべきと考えられている特質を備えている,


おとなげない,大人気ない,「大人げないことを言う」,,大人らしい思慮分別に欠けている・幼稚でみっともない,


おとなしい,大人しい,「内気でおとなしい子」「おとなしく従う」「もう少しおとなしくしていなさい」「おとなしい色合い」,,性質や態度などが穏やかで従順なさま、騒いだりしないで静かなさま・比喩的にも用いる、色や柄などが落ち着いた感じがするさま・また大胆さがあまり感じられないさま、他と比べて際だったところがないさま・抑制しているように感じられるさま,


おとなっぽい,大人っぽい,「服装が急に大人っぽくなる」,対語「子供っぽい」,外見や態度などが実際よりも大人に見える,


おどろおどろしい,おどろおどろしい,「怪奇映画のおどろおどろしい演出」,,不気味で恐ろしい・すさまじい,



【おひ】

おびただしい,夥しい,「おびただしい人出」「だらしのないことおびただしい」,,数や量が非常に多い・ものすごい、(「…することおびただしい」の形で)程度が甚だしい・ひどい・激しい・多く悪い意味に使う,



【おほ】

おぼしい,思しい(覚しい),「犯人と覚しい男」,,(「とおぼしい」「とおぼしき」の形で用いる)〜と思われる・〜のように見える,


おぼつかない,覚束無い,「昨年並みの収穫はおぼつかない」「今の成績では合格はおぼつかない」「おぼつかない記憶を辿る」「足元がおぼつかない」「おぼつかない手つき」,,物事の成り行きが疑わしい・うまくいきそうもない、はっきりしない・あやふやである、しっかりせず頼りない・心もとない,



【おめ】

おめでたい,おめでたい,「おめでたい席」「今まで何も知らなかったなんて君もおめでたいね」,,「めでたい」の美化語・喜ばしい、お人よしである・バカ正直である・また楽観的にすぎる,



【おも】

おもい,重い,「重い本」「体が二キロ重くなった」「坂道で自転車のペダルが重い」「腰が重い」「口が重い」「まぶたが重い」「気分が重い」「頭が重い」「重い病気」「罪が重い」「思い任務」「事を重く見る」,対語「軽い」,目方が多い・力を入れないとそのものを支えたり動かしたりできない、動きが鈍い・動作がてきぱきとしない・軽快なところがない、心が晴れ晴れとしない・気分がさっぱりしない、物事の程度が甚だしい・容易でない・深刻である・意味が大きい・重要である・重大である,


おもいがけない,思い掛け無い,「思いがけないお客様」,,意外である・思ってもみない・予期しない,


おもおもしい,重重しい,「重重しい口調」,対語「かるがるしい」,落ち着いていて威厳が感じられる,

おもおもしい,重重しい,「重重しい靴音」,,いかにも重そうである・重圧感を覚える,


おもくるしい,重苦しい,「胸が重苦しい」「会場に重苦しいぐう機が漂う」「重苦しい口調」,,押さえつけられるようで息苦しい・気分が晴れ晴れしない、さわやかでない,


おもしろい,面白い,「何か面白いことはないか」「仕事が面白くなってきた」「この作品は面白くなかった」「この漫画はなんとも面白い」「面白くもない冗談」「夏休みを面白く過ごした」「無視されたようで面白くなかった」「面白い癖」「面白い声」「結果が面白くない」,,興味をそそられて心が引かれるさま・興味深い、つい笑いたくなるさま・こっけいだ、心が晴れ晴れするさま・快く楽しい、一風変わっている・普通と違っていてめずらしい、(多く打ち消しの語を伴って)思ったとおりである・好ましい,


おもしろおかしい,面白おかしい,「面白おかしく暮らす」,,おもしろくて愉快である,


おもたい,重たい,「荷物が重たい」「重たい口調」「頭が重たい」,,目方が多い、軽快でない、心が晴れ晴れしない,


おもったるい,重ったるい,「冷えたので腰が重ったるい」,,からだが重く感じられてだるい,


おもはゆい,面映ゆい,「みんなから褒められて面映ゆかった」,,きまりが悪い・てれくさい,


おもろい,おもろい,「おもろい人やなあ」,,関西地方で「おもしろい」の意,


おもわしい,思わしい,「回復が思わしくない」,,(現代では多く否定の表現を伴って)好ましい状態である・よく思われる,



【おや】

おやすい,御安い,「お安いご用ですとも」「お安くない仲」,,容易だ・簡単だ、(「お安くない」の形で)男女が特別な関係にあるようすをうらやんでまたからかっていう語,


おやみない,小止み無い,「雨がおやみなく降る」,,少しの間もやむことなく続くさま・間断ない,



【およ】

およびがたい,及び難い,「彼の弁舌には到底及びがたい」,,そこまで達することがむずかしい・かなわない,



【おり】

おりめただしい,折り目正しい,「折り目正しく挨拶する」,,態度がきちんとしているさま・行儀作法にかなっているさま・礼儀正しい,



【おろ】

おろかしい,愚かしい,「愚かしい行為」,,愚かである・ばかげている,



【おん】

おんきせがましい,恩着せがましい,「恩着せがましい態度」,,いかにも恩に着せるように厚かましい,


おんなくさい,女臭い,「女臭い部屋」「作品には女臭い表現があふれている」,対語「おとこくさい」,女性特有のにおいがする・また女の気配がする、態度や言動や考え方などがいかにも女のようである,


おんならしい,女らしい,「女らしい心配り」,対語「おとこらしい」,気性や態度や容姿などがいかにも女であると思えるようすである・女性のもつべきと考えられている特質を備えている・女性的である,



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