第19話 動詞(に・ぬ・ね)

よみ,漢字,活用,自他,用例,相互,対語,補記,


【にあ】

にあう,似合う,ワ行五段,自動詞,「着物がよく似合う人」「年に似合わず行動的だ」,,,ちょうどよく釣り合う・調和する,


にあがる,煮上がる,ラ行五段,自動詞,「豆が煮上がる」,相互「にあげる」,,十分に煮える・煮終える,


にあげる,煮上げる,ガ行下一段,他動詞,「味がしみるまで煮上げる」,相互「にあがる」,,十分に煮る,



【にえ】

にえあがる,煮え上がる,ラ行五段,自動詞,「小豆が煮え上がる」「湯が煮え上がる」,,,十分に煮える・煮上がる、煮えて沸き上がる・煮え立つ,


にえかえる,煮え返る,ラ行五段,自動詞,「やかんの湯が煮え返る」「腹わたが煮え返る思い」,,,ぐらぐら煮える・沸騰する・煮えたぎる、ひどく腹が立つ・煮えくり返る,


にえくりかえる,煮え繰り返る,ラ行五段,自動詞,「鍋の汁が煮え繰り返る」,,,「にえかえる」を強めていう語,


にえこぼれる,煮え零れる,ラ行下一段,自動詞,「おかゆが煮えこぼれる」,,,煮え立って汁などが容器の外にこぼれる,


にえたぎる,煮え滾る,ラ行五段,自動詞,「湯が煮えたぎる」,,,煮えて盛んに沸き返る・煮え返る,


にえたつ,煮え立つ,タ行五段,自動詞,「スープが煮え立つ」「腹の底が煮え立つ」,,,煮えて沸き立つ・にたつ、怒りや憎しみでいっぱいになる,


にえる,煮える,ア行下一段,自動詞,「芋が煮える」「煮えた湯で殺菌する」「コールタールが煮える」「業が煮える」「煮える腹をこらえる」,,,鍋などの水や汁が十分に熱せられ中に入れた食物によく熱が通って食べられるようになる、水に熱が加えられて熱い湯になる・沸騰する・固体が熱が加えられたために熱い液状になる、激しく怒る・怒りのために心の平静を失う,



【にお】

においこぼれる,匂い零れる,ラ行下一段,自動詞,「匂いこぼれて咲きそろう」「匂いこぼれる笑顔」,,,よい香りがあふれ出て漂う、美しさや魅力があふれ出る,


におう,匂う,ワ行五段,自動詞,「百合の花が匂う」「石鹸がほのかに匂う」「紅に匂う梅の花」「朝日に匂う山桜」,,,よいにおいを鼻に感じる・香りが漂う、鮮やかに色づく・とくに赤く色づく・また色が美しく輝く・照り映える,

におう,臭う,ワ行五段,自動詞,「ガスが臭う」「生ゴミが臭う」「何か魂胆が臭うぞ」,,,くさく感じる・いやなにおいがうる、はっきりとわからないがその可能性が感じられる・多く好ましくない物事にいう,


におわす,匂わす,サ行五段,他動詞,「香水をほのかに匂わす」,,,匂うようにする・香りを立てる,

におわす,臭わす,サ行五段,他動詞,「悪臭を臭わす」「賄賂の必要を臭わす」,,,臭うようにする、それとなく遠回しにいう・ほのめかす,


におわせる,匂わせる,サ行下一段,他動詞,「オーデコロンを匂わせる」,,,「におわす」に同じ,

におわせる,臭わせる,サ行下一段,他動詞,「体臭を臭わせる」「裏取引を臭わせる」,,,「におわす」に同じ,



【にか】

にかえす,煮返す,サ行五段,他動詞,「昼飯の里芋を煮返す」,,,煮てあるものを再び煮る・煮なおす,


にがす,逃がす,サ行五段,他動詞,「捕まえた蝉を逃がす」「獲物を逃がす」「チャンスを逃がす」,相互「にげる」,,捕らえていたものを放してやる・また逃げさせる、捕らえようとしたものをつかまえ損ねる,


にがみばしる,苦み走る,ラ行五段,自動詞,「苦み走った男」,,,顔つきに渋みがあり引き締まっている,


にかよう,似通う,ワ行五段,自動詞,「似通った顔立ち」,,,互いによく似ている,


にがりきる,苦り切る,ラ行五段,自動詞,「連戦連敗で苦り切る」「苦り切った表情」,,,きわめて苦々しく思う・ひどく不愉快な顔つきをする,



【にぎ】

にぎやかす,賑やかす,サ行五段,他動詞,「場を賑やかす」,,,にぎやかにする・陽気にする,


にぎらす,握らす,サ行五段,他動詞,「しっかりと手を握らす」「口封じに握らす」,,,握るようにさせる、賄賂の金銭を渡す,


にぎらせる,握らせる,サ行下一段,他動詞,「寿司を握らせる」「袖の下を握らせる」,,,「にぎらす」に同じ,


にぎりしめる,握り締める,マ行下一段,他動詞,「母親の手を握りしめる」「小遣いを握りしめておもちゃを買いに行く」,,,力を入れて固く握る・しっかりと握って離さないようにする,


にぎりつぶす,握り潰す,サ行五段,他動詞,「粘土を握りつぶす」「要求を握りつぶす」,,,強く握ってつぶす、意見や提案などを手元に故意にとどめ処置しないままにしてうやむやにする,


にきる,煮切る,ラ行五段,他動詞,「酒を煮切る」,,,調味料として加えた酒やみりんを煮立てアルコール分をとばす・また煮詰めて水分や煮汁を除く,


にぎる,握る,ラ行五段,他動詞,「拳を握る」「ペンを握る」「車のハンドルを握る」「実権を握る」「政権を握る」「大金を握る」「相手の弱みを握る」「秘密を握る」「証拠を握る」「好みのネタを握ってもらう」,,,手の指全部を内側へ曲げる・またそのようにして物をつかんだり持ったりする、物事をとらえて自分のものとする・手中に収める、重要な事柄を確実につかむ、握り飯や握り寿司をつくる,


にぎわう,賑わう,ワ行五段,自動詞,「行楽客で賑わう」「一門が賑わう」「店が賑わう」,相互「にぎわす」,,人が集まるなどしてにぎやかにある、豊かになる・繁盛する,


にぎわす,賑わす,サ行五段,他動詞,「座を賑わす」「マスコミを賑わす事件」「旬の物で食卓を賑わす」,相互「にぎわう」,,にぎやかにする・活気のある状態にする、豊かにする・また施して豊かにする,


にぎわわす,賑わわす,サ行五段,他動詞,「新聞紙上を賑わわす事件」,,,「にぎわす」に同じ,



【にく】

にくづく,肉付く,カ行五段,自動詞,「ふっくらと肉づく」,,,体に肉がつく・太る,


にくむ,憎む(悪む),マ行五段,他動詞,「不正を憎む」「戦争を憎む」「憎むべき犯罪」「恋敵を憎む」,,,よくないこと本来あってはいけないこととして許しがたく思って嫌う・他人の言動などに強い不快の感情を抱く・憎いと思う、自分に不利益をもたらすものとして嫌う。「憎」は嫌う・嫌がる、「悪」は悪く思う・嫌う・忌む・厭う意,



【にけ】

にげうせる,逃げ失せる,サ行下一段,自動詞,「首尾よく逃げ失せる」,,,逃げて行方をくらます・逃亡する,


にげおおせる,逃げ果せる,サ行下一段,自動詞,「警察の追跡からはとても逃げおおせない」,,,最後まで逃げきる,


にげおくれる,逃げ遅れる,ラ行下一段,自動詞,「火災で逃げ遅れる」,,,逃げるのが遅れる・逃げ損なう,


にげおちる,逃げ落ちる,タ行上一段,自動詞,「戦に敗れて逃げ落ちる」,,,逃げて密かによそへ行く,


にげかえる,逃げ帰る,ラ行五段,自動詞,「命からがら逃げ帰る」,,,逃げて帰る・逃げ戻る,


にげかくれる,逃げ隠れる,ラ行下一段,自動詞,「追っ手から逃げ隠れる」,,,逃げて人目につかないようにする・逃げて身を隠す,


にげきる,逃げ切る,ラ行五段,自動詞,「鹿がハンターから逃げきる」「先行馬が逃げ切る」「五対四で逃げ切る」,,,最後まで追いつかれないで逃げ終える、競技などで相手に追いつかれないでうまく勝つ,


にげこむ,逃げ込む,マ行五段,自動詞,「雨に振られて軒下へ逃げ込む」「僅差で逃げ込む」,,,逃げてある場所へ入り込む、競技などで逃げ切って勝ちを収める,


にげさる,逃げ去る,ラ行五段,自動詞,「獲物が逃げ去る」,,,逃げていなくなる,


にげだす,逃げ出す,サ行五段,自動詞,「逃げ出したい気分」「敗色濃厚になって兵が逃げだす」,,,逃げてその場から立ち去る、逃げ始める,


にげちる,逃げ散る,サ行五段,自動詞,「音に驚いて集まっていた魚が逃げ散る」,,,逃げて散り散りになる・散らばって逃げる,


にげのびる,逃げ延びる,バ行上一段,自動詞,「戦火から逃げ延びる」,,,捕らえられないで遠くへ逃げる・ある場所まで無事に逃げる,


にげまどう,逃げ惑う,ワ行五段,自動詞,「砲火の下を逃げ惑う」,,,どこへ逃げてよいかわからずうろうろする・にげまよう,


にげまわる,逃げ回る,ラ行五段,他動詞,「国中を逃げまわる」,,,捕まらないようにあちこち逃げる,


にげる,逃げる,ガ行下一段,自動詞,「犯人は盗難車で逃げたらしい」「一目散に逃げる」「ライオンが檻から逃げる」「命からがら逃げる」「厄介な仕事から逃げる」「逃げないで真っ向から勝負する」「先行したままゴールまで逃げる」「腰が逃げている」「熱が逃げる」「土鍋は冷めにくい上に風味も逃げない」,相互「にがす」,,捕まらないように追ってくるものの力の及ばないところに身を置く、自由のきかないところや危険から抜け出して去る、面倒なこと嫌なことから積極的に遠ざかろうとする・直面するのを回避する、運動競技で首位を行く者が後続する者に追いつかれないで勝つ、体が望ましい構えから後方へ引いた状態になる・ひける、室内や容器の中の気体や味などがそのまま保たれないで外へ出てしまう,



【にこ】

にごす,濁す,サ行五段,他動詞,「水を濁す」「口を濁す」,相互「にごる」,,濁るようにする・濁らせる、言葉などをあいまいにする・ごまかす,


にこぼれる,煮零れる,ラ行下一段,自動詞,「煮こぼれないよう火を弱める」,,,煮立って汁などが鍋からあふれる,


にこむ,煮込む,マ行五段,他動詞,「肉や野菜をふんだんに煮込む」「とろ火で煮込む」,,,いろいろな材料を混ぜて煮る、時間をかけて煮る,


にごらす,濁らす,サ行五段,他動詞,「水を濁らす」「口を濁らす」,相互「にごる」,,濁るようにする・濁す、言葉をあいまいにする・ごまかす,


にごる,濁る,ラ行五段,自動詞,「水が濁る」「煙で空気が濁る」「濁った声」「欲望で濁った心」「この字は濁って読む」,相互「にごす・にごらす」,対語「すむ」,液体や気体などに他の物質が混じりこんで透明でなくなる、色や音声などが鮮明でなくなる、精神などが健全でなくなる・けがれる、濁音になる・濁点を打つ,



【にし】

にしする,西する,サ行変格活用,自動詞,「西すること二日で至る」,,,西に向かって行く,


にじみでる,滲み出る,ダ行下一段,自動詞,「汗がにじみ出る」「生活のにじみ出ている手」,,,水などがじわじわとしみて出る、性格などが自然に現れ出る。「しみでる」と同字,


にじむ,滲む,マ行五段,自動詞,「包帯に血がにじむ」「紙の文字がにじむ」「目に涙がにじむ」,,,液体が物にしみて広がる、液体がうっすらと出てくる。「しむ」と同字,


にしめる,煮染める,マ行下一段,他動詞,「こんにゃくを煮染める」「煮染めたような手ぬぐい」,,,食物をよく煮て煮汁の味をしみ込ませる・また醤油がしみ込んだような色になる,


にじりよる,躙り寄る,ラ行五段,自動詞,「火鉢のそばににじり寄る」「にじり寄って耳打ちする」,,,座ったままじりじりと膝で進み寄る,


にじる,躙る,ラ行五段,自動詞,「にじって近くへ寄る」「タバコの火をにじって消す」,,,座ったまま少しずつ膝を使って進む、押しつけてすり動かす,

にせる,似せる,サ行下一段,自動詞,「実物に似せる」,相互「にる」,,似るようにする・まねる,



【にた】

にだす,煮出す,サ行五段,他動詞,「鶏ガラを煮出してスープをとる」「早めに大豆を煮だす」,,,食物を煮てその旨味を汁に出す、煮始める,


にたたす,煮立たす,サ行五段,他動詞,「煮立たしてから具を入れる」,相互「にたつ」,,煮立てる,


にたつ,煮立つ,タ行五段,他動詞,「煮立ったら差し水をする」,相互「にたたす・にたてる」,,煮えて沸騰する・煮え立つ,


にたつく,にたつく,カ行五段,自動詞,「いやらしくニタつく」,,,にたにた笑う・にたにたする,


にたてる,煮立てる,タ行下一段,他動詞,「湯をグラグラと煮立てる」,相互「にたつ」,,十分に煮え立たせる・煮立たす,



【にち】

にちゃつく,にちゃつく,カ行五段,自動詞,「パイプがヤニでニチャつく」,,,ねばねばする・にちゃにゃする,



【につ】

につく,似付く,カ行五段,自動詞,「似ても似つかない」「遅刻づらは君に似つかない」,,,よく似ている、よく似合う・よく調和する,


につける,煮付ける,カ行下一段,他動詞,「鯖を煮付ける」,,,野菜や魚肉などを調味した汁が十分しみ込むまでよく煮る,


につまる,煮詰まる,ラ行五段,自動詞,「汁が煮詰まる」「問題が煮詰まってきた」,相互「につめる」,,煮えて水分がなくなる、討議や検討が十分になされて結論が出る段階に近づく,


につめる,煮詰める,マ行下一段,他動詞,「煮詰めてとろりとさせる」「計画を煮詰める」,相互「につまる」,,煮て水分を少なくする、討議や検討を十分に重ねて結論を出す,



【にな】

になう,担う(荷う),ワ行五段,他動詞,「十字架を担う」「責任の一端を担う」「地球の未来を担う」「衆望を担う」,,,物を肩に支え持って運ぶ・かつぐ、ある物事を支え推し進める・また自分の責任として身に引き受ける・負担する,



【にふ】

にぶる,鈍る,ラ行五段,自動詞,「刃が鈍る」「勘が鈍る」「動きが鈍る」「腕が鈍る」,,,鈍くなる、力や勢いなどが弱まる・衰える,



【にや】

にやける,若気る,カ行下一段,自動詞,「にやけたやつ」,,,男が変にめかしこんだり色っぽい様子をしたりする,


にやつく,にやつく,カ行五段,自動詞,「ニヤつかないでぴりっとしろ」,にやにや笑う・にやにやする,



【にら】

にらみあう,睨み合う,ワ行五段,他動詞,「土俵上でにらみ合う」「両軍が川を挟んでにらみ合う」,,,互いに相手をにらむ、互いに相手の動きを窺いながら向かい合う,


にらみあわせる,睨み合わせる,サ行下一段,他動詞,「予算とにらみ合わせて計画を立てる」,,,互いににらむ・またあれとこれとを比較して考え合わせる,


にらみかえす,睨み返す,サ行五段,他動詞,「負けずに相手をにらみ返す」,,,相手からにらまれた際にこちらからもにらみつける,


にらみすえる,睨み据える,ア行下一段,他動詞,「じっとにらみ据えて一歩もひかない」,,,視線を動かさないで強くにらむ,


にらみつける,睨み付ける,カ行下一段,他動詞,「野次った聴衆をにらみつける」,,,激しくにらむ・じっとにらむ,


にらむ,睨む,マ行五段,他動詞,「じろりとにらむ」「局面をにらむ」「情勢をにらむ」「怪しいとにらむ」「共犯者がいるとにらんだ」「ボスににらまれたらおしまいだ」「彼の発言は明らかに総選挙をにらんだものだ」,,,目をいからしてじっと見る・鋭い目つきで見る、精神を集中し視線を動かさずに見つめる・事態を注意してよく見る、見当や目星をつける、(「にらまれる」の形で)注意を要する人物好ましくない人物として目をつける、前もって考慮に入れる・計算に入れる,



【にる】

にる,似る,ナ行上一段,自動詞,「双子のように似ている」「意味の似た言葉」「親に似てそそっかしい」「外見に似ずたくましい」,相互「にせる」,,物の形が見た目に同じようである、性質や状態などがほとんど同じである、(「〜に似ず〜だ」の形で)それから受ける印象のとおりであろうと判断されるのとは実際には違って〜である,

にる,煮る,ナ行上一段,他動詞,「強火で煮る」「魚を甘辛く煮る」,,,水などの中に食物を入れ火にかけて熱を通す,



【にん】

にんじる,任じる,ザ行上一段,他動詞,「特使に任じる」,,,「にんずる」の音変化,


にんずる,任ずる,サ行変格活用,他動詞,「大使に任ぜられる」「国政に任ずる」「芸術家をもって任じている」,,,官職を与える・その役に就かせる、自分の責任や任務とする、自分がその任務や責任を果たすことができるという自身を持つ・自任する,







【ぬい】

ぬいあげる,縫い上げる,ガ行下一段,他動詞,「徹夜で縫い上げる」「腰の部分を縫い上げる」,,,縫って仕上げる、縫い上げをする,


ぬいあわす,縫い合わす,サ行五段,他動詞,「前後の身頃を縫い合わす」,,,「ぬいあわせる」に同じ,


ぬいあわせる,縫い合わせる,サ行下一段,他動詞,「端切れを縫い縫わせて座布団を作る」,,,縫ってつなぎ合わせる,


ぬいかえす,縫い返す,サ行五段,他動詞,「洗い張りして縫い返す」「二、三針縫い返して留める」,,,「ぬいなおす」に同じ、縫い終わったとき糸が抜けないようにもとの方に縫う,


ぬいこむ,縫い込む,マ行五段,他動詞,「現金を服の裏に縫い込む」「五センチほど縫い込む」,,,中に何か他のものを入れて縫う・縫って中に入れ込む、布の大きすぎる分などを縫い代の中に入れ込んで縫う・また縫い代を大きくとって縫う,


ぬいつける,縫い付ける,カ行下一段,他動詞,「背番号を縫いつける」,,,縫って付着するようにする・縫ってくっつける,


ぬいとる,縫い取る,ラ行五段,他動詞,「裾に青海波を擢いとった訪問着」,,,縫い取りをする,


ぬいなおす,縫い直す,サ行五段,他動詞,「着物を子供用に縫い直す」,,,縫ってあるものをほどいて改めて縫う・縫い返す,



【ぬう】

ぬう,縫う,ワ行五段,他動詞,「裾のほつれを縫う」「カーテンを縫う」「五針も縫う怪我」「雑踏を縫って進む」「間隙を縫う」,,,糸を通した針を布地などの裏表に交互に刺して進める・またそのようにして布地などをつなぎ合わせたり衣服などを作ったりする、傷口を針と糸でとじ合わせる・縫合する、事物や人々の狭い間を抜けて進む,



【ぬか】

ぬかす,抜かす,サ行五段,他動詞,「順番を抜かす」「びっくりして腰を抜かす」「うつつを抜かす」,,,入れるべきものを入れない・うっかりして落とす・漏らす・また間を飛ばす、抜けるようにする・力などを失わせる,

ぬかす,吐かす(抜かす),サ行五段,他動詞,「てめえ何をぬかすか」,,,言う・しゃべるの意で相手を卑しめて言う語・いいやがる・ほざく,


ぬかずく,額突く(叩頭く),カ行五段,自動詞,「主の御前に額ずく」,,,ひたいを地につけて拝礼する・額が地につくほど丁寧にお辞儀をする,


ぬかる,抜かる,ラ行五段,自動詞,「敵は手強いぞ、抜かるなよ」,,,油断して失敗する,

ぬかる,泥濘る,ラ行五段,自動詞,「霜解けで道がぬかっている」,,,雨や雪解けなどで地面の土がどろどろになる・ぬかるむ,


ぬかるむ,泥濘む,マ行五段,自動詞,「ぬかるんで歩きにくい道」,,,「ぬかる」に同じ,



【ぬき】

ぬきあわせる,抜き合わせる,サ行下一段,他動詞,「敵味方が刀を抜き合せる」,,,互いに刀を抜いて向かい合う,


ぬぎかける,脱ぎ掛ける,カ行下一段,他動詞,「脱ぎかけたコートをまた着直す」,,,衣服を脱ぎ始める・途中まで脱ぐ,


ぬきかざす,抜き翳す,サ行五段,他動詞,「太刀を抜きかざす」,,,刀を抜いて頭上に振りかざす,


ぬきさる,抜き去る,ラ行五段,他動詞,「不安を抜き去る」「一気に先頭の走者を抜き去る」,,,完全に取り除く、追い抜いて先に行く,


ぬぎすてる,脱ぎ捨てる,タ行下一段,他動詞,「コートを脱ぎ捨てる」「旧弊を脱ぎ捨てる」,,,衣服や履物などを脱いでそのままにしておく、古い考え方や習慣などを捨て去る,


ぬきだす,抜き出す,サ行五段,他動詞,「財布からお金を抜き出す」「該当部分を抜き出す」,,,引き抜いて出す・取り出す、選び出す,


ぬきでる,抜き出る,ダ行下一段,自動詞,「頭一つ抜き出る」,,,他のものにまさって先に出る・際立って出る・抜きん出る,


ぬきとる,拭き取る,ラ行五段,他動詞,「トゲを抜きとる」「製品を抜き取って検査する」「拾った財布から現金を抜き取る」,,,引き抜いて取る、全体の中から一部を取り出す、中身を取り出して盗む,


ぬきはなつ,抜き放つ,タ行五段,他動詞,「鞘から太刀を抜き放つ」,,,刀などを勢いよく抜く・抜き放す,


ぬきんでる,抜きん出る,ダ行下一段,自動詞,「他に抜きん出た長身」「衆に抜きん出た才能」,,,ひときわ高く出る、ひときわすぐれる・秀でる,



【ぬく】

ぬく,抜く,カ行五段,他動詞,「刀を抜く」「歯を抜く」「トゲを抜く」「浮き袋の空気を抜く」「プールの水を抜く」「力を抜いて楽にする」「車中で財布を抜かれた」「積み荷を抜かれる」「書棚から読みたい本を抜く」「秀歌を抜いて詞華集を編む」「染みを抜く」「籍を抜く」「不良品を抜く」「サビを抜いた握り寿司」「仕事の手を抜く」「朝食を抜く」「先頭の走者を一気に抜く」「すでに師匠の芸を抜いている」「実力が群を抜いている」「山を抜いてトンネルを作る」「一、二塁間を抜くヒット」「ハート形に抜く」「紫紺の地に白く抜いた紋」「城を抜く」「堅塁を抜く」「襟を抜く」,相互「ぬける」,,中に入っているもの挟まっているもの刺さっているものを引っ張って取る、中に満ちていたり含まれていたりするものを外へ出す、中に入っている金品をこっそり盗み取る、多くのものの中から必要なものを選び取る・全体から一部分を取り出す、今まであったもの付いていたものを除き去る・不要のものとして取り除く、手順などを省く・またそれなしで済ませる・省略する、前にいる者や上位の者に追いつきさらにその先に出たりその上位になったりする、新聞報道などでスクープする・すっぱぬく、力などが他よりすぐれている・基準よりも上である、(「貫く」とも書く)突き通して向こう側へ出るようにする・一方から他方へ通じさせる・つらぬく、型にはめてある形として取り出す・またある部分だけ残して他の部分を染める、攻め落とす、和服の着かたで抜き衣紋にする、囲碁で相手の死んだ石を取る,

ぬく,抜く,カ行五段,他動詞,「難工事をやり抜く」「頑張り抜く」「ほとほと困り抜く」,,,補助動詞。そのことを最後までする・しとおす・またすっかり〜する・しきる,


ぬぐ,脱ぐ,ガ行五段,他動詞,「コートを脱ぐ」「靴を抜く」「兜を脱ぐ」「とうとう脱いだ清純派女優」,相互「ぬげる」,,身につけていたものを取り去る、裸になる,


ぬぐいさる,拭い去る,ラ行五段,他動詞,「靴の泥を拭い去る」「疑惑を拭い去る」,,,拭って汚れなどをすっかりとる、すっかり取り除く・消し去る,


ぬぐいとる,拭い取る,ラ行五段,他動詞,「油汚れを拭い取る」,,,拭いてきれいにとる・拭き取る,


ぬぐう,拭う,ワ行五段,他動詞,「汗を拭う」「涙を拭う」「汚名を拭う」「無責任の感を拭いきれない」,,,拭いてきれいにする、汚点などを除き去る・また消し去る,


ぬくまる,温まる,ラ行五段,自動詞,「風呂がぬくまる」「臨時収入で懐がぬくまる」,相互「ぬくめる」,,あたたまる・ぬくもる。「あたたまる」と同字,


ぬくめる,温める,マ行下一段,他動詞,「焚き火で体をぬくめる」,相互「ぬくまる・ぬくもる」,,あたたかくする・あたためる。「あたためる」と同字,


ぬくもる,温もる,ラ行五段,自動詞,「こたつでぬくもる」,相互「ぬくめる」,,あたたかくなる・あたたまる・ぬくまる,



【ぬけ】

ぬけあがる,抜け上がる,ラ行五段,自動詞,「抜け上がった白い肌」「額が抜け上がる」,,,抜け通る・透き通る、頭髪の生え際が抜けて上のほうへはげあがる,


ぬけおちる,抜け落ちる,ダ行上一段,自動詞,「髪の毛が抜け落ちる」「報告書で肝心の点が抜け落ちる」,,,生えていたり刺さっていたりしたものが取れて落ちる・また重みのかかっていた面などが下に落ちて抜ける、あるべきものが欠ける・欠落する,


ぬけかわる,抜け替わる,ラ行五段,自動詞,「乳歯が永久歯に抜け替わる」,,,抜けて新しいものと替わる・生え替わる,


ぬけだす,抜け出す(脱け出す),サ行五段,他動詞,「宴会を抜け出す」「混戦から抜け出す」「スランプから抜け出す」「毛髪が抜けだす」,相互「ぬけでる」,,こっそりその場を離れて外へ出る・抜け出る、競っているものの中から一つが抜けて先へ行く、好ましくない状態から離れ出る、抜け始める,


ぬけでる,抜け出る(脱け出る),タ行下一段,自動詞,「布団から抜け出る」」「会場から抜け出る」「群衆の中で一人抜け出た大男」「抜け出た才能の持ち主」,相互「ぬけだす」,,抜けて出る・外へ出る、その場こらこっそり外へ出る・抜け出す、他のものよりも高く突き出る、他に比べてひときわすぐれる,


ぬける,抜ける,カ行下一段,自動詞,「歯が抜ける」「栓が抜ける」「髪の毛が抜ける」「タイヤの空気が抜ける」「気の抜けたビール」「臭みが抜ける」「怠け癖が抜けない」「疲れが抜ける」「腰が抜ける」「名簿から名前が抜けている」「主語が抜けている」「座敷を抜ける」「組合を抜ける」「仕事を抜けて人に会いに行く」「危ないところを無事に抜ける」「最悪の状況から抜ける」「打球が右中間を抜ける」「トンネルを抜ける」「あの人はどこか抜けている」「間の抜けた話」「抜けるような青空」「抜けるように白い肌」,相互「ぬく」,,中にはまっていたものや付いていたものが離れて取れる、中に満ちていたり含まれたりしていたものが外へ出る、ある傾向や習慣や癖や力などがなくなる、本来あるべきもの必要なものが漏れたり欠けたりしている、(「脱ける」とも書く)それまでいた場所や属していた組織や仲間から離れる・しばらくの間だけ自分の部署を離れる・ある場所や状況から逃れ出る・脱する・言い繕って責任を免れる言い逃れる、そのところを通って向こう側へ出る・一方の側から他方の側へ通って出る・通り抜ける、(多く「ぬけた」「ぬけている」の形で)知恵が十分に働かない・気が利かずぼんやりしている・足りない、(「ぬけるような」「ぬけるように」の形で)隔てがなくなりどこまでも続いている・透き通っている,


ぬげる,脱げる,ガ行下一段,自動詞,「靴が脱げる」,相互「ぬぐ」,,身につけているものが取れて離れる,



【ぬす】

ぬすみだす,盗み出す,サ行五段,他動詞,「蔵から宝物を盗み出す」,,,盗んで持ち出す,


ぬすみとる,盗み取る,ラ行五段,他動詞,「金を盗み取る」「芸を盗み取る」,,,盗んで自分のものとする,


ぬすみみる,盗み見る,マ行上一段,他動詞,「物陰から盗み見る」,,,人に気づかれないようにこっそり見る,


ぬすむ,盗む(偸む),マ行五段,他動詞,「金品を盗む」「他人の論文を盗む」「人目を盗んで会う」「暇を盗んで読書する」「二塁を盗む」,,,密かに他人の物を取って自分のものにする、他人の技や芸や考えなどを密かにまた無断でまねる、人に気づかれないように何かをする、わずかの時間をやりくりして何かをする、野球で盗塁をする,



【ぬた】

ぬたくる,ぬたくる,ラ行五段,自動詞,「蛇がぬたくる」「クレヨンをぬたくる」,,,体をくねらせて這う・のたくる、筆などで塗りまくる・また下手な字や絵を書きつける,



【ぬめ】

ぬめる,滑る,ラ行五段,自動詞,「ウナギがぬめる」,,,ぬるぬるしてすべる・なめらかですべる。「すべる」と同字,



【ぬら】

ぬらす,濡らす,サ行五段,他動詞,「涙で頬を濡らす」,相互「ぬれる」,,濡れた状態にする,


ぬらつく,ぬらつく,カ行五段,自動詞,「油仕事で手がぬらつく」,,,ぬらぬらする・ぬめぬめする,


ぬりあげる,塗り上げる,ガ行下一段,他動詞,「壁を塗り上げる」,,,すっかり塗り終える・全部塗って仕上げる,


ぬりかえる,塗り替える,ア行下一段,他動詞,「外壁を塗り替える」「勢力図を塗り替える」「日本記録を塗り替える」,,,前に塗ってある上に改めて塗る・塗り直す、前とはすっかり違ったものにする・一新する・また記録を更新する,


ぬりかくす,塗り隠す,サ行五段,他動詞,「壁の落書きを塗り隠す」「欠損を塗り隠す」「身内の恥を塗り隠す」,,,上から塗って見えないようにする、失敗など都合の悪いことを人に知られないようにする,


ぬりかためる,塗り固める,マ行下一段,他動詞,「漆で塗り固める」,,,塗ってしっかり固まらせる,


ぬりけす,抜け消す,サ行五段,他動詞,「塀の落書きを塗り消す」,,,あるものの上に塗ってもとのものが見えないようにする,


ぬりこくる,塗りこくる,ラ行五段,他動詞,「絵の具を塗りこくる」,,,むやみに塗りつける・塗りたくる,


ぬりこむ,塗り込む(塗り籠む),マ行五段,他動詞,「軟膏を塗り込む」,相互「ぬりこめる」,,隙間なくしっかりと塗る,


ぬりこめる,塗り込める(塗り籠める),マ行下一段,他動詞,「壁に経文を塗り込める」,相互「ぬりこむ」,,外側から見えないように上から塗り固める・塗って隙間をなくす,


ぬりたくる,塗りたくる,ラ行五段,他動詞,「口紅を塗りたくる」,,,むやみやたらに塗る・ごてごてと塗る,


ぬりたてる,塗り立てる,タ行下一段,自動詞,「美しく塗り立てた山門」「顔を真っ白に塗り立てる」,,,十分に塗る・綺麗に塗って飾る、やたらに厚化粧をする,


ぬりつける,塗り付ける,カ行下一段,他動詞,「髪に油を塗りつける」「罪を人に塗りつける」,,,あるものを塗ってつける、自分の罪や責任を他人に負わせる。なすりつける,


ぬりつぶす,塗り潰す,サ行五段,他動詞,「バックを黒く塗り潰す」「真相を塗り潰す」,,,隙間のないようにびっしりと一面に塗る、物事を覆いつくす,



【ぬる】

ぬる,塗る,ラ行五段,他動詞,「患部に薬を塗る」「パンにジャムを塗る」「壁を塗る」「白くゴテゴテ塗る」「人の顔に泥を塗る」,,,物の表面に塗料や液状のものなどをこするようにしてつける、壁土や漆喰などをこすってつけて壁や塀などをつくりあげる、おしろいをつけて厚化粧をする、自分の罪や責任を他人に負わせる。「塗れる」は「まみれる」と同字,


ぬるむ,温む(微温む),マ行五段,自動詞,「水温む季節」「お茶が温む」,相互「ぬるめる」,,少しあたたかくなる、熱い湯などが少しさめる・ぬるくなる,


ぬるめる,温める微温めむ,マ行下一段,他動詞,「水を加えて温める」,相互「ぬるむ」,,湯などの温度を下げる・ぬるくする,


ぬれかかる,濡れ掛かる,ラ行五段,自動詞,「濡れかかったところに出迎えが来た」,,,濡れ始める・また濡れそうになる,


ぬれそぼつ,濡れそぼつ,タ行五段,自動詞,「春雨に濡れそぼちながら歩く」,,,濡れてびしょびしょになる,


ぬれとおる,濡れ透る,ラ行五段,自動詞,「下着まで濡れ透る」,,,雨や水などが中までしみとおる,


ぬれる,濡れる,ラ行下一段,自動詞,「雨に濡れる」「濡れた瞳」「しっぽり濡れる」,相互「ぬらす」,,表面に水などがつく・また水がかかったり水に浸かったりしてしみ込む、男女が情を通じる・情事を行なう,







【ねい】

ねいる,寝入る,ラ行五段,自動詞,「床に入るやすぐに寝入る」「ぐっすり寝入っている」,,,眠りに入る、よく寝る・熟睡する,



【ねか】

ねがいあげる,願い上げる,他動詞,「格別のご配慮を賜りますよう願い上げます」,,,うやうやしくお願いする。多く手紙文などで用いる,


ねがいでる,願い出る,ダ行下一段,他動詞,「早退を願い出る」,,,願いを申し出る・また願書を提出する,


ねがう,願う,ワ行五段,他動詞,「神前で合格を願う」「成功を心から願う」「手伝いを願う」「ご援助を願う」「国有林の払い下げを願う」「お安く願っております」,,,神仏に希望の実現することを祈る・祈願する・願をかける、望みが叶えように請い求める、こうして欲しいことを人に頼む・助力や配慮を求める、公の機関に希望することを申請する・請願する、商店で品物を客に買ってもらう,

ねがう,願う,ワ行五段,他動詞,「ぜひともお越し願います」「ぜひ出席願いたい」,,,補助動詞。「〜していただく」などの意,


ねがえる,寝返る,ラ行五段,自動詞,「寝返った拍子に首の筋を違える」「反対派に寝返る」,,,寝たまま体の向きを変える、味方を裏切って敵方につく,


ねかしつける,寝かし付ける,カ行下一段,他動詞,「泣く子をあやして寝かしつける」,,,寝つくようにする・とくに子どもなどを眠らせる,


ねかす,寝かす,サ行五段,他動詞,「赤ん坊を寝かす」「患者をベッドに寝かす」「ロッカーを寝かして運び込む」「商品を倉庫に寝かしておく」「味噌を寝かす」「ワインを寝かす」,相互「ねる」,,眠りにつかせる・寝つくようにする、体を横たえさせる、縦のものを横にする・横に倒す、品物や金銭などを活用せずに手元にとどめておく、発酵や醸成させるために一定の温度でしばらくそのままにしておく,


ねかせる,寝かせる,サ行下一段,他動詞,「起きるまで寝かせておこう」「パンの生地を寝かせる」,相互「ねる」,,「ねかす」に同じ,



【ねき】

ねぎらう,労う(犒う),ワ行五段,他動詞,「従業員の労をねぎらう」,,,苦労や骨折りに感謝しいたわる。現代では同等または下の人に対して用いる,


ねぎる,値切る(直切る),ラ行五段,他動詞,「傷物を値切って買う」,,,値段を安くさせる・まけさせる,



【ねく】

ねくさる,寝腐る,ラ行五段,自動詞,「もう昼だ。いつまで寝腐る」,,,だらしなくいつまでも寝る・他人がだらだらと寝ているのをののしっていう語,


ねくたれる,寝腐れる,ラ行下一段,自動詞,「寝くたれた着物を直す」,,,寝乱れてしどけない姿になる・寝たために髪や着物などが乱れる,


ねぐる,ねぐる,ラ行五段,他動詞,「細部の説明をネグる」,,,無視する。「ネグレクト」を略して動詞化したもの,



【ねこ】

ねこむ,寝込む,マ行五段,自動詞,「寝込んでいて地震に気づかない」「風邪で寝込む」,,,ぐっすりと寝入る・熟睡する、病気で床につく,


ねころがる,寝転がる,ラ行五段,自動詞,「畳に寝転ばって新聞を読む」,,,「ねころぶ」に同じ,


ねころぶ,寝転ぶ,バ行五段,自動詞,「芝生に寝転んで空を見る」,,,ごろりと体を横にする・無造作に横になる・ねころがる,



【ねさ】

ねざす,根差す,サ行五段,自動詞,「地中深く根ざした松」「環境保護の運動が根ざした」「地元に根ざした企業」,,,植物が土の中に根を伸ばす・ねつく、物事が定着する、そこに基盤を置く・また原因となる・基づく,



【ねし】

ねじあける,捩じ開ける(捻じ開ける),カ行下一段,他動詞,「ふたをねじ開ける」,,,ねじつて無理に開ける・こじ開ける,


ねじあげる,捩じ上げる(捻じ上げる),カ行下一段,他動詞,「相手の腕をねじ上げる」,,,ねじって上へあげる・ねじりあげる,


ねじきる,捩じ切る(捻じ切る),ラ行五段,他動詞,「針金をねじ切る」,,,強くねじって切断する,


ねじくる,捩じくる(捻じくる),ラ行五段,他動詞,「体をねじくる」,,,ねじって回す・ねじる,


ねじくれる,捩じくれる(捻じくれる・拗じくれる),ラ行五段,他動詞,「ねじくれた松の幹」「ねじくれた性格」,,,ねじれて曲がる・曲がりくねる、ひねくれる。「捩」はひねる・もじる・よじる、「捻」はひねる・よる、「拗」はねじける・ねじまがる・すねる・ひねくれる・しつこい意,


ねじける,拗ける,カ行下一段,自動詞,「ねじけた木の幹」「心のねじけた人」,,,ねじれゆがむ・曲がりくねる、性質がひねくれる,


ねじこむ,捩じ込む(捻じ込む),他動詞,「ボトルをねじ込む」「ポケットへねじ込む」「役所にねじ込む」「子どものケンカで親がねじ込んできた」,,,ねじって中へ入れる、狭いところなどへ無理やり押し入れる・強引に押し込む、相手の失敗や失言などをなじり責める・また押しかけて抗議をする,


ねしずまる,寝静まる,ラ行五段,自動詞,「街が寝静まる」,,,夜が更け人々が皆寝てしまってあたりがしんと静かになる,


ねじふせる,捩じ伏せる(捻じ伏せる),サ行下一段,他動詞,「暴漢をねじ伏せる」「理屈でねじ伏せる」,,,相手の腕をねじって倒し押さえつける、強引に相手を屈伏させる,


ねじまげる,捩じ曲げる(捻じ曲げる),ラ行五段,他動詞,「鉄をもねじ曲げる怪力」「事実をねじ曲げた報道」,,,ねじって曲げる、故意にゆがめる,

ねじむける,捩じ向ける(捻じ向ける),カ行下一段,他動詞,「無理に体をねじ向ける」,,,ねじってある方向に向かせる,


ねじる,捩じる(捻じる・拗じる),ラ行五段,他動詞,「針金をねじる」「腕をねじる」「水道の栓をねじる」「足首をねじる」,,,細長いものの両端に力を加えて互いに逆の方向に回す・また一端を固定して他の一端を無理に回す・ひねる、体の筋を違える・捻挫する。「捩」はひねる・もじる・よじる、「捻」はひねる・よる、「拗」はねじける・ねじまがる・すねる・ひねくれる・しつこい意。「捩じる」は「よじる」と同字,


ねじれる,捩じれる(捻じれる・拗じれる),ラ行五段,他動詞,「コードがねじれる」「性根がねじれている」,,,くねり曲がる・ねじられた状態になる、素直でなくなる・ひねくれる。「捩」はひねる・もじる・よじる、「捻」はひねる・よる、「拗」はねじける・ねじまがる・すねる・ひねくれる・しつこい意。「捩じれる」は「よじれる」と同字,



【ねす】

ねすぎる,寝過ぎる,ガ行上一段,自動詞,「寝すぎて頭がぼんやりする」「寝すぎて列車に遅れる」,,,いつもより時間を長く寝てしまう、「寝過ごす」に同じ,


ねすごす,寝過ごす,サ行五段,自動詞,「寝過ごして遅刻する」,,,起きる予定の時刻が過ぎても寝ている,



【ねせ】

ねせつける,寝せ付ける,カ行下一段,他動詞,「むずかる子を寝せつける」,,,「ねかしつける」に同じ,


ねせる,寝せる,サ行下一段,他動詞,「赤ん坊を寝せる」,相互「ねる」,,寝るようにする・寝かす,



【ねそ】

ねそびれる,寝そびれる,ラ行下一段,自動詞,「長電話のせいで寝そびれてしまった」,,,寝る時機を失って眠れなくなる・寝そこなう,


ねそべる,寝そべる,ラ行五段,自動詞,「床に寝そべる」,,,横になったり腹ばいになったりしてゆったりと体を伸ばす,



【ねた】

ねたむ,妬む(嫉む),マ行五段,他動詞,「同僚の昇進を妬む」,,,他人が自分よりすぐれている状態をうらやましく思って憎む・ねたましく思う・そねむ。「妬」はねたむ・そねむ・やく・やきもちを焼く・他の男女の仲をにくむ・また他人のよいところをうらやみ憎む、「嫉」はねたむ・そねむ・やく・またねたみ・そねみの意,

ねだる,強請る,ラ行五段,他動詞,「小遣いをねだる」「おもちゃをねだる」,,,甘えたり無理に頼んだりして欲しいものを請い求める・せがむ・せびる,



【ねち】

ねちがえる,寝違える,ア行下一段,他動詞,「肩の筋を寝違える」,,,睡眠時の姿勢が悪くて首などの筋を痛める,



【ねつ】

ねつく,寝付く,カ行五段,自動詞,「床に入るとすぐに寝つく」「過労がもとで寝つく」,,,眠りにつく・寝入る、病気になって床につく,


ねづく,根付く,カ行五段,自動詞,「挿し木が根づく」「民主主義が根づく」,,,植えつけたくさきが根を張って発育する、新しい物事が定着する,


ねっする,熱する,サ行変格活用,他動詞,「熱した砂浜」「フラスコを熱する」「議論が熱する」「熱しやすく冷めやすい性格」,,,熱が生じる・熱くなる、熱を加える・熱くする、物事に熱中してのぼせあがる,



【ねと】

ねとつく,ねとつく,カ行五段,自動詞,「脂汗で手のひらがねとつく」,,,ねばねばしてくっつく状態になる,


ねとぼける,寝惚ける,カ行下一段,自動詞,「何を寝とぼけたことを言っているんだ」,,,「ねぼける」に同じ。「ねぼける」と同字,


ねとる,寝取る,ラ行五段,自動詞,「妻を寝取られる」,,,他人の配偶者や愛人と情を通じて自分のものとする,



【ねは】

ねばつく,粘つく,カ行五段,自動詞,「口の中が粘つく」,,,粘って物にくっつく・ねばねばする,


ねばりつく,粘り着く,カ行五段,自動詞,「飯粒が手に粘りつく」,,,粘って物にくっつく・粘着する,


ねばりぬく,粘り抜く,カ行五段,自動詞,「要求貫徹まで粘り抜く」,,,根気強くどこまでもやりとおす,


ねばる,粘る,ラ行五段,自動詞,「小麦粉を粘るまでこねる」「粘って勝利をものにする」「喫茶店で半日粘る」,,,柔らかでよく物にくっつきまたよく伸びてちぎれにくい状態にある、長時間根気強く頑張る,



【ねふ】

ねぶる,舐る,ラ行五段,他動詞,「子どもに飴玉をねぶらせる」,,,舌先で物をなめる・しゃぶる,



【ねほ】

ねぼける,寝惚ける「起き抜けの寝ぼけた顔」「寝ぼけて夜中に起き上がる」「今頃何を寝ぼけたことを言うんだ」「寝ぼけた色の壁紙」,,,目が覚めたばかりでまだ頭がよく働かずぼんやりしている、眠ったままの状態で起き上がって無意識におかしな言動をする、わけのわからない言動をする・分別のないことを言う、色がぼけてはっきりしなくなる。「ねとぼける」と同字,



【ねみ】

ねみだれる,寝乱れる,ラ行下一段,ラ行下一段,自動詞,「寝乱れた髪を整える」,,,衣服や髪が寝たために乱れる,



【ねむ】

ねむらす,眠らす(睡らす),サ行五段,他動詞,「好きなだけ眠らしてやろう」,,,「ねむらせる」に同じ,


ねむらせる,眠らせる(睡らせる),サ行下一段,他動詞,「子守唄を歌って眠らせる」「邪魔者は眠らせよう」,,,眠りにつかせる・眠るようにする、殺すことを俗にいう語,


ねむりこける,眠りこける,カ行下一段,自動詞,「正体もなく眠りこける」,,,ぐっすりと眠り続ける,


ねむりこむ,眠り込む,マ行五段,自動詞,「疲れていつの間にか眠り込む」,,,よく寝入る・ぐっすり眠る,


ねむる,眠る(睡る),ラ行五段,自動詞,「すやすやと眠る」「草木も眠る丑三つ時」「地下に眠る資源」「草葉の陰で眠っている」,,,心身の動きが一時的に低下し目を閉じて無意識の状態になる、一時的に活動をやめた状態になる・利用されない状態のままである、死ぬ・永眠する,



【ねら】

ねらいすます,狙い澄ます,サ行五段,他動詞,「狙いすました一撃」,,,しっかりと狙いを定める,


ねらう,狙う,ワ行五段,他動詞,「銃で鴨を狙う」「外角低めを狙って投げる」「スキを狙う」「命を狙う」「始めから優勝を狙う」「若い女性を狙った企画」,,,目標に命中させようとして弓や鉄砲なとを構える・照準を定める・また矢や弾などを目標物に命中させようとする、あるものを手に入れようとしたり遂行しようとしたりしてその機会を窺う、ある事柄を目標に置く・それを目標として目指す,



【ねり】

ねりあげる,練り上げる(煉り上げる),ガ行下一段,他動詞,「よく練り上げた羊羹」「演説原稿を練り上げる」,,,十分こねて仕上げる、計画や文章などを何度も直して立派なものに仕上げる,


ねりあるく,練り歩く,カ行五段,他動詞,「山車が町を練り歩く」,,,行列してゆっくりと歩く・調子をそろえて静かに歩く,


ねりあわせる,練り合わせる(煉り合わせる),「練り合わせて膏薬を作る」,,,二種以上のものをこねてまぜ一つのものにする,


ねりなおす,練り直す,サ行五段,他動詞,「餡を練り直す」「案を練り直す」,,,一度練ったものをもう一度煉る、計画や構想などを再検討する,


ねりゆく,練り行く,カ行五段,自動詞,「祭りの行列が練り行く」,,,静かに歩いて行く・また行列を整えて行く,



【ねる】

ねる,練る(煉る),ラ行五段,他動詞,「餡を練る」「のりを練る」「粘土を練る」「練った絹」「皮を練る」「計画を練る」「文章を練る」「技を練る」「腕を練る」「楽隊が町を練っていく」「神輿が練る」,,,熱を加えてムラのないようにこね固める・またこね混ぜて粘りけが出るようにする、生絹を灰汁などで煮てしなやかにする・皮類をなめす・なめし革にする、さらによいものにするために内容を検討したり手を加えたりする、学問や技芸などを鍛え磨く・修養や経験などを積む・練磨する、そろそろと行く・また行列を整えてゆっくり進む・行きつ戻りつしながら進む,

ねる,練る(錬る),ラ行五段,他動詞,「鉄を錬る」「刀を錬る」,,,金属に焼きを入れて硬質なものに鍛える,

ねる,寝る(寐る),ナ行下一段,自動詞,「ぐっすり寝た」「寝る間も惜しんで働く」「風邪で二、三日寝ていた」「寝ながら本を読む」「大の字に寝る」「髪の毛が寝る」「活字が寝ている」「女と寝る」「暖冬で冬物が寝ている」,,,眠りにつく・寝床に入る・睡眠をとる・眠る、病気で床につく・寝込む、体を横たえる・またそのような状態で休む、本来立っているもの縦のものが横になる、共寝をする・同衾する、商品が売れずに残っている・また資金が動かない状態にある,

ねれる,練れる,ラ行下一段,自動詞,「小麦粉がよく練れる」「練れた文章」「長年の苦労で人間が練れている」,,,練られてちょうどよい具合になる、内容の検討や字句の修正などが十分になされている、経験や修養を積んで人格が円満になる・人柄が円熟する,



【ねん】

ねんじる,念じる,ザ行上一段,他動詞,「合格を念じる」,,,「ねんずる」の音変化,


ねんずる,念ずる,サ行変格活用,他動詞,「成功を念ずる」「如来の済世を念ずる」「弥陀の名号を念ずる」,,,物事の成就などを強く願う、心の中で神仏に祈る・また経文や名号などを心の中で唱える,



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