第13話 動詞(た)
よみ,漢字,活用,自他,用例,相互,対語,補記,
【たい】
たいす,対す,サ行五段,自動詞,「巨漢力士に対すは小兵の技能派」,,,「たいする」の音変化,
たいする,体する,サ行変格活用,他動詞,「遺訓を体する」「首脳部の意を体して交渉にあたる」,,,命令や教えなどを心にとどめて守るようにする,
たいする,対する,サ行変格活用,自動詞,「机を挟んで二人が対する」「海に対して建つ家」「家族に対する思いやり」「将来に対する期待」「客に愛想よく対する」「最強チームに対する」「電話に対する答え」「記事に対して反響があった」「プロに対しても見劣りしない」「善に対する悪」,,,二つのものが向かい合う・あるものに向き合う、ある対象に向かう、人に接する・応対する、立ち向かう・相手にして争う、対応する・応じる、比較する・比べる、ついになる,
たいする,帯する,サ行変格活用,他動詞,「両刀を帯する」,,,身に着ける・武器などを腰に付ける・帯びる,
だいする,題する,サ行変格活用,自動詞,「『自画像』と題した絵」,,,題をつける・表題や題名とする,
たいらげる,平らげる,ガ行下一段,他動詞,「賊を平らげる」「二人前の料理を平らげる」,,,反抗する者や敵を討ち世をしずめる・平定する、すっかり食べてしまう,
たえいる,絶え入る,ラ行五段,自動詞,「絶え入るような声」,,,息が絶えて死ぬ,
【たえ】
たえかねる,堪え兼ねる,ナ行下一段,自動詞,「激痛に堪えかねてうめく」,,,これ以上我慢できなくなる・こらえきれなくなる,
たえしのぶ,堪え忍ぶ(耐え忍ぶ),バ行五段,他動詞,「苦しい生活を堪え忍ぶ」「悲しみを堪え忍ぶ」,,,つらさや苦しさを我慢する・じっと辛抱する,
たえはてる,絶え果てる,タ行下一段,自動詞,「人通りが絶え果てる」「望みが絶え果てる」「遠い異国で絶え果てる」,,,まったく絶えてしまう・すっかりなくなってしまう、息が絶えてしまう・死んでしまう,
たえる,耐える(堪える),ア行下一段,自動詞,「厳しい訓練に耐える」「暑さに耐える」「憤慨に堪えない」「重労働に耐える」「高温に耐える構造」「まだ使用に耐える」,,,苦しいことやつらいことや嫌なことをじっと我慢する・辛抱する・こらえる、外部から加えられる強い力や作用に対しても屈したり永享をウケたりせず抵抗する力を持つ・持ちこたえる、性能や力などがなくならずにある。「堪」は十分任にあたることができる、「耐」は髭を剃り落とす刑・負担することができる・支えることができる・することができる・しのぶ・こらえる・我慢する・こらえ忍ぶ意。「堪える」は「こらえる」と同字,
たえる,堪える,ア行下一段,自動詞,「任に堪える」「鑑賞に堪える作品」「読むに堪えない」,,,それをする能力がある・その力量がある、わざわざそうするだけの価値がある・〜に値する。「こらえる」と同字,
たえる,絶える,ア行下一段,自動詞,「人通りが絶える」「仕送りが絶える」「血筋が絶える」「喧嘩が絶えない」「息が絶える」,相互「たやす」,,続いていたものが途中で切れて続かなくなる・途切れる、切れたあと完全になくなってしまう・なくなる・尽きる、呼吸が止まる・死ぬ,
【たお】
たおす,倒す,サ行五段,他動詞,「木を倒す」「体を倒す」「足をかけて倒す」「優勝候補のチームを倒す」「内閣を倒す」「幕府を倒す」「飲食代を倒す」,相互「たおれる」,,力を加えて立っている状態のものを横にする・横にねかす・転ばす、勝負で相手を打ち負かす・打ち破る、政体や国家などを存続できなくする・くつがえす・滅ぼす・転覆する、借りた金を返さずに相手に損害を与える・踏み倒す,
たおす,倒す(殪す・斃す・仆す),サ行五段,他動詞,「銃で倒す」「一刀のもとに倒す」,相互「たおれる」,,「殪」は殺す・一矢で射殺す・一発で倒す、「斃・仆」は殺す意。常用の「倒」に統一,
たおる,手折る,ラ行五段,他動詞,「桜の一枝を手折る」「うら若い淑女を手折る」,,,道具を使わないで手で花や枝を折る,
たおれかかる,倒れ掛かる,ラ行五段,自動詞,「植木が垣根に倒れかかっていた」「倒れかかった電柱」,,,倒れて物にもたれかかる、倒れはじめる・今にも倒れそうである,
たおれふす,倒れ伏す,サ行五段,自動詞,「長椅子に倒れ伏す」,,,倒れて横たわる・倒れて泣く,
たおれる,倒れる,ラ行下一段,自動詞,「暴風で木が倒れる」「石につまずいて倒れる」「心労で倒れる」「横綱が倒れる」「三振に倒れる」「内閣が倒れる」「不景気で倒れる会社が多い」,相互「たおす」,,立っている状態を続けられなくなって横になる・支える力を失って転んだり倒壊したりする、病気になって床につく、勝負で負かされる・屈する、政体や国家などがくつがえる・滅びる、資金などが続かなくなり仕事が行き詰まって店や会社などが潰れる・倒産する,
たおれる,倒れる(殪れる・斃れる・仆れる),ラ行下一段,自動詞,「敵弾に倒れる」,,,命を奪われる・殺される・死ぬ。「殪」は飛び道具で死ぬ、「斃・仆」は死ぬ意。常用の「倒」に統一,
【たか】
たがう,違う,ワ行五段,自動詞,「寸分違わない」「予想に違わぬ結果」「神の教えに違う」,相互「たがえる」,,相違する・一致しない・ちがう、ある基準から外れる・従わない・そむく。「ちがう」と同字,
たがえる,違える,ア行下一段,他動詞,「順序を違える」「方針を違える」「約束を違える」「計算を違える」「道を違える」,相互「たがう」,,一致しないようにする・くいちがわせる、すでに決まったことに従わないようにする・そむく、判断や行動を誤る・まちがえる。「ちがえる」と同字,
たかなる,高鳴る,ラ行五段,自動詞,「高鳴る声援」「期待に胸が高鳴る」,,,高らかに鳴り響く、動機が激しくなる・胸がドキドキする,
たかぶる,昂る(高ぶる),ラ行五段,自動詞,「神経が高ぶる」「気持ちが高ぶる」「使用人に高ぶった口を利く」,,,気分や感情などが高まる・興奮状態になる、思い上がった態度をとる・尊大に振る舞う。「昂」はたかぶる・たかまる・意気が上がる・頭が上がる、「高」は威張る意。常用なので「高」に統一,
たかまる,高まる,ラ行五段,自動詞,「人気が高まる」「波音が高まる」「関心が高まる」,相互「たかめる」,対語「ひくまる」,物事の程度が増してくる・高くなる・大きくなる・強くなる。
たかめる,高める,マ行下一段,他動詞,「評判を高める」「声を高める」,相互「たかまる」,対語「ひくめる」,程度の低いものを高くする,
たがやす,耕す,サ行五段,他動詞,「荒れ地を耕す」,,,作物を作るために田畑の土を掘り返す,
たかる,集る,ラ行五段,自動詞,「見物人が黒山のように集る」「バラに油虫が集る」「先輩に食事を集る」「不良グループに集られる」,,,一つところにあつまる・寄りあつまる・群がる、人に金品をせびる・脅して奪い取る,
【たき】
だきあう,抱き合う,ワ行五段,自動詞,「抱き合って再会を喜ぶ」,,,互いに相手を抱く,
たきあがる,炊き上がる,ラ行五段,自動詞,「ご飯が炊き上がる」,,,炊いていて飯などが出来あがる,
だきあげる,抱き上げる,ガ行下一段,抱き上げる,「子どもを抱き上げる」,,,抱いて上の方に持ち上げる,
だきあわせる,抱き合わせる,サ行下一段,他動詞,「減税と増税を抱き合わせる」「売れ残りの品を抱き合わせる」,,,抱き合うようにする・組み合わせる、売れ行きのよい品に売れ行きの悪い品を組み合わせて売る,
だきおこす,抱き起こす,サ行五段,他動詞,「病人を抱き起こす」,,,抱いて起こす・かかえて起こす,
だきおろす,抱き下ろす,カ行五段,他動詞,「子どもを車から抱き下ろす」,,,抱いて下へ降ろす,
だきかかえる,抱き抱える,ア行下一段,他動詞,「怪我人を抱きかかえる」,,,腕でかかえ持つ・腕を回して落ちないように支え持つ,
だきこむ,抱き込む,マ行五段,他動詞,「子を抱き込む」「敵の一人を金で抱き込む」,,,腕の中にかかえ入れる、味方に引き入れる・仲間に誘い込む,
たきこめる,薫き込める,マ行下一段,他動詞,「長着に香をたき込める」,,,香をたいて香りを衣服などに染み込ませる・たきしめる,
たきしめる,焚き染める,マ行下一段,他動詞,「香を着物に焚き染める」,,,香をたいていふくなどにしみ込ませる,
だきしめる,抱き締める,マ行下一段,他動詞,「再会したわが子を抱きしめる」,,,力を込めてしっかりと抱く,
だきすくめる,抱き竦める,マ行下一段,他動詞,「強く抱きすくめる」,,,抱きしめて身動きができないようにする,
だきつく,抱き付く(抱き着く),カ行五段,自動詞,「子どもが母親に抱きつく」,,,両腕を相手の体などに回してとりつく,
たきつける,焚き付ける,カ行下一段,他動詞,「風呂を焚きつける」「若者を焚きつけて運動を起こさせる」,,,火をつけて燃やしはじめる、人をそそのかして何かをさせる・けしかける,
だきとめる,抱き留める,マ行下一段,他動詞,「倒れかかる人を抱き留める」,,,両腕でかかえて押さえとどめる,
だきとる,抱き取る,ラ行五段,他動詞,「赤子を抱き取る」,,,自分のほうへ抱くようにして受け取る,
だきよせる,抱き寄せる,サ行下一段,他動詞,「わが子を抱き寄せる」,,,抱いて引き寄せる,
たぎらす,滾らす,サ行五段,他動詞,「湯をたぎらす」「情熱をたぎらす」,相互「たぎる」,,たぎるようにする・煮え立たせる・沸き上がらせる,
たぎる,滾る,ラ行五段,自動詞,「川瀬がたぎる」「湯がたぎる」「青春の血潮がたぎる」「たぎる闘志」,相互「たぎらす」,,水が逆巻いて激しく流れる、煮え立つ、激しい気持ちが盛んに湧き起こる・沸き上がる,
【たく】
たく,炊く,カ行五段,他動詞,「粥を炊く」「赤飯を炊く」「野菜を炊く」,,,米などの穀物を煮て食べられるようにする、(西日本で)煮る,
たく,焚く,カ行五段,他動詞,「石炭を焚く」「落ち葉を焚く」「風呂を焚く」「線香を焚く」「フラッシュを焚く」,,,燃料を燃やす・火にくべて燃やす、火を燃やして湯を沸かす、火をつけて香をくゆらす(「薫く」とも書く)、写真撮影でストロボを発光させる,
だく,抱く,カ行五段,他動詞,「子どもを抱く」「肩を抱く」「親鳥が卵を抱く」「男に抱かれる」,,,腕を回してしっかりとかかえるように持つ・卵を孵すために鳥が卵の上にしゃがむ、男性が女性と共寝をする・同衾(どうきん)する,
たぐう,類う(比う),ワ行五段,自動詞,「この世に類うべきものがない」,,,同等のものとして肩を並べる・匹敵する。「類・比」ともにくらべる意で双方常用読みでないが一般的に「類」に統一,
たぐえる,類える(比える),ア行下一段,自動詞,「他に類えるものがない」,,,並べて比較する・なぞらえる。「類・比」ともにくらべる意で双方常用読みでないが一般的に「類」に統一,
たくしあげる,たくし上げる,ガ行下一段,他動詞,「ズボンをたくし上げる」,,,衣服の袖や裾などを手で引き上げる・まくり上げる,
たくしこむ,たくし込む,マ行五段,他動詞,「網をたくし込む」「金をたくし込む」「帯揚げを帯の間にたくし込む」,,,たぐって手元に入れる・引き入れて自分の物にする・たぐりこむ、着物ののはしょった部分を帯などの下に挟み込む・シャツなどの裾をスカートやズボンの中へ押し込む,
たくす,託す(托す),サ行五段,他動詞,「将来に希望を託す」,,,「たくする」の音変化,
たくする,託する(托する),サ行変格活用,他動詞,「後事を友人に託する」「伝言を託する」「思いのたけを歌に託する」,,,自分がなすべきことを他の人に頼む・任せる、人に頼んで品物などを届けてもらう・要件を他の人にことよせて表す。「託」は依る・たのむ・たよる・たのみ・ことづける・よせる・身を寄せる・ゆだねる・まかせる・かこつける・ことよせる・かこつ・嘆いて言う・恨んで言う、「托」はたのむ・まかせる・あずける・かこつける・ことよせる意。常用なので「託」に統一,
だくする,諾する,サ行変格活用,他動詞,「協力を諾する」,,,他人からの頼みなどを承知する・引き受ける・承諾する,
たくましくする,逞しくする,サ行変格活用,他動詞,「想像をたくましくする」,,,思う存分にする・ほしいままにする・たくましゅうする,
たぐまる,たぐまる,ラ行五段,自動詞,「着物がたぐまる」,相互「たくれる」,,しわが寄ったりたるんだりしてしわくちゃになる,
たくむ,巧む(工む),マ行五段,自動詞,「巧まざる効果」「悪事を巧む」,,,いろいろと工夫する・技巧や趣向を凝らす、策略を巡らす,
たくらむ,企む,マ行五段,他動詞,「謀反を企む」,,くわだてる・よくないことを計画する・もくろむ,
たぐりあげる,手繰り上げる,ガ行下一段,他動詞,「ロープを手繰り上げる」,,,両手を交互に動かして上に引き上げる,
たぐりこむ,手繰り込む,マ行五段,他動詞,「網を船に手繰り込む」,,,たぐって自分の手元へ引き寄せる,
たぐりだす,手繰り出す,サ行五段,他動詞,「徐々に記憶を手繰り出す」,,,たぐって少しずつ引き出す,
たぐりよせる,手繰り寄せる,サ行下一段,他動詞,「綱をひいて舟を手繰り寄せる」,,,たぐって手元へ引き寄せる,
たくる,たくる,ラ行五段,他動詞,「シャツの袖をたくる」,相互「たくれる」,,衣服の袖や裾などをまくり上げる・たくし上げる・たくり上げる,
たくる,たくる,ラ行五段,他動詞,「塗りたくる」,,,補助動詞。荒々しく事を行なう・盛んに行なうなどの意,
たぐる,手繰る,ラ行五段,他動詞,「ザイルを手繰る」「記憶を手繰る」,,,両手で代わる代わる引いて手元へ引き寄せる、物事をそれからそれへと引き出す・一つ一つ元へたどる,
たくれる,たくれる,ラ行下一段,自動詞,「下着がたくれる」,相互「たくる・たぐまる」,,めくれてしわが寄る,
たくわえる,蓄える(貯える),ア行下一段,他動詞,「子どもの学費を貯える」「食料を蓄える」「実力を蓄える」「髭を蓄える」,,,「蓄」はあつめ積む・ためる・たくわえ、「貯」はためる意。主に金銭は「貯」を用いる,
【たけ】
たけりくるう,猛り狂う,ワ行五段,自動詞,「猛り狂った群衆の波」,,,興奮して大声で叫んだり暴れたりする,
たけりたつ,哮り立つ,タ行五段,自動詞,「哮り立つ獅子」,,,獣などが興奮して盛んに大声でほえたてる,
たけりたつ,猛り立つ,タ行五段,自動詞,「猛り立つ心を抑える」,,,すっかり興奮する・ひどく興奮する,
たける,哮る,ラ行五段,自動詞,「猛虎が哮る」,,,獣などが荒々しくほえる・大声で叫ぶ,
たける,猛る,ラ行五段,自動詞,「猛る馬を押さえる」「海が猛る」「猛る心を抑える」,,,荒々しく行動する・激しく荒れる・暴れる、興奮して早くそのことをしようとする・荒々しい気持ちになる,
たける,長ける(闌ける),カ行下一段,自動詞,「日が長ける」「春が長ける」「年長けた人」「更長ける」「弁舌に長ける」「世故に長ける」,,,盛りの時期や状態になる・たけなわになる、盛りの時期や状態を過ぎる、ある方面に優れている・長じる・熟達している。「長」は生い立つ・生長する・育てる・大人になる・成人する・老いる・老年になる・年上である・すぐれる・まさる・盛んになる・増す・多くなる、「闌」は盛りになる意。常用の「長」に統一,
【たし】
だしあう,出し合う,ワ行五段,他動詞,「資金を出し合って事業を始める」,,,互いに自分の持っているものを出す,
だしおくれる,出し遅れる,ラ行下一段,他動詞,「返事の手紙を出し遅れる」,,,出す機会をのがす,
だしおしむ,出し惜しむ,マ行五段,他動詞,「寄付金を出し惜しむ」,,,金品などを惜しんでなかなか出さないでいる・出し渋る・ケチケチする,
たしかめる,確かめる(慥かめる),マ行下一段,他動詞,「真相を確かめる」「点呼して人数を確かめる」,,,調べたり人に聞いたりしてあいまいな物事をはっきりさせる・確認する,
だしきる,出し切る,ラ行五段,他動詞,「力を出し切る」,,,全部出してしまう・出し尽くす,
だししぶる,出し渋る,ラ行五段,他動詞,「参加費を出し渋る」,,,ためらって気持ちよく出そうとしないでいる・金品などを出し惜しむ,
たしなむ,嗜む,マ行五段,他動詞,「酒を嗜む」「謡曲を嗜む」「少しは行ないを嗜みなさい」,,,好んで親しむ・愛好する、好んで其のことに励んでいる・芸事などの心得がある、つつしむ・気をつける・用心する,
たしなめる,窘める,マ行下一段,他動詞,「不作法をたしなめる」,,,よくない点に対して注意を与える・いましめる,
だしぬく,出し抜く,カ行五段,他動詞,「他紙を出し抜くスクープ」,,,他人のスキに乗じたり欺いたりして自分が先に事をなす,
たじろがす,たじろがす,サ行五段,他動詞,「視線をたじろがさずじっと見つめる」,相互「たじろぐ」,,尻込みさせる・動揺させる,
たじろぐ,たじろぐ,ガ行五段,他動詞,「捨て身の攻撃にたじろぐ」,相互「たじろがす」,,相手の勢いに圧倒されてひるむ・尻込みする,
【たす】
たす,足す,サ行五段,他動詞,「言葉を足す」「味つけにみりんを足す」「三日分の売上を足す」「ついでに使用を足す」,,,付け加える・増し加えて一定の線を満たす・不足する分を補う・足し算をする、(「用を足す」の形で)必要なことを済ます・用足しをする,
だす,出す,サ行五段,他動詞,「小鳥をかごから出す」「舟を出す」「使いに出す」「競技大会に選手を出す」「小包を出す」「願書を出す」「見本市に出す」「二の腕を出す」「ボロを出す」「実力を出す」「新聞に謝罪文を出す」「名前を出す」「全集を出す」「酒を出してもてなす」「支店を出す」「大声を出す」「喜びを顔に出す」「芽を出す」「ボヤを出す」「うまみを出す」「ツヤを出す」「汗を出す」「膿を出す」「この県は首相を二人出している」「良質の鉱石を出す地帯」「スピードを出す」「死傷者を出す」「結論を出す」,相互「でる」,,自分の範囲内のものを外のほうへ動かす・あるところの中から外部へ移す・ある場所から他のほうへ進み行くようにする・ある場所に行かせる・ある目的のために特定の場所に差し向ける・特定の場所に届ける、隠れているものしまってあるものなどを表に表す・人目に触れるようにする・蓄えてある力などを外に示す・表立ったところに発表する・掲示や掲載して公表する・書物を出版する・食してもらうために飲食物を人前に用意する・供する・声や顔つきなどに表す、新たに存在させる・新しく発生させる・生じさせる・味や味わいを生じさせる・水分などを外へ放出させる・新しい事物をつくる・生む・勢いなどをさらに加える・いっそう増す・ある事態や結果をもたらす,
だす,出す,サ行五段,他動詞,「搾り出す」「見つけ出す」「降りだす」「笑いだす」,,,補助動詞。そうすることによって外や表面に現れるようにする意・その動作をはじめる意,
たすかる,助かる,ラ行五段,自動詞,「このケガでは助かるまい」「奇跡的に助かる」「物置が焼けただけで母屋は助かった」「手伝ってくれるので助かる」「物価が安くて助かる」,相互「たすける」,,死や危険な状態から免れる、被害や災害などに遭わなくて済む、労力や費用や負担などが少なくて済む・楽である,
たすけあう,助け合う,ワ行五段,他動詞,「助け合って危機を乗り切る」,,,互いに力を貸し合う,
たすける,助ける(扶ける・援ける・佐ける),カ行下一段,他動詞,「溺れている子を助ける」「命を助ける」「被災者を助ける」「成長を助けるホルモン」「消化を助ける」「子どもに助けられて駅の階段を登る」,相互「たすかる」,,力を貸して危険な状態から逃れさせる・救助する、経済的に困っている人などに金品を与えて苦しみや負担を軽くする・救済する、ある働きがより好ましい状態になるようにする・促進させる・促す、倒れたり傾きそうになるのを支える。「助」は力を添える、「扶」は力を貸す・救う、「援」は救い助ける、「佐」は補佐する意。常用読みの「助」に統一,
たすける,助ける(佐ける・輔ける・佑ける),カ行下一段,他動詞,「仕事を助ける」「家業を助ける」,相互「たすかる」,,不十分なところを補い物事がうまく運ぶように手助けする・助力する・補佐する。「助」は力を添える、「佐」は補佐する、「輔」は付き添ってたすける・たすけて正しくする、「佑」は「佐・祐」に同じ。常用読みの「助」に統一,
たずさえる,携える,ア行下一段,他動詞,「手土産を携えて訪問する」「家族を携えて渡米する」「二人手を携えて歩く」「互いに手を携えて研究をすすめる」,,,手にさげてまた身につけて持つ、連れ立っていく・伴う、(「手を携える」の形で)手を取り合う・協力する,
たずさわる,携わる,ラ行五段,自動詞,「学問に携わる」「農業に携わる」,,,ある物事に関係する・従事する,
たずねあぐむ,尋ね倦む,マ行五段,他動詞,「訪問先を尋ねあぐんで引き返す」,,,目的の場所を尋ねあてることができずどうしたらよいか困る,
たずねあてる,尋ね当てる,タ行下一段,他動詞,「友人の転居先を尋ね当てる」,,,あちこちさがして目的のものを見つけ出す,
たずねあわせる,尋ね合わせる,サ行下一段,他動詞,「身元を尋ね合わせる」,,,あちこちに聞く・問い合わせる,
たずねだす,尋ね出す,サ行五段,他動詞,「旧友の所在を尋ね出す」,,,あちこちさがし求めて見つける,
たずねる,訪ねる,ナ行下一段,他動詞,「旧友を訪ねる」「秘湯を訪ねる」「史跡を訪ねる」,,,会うためにその人のいる所に行く・ある目的があってわざわざその場所へ行く・訪問する・おとずれる,
たずねる,尋ねる(訊ねる),ナ行下一段,他動詞,「家出した子を尋ねる」「生き別れの母を尋ねる」「日本語の起源を尋ねる」「審理を尋ねる」「道を尋ねる」「安否を尋ねる」,,,所在のわからない者などを探し求める、物事のおおもとなどを明らかにしようと調べたり考えたりする、わからないことを人に聞く・質問する・問う。「尋」は探る・探す・聞きただす・質問する・訪れる・訪問する、「訊」は上の者が舌の者に問いただす・訪れる・訪問する・取り調べる・罪を調べる・責める・とがめる意。常用の「尋」に統一,
だする,堕する,サ行変格活用,自動詞,「生活が放縦に堕する」,,,物事が良くない状態に陥る,
【たそ】
たそがれる,黄昏れる,ラ行下一段,自動詞,「空がたそがれる」「たそがれて生気のない人」,,,日が暮れて薄暗くなる、盛りを過ぎて衰える,
【たた】
たたえる,称える,ア行下一段,他動詞,「健闘を称える」,,,褒めて言う・褒める,
たたえる,湛える,ア行下一段,他動詞,「池に水をたたえる」「目に涙をたたえる」「満面に笑みをたたえる」「愁いをたたえる」,,,液体などをいっぱいに満たす、ある表情を浮かべる・感情を顔に表す,
たたかう,戦う,ワ行五段,自動詞,「反乱軍と戦う」「強豪と戦う」「優勝をかけて戦う」,,,武力を用いて互いに争う・戦争する、互いに技量などを競い勝負を争う・競争する・試合する,
たたかう,闘う,ワ行五段,自動詞,「労使が闘う」「賃上げのために闘う」「困難と闘う」「病気と闘う」,,,思想や利害の対立する者同士が自分の利益や要求の獲得のために争う、苦痛や障害を乗り切ろうとする・打ち克とうと努力する,
たたかわす,戦わす,サ行五段,他動詞,「意見を戦わす」,,,力や技などを激しく競い合う,
たたきあう,叩き合う,ワ行五段,他動詞,「肩を叩きあって労をねぎらう」「軽口を叩き合う」「憎まれ口を叩き合う」,,,互いに叩く・打ち合う、冗談などを言い合う・互いに激しく言い合う,
たたきあげる,叩き上げる,ガ行下一段,自動詞,「見習いから叩き上げた職人」,,,下積みの苦労を重ねて技量を磨き一人前になる,
たたきうる,叩き売る,ラ行五段,他動詞,「安物の陶器を叩き売る」「土地を二束三文で叩き売る」,,,大道商人などが叩き売りをする、大安売りをする売ることを強調して言う語,
たたきおこす,叩き起こす,サ行五段,他動詞,「突然の来訪者に叩き起こされる」「電話で叩き起こされる」,,,戸などを叩いて眠っている人の目を覚まさせる、眠っている人を無理に起こす,
たたきおとす,叩き落とす,サ行五段,他動詞,「柿の実を叩き落とす」「社長の椅子から叩き落とす」,,,叩いて落とす、其の地位などから力ずくで下ろす,
たたききる,叩き切る,ラ行五段,他動詞,「ロープを石で叩き切る」「一刀のもとに叩き切る」,,,叩いて切る、勢いよく切る・切ることを強調して言う語,
たたきこむ,叩き込む,マ行五段,他動詞,「クサビを叩き込む」「牢へ叩き込む」「芸のいろはを叩き込まれる」「地図を頭に叩き込む」,,,叩いて深く入れる・勢いよく打ち込む、乱暴に中へ入れる・ぶちこむ、厳しく教え込む・しっかりと憶えさせる,
たたきころす,叩き殺す,サ行五段,他動詞,「棒で叩き殺す」,,,叩いて殺す・なぐり殺す・殺すことを強調して言う語,
たたきこわす,叩き壊す,サ行五段,他動詞,「壺を叩き壊す」,,,叩いてめちゃめちゃに破壊する,
たたきだす,叩き出す,サ行五段,他動詞,「太鼓を叩きだす」「店から叩き出す」「一枚の銅板から叩き出した仮面」,,,叩きはじめる・打ちだす、叩いて追い出す・勢いよく追い出す、金属を叩いて模様などを浮き出させる,
たたきつける,叩き付ける,カ行下一段,他動詞,「背中からマットに叩きつける」「窓に叩きつける雨」「辞表を叩きつける」,,,激しく打ちつける、激しい勢いで差し出す,
たたきつぶす,叩き潰す,サ行五段,他動詞,「ゴキブリを叩き潰す」「野望を叩き潰す」「反対派を叩き潰す」,,,物で叩いて潰す、徹底的にやっつける,
たたきなおす,叩き直す,サ行五段,他動詞,「性根を叩き直す」,,,叩いてまっすぐにする・転じてねじ曲がった品行や心構えを正すために再度鍛える,
たたきのめす,叩きのめす,サ行五段,他動詞,「強いパンチで叩きのめす」「鋭い評論に叩きのめされる」,,,激しくなぐりつけて起き上がれないようにする、言葉で激しく攻撃するなどして意気をすっかり失わせる,
たたきふせる,叩き伏せる,サ行下一段,他動詞,「一撃のもとに叩き伏せる」「異論を叩き伏せる」,,,なぐって倒す、徹底的に相手をやっつけて屈服させる,
たたく,叩く(敲く),カ行五段,他動詞,「ハエを叩く」「肩を叩く」「手を叩いて呼ぶ」「太鼓を叩く」「棒で叩く」「尻を叩く」「窓を叩く雨」「アジを叩く」「敵の精鋭を叩く」「出鼻を叩く」「新弟子のうちに叩いておく」「新聞に叩かれる」「先方の意向を叩く」「二束三文に叩いて買う」「財布の底を叩く」「無駄口を叩く」「陰口を叩く」「師の門を叩く」「一席叩く」,,,手や道具を用いて打つ・また続けてあるいは何度も打つ・打って音を出す・強く叩く・なぐる・ぶつ・盛んに当たる・雨や風が打ちつける、魚肉を包丁で打つようにして細かく切ったり柔らかくしたりする、攻撃を加えて相手を負かす・やっつける・厳しく仕込む・相手の言論や文献などを徹底的に批判する・強く非難する、相手の考えを聞いたり様子を探ったりする・打診する、値段をまけさせる・値切る・買い叩く、すっかり使ってしまう・はたく、(多く「…口を叩く」の形で)盛んにまたいろいろに言う、(「門を叩く」などの形で)教えを請うためにたずねる、講談を演じる。「叩」は軽く打つ、「敲」は打つ意。「叩く」は「はたく」と同字,
ただす,正す,サ行五段,他動詞,「誤植を正す」「姿勢を正す」「襟を正す」,,,よくないところや間違っているところを直す、乱れているところを整える,
ただす,糺す,サ行五段,他動詞,「事件の真相を糺す」「事の是非を糺す」,,,物事の理非を明らかにする・罪過の有無を追及する,
ただす,質す,サ行五段,他動詞,「疑問点を専門家に質す」,,,不明な点などを聞いて明らかにする・問い確かめる,
たたずむ,佇む,マ行五段,自動詞,「花の下に佇む」,,,しばらく立ち止まっている・じっとその場所にいる,
たたまる,畳まる,ラ行五段,自動詞,「畳まった布団を片付ける」,,,たたんだ状態になる,
たたみあげる,畳み上げる,ガ行下一段,他動詞,「全員の布団を畳み上げる」,,,すべてをたたんでしまう・たたみ終える,
たたみかける,畳み掛ける,カ行下一段,他動詞,「畳みかけて質問する」「洗濯物を畳みかけてやめる」,,,相手に余裕を与えないように立て続けに行なう、たたもうとする・たたみ始める,
たたみこむ,畳み込む,マ行五段,他動詞,「新聞にチラシを畳み込む」「テーブルの脚を内側に畳み込む」「忠告を胸に畳み込む」「畳み込んで言う」,,,折りたたんで中に入れる、ココロの中に深くとどめる・しっかり記憶する、相手に余裕を与えないように立て続けに行なう,
たたむ,畳む,マ行五段,他動詞,「布団を畳む」「ハンカチを畳む」「扇を畳む」「傘を畳む」「所帯を畳む」「店を畳む」「胸に畳んで話さない」「ひと思いに畳んでしまえ」,,,広げてあるものを折り返して重ねる・折って小さくまとめる、その場所で続けてきた商売や生活をやめてしまう・片づけてよそへ移る・引き払う、心の中に秘めておく、俗に暴力で痛めつける・やっつける,
ただよう,漂う,ワ行五段,他動詞,「波のまにまに漂う」「空を漂う雲」「異郷に漂う」「他国を漂い歩く」「梅の香が漂う」「妖気が漂う」「険悪な空気が漂う」,,,空中や水面などに浮かんで揺れ動く・ひとつ所にとどまらずゆらゆら動いている、あてもなくあちこち歩く・さまよう、香りなどが風に運ばれたりしてそのあたりに満ちる、ある雰囲気や気配がそのあたりに満ちている・そのあたりになんとなく感じられる,
ただよわす,漂わす,サ行五段,他動詞,「梅の香をあたりに漂わす」「口元に微笑を漂わす」,,,漂うようにする・ただよわせる,
たたる,祟る,ラ行五段,自動詞,「物の怪に祟られる」「無理が祟って病気になる」「日頃の不勉強が最後まで祟る」,,,神仏や怨霊などが災いをする、何かが原因となって悪い結果が生じる,
ただれる,爛れる,ラ行下一段,自動詞,「傷口がただれる」「酒にただれた生活」,,,炎症などのために皮膚や肉が破れ崩れる、物事にふけりそれに溺れる・抑制がなく乱れる,
【たち】
たちあう,立ち会う,ワ行五段,自動詞,「開票に立ち会う」,,,物事の成り行きや結果を見守るためその場にいる・証人や参考人などとしてその場に臨む,
たちあう,立ち合う,ワ行五段,自動詞,「正正堂堂と立ち合う」,,,互いに勝ち負けを競う,
たちあがる,立ち上がる,ラ行五段,自動詞,「椅子から立ち上がる」「地震の痛手から立ち上がる」「反対運動に立ち上がる」「砂埃が立ち上がる」「制限時間の前に立ち上がる」,,,座ったりかがんだりしている姿勢から身を起こして立つ、よくない状態に陥ったものが再び勢いを取り戻す、行動を起こす、上のほうに立つ・立ちのぼる、相撲で仕切りから身を起こし勝負を始める,
たちあがる,立ち上がる,ラ行五段,自動詞,「このパソコンは立ち上がるのが速い」,相互「たちあげる」,,機械が動き始める・コンピュータのプログラムが起動する,
たちあげる,立ち上げる,ガ行下一段,他動詞,「ワープロソフトを立ち上げる」,相互「たちあがる」,,コンピュータでプロクラムを起動させる,
たちいたる,立ち至る(立ち到る),ラ行五段,自動詞,「倒産という事態に立ち至る」,,,物事がそのような状態や事態になる,
たちいる,立ち入る,ラ行五段,自動詞,「工事現場に立ち入る」「他人の私生活に立ち入る」「立ち入ったことをお聞きしますが」,,,ある場所の中に入る・入り込む、ある物事に深く入り込む・当事者の私事などにかかわり合う・干渉する,
たちおくれる,立ち後れる(立ち遅れる),ラ行下一段,自動詞,「相手力士に立ち後れる」「選挙運動に立ち後れる」「社会保障制度が立ち後れている」,,,人より遅く立ち上がる、ひとより後れて物事に着手する・先を越される・遅くなって時期を失う、物事の進歩などが標準より劣る,
たちおとす,裁ち落とす,サ行五段,他動詞,「枝を裁ち落とす」,,,裁ち切って不必要な部分を取り除く,
たちかえる,立ち返る(立ち帰る),ラ行五段,自動詞,「初心に立ち返って勉強する」,,,元の位置や状態に戻る,
たちかかる,立ち掛かる,ラ行五段,自動詞,「椅子から立ちかかる」「勇猛果敢に立ちかかる」,,,立とうとする・立とうとして途中でやめる・たちかける、立ち向かう・かかっていく,
たちがれる,立ち枯れる,ラ行下一段,自動詞,「街道沿いの松が立ち枯れる」,,,草や木が立ったままで枯れる,
たちきく,立ち聞く,カ行五段,他動詞,「校庭で先生の話を立ち聞く」,,,立ったままで聞く,
たちきる,断ち切る(裁ち切る・截ち切る),ラ行五段,他動詞,「布を半分に断ち切る」,,,刃物などで切り離す。「断」はきる・たちきる・切り離す・絶やす・滅ぼす・絶える・やめる・廃する・見捨てる・関係をなくする、「裁」はたちきる・たち割る、「截」はきる・切断する・さえぎる・阻む意,
たちきる,断ち切る,ラ行五段,他動詞,「腐れ縁を断ち切る」「未練を断ち切る」「補給路を断ち切る」,,,かかわりや繋がりを切って関係をなくす,
たちくたびれる,立ちくたびれる,ラ行下一段,自動詞,「電車で立ちくたびれる」,,,長い時間立ち続けて疲れる,
たちこえる,立ち越える,ア行下一段,他動詞,「国境の峠を立ち越える」「一身の利害を立ち越える」,,,越える・過ぎていく,
たちこめる,立ち込める(立ち籠める),マ行下一段,自動詞,「室内に甘い香りが立ち込める」,,,霧や煙などがその場所一面に満ち広がる。「込」はつめる・入れる・とじこめる・つつむ・含める・集中する、「籠」はかごに入れる・つつむ意,
たちさる,立ち去る,ラ行五段,自動詞,「黙って立ち去る」,,,立ってその場所から去る・たちのく,
たちさわぐ,立ち騒ぐ,ガ行五段,自動詞,「波が立ち騒ぐ」「群衆が立ち騒ぐ」「胸が立ち騒ぐ」,,,風や波などが立って激しい音を立てる、ひどく騒ぐ・騒ぎ立てる、激しく動く,
たちすくむ,立ち竦む,マ行五段,自動詞,「事故現場を目撃して立ちすくむ」,,,恐ろしさや驚きなどで立ったまま動けなくなる,
たちつくす,立ち尽くす,サ行五段,自動詞,「なすすべもなくその場に立ち尽くす」,,,感激したり呆然となったりしていつまでもじっと立っている,
たちつづける,立ち続ける,カ行下一段,自動詞,「開場を待って立ち続ける」,,,長時間立ったままでいる,
たちつらなる,立ち連なる,ラ行五段,自動詞,「旅館が立ち連なる温泉街」,,,並んで立つ・立ち並ぶ,
たちとおす,立ち通す,サ行五段,自動詞,「席がなくて映画が終わるまで立ち通した」,,,最後まで立ったままでいる・終始立ち続ける,
たちどまる,立ち止まる,ラ行五段,自動詞,「呼ばれて立ち止まる」,,,歩くのをやめてその場に立つ・歩みを止める,
たちなおる,立ち直る,ラ行五段,自動詞,「よろめいたがすぐ立ち直った」「ショックから立ち直る」「相場が立ち直る」,,,倒れそうになったものがもとに戻る、悪い状態からもとの状態に戻る,
たちならぶ,立ち並ぶ,バ行五段,自動詞,「アパートが立ち並ぶ」「技術で彼に立ち並ぶ人はいない」,,,並んで立つ、才能や力量などが同じほどである・肩を並べる,
たちのく,立ち退く,カ行五段,他動詞,「デモ隊が立ち退かされる」「建て替えのためアパートを立ち退く」,,,その場を立ち去りよそへ移る、住まいを明け渡してよそへ移る,
たちのぼる,立ち上る,ラ行五段,自動詞,「噴煙が立ちのぼる」,,,煙などが空へ高く上がる,
たちはだかる,立ちはだかる,ラ行五段,自動詞,「出口に立ちはだかる」「険しい山が前方に立ちはだかる」「将来に立ちはだかる大きな壁」,,,手足を広げて行く手をさえぎるように立つ・立ちふさがってさえぎる、大きな障害が行く手にあって邪魔をする,
たちはたらく,立ち働く,カ行五段,自動詞,「朝からまめまめしく立ち働く」,,,こまめに動き回って働く,
たちふさがる,立ち塞がる,ラ行五段,自動詞,「大手を広げて立ち塞がる」「困難が立ち塞がる」,,,前に立って行く手をさえぎる、立ちふたがる,
たちふるまう,立ち振る舞う,ワ行五段,自動詞,「思うままに立ち振る舞う」「ごく自然に立ち振る舞う」,,,日常のなにげない動作をする・行動する,
たちまさる,立ち勝る,ラ行五段,自動詞,「実力では彼のほうが立ち勝る」,,,他よりすぐれる・まさる,
たちまわる,立ち回る,ラ行五段,自動詞,「知人の間を立ち回って資金を集める」「派閥間でうまく立ち回る」「知人宅に立ち回ったところを逮捕された」「立ち回るシーン」,,,あちこち歩きまわる、振る舞う・行動する・とくに人々の間に立って自分が有利になるように動く、外出してあるところに立ち寄る・犯罪者が逃走中あるところに立ち寄る、演劇や映画などで切り合いや殴り合いの演技をする,
たちむかう,立ち向かう,ワ行五段,自動詞,「壁に立ち向かう」「権力に立ち向かう」「難局に立ち向かう」,,,向かって立つ・向き合う、正面から向かっていく・対抗する、困難な物事に対して真っ向から取り組んで事の処理に当たる,
たちもどる,立ち戻る,ラ行五段,自動詞,「本論に立ち戻る」「本来の自分に立ち戻る」,,,もとに戻る・前の状態や場所にかえる,
たちゆく,立ち行く,カ行五段,自動詞,「月日が立ち行く」「経営が立ち行かない」,,,時が過ぎていく・経過する、暮らしや商売が成り立っていく,
たちよる,立ち寄る,ラ行五段,自動詞,「窓辺に立ち寄る」「帰りがけに書店に立ち寄る」,,,近くに行く・近寄る、目的地へ行く途中ついでに訪れる,
たちわかれる,立ち別れる,ラ行下一段,自動詞,「人の流れが左右に立ち別れる」,,,別れていく・別れ去る・別々になる,
たちわる,裁ち割る(断ち割る),ラ行五段,他動詞,「薪を裁ち割る」「魚の腹を裁ち割る」,,,切って割る・切って分け放す、切り裂く・切り開く。「断」はきる・たちきる・切り離す・絶やす・滅ぼす・絶える・やめる・廃する・見捨てる・関係をなくする、「裁」はたちきる・たち割る意,
【たつ】
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「通路に立つ」「街路樹が立つ」「看板が立つ」「電柱が立つ」「とげが立つ」「歯が立たない」「霜柱が立つ」,相互「たてる」,,ある場所にまっすぐ縦になっている・足を伸ばして体を縦に支える・草や木が地に生える・長いものや高大なものが直立して位置する・とがったものが突き刺さる、突き出た形のものが生じる,
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「呼ばれたら立ちなさい」「髪の毛が立つ」「鳥肌が立つ」「土埃が立つ」,相互「たてる」,,座ったり横になったりしていたものが起き上がる・低い一から高く上る・身を起こす・立ち上がる・伏せていたものが起きる・煙や蒸気などが空中に上がり漂う,
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「虹が立つ」「霞が立つ」「涼風が立つ」「土用波が立つ」,相互「たてる」,,自然界の現象や作用が目立って現れる・雲や月などが空高くかかる・風や波などが起こる,
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「先頭に立つ」「苦境に立つ」「教壇に立つ」「証人に立つ」「衆議院議員候補に立つ」「東宮に立つ」,相互「たてる」,,ある立場や状況に置かれる・重要な役目や地位に就く・高位に就く・目的を持ってある場所に身を置く,
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「声が立つ」「目に立つ」「噂が立つ」「人気が立つ」「あかしが立つ」「値が立つ」「署名を求めて街頭に立つ」,相互「たてる」,,度合いが強くなて明らかになる・はっきり耳目に認められる・世に知れ渡る・はっきり示される,
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「市が立つ」「新説が立つ」「予定が立つ」「見通しが立たない」「六を二で割ると三が立つ」,相互「たてる」,,事物が新たに設けられる・催しなどの場が開かれる・理論などが新しく作り示される・目標などが定まる」「割り算で商が成り立つ,
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「泡が立つ」「風呂が立つ」,相互「たてる」,,盛んに気泡が生じる・湯などが沸く,
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「役に立つ」「面目が立つ」「暮らしが立つ」「道理が立つ」「義理が立つ」「言い訳が立たない」「小説家として立つ」,相互「たてる」,,物事が好ましい形で成り立ったり維持されたりする・目的にかなって使用価値がある・損なわれないで保たれる・筋道がきちんと通る・しっかりと成立する・認められて世間を渡る,
たつ,立つ(起つ),タ行五段,自動詞,「反対運動に立つ」,相互「たてる」,,決意して事を起こす・奮起する,
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「秋立つ頃の物悲しさ」,,,新しい季節が始まる,
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「腹が立つ」「気が立つ」,,,感情が激する・たかぶる,
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「弁が立つ」「腕の立つ職人」,,,技能などが一段とすぐれる,
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「雨戸が立っている家」,相互「たてる」,,戸や障子が閉じる,
たつ,立つ,タ行五段,自動詞,「はやり立つ選手」「湯が煮え立つ」「思い立ったが吉日」,相互「たてる」,,補助動詞。その状態が盛んである・その動作がにわかである意,
たつ,立つ,タ行五段,他動詞,「席を立つ」「手洗いに立つ」,,,身を起こしてその場を離れる,
たつ,建つ,タ行五段,自動詞,「新居が建つ」「石碑が建つ」,,,建物などがつくられる,
たつ,発つ,タ行五段,自動詞,「九時の列車で発つ」,,,出発する・出立する,
たつ,経つ,タ行五段,自動詞,「日が経つ」「いつまで経っても帰ってこない」,,,時が過ぎる,
たつ,絶つ(断つ),タ行五段,他動詞,「鎖を絶つ」「糸を絶つ」「酒を絶つ」「消息を絶つ」「国交を絶つ」「茶を断つ」「命を絶つ」「望みが絶たれる」「糧道を絶つ」「回路を絶つ」,,,繋がっているものを切り離す・切断する、これまで続いていた物事や関係などをやめて終わりにする・繋がりや縁を切る・断ちものをする、終わらせる・尽きさせる、道などをさえぎって通わなくする。「絶」はたちきる・中断する・さえぎる・とめる・とどめる・拒む・断る・たやす・なくす・滅ぼす・殺す、「断」はきる・たちきる・切り離す・絶やす・滅ぼす・絶える・やめる・廃する・見捨てる・関係をなくする意,
たつ,経つ,タ行五段,自動詞,裁つ(截つ),「生地を裁つ」,,,紙や布などをある寸法に切る・とくに衣服に仕立てるために方に合わせて布地を切る。「裁」はたちきる・たち割る、「截」はきる・切断する・さえぎる・阻む意,
たっする,達する,サ行変格活用,自動詞,「登山隊が山頂に達する」「噂が教師の耳にも達する」「被害は二億円にも達した」「募金が目標額に達する」「世界的水準に達する」「一芸に達した人」,,,ある場所や目的地に行き着く・至る・物事の内容が伝わり届く・ある数値になる・ある状態や程度になる、学問や技芸に深く通じる・熟達する,
たっする,達する,サ行変格活用,他動詞,「望みを達する」「命令を達する」,,,物事を成し遂げる・果たす・達成する、告げ知らせる・伝える・わからせる,
だっする,脱する,サ行変格活用,自動詞,「名簿に彼の名前が脱していた」,,,抜け落ちる・漏れる,
だっする,脱する,サ行変格活用,他動詞,「窮地を脱する」「旧弊を脱する」「煩悶から脱する」「同盟関係を脱する」「コルク栓を脱する」「脱水槽で水分を脱する」「稿を脱する」「コルク栓を脱する」「脱水槽で水分を脱する」「稿を脱する」,,,好ましくない状態や境遇などから抜け出る・のがれる・脱出する、加わっていた組織や仲間などから抜ける・脱退する、含まれているものや詰まっているものを取り除く、仕上げる・原稿を書き終える,
たっとぶ,尊ぶ(貴ぶ),バ行五段,他動詞,「人の命を尊ぶ」,,,「とうとぶ」に同じ。「尊」は尊敬する気持ちを起こさせる・敬う・重んずる、「貴」は貴重で価値がある・重んずる・大切にする・尊敬する意,
【たて】
たてかえる,立て替える,ア行下一段,他動詞,「電車賃を立て替える」,,,他人に代わって一時代金を支払う,
たてかえる,建て替える,ア行下一段,他動詞,「母屋を建て替える」,,,古くなった家などを立て直す・改築する,
たてかける,立て掛ける(立て懸ける),カ行下一段,他動詞,「竿を壁に立てかける」,,,他のものにもたせかけて立てる,
たてきる,立て切る,ラ行五段,他動詞,「ふすまで大広間を立て切る」,,,間に物を立てて仕切りをする・仕切る,
たてきる,閉て切る(立て切る),ラ行五段,他動詞,「障子を閉て切った部屋」,,,戸や障子などをすっかり閉ざす・閉め切る,
たてこむ,立て込む,マ行五段,自動詞,「売り場に客が立て込む」「仕事が立て込んで休日もとれない」,,,一箇所に多くの人が集まって混雑する・込み合う、仕事や要件が一時に多く重なる,
たてこむ,建て込む,マ行五段,自動詞,「民家の建て込む旧市街」,,,家などがすきまなく立ち並ぶ,
たてこめる,立て込める(立て籠める),マ行下一段,自動詞,「線香の香りが立て込める」「雨戸を閉て込める」,,,中にいっぱいに満ちる・たちこめる。「込」はつめる・入れる・とじこめる・つつむ・含める・集中する、「籠」はかごに入れる・つつむ意,
たてこめる,閉て込める(立て込める),マ行下一段,他動詞,「雨戸を閉て込める」,,,戸や障子などをきっちりと閉め切る,
たてこもる,立て籠もる(盾籠もる),ラ行五段,自動詞,「書斎に立て籠もって執筆する」「城に立て籠もる」,戸などを閉め切って中に籠もる、城や要塞に籠もって敵の攻撃を防ぐ,
たてつく,盾突く(楯突く),カ行五段,自動詞,「上官に盾突く」「親に盾突く」,,,目上の人に対して逆らう・従わずに文句を言ったりして反抗する・たてをつく。「盾」は矢や刀や槍などを防ぐ武具、「楯」は敵の攻撃から身を守る兵器・「盾」に同じ,
たてつける,建て付ける,カ行下一段,他動詞,「ふすまを建てつける」,,,戸や障子などをぴったりと閉める・またそうなるように建具を取り付ける,
たてとおす,立て通す,サ行五段,他動詞,「旗を立て通す」「意地を立て通す」,,,最後まで立てておく・立て続ける、主義や方針などを変えないで貫く・ある態度や状況を最後まで続ける・押し通す,
たてなおす,立て直す,サ行五段,他動詞,「ビーチパラソルを立て直す」「よろけた体勢を立て直す」「赤字財政を立て直す」「組織を立て直す」「年次計画を立て直す」,,,倒れたり傾いたりしたものを直して元通りに立てる、(「建て直す」とも)悪くなったものを再び以前の状態に戻す・再建する、それまでの計画や方針などをやめ改めてもう一度立てる,
たてなおす,建て直す,サ行五段,他動詞,「古い校舎を建て直す」,,,家などを壊して新たに立てる・改築する,
たてます,建て増す,サ行五段,他動詞,「書斎を建て増す」,,,現在ある建物に新しい部分を建て加える・増築する,
たてまつる,奉る,ラ行五段,他動詞,「貢ぎ物を奉る」「あだ名を奉る」「会長に奉って口出しをさせない」,,,「やる・送る」のその対象を敬っていう謙譲。上位の人に差し上げる・献上する、動作の対象への経緯を失い「やる・送る」をからかって言う、形だけある地位に就けて敬意を払ったことにする・祭り上げる,
たてまつる,奉る,ラ行五段,他動詞,「御神体を写し奉る」「よろしく願い奉ります」,,,補助動詞。謙譲の意を添えその動作の及ぶ相手を敬う・〜申し上げる・〜差し上げる,
たてる,立てる,タ行下一段,他動詞,「書棚に本を立てる」「煙突を立てる」「屏風を立てる」「猫が爪を立てる」「毛羽を立てる」「角を立てる」,相互「たつ」,,ある場所煮物を縦にして位置させる・起き上がった状態にする・長いものを直立させて据える・とがったものを刺し込む・突き上がった形のものをつくる,
たてる,立てる,タ行下一段,他動詞,「片膝を立てる」「襟を立てる」,相互「たつ」,,座ったり横になったりしているものを起こす,
たてる,立てる,タ行下一段,他動詞,「湯気を立てる」「白波を立てて走る」,相互「たつ」,,ある現象や作用を目立たせたり生じさせたりする・煙や蒸気などを立ちのぼらせる・風や波などを起こす,
たてる,立てる,タ行下一段,他動詞,「間に人を立てて交渉する」「証人に立てる」「候補に立てる」「后に立てる」,相互「たつ」,,ある立場や状況に置く・重要や役目や地位に就かせる,
たてる,立てる,タ行下一段,他動詞,「足音を立てる」「浮き名を立てる」,相互「たつ」,,度合いを強めて明らかにする・はっきり耳目に認められるようにする・世に知れ渡らせる,
たてる,立てる,タ行下一段,他動詞,「新奇ろ録を立てる」「学説を立てる」「見通しを立てる」「対策を立てる」「髪に櫛目を立てる」,相互「たつ」,,事物や状態を新たにつくり仕立てる・物事を新たにつくり示す・目標などを考え定める・縦目の線をつくり示す,
たてる,立てる,タ行下一段,他動詞,「泡を立てる」「風呂を立てる」「お薄を立てる(点てる)」,相互「たつ」,,盛んに気泡を生じさせる・湯などを沸かす・抹茶に湯を注いでまぜ合わせる,
たてる,立てる,タ行下一段,他動詞,「役に立てる」「顔を立てる」「暮らしを立てる」「文学で身を立てる」「年長者を立てる」「筋道を立てて話す」,相互「たつ」,,物事を好ましい形で成り立たせたり維持させたりする・目的にかなって使用価値のあるものとする・損なわずに保つ・世間に認められた存在とする・すぐれたものとして尊重する・矛盾なく認められるようにする・道理や順序を正しくする,
たてる,立てる,タ行下一段,他動詞,「誓いを立てる」「願を立てる」,相互「たつ」,,表明した決意で身を律する,
たてる,立てる,タ行下一段,他動詞,「使いを立てる」,,,人を差し向ける・出発させる,
たてる,立てる,タ行下一段,他動詞,「聞き耳を立てる」,,,注意を向ける,
たてる,閉てる(立てる),タ行下一段,他動詞,「ぴったりふすまを閉てる」,相互「たつ」,,戸や障子を閉める,
たてる,立てる,タ行下一段,他動詞,「書き立てる」「騒ぎ立てる」,相互「たつ」,,補助動詞。物事を盛んに行なう意を表す,
たてる,建てる,タ行下一段,他動詞,「ビルを建てる」「記念碑を建てる」「都を建てる」,,,建物などをつくる、新しい国や都市をつくる,
【たと】
たとえる,例える(譬える・喩える),ア行下一段,他動詞,「人生を旅に例える」「例えようもない美しさ」,,,わかりやすく説明するためにある物事を引き合いに出していう・なぞらえる。「例」はたとえる、「譬」は他に似通った物事を借りて説明する、「喩」はたとえる・たとえの意。常用の「例」に統一,
たどりつく,辿り着く,カ行五段,自動詞,「ようやく山頂にたどり着く」,,,尋ね求めながらやっと目的地に行き着く・また苦労の末にやっと行き着く,
たどる,辿る,ラ行五段,他動詞,「家路をたどる」「山道を一歩一歩とたどる」「茨の道をたどる」「話の筋をたどる」「記憶をたどる」「伝(つて)をたどる」「破滅の一途をたどる」「話が平行線をたどる」,,,道筋に沿って目指す方向へ進む、歩きにくい道や知らない道を確かめながら苦労して行く・迷いながら手探りで進む、筋道を追ったり手がかりをたよつたりして探し求めていく・次から次へと尋ね求める,
【たな】
たなびく,棚引く,カ行五段,自動詞,「煙がたなびく」「霞がたなびく」,,,雲や霧または煙が横に長く漂う,
【たの】
たのしむ,楽しむ,マ行五段,他動詞,「独身生活を楽しむ」「休日を楽しむ」「余生を楽しむ」「読書を楽しむ」「ドライブを楽しむ」「子どもの成長を楽しむ」,,,満ち足りていることを実感して愉快な気持ちになる、好きなことをして満足を感じる、先のことに期待をかけそうなることを心待ちにする,
たのみいる,頼み入る,ラ行五段,他動詞,「相手方に何度も頼み入る」,,,心から頼む・強く頼む,
たのみこむ,頼み込む,マ行五段,他動詞,「就職の世話を頼み込む」,,,熱心に頼む・強く頼む,
たのむ,頼む(恃む・馮む),マ行五段,他動詞,「用事を頼む」「口外しないよう頼む」「代筆を頼む」「大黒柱として頼む人」「数を頼んで強行する」「子どもを頼んで夫婦で出かける」「後を頼む」「医者を頼む」「タクシーを頼む」「出前を頼む」,,,相手にこちらが希望するようにしてくれることを伝えて願う・依頼する、たよりになるものとしてあてにする・力としてたよる、用事や処置を他に委ねる・任せてすっかりしてもらう、何かをしてもらうために呼ぶ・また注文する。「頼」はよる・たよる・たのみにする・あてにする、「恃」はたよる・たのみとする、「馮」はたのみとする意。常用の「頼」に統一,
【たは】
たばかる,謀る,ラ行五段,他動詞,「敵を謀る」,,,計略をめぐらして騙す・たぶらかす。「はかる」と同字,
たばさむ,手挟む,マ行五段,他動詞,「弓矢を手挟む」「書類を手挟む」,,,手や脇にはさんで持つ,
たばねる,束ねる,ナ行下一段,他動詞,「稲を束ねる」「紙を束ねる」「業界を束ねる」,,,細長いものなどを一つにまとめてくくる・束にする、組織などをまとめて取り仕切る。「つかねる」と同字,
【たひ】
たびかさなる,度重なる,ラ行五段,自動詞,「度重なる不祥事」,,,同じようなことが何度も続いて起こる,
たびだつ,旅立つ,タ行五段,自動詞,「北海道へ旅立つ」「社会人として人生に旅立つ」「天国へ旅立つ」,,,旅に出る・新しい生活に向けて出発する・門出をする、亡くなる・死ぬ,
たびなれる,旅慣れる(旅馴れる),ラ行下一段,自動詞,「旅慣れた服装」,,,何度も経験しているため旅の諸事をうまくこなせる,
【たふ】
だぶつく,だぶつく,カ行五段,自動詞,「水で腹がだぶつく」「背広がだぶつく」「だぶついた腹の肉」「資金がだぶつく」,,,液体が入れ物にいっぱいで揺れ動く、衣服などが大きすぎてだぶだぶしている・張っているべきものがたるむ、琴線や品物があり余る,
たぶらかす,誑かす,サ行五段,他動詞,「言葉巧みにたぶらかされる」,,,だまして惑わす・人をあざむく,
【たへ】
たべかける,食べ掛ける,カ行下一段,他動詞,「食べかけて席を立つ」,,,食べようとする・食べ始める・途中まで食べる,
たべすぎる,食べ過ぎる,ガ行上一段,他動詞,「食べすぎて腹を壊す」,,,度を過ごして食べる・適当な程度以上に食べる・くいすぎる,
たべちらす,食べ散らす,サ行五段,他動詞,「さんざん食べ散らして残す」,,,食い散らす・食い散らかす,
たべつける,食べ付ける,カ行下一段,他動詞,「食べつけないご馳走」「食べつけた母の味が懐かしい」,,,ふだんよく食べる・食べ慣れている,
たべのこす,食べ残す,サ行五段,他動詞,「食欲がなくて食べ残す」,,,全部食べないで残す・くいのこす,
たべよごす,食べ汚す,サ行五段,他動詞,「行儀悪く食べ汚す」,,,ぞんざいにたべてあとを汚くする,
たべる,食べる,バ行下一段,他動詞,「生で食べる」「一口食べてみる」「なんとか食べていくくらいの蓄えはある」,,,食物を噛んで飲み込む、暮らしを立てる・生活する,
だべる,駄弁る,ラ行五段,自動詞,「喫茶店でダベって時間を過ごす」,,,とりとめもないおしゃべりをする,
【たま】
たまう,賜う(給う),ワ行五段,他動詞,「お褒めの言葉を賜う」,,,「与える・くれる」の尊敬語。お与えになる・くださる,
たまう,賜う(給う),ワ行五段,他動詞,「神が恩恵を垂れ給う」「そんなにくよくよしたまうな」「早く行きたまえ」,,,補助動詞。その動作主が恩恵を与えてくださる意・お〜になる・お〜なさる、同輩以下のものに対し親しみを込めたりやわらかに命令したりするのに用いる,
だまかす,騙かす,サ行五段,他動詞,「甘い言葉で騙かす」,,,だます・あざむく・だまくらかす,
だまくらかす,騙くらかす,サ行五段,他動詞,「弟を騙くらかす」,,,「だます」を強調した俗な言い方,
たまげる,魂消る,ガ行下一段,自動詞,「人での多いのにはたまげた」,,,非常に驚く・肝をつぶす・びっくりする・たまぎる,
だましこむ,騙し込む,マ行五段,他動詞,「騙し込んで寸分も疑われない」,,,すっかりだます,
だます,騙す,サ行五段,他動詞,「人を騙して金を取る」「まんまと騙される」「子どもを騙して寝かせる」「旧式の器械を騙し騙し使う」,,,嘘を言って本当でないことを本当であると思い込ませる・あざむく・たぶらかす、他のことに気をまぎれさせて落ち着かせる・機嫌をとってなだめる、機械などの調子をみて手加減しながらなんとか作動させる,
たまりかねる,堪り兼ねる,ナ行下一段,自動詞,「寂しさに堪りかねて泣き出す」,,,我慢しきれなくなる・こらえきれない,
だまりこくる,黙りこくる,ラ行五段,自動詞,「何を聞いても黙りこくっている」,,,いつまでもじっと黙っている・口を閉じたまま話そうとしない,
だまりこむ,黙り込む,マ行五段,自動詞,「黙り込んで考えている」,,,黙ったままの滋養体になる,
たまる,堪る,ラ行五段,自動詞,「こう暑くては堪らぬ」,,,(多く打ち消しの語を伴って)こらえる・我慢する・保ち続ける,
たまる,溜まる,ラ行五段,自動詞,「ゴミがたまる」「水がたまる」「耳垢がたまる」「仕事がたまる一方だ」「部屋代の支払いがたまる」,相互「ためる」,,物事が少しずつ積もり集まって多くなる・一箇所に集まってとどまる、なすべき物事が処理されず次第に増えていったり滞ったりしたままである,
たまる,貯まる(溜まる),ラ行五段,自動詞,「資金が貯まる」,相互「ためる」,,蓄えが多くなる,
だまる,黙る,ラ行五段,自動詞,「黙って人の話を聞く」「急に黙ってしまった」「泣く子も黙る」「黙って引き下がる」「黙って休む」「黙って見ているだけだ」,,,ものを言うことをやめる・無言になる・泣くのをやめる、自分の意見や主張などを言わない・積極的に働きかけない,
たまわる,賜る(給わる),ラ行五段,他動詞,「日頃お客様からご愛顧を賜っております」,,,「もらう」意の謙譲。いただく・ちょうだいする,
たまわる,賜る(給わる),ラ行五段,他動詞,「臣下に金一封を賜る」,,,「与える」意の尊敬。たまう・くださる,
【たむ】
たむける,手向ける,カ行下一段,他動詞,「霊前に花を手向ける」「卒業生に別れの言葉を手向ける」,,,神仏や死者の霊に供物を捧げる、旅立つ人や別れていく人にはなむけをする,
たむろする,屯する,サ行変格活用,自動詞,「盛り場にたむろする若者」,,,一つところに大勢の人が集まる,
【ため】
ためこむ,溜め込む,マ行五段,他動詞,「たんまり金を溜め込む」,,,ためてしまい込む・盛んにためる,
ためす,試す,サ行五段,他動詞,「機械が動くかどうか試してみる」「体力の限界を試す」,,,物事の良否や審議や能力の程度などを実際に調べ確かめる・こころみる,
ためらう,躊躇う,ワ行五段,自動詞,「言っていいものかどうかためらう」「ためらわずに実行に移す」,,,あれこれ考えて迷う・決心がつかずにぐずぐずする・ちゅうちょする,
ためる,溜める,マ行下一段,他動詞,「雨水をためる」「目に涙をためて哀願する」「腰をためて打つ」「仕事をためる」「家賃をためる」,相互「たまる」,,少しずつ集めて量を増やす・集めたものを減らさずに取っておく・集め蓄える、力などを発揮するのをギリギリまで押さえて蓄えておく、物事の決まりをつけず滞らせる・なすべき物事を片づけないまま残してしまう,
ためる,貯める(溜める),マ行下一段,他動詞,「小金を貯める」,相互「たまる」,,蓄えを多くする,
ためる,矯める(揉める),マ行下一段,他動詞,「ヒゴを矯める」「矯めて枝ぶりを良くする」「フォームを矯める」,,,曲がっているものを伸ばしたりまっすぐなものを曲げたりして形を整える・曲げてある形をつくる、悪い性質や習慣やクセなどを改め直す・矯正する・手を加えて型にはめようとする。「矯」はただす・曲がったものを真っ直ぐにする・ためなおす・悪いことを正し改める、「揉」は曲がりを真っ直ぐにする。常用の「矯」に統一,
【たも】
たもつ,保つ,タ行五段,タ行五段,「常時室内は二十度に保たれている」「若さを保つ」「面目を保つ」「秩序を保つ」「体が保たない」「寿命が保つ」,,,ある状態を買えないで続ける、損なわれたり乱れたりしないようにある状態を守り続ける・もちこたえる・維持する、その状態が変わらないで長く続く・もつ,
【たや】
たやす,絶やす,サ行五段,他動詞,「悪の根を絶やす」「火種を絶やす」「微笑みを絶やさない」,相互「たえる」,,すっかりなくす・絶つ、なくなったままにしておく・切らす,
【たゆ】
たゆたう,揺蕩う(猶予う),ワ行五段,自動詞,「波間に小舟がたゆたう」,,,ゆらゆらと揺れ動いて定まらない,
たゆむ,弛む,マ行五段,自動詞,「倦まず弛まず励む」,,,(打ち消しの語を伴って)緊張が緩む・油断する・なまける。「たるむ・ゆるむ」と同字,
【たよ】
たよる,頼る(便る),ラ行五段,他動詞,「友人を頼って上京する」「杖に頼って歩く」「自然の恵みに頼る」,,,たのみとする・つてを求めて近づく、助けとして用いる・依存する。常用の「頼」に統一,
【たら】
だらける,だらける,カ行下一段,自動詞,「こう暑くては体がだらけてしまう」「だらけた生活」「だらけて勉強をしない」,,,緊張感がなくて気持ちや体にしまりがなくなる・だらしなくなる、なまける・おこたる,
たらしこむ,誑し込む,マ行五段,他動詞,「甘い言葉でたらし込む」,,,だまして自分の思うようにする,
たらす,垂らす,サ行五段,他動詞,「前髪を垂らす」「釣り糸を垂らす」「よだれを垂らす」,相互「たれる」,,たれるようにする・ぶらさげる、液体などを少しずつ流れ落とす・したたらす,
【たり】
たりる,足りる,ラ行上一段,自動詞,「眠りが足りる」「頭数が足りない」「電話で用が足りる」「人手は今のところ足りている」「信頼するに足りる人物」「恐れるに足りない」,,,過不足なく必要なだけのものがある・十分である、何かをするのにそれで十分である・なんとか間に合う、(「に足りる」の形で)それだけの値打ちがある・値する,
【たる】
たる,足る,ラ行五段,自動詞,「配慮が足らぬ」「一見するに足る」「足るを知らざる者は富むといえども貧し」,,,「たりる」に同じ、満足する,
たるむ,弛む,マ行下一段,他動詞,「綱をたるめる」,,,たるむようにする・ゆるめる。「たゆむ・ゆるむ」と同字,
【たれ】
たれこむ,垂れ込む,マ行五段,他動詞,「極秘情報を新聞に垂れ込む」,,,密告する,
たれこめる,垂れ込める(垂れ籠める),マ行下一段,自動詞,「暗雲が垂れこめる」,,,雲などが低く垂れてあたりを覆う,
たれさがる,垂れ下がる,ラ行五段,自動詞,「枝が垂れ下がる」,,,下のほうへ下がる・ぶらさがる,
たれながす,垂れ流す,サ行五段,他動詞,「垂れ流して歩く」「生活排水を垂れ流す」,,,大小便を無意識のうちに出してしまう・排泄した大小便を始末しないで放置する、工場廃水や汚水などを処理しないまま河川や海や下水道などへ放流する,
たれる,垂れる,ラ行下一段,自動詞,「電線が垂れる」「雲が低く垂れる」「目尻が垂れている」「水が垂れる」「よだれが垂れる」,相互「たらす」,,ひと続きのものの端が下のほうへ低く力なく下がる・また一部分が下がった状態で位置する、水などが何かを伝って少しずつ落ちる・したたり落ちる,
たれる,垂れる,ラ行下一段,他動詞,「釣り糸を垂れる」「首を垂れる」「教えを垂れる」「恵みを垂れたもう」「名を後世に垂れる」「文句を垂れる」,,,ひと続きのものの端を下のほうへだらりと下げる・垂らす・目上の者が目下の者に示したり与えたりする・のちのちまで残す・「言う」を卑しめて言う語,
たれる,垂れる(放れる),ラ行下一段,他動詞,「寝小便を垂れる」,,,大小便や屁などをする・排泄する,
だれる,だれる,ラ行下一段,自動詞,「試合が途中でだれる」「観客がダレる」,,,気持ちなどがゆるんでしまりがなくなる・緊張感がなくなる・だらける、飽きて退屈する,
【たわ】
たわける,戯ける,カ行下一段,自動詞,「戯けたことを言うな」,,,ふざけたことをする・バカなことをする・たわむれる,
たわむ,撓む,マ行五段,自動詞,「実の重みで枝がたわむ」,相互「たわめる」,,他の力を加えられて弓なりに曲がる・しなう,
たわむれる,戯れる,ラ行下一段,自動詞,「子犬が戯れる」「波と戯れる」「人をからかって戯れる」「女に戯れる」,,,遊び興じる・何かを相手にして面白がって遊ぶ、ふざける・また冗談を言う、みだらなことをする・男女がいちゃつく。「ざれる・じゃれる」と同字,
たわめる,撓める,マ行下一段,他動詞,「枝をたわめる」,相互「たわむ」,,たわむようにする・弓なりに曲げる,
【たん】
だんじこむ,談じ込む,マ行五段,他動詞,「補償を当局に談じ込む」,,,要求や抗議を強い態度で申し入れる,
たんじる,嘆じる(歎じる),ザ行上一段,他動詞,「文化の頽廃を嘆じる」,,,「たんずる」の音変化,
だんじる,断じる,ザ行上一段,他動詞,「罪を断じる」,,,「たんずる」の音変化,
だんじる,弾じる,ザ行上一段,他動詞,「琴を弾じる」,,,「たんずる」の音変化,
だんじる,談じる,ザ行上一段,他動詞,「日本経済を談じる」,,,「たんずる」の音変化,
たんずる,嘆ずる(歎ずる),サ行変格活用,他動詞,「運命の皮肉を嘆ずる」,,,なげかわしく思う・なげき・憤る・慨嘆する。「嘆」はなげく・うめく・ため息をつく・なげきの意。常用の「嘆」に統一,
たんずる,歎ずる(嘆ずる),サ行変格活用,他動詞,「旋律の美しさに歎ずる」,,,感心する・感嘆する。「歎」はたたえる・褒める・嘆く・ため息をつく・うめくの意。常用の「嘆」に統一,
だんずる,断ずる,サ行変格活用,他動詞,「偽物と断ずる」「罪を断ずるに私見を交えず」,,,きっぱりと決める・決定する、裁いて罪を決める・裁断を下す,
だんずる,弾ずる,サ行変格活用,他動詞,「琴を弾ずる」,,,楽器の弦をかき鳴らす,
だんずる,談ずる,サ行変格活用,他動詞,「国政を談ずる」「結論に達するまで談ずる」「当局に談ずる」,,,話す・語る・説く・論ずる、相談する・話し合う、要求を受け入れるようかけあう・談判する,
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