第45話 形容動詞(は行)
よみ,漢字,活用,用例,対語,補記,
【はあ】
ぱあ,ぱあ,な,「台風で旅行の計画がパアになる」「あいつパアなんじゃないか」,,持っていた金品がすっかりなくなるさま・それまで苦労したことが全く無駄になるさま、間抜けなさま,
ばあたり,場当たり,な,「場当たりを狙った芸」「場当たりな(の)言動」「場当たり的な政策」,,演劇や集会などでその場に合わせた機転で人気を得るさま、物事に計画性がなく目先の効果だけを考えたその場の思いつきで行なうさま,
【はい】
はいぜん,沛然,と・たる,「沛然として驟雨が来る」,,雨が勢いよく降るさま,
はいまみれ,灰塗れ,な,「やかんのフタを火鉢に落として灰まみれにする」,,灰にまみれるさま・灰だらけになるさま・灰まぶれ,
【はか】
ばか,馬鹿(莫迦),な,「バカなやつ」,対語「りこう」,知能が劣り愚かなさま・人をののしって言うときにも用いる,
ばか,馬鹿(莫迦),な,「バカを言う」「バカなまねはよせ」「バカに風が強い」「バカ騒ぎ」「バカ正直」「蛇口がバカで水が漏れる」,,つまらないさま・無益なさま、度が過ぎるさま・程度が並外れているさま、用をなさないさま・機能が失われるさま,
ばかしょうじき,馬鹿正直,な,「バカ正直な人」,,正直すぎて融通が利かないさま,
ばかていねい,馬鹿丁寧,な,「バカ丁寧なあいさつ」,,並外れて丁寧なさま,
【はく】
ばく,漠,と・たる,「漠たる荒野」「漠とした不安」,,果てしなく広々としているさま、とりとめがなくはっきりしないさま,
ばくぜん,漠然,と・たる,「漠然とした不安を抱く」「漠然たる平原」,,ぼんやりとしてはっきりしないさま・広くて果てしのないさま,
ばくばく,寞寞,と・たる,「寞寞たる風景」,,物静かなさま・さびしいさま,
ばくばく,漠漠,と・たる,「漠漠たる荒野」「空空漠漠」,,広々として果てしないさま、ぼんやりとしているさま・とりとめのないさま,
【はさ】
ばさばさ,ばさばさ,な,「バサバサに乾く」,,水分がなくなり乾ききっているさま・頭髪などのつやがなくなり乱れているさま,
ぱさぱさ,ぱさぱさ,な,「パサパサな夏みかん」,,水分がなくなり乾いているさま・潤いのないさま,
【はし】
はじさらし,恥曝し,な,「我が校の恥さらし」「恥さらしなマネをしでかす」,,恥を世間にさらけ出すさま,
はじしらず,恥知らず,な,「恥知らずな行為」,,恥ずべきことをして平気でいるさま・厚顔であるさま,
はしぢか,端近,な,「端近な席」「端近に座る」,,家の中で出入り口に近いさま,
【はす】
はすっぱ,蓮っ葉,な,「蓮っ葉な娘」,,「はすは」の音変化,
はすは,蓮葉,な,「蓮葉な声を立てて笑う」,,女性の態度や言葉が下品で゛軽はずみなさま・はすっぱ,
【はち】
ばちあたり,罰当たり,な,「罰当たりな(の)ことをする」「この罰当たりめ」,,罰が当たって当然なさま,
ばちがい,場違い,な,「場違いな(の)格好」「場違いな(の)海産物」,,その場にふさわしくないさま、本場の産でないさま,
【はて】
はで,派手,な,「派手な顔立ち」「派手な着物」「派手な殴り合い」「派手に泣く」,対語「じみ」,姿や形や色彩などが華やかで人目をひくさま、態度や行動などが大げさなさま,
はでごのみ,派手好み,な,「派手好みな(の)人」,,「はでずき」に同じ,
はでずき,派手好き,な,「派手好きな性分」,,はでな物事を好むさま・派手好み,
はでやか,派手やか,な,「派手やかな装い」,,派手な感じがするさま・華やかなさま,
【はな】
はなだか,鼻高,な,「鼻高な(の)人」,,鼻の高いさま,
はなたかだか,鼻高高,な,「合格して鼻高高だ」,,いかにも得意そうであるさま,
はなやか,花やか(華やか),な,「華やかな都会での生活」「華やかに着飾る」「華やかに笑う」「武士道華やかなりし時」,,花が開いたように明るく人目を引きつけるさま、勢いなどが盛んなさま,
【はや】
はやてまわし,早手回し,な,「早手回しに会場を押さえる」,,先を予測して事前に準備をしておくさま,
はやめ,速め,な,「少し速めに歩く」,,速度が普通よりいくらか速いさま,
はやめ,早め,な,「早めの夕食」「早めに家を出る」,,決まった時刻や時期よりもいくらか早いさま,
【はら】
はらぐろ,腹黒,な,「腹黒な本性を現す」,,腹黒いさま,
ばらばら,ばらばら,な,「機械をバラバラにしてしまう」「バラバラな意見」,,一つにまとまらないで分散しているさま・またそれぞれに違っているさま,
ぱらぱら,ぱらぱら,な,「客の入りがパラパラだ」,,まばらに散らばっているさま,
はらぺこ,腹ぺこ,な,「腹ぺこな(の)子供」,,腹が非常にすいているさま,
【はり】
ばりばり,ばりばり,な,「のり付けしたバリバリな(の)シャツ」「バリバリに凍る」「第一線でバリバリな(の)社員」,,こわばっているさま、物事をするのに勢いがあるさま,
ぱりぱり,ぱりぱり,な,「パリパリな海苔」「パリパリな新人」「パリパリの江戸っ子」「新調のパリパリなスーツ」,,薄いものがこわばっているさま、域がよく張りのあるさま、衣服が新しく見栄えがするさま,
【はる】
はるか,遥か,な,「富士山を遥かに望む」「遥かな昔」「こちらのほうが遥かによい」,,距離が遠く隔たっているさま、年月が長く隔たっているさま、違いの甚だしいさま,
【はれ】
はれやか,晴れやか,な,「晴れやかに澄んだ秋の気」「晴れやかな顔つき」「晴れやかに装う」「晴れやかなパーティー」,,空が晴れ渡っているさま、心にわだかまりなどがなくすっきりとして明るいさま、華やかなさま,
【はん】
ばんから,蛮カラ,な,「蛮カラな学生」「蛮カラを気取る」,対語「ハイカラ」,身なりや言葉や行動が粗野で荒々しいさま・わざと粗野に装うさま。「ハイカラ」に対する造語,
はんぜん,判然,と・たる,「判然たる証拠」「事件の概要が判然としない」,,はっきりとわかるさま,
はんちく,半ちく,な,「半ちくなやり方」,,半端なさま・中途半端,
はんなま,半生,な,「半生な野菜」「半生なイカ」「半生な学問」,,生煮えであるさま、生乾きであるさま、知識などが十分でないさま・半可通,
はんにえ,半煮え,な,「半煮えな鍋料理」,,十分に煮えていないさま・生煮え,
はんぱ,半端,な,「半端な布」「半端な気持ち」「半端者」,,あるまとまった量や数が揃っていないさま、どっちつかずであるさま、気のきかないさま,
ばんばん,万万,な,「お目にかかりたいのは万万ですが」,,そうしたい気持ちは十分にあるがそうできない事情があるさま・やまやま,
はんま,半間,な,「半間な全集」,,全部揃っていないさま・中途半端なさま・はんぱ,
はんやけ,半焼け,な,「もらい火で半焼けになる」「半焼けな(の)肉」,,火事で一軒の家が半分焼けるさま、食べ物がよく焼けていないさま・生焼け,
【ひか】
ぴかぴか,ぴかぴか,な,「床をピカピカに磨く」「買ったばかりのピカピカな家具」「ピカピカの一年生」,,つやがあって照り輝いているさま、真新しいさま・またなりたてであるさま,
【ひく】
ひくめ,低め,な,「内角低めの直球」「平年よりも低めな(の)気温」,,いくらか低いさま,
【ひさ】
ひさしぶり,久し振りな,「久しぶりに映画を見る」「久しぶりな(の)雨」,,前にそのことを経験してから再び同じことになるまでに長い日数のあったさま・ひさかたぶり・しばらくぶり,
ひさびさ,久久,な,「久久に訪れたチャンス」「久久のヒット曲」,,長い間途絶えていたさま・前の時から長い時間が経過したさま・ひさしぶり,
【ひし】
びしょびしょ,な,「汗でシャツがビショビショになる」,,全体がすっかりと濡れてしまうさま・ひどく濡れて水分を置く含んでいるさま・びっしょり,
【ひそ】
ひそか,密か(窃か・私か),な,「密かに計画する」「密かに思いを寄せる」,,人に知られないように物事忘るさま。「密」はひそやか・かくして人に知られない・漏らさない・静か・ひっそりしている・奥深くて知りがたい、「窃」はひそかに・そっと・人知れず・心の中で・失礼ながら・謙遜の辞、「私」はひそかに・こっそりと・正式ではなくの意,
ひそやか,密やか,な,「密やかに夜の雨が降る」「密やかな楽しみ」「密やかに泣く」,,ひっそりとしているさま・もの静かなさま、人に知られないようにそっと行なうさま,
【ひた】
ひたすら,只管(一向),な,「ひたすらな思い」「ひたすらに弁解する」,,そのことだけに意を用いるさま・もっぱらそれだけを行なうさま,
ひたひた,ひたひた,な,「だし汁をひたひたに加える」,,中の物がやっとつかる程度であるさま,
ひたぶる,頓(一向),な,「ひたぶるな態度」「ひたぶるに思いを寄せる」,,いちずなさま・ひたすら,
ひたむき,直向き,な,「ひたむきな努力」「ひたむきな情熱」,,一つの物事だけに心を向けているさま・忍耐強くいちずに打ち込むさま,
【ひち】
びちゃびちゃ,びちゃびちゃ,な,「雨でシャツがビチャビチャになる」,,水などにひどく濡れているさま,
【ひつ】
ぴっかぴか,ぴっかぴか,な,「ピッカピカな(の)一年生」「靴をピッカピカに磨く」,,「ぴかぴか」を強めていう語,
ひっきりなし,引っ切り無し,な,「ひっきりなしに人が通る」「ひっきりなしに電話が鳴る」,,絶え間なく続くさま・切れ目のないさま,
びっしょり,びっしょり,な,「雨でびっしょりになる」,,ひどく濡れるさま,
ひつぜん,必然,な,「必然の帰結」「なまけたのだから不合格は必然だ」,対語「がいぜん(蓋然)・偶然」,必ずそうなるさま・それより他になりようのないさま,
ぴったり,ぴったり,な,「足にピッタリな靴」,,少しの狂いもなく適合するさま・またよく合っていかにもふさわしいさま,
【ひと】
ひとかた,一方,な,「悲しみようはひとかたではない」,,(多く打ち消しの語を伴って)程度が普通であるさま,
ひとさわがせ,人騒がせ,な,「とんだ人騒がせな話だ」,,ちゃんとした理由もないのに人を騒がせ迷惑をかけるさま,
ひとしなみ,等し並,な,「ベテランも新人も等し並に扱う」,,同じ扱いをするさま・同等や同様であるさま,
ひとずくな,人少な,な,「人少なな(の)家」,,人数や人手の少ないさま,
ひとすじ,一筋,な,「芸一筋に生きる」,,ただ一つのことに心を傾けるさま,
ひとでなし,人で無し,な,「人でなしな(の)仕打ち」,,人間らしい心を持たず恩義や人情をわきまえないさま,
ひとなかせ,人泣かせ,な,「人泣かせな雨」「人泣かせな注文ばかりつける」,,人に迷惑をかけて困らさせるさま,
ひとなみ,人並み,な,「人並みな(の)暮らし」,,世間一般の人と同じ程度であるさま,
ひとなみなみ,人並み並み,な,「人並み並みな(の)働きをする」,,「ひとなみ」に同じ,
ひとまちがお,人待ち顔,な,「人待ち顔に通りを眺める」,,人を待っているような顔つきやそのさま,
ひともなげ,人も無げ,な,「人も無げに声高に話す」,,他に人がいないかのように振る舞うさま・人を人とも思わないさま・傍若無人なさま,
ひとりよがり,独り善がり,な,「独りよがりな(の)言動」,他人の意見を無視して自分だけでよいと思い込んでいるさま・どくぜん,
ひとわらわせ,人笑わせ,な,「人笑わせな言いぐさ」,,人を笑わせるさまやそのような愚かしい言動,
【ひひ】
ひひ,霏霏,と・たる,「霏霏として秋雨が降る」,,雪や雨が絶え間なく降るさま,
びび,微微,と・たる,「微微たる存在」「微微とした勢力」,,分量などがごくわずかであるさま・小さくて取るに足りないさま,
【ひま】
ひま,暇(閑),な,「明日は暇だ」「商売が暇になる」「暇な人」,,自由になる時間がふんだんにあるさま・なすべきことの何もないさま,
【ひめ】
ひめやか,秘めやか,な,「秘めやかな恋心」,,内におさえて人目に立たないようにするさま,
【ひや】
ひややか,冷ややか,な,「冷ややかな山の空気」「冷ややかな目つき」「常に冷ややかな傍観者でいる」,,冷たく感じられるさま、態度が冷淡であるさま、落ち着いていて物に動じないさま・冷静なさま,
【ひよ】
ひょうぜん,飄然,と・たる,「飄然とした暮らし」「飄然と去る」,,世辞を気にせずのんきなさま、ふらりとやってきたり去ったりするさま。瓢乎,
びょうぜん,渺然,と・たる,「渺然たる海原」,,果てしなく広々としているさま,
ひょうひょう,飄飄,と・たる,「前触れもなく飄飄と現れる」「飄飄たる風貌」,,考えや行動が世間離れしていてつかまえどころのないさま,
びょうびょう,眇眇,と・たる,「眇眇たる小吏」「眇眇たる蒼空」,,小さいさま・取るに足りないさま、果てしなく広いさま・遠く遥かなさま・「渺渺(びょうびょう)」に同じ,
ひょろひょろ,ひょろひょろ,な,「ひょろひょろな都会っ子」,,細長く伸びて弱々しく感じられるさま,
ひよわ,ひ弱,な,「生まれつきひ弱な子供」,,ひ弱いさま・いかにも弱々しいさま,
【ひり】
びりびり,びりひり,な,「ビリビリに引き裂かれたポスター」,紙や布があちこち破れているさま,
【ひろ】
ひろやか,広やか,な,「広やかな庭」,,広々としているさま・ひろらか,
【ひん】
ひん,貧,な,「貧に耐える」,,まずしいさま・貧乏,
びん,敏,な,「機を見るに敏な人」,,頭の働きや動作の素早いさま,
ひんぴん,頻頻,と・たる,「頻頻と盗難事件が起こる」,,同じような事が次から次へと起こるさま,
ぴんぼけ,ぴんぼけ,な,「ピンぼけな(の)写真」「ピンぼけ(な)意見」,,写真でピントが合っていないために画像がぼけるさま、考えや言うことが急所や要点をとらえていないさま,
【ふう】
ふうがわり,風変わり,な,「彼の演出はちょっと風変わりだ」「風変わりな趣味」,,様子や性質や行動などが普通と違っているさま,
【ふか】
ふかふか,ふかふか,な,「フカフカなスポンジケーキ」,柔らかくふっくらしているさま,
ぶかぶか,ぶかぶか,な,「ブカブカな帽子」「水を含んでブカブカなベニヤ板」,,身に着ける物が大きすぎて緩んでいるさま、ふくれてやわらかくなっているさま,
ふかま,深間,な,「谷の深間に落ち込む」,,水などの深い所・深み,
ふかめ,深め,な,「深めな(の)皿」,,いくぶん深いと感じられるさま,
【ふく】
ぶくぶく,ぶくぶく,な,「ブクブクに着膨れしている」,,しまりなく太っているさま,
ふくよか,膨よか(脹よか),な,「ふくよかな頬」「玉露のふくよかな香りを楽しむ」,,ふっくらと肥えているさま・柔らかそうに膨らんでいるさま・ふくやか・ふくらか、よい香りがするさま,
【ふさ】
ぶざま,無様(不様),な,「無様な転び方」「無様に横たわる」,,体裁が悪いさま・手際の悪いさま,
【ふし】
ふしあわせ,不幸せ(不仕合わせ),な,「不幸せな人生」,,幸福でないさま・不幸,
ふしだら,ふしだら,な,「生活がふしだらになる」「ふしだらな関係になる」,,けじめがなくだらしないさま、品行が悪くなるさま・身持ちが悪いさま,
ぶしつけ,不躾(不仕付け),な,「不躾ながお願いします」「不躾な質問」,,礼を欠くさま・無作法なさま・無礼,
ふじみ,不死身(不仁身),な,「不死身な(の)勇士」「不死身な(の)精神」,,不死であるさま・どんな病気や苦痛や傷や打撃にも耐えうる体であるさま、どんな困難にもくじけないさま,
【ふせ】
ぶぜん,憮然,と・たる,「憮然としてため息をつく」「憮然たる面持ちで成り行きを見る」,,失望や落胆してどうすることもできないでいるさま・また意外なことに驚きあきれているさま,
【ふそ】
ふぞろい,不揃い,な,「不揃いな(の)服装」「不揃いな(の)全集」,,揃っていないさま・まちまちであるさま・数が足りないさま,
【ふた】
ふたしか,不確か(不慥か),な,「不確かな記憶」,,確かではないさま・あやふや・不確実,
【ふつ】
ぶっきらぼう,ぶっきら棒,な,「ぶっきら棒な返事」,,物の言い方や挙動などに愛想がないさま,
ふつつか,不束,な,「ふつつかな点はお許し下さい」,,気のきかないさま・行き届かないさま・不調法,
ぶっつけ,打っ付け,な,「ぶっつけではうまくいかないよ」「ぶっつけな物言い」「ぶっつけに頼む」「ぶっつけから飛ばす」,,下調べや準備や事前の相談なしに直後またはいきなり物事をと行うさま、遠慮したり気がねしたりせずに行なうさま、物事のやり始め・またそのとき・最初,
ふつふつ,沸沸,と・たる,「湯が沸沸と煮えたぎる」「汗がふつふつと出てくる」「闘志がふつふつと湧く」,,,湯などが沸き立つさま、水などが湧き出るさま、ある感情が強く湧き起こるさま,
ふつりあい,不釣り合い,な,「不釣り合いなカップル」,,釣り合わないさま,
【ふて】
ふでぶと,筆太,な,「筆太な字」,,文字を太く書くさま,
【ふと】
ふとっぱら,太っ腹,な,「後輩に太っ腹な(の)ところを見せる」,,度量が大きいさま・大胆で物事に動じないさま。「ふとばら」の音変化,
ふとどき,不届き,な,「不届きな所行」「不届き者」,,道や法に背いた行為をするさま,
ふとどきしごく,不届き至極,な,「不届き至極なやつ」,,このうえなく不届きなさま・不届き千万,
ふとばら,太腹,な,「太腹な(の)上司」,,「ふとっぱら」に同じ,
ふとめ,太め,な,「太めな(の)ズボン」,対語「ほそめ」,いくらか太いさま・太り気味であるさま,
【ふな】
ふなか,不仲,な,「不仲な兄弟」,,仲が良くないさま,
ふなれ,不慣れ(不馴れ),な,「不慣れな手つき」,,なれていないさま,
【ふに】
ふにあい,不似合い,な,「不似合いな服」「調停役は彼には不似合いだ」,,似合わないさま・ふさわしくないさま,
ふにゃふにゃ,ふにゃふにゃ,な,「空気が抜けてふにゃふにゃしたゴムまり」「ふにゃふにゃな腰抜け」,,柔らかで弾力やこしがないさま、しっかりしないさま・頼りないさま,
【ふぬ】
ふぬけ,腑抜け,な,「失恋して腑抜けになる」,,意気地がないさま・気力がなくしっかりしていないさま,
【ふま】
ふまじめ,不真面目,な,「不真面目を装う」「不真面目な学生」,,まじめでないさま,
【ふむ】
ふむき,不向き,な,「書斎には不向きな部屋」「不向きな仕事」,,好みや性質に合わないさま・似つかわしくないさま,
【ふゆ】
ふゆきとどき,不行き届き,な,「不行き届きな(の)点はお許しください」「監督不行き届き」,,気の配り方や注意が足りないさま,
【ふよ】
ぶよぶよ,ぶよぶよ,な,「ブヨブヨな体」,,水気を含んでしまりがなくふくらんでいるさま・またそのように太っているさま,
【ふら】
ふらふら,ふらふら,な,「猛練習でフラフラになる」,,体に力が入らないさま・意識がはっきりしないさま,
ぶらぶら,ぶらぶら,な,「切れてブラブラな電線」,,ぶら下がって揺れ動くさま,
【ふる】
ふるて,古手,な,「古手な(の)商法」,,古くから用いられていて新鮮味のないさま・ごくありふれているさまやその手段,
【ふわ】
ふわふわ,ふわふわ,な,「ふわふわな羽毛布団」,,柔らかくふくらんでいるさま,
ぶわぶわ,ぶわぶわ,な,「ぶわぶわなコート」,,しまりがなくふくらんでいるさま,
【ふん】
ふんぜん,紛然,と・たる,「紛然たる様相」,,物事が入り乱れてごたごたしているさま,
ふんぜん,憤然(忿然),と・たる,「憤然として席を立つ」,,激しく怒るさま,
ふんぜん,奮然,と・たる,「奮然として攻撃に転じる」,,ふるい立つさま・勇気や気力などをふるい起こすさま,
ふんだん,ふんだん,な,「金はふんだんに使える」「ふんだんな資源」,,絶え間なく続くさま・転じてあまるほど多くあるさま・豊富。「不断(ふだん)」の音変化,
ふんぷん,芬芬,と・たる,「花の香が芬芬と漂う」「酒気を芬芬とさせる」,,盛んににおうさま・本来はよい香りにいうが悪臭にもいう,
ふんぷん,紛紛,と・たる,「紛紛たる落花」「諸説紛紛」,,入り乱れてまとまりのないさま,
【へい】
へいぜん,平然,と・たる,「嘘をつきながら平然としている」「平然たる態度」,,何事もなかったように落ち着き払っているさま,
へいちゃら,平ちゃら,な,「これくらいの雪はへいちゃらだ」「こんな問題はへいちゃらさ」,,ものともしないさま・気にかけないさま・平気、たやすいさま・容易にできるさま。へっちゃら,
へいへい,平平,な,「平平とした海原」「平平たる生涯」,,まったく平らなさま・平坦、平凡なさま,
へいへいぼんぼん,平平凡凡,と・たる,「平平凡凡たる一市民」,,きわめて平凡なさま,
【へし】
ぺしゃんこ,ぺしゃんこ,な,「ぺしゃんこなカバン」「言い負かされてぺしゃんこになる」,,「ぺちゃんこ」に同じ,
【へそ】
へそまがり,臍曲り,な,「あんなへそ曲がりは初めてだ」「へそ曲がりなことを言うな」,,ひねくれていて素直でないさま・偏屈・あまのじゃく・つむじ曲がり,
【へた】
へた,下手,な,「泳ぎが下手な人」「字をわざと下手に書く」「人の使い方が下手だ」,対語「じょうず」,物事のやり方が巧みでなく手際が悪いさま,
へた,下手,な,「下手な小細工をすると大事になりかねない」「下手に口出しはできない」「彼の蔵書は下手な図書館の比ではない」「下手な画家顔負けの絵」,,生半可であるさま・なまじっかなことをして結果が悪くなるさま、中途半端なさま・満足できるような程度ではないさま,
べた,べた,な,「ベタに塗りたくる」,,すきまなく物が並んでいるさま・一面に広がっているさま,
べたいちめん,べた一面,な,「べた一面に積もった雪」,,物の表面全体にすきまなく及んでいるさま,
へたくそ,下手糞,な,「下手くそな絵」,,非常に下手なさま,
べたべた,べたべた,な,「汗で体中ベタベタになる」,,物が粘りつくさま,
ぺたんこ,ぺたんこ,な,「ぺたんこな財布」,,「ぺちゃんこ」に同じ,
【へち】
べちゃべちゃ,べちゃべちゃ,な,「べちゃべちゃな雑巾」,,水分を多量に含んでいるさま,
ぺちゃんこ,ぺちゃんこ,な,「衝突して車がぺちゃんこになる」「やり込められてぺちゃんこになる」,,押しつぶされて平たくなったさま、言い負かされて手も足も出ないさま。ぺしゃんこ,
【へつ】
ぺったんこ,ぺったんこ,な,「ペッタンコな座布団」「折りたたむとペッタンコになる椅子」,,押しつぶされて平たくなったさま・また薄くて平たいさま,
へっちゃら,へっちゃら,「このくらいの寒さはへっちゃらだ」,,「へいちゃら」に同じ,
べつべつ,別別,な,「兄弟は別別な(の)道に進んだ」「支払いは別別にする」,,それぞれ違っているさま・一緒ではないさま,
へっぽこ,へっぽこ,な,「へっぽこな絵描き」「へっぽこ俳優」,,技芸や技術の劣っているさま・役に立たないさま。多くあざけっていう語,
【へと】
へとへと,へとへと,な,「へとへとでもう歩けない」「へとへとになる」,,非常に疲れて力がすっかり抜けてしまうさま,
べとべと,べとべと,な,「べとべとな手で触るな」,,物が粘りつくさま,
【へな】
へなへな,へなへな,な,「へなへなな帽子」「疲れきってへなへなになる」,,手応えなく形の崩れるさま・また用意にしなったり曲がったりするさま、気力や体力をうしなって弱々しく見えるさま・また態度や意志などにしっかりしたところがないさま,
【へへ】
へべれけ,へべれけ,な,「へべれけになる」,,酒にひどく酔って正体のないさま,
【へほ】
へぼ,へぼ,な,「ヘボな将棋」「ヘボ侍」「ヘボ瓜」「ヘボかぼちゃ」,,技術や技芸が劣るさま、野菜や果物の出来の悪いさま,
【へま】
へま,へま,な,「ヘマなやつ」「ヘマな応答」,,気のきかないさま・間の抜けているさま,
【へら】
へらへら,へらへら,な,「ヘラヘラな下敷き」,,紙や布などが薄く腰の弱いさま,
べらべら,べらべら,な,「ベラベラなカーテン」,,布などが薄くて張りのないさま,
ぺらぺら,ぺらぺら,な,「彼は英語の他にスペイン語もペラペラだ」,,外国語をよどみなく自由に話すさま,
べらぼう,べらぼう,な,「今日はべらぼうに寒い」「べらぼうな値上がり」「べらぼうなそんなべらぼうな要求は飲めない」「何をぬかすか、このべらぼうが」,,程度が低いさま・甚だしいさま、普通では考えられないようなバカげているさま、人をののしっていう語・たわけ・ばか,
【へろ】
へろへろ,へろへろ,な,「へろへろな投球」,,弱々しく威力のないさま,
べろべろ,べろべろ,な,「飲みすぎてべろべろになる」,,正体がないほどにひどく酒に酔ったさま・わたる・べろんべろん,
べろんべろん,べろんべろん,な,「べろんべろんに酔う」,,酒にひどく酔って正体のなくなったさま・ぐでんぐでん,
【へん】
へんちくりん,変ちくりん,な,「変ちくりんな髪形をしている」,,「へんてこ」に同じ,
へんてこ,変梃,な,「へんてこな建物」「へんてこな理屈をこねる」,,奇妙なさま・変なさま・へんちき・へんちくりん・へんてこりん,
へんてこりん,変梃りん,な,「へんてこりんな格好」,,「へんてこ」に同じ,
べんべん,便便,と・たる,「便便と日を暮らす」,,何もせずにいたずらに時を過ごすさま,
べんべんだらり,便便だらり,と・たる,「便便だらり(と)日を送る」,,だらだらといたずらに時間を過ごすさま・のんべんだらり,
【ほう】
ぼうぜん,呆然,と・たる,「意外な成り行きに呆然とする」「ひとり残され呆然と立ち尽くす」,,あっけにとられているさま、気抜けしてぼんやりしているさま,
ぼうぜん,茫然,と・たる,「茫然とした前途」,,漠然としてつかみどころのないさま,
ぼうぼう,茫茫,と・たる,「茫茫とした大海原」「茫茫たる砂漠」「茫茫たる記憶」「茫茫たる草むら」「髪の毛を茫茫とさせる」,,広々としてはるかなさま、ぼんやりかすんではっきりしないさま、草や髪などが伸びて乱れているさま,
【ほか】
ほかほか,ほかほか,な,「ほかほかな焼き芋」,,心地よい暖かさを感じるさま,
ほがらか,朗らか,な,「朗らかな性格」「朗らかに話す」「朗らかな春の日」,,心にこだわりがなく晴れ晴れとして明るいさま、明るく光るさま,
【ほこ】
ぼこぼこ,ぼこぼこ,な,「ボコボコな鍋」,,でこぼこしているさま・くぼみや穴がたくさんあるさま,
ほこらか,誇らか,な,「誇らかな顔で受賞の挨拶をする」,,得意そうなさま・誇らしげなさま・ほこりか,
【ほさ】
ぼさぼさ,ぼさぼさ,な,「ボサボサな頭」,,髪などの乱れているさま,
【ほし】
ほしいまま,縦(恣・擅),な,「権力をほしいままにする」「ほしいままな空想に浸る」,,思いのままに振る舞うさま・自分のしたいようにするさま。「縦」はほしいまま・心のまま・思うまま・勝手気まま・わがまま・限度がない、「恣」はわがまま・気まま、「擅」はほしいまま・自分ひとりで処理する・自分勝手の意。常用の「縦」は「たて」と間違えやすいのでかな書きに統一,
【ほそ】
ほそなが,細長,な,「細長な(の)眉」,,細くて長いさま,
ぼそぼそ,ぼそぼそ,「 ぼそぼそなパン」,食物の水分がぬけて食べにくいさま,
ほそめ,細め,な,「細めに切る」「細めな(の)糸」,対語「ふとめ」,いくらか細いさま,
【ほつ】
ぼつぜん,勃然,と・たる,「勃然として雄心がきざす」「勃然として色をなす」,,急に勢いよく起こるさま、顔色を変えて怒るさま,
ぼつぼつ,勃勃,と・たる,「勃勃たる勇気」,,物事が勢いよくわき起こるさま,
【ほて】
ぼてぼて,ぼてぼて,な,「ボテボテに着膨れる」,,いかにも厚ぼったくて重そうな感じのするさま,
【ほね】
ほねぶと,骨太,な,「骨太な(の)体」,対語「ほねぼそ」,骨が太いさま・骨格のがっちりしているさま,
【ほの】
ほのか,仄か(側か),な,「花の香がほのかに漂う」「ほのかに記憶している」「ほのかな恋心」「ほのかな期待を寄せる」,,わずかにそれと認められるさま、ここや意識がぼんやりしているさま、量や程度がわずかなさま。かすか。「仄」はほのか・かすか・ほのかに・かすかに、「側」はほのかに・かすかにの意。かな書きに統一,
【ほや】
ほやほや,ほやほや,な,「ほやほやな肉まん」「ほやほやな一年生」「新婚ほやほや」,,出来あがったばかりで柔らかく湯気が立っているさま、その状態になったばかりであるさま,
【ほろ】
ぼろくそ,襤褸糞,な,「ボロクソにけなす」,,ひどく劣っている全く価値のないなどをののしるさま,
ぼろぼろ,ぼろぼろ,な,「ボロボロな本」「ボロボロな社屋」「乾いてボロボロになったパン」「身も心もボロボロだ」,,ひどくいたんでいるさま、水分がなくばらばらであるさま、心身ともに疲れ切っているさま,
【ほん】
ぼんくら,凡蔵,な,「ボンクラな係員」,,ぼんやりしていて物事の見通しがきかないさま・ぼんつく・間抜け,
ほんぜん,翻然,と・たる,「翻然として話を転じる」「翻然として悟る」,,ひるがえるさま・またひるがえすさま、急に心を改めるさま,
ほんと,本当,な,「ウソじゃないホントだよ」「あいつはホントに天才だ」,,偽りや見せかけでなく実際にそうであるさま、本物であるさま・正しい姿であるさま、(「ほんとに」の形で)甚だしいさま・また心からそう思ったり感じたりしている気持ちを表す。「ほんとう」の音変化,
ぽんぽこ,ぽんぽこ,な,「食いすぎて腹がポンポコになる」,,腹がふくれているさま,
ぽんぽん,ぽんぽん,な,「ご馳走でお腹がポンポンになる」,腹などがいっぱいになってふくれるさま,
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