第26話 動詞(み)

よみ,漢字,活用,自他,用例,相互,対語,補記,


【みあ】

みあう,見合う,ワ行五段,自動詞,「二人はじっと見合った」「仕事に見合った給料」,相互「みあわす・みあわせる」,,互いに相手を見る・顔を見交わす、つりあう・対応する,


みあきる,見飽きる,カ行上一段,他動詞,「そんなものは見飽きていて珍しくない」,,,長くまた何度見てもう見る気がしなくなる・見るのが嫌になる,


みあげる,見上げる,ガ行下一段,他動詞,「夜空を見上げる」「見上げるばかりの大男」「見上げた心がけだ」,相互「みおろす」,,下から上を見る・仰ぎ見る、立派であると感心する,


みあたる,見当たる,ラ行五段,自動詞,「どこを探しても見当たらない」,,,探していたものが見つかる,


みあやまる,見誤る,ラ行五段,他動詞,「姉妹を見誤る」「信号を見誤る」,,,見方を間違える,


みあらわす,見顕す,サ行五段,他動詞,「正体を見顕す」,,,隠れている物事の実態を見つけ出す・またあばきだす・見破る,


みあわす,見合わす,サ行五段,他動詞,「今回の計画は見合わすことにした」,相互「みあう」,,「みあわせる」に同じ,


みあわせる,見合わせる,サ行下一段,他動詞,「顔を見合わせて笑う」「原案と決算書を見合わせる」「今回は出席を見合わせる」,相互「みあう」,,互いに見る・見交わす、あれこれと見比べる・対照する、事情を考慮し実行するのを差し控えて様子を見る,



【みい】

みいだす,見出だす,サ行五段,他動詞,「妥協点を見出だす」「人材を見出だす」,,,見つけ出す・発見する,


みいる,見入る,ラ行五段,自動詞,「合格者発表の掲示に見入る」,,,気をつけて見る・じっと見つめる・また見とれる,

みいる,魅入る,ラ行五段,自動詞,「死霊に魅入られる」,,,(多く受け身の形で用いる)執念深くとりつく・たたる,



【みう】

みうける,見受ける,カ行下一段,他動詞,「会場には知った顔もちらほら見受けられた」「相変わらず元気そうに見受けられた」,,,見かける・目にとまる、見てとる・見て判断する,


みうしなう,見失う,ワ行五段,他動詞,「人込みの中で友達を見失う」「目標を見失う」,,,今まで見ていたものの所在がわからなくなる,



【みえ】

みえすく,見え透く,カ行五段,自動詞,「見え透いたウソ」,,,相手が隠そうとしている考えや意図がよくわかる,


みえる,見える,ア行下一段,自動詞,「今夜は星も見えない」「猫は暗闇でも見える」「とても高校生に見えない」「あの様子では失敗したと見える」「年より若く見える」「置いたはずの眼鏡が見えない」,相互「みせる」,,目に映る・目で確認できる、見ることができる、判断される・見受けられる・そのように感じられる、見つかる,

みえる,見える,ア行下一段,自動詞,「先生が見えました」,,,「来る」の尊敬語。おいでになる・いらっしゃる,


みえわたる,見え渡る,ラ行五段,自動詞,「広大な眺望が見え渡る」,,,一面に見える・どこまでも見える,



【みお】

みおくる,見送る,ラ行五段,他動詞,「飛行機を見送る」「玄関先で客を見送る」「ちょっとそこまで見送るよ」「駅で友人を見送る」「親を最期まで見送る」「亡き母を見送る」「バスを一台見送る」「好球を見送る」「時期尚早で計画は見送られた」「新株の買いを見送る」,,,遠ざかる物や人をその後方で眺める、訪れた人が帰るのにある場所までついていく、出発する人をその場所まで行って送る、人が死ぬまで世話をする、葬送する、やり過ごす・差し控える、今事を行なうのは不利と考えてそのままにしておく、相場の見通しがつかないために売買を手控える,


みおとす,見落とす,サ行五段,他動詞,「スクイズのサインを見落とす」「問題の本質を見落とす」,,,見ていながらそれに気づかずにいる・見漏らす・見過ごす,


みおぼえる,見覚える,ア行下一段,他動詞,「あの顔はよく見覚えている」「手つきを見覚える」,,,前に見て記憶している、目で見て覚える,


みおろす,見下ろす,サ行五段,他動詞,「山頂から平野を見下ろす」「人を見下ろした横柄な態度」,相互「みあげる」,,上方から下の方を見る、見下げる・あなどる,



【みか】

みかえす,見返す,サ行五段,他動詞,「見返す顔に涙があふれていた」「答案用紙を見返す」「こちらも負けずに相手の目を見返した」「偉くなって見返してやろう」,,,後ろを振り向いて見る・振り返って見る、一度見たものをもう一度見る・見直す、相手からの視線に対してそれを外さないように相手を見る、昔受けた侮りや辱めに対する仕返しとして相手をしのぐ状態にある自分を誇示する,


みかえる,見返る,ラ行五段,自動詞,「見返ると遠く富士が望める」,,,振り向いて後ろを見る・見返す,


みがきあげる,磨き上げる,ガ行下一段,他動詞,「靴をピカピカに磨き上げる」「磨き上げられた職人の腕」,,,磨いて仕上げをする・完全に磨く、鍛錬などでよりすぐれた状態にする,


みがきたてる,磨き立てる,タ行下一段,他動詞,「磨き立てた床」「磨き立てて外出する」,,,念を入れて磨く、美しく身なりをよそおう,


みかぎる,見限る,ラ行五段,他動詞,「会社を見限る」「医者にも見限られる」,,,見込みがないとしてあきらめる・見切りをつける,


みがく,磨く(研く・琢く),カ行五段,他動詞,「レンズを磨く」「歯を磨く」「床を磨く」「肌を磨く」「腕を磨く」,,,物の表面を磨いてなめらかにする、こすって汚れをとったりつやを出したりする、念入りに手入れをして美しくする、努力して学問や芸をますます上達させる。「磨」はみがく・とぐ・石をすりみがく・転じて物事に励む、「研」はとぐ・みがく・すりみがく・研磨、「琢」は玉を打つ・たたく・彫(え)る・つちやノミで玉を削って形を整えること・転じて徳や技などをみがくこと・学問や修養や練習などによって立派にするさまの意。常用の「磨」に統一,


みかける,見掛ける,カ行下一段,他動詞,「あの人はよく駅で見かける」,,,目にとめる,


みかねる,見兼ねる,ナ行下一段,他動詞,「見るに見かねる」「見かねて忠告する」,,,平気で見ていることができない,


みがまえる,身構える,ア行下一段,自動詞,「竹刀を持って身構える」「身構えて話を聞く」,,,敵や迫りくるものに対しいつでも対応できる姿勢をとる・また用心しながら相手になる,


みかわす,見交わす,サ行五段,他動詞,「目と目を見交わす」,,,互いに見る・見合う,



【みき】

みきく見聞く,カ行五段,他動詞,「いろいろ見聞くに恐ろしい事件だ」,,,見たり聞いたりする・見聞する,


みぎする,右する,サ行変格活用,自動詞,「右せんか左せんかためらう」,,,右のほうへ行く,


みきる,見切る,ラ行五段,他動詞,「広いので一日で見きるのは難しい」「不誠実な友人を見切る」「二束三文に見切って売る」,,,ものをすっかり見てしまう・見終わる、見捨てる・見限る・見切りをつける、売れそうもない商品を非常に安い値段で売る・投げ売りする,


みきわめる,見極める,マ行下一段,他動詞,「彼の居場所を見極めてから戻る」「心底を見極める」「正体を見極める」「真相を見極めてから結論を出す」「芸道の奥義を見極める」,,,十分に確認する・また最後まで確認する、物の真偽を十分検討したうえで判定する・確かめる、物事の奥底を知り尽くす・深いところまで会得する,



【みく】

みくだす,見下す,サ行五段,他動詞,「山の頂上から下界を見下す」「人を見下した態度」,,,下のほうを見る・みおろす、相手をバカにして見る・あなどり見る・みさげる,


みくびる,見縊る,ラ行五段,他動詞,「ずいぶん人を見くびったやり方だ」,,,軽視する・あなどる・みさげる,


みくらべる,見比べる(見較べる),バ行下一段,他動詞,「商品を見比べる」,,,あれこれと見てよしあしや違いを判ずる,



【みこ】

みこす,見越す,サ行五段,他動詞,「畑を見越して海を望む」「値上がりを見越して買い占める」,,,隔てている物の上を越して見る、将来のことを推しはかる・今後を見通す・予測する,


みこむ,見込む,マ行五段,他動詞,「値上がりを見込んで大量に仕入れる」「君を男と見込んで頼む」「見込まれて養子になる」「損失を見込む」「蛇に見込まれた蛙」,,,あてにする・望みをかける、将来有望だと思う、予想して勘定に入れる、狙いをつけたものに執念深くとりつく,


みごもる,身籠る(妊る),ラ行五段,自動詞,「妻が身籠る」,,,妊娠する・はらむ,



【みさ】

みさげはてる,見下げ果てる,タ行下一段,自動詞,「人の物を盗むなんて見下げ果てた男だ」,,,愛想が尽きるほど軽蔑するに値する,


みさげる,見下げる,ガ行下一段,他動詞,「見下げた口のきき方をする」,,,劣っているとして軽んじる・軽蔑する,


みさだめる,見定める,マ行下一段,他動詞,「真偽のほどを見定める」,,,見て確かにそれと決める・見きわめる,



【みし】

みしりおく,見知り置く,カ行五段,他動詞,「よくお見知り置きください」,,,見て覚えておく,


みしる,見知る,ラ行五段,他動詞,「よく見知った人」,,,すでに見て知っている・見覚えがある・また面識がある,


みじろぐ,身動ぐ,ガ行五段,自動詞,「緊張のあまり身じろぐこともできない」,,,体を少し動かす・身動きする,



【みす】

みすえる,見据える,ア行下一段,他動詞,「相手を見据える」「現実を見据える」,,,じっと見つめる、本質や真相などを見定める,


みすかす,見透かす,サ行五段,他動詞,「目を凝らして暗闇の向こうを見透かす」「相手に腹を見透かされる」,,,隔たったものをすかして見る・見通す、表面に出ていない物事の深層を見抜く・見破る,


みずぎわだつ,水際立つ,タ行五段,自動詞,「水際立った演技」,,,ひときわ目立つ・鮮やかに際立つ,


みすごす,見過ごす,サ行五段,他動詞,「赤信号を見過ごす」「不正を見過ごす」,,,見ていながら気づかないでしまう・見落とす、見ていながら特に問題にしないでそのままにしておく・見逃す,


みすてる,見捨てる(見棄てる),タ行下一段,他動詞,「怪我人を見捨てて道を急ぐ」「不行跡がたたって身内からも見捨てられる」,,,見ていながらそのままにしておく、世話をしたり関係を保ったりするのをやめる・見限る,


みすます,見澄ます,サ行五段,他動詞,「あたりを見澄まして忍び込む」,,,気をつけてよく見る,


みする,魅する,サ行変格活用,他動詞,「歌声に魅せられる」,,,不思議な力で人の心を惹きつける,



【みせ】

みせかける,見せ掛ける,カ行下一段,他動詞,「ブランド品に見せかけて高く売る」「金持ちらしく見せかける」,,,うわべを取り繕って実際はそうでないのにそれらしく見えるようにする,


みせつける,見せ付ける,カ行下一段,他動詞,「仲の良いのを見せつける」,,,わざと人の目につくようにする・嫌でも見えるようにする,


みせびらかす,見せびらかす,サ行五段,他動詞,「札束を見せびらかす」「新車を見せびらかす」,,,自慢らしく見せつける・誇示する,


みせる,見せる,サ行下一段,他動詞,「人前に姿を見せる」「定期券を見せる」「意地を見せる」「関心を見せる」「弱みを見せる」「痛い目を見せる」「憂き目を見せる」「年齢より若く見せる」「故意を過失に見せる」「景気がかげりを見せる」「子どもを医者に見せる」「茶器を目利きに見せる」,相互「みえる」,,見えるようにする・人にわかるように示す、行動や態度や表情などに表わしてそうであることを人にわからせる、経験させてわからせる、ある状態や様子に見えるようにする・そのように見せかける、あるきざしが現れる、診察や鑑定などをしてもらう,

みせる,見せる,サ行下一段,他動詞,「歌ってみせる」「絶対に買ってみせる」,,,補助動詞。実際にその行為をして人に示す・強い決意を表す,



【みそ】

みそこなう,見損なう,ワ行五段,他動詞,「隣り合った番号と見損なう」「君を見損なっていたよ」「話題の映画を見損なう」,,,見誤る・見間違う、評価を誤る、見る機会を逃す・見落とす・見損じる,


みそめる,見初める,マ行下一段,他動詞,「友人の披露宴で見初めた女性」,,,その異性をひと目見て恋心をいだく,


みぞれる,霙れる,ラ行下一段,自動詞,「夕方からみぞれて寒くなる」,,,みぞれが降る,


みそんじる,見損じる,ザ行上一段,他動詞,「話題の展覧会を見損じる」,,,「みそんずる」の音変化,


みそんずる,見損ずる,サ行変格活用,他動詞,「年齢を見損ずる」「連続ドラマを見損ずる」,,,見誤る・見間違える、見るつもりだったものを見ないでしまう・見損なう,



【みた】

みたす,満たす(充たす),サ行五段,他動詞,「コップに水を満たす」「腹を満たす」「条件を満たす」「要求を満たす」「満たされない思い」,相互「みちる・みつ」,,容器の中いっぱいに入れる・満ちるようにする、求められているものを実現してやり満足させる。「満」はいっぱいにする、「充」はみたす意。常用読みの「満」に統一,


みだす,乱す,サ行五段,他動詞,「髪を乱す」「風紀を乱す」,相互「みだれる」,,ばらばらの状態にする・秩序をなくする・また物事を平穏でなくする,

みだす,見出す,サ行五段,他動詞,「テレビを見だす」,,,見始める,


みたてる,見立てる,タ行下一段,他動詞,「着物の柄を見立てる」「医者が見立てたところでは軽傷らしい」「絵を見立てる」「市街の中央を流れる川を京都の鴨川に見立てる」,,,見て選び定める・選定する、病気を診断する・また鑑定する、別のものになぞらえる・仮にそのものと見なす,


みだれとぶ,乱れ飛ぶ,バ行五段,自動詞,「罵声が乱れ飛ぶ」,,,多くのものがあちこちに飛び交う,


みだれる,乱れる,ラ行下一段,自動詞,「髪が乱れる」「風に乱れて木の葉が舞う」「列が乱れる」「呼吸が乱れる」「ダイヤが乱れる」「風紀が乱れる」「生活が乱れる」「気持ちが乱れる」「国が乱れる」「世が乱れる」,,,まとまりがなくなる・バラバラになる、本来なら整っているはずのものが崩れる・順序などがめちゃめちゃになる、規律やけじめなどがなくなる・だらしなくなる、心が平静でなくなる・思いまどう、騒乱が起きたりして平和でなくなる,



【みち】

みちあふれる,満ち溢れる,ラ行下一段,自動詞,「笑顔が満ちあふれる」,,,いっぱいになり外にあふれる・またあふれるばかりに満ちる,


みちがう,見違う,ワ行五段,他動詞,「見違うほど似ている」「数字を一桁見違う」,,,「みちがえる」に同じ,


みちがえる,見違える,ア行下一段,他動詞,「見違えるほど立派になった」「地図を見違えて迷う」,,,見て他のものと思う、見方を見違える・見間違える。見違う,


みちたりる,満ち足りる,ラ行上一段,自動詞,「満ち足りた生活」,,,不足がなく十分である・十分に満足する,


みちびく,導く,カ行五段,他動詞,「車を迂回路に導く」「客を席に導く」「生徒を導く」「神に導かれる」「状況を有利に導く」「結論を導く」「解決方法を導く」,,,道案内をする・案内して目的の所に連れていく、正しい方向に手引きをする・指導する、物事がそうなるように働きかける・事柄をある方向へ動かす、答えや結論を引き出す,


みちる,満ちる(充ちる),タ行上一段,自動詞,「会場は熱気に満ちている」「香りが部屋に満ちている」「危険に満ちた戦線」「希望に満ちた青春」「敵意に満ちる」「任期が満ちる」「月が満ち子どもが生まれる」,相互「みたす」,,一定の枠や空間や限界を越えそうになるほどいっぱいになる・あふれる、ある感情や気持ちなどがいっぱいに行きわたる、決められた期間や期限に達する。「満」はいっぱいになるる・十分になる・一定の標準や期限に達する、「充」はみちる意。常用読みの「満」に統一,

みちる,満ちる,タ行上一段,自動詞,「月が満ちる」,,対語「かける」,整って欠けたところがなくなる・とくに満月になる,

みちる,満ちる,タ行上一段,自動詞,「潮が満ちる」,,対語「ひく」,海面の水位が最も高くなる・満潮になる,



【みつ】

みつ,満つ(充つ),タ行五段,自動詞,「定員に満たない」「十歳に満たない子」「意に満たない」,相互「みたす」,,(打ち消しの語を伴って)ある基準や数量まで達する,


みつかる,見付かる,ラ行五段,自動詞,「いたずらが見つかる」「虫歯が見つかる」「探し物が見つかる」「言うべき言葉が見つからない」,相互「みつける」,,人の目にとまる・発見される、見つけることができる・捜し出せる,


みつぐ,貢ぐ,ガ行五段,自動詞,「愛人に貢ぐ」「領主に貢ぐ」,,,金や物を与えて助ける・金品を差し出して生活の面倒を見る、君主や支配者に金品を献上する,


みつくす,見尽くす,サ行五段,他動詞,「一日かけて見尽くす」,,,全部に目を通す・最後まで見終わる,


みつくろう,見繕う,ワ行五段,他動詞,「あり合わせの中から一つ二つ見繕って出す」,,,適当に選んでととのえる,


みつけだす,見付け出す,サ行五段,他動詞,「適任者を見つけ出す」,,,さがして見つける・見いだす,


みつける,見付ける,カ行下一段,他動詞,「落し物を見つける」「仕事を見つける」「いつも見つけている景色」,相互「みつかる」,,発見する・見いだす、いつも見ていてなれている・見なれる,


みつめる,見詰める,マ行下一段,他動詞,「顔をじっと見つめる」「現実を見つめる」,,,対象から目をそらさずにじっと見続ける・凝視する,


みつもる,見積もる,ラ行五段,他動詞,「入場者数を見積もる」「経費を見積もる」「工事を見積もる」,,,目分量や心づもりではかっておおよその見当をつける・目算する、工事や製品などの原価や日数や経費などを前もって計算して出す,



【みて】

みてとる,見て取る,ラ行五段,他動詞,「状況が不利だと見て取る」,,,見てそれと知る・認める・また見ただけで事情を感じ取る・見抜く,



【みと】

みとおす,見通す(見透す),サ行五段,他動詞,「退屈な芝居を最後まで見通す」「窓から富士山を見通す」「彼の意図を見通す」「景気の動向を見通す」,,,初めから終わりまで休まずに見る・見続ける、何にも遮ってられずに遠くまでひと目で見る、人の心や目に見えない内面の物事を見抜く、物事の成り行きや将来のことを予測する,


みとがめる,見咎める,マ行下一段,他動詞,「管理人に見咎められる」,,,悪事や欠点などを見てそけを非難する・また見て不審に思い問いただす,


みとどける,見届ける,カ行下一段,他動詞,「安全を見届けて横断する」「子の行く末を見届ける」,,,見て確かめる・確認する、物事の成り行きをしっかりと最後まで見る,


みとめる,認める,マ行下一段,他動詞,「人影を認めた」「どこにも異常は認められない」「有罪と認める」「頭が良いと認める」「自分の非を認める」「試験に教科書の持ち込みを認める」「世に認められる」,,,目にとめる・存在を知覚する・気づく、見てまた考えて確かにそうだと判断する、正しいとしてまたかまわないとして受け入れる、能力があると判断する。「したためる」と同字,


みとる,見取る,ラ行五段,他動詞,「彼我の実力の差を瞬時に見取る」,,,見て取る・見てはっきりとさとる,

みとる,看取る(見取る),ラ行五段,他動詞,「重病の父を看取る」「母の最期を看取る」,,,病人の世話をする・看病する,


みとれる,見蕩れる(見惚れる),ラ行下一段,自動詞,「うっとりと見蕩れる」,,,我を忘れて見つめる・心を奪われて見る・見ほれる。「見惚れる」は「みほれる」と同字,



【みな】

みなおす,見直す,サ行五段,他動詞,「提出前に作文を見直す」「仕事の進め方を見直す」「今回のことで新しい市長を見直した」,,,もう一度改めて見る・またその結果気づいた欠点を是正する、それまでの認識を改める,


みなぎらす,漲らす,サ行五段,他動詞,「全身に闘志をみなぎらす」,相互「みなぎる」,,みなぎるようにする・あふれさせる,


みなぎる,漲る,ラ行五段,自動詞,「雪解け水が川面いっぱいにみなぎる」「みなぎる若さ」「意欲がみなぎる」,相互「みなぎらす」,,水が満ちてあふれるほど勢いが盛んになる、力や感情などがあふれるばかりにいっぱいになる,


みなす,見做す(看做す),サ行五段,他動詞,「雪を花と見なす」「返事のない者は欠席と見なす」「未成年者が婚姻すれば成年に達したと見なされる」,,,仮にそうと見る・そうでないものをそうとする・仮定する、判断してそうと決める、法律である事物と性質の異なる他の事物を一定の法律関係について同一視し同じ法律効果を生じさせる,


みならう,見習う(見倣う),ワ行五段,他動詞,「先輩を見習う」「よいところだけ見習いなさい」,,,人のすることを見て覚える・見て学ぶ・また見て真似をする。「習」はひな鳥が翼を動かして飛び方をならう・繰り返し練習する・学ぶ・まねる・なれる・てなれる・熟練する・またなれ親しむ、「倣」はまねをする・なぞらえる意,


みなれる,見慣れる(見馴れる),ラ行下一段,自動詞,「ラッシュアワーの見慣れた光景」「見慣れない顔」,,,何度も見てよく知っている,



【みぬ】

みぬく,見抜く,カ行五段,他動詞,「本心を見抜く」,,,奥底まで見通す・表に現れない真実や本質を知る,



【みの】

みのがす,見逃す(見遁す),サ行五段,他動詞,「わずかな失敗も見逃さない」「スピード違反を見逃す」「好球を見逃す」「展覧会を見逃す」,,,見ていながら気づかないでそのままにする・見落とす、見ていながらとがめない・大目に見る、見ていながらまた知りながら対処することなく済ます,


みのけだつ,身の毛立つ,タ行五段,自動詞,「身の毛立つような怖い話」,,,寒さや恐怖のために体の毛が逆立つ・身の毛がよだつ,


みのこす,見残す,サ行五段,他動詞,「見残した書類がある」,,,ある部分を見ないままで終わりにする,


みのる,実る(稔る),ラ行五段,自動詞,「ミカンが実る」「長年の苦労が実る」,,,草木や穀物などが実を結ぶ・また実が熟する、努力が報いられて成果が上がる。「実」はみのる・またみのり、「稔」は稲が成熟する・穀物がみのる意。常用の「実」に統一,



【みは】

みはからう,見計らう,ワ行五段,他動詞,「食事の済んだ頃を見計らって訪れる」「夕食の材料を見計らう」,,,時間などのおおよその見当をつける、品物などを見て適当なものに決める・見繕う,


みはずす,見外す,サ行五段,他動詞,「目標を見外す」,,,見落とす・また見誤る,


みはてる,見果てる,タ行下一段,他動詞,「見果てぬ夢を追う」,,,最後まで見る・見終わる,


みはなす,見放す(見離す),サ行五段,他動詞,「医者が見放した病人」「親友に見放される」,,,見切りをつけて従来の関係を断つ・見捨てる・見限る。「見放す」に統一,


みはらす,見晴らす,サ行五段,他動詞,「丘の上から彼方を見晴らす」,,,広く遠くまで見渡す,


みはる,見張る,ラ行五段,他動詞,「敵の行動を見張る」,,,注意深く目を配って監視する,

みはる,瞠る(見張る),ラ行五段,他動詞,「驚いて目を見張る」「目を見張るばかりの美女」,,,目を大きく開いてみる,


みはるかす,見晴るかす(見霽かす),サ行五段,他動詞,「見晴るかす大海原」,,,はるかに見渡す・見晴らす。常用の「晴」に統一,



【みひ】

みひらく,見開く,カ行五段,他動詞,「驚きのあまり目を見開く」,,,目を大きくあける,



【みほ】

みほれる,見惚れる,ラ行下一段,自動詞,「あまりの美しさに見惚れる」,,,うっとりと見入る・ほれぼれと見る・見とれる。「みとれる」と同字,



【みま】

みまう,見舞う,ワ行五段,他動詞,「怪我をした友人を見舞う」「パンチを見舞う」「台風に見舞われる」,,,病人や災難にあった人などを訪れて慰める・また書面などで安否を尋ねる、望ましくないことが訪れる・災難などが襲う,


みまがう,見紛う,ワ行五段,自動詞,「海かと見紛う大湖」,,,見間違える・見誤る,


みまかる,身罷る,ラ行五段,自動詞,「安らかに身罷る」,,,死ぬ・とくに中古では自己側の者の死の謙譲,


みまちがう,見間違う,ワ行五段,他動詞,「見知らぬ人を友人と見間違う」,,,「みまちがえる」に同じ,


みまちがえる,見間違える,ア行下一段,他動詞,「休講の掲示を見間違える」,,,見て他のものと間違える・見誤る・見ちがえる,


みまもる,見守る,ラ行五段,他動詞,「子どもの成長を見守る」「事業の発展を見守る」「固唾を呑んで画面を見守る」,,,無事であるように注意しながら見る・また成り行きを気をつけながら見る、目を離さずにじっと見る・また熟視する・凝視する,


みまわす,見回す(見廻す),サ行五段,他動詞,「あたりを見回す」,相互「みまわる」,,ぐるりとまわりを見る,


みまわる,見回る(見廻る),ラ行五段,自動詞,「夜警がビルの中を見回る」,相互「みまわす」,,警戒や監督などのためあちこちをまわって見て歩く・巡視する,



【みみ】

みみなれる,耳慣れる(耳馴れる),ラ行下一段,自動詞,「耳慣れない言葉」,,,たびたび聞いて珍しくなくなる・聞きなれる,



【みむ】

みむく,見向く,カ行五段,他動詞,「声をかけられても見向こうともしない」,,,振り向いてそのほうを見る・またそちらに心が向く,



【みめ】

みめぐる,見巡る(見回る),ラ行五段,他動詞,「島のあちこちを見巡る」,,,見てまわる。「見回る」は「みまわる」と同字,



【みも】

みもだえる,身悶える,ア行下一段,自動詞,「激痛に身悶える」,,,苦しさなどのために体をよじらせるように動かす,



【みや】

みやびる,雅びる,バ行上一段,自動詞,「雅びた庭園の趣」,,,優美な感じがする・みやびやかである,


みやぶる,看破る(見破る),ラ行五段,他動詞,「正体を看破る」「陰謀を看破る」,,,企みや秘密などを見抜く。「看破する」の和語化,


みやる,見遣る,ラ行五段,他動詞,「はるか彼方の空を見やる」「物音のするほうを見やる」,,,遠くを眺める・見渡す視線をそのほうに向ける,



【みる】

みる,見る(視る・観る),マ行上一段,他動詞,「見れば見るほど良い服」「星空を見る」「答案を見る」「人を見る目がない」「運勢を見る」「痛い目を見る」「遭難したものとみられる」「一日の消費量を三千トンとみて」,,,目で事物の存在などをとらえる・視覚に入れる・眺める、調べる・確かめる、観察し判断する・また占う・評価する、身に受ける・経験する、(普通前の内容を「と」でくくったものを受けて)見当をつける・そのように考える・理解する,

みる,観る(見る),マ行上一段,他動詞,「映画を観る」,,,見物する・見学する,

みる,看る(見る),マ行上一段,他動詞,「事務を看る」「子どもの面倒を看る」,,,そのことに当たる・取り扱う・世話をする,

みる,試る(見る),マ行上一段,他動詞,「切れ味を試る」,,,こころみる・ためす,

みる,診る(見る),マ行上一段,他動詞,「脈を診る」,,,診断する,

みる,見る,マ行上一段,他動詞,「一口味わってみる」「踏み込んでみるともぬけの殻だった」「親としてみればそう言わざるをえない」,,,補助動詞。(「てみる」の形で)試しに〜する・とにかくそのことをする意を表す、(「てみると」「てみたら」「てみれば」などの形で)その結果ある事実に気づいたりその条件や立場が認められたりすることを表す,



【みわ】

みわける,見分ける,カ行下一段,他動詞,「偽物と本物とを見分ける」,,,見て区別する・識別する・弁別する,


みわすれる,見忘れる,ラ行下一段,他動詞,「卒業生の顔を見忘れる」「天気予報を見忘れる」,,,以前に見たものや人の顔などを忘れて思い出せない、見るのを忘れる,


みわたす,見渡す,サ行五段,他動詞,「見渡すかぎり雪の原」「全体を見渡して力の配分を決める」,,,遠くまで広く眺める・広い範囲にわたって見る,



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