概要
もう二度と、後宮のドロドロには巻き込まれたくないんですけど⁉︎
おデブな体型と騙されやすい性格から、中級妃にもかかわらず「白豚妃」と見下されていた珠麗(じゅれい)は、ある事件で濡れ衣を着せられ、後宮を追放されてしまう。
身一つで花街、貧民窟をさすらった彼女は、その逞しさでなんとか生き延びたものの、すっかり擦れた性格に。
それでも仲間を得て、貧民窟でそれなりに楽しく過ごしていた彼女だが、ある日、後宮継承のための強制収容に巻き込まれて、今度は女官・兼最下級妃候補として後宮に舞い戻ってきてしまった。
二度と後宮の敷居を跨がないことを条件に死刑を免れたのに、後宮にいることがばれたら、今度こそ処刑されてしまう――。
慌てて後宮を逃げ出そうとする珠麗だが、周囲は彼女の正体に気付かない。
なぜなら、ハードな生活のせいですっかり可愛げを失った珠麗は、同時に脂肪も失って、
身一つで花街、貧民窟をさすらった彼女は、その逞しさでなんとか生き延びたものの、すっかり擦れた性格に。
それでも仲間を得て、貧民窟でそれなりに楽しく過ごしていた彼女だが、ある日、後宮継承のための強制収容に巻き込まれて、今度は女官・兼最下級妃候補として後宮に舞い戻ってきてしまった。
二度と後宮の敷居を跨がないことを条件に死刑を免れたのに、後宮にいることがばれたら、今度こそ処刑されてしまう――。
慌てて後宮を逃げ出そうとする珠麗だが、周囲は彼女の正体に気付かない。
なぜなら、ハードな生活のせいですっかり可愛げを失った珠麗は、同時に脂肪も失って、
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!捲土重来! 絶妙な勘違いが痛快で笑顔になれる、中華後宮物語!
中華後宮ものというと、往々にして女性陣のつばぜり合いというか、なかなかに重たい権謀術数が巡らされているものだ。
しかし、この物語には笑顔が満ちている。
やりとりをよく見れば、もちろん政争のそれがあるし、起きていることは恐ろしくもある。
けれど、主人公がその場にいるだけで、じつに読者は楽しい気分になれるのだ。
それは勘違いだったり、あるいは主人公の意志が裏目に出てのものなのだが、それがすべてよい方向に向かう。
思わず笑ってしまうぐらいに、コミカルな行き違いは、本当に楽しくて仕方がない。
話は明朗でわかりやすく、終わり方は気持ちがいい。
きっと愉快な気分になれること請け合いの物語、最初だ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!クライマックス目前! 中華風後宮ファンタジー
もっと早くに知ってもっと宣伝したかった。
小野不由美さんの『十二国記』が道を拓き、酒見賢一さんの『後宮小説』(アニメ化タイトル『雲のように風のように』)や雪乃紗衣さんの『彩雲国物語』で
「中華風のファンタジーもイケるじゃないか!」
と読み手も書き手も気づいた(笑)このジャンル。
とはいえ。東洋史由来の設定や登場人物の名前や国名の取り扱いには、相応の『バランス感覚』が必要になる。凝りすぎれば難解になり、適当にすれば世界観がうすっぺらくなる。たとえば教科書にのってる『山月記』。あんなに難しい漢語が出てくるのに楽しく読めて読後感がいいのは、漢文のエッセンスが必要十分かつ最低限に絞られてい…続きを読む