第48話 副詞など(か行)

よみ,漢字,用例,補記,


【かあ】

かあかあ,かあかあ,「(カラスが)かあかあ鳴いている」,カラスの鳴き声を表す語,



【かい】

がいして,概して,「ここの生徒は概しておとなしい」,大体において・一般に,



【かえ】

かえすがえす,返す返す,「返す返す言って聞かせる」「返す返す残念なことだ」,繰り返して何度も、過ぎたことを強く悔やむさま,


かえって,却って(反って),「安物を買ったら、かえって高くついた」,逆に、また,



【かか】

かか,呵呵,「呵呵とばかり笑う」,大声で笑うさま,


かかって,係って(掛かって),「未来は係って若い社員の双肩にある」,ひとえに・もっぱら,


かかる,斯かる,「かかる行為は許されない」,このような・こういう。「かくある」の音変化,



【かく】

かく,斯く,「この家の主はかく言う私だ」「かくも盛大な会を催していただき」「かくなる上はやむをえない」,このように・こう、ここまで・これほどまで,


かくかく,斯く斯く,「事情はかくかくしかじかである」「かくかくの次第である」,引用する際具体的な内容を省略するときに用いる,


がくがく,がくがく,「奥歯がガクガクする」「脚がガクガクと震える」「膝がガクガクする」,固定されていないで緩んでいるさま・寒さや恐ろしさや疲労などで体の一部が小刻みに震えるさま,


かくして,斯くして,「一日はかくして終わった」,こうして・このようにして,


かくのごとし,斯くの如し,「状況はかくのごとく楽観を許さない」,連語。このようである,


かくまで,斯く迄,「かくまで(に)御親切にしていただき」,これほどまで、こうまで,


がくり,がくり,「膝がガクリとなる」「ガクリとうなだれた」,急に折れたり取りたりするさま・気力などが急に衰えるさま,


がくん,がくん,「自動車がガクンと止まる」「膝がガクンとなる」「客足がガクンと減る」,急に強い衝撃を受けて折れ曲がったり外れたり、大きく数量が減ったりするさま,



【かけ】

かけて,掛けて,「早起きにかけては彼の右に出るものはいない」「この鳥は秋から冬にかけて日本にやってくる」,連語,


かげながら,陰乍ら,「陰ながら成功を祈る」,見えない所でまたは表立たないである人のためにするさま・よそながら・ひそかに,



【かさ】

かさかさ,かさかさ,「かさかさ(と)落ち葉を踏んで歩く」「かさかさした肌」「かさかさした感じの人」,乾いた物・薄くて軽いものが触れ合う音、水分や脂気が抜けて干からびた感じがある、精神的なゆとりや潤いに欠けているさま,


がさがさ,がさがさ,「ヤブでがさがさ(と)音がする」「がさがさした松の幹」「がさがさした人」,「かさかさ」より強く騒がしい音、水分や脂気が抜けて荒れた感じがする、落ち着きがなく荒っぽい・感情の細やかさに欠けて人の神経に触るさま,


かさこそ,かさこそ,「風で枯れ葉がかさこそと舞い上がる」,乾いた枯れ葉や紙などが軽く触れ合ってかすかな音を発する,


かさねがさね,重ね重ね,「重ね重ねご迷惑をおかけしました」「重ね重ねの不幸」「重ね重ねお詫び申し上げます」,繰り返し起こる、念入りに相手に頼み込む・心情の深さを相手に伝えようとするさま,


かさねて,重ねて,「重ねて注意する」,繰り返すさま・もう一度・再び,



【かし】

かしこくも,畏くも,「畏くも御見舞を賜る」,畏れ多くも・もったいなくも,


がしゃがしゃ,がしゃがしゃ,「ガシャガシャ(と)麻雀の牌を崩す」,固く細かい物などがやかましく触れ合う音を立てる,



【かす】

かずかぎりない,数限りない,「問題点は数限りなくある」,数えられないほど多い,


かすかす,かすかす,「かすかすした梨」「門限かすかすのところで間に合った」,ほとんど水分がなくなって本来の味がしないさま、限界でもはやゆとりがないさま,


かずかず,数々,「数々の贈り物」「不平不満は数々ある」,種類の多いこと・あれこれ・いろいろ。副詞的に用いる,



【かせ】

がぜん,俄然,「梅雨が明けたら俄然暑くなった」,突然そうなる,



【かた】

かたかた,かたかた,「戸がカタカタ(と)鳴る」,堅いものが触れ合うときに発する軽い感じの音を表す語,


がたがた,がたがた,「風でガラス戸がガタガタ(と)鳴る」「ガタガタ揺れる旧式のバス」「初舞台のときは足がガタガタ(と)して止まらなかった」「社内は人事問題でガタガタしている」「ガタガタ言うな」,重く騒々しい音・重く大きい物が揺れるさま、恐ろしさや寒さなどで体が激しく震えるさま、騒がしく落ち着かない・うろたえ騒ぐさま、つべこべ文句を言うさま,


がたくり,がたくり,「がたくり馬車」,ガタガタと音を立てるさま,


かたこと,かたこと,「台所でカタコト(と)音がする」,かたくて軽い物が触れ合って出る小さな音を表す語,


がたごと,がたごと,「路面電車がガタゴト(と)走る」,かたくて重い物が触れ合って出る音を表す語,


がたっと,がたっと,「雨戸がガタッと外れる」「売上がガタッと落ちる」,硬い物が当たって出る音を表す語、物事の勢いなどが急に下がるさま,


かたっぱしから,片っ端から,「問題を片っ端から解いていく」,たくさんあるものを次々に処理していくさま・次から次へと・手当たり次第に・かたはしから,


かたはしから,片端から,「片端から斬り捨てていく」,「かたっぱしから」に同じ,


がたぴし,がたぴし,「ふすまがガタピシする」「雨戸をガタピシ(と)開ける」「社内がガタピシしている」,きしむ音やさま、人間関係や組織機構などが円滑でないさま,


かたり,かたり,「テーブルにコップをかたりと置く」,堅い物が触れ合って立てる音を表す語,


がたり,がたり,「戸をがたりと開ける」「電気の消費量ががたりと減る」,堅くて重い物がぶつかって立てる音を表す語、急に動いたり落ちたりするさま,


かたわら,傍ら,「会社に勤めて、傍ら小説を書く」,その一方で・その合間に,


かたん,かたん,「障子をカタンと閉める」,堅い物が当たって立てる軽い感じの音を表す語,


がたん,がたん,「電車がガタンと揺れる」「売上がガタンと落ちる」,堅いものがぶつかって重い感じの音を立てる、目立って減るさま・がくん・がたり,



【かち】

かちかち,かちかち,「時計のカチカチ(と)いう音」「カチカチと拍子木の音がする」,堅い物がぶつかってたてる軽く澄んだ音を表す語。多く規則的で連続的な音にいう,


がちがち,がちがち,「寒くて歯をガチガチ(と)いわせる」「ガチガチ勉強する」,堅いものが連続してぶつかり合う音、こだわってゆとりがないさま,


かちっと,かちっと,「鍵がカチッとかかる」「カチッとした字」「カチッとした内容」,堅くて小さいものが打ち当たったときの音・かちりと、引き締まってしっかりしているさま,


がちっと,がちっと,「つるはしが岩盤にガチッと当たる」「ガチッとスクラムを組む」,堅くて重いものが打ち当たったときの音、組み立てなどが堅固なさま・がっちりと,


かちゃかちゃ,かちゃかちゃ,「カチャカチャ(と)皿を重ねる」,堅いものが連続して触れ合うときの軽い音,


がちゃがちゃ,がちゃがちゃ,「鍵の束をガチャガチャいわせる」「ガチャガチャ文句ばかり言う」,堅いものがぶつかり合い騒々しい音、あれこれやかましく言い立てるさま,


かちゃり,かちゃり,「カチャリと鍵をかける」,金属性の物が触れ合って出す小さい音を表す語,


がちゃり,がちゃり,「ガチャリと錠が下りる」,堅い物がぶつかったときの鈍い音を表す語・「かちゃり」より重い,


かちゃん,かちゃん,「コーヒーカップをカチャンと置く」,小さな堅い物が他の堅い物にぶつかって立てる音を表す語,


がちゃん,がちゃん,「受話器をガチャンと置く」「ガチャンと割れる」,堅い物が勢いよく打ち当たるときの音やぶつかって物が壊れる音などを表す語,


かちり,かちり,「カチリと鍵をかける」,金属性の堅い物がふれあって発する小さい音を表す語,


がちり,がちり,「錠をガチリと下ろす」,堅い物がふれあって発する鈍い音を表す語・「かちり」より重々しい,


かちん,かちん,「石は鉄管にカチンと当たった」「見下すような態度にかちんと来た」,小さな堅い物が他の堅い物にぶつかるときの音を表す語、(多く「かちんと来る」の形で)他人の言動を不愉快に思うさまを表す語,


がちん,がちん,「額と額がガチンとぶつかる」,堅くて重い物がぶつかって立てる音を表す語,



【かつ】

かつ,且つ,「かつ飲み、且つ歌う」,二つのことが並行して行われている意,


かっか,かっか,「炭火がかっかと熾る」「体中がかっか(と)する」「あいつはすぐかっか(と)するたちだ」,火が盛んに燃える・ひどく火照る、興奮して冷静でない・逆上するさま,


かつかつ,かつかつ,「かつかつの生活をする」「開演にかつかつ間に合った」,かろうじて保っているさま、限度いっぱいで余裕がないさま・ぎりぎり,

かつかつ,且つ且つ,「やりくりしてかつかつ家計を維持する」,不十分ながら成り立つ・どうにか・ともかく,


がつがつ,がつがつ,「野良犬のようにガツガツしている」「金にガツガツ(と)する」「ガツガツ(と)勉強する」,食べ物を欲しがる・貪り食うさま、欲ばって励むさま,


がっかり,がっかり,「遠足が中止になってがっかりする」,気力をなくすさま,


かっきり,かっきり,「かっきり二時に終わる」「十メートルかっきり」「公私の別をかっきり(と)つける」,端数のない・ぴったり・きっかり、区別がはっきりしている・くっきり・きっぱり,


がっくり,がっくり,「がっくり(と)首を垂れる」「自信作が選外となってがっくりくる」「妻に先立たれてがっくり(と)する」「客足ががっくり(と)減る」,急に折れ曲がったり崩れ落ちたりする、元気がめっきりなくなる、落ち込みや差の開きが大きいさま,


がっしり,がっしり,「がっしり(と)作られた戸棚」「がっしり(と)した体格」,物の構造や体格がしっかりしていて力強くまた簡単には壊れそうにないさま・がっちり,


がったり,がったり,「後半になってスピードががったり(と)落ちた」,勢いなどが目に見えて衰えるさま,


がっちゃん,がっちゃん,「鉄の扉がガッチャンと閉まった」,金属性の物など堅い物が強くぶつかって発する音を表す語,


かっちり,かっちり,「計画をかっちり(と)立てておく」「かっちりした身体」,きちんと合う、堅く引き締まったさま,


がっちり,がっちり,「がっちりとした体つき」「がっちりと手を握る」「がっちりと金を貯める」「あいつはがっちりしている」「がっちり屋」,引き締まって丈夫そう・がっしり、隙間なく組み合う、抜け目なく勘定高いさま,


かつて,曾て(嘗て),「かつて京都にいた頃」「かつての名選手」「かつてない賑わいを見せる」「いまだかつて聞いたことがない」,過去のある一時期の・以前・昔、今まで一度も・ついぞ。「かつて」としての用法では「曾・嘗」ほぼ同義,


かっと,かっと,「太陽がカッと照りつける」「頭がカッとなる」「すぐカッとする性質」「目をカッと見開く」,激しく燃えたり強く照らしたりし急に明るくなる、頭に血が上り急に興奮する、目口などを大きく開くさま,


がっぷり,がっぷり,「がっぷりと四つに組む」,相撲などでしっかり組み合うさま,


がっぽがっぽ,がっぽがっぽ,「がっぽがっぽと儲かる」,金銭などが次々と入ったり出ていったりするさま,


がっぽり,がっぽり,「がっぽりと儲ける」「手数料をがっぽり(と)取られる」,一度にたくさんの金が手に入ったり出たりするさま,



【かと】

かといって,かと言って,「嫌っている様子はないが、かと言って好意を抱いているとも思えない」「このままでは勝ち目はないけれど、かと言ってここで引き下がるわけにはいかない」,そうかといって・そうだからといって,



【かな】

かならず,必ず,「毎朝必ず散歩する」「会えば必ず論争になる」「いつかそういう日が必ず来る」「必ず勝ってみせる」「印鑑を必ず持参すること」「必ず成功するとは限らない」,例外のない・決まって・いつでも、確実な推量または強い意志や要請・間違いなく・絶対に・きっと,


かならずしも,必ずしも,「金持ちが必ずしも幸福ではない」「必ずしもそうとはいえない」,必ずそうというわけではない、とは限らない,


かならずや,必ずや,「必ずや実現する日が来るに違いない」,間違いなく・きっと・必ず,


かなり,可成り,「今日はかなり人が出ている」「かなり酔っているようだ」,極端ではないが並の程度を超えている・思ったより以上に・相当,



【かね】

かねがね,予予(兼ね兼ね),「お噂はかねがね承っておりました」,以前から・かねて,


かねて,予て(兼ねて),「かねて聞いていたとおり」「かねて(から)の望み」「かねてより予期していたことだ」,以前から・前から・前もって・かねがね,



【かの】

かの,彼の,「かの有名な物語」「彼の地」,連体。あの・例の,



【かは】

がばがば,がばがば,「容器の水がガバガバと音を立てた」「金がガバガバ(と)入ってくる」,液体が容器などの中で揺れ動く・液体が小さな口からあふれるように流れ出るさま・がぼがぼ、金がどんどん手に入るさま,


かばかり,斯許り,「かばかりの傷にはひるまない」「かばかり難儀するとは思いもよらなかった」,これくらい・この程度・これしき、これほどまで・こんなにも,


がばと,がばと,「ガバと飛び起きる」,突然に激しい動作を起こすさま・がばっと,


がはやいか,が早いか,「話を聞くが早いか家を飛び出した」,連語。するとすぐに・するやいなや,



【かふ】

がぶがぶ,がぶがぶ,「酒をガブガブ(と)飲む」,液体を貪るように飲む音やさま,


がぶり,がぶり,「犬がガブリと噛みつく」「大波がきて水をガブリと飲んだ」,大口を開けて一気に食いつく・水などを一息に飲み込むさま,



【かみ】

がみがみ,がみがみ,「ガミガミ(と)叱る」,口やかましくしかりつけたり句を言ったりするさま,



【かや】

がやがや,がやがや,「教室の中がガヤガヤ(と)している」,大ぜいが勝手にうるさく話し合うさま,



【から】

から,から,「から意気地がない」「から役に立たない」,(否定を伴って)まったく・まるっきり,


からから,からから,「高下駄をカラカラ(と)鳴らして歩く」「矢車がカラカラ(と)回る」「カラカラ(と)大笑する」,堅いものが触れ合って立てる響きのよい軽い感じの音、車などが軽快に音を立てて回るさま、高らかに笑う声,


からがら,辛辛,「雷に遭って、命辛がら山小屋についた」,やっとの思いで・かろうじて,


がらがら,がらがら,「ガラガラと壁が崩れる」「格子戸をガラガラ(と)開ける」「荷車がガラガラと音を立てて通る」「ガラガラと喉をすすぐ」「ガラガラした男だが、気はいい」,物が崩れたりぶつかったりする時の大きく響く音、引き戸の開閉や車輪の回転する音、喉に水をためてうがいする音、遠慮がなく思ったことを大声で言ったりする・がさつなさま,


からきし,からきし,「勉強はからきし駄目だ」「この本はからきし面白くない」,(否定を伴って)まったく・まるで・全然・からきり・からっきり・からっきし,


からきり,からきり,「歌はからきり駄目だ」,「からきし」に同じ,


からくも,辛くも,「辛くも勝った」,ぎりぎりのところで,


からころ,からころ,「カラコロと下駄の音をさせる」,下駄などで歩くときに生じる乾いた軽い音を表す語,


からっきし,からっきし,「うちの子はからっきし意気地がない」,「からきし」に同じ,


からっと,からっと,「カラッと晴れわたる」「カラッと揚がった天ぷら」「カラッとした人柄」,空が明るく爽やかに晴れている、湿り気がなくよく乾いている、こだわりがなくさっぱりしているさま,


がらっと,がらっと,「ガラッと戸を開ける」「ブロックがガラッと崩れる」「顔つきがガラッと変わる」,引き戸などを勢いよく開ける音、物が一瞬のうちに崩れる音、事態が急にすっかり変わるさま,


からり,からり,「格子戸をカラリと開ける」「鉛筆がカラリと転がる」「雲ひとつなくカラリと晴れた空」「天ぷらをカラリと揚げる」「洗濯物がカラリと乾く」「カラリとした人柄」「約束をからりと忘れてしまう」,引き戸などを素早く開ける音、買い物が触れ合って立てる軽い音、明るく広々としている、湿り気がなく気持ちのいい、性格が明朗でさっぱりしている、記憶やこだわりの気持ちがすっかり無くなってしまうさま,


がらり,がらり,「ガラス戸をガラリと開ける」「重ねた木箱がガラリと崩れた」「人柄がガラリと変わる」,引き戸などを勢いよく開ける音、堅いものがぶつかり合って立てる大きな音、事態が急激にすっかり変わるさま,


がらん,がらん,「石油缶がガランと倒れる」「ガランとした校庭」,金属製の物がぶつかって立てる激しい音、何もなくてだだっ広く感じられるさま,



【かり】

かりかり,かりかり,「鍋の汚れをカリカリとかき落とす」「ベーコンをカリカリに焼く」「つまらないことにカリカリ(と)する」,堅いものを噛み砕いたり引っ掻いたりするときの音、水分や脂肪分がなくて堅くて噛むと歯切れのいい、気分が苛立って怒りっぽくなっているさま,


がりがり,ガリガリ,「氷をガリガリ(と)かじる」「鰹節をガリガリ(と)削る」「ガリガリとお金を貯める」,方物を噛み砕いたり引っ掻いたりするときの音、一つのことに凝り固まって他のことを考えるゆとりがないさま,


かりそめにも,仮初めにも(苟且にも),「かりそめにも法を犯してはならない」「かりそめにも逆らう者があれば罰せられる」「かりそめにも常識ある大人である以上、そんな真似をするはずがない」,仮にも。決して、わずかでも・いささかでも、十分でないにせよ事実としてそうであること・いやしくも,


かりに,仮に,「仮に糊で補強しておく」「仮に僕だったらそうするだろう」,一時の間に合わせに・暫定的に、仮定を表す・もし,


かりにも,仮にも,「仮にも良心を欺くようなことはしたくない」「仮にも宣言したのであるならば実行すべきである」,かりそめにも。決して・いささかでも、十分でないにせよ一応ある事実があることを表す・曲がりなりにも,



【かる】

かるがる,軽々,「米俵を軽々と担ぐ」「軽々と勝つ」「わだかまりも解けて軽々とした気持ち」,いかにも軽そうに動かす、たやすくやってのける、気持ちが晴れ晴れとしているさま,



【かれ】

かれこれ,彼此,「かれこれうるさく言う」「かれこれしているうちに暗くなってしまった」「ここに住んでからかれこれ一年になる」「かれこれ四キロ余りも歩いた」,幾つものことに及んだりかかわったりする・とやかく・いろいろ、だいたいそれに近い・おおよそ・そろそろ,



【かろ】

かろうじて,辛うじて,「かろうじて終電に間に合う」「年金だけでかろうじて生計を立てている」,やっとのことで・どうにか,



【かわ】

かわるがわる,代わる代わる,「車を代わる代わる(に)運転する」,順番に代わり合って・交代に,



【かん】

かんかん,かんかん,「半鐘の音がカンカン(と)響き渡る」「真夏の太陽がカンカン(と)照りつける」「火鉢の火がカンカン熾っている」,金属や石などの堅いものがぶつかって出す高く澄んだ音、日差しが強い、炭火などが勢いよく熾っているさま,


がんがん,がんがん,「ドラム缶をガンガン(と)叩く」「そんなにガンガン言わないでくれ」「二日酔いで頭がガンガンする」「ストーブをガンガン燃やす」「ガンガン勉強する」,音声が大きく響く、頭の中で大きな音が響くようにひどく痛む、勢いが盛んで激しいさま,


かんらかんら,かんらかんら,「かんらかんら(と)笑う」,豪傑などの高らかに笑う声・かんらから・かんらからから,







【きい】

きいきい,きいきい,「ブレーキをキイキイ(と)鳴らして自転車が止まる」「子どもが耳元でキイキイ言う」,堅いものがこすれ合ったりして生じる高い音、甲高く鋭い声,


ぎいぎい,ぎいぎい,「ブランコをギイギイと漕ぐ」,物がきしんだりするときに出るやや鈍い感じの音を表す語,



【きえ】

きえぎえ,消え消え,「音楽が消え消えに聞こえてくる」,今にも消えそうなさま,


きえやらぬ,消え遣らぬ,「まだ消えやらぬ山々の雪」,連語。消えるはずのものがまだ消えないである,



【きく】

ぎくぎく,ぎくぎく,「体の節々がぎくぎく(と)する」「ぎくぎくした動作」,節目や継ぎ目また堅いものなどがきしむさま・その音・ぎしぎし、ぎこちないさま・ぎくしゃく,


ぎくしゃく,ぎくしゃく,「ぎくしゃくした身のこなし」「夫婦の間がぎくしゃくしている」,話し方や動作また物事の関係などが円滑でないさま,


ぎくっと,ぎくっと,「証拠を突きつけられてギクッとする」「荷物を持ち上げた途端腰がギクッとした」,弱点や不意をつかれて驚く、急に折れ曲がったり継ぎ目がずれたりするさま,


ぎくり,ぎくり,「図星を指されてぎくりとした」,不意をつかれて驚き恐れるさま・ぎくっ,



【きさ】

ぎざぎざ,刻刻(段段),「縁がギザギザとしたレースの飾り」,ノコギリの歯のような刻み目が続いているさま,



【きし】

きしきし,きしきし,「歩くと廊下がきしきしと鳴る」,堅いものがこすれ合う音や木がきしむ音,


ぎしぎし,ぎしぎし,「ギシギシと音のする階段」「老若男女がぎしぎしと詰めかけていた」,買い物のこすれ合う音や気が強くきしむ音、すきまもないほど詰まっていくさま,


きしな,来しな,「来しなに銀行に寄ってきた」,連語。来るついで・来る途中・きがけ,


きしり,きしり,「棚板がキシリと音を立てる」,物がきしんで鳴る音,


ぎしり,ぎしり,「ぎしりと床が鳴る」,物がきしんで重く低く鳴る音,



【きす】

ぎすぎす,ぎすぎす,「ギスギスした体つき」「ギスギスした世の中」「性格がギスギスしている」,痩せていて柔らかみや膨らみに乏しい・親しみにくい・無愛想で冷たい感じがするさま,



【きせ】

きせずして,期せずして,「期せずして同じ列車に乗り合わせる」,連語。思いがけず・偶然に,



【きた】

ぎたぎた,ぎたぎた,「ポマードでぎたぎたとした髪」,脂ぎっている・油でべたつくさま・ぎとぎと,


きたる,来る,「運動会は来る十日に開かれる」「来る定期総会において」,連体。月日や行事などを表す語の上に付いて近いうちにくる・この次のの意。対語「去る」。「くる」と同字なので「来たる」と送れば誤読しづらい,


きたるべき,来るべき,「来るべき大会に備える」,連体。近いうちに来るはずの。「くる」と同字なので「来たる」と送れば誤読しづらい,



【きち】

きちきち,きちきち,「部屋代をきちきち(と)払う」,正確にまた規則正しく物事をするさま・きちんきちん,


ぎちぎち,ぎちぎち,「床板の継ぎ目がぎちぎちと鳴る」,物がこすれ合って鈍く軋む音,


きちっと,きちっと,「スーツをきちっと着る」「きちっと時間を守る」「計算がきちっと合う」,「きちんと」に同じ,


きちり,きちり,「きちりと合ったフタ」,隙間やズレがないさま・きっちり,


きちんきちん,きちんきちん,「毎月きちんきちんと里に仕送りする」,正確に規則正しく物事をするさま,


きちんと,きちんと,「洋服をきちんと着る」「部屋がきちんとしている」「集合時間にきちんと集まる」「家賃をきちんと払う」「帳尻がきちんと合う」,整っていて乱れたところがない・正確で規則正しい・すきまや過不足のないさま,



【きつ】

きっかり,きっかり,「きっかり約束の時間に来る」「五キロきっかりの荷物」,正確で過不足がない・かっきり・ちょうど,


ぎっくり,ぎっくり,「急に名前を呼ばれてぎっくり(と)する」,不意をつかれて驚き動揺する・ぎくっ,


ぎっしり,ぎっしり,「箱にぎっしり(と)詰める」「予定がぎっしりだ」,隙間なく詰まっているさま,


きっちり,きっちり,「ふたをきっちり(と)閉める」「答えがきっちり(と)合う」「きっちり三時に着く」「一万円きっちり」「毎日きっちり(と)予習する」,隙間やズレがない・ひったり、時間や数量に端数がない・きっかり、物事を確実に行なうさま,


ぎっちり,ぎっちり,「カバンにぎっちり(と)詰め込む」,「ぎっしり」に同じ,

きっと,屹度(急度),「明日はきっと雨だろう」「きっと来てください」「きっと睨む」「きっと申しつける」,決意や確信また強い要望などを表す・確かに・必ず、表情や態度などが厳しいさま,


きっぱり,きっぱり,「きっぱり(と)諦める」「きっぱり(と)した態度」,態度をはっきりと決めるさま,



【きと】

ぎとぎと,ぎとぎと,「ぎとぎとした料理」,脂ぎっている・油などでべとつくさま,

きのみきのまま,着の身着の儘,「着の身着のままで焼け出される」,今着ている着物以外は何も持っていないこと,



【きひ】

きびきび,きびきび,「きびきび(と)した応対ぶり」,動作や話し方などが生き生きとして気持ちのよいさま,



【きま】

きまって,決まって(極まって),「忙しいときに決まって人が来る」,「決・極」とも定まる意だが「決」で統一,



【きも】

きもち,気持ち,「気持ち長めに切る」,副詞的に用いる。ほんのわずか,



【きや】

きゃあ,きゃあ,「キャアと悲鳴を上げる」,女性や子どもが驚きや恐怖で発する声,


きゃあきゃあ,きゃあきゃあ,「人気歌手の登場にキャアキャアと騒ぐ」,驚いたり怖がったりまた興奮して騒いだりする甲高い声,


ぎゃあぎゃあ,ぎゃあぎゃあ,「火がついたようにギャアギャアと泣く」「ぎゃあぎゃあと文句を言う」,うるさく泣きわめく声、不平不満などをうるさく言い立てるさま,


きゃっきゃっ,きゃっきゃっ,「遊園地でキャッキャッとはしゃぐ子どもたち」,女性や子どもが戯れ騒ぐときなどに発する声、猿などの鳴く声,


ぎゃふん,ぎゃふん,「ぎゃふんと言わせる」「ぎゃふんとなってしまう」,やり込められて一言も言い返せないさま,



【きゆ】

きゅう,きゅう,「コルク栓がきゅうと音を立てて抜ける」「鉢巻をきゅうと締める」「コップ酒をきゅうと空ける」,強くこすったりねじれたりするときの軋る音、軽く力を入れて締めたりねじったりこすったりするさま、冷や酒などを一気に飲むさま,


きゅうきゅう,きゅうきゅう,「靴がきゅうきゅう(と)鳴る」「引き出しにきゅうきゅう(と)詰め込む」「金がなくていつもきゅうきゅうとしている」「仕事に追われてきゅうきゅう言っている」,物がこすれたり押し付けられたりして鳴る音、物をいっぱい詰め込んだり押し込んだりする、経済的に余裕がない、ひどい目に遭って苦しむさま,


ぎゅう,ぎゅう,「ぎゅうと握る」「ぎゅうという目に遭わせる」「ぎゅうと言わせる」,力を込めて締めつけたり押しつけたりねじったりする、きつく責め立てる・責められて音を上げるさま,


ぎゅうぎゅう,ぎゅうぎゅう,「台車がぎゅうぎゅう(と)音を立てる」「帯をぎゅうぎゅう(と)締める」「トランクに荷物をぎゅうぎゅうと詰める」「ぎゅうぎゅう言わせてやる」,物が軋んだりこすれたりするときに鳴る音、強く締めつけたり押しつけたりするさま、無理に詰め込んだり押し込んだりするさま、人を強く責め立てる・責められて音を上げる,


きゅうきょ,急遽,「急遽出発する」,慌ただしくことを行なうさま・急いで・にわかに,


きゅっと,きゅっと,「きゅっと口を結ぶ」「指でガラスをきゅっとこする」「胸がきゅっと締めつけられる」「コップできゅっとやる」,強く締めたりこすったり握ったりするさま、酒などを一息に飲むさま,


ぎゅっと,ぎゅっと,「タオルをぎゅっと絞る」「ぎゅっと抱きしめる」,強く力を入れて締めたり握ったりするさま,



【きよ】

ぎょうさん,仰山,「今日は仰山釣れた」,副詞的に用いる。程度や数量のはなはだしいさま,


きょときょと,きょときょと,「きょときょと(と)周囲を見まわす」「慣れない場できょときょとする」,不安や恐れなどのために落ち着きなくあちこち見まわすさま・きょろきょろ,


きょとん,きょとん,「突然声をかけられてきょとんとする」「きょとんとした顔」,びっくりしたり事情がのみこめなかったりして目を見開いてぼんやりしているさま,


きょろきょろ,きょろきょろ,「物珍しげにきょろきょろ(と)周りを見る」「授業中にきょろきょろするな」,落ち着きなく絶えずあたりを見まわすさま,


ぎょろぎょろ,ぎょろぎょろ,「ぎょろぎょろ(と)あたりを睨みまわす」「痩せて目だけがぎょろぎょろ(と)している」,大きな目玉で鋭くあたりを見まわすさま,


ぎょろり,ぎょろり,「ぎょろりと目を剥く」,大きな目玉を鋭く動かして睨むさま,



【きら】

きらきら,きらきら,「星がキラキラ(と)輝く」,光り輝いているさま,


ぎらぎら,ぎらぎら,「真夏の太陽がギラギラと照りつける」「ギラギラした目」,強烈にまたどぎつく光り輝くさま,


きらっと,きらっと,「朝露がキラっと輝く」「きらっと光るところのある文章」,瞬間的に光輝くさま・きらりと,


きらり,きらり,「涙がキラリと光る」「彼には何かキラリと光るものを感じる」,一瞬鋭く光を放つさま,


ぎらり,ぎらり,「目がギラリと光る」「刀をギラリと抜き放つ」,一瞬強く不気味に光るさま,


きりきり,きりきり,「歯をきりきり(と)いわせて悔しがる」「後ろ手にきりきり(と)縛りあげる」「きりきり(と)回りながら墜落する」「弓をきりきり(と)引き絞る」「胃がきりきり(と)痛む」「きりきり(と)立ち働く」,物が強く擦れ合う音、きつく巻きつける、激しく回転する、弓弦を強くいっぱいに引くさま・その音、物事をテキパキとするさま,


きりきりしゃん,きりきりしゃん,「きりきりしゃん(と)台所に立つ」,身支度にスキがなく甲斐甲斐しいさま・きりりしゃん,


ぎりぎり,限り限り,「ギリギリ許容できる線」,副詞的に用いる。限度いっぱいでそれ以上余地がないさま,

ぎりぎり,ぎりぎり,「歯をぎりぎり(と)食いしばる」「紐でぎりぎり(と)縛る」,物が強く擦れ合う音やそのさま、強く力を入れるさま・着く巻きつけるさま,


きりっと,きりっと,「キリッとした顔つき」,きちんとして緩みのないさま・きりりと,


きりり,きりり,「きりりとした顔立ち」「鉢巻をきりりと締める」,引き締まっていてゆるみのないさま・きりっと、強く締めたり引き絞ったりするさま,


ぎりり,ぎりり,「奥歯をぎりりと嚼む」,物の軋る音,



【きろ】

ぎろぎろ,ぎろぎろ,「暗闇で目をギロギロ(と)させる」,目玉が鋭く光るさま・目をギラつかせるさま,



【きわ】

きわめて,極めて,「解決はきわめて難しい」「病状はきわめて悪い」,程度が甚だしい・この上なく・非常に,



【きん】

きんきん,きんきん,「キンキンした子どもの声」,音声が甲高くて耳に鋭く響くさま,

きんきん,僅僅,「僅僅三名の出席者しかいない」,数量が非常に少ないさま・わずかに,


ぎんぎん,ぎんぎん,「二日酔いで頭がギンギンする」,頭がひどく痛むさま,

きんらい,近来,「近来にない大盛況を呈する」「近来まれな事件」,副詞的に用いる。近頃・最近,







【くい】

くいくい,くいくい,「小ブナがくいくい(と)糸を引く」,小刻みに何度も引くさま,


ぐいぐい,ぐいぐい,「縄をぐいぐいと引っ張る」「計画をぐいぐいと推し進める」「後続のランナーをぐいぐいと引き離す」「冷や酒をぐいぐいと呷る」,力を込めて引くまたは押すさま、物事を勢いよく積極的に進めるさま、酒などを勢いよく続けて飲むさま,


ぐいと,ぐいと,「襟を掴んでぐいと引く」「ぐいと手を伸ばす」「ぐいとひと息に飲み込む」,強く力を入れて急に引いたり押したりするさま、勢いよく出したり伸ばしたりするさま、ひと息に勢いよく飲むさま,



【くう】

ぐう,ぐう,「腹の虫がぐうと鳴く」,呼吸が詰まったり物が喉につかえたりして苦しいときに発する声、空腹の時に腹の鳴る音,


ぐうぐう,ぐうぐう,「お腹がぐうぐうという」「ぐうぐうと眠り込む」「ぐうぐうと高いびきをかく」,空腹で腹が鳴る音、深く寝入ったさま・いびきの音を表す,


ぐうぜん,偶然,「偶然旧友に出会う」,思いがけないことが起こるさま,



【くえ】

くえない,食えない,「当たりはやわらかいが食えないヤツ」,連語。ずる賢くて気が許せない,



【くさ】

くさくさ,くさくさ,「雨続きで気がくさくさする」,面白くないことがあったりいらいらしたりして心が晴れないさま・くしゃくしゃ,


ぐさぐさ,ぐさぐさ,「キリでぐさぐさと穴を空ける」「彼の一言一言が胸にぐさぐさと突き刺さる」,鋭い刃物などを続けざまに突き刺すさま、他人に何度も厳しいことを言われて心理的な打撃を受けるさま,


ぐさっと,ぐさっと,「出刃包丁をグサッと畳に突き立てる」「何気ない彼の一言が胸にグサッときた」,鋭い刃物などを勢いよく突き刺すさま・厳しい批判を受けて心に打撃を受けるさま,


ぐさり,ぐさり,「槍でグサリと突く」「師の叱正の言葉がグサリと胸にこたえた」,勢いよく突き刺すさま・厳しい批判を受けて強い心理的打撃を受けるさま,



【くし】

くしき,奇しき,「奇しき縁(えにし)」,連体。不思議な・霊妙な,


くしくも,奇しくも,「奇しくもその誕生日に世を去った」,偶然にも・不思議にも,


くしゃくしゃ,くしゃくしゃ,「書き損じた便箋をくしゃくしゃ(と)丸める」「雨続きで気分がくしゃくしゃする」「ガムをくしゃくしゃ(と)嚼む」,紙や布などを丸めたり揉んだりしてしわだらけにするさま、イライラして気分が晴れないさま、音を立てて物を噛むさま,


ぐしゃぐしゃ,ぐしゃぐしゃ,「雨上がりのくじゃぐしゃ(と)した山道」「ダンボール箱をぐしゃぐしゃ(と)つぶす」,水分を多く含むさま、形が崩れている・乱れているさま,


ぐじゃぐじゃ,ぐじゃぐじゃ,「大雨でぐじゃぐじゃ(と)した泥道」「もう済んだことをぐじゃぐじゃ言うな」,水分を多く含むさま、しつこく文句を言うさま,


ぐしゃっと,ぐしゃっと,「模型をぐしゃっと踏みつぶす」,強い力が加わってものがひどくつぶれるさま,


ぐしゃり,ぐしゃり,「豆腐がぐしゃりとつぶれる」,物がつぶれるさま,



【くす】

くすくす,くすくす,「下を向いてくすくす(と)笑う」,忍んで笑う声,


ぐすぐす,ぐすぐす,「鼻をグスグスいわせる」,鼻が詰まった時の音,


ぐずぐず,愚図愚図,「借金の返納をグズグズ(と)引き伸ばす」「いつまでもグズグス言うな」「梅雨時のグズグズした天気」,のろのろといたずらに時間を費やすさま、ぶつぶつ不平を言うさま、天候がはっきりしないさま,


くすん,くすん,「くすんとした音がする」,鼻を軽く鳴らす音,



【くた】

くたくた,くたくた,「くたくた(と)煮える鍋」,物がよく煮えている音やさま・ぐつぐつ・ぐたぐた,


くだくだ,くだくだ,「くだくだと弁解する」,同じことを何度も繰り返したり長々としつこく細かに述べたりするさま・くどくど,


ぐたぐた,ぐたぐた,,「くたくた」に同じ,


くたっと,くたっと,「気分が悪くてくたっと座り込む」「くたっとした浴衣」,体の力が抜けてきちんとした姿勢を保てなくなるさま、物が張りを失って柔らかくなるさま,


ぐたっと,ぐたっと,「熱のためぐたっとしている」,弱って体から力が抜けてしまったさま・ぐったり,



【くち】

ぐちぐち,ぐちぐち,「ぐちぐち(と)文句を言い続ける」,ものの言い方がつぶやくようでよく聞き取れない・歯切れの悪い言い方をするさま,


くちずっぱく,口酸っぱく,「いくら口酸っぱく言っても聞かない」,同じ言葉を何度も繰り返して音を入れて言うさま,


くちゃくちゃ,くちゃくちゃ,「ガムをくちゃくちゃ(と)嚼む」,口の中で物を噛む時の音,


ぐちゃぐちゃ,ぐちゃぐちゃ,「ぐちゃぐちゃした雪解け道」「ぐちゃぐちゃ(と)文句を言う」,水分を多く含んで柔らかくなったり価値が崩れたりしているさま・またそういうものを潰したり混ぜたりしたときの音、愚痴や不満などをしつこく言うさま,


ぐちゃり,ぐちゃり,「卵がぐちゃりと割れる」,水気を多く含んだもが潰れたりした時の音,



【くつ】

くっきり,くっきり,「くっきり(と)した画像」,物の姿や形が非常にはっきりとしているさま,


くつくつ,くつくつ,「くつくつ(と)笑う」,おかしくてたまらず押し殺すようにして笑う声,


ぐつぐつ,ぐつぐつ,「野菜をグツグツと煮込む」,者の煮え立つ音やさま,


くっくっと,くっくっと,「こらえきれずにくっくっと笑い出す」,こみ上げてくる声を抑えるようにして笑うさま,


ぐっしょり,ぐっしょり,「夕立に遭ってぐっしょり(と)濡れた」,ひどく濡れているさま・びっしょり,


ぐっすり,ぐっすり,「ぐっすり(と)眠っている」,深く眠っている・熟睡するさま,


ぐったり,ぐったり,「ぐったりと横たわる」「あまりの暑さにぐったりする」,疲れたり弱ったりして力が抜けたさま・ぐたっと,


くっと,くっと,「釣り糸がくっと引かれる」,動きの速いさま・一気に,


ぐっと,ぐっと,「両手でぐっと押す」「酒をぐっと飲み干す」「胸にぐっときた」「怒りをぐっとこらえる」「値段は去年に比べてぐっと高い」,瞬間的に力を入れるさま・物事をひと息に行うさま、感動や激しい感情がこみ上げてくるさま、状態の程度が今までと大きく隔たっているさま・一段と・ぐんと,


くどくど,くどくど,「くどくど(と)小言を言う」,しつこく繰り返して言うさま,



【くに】

くにゃくにゃ,くにゃくにゃ,「体をくにゃくにゃ(と)させて踊る」,「ぐにゃぐにゃ」に同じ,


ぐにゃぐにゃ,ぐにゃぐにゃ,「体をぐにゃぐにゃと動かす」,柔らかくて手応えがなく形が変わりやすいさま・ねじれて曲がりくねっているさま・くにゃくにゃ,


くにゃっと,くにゃっと,「怪力で鉄格子をくにゃっと曲げる」,「ぐにゃっと」に同じ,


ぐにゃっと,ぐにゃっと,「熱せられたガラス棒がぐにゃっと曲がる」「ぐにゃっとしたものに手が触れた」,力な折れ曲がるさま、柔らかくて手応えのないさま,


ぐにゃり,ぐにゃり,「何かぐにゃりとしたものを踏みつけた」,柔らかくて手応えのないさま・たわいなく曲がるさま・ぐんにゃり,



【くね】

くねくね,くねくね,「くねくね(と)した細い道」「腰をくねくね(と)させて踊る」,幾度も曲がって続くさま、体を柔らかく曲げるさま・しなを作るさま,



【くひ】

ぐびぐび,ぐびぐび,「酒をグビグビ(と)やる」,喉を鳴らしながら酒などを飲むさま,


ぐびりぐびり,ぐびりぐびり,「ぐびりぐびりと大杯を傾ける」,喉を鳴らしながら酒などをたくさん飲むさま,



【くふ】

くぶどおり,九分通り,「九分通り出来上がった」「九分通り間違いない」,十分の九ぐらいまで・九割がた・おおかた,



【くま】

くまなく,隈無く,「家中をくまなく探す」「月光がくまなく照らす」,隅々まで行き届いて余すところがないさま・端から端まで、影や曇がないさま,



【くよ】

くよくよ,くよくよ,「くよくよ(と)心配する」「くよくよするな」,いつまでも気にかけてあれこれと思い悩むさま,



【くら】

くらくら,くらくら,「頭がクラクラ(と)する」,めまいがして倒れそうになるさま・ぐらぐら,


ぐらぐら,ぐらぐら,「歯がグラグラする」「地震で建物がグラグラ(と)揺れる」「方針がグラグラしていて信頼できない」「鍋の湯がグラグラ(と)煮え立つ」「二日酔いで頭がグラグラする」,物が揺れ動いて安定しない・事柄や気持ちなどが動揺するさま、湯などが煮え立つさま、めまいがして倒れそうになるさま・くらくら,


くらっと,くらっと,「立ち上がった途端くらっとした」,めまいや衝撃などで平衡が保てなくなるさま,


ぐらっと,ぐらっと,「機体がぐらっと傾く」,大きなものが急に揺れたり動いたりするさま,


くらり,くらり,「ライトに照らされくらりとする」,めまいのするさま・くらっと,


ぐらり,ぐらり,「船体がぐらりと傾いた」,物が急に大きく揺れたり傾いたりするさま・ぐらっと,


ぐらりぐらり,ぐらりぐらり,「地震でぐらりぐらり(と)建物が揺れる」,物が大きくゆっくりと揺れ動くさま,



【くり】

くりくり,くりくりね「目をくりくりさせる」「くりくり(と)したかわいい目」「くりくり(と)肥った子」,物が軽快に回転するさま・くるくる、まん丸く愛らしいさま・とくに目の丸くはっきりしているさま、丸々と肥えているさま,


ぐりぐり,ぐりぐり,「肘で肩をぐりぐり(と)揉む」「今にも飛び出しそうなぐりぐり(と)した目」「ぐりぐり(と)したしこり」,押さえつけ強く回すさま、丸くて大きいさま・とくに目についていう、固くて丸みのあるものが中で動くさま,



【くる】

くるくる,くるくる,「くるくる回る風車」「包帯をくるくる(と)巻く」「目がくるくる(と)してかわいい」「一日中くるくる(と)働く」「くるくる(と)変わる当局の答弁」,物が軽く続いて回るさま、幾重にも巻きつけるさま・丸めるさま、丸くて愛らしいさま・くりくり、休まないで身軽に働くさま、方針や考えなどが定まらないさま,


ぐるぐる,ぐるぐる,「ぐるぐると腕を回す」「網をぐるぐると巻きつける」,物が続いて回るさま、幾重にも巻きつけるさま,


くるっと,くるっと,「くるっと後ろを向く」「くるっとした目」,軽やかに一回転するさま、丸くて愛らしいさま,


ぐるっと,ぐるっと,「近所をぐるっとひと回りする」「ぐるっと取り囲んだ野次馬」,物の周りを歩いたり取り巻いたりするさま,


くるり,くるり,「くるりと振り向く」「くるりと裾をはしょる」「くるりとした目」「意見をくるりと変える」,軽く一回転するさま・物を包んだり取り除いたりするさま・丸く愛らしいさま・くりくり、急に様子が変化するさま,


くるりくるり,くるりくるり,「くるりくるりと軽やかに踊る」「言うことがくるりくるり(と)変わる」,軽く何度も回転したり変化したりするさま,


ぐるり,ぐるり,「船がぐるりと向きを変える」「ぐるりとあたりを見まわす」「人垣がぐるりと取り囲む」,物が回るさま・物の周りを円を描いて動いたり取り囲んだりするさま,



【くれ】

くれぐれも,呉呉も,「くれぐれもお大事に」,何度も心を込めて依頼や懇願したり忠告したりするさま,



【くろ】

くろぐろ,黒々,「墨黒黒と書く」「黒黒(と)した髪」,非常に黒い・真っ黒なまさ,



【くん】

くんくん,くんくん,「餌を探してくんくん(と)嗅ぎ回る」「鼻をくんくん鳴らして子犬が甘える」,動物がにおいを嗅いだり鼻を鳴らしたりするときの声,


ぐんぐん,ぐんぐん,「病気がぐんぐん(と)良くなる」「ロープをぐんぐん引っ張る」,物事が勢いよく進行するさま・どんどん、力強く物事をするさま・ぐいぐい,


くんずほぐれつ,組んず解れつ,「組んず解れつの大格闘」,連語・取っ組み合ったり離れたりして激しく争うさま。「くんづほぐれつ」とも,


ぐんと,ぐんと,「両手でぐんと押す」「スピードをぐんと上げる」「品質はぐんと落ちる」,思い切って力を入れるさま・ぐっと・ぐいと、他のものや今までの状態と大きく変わるさま・際立って・いちだんと,


ぐんなり,ぐんなり,「暑さでぐんなり(と)した草木」,力が抜けたり勢いが衰えたりしたさま・ぐなり,


ぐんにゃり,ぐんにゃり,「猛暑でレールがぐんにゃり(と)曲がる」「高熱でぐんにゃり(と)なる」,たわいなく曲がってしまうさま・力や気力のなくなったさま・ぐにゃり,







【けい】

けいけい,軽軽,「軽軽にその是非を論ずることはできない」,考えや判断に慎重さが欠けているさま・軽々しく。「かるがる」と同字,



【けし】

けして,決して,,「けっして」に同じ,



【けた】

けたけた,けたけた,「おかしそうにけたけた(と)笑う」,甲高い声で軽薄にとめどなく笑うさま,


げたげた,げたげた,「大口を開けたゲタゲタ(と)笑う」,大声で下品にとめどなく笑うさま,


けだし,蓋し,「けだしそのとおりであろう」,物事を確信を持って推定する意・まさしく・確かに・思うに,



【けち】

けちけち,けちけち,「ケチケチと金を貯める」,わずかな金品をも出し惜しむさま,


けちょんけちょん,けちょんけちょん,「けちょんけちょんにやっつける」,徹底的にやり込めるさま・さんざん・こてんこてん,



【けつ】

けっか,結果,「猛勉強した結果合格した」,副詞的に用いて。ある事態を生じるもととなる結末状態を表す,


けっきょく,結局,「あれこれやってみたが結局ダメだった」「二人は結局元の鞘に収まった」,いろいろなことがあったうえで最終に落ち着くさま,


けっこう,結構,「子どもでも結構役に立つ」「結構面白い」,完全ではないがそれなりに十分であるさま,


けっして,決して,「御恩は決して忘れません」「そんなことはもう決してするな」「彼は決して大きい方ではない」,どんなことがあっても・絶対に・断じて・けして,


げっそり,げっそり,「頬がげっそり(と)こける」「試合に負けてげっそりする」,顔や体などが急にやせ衰えるさま、一気に気力を失うさま・がっかりするさま,



【けは】

けばけば,けばけば,「けばけばと飾りたてる」「けばけばした服装」,どぎつく派手なさま,



【けら】

けらけら,けらけら,「人を嘲るようにケラケラ(と)笑う」,甲高い声を出して笑うさま,


げらげら,げらげら,「人目をはばからずゲラゲラと笑う」,しまりなく大声で笑うさま,



【けろ】

けろっと,けろっと,「怒鳴られてもけろっとしている」「けろっと忘れる」,何事もなかったように平然としている・けろりと,


けろり,けろり,「ミスをした当人がけろりとしている」「痛みがけろりととれる」「けろりと約束を忘れる」,何事もなかったように平然としている、跡形もなく消えて無くなるさま・すっかり,



【けん】

げん,現,「現政府」「現段階」「現チャンピオン」,連体詞的に用いて。現在の・今の,


けんけん,けんけん,「けんけん(と)した言い方」,ものの言い方や態度がとげとげしいさま・つんけん,


げんなり,げんなり,「篤い日ばかり続くとげんなり(と)する」「今日もカレーかとげんなり(と)した顔をする」,疲れて気力のなくなったさま・飽きたり嫌になったりして何かを続ける気力がなくなったさま,


げんに,現に,「そういう風習は現に行われている」「現にこの目で見た」,あることが創造や理屈ではなく事実であるさま・現実に・実際に,

げんに,厳に,「厳に戒める」,きびしく・厳重に,







【こい】

こいねがわくは,希くは(冀くは),「冀くはご加護を賜らんことを」,ある事を強く希望する気持ち・説に望むことは・なにとぞ・どうか。「乞い願わくは」は請い求める・願い、「希」は求める・願う、「冀」は願う・望むの意。慣用では「冀」を用いる,



【こう】

こう,斯う,「こう書くのは誤りです」「こうなったからには覚悟しなければなるまい」「…と、こう父は口癖のように言っています」「父の遺言にはこう書いてありました」,斯く(かく)の音変化。話し手の行動やその近くにある事物の状態を指す・このように・こんなふうに、話し手が今述べたばかりのまたはすぐあとに述べる事柄を指す,


こういう,斯ういう,「とかく人生とはこういうものだ」,連体詞。このような・こんな・こうした,


こうこう,斯う斯う,「こうこうこういうわけで来られなかった」「こうこうしかじかの事情」,ある事柄を概括的に指し示すのに用いる・これこれ・かようかよう,


こうして,斯うして,「筆はこうして使う」,このように・このようにして,


ごうも,毫も,「毫も疑わない」,少しも・ちっとも。後に打ち消し語を伴って用いる,



【こく】

ごく,極,「ごく親しい間柄」,普通の程度を遥かに超えているさま・きわめて・非常に,


ごくごく,ごくごく,「冷たい水をゴクゴク(と)飲む」,飲み物を勢いよく飲み込む音,

ごくごく,極極,「ごぐごく内緒の話」,「ごく」を重ねて強めたい言い方・非常に・きわめて,


こくり,こくり,「こくりこくり(と)舟を漕ぐ」「こくりとうなずく」,居眠りしたり頷いたりして首を軽く傾けるさま・こっくり,



【ここ】

ここに,此処に,「これをここに賞する」「本日、ここに百周年記念式典を催すにあたりまして」,ある時点や場所を指す・このときにあたり・この所で,


こころある,心有る,「心ある人々のひんしゅくを買う」「心ある人の集まり」,連体。対語「こころない」。思慮や分別がある・道理をわきまえている、物事の情趣を解することができる,


こころから,心から,「心から恋い慕う」「心から喜ぶ」,本当の気持で言動がなされるさま・心の底から・心底から・心より,


こころして,心して,「事故を起こさないよう、心して運転しなさい」,注意して物事をするさま,


こころなし,心做し,「心なし元気そうだ」「心なしか顔色がすぐれない」,副詞的に用いる。小心のなかでそう思うこと・思いなし・気のせい,


こころならず,心ならず,「心ならず大役を引き受ける羽目になった」,連語。自分の本心ではないのだが・不本意ながら,


こころならずも,心ならずも,「懇願されて心ならずも参加することになった」,連語。「こころならず」に同じ,


こころばかり,心許り,「心許りの品」「お礼のしるしに心許り粗餐を差し上げたいと存じます」,副詞的にも用いる,


こころもち,心持ち,「心持ち顎を引いてください」,程度がごくわずかであるさま・ちょっと・ほんの少し,


こころゆくばかり,心行くばかり,「休日を心ゆくばかり楽しむ」,「こころゆくまで」に同じ。十分満足するまで・思う存分・心ゆくばかり,


こころゆくまで,心行くまで,「心ゆくまで本を読む」,十分満足するまで・思う存分・心ゆくばかり,



【こし】

ごしごし,ごしごし,「力を入れてゴシゴシと洗う」,物を強くこする音,


ごしゃごしゃ,ごしゃごしゃ,「碁石をゴシャゴシャ(と)掻き混ぜる」「品物をゴシャゴシャ(と)並べる」「狭くてゴシャゴシャ(と)した部屋」,物を掻き混ぜる音、多くのものが入り乱れて整理されていないさま・ごちゃごちゃ,


ごじゃごじゃ,ごじゃごじゃ,「なんでもゴジャゴジャ(と)書き留める」「ゴジャゴジャ(と)言うな」,いろいろなものが入り乱れているさま、ぶつぶつと不平や苦情を述べるさま,



【こせ】

こせこせ,こせこせ,「こせこせ(と)した庭」「こせこせ(と)動きまわる」「こせこせ(と)した人物」,場所が狭くて空間にゆとりのないさま・細かなことにこだわってゆとりや落ち着きがないさま,



【こそ】

こそこそ,こそこそ,「こそこそと出ていく」「影でコソコソする」,人目につかないように物事をす進めるさま・こっそり,


ごそごそ,ごそごそ,「押し入れの中をゴソゴソ(と)かきまわす」「のりが効きすぎて浴衣がゴソゴソ(と)する」,質のかたいこわばったものなどが触れ合う音・そういう音を立ててしきりに物事をするさま,


こぞって,挙って,「村中が挙って祭りを楽しむ」,一人も残らず・全員で,


ごそっと,ごそっと,「品物をゴソッと盗まれた」,一度にたくさん・ごっそり,


こそり,こそり,「静まりかえってこそりとも音がしない」,静かな所で立てるあまり際立たない音や人に知られないように行動するときなどに立てるかすかな音,


ごそり,ごそり,「暗闇で何かがごそりと動く」,動きの鈍いものが他のものにこすれて立てる低い音,



【こた】

ごたごた,ごたごた,「美辞麗句をゴタゴタ(と)並べる」「会社の中が人事問題でゴタゴタとしている」,雑然として秩序のないさま・ごちゃごちゃ、混乱や争いが起こっているさま,



【こち】

こちこち,こちこち,「時計がコチコチと秒を刻んでいた」,時計が時を刻む音・かちかち,


こちゃこちゃ,こちゃこちゃ,「いろいろなことをこちゃこちゃ(と)手帳に書く」「小さな店がこちゃこちゃした横町」,細かいものが入り混じって混雑しているさま,


ごちゃごちゃ,ごちゃごちゃ,「注釈をごちゃごちゃと書き込む」「ごちゃごちゃした話」,いろいろな物が秩序なく入り混じって雑然としているさま,


こちょこちょ,こちょこちょ,「こちょこちょ(と)くすぐる」「子どもが何かこちょこちょ(と)耳打ちする」,指先などで細かくまさぐるさま、素早く動き回ったり耳元で小さな声でしゃべったりするさま,


ごちょごちょ,ごちょごちょ,「いつまでもごちょごちょ(と)言うな」,不平や不満などをあれこれというさま・ごちゃごちゃ,


こちん,こちん,「コチンと何かが窓ガラスに当たった」,堅い物が軽く触れ合ったときの音,


こぢんまり,小ぢんまり,「小ぢんまり(と)まとまる」「小ぢんまり(と)した家」,小さいながら程よくまとまり落ち着きのあるさま,



【こつ】

こっくり,こっくり,「こっくり、こっくりと舟を漕ぎ始める」「こっくりとうなずく」「あの丈夫な人がこっくり逝ってしまった」,居眠りをして頭を前方に繰り返し傾けるさま、前触れもなく元気な人が突然死ぬさま・ぽっくり,


こっくり,こっくり,「こっくりした紺色のスーツ」「こっくりしただし汁」,色合いや味などに落ち着いた深みのあるさま,


ごっくり,ごっくり,「唾をごっくりと飲み込んだ」,喉を鳴らして一気に液体を飲む音,


こっこく,刻刻,「刻々と近づく」,時間を追って・時間が経つのにつれて,


こつこつ,兀兀,「仕事をコツコツこなす」「コツコツ励む」,地道に働くさま・たゆまず努め励むさま,

こつこつ,こつこつ,「靴音がコツコツ(と)響く」,堅いものが触れ合う時の音,


ごつごつ,ごつごつ,「ゴツゴツとした岩」「節くれだってゴツゴツした手」「ゴツゴツした乱暴な男」「ゴツゴツした文体」,表面が滑らかでなくでこぼこしているさま・しなやかでなく堅いさま、容姿や性格が粗削りであるさま,


こっそり,こっそり,「裏口からこっそり(と)忍び込む」,人に知られないように密かに物事をするさま,


ごっそり,ごっそり,「ごっそり(と)盗まれる」「土砂がごっそり(と)崩れる」「株でごっそり(と)儲ける」,余すところなく全部・根こそぎ・残らず、数量の多いさま,


こってり,こってり,「こってり(と)した料理」「ポマードをこってり(と)つける」「父からこってり(と)油を絞られる」,味や色などが濃くてしつこいさま、程度の甚だしいさま・いやというほど,


ごってり,ごってり,「バターをごってりと塗る」,「こってり」を強めた語,


こつり,こつり,「小石がこつりと靴先に当たる」,堅い物が当たって立てる音,


ごつり,ごつり,「ごつりと鈍い音がする」,重いものが強く当たって立てる音・「こつり」より強く大きい感じを表す,


こつん,こつん,「木の実が窓にコツンと当たる」「イタズラがバレてコツンとやられる」,堅いものが当たって立てる音,


ごつん,ごつん,「車が電柱にゴツンとぶつかった」,重いものが強く当たって立てる音・「こつん」より強く大きい感じを表す,



【こて】

こてこて,こてこて,「ポマードでコテコテ(と)した髪」,度を超えて分量などの多いさま・濃厚なさま,


ごてごて,ごてごて,「飾り付けがごてごてしている」「ゴテゴテと着飾る」「話がごてごてして物別れになる」「ゴテゴテと不平を並べる」「つまらないことをごてごて言うな」,「こてこて」を強めた、雑然として収まりがつかないさま・入り組んで揉めるさま・ごたごた、ぐすぐす言うさま,


こてんこてん,こてんこてん,「こてんこてんに負かされる」,徹底的にやっつけられるさま・やっつけるさま・さんざん・こてんぱん,


こてんぱん,こてんぱん,「こてんぱんに相手をやっつける」,「こてんこてん」に同じ,



【こと】

ことあれかし,事有れかし,「事あれかしと待ち構える」,連語。何か事件などが起こればいいと待ち望む様子・事が起こってくれよ,


ことこと,ことこと,「風で裏木戸がコトコト(と)鳴る」「弱火でコトコト(と)煮込む」,軽く物を叩いたときまたは軽い物が触れ合う時の音、あまり強くない火力で鍋の中のものが煮える音,


ごとごと,ごとごと,「貨物車がゴトゴトと走る」「鶏ガラをゴトゴトと煮て出汁をとる」,重い物が触れ合う時の音、物が煮える音。「ことこと」よりも程度が大きい,


ことごとく,悉く(尽く),「財産をことごとく投げ打つ」「見るもの聞くものことごとくが珍しい」,問題にしているもの全部・残らず・すべて・みな。「悉」はすべて・残らず・みな、「尽」はすべて・みなの意。「尽く」は「つく」と同字,


ことごとに,事毎に,「事毎に反対する」,物事があるたびに・事につけて・いつも,

ことさら,殊更,「殊更行かなくても、ついでの時でよい」「今年の冬は殊更寒い」,わざわざ、特に際立って・とりわけ・格別,


ことなかれ,事勿れ,「道中事なかれと祈る」,連語。何事もなく無事に済むように・無事であれ,


ことに,殊に,「花の中ではバラの花が殊に好きだ」,とりわけ,


ことのほか,殊の外,「殊の外良い記録が出た」「今年は殊の外寒い」,予想とかなり違っているさま・思いの外・案外・意外、程度が際立っているさま・格別・とりわけ,


ことほどさように,事程左様に,「事程左様に人間とは複雑な生き物だ」,前に述べたこととを受けてあとで述べる事柄の程度を強調する語・それほど・それくらい,


こともあろうに,事もあろうに,「事もあろうにこんなときに来るなんて」「事もあろうにあんなところで会うとは」,連語。とった行動が非常に好ましくないことを表す・他にも適当なやり方があるだろうに・よりによって,


ことり,ことり,「石けん箱がコトリと鳴る」「二階ではコトリとも音がしない」,堅いもの同士が触れたり軽く当たったりしたときの音,


ごとり,ごとり,「ゴトリと貨車が動き出す」,重い物が他の物に触れたり当たったりしたときの音,


ことん,ことん,「鉛筆がコトンと床に落ちる」,小さくて堅い物か当たったときなどのあまり強くない音,


ごとん,ごとん,「列車がゴトンと動き出す」,重くて堅い物が触れたり当たったりしたときの音,



【こな】

こない,こない,「こない言わはる」,副詞的に用いる。(関西地方で)このようであるさま・こんな,


こないだ,此間,「こないだはお世話になりました」「こないだ会ったばかり」,副詞的に用いる。先日・先ごろ,



【この】

この,此の(斯の),「この人が僕の親友のA君です」「この本は誰のですか」「この話はもう少し考えてみよう」「この調子で行けば」「この十日に長男が生まれた」「この五年で町内の様子がすっかり変わった」「この日曜に式を挙げることになっている」,連体。空間的や心理的に話し手に近い人や物を指す、話し手が当面している事柄や場面を指す・今の、あまり遠くない過去・去る・ごく近い将来を指す・来る,


このほど,この程,「この程入社したばかりです」「この程完成の運びとなりました」,副詞的にも用いる。この間・先日・最近、このたび・今度,


このんで,好んで,「好んで死地に赴く」,好きで・自分から進んで,



【こほ】

ごほごほ,ごほごほ,「ゴホゴホ(と)咳入る」,軽く咳をする声,


ごぼごぼ,ごぼごぼ,「ごぼごぼ(と)温泉が湧き出る」,水や湯などが湧き上がったり細い口からこぼれたりする音・泡が湧き出てくるような音,


ごほん,ごほん,「ゴホンと咳をする」,咳をするときの声,



【こま】

こまごま,細々,「細々とした道具類」「細々した要件を片づける」「事情を細々と話す」「細々と世話を焼く」「細々と礼を言う」「細々と立ち振る舞う」,細かくて雑多なさま・細かくてあまり重要でないさま、細かいところまで行き届くさま、ねんごろなさま・丁重なさま、忙しく働くさま・こまめに。「ほそぼそ」と同字,


ごまんと,ごまんと,「したいことがごまんとある」,たくさんあるさま・山ほど,



【こみ】

ごみごみ,ごみごみ,「ごみごみとした通り」,狭苦しく雑然としてまとまりのない感じを与えるさま,



【こも】

こもごも,交交(交・相・更),「悲喜交交」,大奥のものが入り混じっているさま・次々に現れてくるさま,



【こよ】

こよなく,こよなく,「信州の山々をこよなく愛した作家」,このうえなく。古くは単に程度の甚だしい意だったが、現代では文語表現として賛美の情感を伴って用いられる,



【こり】

こりこり,こりこり,「コリコリした歯触り」「コリコリした腕の筋肉」「肩が張ってコリコリしている」,堅くて歯ごたえのあるさま・それを噛んだときの音、堅くしまった弾力のあるさま、凝ったりして筋肉などが堅くなったりしているさま,


こりごり,懲り懲り,「不便なところで一度言っただけで懲り懲りした」,(多く「こりごりする」の形で)ひどく凝りて二度としたくないさま,


ごりごり,ごりごり,「ネズミが壁をゴリゴリかじる」「鍋をたわしでゴリゴリこする」「ゴリゴリした兵児帯」「ゴリゴリとむかっていく棋風」,堅いもをかじったときの歯ごたえのあるさま・そのときの音、力を入れて激しくこするさま、厚い服地などの堅くてごわごわしたさま、強引に事を行うさま,



【これ】

これきり,是切り(此れ切り),「二人の仲もこれきりだ」「もうこれきり会うこともないだろう」「僕が貸してあげられるのはこれきりだよ」「今月の小遣いはこれきりだよ」,副詞的にも用いる。指し示す物事がこれまでと限った範囲の最後であること・これっきり、指し示す数量や程度などが定めたうちの限度であること・これだけ・これっきり,


これくらい,是位(此れ位),「これくらいあれば大丈夫だろう」「これくらいの熱はなんでもない」「これくらい食べられるだろう」,副詞的にも用いる。数量などが示されたものとほぼ同じ程度である・この程度、物事の程度を軽視してまた強調していうときに用いる語,


これだけ,是丈(此れ丈),「二冊のうちこれだけ読んだ」「することがこれだけある」「これだけ言っても聞かない」「これだけできたら言うことはない」,副詞的にも用いる。特定のこの物事こ・このことだけ・このものだけ、この程度や分量や範囲・これくらい・これほど、程度や分量を強調する意・これほど・こんなに,


これっきり,是っ切り(此れっ切り),「残りはこれっきりだ」「これっきり会えない」,副詞的にも用いる。「これきり」をやや強めて言う語,


こればかりも,此れ許りも(是許りも),「こればかりも疑わない」,副詞的に用いる。ほんの少しも・まったく・これっぱかり,


これほど,此れ程(是程),「これほどつらいとは思わなかった」,副詞的にも用いる。この程度・これくらいまで,



【ころ】

ころころ,ころころ,「鞠がコロコロ(と)転がる」「横綱がコロコロ負けては困る」「話がコロコロ(と)変わる」「コロコロ(と)太った赤ん坊」「コロコロした子犬」「少女たちがコロコロと笑い転げる」,丸い物や小さい物などが軽快に転がるさま、物が容易に倒れるさま・ころりころり、物事が簡単に転じていくさま・ころり、丸々としてかわいらしいさま、鈴の音や笑い声や蛙の鳴く声など高く澄んだ音が響くさま,


ごろごろ,ごろごろ,「雷がゴロゴロ鳴りだす」「岩がゴロゴロと転がり落ちる」「腹が減ってゴロゴロいう」「石がゴロゴロしている川原」「世間にゴロゴロしている話」「一日中家出ゴロゴロしている」「目の中がゴロゴロしている」,雷鳴のとどろき響く音・それに類する音、大きくて重い物が音を立ててゆっくり転がるさま・その音、猫が喉を鳴らす声・そのような音、あちこちに物が雑然と転がっているさま、いくらでもあってありふれた存在であるさま、何もしないで暇を持て余しているさま、目や腹の中に異物のあるさま,


ころっと,ころっと,「風でボールがころっと転がる」「言うことがころっと変わる」「電話するのをころっと忘れる」「横綱がころっと負けた」「横になった途端ころっと寝てしまう」,小さくて軽いものが転がり動くさま、態度や状態などが急にすっかり変わってしまうさま、あっさりと勝負に負けたり簡単に死んでしまったりするさま、簡単に寝つくさま,


ごろっと,ごろっと,「岩がゴロッと転がり落ちる」「テレビの前でゴロっと横になる」,大きくて重い物が転がし動くさま、大きなものが横たわるさま,


ころり,ころり,「サイコロがころりと転がる」「風邪をこじらしてころりと逝ってしまった」「殺し文句にころりと参る」「ころりと忘れる」,急に転がったり倒れたりするさま、あっけなく死んだり負けたりするさま、前とすっかり違う状態になる・ころっと,


ごろり,ごろり,「ごろりと横になる」「丸太をごろりと転がす」,大きくて重い物が倒れたり転がったりするさま,



【こわ】

こわごわ,怖怖(恐恐),「へっぴり腰で怖怖(と)覗き込む」,恐ろしく思いながら物事をするさま・おそるおそる,


ごわごわ,ごわごわ,「洗いたてのごわごわ(と)したジーンズ」,紙や布などが堅くこわばっていてしなやかでないさま・こわばった紙や布が擦れ合う音,



【こん】

こん,今,「今国会」「今世紀」「今シーズン」「今夜半」,連体。現在の・いまの、本日の・きょうの,

こん,こん,「コン、コンと杭を打つ」「コンと咳をする」,堅い物を打ったり堅い物が触れ合ったりしたときの音、強く咳をする声,


こんがり,こんがり,「パンをこんがりときつね色に焼く」,ちょうどよい程度に焦げるさま,


こんこん,こんこん,「扉をコンコンとノックする」,堅い物が軽く打ち当たったときに発する音,


ごんごん,ごんごん,「こぶしで机をゴンゴン(と)叩く」「除夜の鐘がゴンゴン(と)鳴りわたる」,堅い物が強く当たって発する音・金の鳴り響くさま,


こんもり,こんもり,「こんもり(と)した森」「こんもり(と)した小山」,木が薄暗くなるほど生い茂っているさま・丸く盛り上がっているさま,



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