第23話 動詞(ふ)

よみ,漢字,活用,自他,用例,相互,対語,補記,


【ふう】

ふうきる,封切る,ラ行五段,他動詞,「年代物のワインを封切る」「話題の大作が封切られる」,,,封をしてあるものを開ける・封を切る、初めて物事を行なう・とくに新作映画を初めて公開上映する,


ふうじこめる,封じ込める,マ行下一段,他動詞,「暴徒を中庭に封じ込める」「発言を封じ込める」「強力打線を封じ込める」「護符で悪霊を封じ込める」,,,周囲をふさいで閉じ込める・封じ込む、相手を自由に活動できないようにする、神仏の通力などで閉じ込め外に出ないようにする,


ふうじる,封じる,ザ行上一段,他動詞,「口を封じる」,,,「ふうずる」の音変化,


ふうする,諷する,サ行変格活用,他動詞,「漫画で政界の堕落を諷する」,,,遠回しにそれとなく批判する・風刺する,


ふうずる,封ずる,サ行変格活用,他動詞,「小包をしっかり封ずる」「空港を封ずる」「敵の退路を封ずる」「口を封ずる」「反対派の動きを封ずる」「御札で虫を封ずる」,,,封をする、出入り口などを閉じてふさぐ、自由な発言や行動ができないようにする、神仏の通力などによって閉じ込める,



【ふえ】

ふえる,増える(殖える),ア行下一段,自動詞,「水かさが増える」「財産が殖える」,相互「ふやす」,対語「へる」,数や量が多くなる・増す。「増」はます・多くなる・加わる・重なる・高くなる、「殖」はふやす・またそのふえたもの・たくわえの意,



【ふか】

ふかす,吹かす,サ行五段,他動詞,「パイプを吹かす」「スロットルを全開にして吹かす」「先輩風を吹かす」,,,タバコを吸う・またとくにタバコの煙を深く吸わずに吐き出す、自動車などのエンジンを速く回転させる、(「かぜを吹かす」の形で)それらしいようすをする・〜ぶる,

ふかす,更かす,サ行五段,他動詞,「議論で夜を更かす」,,,夜遅くまで起きている・夜ふかしをする,

ふかす,蒸かす,サ行五段,他動詞,「芋をふかす」,相互「ふける」,,蒸気を当てて柔らかくする・むす,


ふかまる,深まる,ラ行五段,自動詞,「秋が深まる」「愛が深まる」,相互「ふかめる」,,ある状態や程度が次第に深くなっていく,


ふかむ,深む,マ行五段,自動詞,「深みゆく夜の闇」,,,深くなる・深まる,


ふかめる,深める,マ行下一段,他動詞,「親睦を深める」「改めて認識を深める」,相互「ふかまる」,,物事の程度を深くする,


ふきあがる,吹き上がる,ラ行五段,自動詞,「砂塵が噴き上がる」,相互「ふきあげる」,,風が下から上に向かって吹く・また物がその風によって上方へあがる,

ふきあがる,噴き上がる(吹き上がる),ラ行五段,自動詞,「やかんのふたが噴き上がる」,相互「ふきあげる」,,水や蒸気などが沸き上がったり上へ吹き出したりする・またその勢いに押されて物が上へあがる,


ふきあげる,吹き上げる,ガ行下一段,他動詞,「涼風が川から吹き上げる」「風がすだれを吹き上げる」,相互「ふきあがる」,,風が低いところから吹きのぼってくる、風が吹いて物を高く舞い上がらせる,

ふきあげる,噴き上げる(吹き上げる),ガ行下一段,他動詞,「クジラが潮を噴き上げる」「煮立った汁が鍋のふたを噴き上げる」,相互「ふきあがる」,,水や煙などを勢いよく上へ吹き出させる、水や蒸気が勢いよく噴き出て上にあるものを持ち上げる,


ふきあれる,吹き荒れる,ラ行下一段,自動詞,「春の嵐が吹き荒れる」,,,風が激しく吹き続ける・ふきすさぶ,


ふきいる,吹き入る,ラ行五段,自動詞,「窓から涼風が吹き入る」,,,風などが吹いて中に入り込む・吹き込む,


ふきいれる,吹き入れる,ラ行下一段,他動詞,「息を吹き入れる」,,,吹いて中に入れる・吹き込む,


ふきおろす,吹き下ろす,サ行五段,自動詞,「峰から冷たい風が吹き下ろす」,,,風が高い方から低い所へ向かって吹く,


ふきかえす,吹き返す,サ行五段,他動詞,「枯れ葉を吹き返す」「小船が岸辺に吹き返された」「息を吹き返す」「鐘を吹き返す」,,,風などが吹いて物を裏返しにする、風が吹いて元の所や状態に戻す・吹き戻す、再び呼吸をし始める・蘇生する、貨幣や金属製器具を鋳直す,


ふきかえる,吹き替える,ア行下一段,他動詞,「銭貨を吹き替える」「アメリカ映画を日本語に吹き替える」,,,貨幣や金属製品などを鋳直す・改鋳する、外国映画やテレビなどのセリフを自国語で吹き込む,

ふきかえる,葺き替える,ア行下一段,他動詞,「瓦屋根を葺き替える」,,,屋根を新しい材料で葺く,


ふきかける,吹き掛ける,カ行下一段,他動詞,「鏡に息を吹きかける」「難題を吹きかける」「高値を吹きかけられる」,,,息や霧状にした液体などを物にかける、争いなどを無理に仕掛ける、大げさに言う・また値段をとくに高く言う。ふっかける,


ふきけす,吹き消す,サ行五段,他動詞,「ケーキのろうそくを吹き消す」,,,吹いて火を消す,


ふきこぼれる,吹き零れる,ラ行下一段,自動詞,「味噌汁が吹きこぼれる」,,,湯などが煮立って容器からあふれ出る,


ふきこむ,吹き込む,マ行五段,自動詞,「雨が吹き込む」「隙間風が吹き込む」,,,風が吹いて中へ入り込む・また風に吹かれて雨や雪などが中へ入り込む,

ふきこむ,吹き込む,マ行五段,他動詞,「風船に息を吹き込む」「新風を吹き込む」「偏った思想を吹き込む」「テープにメッセージを吹き込む」,,,吹いて中へ入れる、ある精神や考え方を教え込む、レコードやテープなどに録音する,

ふきこむ,拭き込む,マ行五段,他動詞,「よく吹き込まれた床」,,,繰り返し何回も拭く・入念に拭く,


ふきさます,吹き冷ます,サ行五段,他動詞,「熱い粥を吹き冷ます」,,,息を吹きかけて冷ます,


ふきさらす,吹き曝す,サ行五段,自動詞,「木枯らしに吹きさらされながら電車を待つ」,,,遮るものがなく風が吹き当たるにまかせる,


ふきしきる,吹き頻る,ラ行五段,自動詞,「北風が吹きしきる」,,,盛んに吹く・しきりに吹く,


ふきすさぶ,吹き荒ぶ,バ行五段,自動詞,「寒風吹き荒ぶ師走の街」,,,風が激しく吹く・吹き荒れる,


ふきすさむ,吹き荒む,マ行五段,自動詞,,,,「ふきすさぶ」に同じ,


ふきたおす,吹き倒す,サ行五段,自動詞,「看板が突風に吹き倒される」「大ボラで吹き倒す」,,,風が吹きつけて物を倒す・また息で吹いて倒す、大げさなことやいいかげんなことを言って聞き手を圧倒する,


ふきだす,吹き出す,サ行五段,自動詞,「秋風が吹き出す」「おかしくてつい吹き出す」「血が吹き出す」「汗がどっと吹き出す」「若芽が吹き出す」,相互「ふきでる」,,風が吹き始める、こらえきれずに笑いだす・内にあるものが勢いよく外に出る、草木の芽が勢いよく出る・芽吹く,

ふきだす,吹き出す,サ行五段,他動詞,「フルートを吹き出す」「ホラを吹き出す」「タバコの煙を吹き出す」「柳が芽を吹き出す」,相互「ふきでる」,,笛などを吹き始める、自慢話などを始める、吹いて外に出す、草木が勢いよく芽を出す,


ふきたてる,吹き立てる,タ行下一段,他動詞,「一斉にラッパを吹き立てる」,,,笛などを高らかに吹き鳴らす,

ふきたてる,拭き立てる,タ行下一段,他動詞,「ピカピカに拭き立てる」,,,きれいになるまで何度も何度も吹く,


ふきちらす,吹き散らす,サ行五段,他動詞,「風が落ち葉を吹き散らす」,,,風が吹いてまた息を吹きかけて物を散らす,


ふきつける,吹き付ける,カ行下一段,自動詞,「寒風が吹きつける」,,,風が強く吹き当たる,

ふきつける,吹き付ける,カ行下一段,他動詞,「スプレーで塗料を吹きつける」「風が雨を窓に吹きつける」,,,液体などを吹いて霧状にして付着させる、勢いよく吹いて物に当てる,


ふきつのる,吹き募る,ラ行五段,自動詞,「北風が吹き募る」,,,風の勢いがさらに激しくなる,


ふきでる,吹き出る(噴き出る),ダ行下一段,自動詞,「汗が吹き出る」「湯気がやかんの口から噴き出る」,相互「ふきだす」,,内にあるものが外に勢いよく出る・ふきだす,


ふきとおす,吹き通す,サ行五段,他動詞,「涼風が家の中を吹き通す」「一晩中風が吹き通す」「一人でサックスを吹き通す」,,,風が吹き抜ける、風が吹き続ける、笛などを吹き続ける,


ふきとばす,吹き飛ばす,サ行五段,他動詞,「突風が屋根瓦を吹き飛ばす」「暑さを吹き飛ばす」「無責任に吹き飛ばす」,相互「ふきとぶ」,,吹いて勢いで物を飛ばす、いっぺんに払いのける、大げさなことを言って人をびっくりさせる,


ふきとぶ,吹き飛ぶ,バ行五段,自動詞,「強風で看板が吹き飛ぶ」「驚いて眠気も吹き飛んだ」,相互「ふきとばす」,,風などに吹かれて物が飛ぶ、いっぺんに消えてなくなる,


ふきとる,拭き取る,ラ行五段,他動詞,「汗を拭き取る」,,,水分や汚れを紙や布などで拭いて除き去る,


ふきならす,吹き鳴らす,サ行五段,他動詞,「ホイッスルを吹き鳴らす」,,,吹いて音を出す,

ふきはらう,吹き払う,ワ行五段,他動詞,「埃を吹き払う」「風が雲を吹き払う」,,,吹いて払いのける,


ふきまくる,吹き捲る,ラ行五段,自動詞,「台風が一晩中吹きまくった」「不景気風が吹きまくる」,,,風が激しく吹き続ける,

ふきまくる,吹き捲る,ラ行五段,他動詞,「ホラを吹きまくる」,,,大げさなことや自慢話などをとめどなくしゃべる,


ふきよせる,吹き寄せる,サ行下一段,他動詞,「強風が枯れ葉を吹き寄せる」,,,風が吹いて物を一方へ押しやる,


ふきわける,吹き分ける,カ行下一段,他動詞,「風が草原を吹き分けて通る」「鉱石から銅を吹き分ける」,,,風が吹いて物をあちこちに分け散らす、鉱石を溶解し含有物を分離する,


ふきわたる,吹き渡る,ラ行五段,他動詞,「風が稲田を吹き渡る」,,,風が吹いて通る・またあたり一面に吹く,



【ふく】

ふく,吹く,カ行五段,自動詞,「そよ風が吹く」「新芽が吹き出す」「粉が吹いた干し柿」「小豆相場が吹く」,,,空気が流れ動く・風が起こる・風が通ってゆく・今まで見えなかったものが外や表面に現れ出る,

ふく,吹く,カ行五段,他動詞,「風車を吹いて回す」「タバコの煙を吹く」「口笛を吹く」「柳が芽を吹く」「緑青を吹いた銅像」「ホラを吹く」「銅を吹く」「鐘を吹く」,,,口をすぼめて強く息を出す・またそのようにして物に当てる・息と一緒に口から出す・今まで見えなかったものを外や表面に現し出す・出まかせや大げさなことを言う・鉱石を溶かして金属を分離させる、鋳造する,

ふく,噴く(吹く),カ行五段,自動詞,「血が噴く」「鍋が噴く」「銃が火を噴く」「エンジンが白煙を噴く」,,,内部から水や蒸気などが勢いよく飛び出す・噴き出す、細い口から勢いよく出す・ほとばしり出す,

ふく,噴く(吹く),カ行五段,他動詞,「銃が火を噴く」「エンジンが白煙を噴く」,,,細い口から勢いよく出す・ほとばしり出す,

ふく,拭く,カ行五段,他動詞,「ハンカチで涙を拭く」「雑巾で廊下を拭く」,,,紙や布などで物の表面をこすり汚れや水分などを取り去ってきれいにする・ぬぐう,

ふく,葺く,カ行五段,他動詞,「スレートで屋根を葺く」,,,板や茅や瓦などで屋根をおおう,


ふくす,服す,サ行五段,自動詞,「命令に服さない者は罰する」,,,「ふくする」の音変化,

ふくす,服す,サ行五段,他動詞,「薬を服す」,,,「ふくする」の音変化,

ふくす,復す,サ行五段,自動詞,「列車のダイヤはまだ正常に復さない」,,,「ふくする」の音変化,


ふくする,伏する,サ行変格活用,自動詞,「墓前に伏する」「権力に伏する」,,,かがむ・平伏する,

ふくする,伏する,サ行変格活用,他動詞,「臣下を伏する」「先陣を岩陰に伏する」,,,身をかがめる・平伏させる、隠す,

ふくする,服する,サ行変格活用,自動詞,「上長の命に服する」「労役に服する」「刑に服する」「喪に服する」,,,言われたとおりにする・従う・服従する、ある仕事に就く・服務する・服役する、喪の期間を過ごす,

ふくする,服する,サ行変格活用,他動詞,「錠剤を服する」,,,茶や薬などを飲む・服用する、従わせる,

ふくする,復する,サ行変格活用,自動詞,「体調は正常に復した」,,,元通りになる・元に戻る,

ふくする,復する,サ行変格活用,他動詞,「価格を旧に復する」,,,元通りにする・元に戻す,


ふくむ,含む,マ行五段,他動詞,「水を口に含む」「マウスピースを含む」「この温泉は硫黄分を含んでいる」「予備費の含まれた予算案」「非難を含んだ言い方」「その点を含んでおいてください」「悲しみを含んだ目つき」,相互「ふくれる」,,噛んだり飲み込んだりせず物を口の中に入れたままの状態を保つ・また口でくわえる、成分や内容として内に包み持つ・またある範囲の中に要素として入っている・包含する、思いや感情などを心の中におさめてもつ、事情をよく理解して心にとめておく、ある感情を表情や態度に表す・様子を帯びる,


ふくめる,含める,マ行下一段,他動詞,「部長を含めて三十人の編集部」「サービス料を含めた料金」「因果を含める」「噛んで含めるように説明する」「風刺的意味を含める」「幼児に乳房を含める」「煮汁につけたままにして味を含める」,相互「ふくむ」,,ある範囲の中に入れていっしょに扱う・含まれるようにする、言い聞かせて納得させる、ある意味合いを中にもたせる・込める、物を口の中に入れる、味をしみ込ませる,


ふくらます,膨らます(脹らます),サ行五段,他動詞,「風船を膨らます」「小鼻を膨らます」,,,ふくらむようにする・ふくらす・ふくらせる・ふくらめる,


ふくらむ,膨らむ(脹らむ),マ行五段,自動詞,「木の芽が膨らむ」「カバンが膨らむ」「計画が膨らむ」「夢が膨らむ」,相互「ふくれる」,,物が内からの力で丸みをもって大きくなる・ふくれる、考えや希望が広がって大きくなる。「膨」はふくれる・ふくらむ・はれる・大きくなる、「脹」はふくれる・腹や物などがふくれる・はれる・肌がはれる意。常用なので「膨」に統一,


ふくらめる,膨らめる(脹らめる),マ行下一段,他動詞,「頬を膨らめる」,,,「ふくらます」に同じ,


ふくれあがる,膨れ上がる(脹れ上がる),ラ行五段,自動詞,「歯痛で頬が膨れ上がる」「夢が大きく膨れ上がる」,,,ふくれて盛り上がる・また非常に大きくなる,


ふくれる,膨れる(脹れる),ラ行下一段,自動詞,「腹が膨れる」「ちょっとしたことですぐに膨れる」,相互「ふくらむ」,,内から外へ盛り上がって大きくなる・ふくらむ、頬を膨らませて不機嫌な顔つきになる・むくれる,



【ふけ】

ふけこむ,老け込む,マ行五段,自動詞,「まだ老け込む歳ではない」,,,すっかり年寄りじみた様子になる,


ふけゆく,更け行く,カ行五段,自動詞,「更け行く秋の夜長」,,,夜が深くなっていく,


ふける,耽る,ラ行五段,自動詞,「瞑想にふける」「雑談にふけっていて客が来たのに気づかない」,,,一つの物事に熱中する・夢中になる,

ふける,耽る,ラ行五段,自動詞,「読みふける」,,,補助動詞。他のことを忘れて一心にする意を表す,

ふける,ふける,カ行下一段,自動詞,「やつめ、ふけやがった」「親がふける」,,,逃げる・姿を隠す、花札で「ふけ」で終了する,

ふける,老ける,カ行下一段,自動詞,「年の割には老けて見える」,,,年をとる・また年寄りじみる,

ふける,更ける(深ける),カ行下一段,自動詞,「夜が深々と更ける」「秋が次第に深ける」,,,夜中に近くなる・夜が深まる、季節が深まる。「更」は夜がおそくなる・年をとる・ふかまる、「深」は夜が深くなる・季節が深くなる意,

ふける,蒸ける,カ行下一段,自動詞,「芋がふける」「米がふける」,相互「ふかす」,,蒸されて柔らかくなる、穀物が湿気や熱気で変質する,


ふけわたる,更け渡る,ラ行五段,自動詞,「夜も更け渡る丑三つ時」,,,夜がすっかり更ける,



【ふさ】

ふさがる,塞がる,ラ行五段,自動詞,「家が建って空き地が塞がる」「下水管がゴミで塞がる」「道が落石で塞がる」「袋の口がやっと塞がる」「開いた口が塞がらない」「手が塞がっている」「部屋は全部塞がっている」「悲しみで胸が塞がる」,相互「ふさぐ・ふさげる」,,あいていた箇所が詰まる・隙間や穴がなくなる、物が詰まって通じなくなる・また物が邪魔をして通れなくなる、開いていたものが閉じた状態になる、他のものに占められていて使うことができない・いっぱいであきがない、心がある感情でいっぱいに占められる,


ふさぎこむ,塞ぎ込む,マ行五段,自動詞,「ホームシックで塞ぎ込む」「両親を亡くしてすっかり塞ぎ込む」,,,元気を失って鬱陶しい気分になる・ひどく憂鬱になる,


ふさぐ,塞ぐ,ガ行五段,他動詞,「ふすまの破れ目を塞ぐ」「決壊部分を塞ぐ」「耳を塞ぐ」「口を塞ぐ」「倒れた木が道を塞ぐ」「椅子が塞いでいて通れない」「大きな冷蔵庫が台所を塞いでいる」「責めを塞ぐ」「塞いだ顔」,相互「ふさがる」,,あいている箇所に物をつめたり覆ったりする・隙間や穴をなくする、耳や目や口などを手で押さえて覆う・また目や口を閉じる、行く手に物を置くなどして通行や流れを妨げる・はばむ、場所を占めて他に余地を与えない、与えられた役目などを果たす、(「鬱ぐ」とも書く)気分が優れず憂鬱な気持ちになる,


ふさげる,塞げる,ガ行下一段,他動詞,「穴を塞げる」「通りを塞げる」,相互「ふさがる」,,ふさぐようにする,


ふざける,巫山戯る,カ行下一段,自動詞,「ふざけて怒ったふりをする」「子犬がふざけて跳ね回る」「人前もはばからずふざける」「ふざけてことを言うな」,,,おどけたり冗談を言ったりする、子供などがたわむれて騒ぐ、男女がたわむれる・いちゃつく、バカにする,


ふしおがむ,伏し拝む,マ行五段,他動詞,「仏を伏し拝む」,,,ひれ伏して拝む,


ふしくれだつ,節榑立つ,タ行五段,自動詞,「節くれだった幹」「節くれだった手」,,,木などに節がたくさんあってでこぼこしている、手や指などの節や関節が盛り上がってゴツゴツしている,



【ふす】

ふす,付す(附す),サ行五段,他動詞,「一笑に付される」,,,「ふする」の音変化,

ふす,伏す,サ行五段,自動詞,「地に伏す」「伏してお願い申し上げます」「草陰に伏す」,相互「ふせる」,,腹ばいになる・また地面に膝をつくなどして頭を深く下げる、姿勢を低くして隠れる・潜む,

ふす,臥す,サ行五段,自動詞,「床に臥す」,,,横になる・寝る・また病気などで寝込む・ふせる,


ふすぶる,燻ぶる,ラ行五段,自動詞,「蚊遣り火が燻ぶる」「田舎で燻ぶっている」,,,炎を立てず煙だけ出して燃える・いぶる、不平や不満を抱いたまま閉じこもっている。「くすぶる」と同字,


ふすべる,燻べる,バ行下一段,他動詞,「杉の枯れ葉を燻べる」「銀を燻べる」,,,煙がたくさん出るように燃やす・いぶす、煙を当ててすすで黒くする・いぶしをかける・いぶす。「くすべる」と同字,


ふする,付する(附する),サ行変格活用,自動詞,「驥尾(きび)に付する」「審議に付する」「不問に付する」,,,ついてゆく・従う、まかせる・託す・またそのような扱いにする,

ふする,付する(附する),サ行変格活用,他動詞,「履歴書に顔写真を付する」「修了証書を付する」,,,添える・付け加える、与える・交付する,

ふする,賦する,サ行変格活用,他動詞,「税金を賦する」「決別の詩を賦する」,,,割り当てる・課する、漢詩などを作る,


ぶする,撫する,サ行変格活用,他動詞,「腕を撫して待つ」,,,手のひらでさする・なでる,



【ふせ】

ふせぐ,防ぐ(禦ぐ・拒ぐ),ガ行五段,他動詞,「本土への侵攻を防ぐ」「窓を二重にして寒さを防ぐ」「二次感染を防ぐ」「混乱を防ぐ」,,,敵の攻撃を抑える・敵に侵害されないようにする、好ましくないものをさえぎって中へ入れないようにする、好ましくない事態が生じないようにする。「防」はせきとめる・さえぎりとめる・そなえる・準備を整えて来させないようにする・また備え・準備・守る・守りふせぐ・また守り・おおう・おおいふせぐ、「禦」はこばみ守る・ささえ守る・あたる・抵抗する・とどめる・さえぎる、「拒」はささえふせぐ意。常用の「防」に統一,


ふせる,伏せる,ナ行下一段,他動詞,「顔を伏せる」「マットの上に伏せる」「カードを伏せて配る」「本を机の上に伏せる」「網を伏せて虫を取る」「物陰に身を伏せる」「契約を伏せておく」「名前を伏せる」,相互「ふす」,,下の方に向ける・うつむかせる・また腹ばいになる、上や表になる側や開いた側などを下に向ける・またそのようにして置く、潜ませる・隠す、知れ渡らないようにする・隠す,

ふせる,臥せる,ラ行五段,自動詞,「熱を出して臥せっている」,,,横になる・とくに病気で床につく・ふす,



【ふち】

ぶちあげる,打ち上げる,ガ行下一段,他動詞,「壮大な構想をぶち上げる」,,,大言壮語する,


ぶちかます,打ち噛ます,サ行五段,自動詞,「立ち合いからぶちかます」「一発ぶちかましてやる」,,,相撲で立ち上がったとき相手の胸に頭から強く体当たりをする、相手に強い打撃を与える,


ぶちこむ,打ち込む,マ行五段,他動詞,「腹にパンチをぶち込む」「ミサイルをぶち込む」「留置場にぶち込む」「腰に長ドスをぶち込む」,,,叩き込む・うちこむ、放り込む・投げ入れる、刀などを帯びる,


ぶちころす,打ち殺す,サ行五段,他動詞,「ぶち殺されそうな目に遭う」,,,殴り殺す・また「殺す」を強めていう語,


ぶちこわす,打ち壊す(打ち毀す),サ行五段,他動詞,「錠前をぶち壊して侵入する」「縁談をぶち壊す」「せっかくのムードをぶち壊す」,,,打ったり叩いたりしてめちゃめちゃにする・叩き壊す、物事の成り立つのをダメにする・台無しにする,

ふちどる,縁取る,ラ行五段,他動詞,「袖口をレースで縁取る」,,,縁をつくる・とくに物のへりや周りに色を塗ったり布切れをつけたりして細工を施す,


ぶちぬく,打ち抜く,カ行五段,他動詞,「転んだ勢いでふすまをぶち抜く」「三部屋をぶち抜いて会場に当たる」「ストライキをぶち抜く」,,,強い力を込めて反対側まで貫いて通す、間にある仕切りを取り除いてひと続きにする、計画通り最後までやり通す,


ぶちのめす,打ちのめす,サ行五段,他動詞,「足腰立たぬまでにぶちのめす」,,,ひどく叩いて倒す・大きな打撃を与えて二度と立ち上がれないようにする,


ぶちはなす,打ち放す,サ行五段,他動詞,「大筒をぶち放す」,,,鉄砲や矢などを発射する・ぶっぱなす,


ぶちまける,打ちまける,カ行下一段,他動詞,「瓶の塩を食卓にぶちまける」「日頃の鬱憤をぶちまける」,,,容器を引っ繰り返し中の物を勢いよくまき散らす、それまで押さえていた気持ちなどを包み隠さずすっかり口に出す,



【ふつ】

ぶつ,打つ(撃つ・撲つ),タ行五段,他動詞,「子供のお尻をぶつ」「転んで膝をぶつ」「一席ぶつ」,,,叩く・なぐる・またぶつける、演説するや語る意などを強めていう語。「打」はうつ・叩く・また蹴る、「撃」はうつ・叩く・殴る、「撲」はうつ・なぐる意。かな書きに統一,


ぶっかく,打っ欠く,カ行五段,他動詞,「氷をぶっ欠く」,,,硬いものを叩いて一部分を割り砕く・打ち砕く・また勢いよく壊す。「ぶちかく」の音変化,


ふっかける,吹っ掛ける,カ行下一段,他動詞,「息を吹っかけて手を暖める」「無理難題を吹っかける」「喧嘩を吹っかけられる」「法外な値段を吹っかけられる」,,,息や霧状にした液体などを吹いて物にかける、威勢よく仕掛ける・意気込んで仕向ける、実際よりも大袈裟に言う・また非常に高い代金などを要求する。「ふきかける」の音変化,

ぶっかける,打っ掛ける,カ行下一段,他動詞,「頭から水をぶっかける」,,,液体や粉状のものを勢いよく注ぎかける,


ぶつかる,ぶつかる,ラ行五段,自動詞,「車が電柱にぶつかる」「肩と肩とがぶつかる」「道が川にぶつかる所」「初戦で優勝候補にぶつかる」「地下鉄のストにぶつかる」「二校の受験日がぶつかる」「二校のクラス会と法事がぶつかる』『体当たりで困難にぶつかる」「ぶつかってみなければ何も解決しない」「父とぶつかってばかりいる」「意見がぶつかる」,相互「ぶつける」,,物に突き当たる・衝突する、たまたま行き当たる・出くわす・遭遇する、物事や日程などが重なる・かち合う、あえて取り組む・対象に積極的に向かう、考えなどが食い違って対立する,


ふっきる,吹っ切る,ラ行五段,他動詞,「迷いを吹っ切る」,相互「ふっきれる」,,心の中のわだかまりやためらいの気持ちを捨て去る。「ふききる」の音変化,


ぶっきる,打っ切る,ラ行五段,他動詞,「木の枝をぶっ切る」,,,手荒く切り離す・叩き切る・ぶった切る,


ふっきれる,吹っ切れる,ラ行下一段,自動詞,「吹っ切れて痛みが薄らぐ」「吹っ切れない顔つき」,相互「ふっきる」,,腫れ物などの口があいて中にたまっていた膿が出る、心のわだかまりや迷いがなくなる。「ふききれる」の音変化,


ぶっきれる,打っ切れる,ラ行下一段,自動詞,「張り渡した綱がぶっ切れる」,,,急にブツンと切れる,


ぶつける,ぶつける,カ行下一段,他動詞,「壁にボールをぶつける」「机に膝をぶつける」「車をぶつける」「怒りをぶつける」「本音をぶつける」「有力候補に新人をぶつける」,相互「ぶつかる」,,物を投げて当てる、体や物を他の物に打ち当てる、自分の感情などを相手に包み隠さずに言う、あえて取り組ませる・対象に積極的に向かわせる。「ぶっつける」の音変化,


ぶっこぬく,打っこ抜く,カ行五段,他動詞,「山をぶっこ抜いて隧道をつくる」「釘をぶっこ抜く」,,,突き抜く・また仕切りを取り除いて続かせる・ぶちぬく、勢いよく抜き去る,


ぶっこむ,打っ込む,マ行五段,他動詞,「大砲をぶっ込む」「鍋に大根をぶっ込む」,,,「ぶちこむ」の音変化,


ぶっころす,打っ殺す,サ行五段,他動詞,「あの野郎、ぶっ殺してやる」,,,「ぶちころす」の音変化,


ぶっこわす,打っ壊す(打っ毀す),サ行五段,他動詞,「ドアを蹴ってぶっ壊す」「なごやかな雰囲気をぶっ壊す」,,,「ぶちこわす」の音変化,


ぶっさく,打っ裂く,カ行五段,他動詞,「ハンカチをぶっ裂く」,,,勢いよく裂く,


ぶったおす,打っ倒す,サ行五段,他動詞,「一撃でぶっ倒す」,相互「ぶったおれる」,,乱暴に打って倒す・また「倒す」を強めていう語,


ぶったおれる,打っ倒れる,ラ行下一段,自動詞,「貧血でぶっ倒れる」,相互「ぶったおす」,,激しい勢いで倒れる・また「倒れる」を強めていう語,


ぶったぎる,ぶっ手切る,ラ行五段,他動詞,「ナタで枝をぶった切る」,,,勢いよく切る・叩き切る,


ぶったくる,打っ手繰る,ラ行五段,自動詞,「ハンドバッグをぶったくられる」「足元を見られてぶったくられた」,,,力ずくで奪い取る・強奪する・ふんだくる、法外な代金を取る・ふんだくる・ぼる,


ぶったたく,打っ叩く,カ行五段,自動詞,「頬をぶっ叩かれた」,,,勢いよく叩く,


ぶったまげる,打っ魂消る,ガ行下一段,自動詞,「あの話にはぶったまげたよ」,,,ひどくびっくりする,


ぶっちぎる,打っ千切る,ラ行五段,他動詞,「紐をぶっちぎる」「二位以下をぶっちぎる」,,,強くちぎる、競争で相手を大きく引き離す,


ぶっちゃける,ぶっちゃける,カ行下一段,他動詞,「ぶっちゃけた話、会社を辞めたい」,,,「うちあける」を強めていう語。「ぶちあける」の音変化,


ぶっつかる,打っ付かる,ラ行五段,自動詞,「勢い余ってドアにぶっつかる」,,,「ぶつかる」に同じ,


ぶっつける,打っ付ける,カ行下一段,他動詞,「犬に石をぶっつける」「鴨居に額をぶっつける」「心のわだかまりをぶっつける」「ルーキー同士をぶっつける」「板をぶっつけて塀の穴をふさぐ」,,,物を投げ当てる、物に打ち当てる、相手に包み隠さずに言う、あえて取り組ませる、釘などで強く叩いてくっつける・打ちつける。『ぶちつける』の音変化,


ぶっつぶす,打っ潰す,サ行五段,他動詞,「箱をぶっ潰す」「計画をぶっ潰す」,,,「つぶす」を強めてまた乱暴にいう語,


ぶっとおす,打っ通す,サ行五段,他動詞,「千枚通しを厚紙にぶっ通す」「朝から晩までぶっ通して働く」「二部屋をぶっ通す」,,,反対側へ貫かせる、ある期間最初から最後まで継続して行なう、端から端までさえぎるものがないようにする,


ふっとばす,吹っ飛ばす,サ行五段,他動詞,「強風が瓦を吹っ飛ばす」「イライラを吹っ飛ばす」「締切が迫っているので吹っ飛ばして書く」「猛スピードで国道を吹っ飛ばす」,相互「ふっとぶ」,,勢いよく吹いて飛ばす、悩みや悲しみなどを思いきりよく取り去る、非常に速く事を行う・また車などを激しい勢いでは知らせる。ぶっとばす。「ふきとばす」の音変化,


ぶっとばす,打っ飛ばす,サ行五段,他動詞,「懲りないやつはぶっ飛ばしてやる」「台風にぶっ飛ばされた看板」「酒で悲しみをぶっ飛ばす」「車をぶっ飛ばす」,相互「ぶっとぶ」,,飛ぶほど強く殴る・殴り飛ばす、勢いよく飛ばす、「ふっとばす」に同じ,


ふっとぶ,吹っ飛ぶ,バ行五段,自動詞,「洗濯物が吹っ飛ぶ」「びっくりして眠気が吹っ飛ぶ」「疲れて土俵の外へ吹っ飛んだ」「急の知らせに吹っ飛んでいく」,相互「ふっとばす」,,吹かれて勢いよく飛ぶ、いっぺんに消えてなくなる、勢いよくはね飛ばされる、激しい勢いで走る,


ぶっとぶ,打っ飛ぶ,バ行五段,自動詞,「ガス爆発で家がぶっ飛ぶ」,相互「ぶっとばす」,,勢いよく飛ぶ・また「飛ぶ」を強めていう語,


ぶっぱなす,打っ放す,サ行五段,他動詞,「銃をぶっ放す」,,,勢いよく放出する・発射する。「ぶちはなす」の音変化,



【ふて】

ふてくさる,不貞腐る,ラ行五段,自動詞,「ふて腐って寝ている」,,,「ふてくされる」に同じ,


ふてくされる,不貞腐れる,ラ行下一段,自動詞,「ふて腐れて返事もしない」,,,不平や不満の気持ちがあって投げやりな態度や反抗的な態度をする・ふてくさる,



【ふと】

ふとる,太る(肥る),ラ行五段,自動詞,「運動不足で太る」「丸々と太る」,,対語「やせる」,体に肉や脂肪が厚くつく・太くなる。「太」は肥える、「肥」はとくに牛や羊の肉付きがよい意,

ふとる,太る(肥る),ラ行五段,自動詞,「特定の業者を太らせる」,,,財産などが殖える・豊かになる,



【ふは】

ぶばる,武張る,ラ行五段,自動詞,「武張った物言い」,,,強く勇ましそうな様子を帯びる・また堅苦しく厳しい様子をする,



【ふふ】

ふぶく吹雪く(乱雪く),カ行五段,自動詞,「ぼた雪が突然吹雪き始めた」,,,雪が激しい風に吹かれて乱れ降る,



【ふま】

ふまえる,踏まえる,ア行下一段,他動詞,「大地を踏まえて立つ」「経験を踏まえた助言」「事実を踏まえて論じる」,,,しっかりと足で踏みつける、判断のよりどころにする・根拠とする,



【ふみ】

ふみあらす,踏み荒らす,サ行五段,他動詞,「花壇を踏み荒らす」,,,踏みつけてめちゃめちゃにする,


ふみいる,踏み入る,ラ行五段,自動詞,「藪に踏み入る」「土足で踏み入る」,,,ある場所に入る・踏み込んで入る,


ふみいれる,踏み入れる,ラ行下一段,他動詞,「花壇に足を踏み入れる」,,,ある場所に入る・踏み込む,


ふみかえす,踏み返す,サ行五段,自動詞,「踏み返して固める」「踏み返されて荒れたグラウンド」「腹いせに踏み返してやる」,,,繰り返し踏む、踏まれた仕返しに相手の足などを踏む,


ふみかえる,踏み替える,ア行下一段,自動詞,「右足から左足に踏み替える」,,,踏む足を替える・また踏みなおす,


ふみかためる,踏み固める,マ行下一段,他動詞,「地面を踏み固める」,,,足で何度も踏んで固くする,


ふみきる,踏み切る,ラ行五段,他動詞,「鼻緒を踏み切る」「タイミングよく踏み切る」「着工に踏み切る」「一気に押されて俵を踏み切る」,,,強く踏んだはずみで切る、跳躍競技などで地面やジャンプ台などを強く蹴った反動で跳び上がる、思い切って行なう・ある行動を起こす決心をする・ふんぎる、相撲で土俵の外に足を出す・土俵を割る・踏み越す,


ふみこえる,踏み越える,ア行下一段,他動詞,「難所を踏み越えて行く」「法を踏み越えた行動」「悲しみを踏み越える」「花も嵐も踏み越えて」,相互「ふみこす」,,踏んで越える・踏みしめて通り過ぎる、ある範囲の外に出る・境界を越える、困難などに打ち克って進む・また限界を乗り越える,


ふみこす,踏み越す,サ行五段,自動詞,「相手の突きをかわしきれずに踏み越す」,相互「ふみこえる」,,相撲で思わず足を土俵の外に出す,


ふみこたえる,踏み堪える,ア行下一段,他動詞,「土俵際で踏みこたえる」「倒産の危機をなんとか踏みこたえる」,,,足を踏ん張ってこらえる、逆境の中で頑張り続ける,


ふみこむ,踏み込む,マ行五段,自動詞,「一歩踏み込んで打つ」「水たまりに踏み込む」「悪の道に踏み込む」「土足で踏み込む」「一歩踏み込んで論じる」「アクセルを思い切る踏み込む」,,,勢いよく足を踏み出す、踏んで落ち込む・またある状態や場所に入り込む、人の家などに無断でまた強引に入り込む、一段と深く物事の核心に迫る、力を込めて踏む,


ふみころす,踏み殺す,サ行五段,他動詞,「アリを踏み殺す」,,,踏みつけて殺す,


ふみしめる,踏み締める,マ行下一段,他動詞,「大地を踏みしめて立つ」「一歩一歩踏みしめて歩く、雪を踏みしめて道をつくる」,,,力を入れてしっかり踏む、踏んで固める・踏み固める,


ふみたおす,踏み倒す,サ行五段,他動詞,「障子を踏み倒す」「家賃を踏み倒す」,,,踏みつけて倒す、代金や借金などを支払わないままですます,


ふみだす,踏み出す,サ行五段,他動詞,「左足から踏み出す」「土俵を踏み出す」「新しい人生の一歩を踏み出す」,,,片足を前に出して地面につける、足を境界線の外へ出す、新しく仕事や活動に取りかかる・着手する,


ふみたてる,踏み立てる,タ行下一段,他動詞,「釘を踏み立てる」,,,物を踏んで足に突き刺す,


ふみちがえる,踏み違える,ア行下一段,他動詞,「階段を踏み違える」「右足を踏み違える」「人生を踏み違える」,,,踏み所を誤る、踏み所が悪く足首の筋を痛める、道を誤る,


ふみちらす,踏み散らす,サ行五段,他動詞,「草花を踏み散らす」,,,足で踏んで物を散らかす・踏み荒らす,


ふみつける,踏み付ける,カ行下一段,他動詞,「うっかり人の足を踏みつける」「あまりに人を踏みつけたやり方だ」,,,踏んで押さえつける・また強く踏む、人の面目を無視して事をする・人の気持ちをないがしろにする,


ふみつぶす,踏み潰す,サ行五段,他動詞,「空き缶を踏み潰す」「一挙に敵を踏み潰す」「親の顔を踏み潰す」,,,踏んでつぶす、敵を討ち滅ぼす、人の名誉や体面などをひどく傷つける,


ふみとどまる,踏み止まる(踏み留まる),ラ行五段,自動詞,「崖っぷちで踏みとどまる」「最後まで現場に踏みとどまる」「口に出しかけたが踏みとどまる」,,,足に力を入れてその場にとどまる・動かないように足をふんばる、他の人が去ったあとも残る、したいことや言いたいことを我慢してやめる・思いとどまる,


ふみならす,踏み均す(踏み平す),サ行五段,他動詞,「荒れたグラウンドを踏みならす」,,,踏みつけて平らにする,

ふみならす,踏み鳴らす,サ行五段,他動詞,「舞台を踏み鳴らして踊る」,,,激しく踏んで音を立てる,


ふみにじる,踏み躙る,ラ行五段,他動詞,「花壇を踏みにじる」「人の好意を踏みにじる」,,,踏んでめちゃめちゃにつぶす・踏み荒らす、人の立場や考えを無視したり体面や名誉などを傷つけたりする,


ふみぬく,踏み抜く(踏み貫く),カ行五段,他動詞,「腐っている廊下を踏み抜く」「釘を踏み抜く」,,,踏みつけて穴をあける、釘やとげなどを踏んで足に突き刺す,


ふみはずす,踏み外す,サ行五段,他動詞,「階段を踏み外す」「人の道を踏み外す」「出世コースを踏み外す」,,,見当違いのところを踏んでしまう・踏み損なう、正道から外れた行ないをする、順当な進路から外れる,


ふみはだかる,踏み開かる,ラ行五段,自動詞,「通すまいと踏みはだかる」,,,足を広げてしっかりと立つ,


ふみまよう,踏み迷う,ワ行五段,自動詞,「山道に踏み迷う」「欲につられて踏み迷う」,,,道に迷う・方向がわからなくなる、善悪の判断を誤る,


ふみやぶる,踏み破る,ラ行五段,他動詞,「戸を踏み破る」「幾多の峠を越えて中山道を踏み破る」,,,踏みつけて壊す・けやぶる、(「踏破(とうは)」の訓読み)困難なまたは長い道のりを歩き通す,


ふみわける,踏み分ける,カ行下一段,他動詞,「藪の中を踏み分けて進む」,,,草木の茂ったところを一歩一歩かきわけて進む,



【ふむ】

ふむ,踏む(履む・践む),マ行五段,他動詞,「麦を踏む」「猫のしっぽを踏む」「ブレーキを踏む」「四股を踏む」「地団駄を踏む」「ヨーロッパの土を踏む」「場数を踏む」「初舞台を踏む」「複雑な手続きを踏む」「人として踏み行なうべき道」「願掛けにお百度を踏む」「どう踏んでも安物だ」「頭韻を踏む」「帝位を踏む」,,,足で体重をかけて上から押さえる・足であるものの上にのる、交互に足を上げ下げする、その場に見を葺く・ある場所を訪れる、実際に経験する、決まったやり方に従って行なう、守り行なう、(「お百度を踏む」などの形で)お参りをする・参詣する、前もって見当をつける・見積もりや値踏みなどをする、句の末や頭に同じ韻に属する文字を用いる・押韻する、地位に就く。「踏」は足をあげて地におろす・踏みつける・歩く・ふみすすむ・実演する・順次に行なう・値段をつける・評価する・韻字を用いる、「履」は足でふむ・踏みつける・その位置につく・歩く・行く・行なう・経験する、「践」は足でふむ・踏みつける・歩く・行く・渡る・踏み行なう・のぼる・位につく・従う・先人のとおりに行なう,



【ふや】

ふやかす,ふやかす,サ行五段,他動詞,「豆をふやかす」,相互「ふやける」,,水や湯などにひたしてふくらませる・ふやけるようにする,


ふやける,ふやける,カ行下一段,自動詞,「長湯で体がふやける」「ふやけた精神」,相互「ふやかす」,,水や湯などにひたってふくれ柔らかくなる、だらしなくなる,


ふやす,増やす(殖やす),サ行五段,他動詞,「人数を増やす」,相互「ふえる」,対語「へらす」,数量が多くなるようにする・ふえるようにする。「増」はふやす・多くする・加える・重ねる・高くする、「殖」はふえる・またそのふえたもの・たくわえの意,



【ふゆ】

ふゆがれる,冬枯れる,ラ行下一段,自動詞,「一面に冬枯れた山」,,,冬枯れのさまになる,



【ふら】

ぶらさがる,ぶら下がる,ラ行五段,自動詞,「天井から電灯がぶら下がる」「吊革にぶら下がる」「吊革に目の前にチャンスがぶら下がっている」「人にぶら下がって生きる」,相互「ぶらさげる」,,ぶらりと垂れ下がる・つりさがる・またそれに似た状態で物に取り付いてつかまる、手に入りそうな状態にある、他人に頼り切る,


ぶらさげる,ぶら下げる,ガ行下一段,他動詞,「てるてる坊主をぶら下げる」「腰に手拭いをぶら下げる」「籠をぶら下げて買い物に行く」,相互「ぶらさがる」,,ぶらりとつり下げる、無造作に手にさげて持つ,


ふらす,降らす,サ行五段,他動詞,「台風が大雨を降らす」,,,降るようにする,


ふらつく,ふらつく,カ行五段,自動詞,「酒に酔って足がふらつく」「決心がふらつく」「盛り場をふらつく」,,,ふらふらと揺れる・また足元がしっかりせずよろよろする、気持ちなどが定まらずに揺れ動く、あてもなく歩きまわる・うろつく・ぶらつく,


ぶらつく,ぶらつく,カ行五段,自動詞,「ひょうたんが風にぶらつく」「川べりをぶらつく」「優勝が目前にぶらつく」,,,垂れ下がって揺れる・ぶらぶらする、あてもなく歩きまわる、すぐ前にちらつく,



【ふり】

ふりあう,振り合う(触り合う),ワ行五段,他動詞,「袖振り合うも多生の縁」,,,互いに触れる・ふれあう,


ふりあおぐ,振り仰ぐ,ガ行五段,他動詞,「天を振り仰ぐ」,,,顔を上へ向けて高い所を見る,


ふりあげる,振り上げる,ガ行下一段,他動詞,「拳を振り上げる」「刀を振り上げる」,,対語「ふりおろす」,手や手に持っているものを勢いをつけて上げる,


ふりあてる,振り当てる,タ行下一段,他動詞,「役を振り当てる」,,,いくつかに分けて受け持たせる・割り当てる,


ふりおこす,振り起こす,サ行五段,他動詞,「ユウキを振り起こす」,,,気力などを奮い立たせる・奮い起こす,


ふりおとす,振り落とす,サ行五段,他動詞,「馬から振り落とされる」,,,揺り動かして落とす・振るい落とす,


ふりおろす,振り下ろす,サ行五段,他動詞,「太刀を振り下ろす」,,対語「ふりあげる」,振り上げた手や手に持ったものを勢いよく下におろす,


ぶりかえす,ぶり返す,サ行五段,自動詞,「暑さがぶり返す」,,,一度よくなりかけていた病気や気候や事柄などが再びもとの悪い状態になる,


ふりかえる,振り返る,ラ行五段,自動詞,「背後の物音に振り返る」,,,後方へ顔を向ける・振り向く,

ふりかえる,振り返る,ラ行五段,他動詞,「この一年を振り返る」,,,過ぎ去った事柄を思い出す・回顧する・かえりみる,

ふりかえる,振り替える,ア行下一段,自動詞,「鉄道が不通のためバス輸送に振り替える」,,,一時的にあるものを他のものの代わりとして使う・代用する・流用する,

ふりかえる,振り替える,ア行下一段,他動詞,「取材費を交通費に振り替える」,,,簿記である勘定科目の記載をタホの勘定科目に移し替える,


ふりかかる,降り掛かる(降り懸かる),ラ行五段,自動詞,「花びらが降りかかる」「災難が降りかかる」,,,雨などが上から落ちてきてかかる、よくないことが身の上に起こる・身に及ぶ,


ふりかける,振り掛ける,カ行下一段,他動詞,「胡麻を振りかける」,,,上から振り散らしてかける,


ふりかざす,振り翳す,サ行五段,他動詞,「刀を振りかざす」「権力を振りかざす」,,,頭の上に振り上げて構える、主義や主張などを表面に出して掲げる,


ふりかぶる,振り被る,ラ行五段,自動詞,「振りかぶって球を投げる」,,,勢いよく手を上に振り上げて構える,


ふりきる,振り切る,ラ行五段,他動詞,「掴みかかってきた手を振り切って逃げる」「話し合いの申し出を振り切って強行採決する」「追走を振り切ってゴールする」「バットを振りきる」,,,体にまとわりつくものなどを強く振るようにして離れさせる・振り離す、引き止めたり頼んだりするのを強く断る、競走などで追い上げてくる者を引き離す・逃げ切る、十分に振る・振り抜く,


ふりこむ,振り込む,マ行五段,他動詞,「授業料を振り込む」「満貫を振り込む」,,,振替口座や預金口座などにきんせんを払い込む、麻雀で他人の上がり牌を捨てる,

ふりこむ,降り込む,マ行五段,自動詞,「閉め忘れた窓から雨が降り込む」,,,雨や雪が家の中へ入り込む,


ふりこめる,降り籠める,マ行下一段,他動詞,「一日中雨に降り籠められた」,,,雨や雪がしきりに降って外出できないようにする,


ふりしきる,降り頻る,ラ行五段,自動詞,「雪が降りしきる」,,,雨や雪などが絶え間なく降る・盛んに降る,


ふりしく,降り敷く,カ行五段,自動詞,「落ち葉が道に降り敷く」,,,降って地面をむらなく覆う,


ふりしぼる,振り絞る,ラ行五段,他動詞,「最後の力を振り絞る」,,,力や声などを精一杯出し尽くす,


ふりすさぶ,降り荒ぶ,バ行五段,自動詞,「横なぐりの雨が降りすさぶ」,,,激しく降る・ふりすさむ,


ふりすてる,振り捨てる,タ行下一段,他動詞,「妻子への思いを振り捨てる」,,,気持ちなどをきっぱりと絶つ・思い切って捨てる・またすげなく置き去りにする,


ふりそそぐ,降り注ぐ,ガ行五段,自動詞,「燦々と降り注ぐ陽の光」「反対の声が降り注ぐ」,,,そのものの上に集中的に降りかかる,


ふりだす,振り出す,サ行五段,他動詞,「おみくじを振り出す」「指揮棒を振りだす」「手形を振り出す」,,,振って中に入っているものを外へ出す、振り始める、手形や小切手などを発行する,


ふりたてる,振り立てる,タ行下一段,他動詞,「旗を振り立てて応援する」「大声を振り立てて呼ぶ」,,,激しく振る・勢いよく盛んに動かす、声を張り上げる,


ふりつける,振り付ける,カ行下一段,他動詞,「踊りを振り付ける」,,,振り付けをする・振りをつける,


ふりつのる,降り募る,ラ行五段,自動詞,「雨が降り募る」,,,前にもましていっそう激しく降る,


ふりつもる,降り積もる,ラ行五段,自動詞,「一晩で雪が一メートルも降り積もる」,,,雪などが降って積もる,


ふりとばす,振り飛ばす,サ行五段,他動詞,「傘の滴を振り飛ばす」,,,振って飛ばす,


ふりぬく,振り抜く,カ行五段,他動詞,「バットを振り抜く」,,,きちんと最後まで振る・振りきる,


ふりはなす,振り放す(離す),サ行五段,他動詞,「握られた手を振り放す」「ラストスパートでにいいかを振り離す」,,,強く振って離れさせる、追いかけてくる者を引き離す・振り切る,


ふりはらう,振り払う,ワ行五段,他動詞,「服についた雪を振り払う」,,,振るようにして払いのける,


ふりほどく,振り解く,カ行五段,他動詞,「つかまれた袖を振りほどく」,,,振り動かして解き放す,


ふりまく,振り撒く,カ行五段,他動詞,「道路に水を振り撒く」「香水を振り撒く」「愛嬌を振り撒く」,,,あちこちまき散らす、惜しまずに人に分け与える,


ふりまわす,振り回す,サ行五段,他動詞,「腕を振り回す」「刀を振り回す」「親の権威を振りまわす」「知識を振りまわす」「友達に振りまわされる」「噂に振りまわされる」,,,手や手に持った物などを勢いよく振ったり回したりする、みだりに使う、自慢してみせる・ひけらかす、思いのままに人を動かす,


ふりみだす,振り乱す,サ行五段,他動詞,「髪を振り乱して働く」,,,髪などを激しく振って乱す,


ふりむく,振り向く,カ行五段,自動詞,「呼ばれて振り向く」「安物には振り向きもしない」,相互「ふりむける」,,顔や体を後方へ向ける・振り返って見る、そのほうへ注意を向ける・関心を寄せる,


ふりむける,振り向ける,カ行下一段,他動詞,「頭を振り向ける」「貯金の半分を土地の購入費に振り向ける」,相互「ふりむく」,,動かしてそのほうへ向かせる、本来の役目や用途を変えて他にあてる,


ふりやむ,降り止む,マ行五段,自動詞,「雪が降りやまない」,,,降っていた雨や雪などがやむ,


ふりわける,振り分ける,カ行下一段,他動詞,「生徒を文科と理科に振り分ける」「利益をそれぞれに振り分ける」,,,全体を二つに分ける・両分する、分けて与える・配分する,



【ふる】

ふる,降る,ラ行五段,自動詞,「大雪が降る」「火山灰が降る」「早霜が降る」「ヤシの葉陰に降る月の光」「降るほど縁談がある」,,,空から雨や雪などが連続的に広い範囲にわたって落ちてくる・また細かいものが上方からたくさん落ちてくる、霜が降りる、日光や月光が注ぐ、多く集まり寄ってくる,

ふる,振る,ラ行五段,他動詞,「ハンカチを振る」「腕を振って歩く」「犬が尻尾を振る」「サイコロを振る」「塩を振る」「大役を振られる」「ルビを振る」「女にフラれる」「重役の地位を振る」「一生を棒に振る」「舵を右に振る」「薬を振る」「神輿を振る」「落語家が枕を振る」「司会者が話題を振る」「為替を振る」,,,体の一部をまた物の一方の端をもって上下や左右や前後に何度も繰り返すようにして動かす、手を動かして握ったものを下方に投げる・また勢いをつけて振りまく、割り当てる、文字の脇に記号や読みがななどを付ける、相手の求めを退ける・はねつけて相手にしない、得た地位や立場などをあっさり捨てる・またしようとする意志を捨てる・無駄にする、動かして方向を少しずらせる・進む向きをある方向に変える、煎じて出す、勢いよく担ぎ動かす、本題に入るきっかけとして話す・話を導き出そうとする、為替や手形などを発行する,


ぶる,振る,ラ行五段,自動詞,「ぶった態度」「ぶって言うのじゃないが」,,,偉そうに見せる・もったいぶる・気どる,

ぶる,振る,ラ行五段,自動詞,「学者ぶる」「先輩ぶる」「偉ぶる」,,,補助動詞。そのように振る舞う・それらしい様子をするなどの意,


ふるいおこす,奮い起こす,サ行五段,他動詞,「勇気を奮い起こす」,,,励まして気力を盛んにする,

ふるいおこす,振るい起こす,サ行五段,他動詞,「工業を振るい起こす」,,,手段や方法などを尽くして学術や産業などの勢いを盛んにする,


ふるいおとす,振るい落とす,サ行五段,他動詞,「梅の実を振るい落とす」「傘のしずくを振るい落とす」,,,細かく揺すってそこについているものを下に落とす,

ふるいおとす,篩い落とす,サ行五段,他動詞,「一次試験でふるい落とす」,,,ふるいにかけて落とす・転じて多くの中から一定の基準に達しないものをより分けて取り除く,


ふるいたつ,奮い立つ(奮い起つ),タ行五段,自動詞,「援軍の到着に奮い立つ」,,,気力が盛んになる・心が勇み立つ,


ふるいわける,篩い分ける,カ行下一段,他動詞,「米ともみ殻をふるい分ける」「書類選考でふるい分ける」,,,ふるいにかけてより分ける、多くの物の中から選び分ける・選別する,


ふるう,振るう(揮う),ワ行五段,自動詞,「国力が大いに振るう」「成績が振るわない」「言いぐさが振るっている」「拳を振るう」「刀を振るって敵陣に攻め入る」「権力を振るう」「腕を振るった料理」「インフルエンザが猛威を振るう」「財布の底を振るう」,,,充実して勢いが盛んである、(「ふるった」「ふるっている」の形で)普通とはずいぶん変わっている・当たり前でない・突飛である、大きくまた勢いよく振り動かす・思う存分に力を働かせる・十分に発揮する・振ってすっかり出す,

ふるう,奮う,ワ行五段,他動詞,「勇気を奮って闘う」,,,気力が盛んになる・また気力を盛んにする,

ふるう,篩う,ワ行五段,他動詞,「灰をふるう」「試験でふるってから面接を行なう」,,,ふるいにかけてより分ける、ある基準によってより分ける・選抜する,


ふるえあがる,震え上がる,自動詞,「市民を震え上がらせた惨劇」,,,寒さや恐怖などのためにひどくふるえる・極度の寒さや恐怖を感じる,


ふるえる,震える,ア行下一段,自動詞,「地震で窓ガラスが震える」「恐ろしさに膝が震える」゛雨にずぶ濡れになって震える」,,,細かく揺れ動く・震動する、寒さや激しい感情などのために体が小刻みに動く,


ふるす,古す(旧す),サ行五段,他動詞,「着古す」「言い古す」,,,補助動詞。使って古くする・何度も〜して新しさをなくす意,


ふるびる,古びる(旧びる),バ行上一段,自動詞,「古びた洋服」,,,古くなる・古臭くなる,


ふるぼける,古惚ける(古呆ける),カ行下一段,自動詞,「古ぼけた看板」,,,古くなってきたならしくなる・古くなって色や形がはっきりしなくなる,


ふるまう,振る舞う,ワ行五段,自動詞,「馴れ馴れしく振る舞う」「紳士らしく振る舞う」,,,動作や行動をする,

ふるまう,振る舞う,ワ行五段,他動詞,「酒を振る舞う」,,,人にごちそうする・もてなす,


ふるわす,震わす,サ行五段,他動詞,「肩を震わして泣く」,,,「ふるわせる」に同じ,


ふるわせる,震わせる,他動詞,「怒りに声を震わせる」「爆音が窓を震わせる」,,,小刻みに揺り動かか・震動を与える・ふるわす,



【ふれ】

ふれあう,触れ合う,ワ行五段,自動詞,「肩が触れ合う」「会員同士が触れ合う場をつくる」,,,互いに相手に触れる、互いに近づき親しく交わる,


ふれあるく,触れ歩く,カ行五段,他動詞,「噂を方々へ触れ歩く」,,,あちこちへ告げ知らせてまわる,


ふれこむ,触れ込む,マ行五段,自動詞,「一流のモデルだと触れ込む」,,,前もって広く知らせる・多く実際とは異なり誇大に宣伝する場合にいう,

ふれまわる,触れ回る,ラ行五段,他動詞,「村中に噂を触れまわる」,,,方々へ言い触らして歩く・吹聴してまわる,


ふれる,振れる,ラ行下一段,自動詞,「上体が左右に振れる」「コンパスの針が少し東に振れている」「一番打者はバットが振れている」,,,揺れ動く、(「偏れる」とも書く)正しい方角からズレる・一方にかたよる、野球でバッティングの調子がよい,

ふれる,触れる,ラ行下一段,自動詞,「肩に触れる」「機雷に触れる」「外の空気に触れる」「脈が触れなくなる」「人の目に触れる」「耳に触れる噂の数々」「食料問題に触れる」「核心に触れる」「折に触れて訪れる」「事に触れてからかわれる」「学則に触れる」「法に触れる」「勘気に触れる」「怒りに触れる」「心の琴線に触れる」「心に触れる話」「髪の毛に手を触れる」「花に手を触れる」「隣近所に触れてまわる」,,,ある物が他の物に瞬間的にまたは軽くくっつく・ちょっとさわる、脈が反応する、(「耳に触れる」「目に触れる」の形で)ちょっと耳にしたり見たりする・あることを話題にする・言及する・ある時期や物事に出あう・規則や法律などに反する・抵触する、怒りなどの感情を身に受ける・感動や感銘を受ける、物に軽くくっつくようにする・広く人々に知らせる,

ふれる,狂れる,ラ行下一段,自動詞,「気がふれたようにしゃべり続ける」,,,(多く「気がふれる」の形で)気がくるう,


ぶれる,ぶれる,ラ行下一段,自動詞,「スイングのときの軸がブレる」「ブレてピントが合わない」,,,正常な位置からズレる、写真を撮る瞬間にカメラが動く,



【ふわ】

ふわつく,ふわつく,カ行五段,自動詞,「スカートの裾がふわつく」,,,ふわふわとひるがえる,



【ふん】

ふんぎる,踏ん切る,ラ行五段,自動詞,「どうしても結婚に踏ん切れない」,,,思い切ってする・決断する。「ふみきる」の音変化,


ふんじばる,ふん縛る,ラ行五段,他動詞,「こそ泥をふん縛る」,,,「しばる」を強めていう語,


ふんする,扮する,サ行変格活用,自動詞,「女王に扮する」,,,他の人に似せて装う・・とくに俳優が役の人物の身なりをする・扮装する,


ふんぞりかえる,踏ん反り返る,ラ行五段,自動詞,「椅子に踏ん反り返る」,,,上体を後ろへぐっとそらすようにする・また尊大な態度をとる,


ふんだくる,ふんだくる,ラ行五段,自動詞,「財布をふんだくられる」「べらぼうな治療代をふんだくられた」,,,力ずくで奪い取る・強奪する・ひったくる、強引に金を払わせる,


ふんづかまる,ふん捕まる,ラ行五段,他動詞,「逃げようとしたところをふん捕まる」,,,捕まえられる,


ふんづける,踏ん付ける,カ行下一段,他動詞,「他人の足を踏んづける」,,,「ふみつける」の音変化,


ぶんどる,分捕る,ラ行五段,他動詞,「弾薬を分捕る」「他人の分前まで分捕る」,,,戦場で敵の武器などを奪い取る、他人のものを力ずくで奪い取る,


ぶんなぐる,打ん殴る(打ん擲る),ラ行五段,他動詞,「兄貴にぶん殴られる」,,,勢いよく殴る。「なぐる」を強めていう語,


ぶんなげる,打ん投げる,ガ行下一段,他動詞,「悪漢をぶん投げる」,,,強く投げる。「なげる」を強めていう語,


ふんばる,踏ん張る,ラ行五段,自動詞,「土俵際で踏ん張る」「踏ん張ってもう一仕事だ」「自分の意見を通そうと踏ん張る」,,,足を開き力を入れて地面などに突っ張るようにする、気力を出してこらえる・また頑張る、強硬に言い張る・譲歩しないで押し通す。「ふみはる」の音変化,



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