第10話 動詞(し)

よみ,漢字,活用,自他,用例,相互,対語,補記,


【しあ】

しあう,為合う,ワ行五段,他動詞,「噂をしあっている」,,,物事を互いにする,


しあがる,仕上がる,ラ行五段,自動詞,「設計図が仕上がる」「試合前の調整が仕上がる」,相互「しあげる」,,仕事が終わる・作っていたものが完成する・出来あがる,


しあげる,仕上げる,ガ行下一段,他動詞,「昼夜兼行で工事を仕上げる」「一代で仕上げた店」,相互「しあがる」,,物事を最後の段階までし終える・完成させる、財産や身分などを作り上げる・立身する,



【しい】

しいする,弑する,サ行変格活用,他動詞,「君公を弑する」,,,主君や父など目上の者を殺す・弑逆する。「しする」の慣用読み,


しいたげる,虐げる,ガ行下一段,他動詞,「異教徒を虐げる」,,,むごい扱いをして苦しめる・虐待する・いじめる,


しいる,強いる,ア行上一段,他動詞,「酒を強いる」「予想外の苦戦を強いられる」,,,相手の意向を無視して無理にやらせる・強制する,


しいれる,仕入れる,ラ行下一段,他動詞,「原木を仕入れる」「情報を仕入れる」「新技術を仕入れる」,,,販売や加工のために商品や原料を買い入れる、何かに役立てるために得る・知識などを摂取する,



【しお】

しおえる,為終える,ア行下一段,他動詞,「宿題をし終える」,,,物事を終わりまでやってしまう・しとげる・やり終える,


しおおせる,為果せる,サ行下一段,他動詞,「難工事をしおおせる」,,,物事を最後までやり終える・しとげる・うまくやる,


しおとす,為落とす,サ行五段,他動詞,「肝心の署名をし落とす」,,,なすべきことをうっかりして忘れる,


しおる,為居る,ラ行五段,他動詞,「悪さばかりしおって」,,,しておる・しやがる。他人の行為を軽蔑して言うときに用いる乱暴な言い方,


しおれる,萎れる,ラ行下一段,自動詞,「花が萎れる」「試験に失敗して萎れている」,,,草木が生気を失ってぐったりする、気落ちしてしょんぼりする・元気がなくなる,



【しか】

しかえす,仕返す,サ行五段,他動詞,「同じ作業を仕返す」,,,やり直しをする・改めて行なう・し直す,


しかかる,仕掛かる(仕懸かる),ラ行五段,他動詞,「宿題をしかかったところだ」「しかかっている仕事を済ませる」,相互「しかける」,,物事をし始める・とりかかる、物事をし始めて途中である,


しかくばる,四角張る,ラ行五段,自動詞,「四角張った顔」「そう四角張らずに楽にしなさい」,,,四角形をなす・角張る、改まったり緊張したりして堅苦しい態度をとる,


しかける,仕掛ける,カ行下一段,他動詞,「技を仕掛ける」「喧嘩を仕掛けられる」「罠を仕掛ける」「ダイナマイトを仕掛ける」「ご飯を仕掛ける」「鍋を仕掛ける」,,,相手に対してこちらから働きかける・相手が乗ってくるように扱う・仕向ける、作用するように装置や工夫などを設ける・煮炊きするために火の上にかける,

しかける,仕掛ける,カ行下一段,他動詞,「話をしかけてやめる」「仕事をしかけている」,相互「しかかる」,,動作や作用をし始める・何かをし始めてその中途である,


しかねる,仕兼ねる,ナ行下一段,他動詞,「返事をしかねている」「賛成しかねる」「思わず信用しかねないほど巧妙なウソ」,,,それをすることに抵抗を感じる・それをすることを拒否する・できかねる、(「しかねない」の形で)普通ではしないこともするかもしれない,


しがみつく,しがみつく,カ行五段,自動詞,「子どもが母親にしがみつく」「社長の椅子にしがみつく」,,,しっかりと掴んで放すまいとする,


しかめる,顰める,マ行下一段,他動詞,「顔をしかめる」,,,痛みや不快のために眉のあたりにしわを寄せる,


しからしめる,然らしめる,マ行下一段,自動詞,「政治の堕落は国民のしからしめるところだ」,,,そのような結果にさせる・そうさせる,


しかり,然り(爾り),ラ行変格活用,自動詞,「しかり君の言うとおり」,,,そのようである・そのとおりである・そうである,


しかりつける,叱り付ける,カ行下一段,他動詞,「頭ごなしに叱りつける」,,,強く叱る・厳しく叱る,


しかりとばす,叱り飛ばす,サ行五段,他動詞,「有無を言わさず叱り飛ばす」,,,激しい調子で叱る,


しかる,叱る(呵る),ラ行五段,他動詞,「その本分を忘れた学生を叱る」,,,目下の者の言動のよくない点などを指摘して強くとがめる。「叱」は怒鳴る・罵る・責める、「呵」は責める・とがめる・なじる意,



【しき】

しきつめる,敷き詰める,マ行下一段,他動詞,「玉砂利を敷きつけた道」,,,隙間のないように敷く,


しきる,頻る,ラ行五段,自動詞,「雨が降りしきる」,,,補助動詞。しきりに〜する・盛んに〜するの意,

しきる,仕切る,ラ行五段,他動詞,「大部屋を二つに仕切る」「一人で会の運営を仕切る」「三月末に仕切る」「腰高に仕切る」,,,境を作って他のものと区別する・隔てとなるものを設けていくつかの部分に分ける、ある範囲の物事を掌握して処理する・取り仕切る、帳簿または取引の決算をする、相撲で立ち合いの呼吸を合わせる,



【しく】

しく,如く(若く・及く),カ行五段,自動詞,「実力では彼に如く者はいない」,,,「如・若」は同意。「如く」は「ごとく」、「若く」は「わかく」と同字,

しく,敷く(布く・領く),カ行五段,他動詞,「絨毯を敷く」「畳を敷く」「玉砂利を敷く」「座布団を敷く」「女房の尻に敷かれる」「鉄道を敷く」「現自由な捜査網を敷く」「背水の陣を敷く」「箝口令を敷く(布く)」「名望、天下に布く」「松葉が散り敷く(布く)古庭」,,,一面に平らに広げる、一面に平らに並べたり撒き散らしたりする、物を載せるために平らにして下に置く・下に当てる、下に押さえつける、設置する・敷設する、配置する、隅々まで行き渡らせる。「敷」は広げる・押し広げる・並べる・連ねる・撒き散らす・散らばる・治める、「布」は広げる・行き渡らせる・配る,


しくじる,しくじる,ラ行五段,他動詞,「試験をしくじる」「会社をしくじる」「得意先をしくじる」,,,やり損なう・失敗する、過失などのために勤め先や仕事などを失う,


しくむ,,仕組む,マ行五段,他動詞,「仕組まれた罠にハマる」「実際の事件を劇に仕組む」,,,工夫して物事を組み立てる・企てる・内々に計画を立てる、小説や戯曲などの筋を組み立てる・趣向を考える,


しぐれる,時雨れる,ラ行下一段,自動詞,「夕方になって時雨れた」,,,しぐれが降る,



【しけ】

しけこむ,しけ込む,マ行五段,自動詞,「ホテルにしけ込む」「一日中下宿にしけ込んでいた」,,,遊郭などに入り込む・男女が情事のためにある場所に一緒に泊まる、金がなくて家に閉じこもる,


しげりあう,茂り合う(繁り合う),ワ行五段,自動詞,「下草が茂り合う」,,,草や葉が重なって茂る,


しける,湿気る,カ行下一段,自動詞,「湿気たビスケット」,,,湿気を帯びる。「しっける」と同字,

しける,湿気る,ラ行五段,自動詞,「海苔を湿気らないところにしまう」,,,「しける」カ行下一段の音変化,

しける,時化る,カ行下一段,自動詞,「海がしける」「当接はどこもしけた話ばかりだ」「しけた顔」,,,風雨が強く海が荒れる・海が荒れて不漁になる、金回りが悪くなる・ケチケチする、気持ちが落ち込む・しょげる・ふさぎ込む,


しげる,茂る(繁る),ラ行五段,自動詞,「若葉が茂る」「雑草が茂る」,,,草木が生長して枝葉がたくさん生え出る・盛んに生える。「茂」は草木の枝葉が盛んに生長する、「繁」は多くなる・増える・盛んになる・草木がしげるの意,



【しこ】

しごく,扱く,カ行五段,他動詞,「槍をしごく」「帯をしごく」「顎髭をしごく」「合宿で新入部員をしごく」,,,細長いものを握ったり指で挟んだりしてつよく押さえつけるようにしながらその手や指をこするように動かす、厳しく訓練する,

しこなす,為熟す,サ行五段,自動詞,「なんでも器用にしこなす」,,,物事を巧みにやってのける,


しこむ,仕込む,マ行五段,他動詞,「アシカに芸を仕込む」「行儀作法を仕込まれる」「値上がりを見越して大量に仕込む」「開店前に仕込む」「地震に備えて非常食を仕込んでおく」「新しい情報を仕込む」「刀を杖に仕込む」「酒を仕込む」,,,教えてしっかりと身につけさせる・しつける、商売のために商品を買い入れる・飲食店などで料理の下ごしらえをする・料理を作って蓄えておく・必要な物を用意しておく、知識や技術などを自分のものとする、工夫して中に納め入れて作る、酒や味噌や醤油などを作るために原料を混ぜて桶などの入れ物に詰める,



【しす】

しす,資す,サ行五段,自動詞,「県の発展に資さない事実」,,,「しする」の音変化,


じす,辞す,サ行五段,自動詞,「死をも辞さない」「徹夜も辞さず救助活動にあたる」,,,「じする」の音変化,


しすます,為済ます,サ行五段,自動詞,「しすましたりとほくそ笑む」,,,うまくやってのける,


しずまりかえる,静まり返る,ラ行五段,自動詞,「場内が水を打ったように静まり返る」,,,すっかり静かになる,


しずまる,静まる,ラ行五段,自動詞,「会場が静まる」,相互「しずめる」,,物音がやんで静かになる,

しずまる,鎮まる(静まる),ラ行五段,自動詞,「火事が鎮まる」「嵐が鎮まる」「動乱が鎮まる」「怒りが鎮まる」「動機が鎮まる」「歯痛が鎮まる」「太古より鎮まります御霊」,相互「しずめる」,,勢力が衰える・威力がなくなる、騒動や混乱がなくなる・平穏になる、気持ちの乱れや体の痛みなどが無くなる、神霊が鎮座する。「静」は動かない・止まっている・音がしない・黙っている・安らか・穏やか、「鎮」は休まる・安んずる・乱れているものを穏やかにする・傷みや興奮がやわらぐ・押す・押さえつける・止める・とどめるの意,


しずむ,沈む,マ行五段,自動詞,「ボートが沈む」「島が沈む」,,対語「うかぶ・うく」,水面上にあったものが水中に没する・水底へ下降する・水底につく,

しずむ,沈む,マ行五段,自動詞,「夕日が水平線に沈む」,,対語「のぼる」,太陽や月などが地平線や水平線より下へ移動する,

しずむ,沈む,マ行五段,自動詞,「地盤が沈む」「床が沈む」「柱が沈む」「頭が枕に沈む」「機体ががくんと沈む」「ボールが打者の手前で沈む」「不運に沈む」「病に沈む」「物思いに沈む」「悲しみに沈む」「沈んだ声」「沈んだ鐘の音」「全体に沈んだ色調の絵」「黒っぽい背広にグレーのネクタイではネクタイが沈んでしまう」「マットに沈む」「麻雀で一万点沈む」,相互「しずめる」,,周囲より低くなる、下のものにめり込む、飛行する物体や投球などが急にその位置を下げる、望ましくない境遇や状態に陥る・その心境になりきるとくに暗い気持ちになる・落ち込む、地味で落ち着いた感じになる、色や模様などが浮き立たなくなる・存在が目立たなくなる、ボクシングで打ち倒されて立てなくなる、ゲームなどで最初の持ち点以下になる,


しずめる,沈める,マ行下一段,他動詞,「敵の旗艦を沈める」「魚礁を沈める」,相互「しずむ」,対語「うかべる」,沈むようにする・沈ませる,

しずめる,沈める,マ行下一段,他動詞,「ソファーに体を沈める」「苦界に身を沈める」「挑戦者をマットに沈める」,相互「しずむ」,,下のものにめり込ませる、不幸な境遇や望ましくない状況などに陥る、ボクシングで相手を打ち倒して立てなくなる,

しずめる,静める,マ行下一段,他動詞,「場内を静める」「鳴りを静める」,相互「しずまる」,,音声を小さくさせる・静かにさせる,

しずめる,鎮める(静める),マ行下一段,他動詞,「火事を鎮める」「波を鎮める」「暴動を鎮める」「咳を鎮める」「心を鎮める」「神を鎮める社」「御霊を鎮める」,相互「しずまる」,,勢いを削ぐ、騒動や混乱をおさめる、体の痛みや症状や気持ちの乱れなどを落ち着かせる、神霊を安置する・鎮座させる・また霊魂などを落ち着かせる。「静」は動かない・止まっている・音がしない・黙っている・安らか・穏やか、「鎮」は休める・安んずる・乱れているものが穏やかになる・傷みや興奮がやわらぐ・押す・押さえつける・止める・とどめるの意,


しする,死する,サ行変格活用,自動詞,「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」,,,死ぬ,

しする,資する,サ行変格活用,自動詞,「公益に資するところが大きい」,,,助けとなる・役立つ,


じする,治する,サ行変格活用,自動詞,「長年患っていた眼疾が治する」,,,病気が治る・癒える,

じする,治する,サ行変格活用,他動詞,「病を治する」「国を治する」,,,病気を治す・癒やす、治める,

じする,持する,サ行変格活用,他動詞,「権威を持する」「満を持して待つ」「自説を持する」「身を持する」,,,手に持つ・有する、固く守る,

じする,辞する,サ行変格活用,他動詞,「訪問先を辞する」「社長の地位を辞する」「推薦を辞する」「いかなる犠牲も辞さない覚悟」,,,挨拶をして帰る、努めている職や役を辞める・辞職する・辞任する、勧誘や申し出などを断る・辞退する、(「〜を辞せず」「〜も辞さない」などの形で)ためらわずにする,



【しそ】

しそこなう,仕損なう(為損なう),ワ行五段,他動詞,「暗算をし損なう」「免許証の更新をし損なう」,,,やり方を間違えて失敗する・何かをする機会を逃す・仕損じる,


しそんじる,仕損じる(為損じる),ザ行上一段,他動詞,「計算をし損じる」,,,「しそんずる」の音変化,


しそんずる,仕損ずる(為損ずる),サ行変格活用,他動詞,「急いては事を仕損じる」,,,「しそこなう」に同じ,



【した】

じだいがかる,時代掛かる,ラ行五段,自動詞,「時代がかった建物」「時代がかった表現」,,,古めかしく見える・古びてくる・古風で大げさになる・時代めく,


じだいめく,時代めく,カ行五段,自動詞,「時代めいた茶器」,,,「じだいがかる」に同じ,


したいよる,慕い寄る,ラ行五段,自動詞,「先生に慕い寄る弟子は多い」「美しさに惹かれて慕い寄る」,,,そばにいたいと思って近くに行く・慕って近寄る,


したう,慕う,ワ行五段,他動詞,「兄のように慕う」「遠い祖国を慕う」「灯火を慕って虫が飛んでくる」「飼い主を慕ってどこへでもついてくる」「赤ん坊が母を慕って泣く」「その徳を慕って人が集まる」,,,離れている人などを恋しく思う・懐かしく思う、離れがたく思って後を追う、目上の人の人格や識見などに惹かれる・憧れる,


したがう,従う,ワ行五段,自動詞,「案内人に従う」「前を行く人に従って歩く」,相互「したがえる」,,後ろについていく・後に続く,

したがう,従う(随う・順う・遵う),ワ行五段,自動詞,「川の流れに従って下る」「標識に従って進む」「法の定めるところに従う」「指示に従って行動する」「意向に従う」「風に従う葦」「問いに従って答える」「条件に従って賃金が異なる」「見本に従って作る」「業務に従う」「年をとるに従い円満さを増してきた」「登るに従って気温が下がる」,,,沿う・たどる、他の働きに順応する、法律や観衆や意見などに逆らわないでそのとおりにする・意のままになる・服従する・他の力のままに動く・任せる、応じる・順応する・ならう・まねる、携わる・従事する、(「〜に従い」「〜に従って」の形で)〜につれて・〜とともに。「従」は後についていく・追う・おいかける・付き添う・お供する・寄り添う・近づく・そばに行く・なつく・服従する・言うことを聞く・携わる・任せる、「随」は付き従う・寄り添う・続く・追う・聞き入れる・言いなりになる、「順」は寄る・寄り従って逆らわない・沿う・物に寄り添う・ならう・まねる・後に付き従う・帰順する、「遵」は道理や法則に従う・のっとる・寄る・寄り添っていくの意,


したがえる,従える,ア行下一段,他動詞,「部下を従えて視察する」「敵を従える」,相互「したがう」,,引き連れて行く・伴って行く、相手を時分の思い通りにする・服従させる,


しだく,拉く,カ行五段,他動詞,「噛みしだく」「踏みしだく」,,,補助動詞。押しつぶして形を崩す意,


したしむ,親しむ,マ行五段,自動詞,「子どもたちに親しまれる遊び」「幼い頃から親しんだ友」「読書に親しむ」「自然に親しむ」,,,親密に接する・親しくする、いつも接してなじむ,


しだす,仕出す(為出す),サ行五段,他動詞「ようやく仕事をしだす」「精進料理を仕出す」,,,し始める・とりかかる、注文に応じて料理を作って届ける,


したためる,認める,マ行下一段,他動詞,「手紙を認める」,,,書き記す。「みとめる」と同字,


したたらす,滴らす,サ行五段,他動詞,「汗を滴らす」,,,滴り落ちるようにする,


したたる,滴る,ラ行五段,自動詞,「血が滴る」「水も滴るいい男」「緑滴る草原」,,,水などがしずくになって垂れ落ちる、美しさや鮮やかさがあふれるばかりに満ちている,


したてあげる,仕立て上げる,ガ行下一段,他動詞,「仕立て上げたばかりの着物」「一人前の板前に仕立て上げる」「偽物を本物に仕立て上げる」「架空の事件を仕立て上げる」,,,作り上げる、教え込んで一人前にする・育て上げる、本来そうでないものをそれらしく作り上げる・でっち上げる,


したてる,仕立てる,タ行下一段,他動詞,「ドレスを仕立てる」「一人前の職人に仕立てる「悪人に仕立てる」「殺人事件をドラマに仕立てる」「臨時列車を仕立てる」「釣り船を仕立てる」,,,布地を裁って衣服に縫い上げる、教え込んで一人前にする・仕込む・要請する、そうでないものをそれらしく作り上げる、ある出来事を芝居などの作品に作り上げる、ある目的や用途のために特別に乗り物を用意する,


したまわる,下回る,ラ行五段,他動詞,「人出が予想を下回る」「平年より下回る気温」,,対語「うわまわる」,数量がある水準より下になる,


したむく,下向く,カ行五段,自動詞,「景気が下向きはじめる」,,対語「うわむく」,物事の状態が悪い方に向かう,



【しつ】

しつくす,為尽くす,サ行五段,他動詞,「放蕩の限りをし尽くす」,,,余すところなくしてしまう,


しっける,湿気る,カ行下一段,自動詞,「海苔が湿気る」,,,湿気を帯びる。「しける」と同字,


しつける,仕付ける(為付ける),カ行下一段,他動詞,「仕付けない仕事なのではかどらない」「着物の裾を仕付ける」「畑にキャベツを仕付ける」,,,し慣れている・やりつけている、縫い物に仕付けをする、植え付ける・田植えをする,

しつける,躾ける(仕付ける),カ行下一段,他動詞,「子どもを厳しく躾ける」,,,礼儀作法や芸などを教え込む,


しっする,失する,サ行変格活用,他動詞,「機会を失する」「面目を失する」「礼を失した態度」「名を失する」「均衡を失する」「遅きに失した感がある」,,,なくす・失う、あるべきものや状態を欠いたりなくしたりする、(「〜に失する」の形で)〜すぎる・度を越している意を表す,


しつらえる,設える,ア行下一段,他動詞,「部屋に飾り棚を設える」「洋風に設えた客間」,,,こしらえ設ける、部屋などを整え飾りつける,



【して】

しでかす,仕出かす(為出かす),サ行五段,他動詞,「とんでもないことをしでかしたものだ」「何をしでかすかわからない」,,,普通では考えられないような大きなことや大失敗をする・やらかす・やってのける,


してやる,為て遣る,ラ行五段,他動詞,「してやったりとほくそ笑む」「まんまとしてやられる」,,,思い通りにうまくやりおおせる・うまくだまして思いどおりにする,



【しと】

しとげる,仕遂げる(為遂げる),ガ行下一段,他動詞,「難事業をし遂げる」,,,物事を最後まで完全に行なう・やりとげる・しおおせる,


じとつく,じとつく,カ行五段,自動詞,「汗で下着がじとつく」,,,ひどく湿り気を帯びる・じとじとする,


しとめる,仕留める(為留める),マ行下一段,他動詞,「一発で熊を仕留めた」,,,,狙った敵や獲物などを確実に殺す・打ち果たす,



【しな】

しなう,撓う,ワ行五段,自動詞,「本の重さで棚板がしなう」「よくしなう体」,,,弾力があって折れずに柔らかに曲がる・たわむ・しなる,


しなおす,仕直す(為直す),サ行五段,他動詞,「掃除をし直す」「計算をし直す」,,,改めて同じことをもう一度する・やりなおす,


しなす,死なす,サ行五段,他動詞,「餌を忘れて小鳥を死なしてしまった」,,,死ぬようにする・死なせる,


しなだれかかる,撓垂れ掛かる,ラ行五段,自動詞,「背中にしな垂れかかる」,,,人に媚びて寄りかかるようにする・力なさそうに寄りかかる,


しなだれる,撓垂れる,ラ行下一段,自動詞,「雪でしな垂れた枝」「恋人にしな垂れて歩く」,,,重みのためにしなって垂れ下がる、「しなだれかかる」に同じ,


しなびる,萎びる,バ行上一段,自動詞,「野菜が萎びる」「老人の萎びた顔」,,,水分が失われて張りのない縮んだ状態になる、衰えてみずみずしさを失う,


しなる,撓る,ラ行五段,自動詞,「櫓をしならせて力いっぱい漕ぐ」,,,「しなう」に同じ,

しなれる,為慣れる(為馴れる),自動詞,「し慣れた作業」,,,することに慣れる・何度もしていて熟達や熟練する,



【しに】

しにいそぐ,死に急ぐ,ガ行五段,自動詞,「こんな経験で冬山に登るのは死に急ぐようなものだ」,,,死ななくともよいのにわざわざ死のうとする,


しにおくれる,死に後れる(死に遅れる),ラ行下一段,自動詞,「死に後れて生き恥を晒す」「息子に死に後れる」,,,死ぬべき機会を逃して生きている、他の人が死んで自分だけが生き残る・ある人に先に死なれる,


しにかかる,死に掛かる(死に懸かる),ラ行五段,自動詞,「溺れて死にかかった」,相互「しにかける」,,まさに死のうとしている・もう少しで死にそうである,


しにかける,死に掛ける(死に懸ける),カ行下一段,自動詞,「危うく死にかけた」,相互「しにかかる」,,今にも死にそうになる・死に瀕する,


しにかわる,死に変わる,ラ行五段,自動詞,「女に死に変りたい」,,,死んで他のものに生まれ変わる,


しにそこなう,死に損なう,ワ行五段,自動詞,「死に損なって生き恥をさらす」「交通事故で死に損なう」,,,死ぬべきときに死なないで生き残る・死のうとして死ねないでいる、危うく死にかける,


しにたえる,死に絶える,ア行下一段,自動詞,「一族は何年も前に死に絶えた」,,,一家や一門また民族がことごとく死んで血統がなくなる・同種の動物が全部死んでいなくなる,


しにはてる,死に果てる,タ行下一段,自動詞,「一撃であえなく死に果てた」「子孫はみな死に果てた」,,,完全に死んでしまう・命が尽きる、ことごとく死ぬ・死に絶える,


しにわかれる,死に別れる,ラ行下一段,自動詞,「親と死に別れる」,,,一方が死に他方が生き残って永久に別れることになる・死別する,



【しぬ】

しぬ,死ぬ,ナ行五段,自動詞,「交通事故で死ぬ」「世を儚んで死ぬ」「死ぬか生きるかの大問題」「死ぬほどの苦しみ」「死んでも言えない」「一塁で死ぬ」,,対語「いきる」,命がなくなる・息が絶える・自ら命を断つ、囲碁で敵の石を囲まれて取られる、野球でアウトになる,

しぬ,死ぬ,ナ行五段,自動詞,「死んだ金」「陳列する場所を誤るとせっかくの絵も死んでしまう」「目が死んでいる」「風が死ぬ」,,,そのもの本来の力や働きが果たされなかったりうまく利用されなかったりする状態になる・活用されなくなる、そのものが持っている生命感や価値がなくなる・生き生きとたところが失われる・生気がなくなる、働きなどがなくなる・やむ,



【しぬ】

しぬく,為抜く(為貫く),カ行五段,他動詞,「我慢をし抜く」,,,最後までする,



【しの】

しのぐ,凌ぐ,ガ行五段,他動詞,「波濤を凌いで行く」「飢えを凌ぐ」「ピンクを凌ぐ」「風雨を凌ぐ」「日本の夏はしのぎにくい」「壮者を凌ぐ元気」「前作を凌ぐ傑作」「山頂雲を凌ぐ」,,,押し分けて前に進む・乗り越えて進む、困難や苦境などにじっと堪えてなんとか切り抜ける・辛抱して乗り越える・防いで堪え忍ぶ、能力や程度などが他のものを追い抜いて上に出る・他よりまさる,


しのこす,仕残す(為残す),サ行五段,他動詞,「まだし残した仕事がある」,,,土地勇で辞めて後に残す,


しのつく,篠突く,カ行五段,自動詞,「篠突く雨」,,,篠竹を束ねたものが落ちてくるように細いものが密に激しく飛んでくる・雨の激しく降るさまにいう,


しのばせる,忍ばせる,サ行下一段,他動詞,「懐に短刀を忍ばせる」「足音を忍ばせて近づく」,,,人に知られないよう隠し持つ・密かに入れておく、目立たないように物事を行なう,


しのびいる,忍び入る,ラ行五段,自動詞,「敵地に忍び入る」,,,人目につかないようにこっそり入り込む・忍び込む,


しのびこむ,忍び込む,マ行五段,自動詞,「部屋に忍び込む」,,,こっそりと人目につかないようにして中に入る・忍び入る,


しのびなく,忍び泣く,カ行五段,自動詞,「枕に顔をうずめて忍び泣く」,,,密かに泣く・人目をはばかって声を抑えて泣く,


しのびよる,忍び寄る,ラ行五段,自動詞,「枕元にそっと忍び寄る」「背後に忍び寄る黒い影」「忍び寄る秋の気配」,,,気づかれないようにそっと近づく,


しのぶ,忍ぶ,バ行五段,他動詞,「恥を忍んで申し上げます」「不便を忍ぶ」「人目を忍んで通う」「忍ぶ恋」「世を忍ぶ」「物陰に忍ぶ」,,,つらいことを我慢する・じっとこらえる・耐える、自分の存在や行ないを人に気づかれないようにする・外から見えないようにして身を置く・隠れる,

しのぶ,偲ぶ,バ行五段,他動詞,「故郷を偲ぶ」「先師を偲ぶ」「人となりが偲ばれる」「人柄を偲ばせる住まい」,,,過ぎ去った物事や遠くはなれている人や所などを懐かしい気持ちで思い出す・懐かしむ、心惹かれて思いを巡らす・慕わしく思う,



【しは】

しばいがかる,芝居掛かる,ラ行五段,自動詞,「芝居がかった口調」,,,物の言い方や動作が芝居のような誇張した調子になる・いかにも大袈裟に振る舞う,


しばいじみる,芝居染みる,マ行上一段,自動詞,「芝居じみた振る舞い」,,,作り事めいている・芝居がかる,


しばたく,瞬く,カ行五段,他動詞,「目を瞬く」,,,「しばたたく」の音変化。「しばたたく・またたく・まばたく」と同字,


しばたたく,屡叩く(瞬く),カ行五段,他動詞,「煙がしみて目を瞬く」,,,しきりにまばたきをする・めをぱちぱちさせる。「しばたく・またたく・まばたく」と同字,


しはらう,支払う,ワ行五段,他動詞,「ガス代を支払う」,,,代金や料金を払い渡す・金銭の支払いをする,


しばりあげる,縛り上げる,ガ行下一段,他動詞,「後ろ手に縛り上げる」,,,しっかりと縛る・縄などでぐるぐる巻きに縛る,


しばりつける,縛り付ける,カ行下一段,他動詞,「柱に縛りつける」「義理に縛りつけられる」,,,ある物に縛って離れないようにする・くくりつける、自由な行動をとることができない状態におく,


しばる,縛る,ラ行五段,他動詞,「古新聞を紐で縛る」「後ろ手に縛る」「規則で縛る」「時間に縛られる」,,,縄や紐などを巻きつけ一つにまとめて結ぶ・動きがとれないように紐や縄などで巻きつける・結わえる・くくる、自由にできないように制限する・束縛する,


しばれる,しばれる,ラ行下一段,「今夜はしばれる」,,,(東北や北海道地方で)厳しく冷え込む・また凍る,



【しび】

しびれる,痺れる,ラ行下一段,自動詞,「正座して足が痺れる」「感電して痺れた」「ジャズ演奏に痺れる」,,,体の一部または全体の感覚が失われ自由がきかなくなる、電気などを感じてビリビリ震える、心を奪われてうっとりとする・強烈な刺激を受けて陶酔する,



【しふ】

しぶく,繁吹く(重吹く),カ行五段,自動詞,「しぶいてあたりがかすむ」「血がしぶく」,,,雨まじりの風が吹きつける・激しい雨が吹き付けるように降る、しぶきが飛び散る,


しぶる,渋る,ラ行五段,自動詞,「筆が渋る」「売れ行きが渋る」「出席を渋る」「返事を渋る」「腹が渋る」,,,物事がすらすらと運ばなくなる・円滑に進まなくなる、気が進まない様子をする・嫌がってなかなか実行しない、渋り腹で通じが悪くなる,



【しほ】

しぼむ,萎む(凋む),マ行五段,自動詞,「花が萎む」「風船が萎む」「気持ちが萎む」「夢が萎む」,,,草木などが生気をなくして萎れたり縮んだりする、いっぱいに膨らんでいたものが張りを失い縮む、好ましいものへの期待で大きく膨らんでいたものが勢いを失って小さくなる。「萎」はなえる・しおれる・しなびる・枯れる・病む・悩む、「凋」はしおれる・寒気や霜などで草木がしおれる・なえる・衰える・おちぶれる・勢いがなくなるの意,


しぼりあげる,絞り上げる(搾り上げる),ガ行下一段,他動詞,「すべての洗濯物を絞り上げる」「反省するよう徹底的に絞り上げる」「国民から税金を絞り上げる」「声を絞り上げて応援する」「映写幕を絞り上げる」,,,すっかり絞り終わる・完全に絞る、容赦せず責める、強引に金品を出させ取れるだけ取る、苦しげな声を張り上げる、幕などを紐でくくりながら高く上げる,


しぼりだす,絞り出す(搾り出す),サ行五段,他動詞,「チューブの絵の具を搾り出す」「アイデアを搾り出す」「腹の底から声を絞り出す」,,,強く押したりねじったりして中に含まれているものを出す、なかなか出ない声や知恵などを努力してやっと出す,


しぼりとる,絞り取る(搾り取る),ラ行五段,他動詞,「果汁を絞り取る」「なけなしの金を搾り取られる」,,,しぼって含まれている液体を外に出す、金品などをすっかり取り上げる・絞り上げる,


しぼる,絞る(搾る),ラ行五段,他動詞,「雑巾を絞る」「裾を搾る(ひどく泣く意)」「牛乳を搾る」「ぶどうを搾る」「声を絞って応援する」「無い知恵を絞る」「膏血を搾る」「こってり絞られる」「猛練習で徹底的に絞られた」,,,水などが染み込んだ布などを強くねじって水分を出す・強く押して締めつけたり握ったりしてそのものに含まれている水分や液を取り出す、簡単には出てこないものを努力してまた無理に出そうとする・無理に出させて取る・むごく取り立てる・しぼりとる、(「油をしぼる」の略で)ひどく責めたり叱ったりする・厳しく鍛える。「絞」はねじって水分を抜く・責め苦しめる、「搾」は締めつけて液体を取る・無理に出させる意。「絞」はねじるものを「〜を」に用い、「搾」はねじった結果出てきたものを「〜を」に用いる,

しぼる,絞る,ラ行五段,他動詞,「傘を絞る」「袋の口を絞る」「幕を絞る」「捜査の網が絞られる」「問題点を絞る」「的を絞る」「ボリュームを絞る」「弓を絞る」「差し手を絞る」,相互「しまる」,,広がった状態のものを小さくする・すぼめたりくくって縮めたり押し縮めて片寄せたりしてまとめる・範囲を狭める・整理して取り上げる範囲をごく小さく限定する、カメラのレンズの絞りを小さくする・ラジオなどの音量を小さくする、弓を力いっぱい十分に張る、相撲で自分の脇に相手の腕を挟み相手の重心を浮かせるようにして締めつける,



【しま】

しまいこむ,仕舞い込む,マ行五段,自動詞,「物置に仕舞い込む」,,,物を奥まったところへしまう,


しまう,仕舞う(終う・了う),ワ行五段,他動詞,「仕事をしまう」「営業不振で店をしまう」「予定より仕事が早くしまった」「今年は花見をせずにしまった」「夏物をしまう」「雛人形をしまう」「胸のうちにしまっておく」,,,続いていた物事を底で終わりにする・終業する・商売などを辞める・廃業する・たたむ、終わりになる・終わる、使用したもの大切なものなどを元の場所や入れ物などの中に納める・片付ける。「終」はおしまいになる・完了する・尽きる・無くなる・死ぬ(とくに老人の死をいう)、「了」はおわる・おえる・すむの意。「仕」は動詞「す」の連用形なので漢字で書くなら「仕舞う」に統一,

しまう,仕舞う(終う・了う),ワ行五段,他動詞,「早く食べてしまいなさい」「所帯染みてしまう」「呆れてしまう」「負けてしまった」「まずいところを見られてしまった」,,,補助動詞。その動作や行動が完了する・すっかりその状態になる、そのつもりでないのにある事態が実現する意,


じまう,じまう,ワ行五段,他動詞,「死んじまう」「残りの酒をついじまう」,,,連語。補助動詞「〜てしまう」の音変化,


しまる,絞まる,ラ行五段,自動詞,「マフラーで首が絞まって苦しい」,相互「しぼる・しめる」,,首などが周りからきつく押さえつけられる,

しまる,締まる,ラ行五段,自動詞,「帯が締まる」「固く締まった筋肉」「身の締まるような冷気」「締まった口元」「最後まで締(緊)まっていこう」「彼が入ると座が締(緊)まる」「締(緊)まらない話」「さすがの放蕩児も締まってきた」「こう物価高では締まらざるをえない」「相場が締まってきた」,相互「しめる」,,固くひねったり強く引っ張ったりして緩みや空きのない状態になる、体つきや顔つきにたるんだところがなく引きしまる、(「緊まる」とも)心や態度にスキがなくしっかりする・その場の状態や様子がピリッとなる・緊張する、生活態度がまじめになる・品行がよくなる、無駄な出費が無くなる・倹約や節約する、相場が堅調になる,

しまる,閉まる,ラ行五段,自動詞,「ドアは自動的に閉まる」「カーテンが閉まる」「ビンのふたがきちんと閉まらない」「店が閉まる」「銀行は三時に閉まる」,相互「しめる」,対語「あく」,遭いていた戸や門などがぴったりと閉じられる・その日の営業や業務が終了する・終業する,



【しみ】

しみいる,染み入る(沁み入る),ラ行五段,自動詞,「身に染み入るような寒さ」「胸に染み入る情景」,,,物の奥深くにじみ込む・心に深くしみ込む,


しみこむ,染み込む(沁み込む),マ行五段,自動詞,「味が染み込むまで煮る」「臭いが染み込む」「不信感が染み込んでいる」「染み込んだ習慣」,,,液体や気体や色などが者の仲間で徐々に深くしみる、心の奥底まで深く入り込み消し去ることができなくなる,


しみだす,染み出す(滲み出す),サ行五段,「シャツに汗が染み出す」,,,液体が覆っている物を通して表面に出てくる・染み出る。「滲み」は「にじみ」と同字,


しみつく,染み付く(沁み付く),カ行五段,自動詞,「汚れが染みついて落ちない」「貧乏性が染みつく」,,,色やにおいなどが移りついて簡単にとれなくなる・すっかりしみこむ、癖になってなかなか抜けなくなる,

しみつく,凍み付く,カ行五段,自動詞,「日陰の雪が凍みつく」,,,こおりついて堅くなる,


しみったれる,しみったれる,ラ行下一段,自動詞,「ご祝儀にそうしみったれた真似もできない」「しみったれた根性」「しみったれた格好」,,,物惜しみをする・ケチケチする、こせこせする・卑しい考えを持つ、服装などがみすぼらしい感じを与える,


しみでる,染み出る(滲み出る),ダ行下一段,自動詞,「包帯に血が滲み出てくる」,,,「しみだす」と同じ。「滲み」は「にじみ」と同字,

しみとおる,染み透る(沁み透る),ラ行五段,自動詞,「服の裏まで雨が染み透る」「親切が見に染み透る」,,,液体などが中まで深くしみ込む、心の奥まで深く感じる・骨身にこたえる,


しみる,染みる(沁みる・浸みる・滲みる),マ行上一段,自動詞,「味が染みる」「においが染みる」「汗の染みた下着」「消毒液が傷口に沁みる」「歯に沁みる」「親切が骨身に沁みる」「悪習に染みる」,,,液体や気体が他の物に移りついて次第に深く広がる・にじんで汚れる、液体や気体などの刺激を受けて痛みを感じる、心にしみじみと感じる、好ましくない気風の影響を受けてその傾向を持つようになる・そまる。しむ。「染」は深く感じる・潤う・しみとおる・らしく見える、「沁」はしみこむ、「浸」はしみこむ・にじむ、「滲」はにじむ・しみこむ・しみ出る意。常用の「染」に統一。「滲み」は「にじみ」と同字,


じみる,染みる,マ行上一段,自動詞,「垢じみる」「世帯じみる」「年寄りじみる」,,,体言に付く補助動詞。染みついて汚くなる、そういう様子や状態に感じられる意。好ましくないことを言うことが多い,


しみわたる,染み渡る(沁み渡る),ラ行五段,自動詞,「酒が五臓六腑に染みわたる」,,,隅々まで染み透る・まんべんなく染みる,

しむ,染む(沁む・浸む・滲む),マ行五段,自動詞,「寒さが身に染む」,,,「しみる」に同じ,



【しむ】

しむける,仕向ける,カ行下一段,自動詞,「生徒が自分から研究するように仕向ける」「つれなく仕向ける」「注文先に仕向ける」,,,あることをするよう人に働きかける、ある態度をもって人に接する・待遇する、商品などを先方に宛てて送る・発送する,



【しめ】

しめあげる,締め上げる,ガ行下一段,他動詞,「首を締(絞)め上げる」「後輩を締め上げる」,,,力を入れてきつく締める、だらけている状態をきつく引き締める・厳しく追及して懲らしめる,


しめきる,閉め切る,ラ行五段,他動詞,「部屋中の窓を閉め切る」「バルブを閉め切る」「冬の間山小屋を閉める」,,,戸や門や窓などを全部閉める・完全に閉める、戸や窓などを長い間閉めたままにしておく,

しめきる,締め切る,ラ行五段,他動詞,「願書は今度の土曜日で締め切る」,,,申込みなどを決められた期限や定員で打ち切る・終わりにする,


しめくくる,締め括る,ラ行五段,他動詞,「桶側をたがで締めくくる」「若い連中を締めくくる」「教訓的な言葉で話を締めくくる」,,,紐などでしっかりと締めて束ねる、仕事や人を管理や監督してうまくまとめる、物事に結末をつける・まとめる,


しめこむ,締め込む,マ行五段,他動詞,「角帯をきりっと締め込む」,,,帯などをきつく締める,


しめころす,絞め殺す,サ行五段,他動詞,「鶏を絞め殺す」,,,首を絞めて殺す・絞殺する,


しめしあわす,示し合わす,サ行五段,自動詞,「友人と示し合わして塾を休む」,,,「しめしあわせる」に同じ,


しめしあわせる,示し合わせる,サ行下一段,自動詞,「兄弟で示し合わせて家を抜け出す」「目で示し合わせる」,,,前もって密かに相談しておく、互いに合図をして知らせ合う,


しめす,示す,サ行五段,他動詞,「定期券を示す」「身をもって示す」「地図を出して示す」「寒暖計が三十度を示す」「誠意を示す」「態度で示す」「格段の進歩を示す」「気圧配置が今年の暖冬を示している」,,,相手によくわかるように出してみせたり自分で何かをしてみせたりする、指などで指して教える、景気や時計などがある目盛りを指す、考えや気持ちや反応などが相手に伝わるように何かの方法で表して見せる、ある現象が物事の状態や傾向を表す,

しめす,湿す,サ行五段,他動詞,「ガーゼを湿して傷口を拭く」「喉を湿す」「一筆湿しまいらせ候」,,,水分を少し与える・しめらす、筆に墨をつける・転じて手紙を書く,


しめだす,閉め出す,サ行五段,他動詞,「帰りが遅くなって締め出される」,,,入り口を閉ざして中に入れないようにする,

しめだす,締め出す,サ行五段,他動詞,「外国製品を締め出す」「委員会から締め出される」,,,ある範囲内に立ち入らせない・退けて外に出す・ある組織内で活動できないようにする,


じめつく,じめつく,カ行五段,自動詞,「長雨で畳がじめつく」「不幸続きで気持ちがじめつく」,,,湿気を帯びてじめじめする、陰気になる,


しめつける,締め付ける,カ行下一段,他動詞,「帯で締めつけられて苦しい」「胸が締めつけられるような悲しみ」「輸入規制で締めつけられる」,,,強く締める・きつく締める、精神的物質的に圧迫する・束縛して苦しめる,


しめらす,湿らす,サ行五段,他動詞,「喉を湿らす」,,,水分を含ませる・しめす,


しめる,湿る,ラ行五段,自動詞,「夜露で湿った地面」「湿っている洗濯物」「湿って重苦しい雰囲気」「打線が湿って快音が聞かれない」,,,乾いていたものが水分を含んで濡れた感じになる・水気を帯びる、気が滅入る・物思いに沈む・元気がなく沈んだ状態になる・振るわない,

しめる,占める,マ行下一段,他動詞,「三賞を一人で占める」「国際経済の中で重要な役割を占める」「業界トップの座を占める」「連番で座席を占める」「賛成が過半数を占める」「ビルの八割をテナントが占める」「一度味を占めたらやめられない」,,,あるものや場所や位置や地位などを自分のものとする・占有する、全体の中である割合を持つ、(「味を占める」の形で)体験してうまみを知る・良さを知って次を期待する,

しめる,染める,マ行下一段,他動詞,「煮染める」「焚き染める」,相互「しみる」,,色に染まるようにする・においなどを深く入り込ませる,

しめる,絞める,マ行下一段,他動詞,「腕で相手の首を絞める」「鶏を絞める」,相互「しまる」,,手や紐などで強く押さえつけたり巻きつけたりする・そのようにして殺す。首を締めることは「絞める」と書く,

しめる,閉める,マ行下一段,他動詞,「雨戸を閉める」「店を閉める」「窓口は五時に閉めます」,相互「しまる」,対語「あける」,開いていた窓や戸をピッタリと閉じる、その営業や業務を終了する・廃業する,

しめる,締める,マ行下一段,他動詞,「三味線の糸を締める」「元栓を締める」「ネジを締める」「帯を締める」「ネクタイを締める」「大豆を締めて油を取る」「気を締(緊)めてかかる」「新入部員を締(緊)める」「派を締(緊)める存在」「ガキ大将を一度締めてやろう」「交際費を締める」「家計を締める」「最後に手を締めていただきましょう」「売上を締める(〆る)」「鯖を酢で締める」,相互「しまる」,,強く引っ張ったりひねったりして緩みのないようにする、長い布や紐などを巻きつけて緩まないように固く結ぶ、強く押しつけてしぼる、(「緊める」とも)気持ちや態度などを緊張させる・管理を厳しくする、懲らしめる・とっちめる、出費を切り詰める・節約する、物事のまとまったことを祝って皆で一緒に手を打ち合わせる・手打ちする、(「〆る」とも)そこまでをひと区切りとして合計する、塩や酢で魚の身を引き締める,



【しも】

しもがかる,下掛かる,ラ行五段,自動詞,「下がかった話」,,,下半身に関わる話になる・下品な方面に及ぶ,


しもがれる,霜枯れる,ラ行下一段,自動詞,「霜枯れて荒涼とした野原」,,,草木が霜にあって枯れる,


しもげる,霜げる,ガ行下一段,自動詞,「霜げた大根」,,,野菜などが寒気や霜などで凍って傷む,



【しや】

しゃがみこむ,しゃがみ込む,マ行五段,自動詞,「しゃがみ込んで動かない」「貧血を起こしてしゃがみ込む」,,,しゃがんでそのままの状態でいる・立っていられずにしゃがんでしまう,


しゃがむ,しゃがむ,マ行五段,自動詞,「しゃがんで小石を拾う」,,,膝を曲げ腰を落として姿勢を低くする,


しゃがれる,嗄れる,ラ行下一段,自動詞,「風邪で声が嗄れる」,,,「しわがれる」の音変化。「かれる」と同字,


しゃくう,杓う,ワ行五段,他動詞,「ひしゃくで水を杓う」,,,すくう・しゃくる,


しゃくする,釈する,サ行変格活用,他動詞,「般若心経を釈する」,,,意味を解き明かす,


じゃくする,寂する,サ行変格活用,他動詞,「住職は昨年寂した」,,,僧侶が死ぬ・入寂する,


しゃくりあげる,しゃくり上げる,ガ行下一段,自動詞,「肩を震わせてしゃくりあげる」,,,声や息を何度も激しく吸い上げるようにして泣く,


しゃくる,決る(抉る・杓る・刳る),ラ行五段,他動詞,「シャベルで砂をしゃくる」「船底の水をしゃくる」「顎をしゃくる」「釣り糸をしゃくる」,相互「しゃくれる」,,中がくぼむようにえぐる、すくうようにして上げる・しゃくう、顎を前に出して頭部をやや後ろに引く、すくうようにして動かす・操る。「決・抉・刳」はえぐる、「杓」はくむ・くみかわす意,

しゃくる,しゃくる,ラ行五段,他動詞,「ヒックヒックとしゃくる」,,,しゃっくりをする,


しゃくれる,決れる(杓れる),ラ行下一段,自動詞,「しゃくれた顔」,相互「しゃくる」,,真ん中がくぼみになっている・中くぼみで先が突き出ている。「決」はえぐる、「杓」はくむ・くみかわす意,


しゃしゃりでる,しゃしゃり出る,ダ行下一段,自動詞,「しゃしゃり出てあれこれ言う」,,,厚かましく出しゃばる,


しゃす,謝す,サ行五段,他動詞,「非礼を謝そうとしない」,,,「しゃする」の音変化,


しゃする,謝する,サ行変格活用,他動詞,「失礼を謝する」「厚意に謝する」「申し出を謝する」「恩師のもとを謝する」,,,あやまる・詫びる、感謝する・礼を言う、断る・謝絶する、暇乞いをして立ち去る・辞去する,


しゃちこばる,鯱張る,ラ行五段,自動詞,「緊張してしゃちこばる」,,,「しゃちほこばる」の音変化,


しゃちほこばる,鯱張る,ラ行五段,自動詞,「しゃちほこばって訓示を垂れる」「しゃちほこばってお辞儀をする」,,,シャチのようにいかめしく構えた態度をとる、緊張して堅くなる。「しゃちこばる・しゃっちょこばる」とも,


しゃっちょこばる,鯱張る,ラ行五段,自動詞,「あまりしゃっちょこばらずに楽にしなさい」,,,「しゃちほこばる」の音変化,


しゃぶりつく,しゃぶり付く,カ行五段,自動詞,「赤ん坊が乳首にしゃぶりつく」,,,口で吸いついて話さないようにする,


しゃぶる,しゃぶる,ラ行五段,他動詞,「飴をしゃぶる」「指をしゃぶる」,,,口の中に入れて舐めたり吸ったりする,


しゃべくる,喋くる,ラ行五段,自動詞,「ぺちゃくちゃしゃべくる」,,,「しゃべる」の俗な言い方。盛んにしゃべる,


しゃべる,喋る,ラ行五段,他動詞,「一言もしゃべらない」「君のことをうっかりしゃべってしまた」「よくしゃべる人だ」,,,物を言う・話す、口数多く話す・口に任せてぺらぺら話す,


じゃらす,戯らす,サ行五段,他動詞,「猫を戯らす」,,,じゃれるようにする・じゃれさせる,


じゃらつく,じゃらつく,カ行五段,他動詞,「小銭をポケットでじゃらつかせる」,,,小さな金属片などが触れ合ってじゃらじゃら音を立てる,


じゃれつく,戯れ付く,カ行五段,自動詞,「子犬が戯れつく」,,,子どもや動物などが馴れて戯れまつわりつく・甘えてふざけかかる,


しゃれのめす,洒落のめす,サ行五段,他動詞,「まじなめ話をシャレのめすな」,,,度を越して洒落を言う・なんでも冗談にしてしまう・終始洒落を言い続ける,


しゃれる,洒落る,ラ行下一段,自動詞,「シャレて新年会に出かける」「シャレた店を出す」「シャレたつもりが通じなかった」「シャレたマネをしやがる」,,,服装や髪型などに気を使って身を飾る・オシャレをする、気が利いている・垢抜けしている、シャレを言う、生意気である・差し出がましいことをする,


じゃれる,戯れる,ラ行下一段,自動詞,「子猫が鞠に戯れる」,,,ふざけたわむれる・まつわりついてたわむれる。「ざれる・たわむれる」と同字,



【しゆ】

しゅうする,修する,サ行変格活用,他動詞,「学を修する」「身を修する」「文章を修する」「伽藍を修する」「法要を修する」「外見を修する」,,,学問や技術などを身につける・おさめる・しゅする、整えて正しくする、壊れたところを直す・修理する、仏事などを執り行う・しゅする、飾る・修飾する。「しゅする」と同字,


じゅうする,住する,サ行変格活用,自動詞,「辺土に住する」,,,住まう・住む,


しゅくす,祝す,サ行五段,他動詞,「今夜は優勝を祝そう」,,,「しゅくする」の音変化,


じゅくす,熟す,サ行五段,自動詞,「さくらんぼの熟す頃」「まだ機が熟さない」,,,「じゅくする」の音変化,


しゅくする,祝する,サ行変格活用,他動詞,「優勝を祝する」,,,いわう・ことほぐ,

しゅくする,宿する,サ行変格活用,自動詞,「知人宅に宿する」,,,宿泊する・やどる・泊まる,


じゅくする,熟する,サ行変格活用,自動詞,「桃の実が熟する」「機が熟するのを待つ」「革新の機運が熟する」「タイピングに熟する」「演技が熟する」「その言い方はまだ熟してはいない」,,,果実などが十分に実る・うれる、ある物事をするのにちょうどよい時期になる・整って十分な状態になる、技芸などに慣れてじょうずになる・上達する・熟練する、ある新奇な言葉が多くの人に使われ一般に通用するようになる,


しゅする,修する,サ行変格活用,他動詞,「仏道を修する」,,,おさめる・修練する・しゅうする。「しゅうする」と同字,


じゅする,誦する,サ行変格活用,他動詞,「経を誦する」,,,詩歌や経文などを節をつけて唱える・ずする。「しょうする」と同字,


じゅんじょだつ,順序立つ,タ行五段,「順序立った話をする」,相互「じゅんじょだてる」,,一定の順序に筋道が立つ,


じゅんじょだてる,順序立てる,タ行下一段,「順序立てて述べる」,相互「じゅんじょだつ」,,一定の順序に筋道を立てる,


じゅんじる,殉じる,ザ行上一段,自動詞,「職に殉じる」,,,「じゅんずる」の音変化,

じゅんじる,準じる(准じる),ザ行上一段,自動詞,「線形に準じる」,,,「じゅんずる」の音変化,


じゅんずる,殉ずる,サ行変格活用,自動詞,「亡君に殉ずる」「辞任した大臣に殉ずる」「信仰に殉ずる」,,,主君などの死を追って死ぬ・殉死する、ある人に義理立てして同じ行動をとる、ある物事のために命を投げ捨てて尽くす,

じゅんずる,準ずる(准ずる),サ行変格活用,自動詞,「処置は前例に準ずる」「待遇は正会員に準ずる」「経験年数に準じて手当を出す」,,,あるものを基準にしてそれにならう・あるものと同様の資格で扱う、あるものを基準にしてそれに見合った扱いをする。「準」はなぞらえる・則る・擬する、「准」はなぞらえる・許す・依るの意。なぞらえる意,



【しよ】

しょいこむ,背負い込む,マ行五段,他動詞,「重い荷物を背負い込んで出かける」「友人の借金を背負い込む」,,,たくさん背負う、厄介な物事や負債などを心ならずも引き受ける。「せおいこむ」と同字,


しょう,背負う,ワ行五段,他動詞,「荷物を背負って歩く」「重大な責任を背負わされた」「ハンサムだと思うなんて背負ってるね」,,,背中に担ぐ・背負う、厄介なことや迷惑なことなどを引き受ける、(「背負ってる」の形で)思い上がる・うぬぼれる。「せおう」と同字,


しょうきづく,正気付く,カ行五段,自動詞,「耳元で名前を呼ばれてやつと正気づいた」,,,意識が正常な状態に戻る,


しょうこだてる,証拠立てる,タ行下一段,他動詞,「犯行を証拠立てる遺留品が見つかる」,,,証拠を挙げて確かであることを示す,


しょうじいれる,請じ入れる(招じ入れる),ラ行下一段,他動詞,「客を座敷に請じ入れる」,,,人を家の中や室内に招き入れる。「請」はまねく・召す・目通りする、「招」はまねく・呼び寄せる・接待の用意をして人を呼ぶ意,


しょうじる,生じる,ザ行上一段,自動詞,「義務が生じる」,,,「しょうずる」の音変化,

しょうじる,招じる,ザ行上一段,他動詞,「自宅に招じる」,,,「しょうずる」の音変化,

しょうじる,請じる,ザ行上一段,他動詞,「客を座敷に請じる」,,,「しょうずる」の音変化,


じょうじる,乗じる,ザ行上一段,自動詞,「弱みに乗じる」,,,「じょうずる」の音変化,


しょうす,称す,サ行五段,他動詞,「仮に彼をAと称そう」,,,「しょうする」の音変化,


しょうする,抄する,サ行変格活用,他動詞,「和紙を抄する」,,,紙をすく,

しょうする,消する,サ行変格活用,他動詞,「山高くして雪消せず」「この恨みを消するすべなし」,,,消える・消す,

しょうする,称する,サ行変格活用,他動詞,「自ら名人と称する」「論文と称するほどのものではない」「病気だと称して会社を休む」「その功績を称する」,,,名乗る・名づけて言う、口実として言う・偽って言う、褒め称える,

しょうする,証する,サ行変格活用,他動詞,「無実を証するに足る事実」「生命の安全は証しがたい」,,,証拠立ててはっきりさせる・証明する、確かであると請け合う・保証する,

しょうする,誦する,サ行変格活用,他動詞,「藤村の詩を誦する」,,,詩や経文などを声を出して読む・唱える,

しょうする,賞する,サ行変格活用,他動詞,「永年勤続につきこれを賞する」,,,褒め称える,


しょうずる,生ずる,サ行変格活用,自動詞,「新芽が生ずる」「カビが生ずる」「不都合が生ずる」「接合部に亀裂が生ずる」,,,植物などがはえる・新しく何かが起こったりできたりする・今までなかった物事や状態が発生する,

しょうずる,生ずる,サ行変格活用,他動詞,「無から有を生ずる」「疑惑を生ずる」,,,ある物事や状態を新たにつくる・起こす・発生させる,

しょうずる,招ずる,サ行変格活用,他動詞,「自宅に招じて酒肴を供する」,,,まねく・まねき入れる,

しょうずる,請ずる,サ行変格活用,他動詞,「町から医者を請ずる」「客を茶の間に請ずる」,,,客としてきてもらう・ある目的のために頼んで来てもらう、案内してまねき入れる,


じょうずる,乗ずる,サ行変格活用,他動詞,「混乱に乗じて行方をくらます」「相手の弱みに乗ずる」「興に乗じて歌いまくる」「勝ちに乗じて攻めまくる」,,,好機として逃さず利用する・つけ込む・つけ入る、勢いに任せる・赴くままにする,

じょうずる,乗ずる,サ行変格活用,他動詞,「七に五を乗ずる」,,対語「じょする」,掛け算をする・かける,


しょくす,食す,サ行五段,他動詞,「米飯を食す習慣」,,,「しょくする」の音変化,


しょくする,食する,サ行変格活用,他動詞,「好んで肉類を食する」,,,食べる・食う,

しょくする,属する,サ行変格活用,自動詞,「政党に属する」,,,ある勢力に従う・所属する。「ぞくする」と同字,

しょくする,属する,サ行変格活用,他動詞,「最後の望みを属する」,,,望みを託す・嘱する。「ぞくする」と同字,

しょくする,嘱する,サ行変格活用,他動詞,「後事を嘱する」「青少年の未来に嘱するところ大である」「手紙を嘱する」,,,ゆだねる・望みを託す、伝言する・ことづける,

しょくする,蝕する(食する),サ行変格活用,他動詞,「地球が月を蝕する」,,,ある天体が他の天体によって覆い隠されて見えなくなる・他の天体を覆い隠して見えなくする,


しょげかえる,悄気返る,ラ行五段,自動詞,「大金を落として悄気返る」,,,すっかりしょげてしまう・しょげこむ,


しょげこむ,悄気込む,マ行五段,自動詞,「重なる失敗に悄気込む」,,,「しょげかえる」に同じ,


しょげる,悄気る,ガ行下一段,自動詞,「先生に叱られて悄気る」,,,失敗や失望でがっかりして元気がなくなる・しゅんとなる,


しょす,処す,サ行五段,自動詞,「刑に処さない」,,,「しょする」の音変化,


じょす,序す,サ行五段,自動詞,「巻頭に序す」,,,「じょする」の音変化。はしがきや序文を書く,

じょす,叙す,サ行五段,自動詞,「勲三等に叙す」,,,「じょする」の音変化,


しょする,処する,サ行変格活用,自動詞,「世に処する術」「難局に処する」,,,ある状況に身を置いてそれに応じた行動をとる,

しょする,処する,サ行変格活用,他動詞,「事を処する」「厳罰に処する」,,,事を取りさばく・処置する、その刑罰を与える,

しょする,書する,サ行変格活用,他動詞,「念頭の所信を書して送る」,,,文字や文章を書く,

しょする,署する,サ行変格活用,他動詞,「合意書に双方の代表の名を署する」,,,署名する,


じょする,叙する,サ行変格活用,自動詞,「勲一等に叙する」,,,爵位や勲等などを授ける,

じょする,叙する,サ行変格活用,他動詞,「事の経緯を叙する」,,,文章や詩歌を述べ表す,

じょする,恕する,サ行変格活用,他動詞,「罪を恕する」,,,思いやりの心で罪や過ちを許す,

じょする,除する,サ行変格活用,他動詞,「雑草を除する」,,,取り去る・のぞく,

じょする,除する,サ行変格活用,他動詞,「六を三で除する」,,対語「じょうずる」,割り算をする・割る,


しょたいじみる,所帯染みる,マ行上一段,自動詞,「子どもがいるのに所帯染みたところがない」,,,考え方や態度などが所帯持ち特有の生活臭を帯びてハツラツとした感じがなくなる,


しょっぴく,しょっぴく,カ行五段,他動詞,「警察にしょっぴかれる」,,,「しょびく」の音変化,


しょびく,しょびく,カ行五段,他動詞,「スリをしょびく」,,,犯人などを警察へ連行する,


しょぼくれる,しょぼくれる,ラ行下一段,自動詞,「しょぼくれた格好」,,,元気がなくみじめな様子である,


しょぼたれる,しょぼたれる,ラ行下一段,自動詞,「傘も差さずにしょぼされて歩く」「叱られてしょぼたれる」「しょぼたれたよれよれのコート」,,,「しょぼぬれる」に同じ、生気がなくしょんぼりする・意気消沈する・しょぼくれる、服装などがみすぼらしく見える,


しょぼつく,しょぼつく,カ行五段,自動詞,「霧雨のしょぼつく日」「疲れた目をしょぼつかせる」,,,雨がしょぼしょぼと降る、目がしょぼしょぼする,


しょぼぬれる,しょぼ濡れる,カ行五段,自動詞,「むらさめにしょぼ濡れて歩く」,,,雨などに隅々まで濡れる・そぼぬれる,



【しら】

しらける,白ける,カ行下一段,自動詞,「壁紙が白ける」「座が白ける」,,,白くなる・色あせて白っぽくなる、興がさめて気まずい雰囲気になる,


しらげる,精げる(白げる),ガ行下一段,他動詞,「玄米を精げる」,,,玄米をついて白くする・精白する,


しらす,知らす,サ行五段,他動詞,「手紙で知らされた」,,,「しらせる」に同じ,


じらす,焦らす,サ行五段,他動詞,「焦らして教えない」,,,相手に期待をもたせながらそのことをしないでイライラした気持ちにさせる・じれさせる,


しらせる,知らせる(報せる),サ行下一段,他動詞,「手紙で無事を知らせる」「事件を知らせる」「虫が知らせる」「この恨みを知らせずにおくものか」,相互「しる」,,他の人が知るようにする・言葉やその他の手段で伝える、身にしみてわからせる・思い知らせる。「知・報」ともしらせる・しらせの意なので常用の「知」に統一,


しらちゃける,白茶ける,カ行下一段,自動詞,「白茶けた服」,,,色があせて白っぽくなる・しらっちゃける,


しらっぱくれる,しらっぱくれる,ラ行下一段,自動詞,「しらっぱくれてもいずれはバレる」,,,「しらばくれる」のくだけた言い方,


しらばくれる,しらばくれる,ラ行下一段,自動詞,「わざとしらばくれて言う」,,,知っていて知らないさまを装う・しらばっくれる,


しらばっくれる,しらばっくれる,ラ行下一段,自動詞,「しらばっくれてもわかっているんだぞ」,,,「しらばくれる」に同じ,


しらべあげる,調べ上げる,ガ行下一段,他動詞,「居所を調べ上げる」,,,徹底的に調べる・最後まで調べる,


しらべる,調べる,バ行下一段,他動詞,「渡り鳥の生態を調べる」「電話帳で番号を調べる」「所持品を調べる」「帳簿を調べる」「故障がないかどうかエンジンを調べる」「重要参考人として調べる」「琴を調べる」,,,わからないことが不確かなことをいろいろな方法で確かめる・調査する・研究する、不都合な点や異常やごまかしなどがないか実物に当たって確かめる・検査する・点検する、罪状などをはっきりさせるためにあれこれと問いただす・とりしらべる、音楽を演奏する,


しらむ,白む,マ行五段,自動詞,「東の空が白む」「座が白む」,,,白くなる・とくに夜が明けて空やあたりが薄明るくなる、興がさめる・しらける,



【しり】

しりあう,知り合う,ワ行五段,自動詞,「サークルで知り合う」「仕事を通じて知り合う」,,,互いに相手のことを知っている・知り合いになる,


しりごむ,尻込む(後込む),「いざ実行となると尻込む人が多かった」,,,しりごみをする・ためらう,


しりぞく,退く,カ行五段,自動詞,「大股で三歩退く」,相互「しりぞける」,対語「すすむ」,後方へ下がる・後ろへのく・あとじさる。「どく・のく」と同字,

しりぞく,退く,カ行五段,自動詞,「御前を退く」「控えの間に退いて待つ」「初戦で退く」「現役を退く」「正解から退く」「一歩退いて考える」「自説を固持して一歩も退かない」,相互「しりぞける」,,貴人や目上の人の前を離れて出ていく・退出する・その場所から去る・試合などで破れてそこからいなくなる、官職などを辞める・引退する、(多く「しりぞいて」の形で)置かれている状況を離れる、譲歩する・引き下がる。「どく・のく」と同字,


しりぞける,退ける,カ行下一段,他動詞,「通訳を退けて会談する」「攻めくる敵を退ける」「凡打に退ける」「誘惑を退ける」「審議会の勧告を退ける」「酵素を退ける判決」「反対派を役員から退ける」,相互「しりぞく」,,後方へ下がらせる・引き下がらせる・その場から遠ざける、こちらに向かってくるものを負かしたり寄せ付けず追い返したりする・撃退する、申し入れや主張などを受け入れないで拒む、職や地位を辞めさせる。「どける・のける」と同字,


しりぬく,知り抜く,カ行五段,他動詞,「政界の事情を知り抜いている男」,,,あることについて何から何までよく知っている・知りつくす,



【しる】

しる,知る,ラ行五段,他動詞,「己の非を知る」「ニュースで事件を知った」「昨夜の地震は知らなかった」「知らずに通り過ぎる」「物の善し悪しを知っている」「世界の人口はどのくらいか知っていますか」「昔を知っている人」「内部の事情をよく知っている者の犯行らしい」「酒の味を知る」「世の中の苦労を知らない」「フランス語なら少し知っている」「知っている人に会う」「知った顔ばかり」「私の知ったことではない」,相互「しらせる・しれる」,,物事の存在や発生などを確かにそうだと認める・認識する、気づく・感じとる、物事の状態や内容や価値などを理解する・把握する・さとる、忘れずに覚えている・記憶する・物事に通じている、経験する・体験して身につける、学んでまた慣れて覚える、付き合いがある・知り合いである・面識がある、(多く打ち消しや反語を伴って)そのことに関わって責任を持つ・関知する,


しるす,印す(標す),サ行五段,他動詞,「点検済みの符号を印す」「足跡を印す」「第一歩を印す」,,,しるしをつける・目じるしとする・形跡を残す。「印」はしるしをつける・跡をつける、「標」は書き表す・高く表す・目につくようにする意,

しるす,記す(誌す・識す),サ行五段,他動詞,「氏名を記す」「感想を記す」「今日の喜びを胸に記す」,,,文字や文章などを書きつける・書きとめる・記録する、記憶にしっかりとどめる・忘れないようによく憶えておく。「記」は書く・書きとめる・おぼえる・心に刻み込む、「誌」は書きとめる・記録する・おぼえる・記憶する、「識」は書きつける・おぼえる意。大差ないので常用の「記」で統一,



【しれ】

じれこむ,焦れ込む,マ行五段,自動詞,「要領の得ない話に焦れ込む」,,,ひどくいらだってくる・もどかしくてじれてくる,


しれる,知れる,ラ行下一段,自動詞,「名の知れた人」「親に知れては困る」「気心の知れた人」「行方が知れない」「あんなことをするなんて気が知れない」「たかが知れている」「一人の力なんて知れたものだ」「集まるとしたって知れた数だ」「知れたことよ」「金がないのは知れたことだ」「どんに心配したか知れない」「どれほど待ち望んでいるか知れない」,相互「しる」,,他の人の知るところとなる・知られる、知ることができる・自然にわかる・判明する、大したことではないとわかる・それほどではないと見当がつく、(「しれたこと」の形で)わかりきっていて言うまでもない、(「どんなに〜かしれない」などの形で)予想がつかないほど甚だしいの意,

しれる,痴れる,ラ行下一段,自動詞,「酒に酔い痴れる」,,,何かに心を奪われて正気を失う・頭の働きが鈍る・ぼける,


じれる,焦れる,ラ行下一段,自動詞,「店員が来ないので焦れて店を出る」,,,物事が思うように進行しないためにいらいらと落ち着かない状態になる,


しれわたる,知れ渡る,ラ行五段,自動詞,「世間に知れ渡った話」,,,人々に広く知られるようになる,



【しろ】

しろぐ,しろぐ,ガ行五段,自動詞,「まじろぐ」「身じろぐ」,,,補助動詞。小さく動く・わずかに動く,


しろばむ,白ばむ,マ行五段,自動詞,「乾いて白ばんだ土」「白ばみはじめた空」,,,白みを帯びる・白っぽくなる・しらばむ、夜が明けかかる・しらむ,



【しわ】

しわがれる,嗄れる,ラ行下一段,自動詞,「応援団長の嗄れた声」,,,声が潤いをなくてかすれる・じゃがれる。「かれる・しゃがれる」と同字,


しわける,仕分ける,カ行下一段,他動詞,「公事と私事を仕分ける」「都内と地方とに仕分ける」,,,物事をやり方や気持ちのうえで区別して行なう、品物などを種類や性質や用途などに応じて分ける・区分する,


しわだつ,皺立つ,タ行五段,自動詞,「皺立った手」,,,しわがよる・しわばむ,


しわばむ,皺ばむ,マ行五段,自動詞,「年とって皺ばんだ肌」,,,しわがよる・しわだつ・しわむ,


しわる,撓る,ラ行五段,自動詞,「雪の重みで竹がしわる」,,,力が加わってしなう・たわむ。「撓って」が「しなって・しわって」で同字になる,


しんじる,信じる,ザ行上一段,他動詞,「無罪を信じる」,,,「しんずる」の音変化,

しんじる,進じる,ザ行上一段,他動詞,「礼を尽くして使者を進じる」,,,「しんずる」の音変化,


しんずる,信ずる,サ行変格活用,他動詞,「神の存在を信ずる」「成功するものだと信じている」「誰も信じられない」「信ずべき筋によれば」「キリスト教を信ずる」,,,そのことを本当だと思う・疑わずにそうだと思い込む、信用する・信頼する、信仰する,

しんずる,進ずる,サ行変格活用,他動詞,「土産に地酒を進ずる」,,人に物を差し上げる・進上する,

しんずる,進ずる,サ行変格活用,他動詞,「茶を点てて進ずる」,,,補助動詞。〜てあげる・〜て差し上げるの意,


じんする,陣する,サ行変格活用,自動詞,「要害の地に陣する」,,,陣を構える・陣取る,


しんぜる,進ぜる,ザ行下一段,他動詞,「酒を一献進ぜよう」,,,「しんずる」に同じ,

しんぜる,進ぜる,サ行変格活用,他動詞,「私が診て進ぜる」,,,補助動詞。「しんじる」に同じ,


じんどる,陣取る,ラ行五段,自動詞,「山上に陣取る」「教室の前方の席に陣取る」,,,ある場所に陣地を構える、ある場所を占める,



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