第38話 形容詞(ま行)
よみ,漢字,用例,対語,補記,
【まあ】
まあたらしいい,真新しい,「真新しいワイシャツ」,,本当に新しい・まったく新しい,
【まか】
まがいもない,紛いもない(擬いもない),「紛いもなく彼の筆跡だ」,,連語。間違いない,
まがまがしい,禍禍しい,「禍禍しい出来事」,,悪いことが起こりそうである・不吉である,
【まき】
まぎらわしい,紛らわしい,「本物と紛らわしいレプリカ」「紛らわしい名前」,,似ていて区別がつきにくい,
【ます】
まずい,不味い,「冷めると料理がまずくなる」「まずい(「拙い」とも書く)絵」「まずい顔」「話を聞かれるとまずい」,,味が悪い・うまくない、(「拙い」とも書くが「つたない」と同字)下手だ・つたない、醜い・みっともない、具合が悪い・不都合である,
まずしい,貧しい,「暮らしが貧しい」「貧しい家に生まれる」「貧しい食卓」「想像力の貧しい人』『貧しい経験」「心の貧しい人」,,財産や金銭がとぼしく生活が苦しい・貧乏である、量と質ともに劣っている・粗末である・貧弱である・乏しい、満たされていない,
【また】
まだるい,間怠い,「まだるい口調でしゃべる」,,間延びしたり手際が悪かったりしてじれったい,
まだるっこい,間怠っこい,「まだるっこいやり方」,,「まだるい」を強めていう語。「まだるこい」の音変化,
【まち】
まぢかい,間近い,「今日は富士山が間近く見える」「結婚式も間近い」,相互「まどおい」,時間的や空間的に隔たりが少ない,
まちどおしい,待ち遠しいね「お正月の来るのが待ち遠しい」「入学式が待ち遠しい」,,待っていてもなかなか来ず速く来るようにと願っているさま,
【まつ】
まっくろい,真っ黒い,「真っ黒い墨」「真っ黒く日焼けする」,,真っ黒である,
まっこうくさい,抹香臭い,「抹香臭い話」,,抹香のにおいがする・転じていかにも仏教に関係があるような感じだ,
まっしろい,真っ白い,「真っ白い歯」,,非常に白い・純白である,
【まと】
まどおい,間遠い,「汽笛が間遠く聞こえる」,対語「まぢかい」,時間的や空間的に離れている,
まどろこしい,まどろこしい,「まどろこしい話し合い」,,「まどろっこい」に同じ,
まどろっこい,まどろっこい,「まどろっこくて見ていられない」,,することがのろいのでイライラするさま・まどろこい・まどろこしい,
【まは】
まばゆい,目映い(眩い),「まばゆい朝の光」「まばゆいばかりの宮殿」,,光が明るすぎてまともに見られない・まぶしい、まともに見られないほどきらびやかで美しい。「眩い」は「まぶい」と同字,
【まふ】
まぶしい,眩しい,「裸電球がまぶしい」「彼女の輝くばかりの笑顔がまぶしい」,,,光が強すぎてまともに見にくい・まばゆい、まともに見ることがためらわれるほど美しい・また尊い,
【まま】
まましい,継しい,「継しい仲」,,親子や兄弟などが血のつながっていない関係である・腹違いの間柄である,
ままならぬ,儘ならぬ,「ままならぬこの世」「多忙でデートもままならぬ」,,連語。思い通りにならない,
【まめ】
まめまめしい,忠実忠実しい,「まめまめしく働く」,,骨惜しみをせずによく働く様子である・まじめでよく努めている,
【まる】
まるい,丸い(円い),「地球は丸い」「目を丸くする」「面取りして柱の角を丸くする」「背中が丸くなる」「丸く納まる」「人柄が丸くなる」,,円または球の形をしている、物にかどがない・また曲線を描いている、かとかどしくなくおだやかである・円満である。「丸」はまるれ円形・球形のもの、「円」はまどか・まろやかの意。一般に立体的なものは「丸」、平面的なものは「円」を用いる,
まるっこい,丸っこい,「丸っこい字」,,丸みを帯びている・いかにも丸い・まるこい,
まるまっこい,丸まっこい,「丸まっこい顔」,,「まるっこい」に同じ,
まるまっちい,丸まっちい,「丸まっちい手」,,丸々としている・いかにも丸い,
【まわ】
まわりくどい,回りくどい,「まわりくどい説明」,,遠回しでわずらわしい,
【まん】
まんべんない,満遍無い(万遍無い),「各学科ともまんべんなく成績がいい」「まんべんなく調べる」,,行き渡らないところがない・すべてに等しく行き渡っている・くまない,
【みえ】
みえにくい,見え難い,「濃い霧がかかって向こう岸が見えにくい」,,見にくい・よく見えない,
【みか】
みがるい,身軽い,「身軽くボールをさばく」「身軽いいで立ち」「身軽い隠居生活」,,動作が軽快である・敏捷である、軽装である、責任や職務などから離れて気楽である,
【みく】
みぐるしい,見苦しい,「見苦しい身なり」「見苦しい真似はよしなさい」,,見た感じが不愉快である・みっともない・みにくい,
【みし】
みじかい,短い,「短いスカート」「髪の毛が短い」「人生は短い」「日が短くなる」「気が短くてすぐ怒鳴る」,対語「ながい」,端から端までの隔たりが小さい、ある時点までの間隔が小さい・久しくない、(「気が短い」の形で)短気だ・忙しい,
【みす】
みずくさい,水臭い,「水臭い酒」「婚約を隠すような水くさい真似はよせ」,,水分が多くて味が薄い・水っぽい、よそよそしい・他人行儀である,
みずっぽい,水っぽい,「水っぽいカレー」,,水気を含んでいる・水分が多くて味が薄い,
みすぼらしい,見窄らしい(身窄らしい),「見すぼらしい建物」「身すぼらしい風体」,,外見が貧弱である・身なりが見苦しい。「見」はすぼまるように見えるさま、「身」は身がすぼまるさま,
みずみずしい,瑞瑞しい(水水しい),「瑞瑞しい野菜」「みずみずしい肌」「みずみずしい感性」,,光沢があって若々しい・また新鮮で生気がある,
【みた】
みだりがわしい,濫りがわしい(猥りがわしい),「みだりがわしい言葉」,,みだらである・好色でいやらしい。「濫」は道理に背く・過ちを犯す・度が過ぎる、「猥」はいやしい・けがらわしい・男女関係のだらしない意,
【みち】
みぢかい,身近い,「小姓を身近く侍らせる」「自分に身近い人」,,自分の体のすぐ近くである・また自分と深い関係にある,
【みつ】
みっともない,みっともない,「みっともないなり」「みっともない真似はしないでくれ」,,見た目に悪い・体裁が悪い,
みづらい,見辛い,「光って字が見づらい」「金をめぐる争いは見づらい」,,見るのが難しい・見にくい、見ているのがつらい・見るに耐えない,
【みに】
みにくい,醜い,「醜い姿」「醜い争い」,,顔や姿形がよくない、見て不快な感じがする・嫌な気持ちがする・見苦しい,
みにくい,見難い,「字が小さくて見にくい」,,見るのが難しい・よく見えない・見づらい,
【みみ】
みみあたらしい,耳新しい,「耳新しい外来語」,,初めて聞くことである・初耳である,
みみぐるしい,耳苦しい,「お耳苦しい話で恐縮です」,,聞くに堪えない・聞き苦しい,
みみざとい,耳聡い,「耳聡く不審な物音を聞きつける」「業界通だけあってさすがに耳聡い」,,聴覚が鋭い、情報などを聞きつけるのが早い・早耳である,
みみっちい,みみっちい,「みみっちい料簡」,,細かくてけちくさい・しみったれている,
みみどおい,耳遠い,「年のせいで耳遠くなる」「専門的すぎて耳遠い話」,,聴覚が鈍い・耳がよく聞こえない、聞きなれない・聞いても理解できない,
みみばやい,耳早い,「耳早い人」,,聞きつけるのが早い・早耳である,
【みめ】
みめうるわしい,見目麗しい(眉目麗しい),「見目麗しい乙女」,,顔かたちが美しい,
みめよい,見目好い(眉目良い),「見目好い娘」,,顔立ちが美しい・器量がいい,
【みや】
みやすい,見易い,「大きくて見やすい活字」「テレビの見やすい場所」「見やすい理屈」,,見るのに苦労しない・見るのに具合がよい、道筋が立っていてよく理解できる・わかりやすい,
【みよ】
みよい,見好い(見良い),「夫婦喧嘩は見好いものではない」「ここからのほうが見好い」,,見た感じがよい、見やすい,
【みれ】
みれんがましい,未練がましい,「未練がましく愚痴を言う」,,思い切りが悪い・あきらめが悪い,
【むこ】
むごい,惨い(酷い),「惨い死に方」「惨い言葉」,,,見るにたえないほど痛ましい・残酷である、思いやりがない・無慈悲である。「惨」はむごい・つらい・いたいたしい・みじめ、「酷」はひどい・厳しい・むごい・残忍である・無慈悲である・甚だしい意。「酷い」は「ひどい」と同字,
むごたらしい,惨たらしい(酷たらしい),「惨たらしい戦場の写真」,,いかにもむごい・残酷である,
【むさ】
むさい,むさい,「髪の毛が伸びすぎてむさい」,,きたならしい・むさくるしい,
むさくるしい,むさくるしい,「むさくるしい服装」「むさくるしい部屋」,,だらしなくてきたならしい・むさくろしい,
【むし】
むしあつい,蒸し暑い,「蒸し暑くて寝苦しい」,,風がなくて湿気が多く蒸されるように暑い,
【むす】
むずかしい,難しい,「説明が難しい」「難しい文章」「難しい事件」「難しい注文」「難しい病気」「生還は難しい」「登頂は難しい」,対語「やさしい」,理解や習得がしにくい・複雑でわかりにくい・難解である、解決するのが困難である、実現するのが不可能に近い,
むずかしい,難しい,「立場が難しくなる」「事態を難しくする」「一緒に仕事をするのに難しい相手」「難しい年頃」「服装に難しい人」「難しい顔をする」,,状況などが込み入っていて対処するのが厄介である、人の扱いが面倒である、好みなどがうるさい、不機嫌である,
むずがゆい,むず痒い,「背中がむずがゆい」,,体がムズムズするようにかゆい,
【むせ】
むせっぽい,噎せっぽい(咽せっぽい),「埃が立ってむせっぽい」,,異物がのどを刺激してむせやすい感じである,
【むつ】
むつまじい,睦まじい,「夫婦仲も睦まじく育つ」,,仲が良い・親密である・とくに男女間の愛情が細やかである,
【むな】
むなぐるしい,胸苦しい,「胸苦しい一夜を明かす」,,胸が圧迫されるようで息苦しい,
むなしい,空しい(虚しい),「むなしい言葉」「むなしく時が過ぎる」「奮闘むなしく敗退する」「むなしい世の中」「心を虚しくして対処する」,,空虚である・内容がない、無益である・ムダである・甲斐がない、かりそめである・はかない、(「己をむなしゅうする」などの形で)我欲や先入観などを捨てる。「空」はむなしく・むだに・いたずらに・むなしくする・からにする、「虚」はむなしい(空)・ない・存在しない・中にものがない・からである・から・内容がない・才能や欲望などがない・実が伴わない・少ない・まれである・むなしくする・からにする意。常用外だが「虚」が多く用いられる。かな書きに統一,
【めあ】
めあたらしい,目新しい,「内容的にはとくに目新しい点もない」,,見たことがないような新しさがある・珍しい,
【めか】
めかしい,めかしい,「なまめかしい」「人めかしい」「古めかしい」,,補助形容詞。そのような状態を呈している意・〜のように見える・〜らしい,
【めさ】
めざとい,目敏い(目聡い),「目敏く見つけ出す」「目敏くて一晩に何度か起きてしまう」,,見付けるのが早い・目が早い、目が覚めやすい,
めざましい,目覚ましい,「目覚ましい発展」「目覚ましい活躍」,,目が覚めるほどすばらしい・驚くほど素晴らしい,
【めし】
めじゃない,目じゃない,「あんなやつは目じゃない」,,連語。問題にならない・相手にならない,
【めす】
めずらしい,珍しい,「珍しい鳥を飼う」「珍しく早起きする」「最近の彼には珍しく機嫌がいい」「都会には珍しい純朴な青年」,,見聞きすることがまれである・普通とは違っていて目新しい・めったになくて貴重である,
【めた】
めだるい,目怠い,「お目怠くはございましょうがご辛抱ください」,,見ていてじれったい・まだるい,
【めち】
めぢかい,目近い,「目近く迫る山並み」,,目のすぐ近くである,
【めて】
めでたい,めでたい,「めでたく成功する」「めでたい席」「社長の覚えがめでたい」「これで承知するなんてめでたい人だね」,,喜び祝うに値するさま・喜ばしい、評価や評判などがよい、(多く「おめでたい」の形で)お人よしである・人がよすぎてだまされやすい,
【めは】
めばしこい,目捷い,「目ばしこく見つける」,,目をつけるのが早い・目ざとい,
【めほ】
めぼしい,めぼしい,「めぼしいものを持ち出す」「めぼしい作品を取り上げる」,,いろいろあるもののなかでとくに目に立つさま・取り上げるだけの価値があるさま,
【めま】
めまぐるしい,目紛るしい,「目まぐるしく動きまわる」「順位が目まぐるしく入れ替わる」,,物の動きや変化が一つひとつ追って行くことができないほど早い,
【めめ】
めめしい,女女しい,「女女しいやつ」,対語「おおしい」,態度や気性が柔弱である・意気地がない・主に男性についていう,
【めん】
めんこい,めんこい,「めんこい子ども」,,かわいい・愛らしい,
めんどうくさい,面倒臭い,「遠いので行くのが面倒くさい」「面倒くさい仕事」,,たいそう面倒である・いかにも面倒に感じられる・わずらわしい・めんどくさい,
めんぼくない,面目無い,「失態を演じて面目ない」,,恥ずかしくて顔向けできない・めんもくない,
【もう】
もうしわけない,申し訳無い,「世間に対し申し訳ない気持ちでいっぱいだ」「不始末をしでかして申し訳ない」「申し訳ないがあしたにしてもらいたい」,,言い訳のしようがない・弁解の余地がない・相手に詫びるときに言う語、相手に無理な依頼ごとをして済まないという気持ちを表す語,
【もつ】
もったいない,勿体無い,「捨てるのはもったいない」「使わないでおくにはもったいない人物」「もったいないお褒めの言葉」,,有用なのにそのままにしておいたりムダにしてしまったりするのが惜しい、身に過ぎておそれ多い・かたじけない,
もっともらしい,尤もらしい,「もっともらしく理屈をつける」「もっともらしい顔つきで講釈する」,,いかにも道理に適っているようである・またいかにもまじめくさっている,
【もと】
もどかしい,もどかしい,「うまく気持ちを伝えられなくてもどかしい」「靴を履くのももどかしく走り出す」,,思うようにならずいらいらする・じれったい・はがゆい,
【もの】
ものあたらしい,物新しい,「模様替えした部屋を物新しい感じで眺める」,,なんとなく新しい,
ものおそろしい,物恐ろしい,「物恐ろしい吠え声」,,なんとなく恐ろしい,
ものおもわしい,物思わしい,「物思わしい顔つき」,,物思いをする様子である・気がかりがあってふさぎ込んでいる,
ものがたい,物堅い,「物堅い人」,,物事に慎み深く律儀である・実直で義理堅い,
ものがなしい,物悲しい,「物悲しい気分になる」,,なんとなく悲しい,
ものぐさい,懶い(物臭い),「物臭い様子で机に向かう」,,億劫で気が進まない・面倒である,
ものぐるおしい,物狂おしい,「物狂おしく感じられるほど魅力的な女性」「物狂おしい思い」,,何かにとりつかれて正気を失っているようである・また気が変になりそうである,
ものさびしい,物寂しい(物淋しい),「物寂しい光景」,,なんとなく寂しい・うら寂しい,
ものさわがしい,物騒がしい,「物騒がしい場内」「発砲事件が頻発して物騒がしい」,,なんとなく騒々しい、世の中などの状態が穏やかでない・物騒である,
ものすごい,物凄い,「怒った顔が物凄い」「断崖絶壁の続く物凄い所」「人出が物凄い」「物凄い速さ」「物凄く面白い」,,非常に気味が悪い・なんとも恐ろしい、並の程度をはるかに超えている・甚だしい,
ものすさまじい,物凄まじい,「物凄まじい地鳴り」「物凄まじい顔つきの鬼女」,,なんともいえず激しい、非常に恐ろしい・見る人をぞっとさせる,
ものたりない,物足りない,「おかずが物足りない」「物足りない説明」,,何か足りないようで不満である・どことなく不足である・ものたらない,
ものほしい,物欲しい,「物欲しい顔つきをする」,,なんとなく欲しい・何か欲しい,
ものみだかい,物見高い,「物見高い群衆に取り巻かれる」,,なんでも珍しがって見たがるさま・好奇心が強い,
ものめずらしい,物珍しい,「外国の習慣は物珍しい」,,何かと珍しい・いかにも珍しい,
ものものしい,物物しい,「物物しい警備」「物物しいいでたち」,,重々しく厳しい・いかにもいかめしい・また大げさである,
ものわびしい,物侘しい,「夕暮れはいつも物侘しい」,,なんとなくわびしい,
【もろ】
もろい,脆い,「もろい壁」「自身はもろくも崩れ去った」「もろい友情」「情にもろい」「涙もろい」,,もとの形や状態が崩れやすい・壊れやすい、持ちこたえる力が弱い・はかない、感情に動かされやすい,
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