第3話 動詞(う)

よみ,漢字,活用,自他,用例,相互,対語,補記,


【うえ】

うえこむ,植え込む,マ行五段,他動詞,「ツツジを植え込む」「ボルトを基礎に植え込む」,,,草木などを土の中にしっかり植える、ある物を他の物の中にしっかりとはめ入れる,


うえつける,植え付ける,カ行下一段,他動詞,「キャベツの苗を植え付ける」「公徳心を植え付ける」,,,位置を決めて植物を植えて根づくようにする・特に稲の苗を田に植える、印象や考えなどを心にしっかり刻みつける,


うえる,飢える(餓える),ア行下一段,自動詞,「大飢饉で多くの人が飢える」「愛情に飢えている」,,,食物がなくて空腹に苦しむ・ひどく腹が減る、望み求めている物事が得られないのでそれを強く求める。「餓」のほうがより腹が減ってひもじい。「餓える」「飢える」は「かつえる」と同字,

うえる,植える,ア行下一段,他動詞,「山に木を植える」「ブラシに毛を植える」「痘苗を植える」「倫理観を植える」,,,草木を育てるために種子や苗を地中に埋める、小さいものや細いものをはめ込む・植え込む、細菌などを育てる所にもとになるものを移し入れる、思想や教義などをしっかりと教え込み根付かせる,



【うか】

うかがいしる,窺い知る,ラ行五段,他動詞,「表情から自信のほどを窺い知る」「窺い知れない内情」,,,すでにわかっていることをもとにして推測しそのあらましを知る・だいたいの見当をつける,


うかがう,伺う,ワ行五段,他動詞,「お噂はかねがね伺っております」,,,「聞く」の謙譲。拝聴する・聞きする,

うかがう,伺う,ワ行五段,他動詞,「この件についてご意見をお伺いします」,,,「尋ねる」「問う」の謙譲,

うかがう,伺う,ワ行五段,他動詞,「明朝、こちらから伺います」,,,「訪れる」「訪問する」の謙譲,

うかがう,伺う,ワ行五段,他動詞,「ご神託を伺う」「一席伺う」,,,神仏の託宣を願う、(「御機嫌をうかがう」の意から)寄席などで客に話をする・また一般に大ぜいの人に説明をする,

うかがう,窺う,ワ行五段,他動詞,「鍵穴から中を窺う」「顔色を窺う」「ライバル会社の動きを窺う」「意気込みのほどが窺われる」「逃走の時機を窺う」,,,すきまなどからひそかにのぞいて見る、ひそかにようすを探り調べる、一部分から全体を推し量って知る・それとなくようす状況を察する、ようすを見て好機の訪れるのを待ち受ける,


うかされる,浮かされる,ラ行下一段,自動詞,「熱に浮かされる」「海外旅行ブームに浮かされる」,相互「うかれる」,,高熱のために意識がはっきりしなくなる、物事に心を奪われて落ち着かなくなる,


うかす,浮かす,サ行五段,他動詞,「グラスに氷を浮かす」「腰を浮かす」「宿泊費を浮かす」,相互「うく」,対語「しずます」,浮くようにする・。浮かべる、固定させず不安定な感じや状態にする、経費や時間などの使い方を工夫して余りが出るようにする・切り詰めて余りを出す。「うかせる」に同じ,


うかせる,浮かせる,サ行下一段,他動詞,「旅費を浮かせる」,相互「うく」,対語「しずめる」,「うかす」に同じ,


うがつ,穿つ,タ行五段,他動詞,「雨垂れが石を穿つ」「トンネルを穿つ」「穿った見方」「彼の指摘は真相を穿っている」,,,穴をあける・掘る・また突き通す・貫く、人情の機微に巧みに触れる・物事の本質をうまく的確に言い表す,


うかばれる,浮かばれる,ラ行下一段,自動詞,「これも仏も浮かばれよう」「この評価では努力の甲斐がなく浮かばれない」,,,死んだ人の魂が慰められる・成仏できる、(多く打ち消しの語を伴って)苦労がむくわれる・面目が立つ,


うかびあがる,浮かび上がる,ラ行五段,自動詞,「魚が浮かび上がる」「アドバルーンが空に浮かび上がる」「最下位から浮かび上がる」「捜査線上に浮かび上がる」「東京タワーが夜空に浮かび上がる」,,,水中や水底にあるものが水面に現れ出る・また地上にあるものが空中に上がる、苦しい状態を抜け出してよくなる・下位にあったものが上位になる、隠れていた物事が表面に現れる・鮮明になって人目につくようになる,


うかびでる,浮かび出る,ダ行下一段,自動詞,「浮きが浮かび出る」「悔しさが表情に浮かび出る」「脳裏に恩師の姿が浮かび出る」,,,水面に現れる、隠れていた物事が表面に現れる、意識にのぼってくる・記憶がよみがえる。うかびあがる,


うかぶ,浮かぶ(泛かぶ),バ行五段,自動詞,「雲が浮かぶ」「ボートが湖水に浮かぶ」「太平洋に浮かぶ島」「沈没船から油が浮かぶ」,相互「うかべる」,対語「しずむ」,物が液体の表面や中間または空中に存在する・浮く、物が液体の表面や空中などに底から離れて上がる・浮く・浮かび上がる。「泛」は水の上に漂う、「浮」は水の他に空中など多様なところに漂う意,

うかぶ,浮かぶ,バ行五段,自動詞,「名案が浮かぶ」「彼の面影が浮かぶ」「苦悩の表情が浮かぶ」「涙が目に浮かぶ」「霧の中に木立が黒く浮かんでいる」,相互「うかべる」,,心の中に上ってくる・意識に出てくる、表面に出てくる、物がその姿かたちを目立たせる,


うかべる,浮かべる(泛かべる),バ行下一段,他動詞,「船を水に浮かべる」,相互「うかぶ」,対語「しずめる」,浮かぶようにする・浮かばせる。「泛」は水の上に漂う、「浮」は水の他に空中など多様なところに漂う意,

うかべる,浮かべる,バ行下一段,他動詞,「喜色を満面に浮かべる」「涙を浮かべる」「記憶に浮かべる」「念頭に浮かべる」,相互「うかぶ」,,外面に表す・表面に表し出す、思い起こす・意識に上らせる,


うかる,受かる,ラ行五段,自動詞,「検定試験に受かる」,相互「うける」,対語「落ちる」,試験などに合格する・及第する,


うかれあるく,浮かれ歩く,カ行五段,他動詞,「盛り場を浮かれ歩く」,,,心うきうきとして歩き回る・また所定めずあちこちぶらつく,


うかれだす,浮かれ出す,サ行五段,自動詞,「祭り囃子に浮かれ出す」,相互「うかれでる」,,心がうきうきして調子づきはじめる,


うかれたつ,浮かれ立つ,タ行五段,自動詞,「町中が祝賀の準備で浮かれ立つ」,,,楽しくてたまらずとてもじっとしていられない気持ちになる・ひどく浮かれる,


うかれでる,浮かれ出る,ダ行下一段,自動詞,「春らしい陽気に浮かれ出る」,相互「うかれだす」,,心がうきうきとして外へ出る,


うかれる,浮かれる,ラ行下一段,自動詞,「酔って浮かれる」「月に浮かれて歩く」,相互「うかされる」,,楽しくなって心がうきうきする・おもしろさに心を奪われる,



【うき】

うきあがる,浮き上がる,ラ行五段,自動詞,「難破船が浮き上がる」「気球が浮き上がる」「地震で土台が浮き上がる」「富士山が青空に浮き上がって見える」「下積みから浮き上がる」「幹部の考えは一般組合員から浮き上がっている」,,,水中から水面に現れ出る、空中に持ち上がる・今までついていた地面などとの間にすきまができる、周囲から遊離して形や輪郭などがはっきりと現れる・きわだつ,


うきあしだつ,浮き足立つ,タ行五段,自動詞,「倒産の噂に社員が浮き足立つ」,,,不安や恐れで落ち着きを失う・逃げ腰になる。「浮き浮きして落ち着かなくなる」意は誤り,


うきだす,浮き出す,サ行五段,自動詞,「漏れた油が水面に浮き出す」「刺繍が浮き出して見える」,相互「うきでる」,,表面に浮いて出てくる、模様や形などが下地や背景から区別されてはっきり見えてくる,


うきたつ,浮き立つ,タ行五段,自動詞,「旅行を前にして心が浮き立つ」「反撃を受けてチームが浮き立つ」,,,心楽しくうきうきして落ち着かない状態になる、気持ちがうわずる・そわそわする,


うきでる,浮き出る,ダ行下一段,自動詞,「汗が額から浮き出る」「青空の中に雪の頂が浮き出る」,相互「うきだす」,,表面に浮いて現れる、模様や形などが周囲や背景から浮き上がったようにはっきり見える,



【うく】

うく,浮く,,カ行五段,自動詞,「体が海面に浮く」,相互「うかす」「うかせる」,対語「しずむ」,物が底や地面などから離れて水面や空中などに存在する・うかぶ,

うく,浮く,,カ行五段,自動詞,「赤潮のため魚が大量に浮いた」「肌に脂が浮く」「柱が浮いている」「歯が浮く」「おしろいが浮く」「仲間から浮いた存在」「浮かない顔で返事をする」「牡丹を浮かせた帯」「費用が浮く」「浮いた考え」「浮いた噂が絶えない」,,,表面に現れ出る、しっかり固定しない状態になる・落ち着かずぐらつく、ある集団の中で仲間との接触が薄くなる・遊離する、気分が晴れやかになる・うきうきする、模様などが下地から離れて上に出ているように見える、時間や経費などが予定よりも少なくてすみ余りが出る、心などがうわついている・確実さがなく軽薄である・恋愛や情事に関係する,



【うけ】

うけあう,請け合う(受け合う),ワ行五段,他動詞,「翻訳を請け合う」「品質を請け合う」,,,責任をもって引き受ける、確実であると保証する,


うけいれる,受け入れる(受け容れる),ラ行下一段,他動詞,「水を器に受け入れる」「留学生を受け入れる」「海外の文化を受け入れる」「主張を受け容れる」,,,受けて入れる、人や物を迎え入れたり引き取ったりする、人の意見や要求などを認める。認めてやる意以外は「入」が主流だが本来はすべて「容」,


うけおう,請け負う,ワ行五段,他動詞,「建築工事を請け負う」「対外折衝はいっさい私が請け負う」,,,日限や報酬を取り決めた上で仕事を引き受ける、責任を持って引き受ける,


うけかえす,受け返す,サ行五段,自動詞,「軽くジョークで受け返す」,,,相手からの言動などを受け止めて相手に返す,


うけだす,請け出す,サ行五段,他動詞,「質ぐさの時計を請け出す」「芸者を請け出す」,,,代価を支払って質物などを引き戻す、抱え主に前借り金などを返して遊女などを身請けする,


うけたまわる,承る,ラ行五段,他動詞,「大役を承る」「有り難いお話を承りました」「承るところによりますと」「御用命承る」,,,「受ける・聞く・伝え聞く・引き受ける意」の謙譲。謹んで受ける・お受けする、謹んで聞く・拝聴する、謹んでお引き受けする,


うけつぐ,受け継ぐ,ガ行五段,他動詞,「伝統工芸を受け継ぐ」「母親の気性を受け継ぐ」,,,前の人が残した仕事などを引き受けて行う・またある人の性質や意志などを引き継ぐ・継承する,


うけつける,受け付ける,カ行下一段,他動詞,「申請を受け付ける」「友人の忠告を受けつけない」「胃が食べ物を受け付けない」,,,申し込みや依頼などに応じて処理をする、相手の言い分や願いなどを聞き入れる、ある動作や作用に対応して受け入れる,


うけとめる,受け止める,マ行下一段,他動詞,「ボールを受け止める」「忠告を謙虚に受け止める」,,,自分の方に向かってくるものを支えてその進行や攻撃を止める、事柄の意味をしっかりと理解する・自分の問題として認識する,


うけとる,受け取る,ラ行五段,他動詞,「手紙を受け取る」「話を額面通りに受け取る」「善意に受け取る」,相互「うけとれる」,,受けて取る・渡されたものを受け収める、人の言葉や行動などを自分なりの判断で解釈する・また納得する,


うけとれる,受け取れる,ラ行下一段,自動詞,「顔つきから、承知したと受け取れる」「そんな回答では、とても受け取れない」,相互「うけとる」,,物事をある意味に解釈できる、(多く打ち消しの語を伴って)合点がいく・納得できる,


うけながす,受け流す,サ行五段,他動詞,「相手の突きを払うように受け流す」「記者の質問を巧みに受け流す」「柳に風と受け流す」,,,切り込んできた刀を軽く受けて他にそらす、ほどよくあしらって相手の攻撃をかわす・さりげなくあしらう,


うけもつ,受け持つ,タ行五段,他動詞,「一年生を受け持つ」「この地区の配達を受け持つ」,,,自分の仕事として引き受けて行う・担当する・担任する,


うけもどす,受け戻す,サ行五段,他動詞,「召喚して小切手を受け戻す」,,,手形や小切手の所有者からそれを取り戻す,

うけもどす,請け戻す,サ行五段,他動詞,「質ぐさの指輪を流れる前に請け戻す」,,,借り金を返して質物や抵当物件を取り返す・うけだす,


うける,受ける,カ行下一段,他動詞,「賞を受ける」,相互「うかる」,,差し出されたものを自分の方に取り入れる・手に収め入れる・もらう,

うける,受ける(請ける),カ行下一段,他動詞,「ミットでボールを受ける」「雨水を桶に受ける」「杯を受ける」「援助を受ける」「注文を受ける」「真に受けてはいけない」「被害を受ける」「嫌疑を受ける」「ショックを受ける」「頬に風を受ける」「西日をまともに受ける」「南を受けた明るい部屋」「係助詞を受けて文末が連体形になる」「大衆に受けた音楽」「この漫画で自分が特に受けた場面はこれだ」,,,自分の方に向かってくるものを支え止めたり取って収めたりする・受け止める・受け取る、差し出されたものを自分の方に取り入れる・手に収め入れる・もらう、自分に向けられた行為や働きかけに対処して応じる・引き受ける・受け入れる、他からの働きや作用が身に加えられる・こうむる・それに身をさらす、ある方角に面している、文法で文中においてある語句が他の語句から文法的な働きをこうむる・修飾される、人気や好評を得る、俗におもしろく感じられる・笑える,

うける,請ける(受ける),カ行下一段,他動詞,「質ぐさの時計を請ける」,,,人の言葉を容れる・罪を受ける、代金を出して引き取る・引き受ける,

うける,享ける(受ける),カ行下一段,他動詞,「この世に生を享けてこの方」,,,他から与えられる・身に授かる・系統や血筋などを引く,

うける,承ける(受ける),カ行下一段,他動詞,「先代の後を承ける」「前任者の意を承けて企画を発展させる」,,,授かったものを持つ・後を継ぐ・受け継ぐ、つつしんで聞く・受け容れる、従う・従い守る,



【うこ】

うごかす,動かす,サ行五段,他動詞,「タンスを動かす」「人事部から経理部へ動かす」「風が梢を動かす」「首を左右に動かす」「モーターを動かす」「市民運動が社会を動かす」「動かしがたい証拠」「思いのままに人を動かす」「裏で金を動かして工作する」,相互「うごく」,,物を他の位置に移したり占めていた位置を変えたりする・また配置や地位などを変える、もとが固定しているものの一部を揺らす・震動させる、機械などを作動させる、物事のようすや状態や内容を変える、人の心に訴えて感動させる・気持ちをゆすぶる、自分の目的にかなうよう人を行動させる・ものを有効に機能させる・運用する,


うごく,動く,カ行五段,自動詞,「雲が動く」「動かないでここで待ちなさい」「職場を動く」「別のポストへ動く」「風で木の葉が動く」「歯が動く」「腕が痺れて動かない」「相場が動く」「世界は激しく動いている」「決心が動く」「食指が動く」「黒幕が動く」「警察が動きだす」「人の指図で動くような男ではない」「時計が動かない」「工事が終わって電車が動きはじめた」「動かぬ証拠」「彼の入閣はもはや動かない」,相互「うごかす」,,ものの位置が変わる・移動する、地位などが変わる・異動する、もとが固定しているものの一部が揺れたり振れたりする、からだが活動する・ある働きや反応を示す、物事の内容や状態が変わる・変化や変動する、他からの作用や影響を受けて心に変化が生じる・心が動揺する、目的をもってある行為を行う・活動する・行動する、機械などが作動する・機能を発揮する、(「うごかぬ」「うごかない」などの形で)変わることがない・確実である,


うごめかす,蠢かす,サ行五段,他動詞,「鼻をうごめかす」,相互「うごめく」,,うごめくようにする,


うごめく,蠢く,カ行五段,自動詞,「ウジ虫がうごめく」「暗黒街にうごめく者たち」,相互「うごめかす」,,虫がはうように絶えずもぞもぞ動く・蠢動する,



【うし】

うしなう,失う,ワ行五段,他動詞,「職を失う」「友情を失う」「気を失う」「バランスを失う」「戦争で父を失う」「機会を失う」「守りのミスから三点を失った」「人生の指針を失う」「解決の道を失う」,,,今まで持っていたものや備わっていたものをなくす、普通の状態でなくなる・安定した状態でなくなる、かけがえのない人をなくす・死に別れる、手に入れかけてのがしてしまう・取り逃がす、競技やゲームなどで相手に得点を入れられる、手段や方法などをなくす・どうしたらよいかわからなくなる,


うじゃける,うじゃける,カ行下一段,自動詞,「ザクロがうじゃける」「傷口がうじゃける」,,,果実が熟れすぎてくずれる・また傷あとなどがただれてくずれる。うじゃじゃける,



【うす】

うずく,疼く,カ行五段,自動詞,「虫歯が疼く」「古傷が疼く」,,,傷口などが脈打つように痛む・ずきずき痛む、心に強い痛みを感じる,


うずくまる,蹲る(踞る),ラ行五段,自動詞,「物陰に蹲る」,,,からだを丸くしてしゃがみ込む・また獣が足をたたみ込んで腹ばいになる。他に「踞」は足を投げ出して座る・寄りかかって座る・腰かける意,


うすづく,臼搗く(春く),カ行五段,他動詞,「麦を臼搗く」,,,穀物などを臼に入れて杵でつく,


うすぼける,薄ぼける,カ行下一段,自動詞,「薄ぼけた文字」「薄ぼけた思い出」,,,色や輪郭などが少し不鮮明になる・ぼんやりとなる。,


うずまく,渦巻く,カ行五段,自動詞,「濁流が渦巻く」「デモ隊が渦巻く」「不満が渦巻く」,,,水や煙などが渦を巻く・ぐるぐる回る、多くの物事がまた感情や思考などが激しく入り乱れる,


うすまる,薄まる,ラ行五段,自動詞,「香りが薄まる」「容疑が薄まる」,相互「うすめる」,,薄い状態になる・濃度が落ちる,


うずまる,埋まる,ラ行五段,自動詞,「火山灰に埋まる」「本に埋まる」「空席が埋まる」「広場は聴衆で埋まった」,相互「うずめる」,,物に覆われて外から見えない状態になる、穴や欠けていたものなどがふさがる、ある場所が物や人でいっぱいになる。「うまる」と同字,


うすめる,薄める,マ行下一段,他動詞,「ウイスキーを水で薄める」,相互「うすまる」,,薄くする・濃度や密度を低くする,


うずめる,埋める,マ行下一段,他動詞,「金塊を埋める」「マフラーに首を埋める」「スタンドを埋めた大観衆」「壕を埋める」「赤字を埋める」「余白を埋める」,相互「うずまる」,,土の中などに物を入れ込んで外から見えないようにする、物に覆われて外から見えない状態にする・うずまるようにする、ある場所を物や人でいっぱいにする、低い所やくぼんだ所などに物を詰めてふさぐ、損失や不足などを補う。「うめる」と同字,


うずもれる,埋もれる,ラ行下一段,自動詞,「豪雪に埋もれた村々」「会場が聴衆で埋もれる」「埋もれた人材」,,,覆われて外から見えなくなる・うずまっている、物や人などで場所がいっぱいになる、世の中に知られないでいる。「うもれる」と同字,


うすよごれる,薄汚れる,ラ行下一段,自動詞,「薄汚れたシャツ」,,,なんとなく汚れた感じである・薄ぎたなくなる,


うすらぐ,薄らぐ,ガ行五段,自動詞,「モヤが薄らぐ」「関心が薄らぐ」「寒さが薄らぐ」,相互「うすれる」,,薄くなる・淡くなる、物事の度合いが減る・程度が弱まる,


うすれる,薄れる,ラ行下一段,自動詞,「色が薄れる」「霧が薄れる」「視力が薄れる」「興味が薄れる」,相互「うすらぐ」,,しだいに薄くなる、程度が弱くなる・衰える,



【うせ】

うせる,失せる,サ行下一段,自動詞,「血の気が失せる」,,,なくなる・消える・いなくなる,

うせる,失せる,サ行下一段,自動詞,「とっとと失せろ」,,,「行く・去る」を罵って,



【うそ】

うそぶく,嘯く,カ行五段,自動詞,「そんなことがあったかね、と平気な顔で嘯く」「絶対に優勝してみせる、と嘯く」「虎嘯けば風騒ぐ」,,,とぼけて知らないふりをする、偉そうに大きなことを言う・豪語する、猛獣などがほえる・鳥などが鳴き声をあげる,



【うた】

うたいあげる,歌い上げる,ガ行下一段,他動詞,「愛の歌を朗々と歌い上げる」,,,最後まで歌う,

うたいあげる,謳い上げる,ガ行下一段,他動詞,「ヒューマニズムを謳い上げた作品」「効能を謳い上げる」,,,詩や歌や文章などにじょうずに表現する、盛んに述べたてる,


うたう,歌う(謡う・唄う),ワ行五段,他動詞,「歌を歌う」「ピアノに合わせて歌う」「花咲き鳥歌う」,,,音楽的な高低や調子などをつけて発声する、鳥などがさえずる・鳴く。他に「唄」は民謡などをうたう、「謡」は楽器に合わせないで節をつけて謡曲をうたう意,

うたう,詠う,ワ行五段,他動詞,「望郷の心を詠った詩」,,,詩歌を作る・また詩歌に節をつけて朗読する,

うたう,謳う,ワ行五段,他動詞,「太平の世を謳う」「国民主権を謳った憲法」,相互「うたわれる」,,多くの人々が褒めたたえる・謳歌する・ある事を盛んに言いたてる・また明記して主張する,


うたがう,疑う,ワ行五段,他動詞,「疑う余地がない」「自分の目を疑う」「偽札ではないかと疑われる」「効果を疑う」,,,本当かどうか怪しいと思う・不審に思う、事柄や事態を推測する、本当かどうか不安に思う・危ぶむ,


うたぐる,疑る,「最初から疑ってかかる」,,,「うたがう」と「かんぐる」の混合とされる,


うだる,茹だる,ラ行五段,自動詞,「卵が茹だる」「銭湯で茹だる」「猛暑に茹だる」,,,「ゆだる」に同じ、暑さのためからだがぐったりする,


うたれる,打たれる,ラ行下一段,他動詞,「美談に胸を打たれる」「意外の感に打たれる」,相互「うつ」,,連語。ある物事から強い感動を受ける,


うたわれる,謳われる,ラ行下一段,自動詞,「名横綱と謳われる」「言論の自由は憲法に謳われている」,相互「うたう」,,多くの人から褒めたたえられる・よい評判を受ける、はっきり示されている・明文化されている,



【うち】

うちあう,打ち合う,ワ行五段,自動詞,「竹刀で打ち合う」「土俵際で足技を打ち合う」,相互「うちあわせる」,,互いに相手を打つ・互いに技をかける,

うちあう,撃ち合う,ワ行五段,自動詞,「ギャング同士で撃ち合う」,,,銃器を撃って戦う,


うちあがる,打ち上がる,ラ行五段,自動詞,「花火が打ち上がる」,相互「うちあげる」,,低い所から高い所に上がる,


うちあける,打ち明ける,カ行下一段,他動詞,「思いの丈を打ち明ける」「窓を打ち明ける」,,,中のものをすっかり出してしまう,


うちあげる,打ち上げる(打ち揚げる),ガ行下一段,他動詞,「外野フライを打ち上げる」「浜に打ち揚げられた海藻」「次々と大波が打ち上げてくる」「当地の興行は明日で打ち上げる」,相互「うちあがる」,対語「うちおろす」,空高く上げる、波が物を岸辺に運び上げる・また波が打ち寄せて岸に上がる、(太鼓を打ち終える意から)芝居や相撲などの興行を終える,


うちあてる,打ち当てる,タ行下一段,他動詞,「肘をタンスの角に打ち当てる」,,,打ちつける・強くぶつける,


うちあわせる,打ち合わせる,サ行下一段,他動詞,「グラスを打ち合わせて乾杯する」「会の進行について打ち合わせる」,相互「うちあう」,,物と物とをぶつけ合わせる、方法や準備や日取りなどについて前もって相談する,


うちいる,討ち入る,ラ行五段,自動詞,「吉良の屋敷に討ち入る」,,,敵方や城内に攻め込む,


うちおとす,打ち落とす,サ行五段,他動詞,「木の実を打ち落とす」「敵将の首を打ち落とす」「敵の城を打ち落とす」,,,たたき落とす、刀などで切って落とす、攻め落とす,

うちおとす,撃ち落とす(打ち落とす),サ行五段,他動詞,「鳥を撃ち落とす」,,,銃器を撃って落とす,

うちおとす,射ち落とす(打ち落とす),サ行五段,他動詞,「鳥を撃ち落とす」,,,弓を射て落とす,


うちおろす,打ち下ろす,サ行五段,他動詞,「拳を打ち下ろす」,,対語「うちあげる」,振りあげた物を勢いよくおろす・振りおろす,


うちかえす,打ち返す,サ行五段,他動詞,「好球をレフト前に打ち返す」「打たれたら打ち返せ」「手を何度も打ち返して暖める」「布団綿を打ち返す」「畑を打ち返して種をまく」「浜辺に打ち返す波」,,,打って相手のほうに戻す・打ち戻す、打たれた仕返しにこちらからも相手を打つ・また応戦のため発砲したり矢を放ったりする、ひっくり返す・逆にする、古綿を再生する・打ち直す、田畑をすきかえす・耕す、波が一度引いてまた岸辺を打つ,


うちかえる,打ち替える,ア行下一段,他動詞,「綿を打ち替える」,,,改めて打つ・打ちなおす,


うちかかる,打ち掛かる(打ち懸かる),自動詞,「竹刀を振り上げて打ちかかる」,,,武器などで相手に攻めかかる・勢いよく攻撃する、もたれかかる・またかかりきりになる,


うちかく,打ち欠く,カ行五段,他動詞,「石を打ち欠く」,,,たたいて欠き取る、囲碁で相手に欠け目を作らせるために自分の石を取らせるように打つ,


うちかける,打ち掛ける(打ち懸ける),カ行下一段,他動詞,「上着を椅子の背に打ち掛ける」「ボールを打ちかけて止める」,,,物をひっかけて下げる・またひょいとのせる、打とうとする・途中まで打つ,

うちかける,撃ち掛ける,カ行下一段,他動詞,「鉄砲を撃ちかける」,,,相手に向けて銃砲などを発射する,


うちかさなる,打ち重なる,ラ行五段,自動詞,「人々が打ち重なるようにして倒れた」「打ち重なる災難」,,,重なり合う・折り重なる、同じような事が繰り返し起こる,


うちかつ,打ち勝つ,タ行五段,自動詞,「宿敵に打ち勝つ」「点を取り合う乱戦に打ち勝つ」,,,「勝つ」を強めて、球技などで激しく打ち合っ末に相手に勝つ,

うちかつ,打ち勝つ(打ち克つ),タ行五段,自動詞,「誘惑に打ち克つ」「困難に打ち克つ」「病気に打ち克つ」,,,困難や苦しみなどを乗り越える・克服する,


うちかわす,打ち交わす,サ行五段,他動詞,「別離の言葉が打ち交わされる」,,,互いにやり取りする,


うちきょうずる,打ち興ずる,サ行変格活用,自動詞,「トランプに打ち興ずる」,,,非常におもしろがる・熱中する・うちきょうじる,


うちきる,打ち切る,ラ行五段,他動詞,「交渉はこれで打ち切る」,,,物事を中途でやめにする・中止する,


うちくずす,打ち崩す,サ行五段,他動詞,「古い観念を打ち崩す」「先発投手を打ち崩す」,,,考え方や雰囲気などをこわす、野球で連続して安打を打ち相手の投手を降板させる,


うちくだく,打ち砕く,カ行五段,他動詞,「氷を打ち砕く」「自負心を打ち砕く」「打ち砕いて説明する」,,,強い力で壊す・粉々にする、物事を徹底的にこわしてだめにする、話などをわかりやすくする・かみくだく,


うちくつろぐ,打ち寛ぐ,ガ行五段,自動詞,「打ち寛いで語らう」,,,からだも心もゆったりと楽にする・のんびりする,


うちけす,打ち消す,サ行五段,他動詞,「辞任の噂を打ち消す」「木枯らしの音に声が打ち消される」,,,そうではないと言う・否定する、消し去る・聞こえなくする,


うちこむ,打ち込む,マ行五段,他動詞,「釘を打ち込む」「ライトスタンドに打ち込む」「仕事に打ち込む」「胴へ打ち込む」「右サイドに打ち込む」「納得がいくまで打ち込む」「ビルの基礎を打ち込む」,,,上から強くたたいて中へ入れる、球技で相手の陣などに球を打って入れる、その事に全精力を注ぐ・熱中する・夢中になる、剣道やボクシングなどで相手のすきをついて打ってかかる、碁で相手の陣内に石を打つ、テニスや卓球などで相手のコートに強烈な球を打ち返す、野球で相手投手に集中打を浴びせる、野球やテニスなどで時間をかけて多くの球を打つ練習をする、コンクリートを枠に流し入れる。「ぶちこむ」と同字,

うちこむ,撃ち込む(射ち込む),マ行五段,他動詞,「敵陣へ砲弾を撃ち込む」,,,弾丸や矢を発射して敵に当てる。「撃」は銃器、「射」は弓,


うちころす,打ち殺す,サ行五段,他動詞,「棒で打ち殺す」,,,たたき殺す。「ぶちころす」と同字,

うちころす,撃ち殺す(射ち殺す),サ行五段,他動詞,「銃で撃ち殺す」,,,弾丸や矢を命中させて殺す。「撃」は銃器、「射」は弓,


うちこわす,打ち壊す(打ち毀す),サ行五段,他動詞,「蔵を打ち壊す」「計算を打ち壊される」,,,たたくなどして強い力を加え物を破壊する、出来上がっている物事などをだめにする。「壊」は崩す、「毀」は欠く。「ぶちこわす」と同字,


うちしおれる,打ち萎れる,ラ行下一段,自動詞,「炎天続きで庭の草花が打ち萎れる」「伴侶を失い見る影もなく打ち萎れる」,,,草木が生気なくしぼんだ状態になる、気力がくじける・しょげかえる,


うちしずむ,打ち沈む,マ行五段,自動詞,「悲しみに打ち沈む」,,,元気をなくしてふさぎこむ,


うちすえる,打ち据える,ア行下一段,他動詞,「鞭で打ち据える」「土台を打ち据える」,,,起き上がれなくなるほどひどくたたく、しっかりとすえる,


うちすぎる,打ち過ぎる,ガ行上一段,他動詞,「強く打ちすぎる」「日頃は無音(むいん)に打ち過ぎ」,,,打つ程度が過ぎる、日数や時間が経過する,

うちすてる,打ち捨てる,タ行下一段,他動詞,「この件は打ち捨ててはおけない」,,,構わないでおく・ほったらかしにする,


うちそろう,打ち揃う,ワ行五段,自動詞,「家族打ち揃って出かける」,,,全部が一つにまとまる・きちんとそろう,


うちたおす,打ち倒す,サ行五段,他動詞,「強力なパンチで相手を打ち倒す」「強豪を打ち倒す」「独裁政権を打ち倒す」,,,たたいたり殴ったりして倒す、完全に負かす・破る,

うちたおす,撃ち倒す,サ行五段,他動詞,「敵の軍勢を撃ち倒す」,,,銃砲などでうって倒す,


うちだす,打ち出す,サ行五段,他動詞,「鐘を打ちだす」「唐草模様を打ち出した飾り金具」「観客を送る太鼓を打ち出す」「具体策を打ち出す」「会議の資料を打ち出す」,,,太鼓などを打ちはじめる、金属などを裏から打って模様を表に出す、芝居や相撲などでその日の興行が終わった合図に太鼓を打つ、主張などをはっきり示す・提案する、コンピューターのデータを紙に印刷する。プリントアウトする,

うちだす,撃ち出す,サ行五段,他動詞,「大砲を撃ち出す」,,,鉄砲などを打ちはじめる・また弾丸などを打って出す,


うちたてる,打ち立てる,タ行下一段,他動詞,「新記録を打ち立てる」「合図の鐘を打ち立てる」,,,物事をしっかりと定める・確立する、盛んに打つ・打ちまくる,


うちちがう,打ち違う,ワ行五段,他動詞,「タイプを打ち違う」「木を打ち違うように組む」,相互「うちちがえる」,,「うちちがえる」に同じ、交差する・十字形になる,


うちちがえる,打ち違える,ア行下一段,他動詞,「ワープロのキーを打ち違える」「糸を打ち違えて編む」,相互「うちちがう」,,まちがって打つ・打ちまちがえる・うちちがう、交差させる,


うちちらす,討ち散らす,サ行五段,他動詞,「浮き足立った敵の軍勢を討ち散らす」,,,攻めて追い払う,


うちつける,打ち付ける,カ行下一段,他動詞,「雨戸に板を打ちつける」「鴨居に頭を打ちつける」,,釘などで打って取り付ける、強く打つ・ぶっつける,,


うちつづく,打ち続く,カ行五段,自動詞,「打ち続く長雨」「昨年に打ち続く冷害」「白い砂浜の打ち続く海岸」,,,ある現象がとぎれることなく長時間にわたる、同じ現象が間を置いてまた起こる、同じものがつながる,


うちつれる,打ち連れる,ラ行下一段,自動詞,「家族打ち連れてピクニックに出かける」,,,みんな一緒に連れ立って行く・そろって行く,


うちとおす,打ち通す,サ行五段,他動詞,「新作の芝居が大当たりして二ヶ月も打ち通した」「三日間のストを打ち通す」,,,演劇などの興行を長期間続ける、ある行為を最後までやり抜く,


うちとける,打ち解ける,カ行下一段,自動詞,「初対面の相手と打ち解ける」「家庭的な打ち解けた集まり」,,,警戒心がなくなり隔てなく親しむ・気を許す、気楽にくつろぐ,


うちとめる,打ち止める,マ行下一段,他動詞,「表示板を打ち止める」「今日で巡業を打ち止める」,,,物を打ちつけて落ちないようにする、(「うちどめる」とも)芝居や相撲などで一つの興行を終える,

うちとめる,撃ち止める,マ行下一段,他動詞,「獲物を一発で撃ち止める」,,,鉄砲などで撃ち殺す・しとめる,

うちとめる,討ち止める,マ行下一段,他動詞,「一刀のもとに討ち止める」,,,切り殺す,


うちとる,討ち取る,ラ行五段,他動詞,「敵将を討ち取る」,,,武器を使って相手を殺す,

うちとる,打ち取る,ラ行五段,他動詞,「フルセットの末、強豪を打ち取る」「凡打に打ち取る」,,,試合などで相手を負かす,


うちなおす,打ち直す,サ行五段,他動詞,「タイプを打ち直す」「布団の綿を打ち直す」,,,改めてもう一度打つ、打ったりたたいたりしてもとのようにする・うちかえす,


うちならす,打ち鳴らす,サ行五段,他動詞,「半鐘を打ち鳴らす」,,,たたいて鳴らす,


うちぬく,打ち抜く,カ行五段,他動詞,「釘が板壁を打ち抜く」「玩具の型を撃ち抜く」「二部屋を打ち抜いた宴会場」「二十四時間ストを打ち抜く」,,,強くたたいたり突き刺したりして穴をあける、厚紙や金属板に型を当ててその型どおりに抜き出す、壁や仕切りを取り外す・ぶちぬく、予定した通りに最後まで行う,


うちぬく,撃ち抜く,カ行五段,他動詞,「銃弾を胸板を撃ち抜く」「弾が尽きるまで撃ちぬく」,,,銃砲などをうって物を貫く、最後の最後までうつ,


うちのめす,打ちのめす,サ行五段,他動詞,「挑戦者を打ちのめす」「相次ぐ天災に打ちのめされる」,,,立ち上がれなくなるほどなぐりつける、再起できないほどの大打撃や大損害や苦痛を与える・特に精神的にひどくまいらせる。「ぶちのめす」と同字,


うちはじめる,打ち始める,マ行下一段,他動詞,「除夜の鐘を打ち始める」,,,打つことを始める,


うちはずす,撃ち外す,サ行五段,他動詞,「的を撃ち外す」,,,撃ちそこなう,


うちはたす,討ち果たす,サ行五段,他動詞,「仇を討ち果たす」,,,殺してしまう・またたたきのめす,


うちはやす,打ち囃す,サ行五段,他動詞,「鉦や太鼓を打ち囃す」「仲間から打ち囃される」,,,太鼓などを打って調子をとる、はやしたてる・おだてあげる,


うちはらう,打ち払う,ワ行五段,他動詞,「埃を打ち払う」「降りかかる火の粉を打ち払う」「異国船を打ち払う」,,,たたいたりふるったりして払いのける、攻撃して追い払う,


うちひしぐ,打ち拉ぐ,ガ行五段,自動詞,「悲しみに打ちひしがれる」,,,(主に受身の形で)精神的な衝撃などで気力を完全になくさせる・意気消沈させる,


うちひらく,打ち開く,カ行五段,他動詞,「扉を打ち開く」「荒れ地を打ち開く」,,,大きく開く・また勢いよく開く、山野を開拓する,

うちふる,打ち振る,ラ行五段,他動詞,「小銭を打ち振る」,,,振り動かす・しきりに振る,


うちほろぼす,討ち滅ぼす,サ行五段,他動詞,「敵を残らず討ち滅ぼす」,,,攻め滅ぼす・討って滅ぼす,


うちまかす,打ち負かす,サ行五段,他動詞,「昨年の優勝校を打ち負かす」「議論では徹底的に打ち負かされた」,,,打って負かす・特に野球などで打撃力で相手を破る、すっかり負かす・完全にやっつける,


うちまくる,打ち捲る,ラ行五段,他動詞,「ヒットを打ちまくる」,,,続けざまに盛んにうつ,

うちまくる,撃ち捲る,ラ行五段,他動詞,「機関銃を撃ちまくる」,,,銃器などを続けざまに盛んにうつ,


うちまたがる,打ち跨がる,ラ行五段,自動詞,「颯爽と馬に打ち跨がる」,,,またがって乗る,


うちもらす,討ち漏らす,サ行五段,他動詞,「敵将を討ち漏らす」,,,討ち取ることができず逃がしてしまう,


うちやぶる,打ち破る,ラ行五段,他動詞,「ドアを打ち破る」「沈黙を打ち破る」,,,強い力で叩き壊す、「破る」を強めて。「ぶちやぶる」と同字,

うちやぶる,討ち破る,ラ行五段,他動詞,「大敵を討ち破る」,,,相手を攻めて負かす・撃破する,


うちよせる,打ち寄せる,サ行下一段,自動詞,「岸壁に高波が打ち寄せる」「敵の大軍が打ち寄せる」「打ち寄せられた流木」,,,波や多くの人が重なり合うように寄せてくる・押し寄せる、波が物を岸の方に運ぶ,


うちわる,打ち割る,ラ行五段,他動詞,「瓦を打ち割る」「原を打ち割って話す」,,,打ってくだく・たたき割る、悩みや心の中を包み隠さずに全部話す・打ち明ける,



【うつ】

うつ,打つ,タ行五段,他動詞,「平手で打つ」「滝に打たれる」「後頭部を強く打つ」「太鼓を打つ」「ホームランを打つ」「鼻を打つ消毒薬の匂い」「雄渾な筆致が読者を打つ」「田を打つ」「蕎麦を打つ」「箔を打つ」「太刀を打つ」「電報を打つ」「タイプを打つ」「藁を打つ」「投網を打つ」「庭に水を打つ」「つぶてを打つ」「杭を打つ」「梁を打つ」「鍼を打つ」「注射を打つ」「高札を打つ」「目盛りを打つ」「読点を打つ」「掛け軸の裏を打つ」「緒を打つ」「縄を打たれた罪人」「芝居を打つ」「バクチを打つ」「ストを打つ」「手金を打つ」「逃げを打つ」「寝返りを打つ」「磯打つ波」「脈打つ」,相互「うたれる」,,物を他の物に向けて強く当てる・たたく・ぶつ・勢いよくぶつける・たたいて鳴らす・打ち合わせて音を立てる・たたいて移動させる・当てて飛ばす・強く刺激する・心に強い感動を与える、物事をしたり物を作ったりする・鍬などで耕す・たたいて平たくのばしたり鍛えたりして作る・キーをたたいて信号を送る・発信する・また印字する、布や綿やわらなどをたたいてつやを出したりやわらかくしたりする、広がるように投げる・まいて散らす・まきかける・目標めがけて投げる、しっかりと取り付ける・たたいて中へ入れ込む・さし入れる・突きさす・付け留めて高く掲げる・しるしをつける・しっかりと全体に張る・ひもや糸などを組み合わせてよる・縄で縛る・縄をかける、ある事を行う・相撲や芝居などの興行をする・碁やばくちなど勝負事をする・手段や方策を施す・そのような動作をする・参拝をする・また巡礼をする、動きが規則正しく繰り返される,

うつ,討つ,タ行五段,他動詞,「かたきを討つ」「不義を討つ」「首を討つ」,,,攻撃する・敵を攻めて滅ぼす・征伐する、武器を用いて傷つけたり殺したりする,

うつ,撃つ,タ行五段,他動詞,「拳銃で撃つ」,,,銃器などの弾を発射する,

うつ,射つ,タ行五段,他動詞,「標的を射つ」,,,弓の矢を放つ,


うつける,空ける(虚ける),カ行下一段,自動詞,「うつけた顔つき」,,,気が抜けたようになる・ぼんやりする,


うつしだす,映し出す(写し出す),サ行五段,他動詞,「アルプスの山々を画面いっぱいに映し出す」「当時の風俗を巧みに映し出した小説」,,,光を当てて映像をスクリーンなどに現す、見聞したり調べたり考えたりしたことを絵や文章に書き表す,


うつしとる,写し取る,ラ行五段,他動詞,「原因を写し取る」,,,もとのとおりに書き取る・書き写す,


うつす,写す,サ行五段,他動詞,「手本を写す」「友達のレポートを写す」「竜安寺の石庭を写した庭」「情景を写す」「花を写す」,相互「うつる」,,文書や絵などを元のとおりに書き取る・まねてそのとおりに書く・転写する・模写する、ある物をまねてそのとおりの形につくる・模造する、見聞したことを文章や絵で表現する・描写する、写真や映画に撮る・撮影する,

うつす,映す,サ行五段,他動詞,「鏡に姿を映す」「スライドを映して見せる」『当時の世相をよく映している歌謡曲」,相互「うつる」,,反射や投影などによって物の形や姿を他の物の表面に現す、映像をスクリーンやブラウン管などの上に現し出す・映写する、ある物事の影響を他のものに現し示す・反映する,

うつす,移す(遷す),サ行五段,他動詞,「住まいを移す」「首都を遷す」「庶務課に移す」「小皿に移す」「視線を移す」「別の相手に心を移す」「時を移さず実行する」「風邪を移される」「花をすって生地に色を移す」「計画を実行に移す」,相互「うつる」,,位置や地位を変える・他の所へ持っていく・また中身を別のものに入れ替える、目の向きや関心の対象を変える、時を過ごす・時間を経る、伝染させる、色や香りを他の物にすりつけて染み込ませる、物事を別の段階に進める,

うつす,遷す,サ行五段,他動詞,「伏見稲荷を遷して守護神とする」,相互「うつる」,,神仏の座所を動かす・分けて他のところに祀る,


うっする,鬱する,サ行変格活用,自動詞,「なんとなく気が鬱する」,,,心がふさぎ気持ちが晴れ晴れしない・心が沈む,


うったえる,訴える,ア行下一段,自動詞,「警察に訴える」「同級生の乱暴を先生に訴える」「腹痛を訴える」「空腹を訴える」「腕力に訴える」「良識に訴える」,,,物事の善悪正邪の判定を求めて裁判所などの機関に申し出る・申し立てる・告訴する、有識者などに物事の是非の判断を求めて申し出る、他人の理解や同情や救いなどを強く期待して不満や不平や苦しみなどを言い知らせる、強い手段を用いて事を解決しようとする、感覚や感情に働きかける,


うっちゃらかす,打っ遣らかす,サ行五段,他動詞,「勉強をうっちゃらかして遊んでいる」,,,物事を打ち捨てたままにしておく・ほったらかす,


うっちゃる,打っ遣る(打っ棄る),ラ行五段,他動詞,「窓からゴミをうっちゃる」「仕事をうっちゃって遊び歩く」「寄りをこらえてうっちゃる」「契約直前までいってうっちゃられた」,,,投げ捨てる、そのままにしておく・ほうっておく・ほったらかす、相撲でうっちゃりをする、土壇場で形勢を逆転させる,


うってかわる,打って変わる,ラ行五段,自動詞,「昨日とは打って変わって快晴になった」,,,前の状態や態度と全く変わる・がらりと変わる,


うってでる,打って出る,ダ行下一段,「敵の正面に打って出る」「知事選挙に打って出る」,,,敵に対して攻撃に出る、活動の場にみずから進んで出る,


うつぶける,俯ける,カ行下一段,他動詞,「顔を俯ける」,相互「うつぶく」「うつぶせる」,,「うつむける」と同字で同意,


うつぶく,俯す,サ行五段,自動詞,「ベッドに俯く」,相互「うつぶける」「うつぶせる」,,「うつむく」と同字で同意,


うつぶせる,俯せる,サ行下一段,自動詞,「床に俯せる」「コップを俯せる」,,,顔を下に向けてからだを伏せる・腹を下にして横たわる、物を下向きに置く,


うつむく,俯く,カ行五段,自動詞,「恥ずかしげに俯く」,相互「うつむける」,対語「あおむく」,顔が下の方へ傾く・下を向く。「うつぶく」と同字,


うつむける,俯ける,カ行下一段,他動詞,「顔を俯けて立つ」「桶を俯ける」,相互「うつむく」,対語「あおむける」,顔を下へ向ける・うつむくようにする、器物の口などを下の方へ向ける。「うつぶける」と同字,

うつりかわる,移り変わる,ラ行五段,自動詞,「流行が移り変わる」,,,時とともに変わっていく,


うつりゆく,移り行く,カ行五段,自動詞,「年ごとに移り行く世界情勢」,,,しだいに変わってゆく・また時が過ぎ行く,


うつる,写る,ラ行五段,自動詞,「にやけた顔で写っている」「裏のページの絵が写って読みにくい」,相互「うつす」,,写真に姿や形が現れる・写真が撮れる、下にある文字や絵が紙などを通して透けて見える,

うつる,映る,ラ行五段,自動詞,「鏡に映った顔」「障子に映る人影」「電波障害でテレビがよく映らない」「あの人には赤がよく映る」「初めての人には奇異に映る風習」,相互「うつす」,,姿や形や影などが反射や投影によって他の物の上に現れる、映像がスクリーンやブラウン管などの上に現れる、色や物の配合がよくつりあいがとれている・また付属的なものが本体と調和する、人の目にある印象を与える・映ずる,

うつる,移る(遷る),ラ行五段,自動詞,「新居に移る」「営業部に移る」「興味が他に移った」「次の議題に移る」「すぐさま行動に移る」「時代が移る」「石鹸の匂いが移る」「風邪が移る」「火が隣家に移った」「父の癖が子にも移る」,相互「うつす」,,位置が変わる・場所や地位や配置などが変わる、関心の対象が変わる・物事や人の性質や傾向や状態などが変わる、時間が過ぎる、色やにおいなどが他の物に染みつく、病気や物の勢いや傾向などが他に及ぶ,

うつる,遷る,ラ行五段,自動詞,「都が遷る」,相互「うつす」,,移転する,


うつろう,移ろう,ワ行五段,他動詞,「木の間を移ろう月の光」「時とともに移り行く町並み」,,,位置や住居を変える・移動する、心変わりする・変心する、移り変わっていく・物事がしだいに衰えてゆく,



【うて】

うでる,茹でる,ダ行下一段,自動詞,,,「ゆでる」の音変化,



【うと】

うとむ,疎む,マ行五段,他動詞,「自分勝手なので皆から疎まれる」,,,いやだと思う・嫌って遠ざける・うとんずる,


うとんじる,疎んじる,ザ行上一段,他動詞,「仲間に疎んじられる」,,,「うとんずる」の音変化,


うとんずる,疎んずる,サ行変格活用,他動詞,「部外者を疎んずる」「提案を疎んずる」,,,嫌ってよそよそしくする・遠ざけて親しまない・うとむ・うとんじる,



【うな】

うながす,促す,サ行五段,他動詞,「促されてようやく席を立つ」「注意を促す」「新陳代謝を促す」「町の発展を促す」,,,物事を早くするようにせきたてる・またある行為をするように仕向ける・催促する、物事の進行をすみやかにさせる・促進する,


うなされる,魘される,ラ行下一段,自動詞,「悪夢にうなされる」,,,恐ろしい夢を見るなどして眠ったまま苦しそうな声を立てる,


うなずく,頷く(首肯く),カ行五段,自動詞,「係員の説明にいちいち頷きながら聞き入る」,相互「うなずける」,,承諾や同意などの気持ちを表すために首を縦に振る,


うなずける,頷ける(首肯ける),カ行下一段,他動詞,「彼が腹を立てるのも頷ける」「頷けない回答だ」,相互「うなずく」,,もっともだと思われる・納得がいく・了解できる,


うなだれる,項垂れる,ラ行下一段,自動詞,「悲しみにうなだれる」「うなだれて説明を聞く」,,,失望や悲しさや恥ずかしさなどのために力なく首を前に垂れる・うつむく,


うなる,唸る,ラ行五段,自動詞,「痛くてうんうん唸る」「犬が唸る」「モーターが唸る」「風が唸る」「義太夫を唸る」「満員の観衆を唸らせる」「腕が唸る」「鐘が唸るほどある」,,,力を入れたり苦しんだりするときに長く引いた低い声を出す・うめく、獣が低く力の入った声を出す、鈍く低い音を長く響かせながら出す、謡曲や浄瑠璃などをのどをしぼるように低音でうたったり語ったりする、感嘆のあまり思わず声を出す・ひどく感心する、内に満ちている力が、あふれ出るばかりになる,



【うぬ】

うぬぼれる,自惚れる(己惚れる),ラ行下一段,自動詞,「美人だと自惚れる」,,,実際以上に自分がすぐれていると思い込んで得意になる,



【うね】

うねる,畝る,ラ行五段,自動詞,「山道がうねる」「余波で波が大きくうねる」,,,曲がりくねりながら続く、上下左右に大きく波うつ・またうねりが寄せる,



【うは】

うばいあう,奪い合う,ワ行五段,他動詞,「電車の席を奪い合う」,,,数に限りのあるものを争って取り合いをする,


うばいとる,奪い取る,ラ行五段,他動詞,「財布を奪い取る」「玉座を奪い取る」,,,他人の物を無理に自分の物にする・無理やりに取る,


うばう,奪う,ワ行五段,他動詞,「金品を奪う」「自由を奪う」「地位を奪う」「命を奪う」「地表の熱を奪う」「雪で通勤の足が奪われる」「観客の目を奪う華麗な演技」「あまりの美しさに心を奪われる」「三振を奪う」「タイトルを奪う」,,,他人の所有するものを無理に取り上げる、取り去る・取り除く、注意や関心などを強く引きつける・夢中にさせる、競技などで得点する・また獲得する,



【うま】

うまる,埋まる,ラ行五段,自動詞,「流れ込む土砂で池が埋まる」「広い講堂が聴衆で埋まる」「庭が花で埋まる」「雪崩で埋まる」「赤字が埋まる」「部長のポストはまだ埋まらない」,相互「うめる」,,くぼんだ所に物が詰まっていっぱいになる・あいている場所が人や物でいっぱいになる、物に覆われてその下になり見えなくなる・うずもれる、欠けたり不足したりしているところの補いがつく・補塡される。「うずまる」と同字,


うまれあわす,生まれ合わす,サ行五段,自動詞,「今の時代に生まれ合わしたのも何かの因縁だ」,,,「うまれあわせる」の音変化,


うまれあわせる,生まれ合わせる,サ行下一段,自動詞,「太平の世に生まれ合わせる」,,,ある事が起こったまたはある状態になったその時期に生まれる。うまれあわす,


うまれおちる,生まれ落ちる,タ行上一段,自動詞,「生まれ落ちてこのかた日本が出たことがない」,,,この世に生まれ出る,


うまれかわる,生まれ変わる,ラ行五段,自動詞,「鳥に生まれ変わりたい」「別人のように生まれ変わる」,,,死後ほかのものになって再び生まれてくる、心を入れかえて性格や行いなどが一変する,


うまれつく,生まれ付く,カ行五段,自動詞,「生まれついてのおしゃべり」「損な性分に生まれついた」,,,生まれながらにしてその身に備わっている,


うまれる,生まれる(産まれる),ラ行下一段,自動詞,「子猫が四匹産まれる」「商家に生まれる」「最近生まれたばかりの制度」「次から次へと疑問が生まれる」,相互「うむ」,,子が母親の胎内から出る・また卵からかえる・出生する・誕生する、新しく作り出されて世に出る・物事が新たにできる、ある状況や感情などが生じる。とくに「産」は出産・産卵など生命に関する事柄,



【うみ】

うみおとす,産み落とす(生み落とす),サ行五段,他動詞,「玉のような子を産み落とす」,,,子や卵を産む,


うみだす,生み出す(産み出す),サ行五段,他動詞,「母馬が子を産み出そうとして息む」「新製品を生み出す」「余暇を生み出す」「奇抜なアイデアを生み出す」「商売も軌道に乗って利益を生み出す」「雌鳥が成長して卵を産みだした」,,,子や卵を母胎から外に出す・産む、新しいもの今までなかったものを作り出す・また新しいことを考え出す、もうけを作り出す、産みはじめる,


うみつかれる,倦み疲れる,ラ行下一段,自動詞,「単純な作業に倦み疲れる」,,,あることをし続けてそれ以上続けるのがいやになり疲労してしまう・うんざりして疲れる,


うみつける,産み付ける(生み付ける),カ行下一段,「海藻に卵を産み付ける」,,,魚や虫などが卵を産んで他の物に付着させる,



【うむ】

うむ,生む(産む),マ行五段,他動詞,「卵を産む」「利が利を生む」「名作を生む」「疑惑を生む」「いろいろな噂を生む」,相互「うまれる」,,胎児や卵を母体から外に出す・出産する・分娩する、物事を新たに生じる・新しく作り出す、ある事態や判断を生じさせる。とくに「産」は出産・産卵など生命に関する事柄,

うむ,倦む,マ行五段,自動詞,「倦むことなく励む」,,,退屈する・横になる・飽きる。「あぐむ」と同字,

うむ,熟む,マ行五段,自動詞,「柿の実が熟む」,,,果実が熟して柔らかくなる。「うれる」に同じ,

うむ,膿む,マ行五段,自動詞,「傷口が膿んで痛む」,,,腫れものや傷が膿を持つ,



【うめ】

うめあわす,埋め合わす,サ行五段,他動詞,「不足分を埋め合わす」,,,「うめあわせる」の音変化,


うめあわせる,埋め合わせる,サ行下一段,他動詞,「赤字を借入金で埋め合わせる」「忘れた結婚記念日を埋め合わせる算段をする」,,,損失や不足を他のもので補う・償う,


うめく,呻く,カ行五段,自動詞,「下腹を押さえて呻く」「番犬が呻く」,,,痛さや苦しさのあまり低い声をもらす、獣などが低くうなる,


うめたてる,埋め立てる,タ行下一段,他動詞,「沼を埋め立てて宅地にする」,,,川や海などに土砂を入れて埋め陸地にする,


うめる,埋める,マ行下一段,他動詞,「城の堀を埋める」「壺を庭に埋める」「火種を灰に埋める」「観衆が会場を埋めた」「赤字を埋める」「空白を埋める」「風呂を埋める」,相互「うまる」,,ある部分や範囲を物でふさぐ・くぼんでいるところに物を詰めてくぼみをなくす、穴などに物を入れ上に何かをかぶせて見えなくする・人や物である場所をいっぱいにする・みたす・不足や損失を補う、水などを加えて温度を下げたり濃度を薄めに整えたりする。「うずめる」と同字,



【うも】

うもれる,埋もれる,ラ行下一段,自動詞,「雪に埋もれた家」「埋もれている逸材」,相互「うめる・うまる」,,砂や土などに覆われて見えなくなる・埋没する、才能や真価や業績などが世の中に知られないでいる。「うずもれる」と同字,



【うや】

うやまう,敬う,ワ行五段,他動詞,「師と敬う」「老人を敬う」,,,相手を尊んで礼を尽くす・尊敬する,



【うら】

うらがえす,裏返す,サ行五段,他動詞,「畳を裏返す」「裏返して言えば」,相互「うらがえる」,,表と裏とを逆にする、物事を逆の立場から見る,


うらがえる,裏返る,ラ行五段,自動詞,「翼が裏返る」「声が裏返る」「裏返って寝首を掻く」,相互「うらがえす」,,裏が返って表になる・ひっくり返る、味方が敵となる・裏切る・心変わりする,


うらがれる,末枯れる,ラ行下一段,自動詞,「うら枯れた野山を歩く」,,,冬が近づき草木の枝先や葉先が枯れる,


うらぎる,裏切る,ラ行五段,他動詞,「同志を裏切る」「信頼を裏切る」「おおかたの予想を裏切る」,,,味方に背いて敵方につく、約束や信義や期待などに反する,


うらづける,裏付ける,カ行下一段,他動詞,「犯行を裏づける新たな証拠」,,,布や紙などを物の裏につけて強くする・裏打ちする、ある事が確かであることを証拠立てる・物事を確実なものとする,


うらなう,占う,ワ行五段,他動詞,「易者に占ってもらう」「今年のペナントレースを占う」,,,現れた兆しや形象などによって人の運勢や将来の成り行きや物事の吉凶などを判断する・また単に先行きを判断する意にも用いる,


うらぶれる,うらぶれる,ラ行下一段,自動詞,「うらぶれた生活」,,,落ちぶれて惨めなありさまになる・不幸な目にあったりしてみすぼらしくなる,


うらむ,恨む(怨む),マ行五段,他動詞,「冷たい態度を恨む」「世の中を怨む」,,,ひどい仕打ちをした相手を憎く思う気持ちをもちつづける、自分の思うようにならない状況に不満や悲しみを持ちつづける。他に「恨」は不平に思う・悲しむ・悔しむ、「怨」は残念に思う,

うらむ,憾む(恨む),マ行五段,他動詞,「機会を逸したことが憾まれる」,,,望みどおりにならず残念に思う,


うらやむ,羨む,マ行五段,他動詞,「人も羨む仲」「同輩の出世を羨む」,,,他の人が恵まれていたり自分よりもすぐれていたりするのを見て自分もそうありたいと思う、他人のすぐれた才能や恵まれた状態を不満に思う,



【うり】

うりあげる,売り上げる,ガ行下一段,他動詞,「在庫品を売りあげる」「目標額を売り上げる」,,,商品を全部売りおわる・売り尽くす、ある期間の商品の代金がある金額に達する,


うりあるく,売り歩く,カ行五段,他動詞,「野菜を売り歩く」,,,商品を売りにあちこち歩き回る,


うりいそぐ,売り急ぐ,ガ行五段,他動詞,「株を売り急ぐ」,,,売れる機会をのがすことを恐れたり金が急に必要になったりして急いで売ろうとする,


うりおしむ,売り惜しむ,マ行五段,他動詞,「蔵書を売り惜しむ」,,,値段が上がるのを見越したり未練があったりして売ることを控える,


うりきる,売り切る,ラ行五段,他動詞,「新製品を一日で売り切る」,相互「うりきれる」,,商品を全部売ってしまう。・売り尽くす,


うりきれる,売り切れる,ラ行下一段,自動詞,「コンサートのチケットはすぐに売り切れた」,相互「うりきる」,,商品が全部売れてしまう,


うりこむ,売り込む,マ行五段,他動詞,「新製品を売り込む」「志望する会社に自分を売り込む」「情報を売り込む」「機関投資家が積極的に売り込む」「金融株が売り込まれた」,,,上手に説明をして買う気持ちを起こさせ商品を売る・販路を広げる、うまく働きかけて相手に認められ信用を得る、金品を受ける約束で進んで人に秘密などを知らせる、(商品先物取引や株式市場などで)勢いづいて売る・大量に売る・またじっくり腰を据えて売る,


うりさげる,売り下げる,ガ行下一段,他動詞,「公有地を売り下げる」,,対語「かいあげる」,政府などから物品を民間に売り渡す・払い下げる・下げ渡す,


うりさばく,売り捌く,カ行五段,他動詞,「在庫品を売り捌く」,,,商品を広い範囲に上手に売る,


うりしぶる,売り渋る,ラ行五段,自動詞,「値上がりを見越して業者が売り渋る」,,,売るのを手控える・たやすく売らない,


うりだす,売り出す,サ行五段,「指定券を九時に売り出す」「新型車を売り出す」「特別価格で売り出す」「女優として売り出す」,,,売りはじめる、新しい商品などを市場に出す、宣伝したり景品をつけたりして大いに売る、無名だった人が世間に名を広める・有名になる,


うりたたく,売り叩く,カ行五段,他動詞,「金策のために在庫品を売り叩く」,,,換金の必要から損を承知で売る、相場を下落させるために安い値で盛んに売る,


うりつくす,売り尽くす,サ行五段,他動詞,「閉店までに生モノを売り尽くす」,,,売れるものはすべて売ってしまう・うりきる,


うりつける,売り付ける,カ行下一段,他動詞,「安物を売りつける」,,,無理に買わせようとする・押しつけて売る,


うりとばす,売り飛ばす,サ行五段,他動詞,「資金繰りに家屋敷を売り飛ばす」「二束三文で売り飛ばす」,,,惜しげもなく安い値段で売る・思い切って売り払う・またむちゃな売り方をする,


うりはらう,売り払う,ワ行五段,他動詞,「蔵書を売り払う」,,,すっかり売ってしまう・また思い切りよく売ってしまう,


うりまわる,売り回る,ラ行五段,他動詞,「化粧品を売りまわる」,,,商品を売るためにあちこちに行く・売り歩く,


うりむかう,売り向かう,ワ行五段,自動詞,「買い相場に売り向かう」,,,相場で買い方に対して売りで対抗する,


うりわたす,売り渡す,サ行五段,他動詞,「父祖伝来の土地を売り渡す」「味方を売り渡す」,,,自分の所有物を売って他の人に渡す、自分の利益のために裏切って仲間を敵に渡す,



【うる】

うる,売る,ラ行五段,他動詞,「商品を売る」「土地を売る」,相互「うれる」,対語「かう」,代金と引き換えに品物や権利などを相手に渡す,

うる,売る,ラ行五段,他動詞,「顔を売る」「名を売る」「味で売る店」「仲間を売る」「国を売る」「恩を売る」,相互「うれる」,,自分のことを世間に知られるようにする・また有名になる、自分の利益のために、味方を裏切って敵の利益のために働く、相手に行動させるよう仕掛ける・また押しつける,

うる,得る,ア行下二段,他動詞,「得るところが多い」「承認を得る」,,,「える」と同字の文語調で同意,

うる,得る,ア行下二段,他動詞,「出来得る限りの努力」「ストライキは回避しうる」,,,補助動詞。〜することができる・可能であるの意を表す。「える」と同字の文語調,


うるおう,潤う,ワ行五段,自動詞,「慈雨で田畑が潤う」「地域が潤う」「懐が潤う」,相互「うるおす」,,ほどよい水分を帯びる・水分が行き渡る・湿る、利益や恩恵を受ける、豊かになる・ゆとりができる,


うるおす,潤す,サ行五段,他動詞,「喉を潤す」「民を潤す」「流域一体を潤す大河」「観光が市の財政を潤す」「特需景気が業界を潤す」,相互「うるおう」,,ほどよい水分を与える・湿らせる・ぬらす、利益や恩恵を与える、豊かにする,


うるむ,潤む,マ行五段,自動詞,「霧に潤む街の灯」「目が潤む」「声が潤む」,,,湿りけを帯びる・また水分を帯びてくもったようになる・物の輪郭がぼやける、目に涙がにじむ、涙で声がはっきりしなくなる・涙声になる,



【うれ】

うれえる,憂える(愁える・患える),ア行下一段,他動詞,「日本の将来を憂える」,,,よくないことになるのではないかと心配する・心を痛める・また嘆き悲しむ。心配する・嘆き悲しむ。他に「愁」は思いに沈む、「患」は心に苦しむ意,


うれだす,売れ出す,サ行五段,自動詞,「最近売れ出してきた歌手」,,,売れるようになる・売れはじめる、名が世間に広まってくる・人気が出てくる,


うれのこる,売れ残る,ラ行五段,自動詞,「冷夏でビールが売れ残る」,,,商品が売れないで残る、婚期を過ぎても女性が独身でいる、学生が卒業期になっても就職先が決まらずにいる,


うれる,売れる,ラ行下一段,自動詞,「高値で売れる」「よく売れる新商品」「業界で顔が売れている」「最近売れている小説家」,相互「うる」,,商品などが買われる、世間に知られる・有名になる、人気があってもてはやされる,

うれる,熟れる,ラ行下一段,自動詞,「赤く熟れたトマト」,,,果実や穀物などが十分みのる・実がいる・熟(じゅく)す。「うむ」に同じ。「なれる」と同字,



【うろ】

うろたえる,狼狽える,ア行下一段,自動詞,「嘘がバレてうろたえる」,,,不意を打たれ驚いたり慌てたりして取り乱す・狼狽する,


うろつく,彷徨く,カ行五段,自動詞,「野良犬がうろついている」,,,目的もなくあちこち歩き回る・その辺りを行ったり来たりする・うろうろする,


うろぬく,疎抜く,カ行五段,他動詞,「大根をうろ抜く」,,,間引く・多くあるものの中から間をおいて引き抜く・まびく。「おろぬく」と同字,



【うわ】

うわずる,上擦る,ラ行五段,自動詞,「変に上ずった声」「上ずった行動」,,,声が高く浮ついたような調子になる、興奮して気持ちが高ぶり落ち着きがなくなる・逆上する,


うわつく,浮つく(上つく),カ行五段,自動詞,「気持ちが浮ついて仕事に集中できない」「浮ついた交際」,,,うきうきして落ち着かなくなる・また軽薄な感じがする,


うわまわる,上回る,ラ行五段,他動詞,「昨年を上回る人出」,,対語「したまわる」,ある基準数量を超える・予定量以上になる,


うわむく,上向く,カ行五段,自動詞,「調子が上向く」,,対語「したむく」,物事の状態などがよくなっていく,


うわる,植わる,ラ行五段,自動詞,「見事な松の木が植わっている庭」,相互「うえる」,,植えてある・植えられる,



【うん】

うんずる,倦ずる,サ行変格活用,他動詞,「世の中を倦ずる」,,,嫌だと思う・うんざりする,



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