第51話 副詞など(な行)

よみ,漢字,用例,補記,


【ない】

ないしん,内心,「内心びくびくだった」,副詞的にも用いる。表に出さない気持ち・心のうち・心中,


ないない,内内,「私にだけ内内知らせてくれた」「遭難したのではないかと内内心配していた」,表面に出さないさま・ひそかに・内密に・うちわに、心の中で密かに思うさま・内心では・心の中では,



【なお】

なお,猶(尚),「今もなお健在だ」「昼なお暗い」「君が来てくれればなお都合がいい」「会えば別れがなおつらい」「なお検討の余地がある」「なお十日の猶予が欲しい」,以前の状態がそのまま続いているさま・相変わらず・やはり・まだ、状態や程度がいちだんと進むさま・さらに・もっと・いっそう、現にある物事に付け加えるべきものがあるさま,


なおかつ,尚且つ,「美しく、なおかつ頭が良い」「失敗してもなおかつ挑戦する」,その上さらに・その上また、それでもまだ・それでもやはり,


なおさら,尚更,「風がないのでなおさら暑く感じる」,物事の程度が前よりいっそう進むさま・ますます・いちだんと,


なおなお,尚尚(猶猶),「なおなお努力が求められる」,「なお」を重ねて強めた語。ますます・さらに,


なおのこと,尚の事,「天気が良ければなおのこと旅は楽しい」,「なお」を強めていう語。なおさら・よりいっそう,


なおも,尚も,「深更、なおも議論が続く」,その上まだ・あいかわらず,


なおもって,尚以て,「催促したのになおもってできない」「聞けばなおもって分からなくなる」,それでもやはり・それでもまだ、なおさら・いっそう,



【なか】

なかでも,中でも,「どれもいいが、なかでもこれが好きだ」,多くのものの中でとくに・とりわけ・特別,


なかなか,中中,「なかなか難しい問題だ」「敵もなかなかやるね」「なかなかの腕前」「電車がなかなか来ない」「話してもなかなかわかってくれない」,予想した以上に・意外に・かなり、(多く打ち消しの語を伴って)容易に実現しないさま,


ながなが,長長(永永),「長長と講釈を垂れる」「長長とお世話になりました」「ソファーに長長と横たわる」,きわめて長いさま・いかにも長いさま,


なかには,中には,「ガラクタばかりだが、中には掘り出し物もある」,連語。多くの中でいくらかは,


なかにも,中にも,「どれも習作だが、中にもこの小品は珠玉だ」,連語。多くの中でとりわけ・中でも,


ながの,長の(永の),「長の道中」「永の暇」,連体詞。時間や距離などの長くかかる・また永久の・永遠の,


なかば,半ば,「半ば呆れ、半ば感心する」「半ば観念している」,半分ほどある状態になっているさま、完全にではないがかなりの程度・ほとんど,


なかよく,仲良く(仲好く),「仲良く暮らす」,仲が良いさま・むつまじいさま,


ながらく,長らく(永らく),「永らくご無沙汰いたしております」,長い間・久しく,


なかんずく,就中,「すべての学科にいえるが、なかんずく語学は重要だ」,その中でも・とりわけ,



【なき】

なき,亡き,「亡き父の形見」,連体詞。生きていない・死んだ・亡くなった,


なきなき,泣き泣き,「泣き泣き身の上話をする」,泣きながら・泣く泣く,



【なく】

なくなく,泣く泣く,「泣く泣く一部始終を語る」「泣く泣く条件をのむ」,泣きながら・また泣きたいほどつらい気持ちで・泣き泣き,



【なせ】

なぜ,何故,「空はなぜ青いの」「なぜ怒られたのかわからない」,理由や原因などを問うのに用いる。どうして・なにゆえ・どういうわけで,


なぜか,何故か,「なぜか心が騒ぐ」,理由や原因がはっきりしないさま・どういうわけか・なぜだか,


なぜに,何故に,「人はなぜに生きるのだろうか」,どうして・なにゆえに・なぜ,



【なた】

なだたる,名立たる,「景勝の名立たる地」「世界に名立たる音楽家」,連体詞。有名な・評判の高い,



【なに】

なに,何,「何不自由なく暮らす」,(打ち消しの語を伴って)否定の気持ちを強める・何一つとして・少しも,


なにか,何か,「何か気味が悪い」,はっきりした訳もなくある感情が起こるさま・どことなく・なんだか,


なにが,何が,「そんなに着ていて何が寒いものか」,連語。反語の意を表す・どうして〜か・そんなことはない,


なにかしら,何かしら,「行けば必ず何かしら得るものがある」,何かわからないあるものを示す・なにか,


なにしろ,何しろ,「何しろ今日中に終わらせなければ」「何しろこの大雪では出かけられない」,,,どんな事実や事情があってもという気持ちを表す・なんにせよ・とにかく,


なにせ,何せ,「何せこの風では船を出せない」,「なにしろ」に同じ,


なにとぞ,何卒,「なにとぞお許し下さい」,相手に強く願う気持ちを表す・どうぞ・どうか,


なにひとつ,何一つ,「何一つ不自由のない生活」,(多く打ち消しの語を伴って)何も・ひとつも・少しも,


なにぶん,何分,「なにぶんよろしくお願いします」「なにぶんこの天気ですので船は出せません」,適切な処置を依頼するときに用いる・どうぞ・なにとぞ、どんな事情よりも優先する事柄を述べて弁解などをするときに用いる・何しろ・何せ,


なにほど,何程,「資金はなにほど必要ですか」「会うことをなにほど楽しみにしていたことか」,副詞的にも用いる。どれほど・どのくらい・数量や程度についての疑問を表す、どんなに・いかに・程度の不定を表すことによりその甚だしさを示す,


なにも,何も,「仕事も何も忘れて休養する」「何も知らない」「何も今日でなくていいのに」,(「〜も何も」の形で)同類の事物を一括して示す・どんなものでも、全面的に否定する気持ちを表す・まったく、取り立ててそう限定する必要もないという気持ちを表す・別段,


なにやら,何やら,「なにやら物音がする」「なにやら雨が降りだしそうな雲行き」,実体がはっきりわからないさま・なにかしら、なんとなく・どことなく,


なにゆえ,何故,「何ゆえそう思うのか」,どうして・どういうわけで・なぜ,


なにより,何より,「お目にかかれて何よりうれしい」「ここにいるのがなによりの証拠」「贈り物として何よりの品」「お元気で何よりです」,副詞的にも用いる。抜きん出ているさま・それよりほかにないさま、最上や最良であるさま,



【なへ】

なべて,並べて,「このクラスはなべて成績が良い」,全体が同じような状態や程度であるさま・総じて・おしなべて,



【なま】

なまじ,憖,「なまじ手出しをしたばかりに失敗に終わった」「なまじ金があるものだから」,無理にしようとするさま・しなければよかったのにという気持ちで用いる、中途半端なさま。なまじっか,


なまじっか,憖っか,「なまじっか行かなければよかった」,「なまじ」に同じ,



【なみ】

なみだながら,涙乍ら,「涙ながらに語る」,涙を流しながら事をするさま・泣きながら,


なみなみ,なみなみ,「酒をなみなみ(と)つぐ」,酒や水などが容器にあふれるほどいっぱいにあるさま,



【なよ】

なよなよ,なよなよ,「なよなよとした体つき」,力がなくて弱々しいさま・しなやかなさま,



【なる】

なるたけ,成る丈,「なるたけ早く来てください」,できる限り・できるだけ・なるべく。「なるだけ」とも,


なるべく,成る可く,「なるべく早く行く」「なるべく残さず食べなさい」,できる限り・できるだけ・なるたけ,


なるほど,成る程,「なるほどそれはいい」,他人の言葉を受け入れて時分も同意見であることを示す・たしかに・まことに,



【なん】

なんか,何か,「なんか欲しいものはありませんか」,「なにか」の音変化,


なんせ,何せ,「なんせ資金がない」,なんといっても・なにしろ。「なにせ」の音変化,


なんだか,何だか,「なんだか雲行きが怪しい」「なんだか悲しい気分だ」,物事がはっきりしないさま・原因や理由などがよくわからないさま,


なんだったら,何だったら,「なんだったら先に帰ってもいいですよ」,「何なら」に同じ,


なんたる,何たる,「何たる醜態」「学問の何たるかを知る」,連体詞。非難や詠嘆などの気持ちを表す語・なんという、どのようなものである,


なんて,何て,「なんてだらしないんだ」「なんて素晴らしい絵だ」「なんて返事を書こうか」,驚いたり呆れたり感心したりする気持ちを表す・なんという、どのように・なんと,


なんで,何で,「なんでケンカなんかしたのだ」「なんで泣かずにいられようか」,どういうわけで・どうして・なぜ、反語表現に用いて強く否定する意を表す・どうして,


なんでも,何でも,「なんでも近く結婚するらしい」「何が何でもやり抜こう」「生活用品ならなんでもある」「頼まれたことはなんでもする」,よくはわからないが・どうやら、どういうものでも・どういうことでも,


なんでもかんでも,何でも彼んでも,「本なら何でもかんでも買う」「何でもかんでもあの大学に入りたい」,どういうものでも・すべて、どうしても・ぜひとも。なんでもかでも,


なんと,何と,「これはなんとしたことか」「なんとご返事したらよいでしょう」「なんと美しい花だ」「なんと愚かな人だ」,どのように・どんなふうに・どう、感心や失望などの気持ちを強調して表す・なんて,


なんとなく,何と無く,「なんとなく心が惹かれる」「なんとなく日々送る」,言動などにはっきりとした理由や目的がないさま・なんとはなしに,


なんという,何という,「なんという優しさであろう」「なんという暴挙、断じて許せない」「これはなんという草ですか」「医者の見立てではなんということもないらしい」,簡単や失望などの気持ちが言い表せないほど大きいさま、はっきりしない名称などを指す、(打ち消しの語を伴って)取り立てて・どうという,


なんといっても,何と言っても,「何と言っても命だけは大事だ」,他の一切に対してその事柄が優先される意・どう言おうとも・どう考えても・なんてったって,


なんとしてでも,何としてでも,「なんとしてでもやり遂げたい」,あらゆる手段を尽くしてでも・どんなことをしてでも,


なんとしても,何としても,「なんとしても約束だけは守る」「彼にはなんとしても勝てない」,どうやってでも・必ず、(打ち消しの語を伴って)どうやってみても,


なんとか,何とか,「そこをなんとか頼む」「なんとか暮らしていける」「なんとか間に合う」,あれこれ工夫や努力をするさま・どうにか、完全や十分とはいえないが条件や要求などに一応かなえさま・かろうじて・どうにか,


なんとかかんとか,何とか彼んとか,「なんとかかんとか完成させた」,やっとのことで・どうにこうにか,


なんとかして,何とかして,「なんとかして勝ちたい」,いろいろ努力して・どうにかして・ぜひ,


なんどき,何時,「今なんどきですか」「なんどき病気になるとも限らない」「いつなんどき必要になるかもわからない」,いつ・どのとき。「なにとき」の音変化,


なんとも,何とも,「なんともあきれた話だ」「結果はなんとも言えない」「悪口なんか何とも思わない」「徹夜してもなんともない」,言葉に言えないほど程度が甚だしいさま・どうという限定のないさま・(打ち消しの語を伴って)問題にするほどでないさま・どうとも,


なんともかとも,何とも彼とも,「なんともかともいえない味」,どのように形容していいのかわからないさま,


なんともはや,何ともはや,「なんともはやおわびの申しようもありません」,あまりのことでどう形容していいのかわからないさま・まったくもって・なんともまあ,


なんなら,何なら,「なんなら私の方からお電話しましょう」「ビールがなんなら日本酒にしましょうか」,相手の実現を希望していることを仮定する気持ちを表す・もしよければ、相手がそれを希望しないことを仮定する気持ちを表す・気に入らないなら。「なになら」の音変化,


なんなり,何なり,「なんなりとお申しつけください」,どんなことでも・どんなものでも,


なんにも,何にも,「それではなんにもならない」「なんにもわからない」,(打ち消しの語を伴って)完全な打ち消しを表す、まったく・何一つ。「なににも」の音変化,


なんぼ,何ぼ,「値段はなんぼですか」「そばならなんぼでも食える」「なんぼつらい思いをしたことか」「なんぼ兄弟だって許せない」,数量や程度についての疑問を表す・いくら・どれほど、数量や程度が限定できない意を表す・いくら・どれほど、そのことが許容や譲歩などの条件にはならないこしとを表す・いくら・いくらなんでも。「なんぼう」の音変化,


なんら,何ら,「なんら恥じるところはない」「なんらの利益もない」,(打ち消しの語を伴って)まったく・少しも、(「なんら〜もない」などの形で)ほんの少し・わずか。「なにら」の音変化,


なんらか,何らか,「なんらかの参考になはなるだろう」「なんらかの可能性はある」,なにか・なにがしか、いくらか,







【にく】

にくからず,憎からず,「難からず思う」,連語。好意が持てる・かわいい・慕わしい,



【にこ】

にこっと,にこっと,「ニコッとして挨拶した」,にこやかに微笑むさま・にこりと,


にこにこ,にこにこ,「ニコニコと笑う」「ニコニコして話しかける」,楽しそうに微笑みを浮かべるさま・にっこり,


にこり,にこり,「褒められてもニコリともしない」,微笑むさま・ちょっと笑うさま・にっこり,



【にた】

にたにた,にたにた,「ニタニタ(と)笑う」「人前でニタニタする」,薄気味悪く笑う表情をするさま,


にたり,にたり,「ニタリと笑う」「ニタリとする」,声を出さずに薄気味の悪い笑いを浮かべるさま,



【にち】

にちゃにちゃ,にちゃにちゃ,「餅がニチャニチャと歯につく」,物がねばねばしてくっつくさま・またその音,



【につ】

にっこと,にっこと,「ニッコと笑う」,にこりと,


にっこり,にっこり,「愛想よくニッコリ(と)笑う」「うれしさに思わずニッコリ(と)する」,「にこり」に同じ,


にったり,にったり,「ニッタリ(と)意味ありげに笑う」,「にたり」に同じ,


にっちもさっちも,二進も三進も,「借金が増えすぎてにっちもさっちも行かない」,物事が行き詰まり身動きのとれないさま・どうにもこうにも,


にっと,にっと,「白い歯を見せてニッと笑う」,声を出さずに口もとだけでちょっと笑うさま,



【にと】

にどと,二度と,「二度と行くものか」「二度とないチャンス」,(打ち消しの語を伴って)同じような状況が重ねて起こるとはまず考えられないさま,



【にや】

にゃあにゃあ,にゃあにゃあ,「エサをねだってニャアニャア(と)鳴く」,猫の鳴き声,


にやにや,にやにや,「子どもの話となると急にニヤニヤ(と)し始める」「意味ありげにニヤニヤ(と)笑う」,声を出さないで薄笑いを浮かべるさま,


にやり,にやり,「皮肉っぽくニヤリと笑う」,声を出さないでちょっと笑いを浮かべるさま,



【にゆ】

にゅっと,にゅっと,「物陰からにゅっと現れる」「煙突がにゅっと立つ」,不意に現れたり突き出たりしているさま,



【によ】

にょきにょき,にょきにょき,「高層ビルがにょきにょき(と)立つ」,細長いものが次々に現れ出るさま,


にょっきり,にょっきり,「山の頂が雲海の上ににょっきりと顔を出す」,抜きん出て高いさま・にょっこり,


にょろにょろ,にょろにょろ,「にょろにょろと這い回る」,細長いものが体をくねらせながら進み動くさま,


にょろり,にょろり,「蛇が藪からにょろりと這い出る」,「にょろにょろ」に同じ,



【にん】

にんまり,にんまり,「思惑通りに事が運んでにんまりとする」,満足したときに声を出さないで笑いを浮かべるさま,







【ぬう】

ぬうっと,ぬうっと,「顔の前にぬうっと手が出る」「ぬうっと立ったままあいさつもしない」,音を立てずにゆっくりと現れ出るさま、黙って突っ立っているさま,



【ぬく】

ぬくぬく,温温,「部屋の中がぬくぬく(と)してくる」「裕福な家庭でぬくぬく(と)育つ」,気持ちよくあたたかいさま、苦労や不自由がなく満ち足りているさま,



【ぬけ】

ぬけぬけ,抜け抜け,「ぬけぬけとしらを切る」,恥ずべきことを平然と行なうさま・ずうずうしいさま,



【ぬつ】

ぬっと,ぬっと,「物陰からぬっと現れる」「ぬっと立ち上がる」,突然現れ出るさま・急に立ち上がるさま,



【ぬめ】

ぬめぬめ,滑滑,「ぬめぬめと光る」「ぬめぬめ(と)した液体」,柔らかくなめらか感触のよくないさま,



【ぬら】

ぬらくら,ぬらくら,「ぬらくら(と)遊び暮らす」「ぬらくら(と)してまともに答えない」,「ぬらりくらり」に同じ,


ぬらぬら,ぬらぬら,「プールの底がぬらぬら(と)する」,「ぬめぬめ」に同じ,


ぬらり,ぬらり,「ぬらり(と)した血のり」,ぬるぬるするさま・ぬるり,


ぬらりくらり,ぬらりくらり,「ぬらりくらりとして捕まえにくい」「ぬらりくらりと言い逃れる」「ぬらりくらりと一生を送る」,柔らかくてぬるぬるとすべるさま、態度などがはっきりせずとらえどころのないさま・ぬらくら・のらりくらり、しまりなく漫然としているさま・ぬらくら・のらりくらり,



【ぬる】

ぬるぬる,ぬるぬる,「川底が苔でヌルヌルとしている」,粘液状のものがついたりしていてすべりやすいさま・またそのような感じで不快なさま・ぬらぬら,


ぬるり,ぬるり,「ヌルリとした川底」,ぬるぬるしたさま・ぬるぬるしたものに触ったさま,



【ねか】

ねがわくは,願わくは(希わくは),「願わくは一日も速い解決のあらんことを」,(多く願望を表す語を伴って)願うところは・望むことは・どうか,


ねちねち,ねちねち,「アスファルトが溶けてネチネチする」「ネチネチと愚痴をこぼす」「ネチネチとした人物」,ねばねばしているさま・不快に粘つくさま、性質や話しぶりがしつこいさま・くどくてさっぱりしないさま,


ねっから,根っから,「根っからの都会育ち」「根っからの商人」「根っから当てにしていない」「計算が根っからダメだ」,はじめから・もとから・ねから、(打ち消しの語を伴って)少しも・全然・まったく・ねから,


ねっからはっから,根っから葉っから,いっこうに・全然。「ねからはから」を強めていう語,


ねっちり,ねっちり,「ねっちりと小言を言う」「ねっちりとした話しぶり」,「ねちねち」に同じ,


ねっとり,ねっとり,「ねっとりとした舌触り」,とろりとして粘りけのあるさま・またねばねばするさま,



【ねと】

ねとねと,ねとねと,「ハムが悪くなってネトネトする」,粘りけがあるさま・また粘りつくさま・ねっとり,



【ねは】

ねばねば,粘粘,「とろろ汁で口の周りがネバネバする」,よく粘って物につきやすいさま,



【ねほ】

ねほりはほり,根掘り葉掘り,「わけを根掘り葉掘り尋ねる」,徹底的に・しつこくこまごまと,



【ねん】

ねんがらねんじゅう,年がら年中,「年がら年中旅行している」,一年中・いつも・年が年中・年が年百,







【のう】

のうのう,のうのう,「のうのうと暮らす」,心配などがなくなってゆったりとした気分でいるさま,



【のき】

のきなみ,軒並み,「不況で企業は軒並み経営不振だ」,副詞的に用いて。どこまかしこも・どれもこれも,



【のけ】

のけざま,退け様,「のけざまに倒れる」,副詞的に用いて。あおむけになる状態,



【のこ】

のこのこ,のこのこ,「今更のこのこ(と)出て行くわけにはいかない」,周囲の状況に頓着しないで姿を表したり出歩いたりするさま,


のこらず,残らず,「知っていることを残らず話す」,余すところなく・すべて,



【のし】

のしのし,のしのし,「のしのし(と)巨体を運ぶ」,体の重い者がゆっくりと歩くさま・のっしのっし,



【のそ】

のそのそ,のそのそ,「のそのそ(と)現れる」「のそのそ(と)してないで早く仕事にかかれ」,ゆっくりと歩くさま、動作が鈍くてきびきびしいないさま,


のそり,のそり,「物陰から大きな犬がのそりと出てくる」,動作が鈍くて遅いさま・のっそり、のそっと,



【のち】

のちほど,後程,「後程お伺いします」,副詞的に用いる。対語「さきほど」。少し時間が経った頃・少しあと・後刻,



【のつ】

のっけ,のっけ,「のっけからしくじる」「のっけにつまずく」,副詞的に用いる。いちばんはじめ・最初,


のっしのっし,のっしのっし,「力士がのっしのっし(と)入場する」,体の大きくて重いものがゆっくりと歩くさま,


のっそり,のっそり,「熊がのっそりと穴から出てくる」「のっそりと立ち上がる」,動作がのろいさま・また行動が緩慢でとらえどころがないさま,


のっぺり,のっぺり,「起伏の少ないのっぺり(と)した丘」「生白いのっぺり(と)した顔」,平らで変化のないさま・顔が整って入るが平板で締まりがないさま,



【のひ】

のびのび,伸び伸び,「伸び伸び(と)仕事をする」「田舎に来て伸び伸び(と)した気分にひたる」,押さえられることもなくゆったりと落ち着きのあるさま,



【のへ】

のべたら,のべたら,「説教がのべたらに続く」,切れ目なくダラダラと続くさま・のべったら,


のべつ,のべつ,「のべつ話している」「のべつに働いている」,絶え間なく続くさま・ひっきりなしに,


のべつまくなし,のべつ幕無し,「のべつ幕なしに口を動かす」「のべつ幕なし愚痴を言う」,ひっきりなしに続くさま,



【のほ】

のほほん,のほほん,「お坊ちゃん育ちののほほんとした男」「毎日のほほんと暮らしている」,何もしないでまたは気を使わないでのんきにしているさま,



【のめ】

のめのめ,のめのめ,「のめのめと生き恥をさらす」,恥ずかしげもなく平然としているさま・おめおめ,



【のら】

のらくら,のらくら,「のらくら(と)した返事」「毎日のらくら(と)過ごす」,ぬらりくらりに同じ,


のらりくらり,のらりくらり,「のらりくらり(と)質問をかわす」「日がな一日のらりくらり(と)している」,「ぬらりくらり」に同じ,



【のろ】

のろくさ,のろくさ,「のろくさして仕事が少しもはかどらない」,動作がいらいらするほど遅いさま,


のろのろ,のろのろ,「作業がノロノロとしてはかどらない」「ノロノロ運転」,動きが鈍くゆっくりしているさま,



【のん】

のんびり,のんびり,「のんびり(と)湯につかる」「のんびりした性格」,ゆったりとしてくつろいださま・のびのび,


のんべんだらり,のんべんだらり,「のんべんだらりと過ごす」,何をするのでもなくだらだらしているさま・また物事のやり方や進め方に締まりがないさま・のんべんぐらり,



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