第4話 動詞(え・お)

よみ,漢字,活用,自他,用例,相互,対語,補記,


【えい】

えいじる,映じる,ザ行上一段,自動詞,「池に月影が映じる」,,,「えいずる」の音変化,

えいじる,詠じる,ザ行上一段,他動詞,「短歌を詠じる」,,,「えいずる」の音変化,


えいずる,映ずる,サ行変格活用,自動詞,「山の影が湖面に映ずる」「夕日に映ずる紅葉」「外国人の目に映ずる日本の姿」,,,光や物の影が他のものの表面にうつる、光を受けて明るく見える・照りはえる、物事がある印象を伴ってとらえられる・目や心にうつる,

えいずる,詠ずる,サ行変格活用,他動詞,「万葉の歌を朗々と詠ずる」「喜びを詩に詠ずる」,,,詩歌を声に出してよむ・うたう、詩歌を作る,



【えか】

えがきだす,描き出す,サ行五段,他動詞,「政界の内幕を描き出す」「脳裏に描き出す」「航路が緩やかな弧を描き出す」,,,絵や図にかいて表現する、文章や音楽などによって物の形や事柄のありさまを目に見えるように表現する、物事を想像によって思い浮かべる、物の動いた跡がある形となる,


えがく,描く(画く),カ行五段,他動詞,「田園の風景を描く」「下町の生活を描いた小説」「夢に描く」「波紋を描く」,,,物の形を絵や図にかき表す、物事のありさまを文章や音楽などで写し出す・描写する・表現する、物事のありさまを心に思い浮かべる、物の動いた跡がある形をとる。絵をかく意。他に「描」はうつす意,



【えき】

えきする,益する,サ行変格活用,他動詞,「社会に益する事業」「住民を益する行政」,,,利益を与える・役に立つ,



【えく】

えぐりだす,抉り出す(刳り出す),サ行五段,他動詞,「患部を抉り出す」「根本的な問題を抉り出す」,,,刃物などを突き刺しくりぬくように取り出す、隠されている事実や真実を明らかにする,


えぐる,抉る(刳る),ラ行五段,他動詞,「リンゴの芯を抉る」「胸を抉られる悲しみ」「事件の核心を抉る」,相互「えぐれる」,,刃物などを深く刺し入れ回して穴をあける・くりぬく、心に強い衝動や苦痛を与える、物事の隠れた面を鋭く追及する。「抉・刳」ともほじくる・くりぬく意。「抉る」は「くじる・こじる」と同字,


えぐれる,抉れる(刳れる),ラ行下一段,自動詞,「地震で大きく抉れた地面」,相互「えぐる」,,えぐったような切れ込みや穴があく,



【えつ】

えづく,餌付く,カ行五段,自動詞,「白鳥が餌づく」,,,動物が人になれ与えるえさを食べるようになる,


えっする,閲する,サ行変格活用,他動詞,「下刷りを閲する」,,,読む・目を通して調べる。「けみする」と同字,



【えら】

えらびだす,選び出す,サ行五段,他動詞,「好みの洋服を選び出す」,,,二つ以上のものの中からよいものや目的に合うものを抜き出す・えりだす,


えらびとる,選び取る,ラ行五段,他動詞,「好きな物を選び取る」,,,選んで取る・より取りする,


えらぶ,選ぶ(択ぶ),バ行五段,他動詞,「贈り物を選ぶ」「優れた作品を選ぶ」「議長に選ばれる」「目的のためには手段を選ばない」「歌集を撰ぶ」,,,多くの中から目的や基準にかなうものを取り出す・選択する・よる・えらむ。抜き出してその職に任ずる・選び出す、(打ち消しの語を伴って)区別する・えり好みする、(「撰ぶ」とも書く)著作を集めて書物を作る・撰する。「選・択・撰」ともえりわける意。他に「選」は数多い中からえりぬく、「択」は選択肢の中で良いと思うほうをとる、「撰」は文章に対して,


えらぶる,偉ぶる,ラ行五段,自動詞,「偉ぶった態度」,,,偉そうに振る舞う・偉そうに見せる,



【えり】

えりすぐる,選りすぐる,ラ行五段,他動詞,「優秀な人材を選りすぐる」,,,よいものの中からさらによいものを選び抜く・よりすぐる。「よりすぐる」と同字,


えりぬく,選り抜く,カ行五段,他動詞,「選り抜かれた材料」,,,多くのものの中からすぐれたものやよいものだけを選んで抜き出す。「よりぬく」と同字,


えりわける,選り分ける,カ行下一段,他動詞,「リンゴを選り分けて市場に出荷する」,,,一定の基準に従って区分けする・また基準にかなうものだけを選ぶ・選別する。「よりわける」と同字,



【える】

える,選る,ラ行五段,他動詞,「よいものだけを選る」,,,選び取る・選ぶ・よる。「すぐる・よる」と同字,

える,得る(獲る),ア行下一段,他動詞,「利益を得る」「信頼を得る」「承認を得る」「要領を得ない質問」「よくその意を得ない」「罪を得る」「病を得る」,,,手に入れる・理解する・好ましくないものを身に受ける。「獲」は鳥や獣を狩って捕らえる意で「とる」と同字,

える,得る,ア行下一段,他動詞,「そうせざるをえない」「ようやく監視の目を逃れることをえた」,,,(「をえる」の形で)可能であるの意を表す・〜できる,

える,得る,ア行下一段,他動詞,「微笑を禁じ得ない」「交渉決裂もあり得る」「起こり得ない事故」,,,補助動詞。〜できる・そのようになる可能性がある。「うる」とも,



【えん】

えんじる,怨じる,ザ行上一段,他動詞,「怨じるようなまなざし」,,,「えんずる」の音変化,

えんじる,演じる,ザ行上一段,他動詞,「白雪姫を演じる」,,,「えいずる」の音変化,


えんずる,怨ずる,サ行変格活用,他動詞,「すげない恋人を怨ずる」,,,うらみ言をいう・うらむ,

えんずる,演ずる,サ行変格活用,他動詞,「狂言を演ずる」「敵役を演ずる」「物分かりのいい父を演ずる」「醜態を演ずる」,,,人々の前で芝居や舞踏や演奏などをして見せる・また芝居や映画などである役を務める、ある役目を務める、目立つようなことを行う,


えんづく,縁付く,カ行五段,自動詞,「次女は去年縁づいた」,,,嫁に行く・とつぐ・また婿入りする,







【おい】

おいあげる,追い上げる,カ行下一段,他動詞,「犬が獲物を山の上に追い上げる」「後半の勝負で相手を追い上げる」,,,追って上の方へ行かせる、激しく追いかけて、相手との距離や差をしだいに縮める,


おいおとす,追い落とす,サ行五段,他動詞,「首位の座から追い落とされる」「敵勢を谷へ追い落とす」,,,下位にあったものが勢力を増してきて上位のものをその地位から追いやる、追って下の方へ落とす,


おいかえす,追い返す,サ行五段,他動詞,「使いの者を玄関先で追い返す」,,,来た者を追い立てて帰らせる,


おいかける,追い掛ける,カ行下一段,他動詞,「先発隊を追いかける」「流行を追いかける」「とりあえず事件発生の一報を入れ、追いかけて詳細を伝える」,,,先に行くものに追いつこうとしてあとから追う・おっかける,


おいかぶさる,覆い被さる,ラ行五段,自動詞,「大きな枝が道の両側から覆い被さる」,,,「おおいかぶさる」の音変化,


おいくちる,,老い朽ちる,タ行上一段,自動詞,「夜に迎えられることなく老い朽ちる」,,,年をとって役に立たなくなる・年をとってむなしく過ごす,


おいこす,追い越す,サ行五段,他動詞,「前の車を追い越す」「先進国に追いつき追い越す」,,,後ろから行って先行するものを抜いてその前に出る・追い抜く、劣っていたものが上位のものを抜いてまさったものになる。道交法では車線を変えて前車の前に出る意,


おいこむ,老い込む,マ行五段,自動詞,「まだ老い込む年ではない」,,,年をとって体力や気力が衰える,

おいこむ,追い込む,マ行五段,他動詞,「牛を柵の中に追い込む」「窮地に追い込む」「辞任に追い込む」「期日までに追い込んで完成させる」「ゴール直前で一気に追い込む」「一行追い込む」,,,広い所にいるものを追い立ててある場所に入れる、相手を苦しい立場に立たせる・追い詰める、最後の段階で全力を出してがんばる、競走で後方にいたものが決勝点近くになって先行するものに迫る、印刷の組み版で前の行や前ページに続けて活字を組む,


おいさらばえる,老いさらばえる,ア行下一段,自動詞,「老いさらばえて別人のようだ」,,,年をとってみすぼらしくなる・年老いてよぼよぼする,


おいしげる,生い茂る,ラ行五段,自動詞,「庭木の生い茂った大邸宅」,,,草木が枝葉を広げて生え重なる・繁茂する,


おいすがる,追い縋る,ラ行五段,自動詞,「母親に追いすがって泣く」「追いすがって懇願する」,,,あとを追って取りすがる、断られても無理に頼む,

おいそだつ,生い育つ,タ行五段,自動詞,「すくすくと生い育つ」,,,育って大きくなる・成長する,


おいだす,追い出す,サ行五段,他動詞,「猫を部屋から追い出す」「組合から追い出される」,,,追い立てて外へ出す・追い払う、その人が属している社会や集団から締め出して関係を断つ,


おいたてる,追い立てる,タ行下一段,他動詞,「野次馬を追い立てる」「家を追い立てられる」「原稿の締切に追い立てられる」,,,追ってほかへ行かせる、借家などの立ち退きを迫る、せきたてる・せかす,


おいちらす,追い散らす,サ行五段,他動詞,「群衆を追い散らす」,,,追い立てて散り散りにさせる,


おいつかう,追い使う,ワ行五段,他動詞,「部下を休みなく追い使う」,,,休む暇も与えずこき使う・追いかけ回すように使う,


おいつく,追い付く,カ行五段,自動詞,「先発隊に追いつく」「先進国の技術に追いつく」「今さら公開しても追いつかない」,,,追いかけて先に出たものに行き着く、能力や技術などが目標とするものに達する、(多く「おいつかない」の形で)間に合う・取り返しがつく・埋め合わせがつく・おっつく,


おいつめる,追い詰める,マ行下一段,他動詞,「犯人を袋小路に追い詰める」「野党で政府を追い詰める」,,,逃げ場のないところまで追い込む・ぎりぎりのところまで追及する,


おいでなさる,御出でなさる,ラ行五段,自動詞,「どちらへおいでなさるのですか」「事務所にはいつもおいでなさるということです」「たいそう生真面目な方でおいでなさる」,,,「行く・来る・居る」の尊敬。いらっしゃる。おいでになる,

おいでなさる,御出でなさる,ラ行五段,自動詞,「遅くまで残っておいでなさったそうですね」「品行がよくておいでなさるお方と聞きました」,,,複合動詞。〜ているの意の尊敬を表す,


おいでなされる,御出でなされる,ラ行下一段,自動詞,「昔のことをよく知っておいでなされました」,,,複合動詞。尊敬。「おいでなさる」に同じ,


おいでになる,御出でになる,ラ行五段,自動詞,「日曜日は教会へお出でになるそうです」「もうお出でになる頃だろうとお待ちしておりました」「明日はお宅においでになりますか」,,,「行く・来る・居る」の尊敬。いらっしゃる。「おいでなさる」に同じ,


おいでになる,御出でになる,ラ行五段,自動詞,「調べ物をしてお出でになる」「ご機嫌よくてお出でになる」,,,補助動詞。〜ているの意の尊敬を表す。「おいでなさる」「おいでなされる」に同じ,


おいぬく,追い抜く,カ行五段,他動詞,「最後の百メートルで追い抜く」「先進国の生産高を追い抜く」,,,先に出たものに追いつきさらにその先に出る・追い越す、劣っていたものが目標とする相手に追いついてさらにまさる。道交法では車線を変えずに前車の前に出る意,


おいはなす,追い放す,サ行五段,他動詞,「傷の治った鷹を山へ追い放す」,相互「おいはなつ」,,とらえていた鳥獣を自由にする,


おいはなつ,追い放つ,タ行五段,他動詞,「反対派を国外へ追い放つ」,相互「おいはなす」,,遠くへ立ち退かせる,


おいはらう,追い払う,ワ行五段,他動詞,「ハエを追い払う」「その一言が私の不安を追い払った」,,,じゃまなものを追い立ててそこにいないようにする。おっぱらう,


おいぼれる,老い耄れる,ラ行下一段,自動詞,「老いぼれて足元もおぼつかない」,,,年をとってからだや心の働きが鈍くなる,


おいまくる,追い捲る,ラ行五段,他動詞,「どこまでも敵を追いまくる」「仕事に追いまくられる」,,,激しく追い立てる・徹底的に追い散らす、(多く「…に追いまくられる」の形で)休む間もなくせきたてる,


おいまわす,追い回す,サ行五段,他動詞,「猫がネズミを追い回す」「静養先まで芸能記者が追いまわす」「仕事に追いまわされる」,,,逃げまわるもののあとを追いかける・またしつこく追いかける、休む間も与えずこき使う・酷使する・追い使う,


おいもとめる,追い求める,マ行下一段,他動詞,「犯人を追い求める」「理想を追い求める」,,,追いかけてさがす、努力を重ねて手に入れようとする,


おいやる,追い遣る,ラ行五段,他動詞,「犬を追いやる」「疑念を頭から追いやる」「閑職に追いやる」「苦境に追いやる」,,,追ってその場から去らせる・追い払う、無理やりある状態におちいらせる,


おいる,老いる,ア行上一段,自動詞,「老いてますます意気軒昂」「以前に比べると、さすがの彼も老いた感が深い」,,,年をとる・老齢になる、年をとって心身の働きが衰える,



【おう】

おう,負う,ワ行五段,他動詞,「重い荷を負う」「責任を負う」「恨みを追う」「重傷を負う」「損害を負う」「先輩のご指導に負うところが大きい」「後ろに山を負う」,,,背中や肩にのせる・背負う、身に受ける・また自分で引き受ける・かぶる、傷を受ける、お陰をこうむる、後ろに位置させる・背景とする,

おう,追う(逐う),ワ行五段,他動詞,「母親の後を追う幼な子」「逃走者を追う」「機影をレーダーで追う」「理想を追う」「世の流行を追う」「掘り出し物を追って古本屋をまわる」「順を追って話す」「話の筋を追ってみる」「日を追って忙しくなる」「地位を追われる」「子犬が追っても追ってもついてくる」「ハエを追う」「牛を追う生活」,,,先に進むものに行き着こうとして急ぐ・あとをついて行く・追いかける・目標となるものに至り着こうとする・またあるものを得ようとする・追い求める、順序に従って進む・時間が経過するのに従って変化する、無理にその場所や地位などを去らせる・追い払う・追い立てる、せきたてて先に進ませる。「追・逐」は同義,

おう,追う,ワ行五段,他動詞,「生活に追われる」「仕事に追われる」,,,(「に追われる」の形で)せきたてられて余裕のない状態である,


おうじる,応じる,ザ行上一段,自動詞,,,「おうずる」の音変化,


おうずる,応ずる,サ行変格活用,自動詞,「招待に応ずる」「注文に応じきれない」「相談に応ずる」「その場に応じた処置」,,,相手の働きかけに対応して行動を起こす・こたえる、呼びかけに返事をする・応答する、物事の変化に合わせてそれにふさわしく対応する・適合する,



【おえ】

おえる,終える,ア行下一段,他動詞,「学業を終える」「収穫を終える」,相互「おわる」,対語「はじめる」,続けてきたことを済ませる・終わらせる,

おえる,終える,ア行下一段,自動詞,「仕事が終えたら、付き合うよ」,,,続いてきたことが終わる。「おわる」に同じ,



【おお】

おおいかくす,覆い隠す,サ行五段,他動詞,「シートで車を覆い隠す」,,,外から見えないように上から別の物をかぶせる,


おおいかぶさる,覆い被さる,サ行五段,自動詞,「前髪が目に覆い被さる」「責任が覆い被さる」,相互「おおいかぶせる」,,全体を覆うようにかぶさる、強い圧迫感をもって身に及んでくる,


おおいかぶせる,覆い被せる,サ行下一段,他動詞,「鳥かごに布を覆い被せる」,相互「おおいかぶさる」,,上から覆って物にかぶせる,


おおう,覆う(被う・蓋う・蔽う・掩う),ワ行五段,他動詞,「雲が山の頂を覆う」「落ち葉に覆われた道」「ベールで顔を覆う」「目を覆うばかりの惨状」「あたりは闇に覆われた」「城内を覆う熱気」「これを一言で覆えば…」,,,あるものが一面に広がりかぶさってその下のものを隠す、表面にある物を広げてその物を外界からさえぎられた状態にする、すみずみまで行き渡っていっぱいに満たす、全体をつつみ含む。他に「覆」は待ち伏せる、「蔽」は締めくくる・暗くする、「掩」は不意をついて襲う,


おおせつかる,仰せ付かる,ラ行五段,他動詞,「大役を仰せつかる」,,,「いいつかる」の意の命令する者を敬っていう語・お言いつけご命令を受ける,


おおせつける,仰せ付ける,カ行下一段,他動詞,「何事なりと仰せつけください」,,,「言いつける」の尊敬語・お命じになる,


おおせられる,仰せられる,ラ行下一段,他動詞,「父上は何と仰せられましたか」,,,「いう」の尊敬。おっしゃる,


おおせる,果せる,サ行下一段,自動詞,「まんまと逃げ果せる」,,,補助動詞。完全に〜する意を表す・成し遂げる・すっかりし終える,



【おか】

おかす,犯す,サ行五段,他動詞,「罪を犯す」「誤りを犯す」「暴漢に犯される」,,,法律や規則や倫理などに反した行為をする、女性に対して力ずくで肉体関係を強制する,

おかす,侵す,サ行五段,他動詞,「所有権を侵す」「思想の自由を侵してはならない」「国境を侵す」「領海を侵す」,,,他者の権利や権限などを損なう行為をする・侵害する、他国の土地に不法に入り込む・侵入する・侵略する,

おかす,侵す(冒す),サ行五段,他動詞,「養家の姓を侵す」「霧に侵される」「酸に侵されにくい物質」「ガンが体を侵す」,,,物事に害を与える・また病気が心身を損なう,

おかす,冒す,サ行五段,他動詞,「風波を冒して出港する」「神聖にして冒すべからず」「養家の姓を冒す」,,,危険や困難を覚悟のうえであえてする、聖域や尊厳などを汚し傷つける、他家の姓を名のる,


おがみたおす,拝み倒す,サ行五段,自動詞,「拝み倒して金を貸してもらう」,,,拝むように繰り返し頼んでむりやり承知させる,


おがむ,拝む,マ行五段,他動詞,「初日の出を拝む」「金を貸してくれと拝まれた」,,,神仏などに手を合わせ頭を下げて祈る、懇願する・嘆願する,

おがむ,拝む,マ行五段,他動詞,「お顔を拝みに伺います」「秘宝を拝ませていただいた」「彼女の顔を拝みたい」,,,「見る」の謙譲。お目にかかる・また珍しい物や大事な物などを拝見や拝観する,



【おき】

おきあがる,起き上がる,ラ行五段,自動詞,「寝床から起き上がる」「起き上がって伸びをする」,,,横になっていたものがからだを起こす・また立ち上がる,


おきかえる,置き換える(置き替える),ア行下一段,自動詞,「ここはもう少し的確な表現に置き換えたい」「机を窓際に置き換える」,,,物をどかして他の物をそのあとに置く、置き場所を他にかえる。「置換」の訓読みなので「置き換える」が正しい,


おぎなう,補う,ワ行五段,他動詞,「欠員を補う」「もう少し説明を補いたい」「欠損を補う」「彼の誠実さは他の欠点を補って余り有る」,,,足りないところを埋めて満たす・補足する、損害や罪などの埋め合わせをする,


おきなおる,起き直る,ラ行五段,自動詞,「床の上に起き直る」,,,横になっていた者がからだを起こしてきちんと座る,


おきにめす,お気に召す,サ行五段,自動詞,「お客様のお気に召すかどうか」「こちらのほうがお気に召しましたか」,,,「気に入る・好む」の尊敬,


おきる,起きる,カ行上一段,自動詞,「転んでもすぐ起きる」「毎朝五時に起きる」「明け方まで起きていた」,相互「おこす」,,横になっていたものがからだを起こす・立ち上がる、眠りから覚める・また目を覚まして床を離れる、寝ないでいる・目をさましている,

おきる,起きる,カ行上一段,自動詞,「事故が起きてからでは遅い」「混乱が起きる」,相互「おこす」,,何事かが発生する・起こる。「おこる」に同じ,

おきる,熾きる,カ行上一段,自動詞,「炭火が熾きる」,相互「おこす」,,火が炭に移る・また火の勢いがよくなる・おこる,


おきわすれる,置き忘れる,ラ行下一段,他動詞,「カメラをバスに置き忘れてきた」,,,物を置いたままにして持ってくるのを忘れる、物をどこに置いたかその場所を忘れる,



【おく】

おく,措く(擱く),カ行五段,他動詞,「筆を措く」「その話はちょっと措いて」「簡単措くあたわず」「君を措いて適任者はいない」「何はさて措き」,,,やめる・中止する・控える、除く・のける・さしおく。他に「措」は据えつける意があるがその場合現在は「置」が用いられる,

おく,置く,カ行五段,他動詞,「洋書に見張りを置く」「手を膝に置く」「目的を置く」「重点を置く」「信を置く」「念頭に置く」「タイピストを置く」「下宿人を置く」「家族を郷里に置いて働く」「事務所を置く」「一日置いて行く」「一軒置いた隣」「この肉は明日まで置くと腐る」「ただでは置かない」「抵当を置く」「質に置く」「そろばんを置く」「金箔を置く」「草に―・く露」,,,人や物をある位置や場所にとどめる・そこに位置させる・ある状態にすえる・心をそこにとどめる、人をある立場につかせる・雇う・抱える・同居させる、ある場所に残す・残しとどめる、新たに設ける・設置する、時間的空間的に間を隔てる、その状態を続けさせる・そのままにする、預け入れる・差し出す、算木などの用具の位置を決めて計算する・占いをする、蒔絵や箔を施しつける、露や霜などが降りる,

おく,置く,カ行五段,他動詞,「話だけは聴いておこう」「この程度のことは勉強しておくべきだ」「名前は仮にAとしておこう」「窓を開けておく」「言わずにおく」,,,補助動詞。今後の用意のためにあらかじめ〜する・その状態を続けさせる・そのままにする,


おくする,臆する,サ行変格活用,自動詞,「強敵と対戦しても臆することがない」,,,気後れしておどおどする・おじける,


おくまる,奥まる,ラ行五段,自動詞,「奥まった部屋」,,,奥のほうに位置する・奥深い所にある,


おくらす,後らす,サ行五段,他動詞,「時間を後らして開演する」,相互「おくれる」,対語「はやめる」,「おくらせる」に同じ,

おくらす,遅らす,サ行五段,他動詞,,相互「おくれる」,対語「すすめる」,「おくらせる」に同じ,


おくらせる,後らせる,サ行下一段,他動詞,「出発を一時間後らせる」,相互「おくれる」,対語「はやめる」,時間や時刻を後に延ばす,

おくらせる,遅らせる,サ行下一段,他動詞,「時計の針を遅らせる」「完成を遅らせる」「出世を遅らせる」,相互「おくれる」,対語「すすめる」,進み方を遅くする,


おくりかえす,送り返す,サ行五段,他動詞,「アンケート葉書を送り返す」「賄賂の品を送り返す」,,,送られてきた物を送り主に返す・返送する,


おくりこむ,送り込む,マ行五段,他動詞,「優秀な人材を送り込む」,相互「おくりだす」,,人や物を送って先方に届ける,


おくりだす,送り出す,サ行五段,他動詞,「子どもを学校へ送り出す」「各方面に卒業生を送り出している」「製品を送り出す」,相互「おくりこむ」,,人を行くべき所に行かせる・また人を世に出す、物を他の場所へ向けて送る・発送する、相撲で相手の背中を押して土俵外に突き出す,


おくりつける,送り付ける,カ行下一段,他動詞,「請求書を送り付ける」,,,先方へ送り届ける。現在では先方にとって望ましくないものを無理に送るという感じを伴う,


おくりとどける,送り届ける,カ行下一段,他動詞,「友人の子どもを自宅へ送り届ける」,,,送って目的の所へ届ける,


おくる,贈る,ラ行五段,他動詞,「記念品を贈る」「餞(はなむけ)の言葉を贈る」「位階を贈る」,,,感謝して金品を与える,

おくる,送る,ラ行五段,他動詞,「荷物を送る」「信号を送る」「視線を送る」「刺客を送る」「企業に人材を送る」「身柄を検察庁に送る」「駅まで車で送る」「遠征する選手を駅で送る」「卒業生を送る」「旧友を悲しみのうちに送る」「失意の日々を送る」「手渡しでバケツを送る」「バントで走者を次の塁に送る」「活用語尾を送る」,,,物や情報などを先方に届くようにする・人をある役割をもたせて差し向ける・派遣する・管轄を移す、行く人や去る人に付き従ってある所まで一緒に行く・去って行く人に別れを告げる・見送る・遺体に付き従って墓地まで行き葬る・また死者を見送る・葬送する、時を過ごす、順々に先に移動させる、送り仮名をつける,


おくれる,後れる,ラ行下一段,自動詞,「前の走者に後れまいとして必死に走る」「流行に後れる」「勉強が人より後れる」「出発時間が後れる」「門限に後れる」「妻に後れる」,相互「おくらせる・おくらす」,対語「はやまる」,後になる・取り残される・親しい人に先立たれる,

おくれる,遅れる,ラ行下一段,自動詞,「今年は開花が遅れる」「時計が遅れている」,相互「おくらせる・おくらす」,対語「すすむ」,進み方が遅くなる,



【おこ】

おこす,興す,サ行五段,他動詞,「家を興す」「国を興す」「弓道を興す」「俳句の革新運動を興す」「事業を興す(起こすとも)」,相互「おこる」,対語「おこる」,勢いを盛りたてる・新しく始める。とくに相互が「おきる」にならないもの,

おこす,起こす,サ行五段,他動詞,「体を起こす」「倒木を起こす」「転んだ子を起こす」「寝入りばなを起こされる」,相互「おきる」,,立たせる・目覚めさせる,

おこす,起こす,サ行五段,他動詞,「風力を利用して電気を起こす」「波を起こす」「噴火を起こす」「地滑りを起こす」「革命を起こす」「事故を起こす」「ブームを起こす」「やる気を起こす」「里心を起こす」「拒絶反応を起こす」「食中毒を起こす」,相互「おきる・おこる」,,発生させる,

おこす,起こす,サ行五段,他動詞,「畑を起こす」「芝を起こす」「敷石を起こす」「講演の録音を原稿に起こす」,,,表面に出す・文章にする。相互が「おきる・おこる」にならないもの,

おこす,熾す,サ行五段,他動詞,「火吹き竹で火を熾す」,相互「おきる・おこる」,,炭などに火をつける・火勢が盛んになる,


おこたる,怠る,ラ行五段,他動詞,「学業を怠る」「注意を怠る」,,,すべきことをしないでおく・なまける・また気をゆるめる・油断する,


おこないすます,行い澄ます,サ行五段,自動詞,「すっかり行ない澄した顔でいる」,,,自分だけが悟っているかのように振る舞う・もっともらしく殊勝に振る舞う・気どる,


おこなう,行う(行なう),ワ行五段,他動詞,「儀式を行う」「合同演習を行なう」「四月五日に入学式が行なわれる」,,,物事をする・なす・やる・実施する。「行った」が「いった」と同字,


おこなわれる,行われる(行なわれる),ラ行下一段,自動詞,「昔の風習が今も行われている」,,,世間に広く用いられる・通用する・また流行する,


おこる,興る,ラ行五段,自動詞,「新分野の学問が興る」「志気が興る」「国が興る」,相互「おこす」,,勢いが盛んになる・目立つ状態になる,

おこる,起こる,ラ行五段,自動詞,「静電気が起こる」「さざ波が起こる」「地震が起こる」「洪水が起こる」「事件が起こる」「戦争が起こる」「疑いが起こる」「仏心が起こる」「発作が起こる」,相互「おこす」,,発生する。「おきる」に同じ,

おこる,熾る,ラ行五段,自動詞,「火鉢の炭火が熾る」,相互「おこす」,,炭に火が移る・火勢が強くなる。「おきる」に同じ,

おこる,怒る,ラ行五段,自動詞,「真っ赤になって怒る」「ヘマをして怒られた」,,,腹を立てる・強く咎める,


おごる,奢る,ラ行五段,自動詞,「奢った生活」「先輩に奢ってもらう」,,,贅沢をする・自分の金で人にごちそうする・物などを人に振る舞う,

おごる,驕る(傲る),ラ行五段,自動詞,「勝利に驕る」,,,思い上がった振る舞いをする,



【おさ】

おさえこむ,押さえ込む,マ行五段,他動詞,「ひったくりを押さえ込む」「社外への発表を押さえ込む」,,,相手を押さえて動けなくする・また物事が表面に出ないようにする、柔道で「押さえ込み」の技をかける,


おさえつける,押さえ付ける,カ行下一段,他動詞,「首根っこを押さえつける」「少数意見を押さえつける」,,,(重みで)上から押しつける・力(腕力・権力・軍事力など)で押しとどめる,

おさえつける,抑え付ける,カ行下一段,他動詞,「怒りを抑えつける」,,,なんとかこらえる・控えめにする,


おさえる,押さえる,ア行下一段,他動詞,「手で着物の裾を押さえる」「文鎮で紙を押さえる」「傷口を押さえる」「耳を押さえる」「犬を押さえる」「賊を押さえる」「敵の侵略を押さえる」「反対派を押さえる」「制空権を押さえる」「証拠を押さえる」「財産を押さえられる」「要点を押さえる」,,,(重みで)上から押しつける・力(腕力・権力・軍事力など)で押しとどめる・韻を踏む,

おさえる,抑える,ア行下一段,他動詞,「値段を手頃なところで抑える」「抑えた演技」「怒りを抑える」,,,こらえる・控えめにする・退ける・食い止める・へりくだる,


おさまりかえる,納まり返る,ラ行五段,自動詞,「社長の奥様に納まり返っている」,,,その地位や境遇などにすっかり満足したようすで腰を据える,


おさまる,収まる,ラ行五段,自動詞,「元の鞘に収まる」「インフレが収まる」「ゴタゴタが丸く収まる」「とことん話してやっと収まる」「汗が収まる」,相互「おさめる」,,元へかえる・やむ・終わる,

おさまる,納まる,ラ行五段,自動詞,「押し入れに納まる」「予算の範囲に納まる」「食べた物が胃に納まる」「猫が椅子の上に納まっている」「社長の椅子に納まる」「会費が納まっていない」「国庫に納まる」,相互「おさめる」,,しまう・範囲内に合わせる・存在する・徴収する・献上する,

おさまる,治まる,ラ行五段,自動詞,「内乱が治まる」「騒ぎが治まる」「風が治まる」「このままでは気持ちが治まらない」「国が治まる」「陣痛が治まる」「咳が治まる」,相互「おさめる」,対語「みだれる・おこる」,争いや動揺が鎮まる・政治が秩序立つ・症状が鎮まる,

おさまる,修まる,ラ行五段,自動詞,「素行が修まる」,相互「おさめる」,,行いが正しくなる・整う・立派になる,


おさめる,収める,マ行下一段,他動詞,「勝利を収める」「手中に収める」「戦争を収める」「怒りを収める」,相互「おさまる」,,受け入れる・召し上げる・手に入れる・捕らえる・手にする・握る,

おさめる,納める,マ行下一段,他動詞,「製品を倉庫に納める」「刀を鞘に納める」「カメラに納める」「胸に納めておく」「授業料を納める」「注文の品を納める」「お宮に御札を納める」「今日で今年の仕事を納める」「歌い納める」,相互「おさまる」,,しまっておく・取り入れる・徴収する・献上する・終える,

おさめる,治める,マ行下一段,他動詞,「暴動を治める」「丸く治める」「国を治める」「家を治める」,相互「おさまる」,,争いや動揺を鎮める・政治を秩序立てる・症状を鎮める,

おさめる,修める,マ行下一段,他動詞,「身を修める」「フランス語を修める」,相互「おさまる」,,行ないを正しくする・整える・学芸を身につける,



【おし】

おしあう,押し合う,ワ行五段,他動詞,「押し合って改札口を出る」,,,互いに押す,


おしあける,押し開ける,カ行下一段,他動詞,「戸を押し開けて乱入する」,,,押して開ける・また戸や窓などを勢いよく開ける,


おしあげる,押し上げる,ガ行下一段,他動詞,「船を砂浜へ押し上げる」「思惑買いが株価を一気に押し上げた」「会長に押し上げる」,,対語「おしさげる」,下から押して上へあげる、勢いがついて物事の水準や度合いを高める、引き立てて資格や身分を高くする・高い地位につかせる,


おしあてる,押し当てる,タ行下一段,他動詞,「刀を首筋に押し当てる」,,,押しつける,

おしあてる,推し当てる,タ行下一段,他動詞,「声を聞いて誰かを推し当てる」,,,推量して当てる・推し量る,


おしいただく,押し頂く(押し戴く),カ行五段,他動詞,「賞状を押し頂く」「総裁に押し頂く」,,,物を恭しく顔の前面の上方にささげ持つ、その人を敬って組織の長として迎える,


おしいる,押し入る,ラ行五段,自動詞,「白昼、強盗が押し入った」,相互「おしいれる」,,人の家などに無理に入り込む,


おしいれる,押し入れる,ラ行下一段,他動詞,「引き出しにタオルを押し入れる」,相互「おしいれる」,,力を加えて入れる・無理に入れる・押し込める。「おしこむ」に同じ,


おしうつる,推し移る,ラ行五段,自動詞,「時代が推し移る」,,,年月や時勢などが変化していく,


おしえこむ,教え込む,マ行五段,他動詞,「犬に芸を教え込む」,,,十分に教える,


おしえる,教える,ア行下一段,他動詞,「英語を教える」「犬に芸を教える」「学校では三年生を教えている」「道を教える」「花の名所を教える」「父の生き方に教えられた」「今回の事件が我々に教えるところは多い」,相互「おそわる」,,知識や学問や技能などを相手に身につけさせるよう導く・教育する・教授する、知っていることを相手に告げ知らせる、ものの道理や真実を相手に悟らせて導く・戒める・教訓を与える,


おしかえす,押し返す,サ行五段,他動詞,「寄せ来る人波を押し返す」「礼物を押し返す」,,,押してくるものを逆にこちらからも押す・押し戻す、先方が差し出したものなどを拒んでもとへ返す,


おしかくす,押し隠す,サ行五段,他動詞,「悲しみを押し隠す」,,,けどられたり見られたりしないようにひたすらつつみ隠す,


おしかける,押し掛ける,ラ行下一段,自動詞,「祝い客が押しかける」「押しかけていって談判する」「特売場に客が押しかける」,,,招かれないのにかってに出向いていく、勢いこんで出向いていく・また大ぜいが一つところに出向く・押し寄せる,

おしきる,押し切る,ラ行五段,他動詞,「厚い紙を押し切る」「反対派の意見を押し切って実行した」,,,押しつけて切る、反対や抵抗や困難などを退けて目的を達しようとする,


おじけだつ,怖気立つ,タ行五段,自動詞,「敵の気迫に怖気立つ」,,,恐怖心が生じる・おじけづく,


おじけづく,怖気付く,カ行五段,自動詞,「怪しい物音に怖気づく」,,,恐ろしいという気持ちになる・恐怖心がわいてひるむ,


おじける,怖ける,カ行下一段,自動詞,「爆音に怖けて逃げる」,,,怖がってびくびくする・恐れてしりごみする,


おしこむ,押し込む,マ行五段,他動詞,「本をカバンに押し込む」「二人組が押し込む」,相互「おしこめる」,,押して中へ入れる・無理に入れる・詰め込む、強盗に入る。「おしいれる」に同じ,


おしこめる,押し込める,マ行下一段,他動詞,「ガラクタを物置に押し込める」「奥の部屋に押し込める」,押して中のほうへ入れる・無理に入れる・押し込む、閉じ込めて外へ出さない・監禁する。相互「おしこむ」,,,


おしころす,押し殺す(圧し殺す),サ行五段,他動詞,「笑いを押し殺す」「押し殺したような声」,,,おさえつけて殺す・圧殺する、感情などをおさえつけて外へ表れないようにする。「圧殺」の訓読みで「圧し殺す」とも,


おしさげる,押し下げる,ガ行下一段,他動詞,「揚げ戸を押し下げる」,,対語「おしあげる」,押して下の方へさげる,


おししずめる,押し沈める,マ行下一段,他動詞,「桶を川に押し沈める」,,,力を込めて沈ませる,


おしすすめる,押し進める,マ行下一段,他動詞,「大八車を押し進める」,,,押して前進させる,

おしすすめる,推し進める,マ行下一段,他動詞,「計画を推し進める」「この考え方を推し進めると」,,,捗らせる・発展させていく・推進する,


おしせまる,押し迫る,ラ行五段,自動詞,「暮れも押し迫った十二月二十八日」「締め切りが押し迫る」,,,まぢかに迫る,


おしたおす,押し倒す,サ行五段,他動詞,「立ち木を押し倒す」,,,押して転ばす・押して倒す,


おしだす,押し出す,サ行五段,他動詞,「土俵の外へ押し出す」「高級感を前面に押し出した商品」「みんなで花見に押し出す」,,,押して中から外へ出す、いちだんと強く打ち出す・目立つようにする、大ぜいの人数で出かける・くりだす,

おしたてる,押し立てる,タ行下一段,他動詞,「応援旗を押し立てて声援する」「リーダーを押し立ててデモ行進する」「委員長に押し立てる」,,,勢いよく立てる・高く掲げる・おったてる、先に立てる、推挙する,


おしだまる,押し黙る,ラ行五段,自動詞,「何を聞かれても押し黙っていた」,,,黙ってしまう・むっつりとしたまま口をきかないでいる,


おしつける,押し付ける,カ行下一段,他動詞,「体を押しつけてくる」「責任を押しつける」,,,押して離れないようにする・力を入れて押す、無理にやらせる・また無理に受け入れさせようとする。おっつける,


おしつつむ,押し包む,マ行五段,他動詞,「夜の闇が押し包む」「胸中の苦しみを押し包む」,,,しっかり包む・念入りに包む、物事を隠す・表面に出さないようにする,


おしつぶす,押し潰す,マ行五段,他動詞,「空き缶を押し潰す」「改革案を押し潰す」,,,力を加えて形を崩す、権力を振るってやめさせる,


おしつまる,押し詰まる,ラ行五段,自動詞,「情勢が押し詰まる」「今年もいよいよ押し詰まりまして」,相互「おしつめる」,,事態や時日などに余裕がなく目前に迫ってくる・切迫する、年の暮れに近づく,


おしつめる,押し詰める,マ行下一段,他動詞,「袋に押し詰める」「土壇場に押し詰める」「押し詰めれば両者の言い分は同じことになる」,相互「おしつまる」,,押して詰め込む・ぎゅうぎゅう入れる、押していって行き詰まらせる・また動けなくする、せんじ詰める・要約する,


おしとおす,押し通す,サ行五段,他動詞,「法案を押し通す」「わがままを押し通す」「和服で押し通す」,,,押して通す・また無理に通す、その主張や状態などを無理をしても変えずに貫く,


おしとどめる,押し止める,マ行下一段,他動詞,「転職しようとする娘を押しとどめる」,,,ある行動に出ようとするのを押さえてやめさせる・制止する,


おしながす,押し流す,サ行五段,他動詞,「濁流が家を押し流す」「激情に押し流される」,,,水流の激しい勢いで物を運び去る、時勢や感情など意のままにならない強い力が動かす,


おしならす,押し均す,サ行五段,他動詞,「押しならしてみれば成績は向上している」,,,平らにする・平均化する,


おしぬぐう,押し拭う,ワ行五段,他動詞,「額の汗を押し拭う」,,,力を入れてふく,


おしのける,押し退ける,カ行下一段,他動詞,「人を押し退けて電車に乗る」「社長を押し退けてその椅子に座る」,,,力を込めてどかせる、その地位を無理に去らせる・また競争相手を無理にしりぞける,


おしはかる,推し量る(推し測る),ラ行五段,他動詞,「当事者の心中を推し量る」,,,類似の事実を当てはめて見当をつける意なので本来は「測」だが、今は「量」で統一されている,


おしひしぐ,押し拉ぐ,ガ行五段,他動詞,「押しひしがれた事故車」「責任の重圧に押しひしがれる」,,,押してつぶす、圧迫を加えて勢いを弱める,


おしひらく,押し開く,カ行五段,他動詞,「城門を押し開く」「秘法の書を押し開く」,,,押してあける、「ひらく」を強めていう語,


おしひろげる,押し広げる,ガ行下一段,他動詞,「畳の上に地図を押し広げる」,,,のばして広げる・広げる,


おしひろめる,押し広める,マ行下一段,他動詞,「運動を全国に押し広める」「調査・研究を国際的に押し広める」,,,広く行き渡らせる・普及させる、他に及ぼす・さらに範囲を広げる・押し広げる,


おしふせる,押し伏せる,ラ行下一段,他動詞,「侵入者を押し伏せる」,,,力ずくで押さえつける・ねじふせる,


おしまくる,押し捲る,ラ行五段,他動詞,「最初から押しまくって勝つ」「数を頼んで押しまくり承知させる」,,,最後まで押しつづける・終始圧倒する,


おしまげる,押し曲げる,ガ行下一段,他動詞,「鉄棒を押し曲げる」,,,力を加えて曲げる,


おしむ,惜しむ,マ行五段,他動詞,「散る花を惜しむ」「別れを惜しむ」「人に惜しまれて死ぬ」「わずかな出費を惜しんで大損をする」「骨身を惜しまず働く」「寸暇を惜しむ」「名を惜しむ」,,,心残りに思う・残念がる、金品などを出すことをもったいないと思う・出し惜しむ、大切に思う・尊重する,


おしもどす,押し戻す,サ行五段,他動詞,「舟が急激に押し戻される」,,,押してもとの方へ戻す・押し返す,


おしやぶる,押し破る,ラ行五段,他動詞,「扉を押し破って乱入する」,,,力を加えて強引にこわす・うち破る,


おしやる,押し遣る,ラ行五段,他動詞,「荷物を片隅に押しやる」,,,押して向こうへやる・押しのける,


おしよせる,押し寄せる,サ行下一段,自動詞,「群衆が押し寄せる」「大波が押し寄せる」「机を窓際に押し寄せる」,,,激しい勢いで迫る、押して一方に寄せる,


おじる,怖じる,ザ行上一段,自動詞,「物の影に怖じる」,,,こわがる・びくびくする,


おしわける,押し分ける,カ行下一段,他動詞,「夏草を押し分けて歩く」,,,群がっているものを左右に押しつけるように分け開く・かき分ける,



【おす】

おす,押す,サ行五段,他動詞,「荷車を押す」「押しても引いても動かない」「櫓を押す」「箔を押す」「今ひと押し押せば要求を通せる」「大資本に押される」「この方針で押していく」「病を押して出席する」「念を押す」「駄目を押す」,,,動かそうとして力を入れる・貼り付ける・先へ進めようとする・無理をする・確かめる,

おす,押す(圧す),サ行五段,他動詞,「重石で圧す」,,,上から重みをかける,

おす,押す(捺す),サ行五段,他動詞,「判を捺す」,,,印判などに重みをかけて形を写す,

おす,推す,サ行五段,他動詞,「候補者に推す」「優良図書に推す」「彼の口ぶりから推すと失敗したらしい」「その点を推していくと、問題の本質が明らかになる」,,,他に薦める・他を根拠にして判断する・突き詰めて考える,



【おそ】

おそいかかる,襲い掛かる,ラ行五段,自動詞,「猛犬が襲いかかってきた」,,,相手に向かって危害を加えようと突然向かっていく,


おそう,襲う,ワ行五段,他動詞,「敵を襲う」「寝込みを襲う」「暴漢に襲われる」「新婚家庭を襲う」「津波が三陸沿岸を襲う」「死の恐怖に襲われる」「激痛に襲われる」「先代の跡を襲う」,,,不意に攻めかかる・不意に危害を加える・襲撃する、不意にやって来る・急におしかける、風雨や地震などが起こって被害を及ぼす、(多く受け身の形で)好ましくないことが覆いかぶさるようにやってくる、家系や地位などを受け継ぐ,


おそれいる,恐れ入る(畏れ入る),ラ行五段,自動詞,「ご厚情のほど恐れ入ります」「ご心配をおかけして恐れ入ります」「恐れ入った腕前だ」「あれで秀才とは恐れ入るよ」,,,相手の好意などに対してありがたいと思う・恐縮する、相手に失礼したり迷惑をかけたりしたことに対して申し訳なく思う・(「恐れ入りますが」の形で)ものを頼んだり尋ねたりするときなどのあいさつの言葉としても用いる・恐縮する、あまりのことに驚き入るばかりである・相手の才能や力量に太刀打ちできないと思う・脱帽する・物事のひどさにあきれる,


おそれおののく,恐れ戦く(恐れ慄く),ガ行五段,自動詞,「一連の放火事件に住民は恐れ戦いている」,,,。恐ろしさで体が震える・ひどく恐れる。本来は「戦」,


おそれる,恐れる(慴れる・怖れる),ラ行下一段,他動詞,「報復を恐れる」「死を恐れる」「社会から恐れられている病気」「危険を恐れるな」「トキの絶滅を恐れる」,,,危険を感じて不安になる・恐怖心を抱く、よくないことが起こるのではないかと心配する・危ぶむ。こわがる。他に「恐」は慎む・かしこまる・気遣う・心配する、「慴」はおそれおののく・すくむ・おびえる,

おそれる,畏れる,ラ行下一段,他動詞,「神をも畏れぬ仕業」「師を畏れ敬う」,,,近づきがたいものとしてかしこまり敬う。かしこまる・敬うが主意。他におそれおののく・こわがる・忌み嫌うの意でも用いる,


おそわる,教わる,ラ行五段,他動詞,「小学校で教わった先生」「やり方を教わる」,相互「おしえる」,,教えを受ける・教えてもらう,


おそわれる,魘われる,ラ行下一段,自動詞,「悪夢に魘われる」,,,夢の中で怖い目にあって苦しめられる。「うなされる」に同じ,



【おた】

おだてる,煽てる,タ行下一段,他動詞,「おだててやる気にさせる」,,,うれしがることを言って相手を得意にさせる・何かをさせようとことさらに褒める・もちあげる,



【おち】

おちあう,落ち合う,ワ行五段,自動詞,「駅前の喫茶店で落ち合う」「本流と支流が落ち合う」,,,一つ所で出合う・また打ち合わせておいてある場所で一緒になる、川が合流する,


おちいる,陥る(落ち入る),ラ行五段,自動詞,「重態に陥る」「ジレンマに陥る」「敵の術中に陥る」「城が陥る」,,,落ちて中に入る・はまる、望ましくない状態になる、相手の策謀にはまりこむ・計略にかかる、攻め落とされる・陥落する。現在では「陥る」で統一,


おちかかる,落ち掛かる,ラ行五段,自動詞,「雨垂れが庭石に落ちかかる」「壁の絵が落ちかかる」,,,物の上に落ちる・落ちて物の上に止まる、落ちそうになる,


おちかさなる,落ち重なる,ラ行五段,自動詞,「木の葉が落ち重なった山道」,,,落ちたものの上にさらに落ちて重なる,


おちこむ,落ち込む,マ行五段,自動詞,「穴に落ち込む」「痩せて目が落ち込む」「景気が落ち込む」「失恋して落ち込む」,,,落ちて中のほうへ入る・おちいる、周囲よりその部分だけがへこむ・くぼむ、成績や業績などが悪い状態になる・目立って下がる、気持ちがめいる・ふさぎこむ,


おちつきはらう,落ち着き払う,ワ行五段,自動詞,「落ち着き払って話す」,,,少しも慌てないでゆったりとかまえる,


おちつく,落ち着く(落ち付く),カ行五段,自動詞,「新居に落ち着く」「やっと今の仕事に落ち着く」「病状が落ち着く」「騒ぎが落ち着く」「気持ちが落ち着く」「結局原案に落ち着く」「落ち着いた人」「落ち着いた話し方」「落ち着いて行動する」「この上着とズボンとでは落ち着かない」「落ち着いた色合い」,相互「おちつける」,,移り動いていた物事が安定した状態になる・居所や職業が決まってそこにとどまる・大きな変動のない安定した状態になる・また事件などが鎮まる・心が安まる・流動的であったものに決着がつく、言動が慌てず静かである・また堂々としている・沈着である、その場にしっくりあてはまる・うまく調和する、渋くて上品な感じがする。「落ち着く」で統一,


おちつける,落ち着ける(落ち付ける),カ行下一段,他動詞,「気持ちを落ち着ける」「職場に腰を落ち着ける」「やっと話を落ち着けることができた」,相互「おちつく」,,物事を安定した状態にさせる、同じ状態で続けるようにする、議論などに決着をつける。「落ち着ける」で統一,


おちのびる,落ち延びる,バ行上一段,自動詞,「追っ手から無事に落ち延びる」,,,遠くまで逃げてゆく・逃げおおせる,


おちぶれる,落ちぶれる(落魄れる・零落れる),ラ行下一段,自動詞,「落ちぶれた姿を晒す」,,,社会的地位や生活程度などが悪くなって惨めな状態になる・零落する,


おちゃらかす,おちゃらかす,さ行五段,他動詞,「人の話をおちゃらかす」,,,ふざけた態度でふまじめに応対する・ちゃかす,


おちゆく,落ち行く,カ行五段,自動詞,「最果ての地に落ち行く」「いろいろ意見はあるが落ち行く先は一つだ」,,,遠くへ逃げていく、結局はそこに行き着く・帰着する,


おちょくる,おちょくる,ラ行五段,他動詞,「人をおちょくるのはやめろ」,,,からかう・ばかにする。主に関西地方で用いる,


おちる,落ちる(堕ちる・墜ちる),タ行上一段,自動詞,「涙が頬を伝って落ちる」「吊り橋が落ちた」「寒いと思ったら白いものが落ちてきた」「山際に日が落ちる」「木漏れ日が地に落ちる」「観光地に多くの金が落ちる」「色が落ちる」「化粧が落ちる」「狐が落ちる」「頬の肉が落ちる」「電話番号がリストから落ちている」「山間の地へ落ちる」「都を落ちる」「鮮度が落ちる」「味が落ちる」「人気が落ちる」「腕が落ちる」「スピードが落ちる」「人後に落ちない」「十両に落ちる」「話が落ちる」「店が人手に落ちる」「入札の結果は他社に落ちた」「手形が落ちる」「罠に落ちる」「謀略に落ちる」「容疑者が落ちるのは時間の問題だ」「それこそ語るに落ちるというものだ」「くどかれて彼女もとうとう落ちた」「なんのかのといっても話はいつもそこに落ちる」「恋に落ちる」「深い眠りに落ちる」「城が落ちる」「締められて落ちる」「腑に落ちない」「胸に落ちる」,相互「おとす」,,上から下へ急に落ちる(墜落)、離れて無くなる、一部分が欠ける、都を離れる・逃げ延びる、状態が悪くなる、手に入れる、首を絞められて気を失う、納得する、入稿が後れて掲載されなくなる、(コンピュータ・ネットワークが)停止する,

おちる,墜ちる(落ちる),タ行上一段,自動詞,「谷底へ落ちる」,相互「おとす」,,落下する・引力などにより上から下へ引きずり込まれる,

おちる,堕ちる(落ちる),タ行上一段,自動詞,「落ちるところまで落ちる」「道義心も落ちたものだ」,相互「おとす」,,落下する・身を持ち崩す,

おちる,落ちる,タ行上一段,自動詞,「試験に落ちる」「予選で落ちる」,相互「おとす」,対語「受かる」,不合格になる,



【おつ】

おっかかる,押っ掛かる,ラ行五段,自動詞,「壁に押っかかる」,,,「おしかかる」の音変化,


おっかける,追っ掛ける,カ行下一段,他動詞,「親の音を追っかける」,,,「おいかける」の音変化,


おっかぶさる,押っ被さる,ラ行五段,自動詞,「手すりに押っかぶさって下を覗く」,相互「おっかぶせる」,,「かぶさる」を強めた語。覆いかかる,


おっかぶせる,押っ被せる,サ行下一段,他動詞,「布団を押っかぶせる」「責任を他人に押っかぶせる」「押っかぶせるように決めつける」,相互「おっかぶさる」,,勢いよく覆いかぶせる、人に負わせる・なすりつける、相手の言葉が終わるか終わらないうちにすぐ次の言葉を高圧的に言う・かぶせる,


おっこちる,落っこちる,タ行上一段,自動詞,「屋根から落っこちた」「試験に落っこちる」,,,関東地方で「落ちる」をいう語,


おっことす,落っことす,サ行五段,他動詞,「橋の上から石を落っことす」,,,関東地方で「落とす」をいう語,


おっしゃる,仰る(仰有る),ラ行五段,自動詞,「先生はこうおっしゃいました」「早くおっしゃい」,,,「言う」の尊敬。言葉を口にお出しになる・言われる・おおせられる,

おっしゃる,仰る(仰有る),ラ行五段,自動詞,「佐藤さんとおっしゃる方」「名前は何とおっしゃいますか」,,,(人名などを受けて)そういう名前でいらっしゃる,


おったつ,押っ立つ,タ行五段,自動詞,「耳の押っ立った犬」,,,「たつ」を強める,


おったてる,押っ立てる,タ行下一段,他動詞,「屋上にアンテナを押っ立てる」,,,「たてる」を強める。「おしたてる」の音変化,


おったてる,追っ立てる,タ行下一段,他動詞,「追っ立てられるように下宿を移す」,,,「おいたてる」の音変化,


おったまげる,押っ魂消る,ガ行下一段,自動詞,「心臓が止まるほどおったまげる」,,,非常に驚く・ぶったまげる,


おっちぬ,押っ死ぬ,ナ行五段,自動詞,「犬が急に押っ死んだ」,,,「しぬ」の俗語,


おっつく,追っ付く(追っ着く),カ行五段,自動詞,「今さら悔やんでも追っつくものか」,,,「おいつく」の音変化,


おっつける,押っ付ける,カ行下一段,他動詞,「窓ガラスに頬を押っつける」「友人に掃除当番を押っつける」「右から押っつけて寄る」,,,「おしつける」の音変化,


おっぱじめる,押っ始める,マ行下一段,他動詞,「喧嘩を押っ始める」,,,「はじめる」の強い俗語,


おっぱなす,押っ放す,サ行五段,他動詞,「手綱を放して馬を押っ放す」,,,「はなす」の強い俗語,


おっぴろげる,押っ広げる,ガ行下一段,他動詞,「股を押っ広げる」,,,「ひろげる」の強い俗語,


おっぺしょる,押っ圧折る,ラ行五段,他動詞,「木の枝をおっぺしょる」,,,「へしおる」の強い俗語,


おっぽらかす,おっぽらかす,サ行五段,他動詞,「カバンを玄関におっぽらかして遊びに行く」,,,「ほっぽらかす」に同じ,


おっぽりだす,押っ放り出す,サ行五段,他動詞,「居候を家からおっぽり出す」「宿題をおっぽり出して遊びまわる」,,,「ほうりだす」の強い俗語,


おっぽる,押っ放る,ラ行五段,他動詞,「甘やかさずおっぽっておく」,,,「ほうる」の強い俗語,



【おと】

おどかす,脅かす,サ行五段,他動詞,「有り金全部置いていけと脅かす」「隠れていて脅かしてやろう」,,,恐がらせる・びっくりさせる・驚かす。「おどす・おびやかす」に同じ。「おびやかす」と同字,


おどける,おどける,カ行下一段,自動詞,「大勢を前におどけてみせる」,,,こっけいなことを言ったりしたりする・ふざける,


おとしいれる,陥れる,ラ行下一段,他動詞,「罪に陥れる」「砦を陥れる」,,,騙されて苦しい立場に追いやる・罠にかける、城などを攻め取る,

おとしいれる,落とし入れる,ラ行下一段,他動詞,「公衆電話に硬貨を落とし入れる」,,,落として中に入らせる,


おどしつける,脅し付ける,カ行下一段,自動詞,「大声で脅しつける」,,,ひどくおどす,


おどしとる,脅し取る,ラ行五段,他動詞,「金を脅し取る」,,,脅迫して人から物を取る,


おとしめる,貶める,マ行下一段,他動詞,「人を貶めるような言い方をする」「社名を貶める行為」,,,劣ったものと軽蔑する・さげすむ・見下す、下落させる・成り下がらせる,


おとす,落とす,サ行五段,他動詞,「鉛筆を床に落とす」「柿の実を落とす」「はらはらと涙を落とす」「主役の立つ位置にライトを落とす」「書類に目を落とす」「紅茶にウイスキーを落とす」「川の水を田に落とす」「学園紛争が落とした影響は大きい」「汚れを落とす」「ひげを落とす」「風呂の火を落とす」「不慮の事故で命を落とす」「財布を落とす」「観光客の落とす金で町が潤う」「名簿から名前を落とす」「一字落としてしまった」「幼君を西国に落とす」「初戦を落とす」「星を落とす」「一次審査で半数を落とす」「必修の単位を落とす」「肩を落とす」「声を落とす」「生産を落とす」「体重を落とす」「力を落とす」「平社員に落とされる」「評判を落とす」「質を落とす」「身を落とす」「窮地に落とす」「罪に落とす」「名画を競売で落とす」「手形を落とす」「敵陣を落とす」「美女を落とす」「容疑者を落とす」「必要経費で落とす」「口座から落とす」「文書をディスクに落とす」「絞め技で落とす」「駄洒落で落とす」,相互「おちる」,,上から下へ勢いよくまた急に移動させる・落下させる・光や視線などを注ぐ・その方向に向けて届かせる・液体を入れる・また流し入れる・あとに残す、ある所や手元から離す・ついているものを取り去る・そこにあるものをなくなるようにする・持っているもの備わっているものをなくす・失う・客などがお金をその場所で使う・入るはずのものを入れないでおく・抜かす・もらす・こっそり逃がす、試合で負ける・不合格にする・落第させる・また不合格となる・選挙で落選させる、物事の水準をこれまでよりも低くする・普通より位置を下げる・程度や数量などを下げたり低い状態にしたりする・段階や価値などを低くしたり悪くしたりする・悪口を言う・見下げる・あなどる・零落させる、物事を終わりの段階や状態に行き着かせる・あるところまで至らせる・最終的に自分の所有とする・落札する・城などを攻め取る・陥落させる・強く迫って相手を自分の思い通りにする・熱心に説得して相手を従わせる・また問い詰めて白状させる・物事の決まりをつける、コンピュータで本体に記録されているデータなどを別の媒体に移す、柔道で気絶させる、落語などで話を締めくくる、精進などの期間や状態を終わらせる,


おどす,脅す(威す・嚇す),サ行五段,他動詞,「脅して金を取る」,,,相手を恐れさせる・脅迫する・おどかす、びっくりさせる・驚かす。恐がらせる・びっくりさせる・驚かす。三字とも恐れさすの意。「おどかす・おびやかす」に同じ,

おどす,縅す(威す),サ行五段,他動詞,「黒糸で縅した鎧」,,,鎧の札(さね)を糸または革でつづり合わせる。「威」は恐れさす意なので国字である「縅」を用いる,


おとずれる,訪れる,ラ行下一段,他動詞,「新居を訪れる」,,,人やある場所をたずねる,

おとずれる,訪れる,ラ行下一段,自動詞,「夏が訪れる」「やっと平和が訪れる」,,,季節やある状況がやってくる,


おとなじみる,大人染みる,マ行上一段,自動詞,「大人じみたことを言う」,,,子供なのに言動が大人のようである・大人っぽくなる,


おとなびる,大人びる,バ行上一段,自動詞,「大人びた声」,,,外見や態度が大人らしくなる・一人前になる,


おとなぶる,大人振る,ラ行五段,自動詞,「大人ぶったしぐさ」,,,わざと大人のようなふりをする,


おどらす,踊らす,サ行五段,他動詞,「黒田節を踊らす」「きっと誰かに踊らされているのだ」,相互「おどる」,,躍るようにさせる・操って思い通りにさせる,

おどらす,躍らす,サ行五段,他動詞,「馬体を躍らす」「合格の知らせに胸を躍らす」「絶壁から身を躍らす」,相互「おどる」,,飛び跳ねる・心をワクワクさせる・ある場所から素早く離す,


おどりあがる,躍り上がる,ラ行五段,自動詞,「躍り上がって喜ぶ」「壇上へ躍り上がる」「イルカが水中から躍り上がる」,,,喜びや驚きなどでその場で飛び上がる、高い所へ勢いよく飛び上がる,


おどりかかる,躍り掛かる(躍り懸かる),ラ行五段,自動詞,「賊に躍りかかって捕らえる」,,,激しい勢いで飛びかかる,


おどりくるう,踊り狂う,ワ行五段,自動詞,「若者たちが踊り狂う」,,,夢中になって激しく踊る,


おどりこむ,躍り込む,マ行五段,自動詞,「敵陣に躍り込む」,,,勢いよく飛び込む,


おどりでる,躍り出る,ダ行下一段,自動詞,「舞台に躍り出る」「首位に躍り出る」,,,飛び跳ねるようにして勢いよく出てくる、目立つ地位や場所にはなばなしく登場する,


おとる,劣る,ラ行五段,自動詞,「技量は数段劣る」,,対語「まさる」,比べて程度が低い,

おとる,劣る,ラ行五段,自動詞,「今日も昨日に劣らず暑い」,,,(「に劣らず」の形で)「と同じように」の意,


おどる,踊る,ラ行五段,他動詞,「ワルツを踊る」「札束に踊る政治家」,相互「おどらす」,,音楽に合わせて体を動かす・他人に操られて行動する,

おどる,躍る,ラ行五段,自動詞,「網の中で銀鱗が躍る」「希望に心が躍る」「血湧き肉躍る」「でこぼこ道で車体が躍る」「手紙の字が躍っていた」,相互「おどらす」,,飛び跳ねる・心がワクワクする・激しく揺れ動く・書いた文字などが乱れる,

おとろえる,衰える,ア行下一段,自動詞,「記憶力が衰える」「両脚が衰える」「文化が衰える」「家が衰える」,,,力や勢いなどが弱くなる・盛んでなくなる・衰弱する,


おどろかす,驚かす,サ行五段,他動詞,「世間を驚かすニュース」,相互「おどろく」,,びっくりさせる・恐れさせる,


おどろきいる,驚き入る,ラ行五段,自動詞,「まことにもって驚き入った話」,,,ひどく驚く・本当に驚く,


おどろく,驚く(愕く・駭く),カ行五段,自動詞,「宇宙の神秘に驚く」「父の博識に驚く」,相互「おどろかす」,,意外なことに出くわして心に衝撃を受ける・びっくりする・感嘆する。恐れる。他に「驚」は馬が怯え騒ぐ・大騒ぎする、「愕」は驚き慌てる、「駭」はおどろかす意なので「驚」に統一,



【おな】

おなじゅうする,同じゅうする,サ行変格活用,自動詞,「時を同じゅうして火の手が上がる」,,,連語。(「〜を同じゅうする」の形で)〜が同じである・〜と同列である。「同じくする」の音変化,



【おの】

おののく,戦く(慄く),カ行五段,自動詞,「恐怖に戦く」「期待に戦く」,,,恐ろしさや寒さや興奮などのためにからだや手足が震える・わななく。体や手足がふるえる。他に「戦」は恐れる意も,



【おひ】

おびえあがる,怯え上がる,ラ行五段,自動詞,「殺人鬼の噂に怯え上がる」,,,ひどく恐れおののく・ふるえあがる,


おびえる,怯える(脅える),ア行下一段,自動詞,「飛行機の爆音に怯えて子どもが泣く」「不安に怯える」,,,恐がってびくびくする・気後れする。本来「怯」だが常用外なので「脅」とも書くが、意がズレるので「おびえる」とひらがな書きすることが多い,


おびきいれる,誘き入れる,ラ行下一段,他動詞,「敵を難所に誘き入れる」,,,だましてさそい入れる,


おびきだす,誘き出す,,サ行五段,他動詞,「囮を使って誘き出す」,,,だましてさそい出す,


おびきよせる,誘き寄せる,ラ行下一段,他動詞,「集魚灯で鰯を誘き寄せる」,,,だまして近くに引き寄せる,


おびやかす,脅かす,サ行五段,他動詞,「刃物で人を脅かす」「インフレが家計を脅かす」,,,恐がらせる・危うくする。基本は「おどかす・おびやかす」に同じだが驚かす意がなく、危うくする意が強い。「おどかす」と同字,


おびる,帯びる,バ行上一段,他動詞,「太刀を帯びる」「重大な使命を帯びる」「丸みを帯びる」「磁気を帯びる」,,,(「佩びる」とも書く)身につける・腰に下げる、引き受ける・負う、ある性質や成分や傾向などを含み持つ・その気味がある,



【おふ】

おぶう,負ぶう,ワ行五段,他動詞,「子どもを負ぶって買い物に行く」,相互「おぶさる」,,おんぶする。「せおう」に同じ,


おぶさる,負ぶさる,ラ行五段,自動詞,「父の背に負ぶさる」「頭金を親に負ぶさる」,相互「おぶう」,,背に負われる・おんぶをしてもらう、他人の力によりかかる,



【おぼ】

おぼえこむ,覚え込む,マ行五段,他動詞,「操作の仕方を覚え込む」,,,頭の中にしっかりと記憶する・技術などを身につける,


おぼえる,憶える(覚える),ア行下一段,他動詞,「子供の頃のことは憶えていない」,,,記憶する・心にとどめる,

おぼえる,覚える,ア行下一段,他動詞,「コツを覚える」「技術を覚える」「疲れを覚える」「愛着を覚える」,,,学んだり経験したりしたことを習得する・知る・気づく・感づく,


おぼしめす,思し召す,サ行五段,自動詞,,,「思う」の尊敬。「おぼす」より敬意が高い,

おぼしめす,思し召す,サ行五段,自動詞,「馬鹿な奴と思し召してお許しください」,,,お思いになる・お考えになる,


おぼれる,溺れる,ラ行下一段,自動詞,「川で溺れる」「酒色に溺れる」,,,泳げないで死にそうになる・また水中に落ちて死ぬ、理性を失うほど夢中になる・心を奪われる・ふける,



【おも】

おもいあう,思い合う,ワ行五段,自動詞,「思い合った仲」,,,互いに恋しく思う・愛し合う,


おもいあがる,思い上がる,自動詞,「思い上がった態度」,,,うぬぼれる・いい気になる,


おもいあたる,思い当たる,ラ行五段,自動詞,「そう言われれば思い当たる節がある」,,,なるほどそうかと気がつく・納得がいく,


おもいあまる,思い余る,ラ行五段,自動詞,「思い余って相談する」,,,さんざん思い悩んでどうにも考えが決まらなくなる・思案に余る,


おもいあわす,思い合わす,サ行五段,他動詞,「あれこれ思い合わしてみるとよくわかる」,,,「おもいあわせる」に同じ,


おもいあわせる,思い合わせる,サ行下一段,「彼の言動を思い合わせると納得できる」,,,他を引き合いに出して考える。「おもいあわす」に同じ,


おもいいたる,思い至る,ラ行五段,自動詞,「そこまでは思い至らなかった」,,,考えがそこに及ぶ,


おもいうかぶ,思い浮かぶ,バ行五段,自動詞,「名案が思い浮かぶ」,相互「思い浮かべる」,,心に浮かぶ,


おもいうかべる,思い浮かべる,バ行下一段,他動詞,「父の姿を思い浮かべる」,相互「思い浮かぶ」,,心に浮かべる・心に描く,


おもいえがく,思い描く,カ行五段,他動詞,「将来の自分の姿を思い描く」,,,ものの姿や形などを心の中で想像してみる,


おもいおこす,思い起こす,サ行五段,他動詞,「若かりし頃を思い起こす」,,,思い出す・想起する,


おもいおよぶ,思い及ぶ,バ行五段,自動詞,「そこまでは思い及ばなかった」,,,考えつく・思い至る,


おもいかえす,思い返す,サ行五段,他動詞,「当時を思い返してみる」「思い返して自分の非を改める」,,,過ぎ去ったことを思い出す・改めて考える、考えを改める・考え直す,


おもいきる,思い切る,ラ行五段,他動詞,「画家になる夢を思い切る」,,,あきらめる・断念する,


おもいくらべる,思い比べる,バ行下一段,自動詞,「昔と今を思い比べる」,,,比較して考える,


おもいこがれる,思い焦がれる,ラ行下一段,自動詞,「先輩に思い焦がれる」,,,いちずに恋しく思う・ひたすら恋い慕って悩む,


おもいこむ,思い込む,マ行五段,自動詞,「思い込んだら命がけ」「成功すると思い込んでいる」,,,深く心に思う・固く心に決める、そうだと独り決めして信じてしまう,


おもいさだめる,思い定める,マ行下一段,自動詞,「一生の伴侶と思い定めた人」,,,心にしっかりと決める・固く決心する,


おもいしらす,思い知らす,サ行五段,他動詞,「身の程を思い知らしてやる」,,,「おもいしらせる」に同じ,


おもいしらせる,思い知らせる,サ行下一段,他動詞,「力の違いを思い知らせる」,相互「おもいしる」,,相手に身にしみてわからせる・悟らせる。「おもいしらせる」に同じ,


おもいしる,思い知る,ラ行五段,他動詞,「火事の恐ろしさを思い知る」,相互「おもいしらせる」,,身にしみて理解する・悟る,


おもいすごす,思い過ごす,サ行五段,他動詞,「つい、いらぬことまで思い過ごす」,,,余計なことまで考える・あれこれと考えすぎる,


おもいだす,思い出す,サ行五段,他動詞,「青春時代を思い出す」「急用を思い出す」「彼のほうが正しいのではないかと思い出した」,,,過去のこと忘れていたことを心によみがえらせる、思いはじめる,


おもいたつ,思い立つ,タ行五段,他動詞,「急に思い立って出かける」,,,あることをしようという考えを起こす・心を決める,


おもいちがえる,思い違える,ア行下一段,他動詞,「明日を日曜だと思い違えていた」,,,実際と違うことを間違えて思い込む・考え違いをする,


おもいつく,思い付く,カ行五段,他動詞,「いいアイデアを思いつく」「急用を思いつく」,,,ある考えがふと心に浮かぶ・考えつく、忘れていたことを思い出す,


おもいつづける,思い続ける,カ行下一段,他動詞,「亡き子を思い続ける」,,,いつまでもそのことを思う・いつも考える,


おもいつめる,思い詰める,マ行下一段,他動詞,「思い詰めた表情」,,,そのことだけを深く考えて悩む・いちずに思い込む,


おもいとどまる,思い止まる,ラ行五段,他動詞,「脱会を思いとどまる」,,,しようとしたことをやめる・考えた末にやめる。「おもいとまる」と同字,


おもいとまる,思い止まる,ラ行五段,他動詞,「旅行を思い止まる」,,,「おもいとどまる」と同字,


おもいなおす,思い直す,サ行五段,他動詞,「辞任を思い直す」,,,心に決めたことを改める・考えを改める・思い返す・考え直す,


おもいなやむ,思い悩む,マ行五段,自動詞,「将来について思い悩む」,,,あれこれ考えて苦しむ・思い煩う,


おもいのこす,思い残す,サ行五段,他動詞,「思い残すことはない」,,,未練を残す・心残りに感じる,


おもいまどう,思い惑う,ワ行五段,他動詞,「自分の将来について思い惑う」,,,心が迷う・あれこれ思い迷う,


おもいみだれる,思い乱れる,ラ行下一段,自動詞,「心が千千に思い乱れる」,,,あれこれと思い悩む,


おもいみる,思い見る(惟る),マ行上一段,他動詞,「将来の自分の姿を思い見る」,,,よく考える・思い巡らす。「惟る」は「おもんみる」と同字,


おもいめぐらす,思い巡らす,サ行五段,他動詞,「卒業後のことを思い巡らす」,,,いろいろと考えてみる・あれやこれやと思案する・思い回す,


おもいやる,思い遣る,ラ行五段,他動詞,「被災者の生活を思いやる」「故郷の母を思いやる」「老後を思いやる」「これからが思いやられる」,,,他人の身の上や心情を推し量って同情する・。また配慮する、遠く隔たっている人や物事を思う・思いをはせる、(「おもいやられる」の形で)悪くなりそうだと心配される・案じられる,


おもいよる,思い寄る,ラ行五段,自動詞,「ここまでこじれるとは思い寄らなかった」,,,思い当たる・考えつく,


おもいわずらう,思い煩う,ワ行五段,自動詞,「進路について思い煩う」,,,あれこれ考えて悩む,


おもう,思う(憶う),ワ行五段,他動詞,「これでよいと思う」「そうは思わない」「自分の思ったとおりに行動しなさい」「新しく事業を始めようと思う」「思うところがあって酒を断つ」「変だと思った」「そんなことがあるはずはないと思っていた」,,,考えるを持つ・判断する・信じる・決心する・決意する・怪しむ・疑う,

おもう,思う(想う),ワ行五段,他動詞,「この本はいくらだと思うか」「思わぬ事故」「思ったほど面白くない」「夢にも思わなかった」「亡き人を想い悲しくなる」「あの頃を想えば隔世の感がある」,,,心を働かせる・推量する・予測する・想像する・思い出す,

おもう,思う(念う),ワ行五段,他動詞,「君のことを思って忠告する」「このくらいの暑さは何とも思わない」,,,心にかける・心配する・気にする,

おもう,思う,ワ行五段,他動詞,「思うようにはいかない」「美人に生まれていたらなあと思う」「故郷を思う」「心に思う人」「別れは悲しいと思う」「歓待されて心苦しく思った」,相互「おもえる」,,願う・希望する、ある感じを心に持つ・感じる,


おもえる,思える,ア行下一段,自動詞,「他人事とは思えない」,相互「おもう」,,そう感じられる・自然に思われる,


おもだつ,主立つ(重立つ),タ行五段,自動詞,「会社の主だった人」,,,集団の中で重要な地位を占める・中心となる。ふつう「おもだった」の形で用いる。「重」は当て字,


おもてだつ,表立つ,タ行五段,自動詞,「表立って動く」「この件で表立った反応はない」「話し合いがこじれて、とうとう表立ってしまった」,,,表面にはっきりと現れる・世間に広く知れる、正式なこととする・改まった形をとる、裁判ざたになる・表ざたになる,


おもねる,阿る,ラ行五段,自動詞,「上司におもねる」,,,人の気に入るように振る舞う・へつらう,


おもむく,赴く(趣く),カ行五段,自動詞,「現場に赴く」「心の赴くままに行動する」「病気が快方に赴く」,,,ある場所や方角に向かって行く、物事がある方向や状態に向かう。「赴・趣」の違いが少ないので「赴く」に統一,


おもやせる,面痩せる,サ行下一段,自動詞,「長患いですっかり面痩せる」,,,顔がやせてほっそりした感じになる・顔がやつれる,


おもんじる,重んじる,ザ行上一段,他動詞,「名誉を重んじる」,,対語「軽んじる」,「おもんずる」の音変化,


おもんずる,重んずる,サ行変格活用,他動詞,「芸術を重んずる」,,対語「軽んずる」,価値のあるものとして重く見る・尊重する,


おもんぱかる,慮る,ラ行五段,他動詞,「相手の対面を慮る」,,,周囲の状況などをよくよく考え、思い巡らす,


おもんみる,惟る,マ行上一段,自動詞,「つらつら惟るに」,,,「おもいみる」の音変化,



【およ】

およがす,泳がす,サ行五段,他動詞,「容疑者をしばらく泳がしておく」,相互「およぐ」,,自由にさせながら密かに監視する,


およがせる,泳がせる,サ行下一段,他動詞,「バランスを失い、体を泳がせる」「被疑者を泳がせる」,相互「およぐ」,,前方に体をのめらせる・体をふらつかせる。「およがす」を含める,


およぎまわる,泳ぎ回る,ラ行五段,他動詞,「アヒルが池を泳ぎまわる」「巧みに政界を泳ぎまわって大臣にのし上がる」,,,水中をあちらこちらと泳ぐ、うまく世の中を渡り歩く,


およぐ,泳ぐ(游ぐ),ガ行五段,他動詞,「海で游ぐ」「コイの泳ぐ池」「人混みの中を泳いで追いつけた」「芸能界を巧みに泳いで回る」,,,人や動物などが手足やひれを動かして水面や水中を進む、人がたくさんいる間をかき分けるようにして進む、うまく世間を渡る。「游」は水に浮かんで進む、「泳ぐ」は水に潜って進む意,

およぐ,泳ぐ,ガ行五段,他動詞,「つまずいて体が前へ游ぐ」,相互「およがす・およがせる」,,前のめりになってよろめく,


およぶ,及ぶ,バ行五段,自動詞,「五時間に及ぶ討論」「被害は各地に及んだ」「議論が国際問題に及ぶ」「この期に及んで、まだ決めかねている」「実力行使に及ぶ」「及ぶ限りの努力をする」「及ばぬ恋」「想像も及ばない進歩」「悔やんでも及ばない」「英会話では彼に及ぶ者がない」「遠慮するには及ばない」,相互「およぼす」,,物事が続いたり広がったりしてある所や範囲に届く・達する、ある状態にたちいたる、結果としてある状態や段階になる、自分の力が届く・なしとげられる、(多く打ち消しの語を伴って)能力や地位や実質などの程度がある基準に達する・追いつく・またとり返しがつく・匹敵する・かなう、(「〜にはおよばない」の形で)〜する必要がない・〜しなくともよい,

およぶ,及ぶ,バ行五段,自動詞,「聞き及ぶ」,,,補助動詞。動詞の意味を強調しその動作が最後の段階にまで到達していることを表す,


およぼす,及ぼす,サ行五段,他動詞,「感化を及ぼす」「甚大な費害を及ぼす」,相互「およぶ」,,及んだ状態にする・ある作用や影響などが達するようにする,



【おり】

おりあう,折り合う,ワ行五段,自動詞,「値段が折り合う」,,,意見などが対立する場合に互いに譲り合って解決する・妥協する・おれあう,


おりかえす,折り返す,サ行五段,他動詞,「襟を折り返す」「この先不通のため当駅で折り返します」「折り返して返事の手紙が届く」,,,紙や布などをもとの方へ折って重ねる・折って二重にする、ある地点まで行って来た方向へ戻る・引き返す、全体の中間を過ぎる・前半が終わり後半になる、手紙や話などの返事をあまり時間がたたないうちにする,


おりかさなる,折り重なる,ラ行五段,自動詞,「乗客が折り重なって倒れる」,相互「おりかさねる」,,人や物が次々と乱れて重なり合う,


おりかさねる,折り重ねる,ナ行下一段,他動詞,「古新聞を折り重ねる」,相互「おりかさなる」,,折って重ねる・畳んで重ねる,


おりこむ,折り込む,マ行五段,他動詞,「シーツの端をマットレスに折り込む」「新聞に広告を折り込む」,,,内側に折る・折り曲げて中に入れる、折って他のものの間に挟み入れる,

おりこむ,織り込む,マ行五段,他動詞,「金糸を織り込む」「教訓を織り込んだ童話」,,,地色と違う色の糸や模様を入れて織る、物事の中に他の物事を含みこませる。「おりなす」に近い,


おりだす,織り出す,サ行五段,他動詞,「鮮やかな模様を織り出す」,,,織って作り出す,


おりたたむ,折り畳む,マ行五段,他動詞,「ハンカチを折り畳む」,,,いくつかに折り重ねて小さくする,


おりたつ,降り立つ(下り立つ),タ行五段,自動詞,「空港に降り立つ」,,,乗り物からおりて地面に立つ意なので「降」,


おりなす,織り成す,サ行五段,他動詞,「錦を織り成す秋の山」「男と女の織り成す愛憎の図」,,,織って模様などを作る・いろいろな要素を組み合わせて物事を構成する。「おりこむ」に近い,


おりまげる,折り曲げる,ガ行下一段,他動詞,「針金を折り曲げる」,,,折って曲げる,


おりまぜる,織り交ぜる,ザ行下一段,他動詞,「金糸銀糸を織り交ぜる」「公園にユーモラスな失敗談を織り交ぜる」,,,模様などを交ぜて織り込む、ある物事に別の物事を組み入れる,


おりる,下りる,ラ行上一段,他動詞,「山を下りる」「木から下りる」「錠が下りる」「幕が下りる」,相互「おろす」,対語「あがる」,高いところから低い方にある位置や場所に着く・人の操作によって下のほうへ移動する,

おりる,下りる,ラ行上一段,他動詞,「回虫が下りる」,相互「おろす」,,体の外へ出る,

おりる,下りる,ラ行上一段,他動詞,「胸のつかえが下りる」「肩の荷が下りる」「認可が下りる」「年金が下りる」,相互「おろす」,,負担がなくなる・官公庁などから支給・下付される・勝負の参加を取りやめる,

おりる,降りる(下りす),ラ行上一段,他動詞,「バスを降りる」,相互「おろす」,対語「のる」,乗り物から出る,

おりる,降りる,ラ行上一段,他動詞,「管理職を降りる」「主役を降りる」「霧が降りる」,相互「おろす」,,官職を退く・職を辞する、配役を断って辞める、霧や霜などが生じる,



【おる】

おる,折る,ラ行五段,他動詞,「指を折って数える」「枝を折る」「新聞紙を二つに折る」「千羽鶴を折る」「筆を折る」「鼻柱を折る」「我を折る」「友人の職探しに骨を折る」,相互「おれる」,,曲げる・曲げて切り離す・畳んで重ねる、文筆業を辞める、頑固な気持ちを弱める、あるもののために苦労する。「へずる」と同字,

おる,織る,ラ行五段,他動詞,「絣(かすり)を織る」「花ござを織る」「夢物語を織る」,,,糸などを組み合わせて布地やござなどを作る。いろいろなものを組み合わせて作り上げる,

おる,居る,ラ行五段,自動詞,「海外に何年居られましたか」「君はそこに居ったのか」「五時までは会社に居ります」「あんなやつに負け居って」,,,「いる」の古風または丁寧,

おる,居る,ラ行五段,自動詞,「そこに控えて居れ」「ただ今、外出して居ります」,,,補助動詞。「ている」の古風または丁寧,



【おれ】

おれあう,折れ合う,ワ行五段,自動詞,「双方が折れ合って和解する」,,,「おりあう」に同じ,


おれこむ,折れ込む,マ行五段,自動詞,「奥へ折れ込んだ路地」「針が指先に折れ込む」,,,内側に折れ曲がる、折れた先が内部に入る,


おれまがる,折れ曲がる,ラ行五段,自動詞,「針金が折れ曲がる」「折れ曲がった川」「交差点を左へ折れ曲がる」,,,まっすぐなものや平面状のものが折れて曲がる・また進む方向を変えて曲がる,


おれる,折れる,ラ行下一段,自動詞,「線香が折れる」「紙の端が折れる」「次の信号を右に折れる」「こちらが折れて話がまとまる」「気骨の折れる仕事」,相互「おる」,,曲がる・曲がって切れる・重なる、頑固な気持ちが弱まる、苦労する,



【おろ】

おろす,下ろす,サ行五段,他動詞,「屋根の雪を下ろす」「腰を下ろす」「ブラインドを下ろす」「ボートを下ろす」「旗を下ろす」「看板を下ろす」,相互「おりる」,対語「あげる」,上から下へ移動させる・操作して下りた状態にする・陸上から水面へ移す、掲げていたものを取り外す,

おろす,降ろす(下ろす),サ行五段,他動詞,「駅前で客を降ろす」「積荷を降ろす」,相互「おりる」,対語「のせる」,乗り物などから外へ出す,

おろす,降ろす,サ行五段,他動詞,「主役を降ろす」,相互「おりる」,,配役を辞めさせる,

おろす,下ろす,サ行五段,他動詞,「膳を下ろす」「供物を下ろす」「枝を下ろす」「髪を下ろす」「木が根を下ろす」「アジを三枚に下ろす」「貯金を下ろす」「新品の服を下ろす」「古タオルを雑巾に下ろす」「鎧戸を下ろす」,,,供物を下げる・お下がりをもらう、切ったり剃ったりして落とす、深部へとしっかりと伸ばす、料理のために肉を切り分ける、納めてあるまたは作ってあるものを取り出す・衣類道具などの新品を初めて使う・別の用途に当てる、扉を閉める・鍵をかける。製版印刷用語もある,

おろす,下ろす(堕ろす),サ行五段,他動詞,「子を堕ろす」,,,体外へ出す・堕胎する,

おろす,下ろす(卸す),サ行五段,他動詞,「わさびを卸す」,,,卸し金ですり砕く,

おろす,卸す,サ行五段,他動詞,「低下の七掛けで卸す」,,,問屋が商品を小売店に売り渡す,


おろぬく,疎抜く,カ行五段,他動詞,「菜をおろ抜く」,,,間引く。「うろぬく」と同字,



【おわ】

おわる,終わる,ラ行五段,自動詞,「授業が終わる」「一生が終わる」,相互「おえる」,対語「はじまる」,続いていた物事がそこでなくなる・しまいになる・済む,

おわる,終わる,ラ行五段,他動詞,「会議を終わります」,,対語「はじめる」,しまいにする・終える,

おわる,終わる,ラ行五段,自動詞,「失敗に終わる」「夢で終わる」,,,(「〜におわる」「〜でおわる」などの形で)期待された結果が得られないままそれが最後の状態になる,

おわる,終わる,ラ行五段,自動詞,「食べ終わる」,,,補助動詞。動作や作用が完結する意を表す・〜しおわる。〜てしまう,



【おん】

おんだす,追ん出す,サ行五段,他動詞,「会場から追ん出された」,,,「おいだす」の音変化,


おんでる,追ん出る,ダ行下一段,自動詞,「下宿を追ん出る」,,,「おんだる」の自動詞化,



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る