楽しい楽しい林間学校編

第33話 林間学校・・・なんて甘美な響きなんだ

試験返却も終わり、通常授業に戻った俺たちは5時限授業というラスボスを撃破し、次のHRまでの休憩時間となっていた。

にしても、通常授業ってなんでこんな疲れるんだろうな。マジで眠いわ。教科書通りのことしかしないなら、「教科書家で呼んどいてね、分からないとこあったら質問来て。以上。」これで終わりでいいと思うんだけど・・・

すると、何やら楽しそうな顔をした賢治がこっちへ来た。何企んでるんだよ・・・それか、エッチなことでも考えてたのか?


「中間試験も終わった事だしさ、パァーっとカラオケでも行こうぜ!」

「なんだ、そういう事か。でも俺ら歌えさせて貰えないぞ?」

「それなら、あおいさんも誘えばいいじゃん。」

「それならいいかもな・・・じゃあ、ボーリングにでも今度行くか。」

「おい、カラオケどうした!?でも、ボーリング行くならスポッチャだな。」

「へぇへぇ分かりやした。ほら、先生来たから帰った帰った。」


HR・・・それはいつもならくだらない時間で、寝てられる。まして今のような6時限目にまるまる授業1つ分つかうロングホームルームなど、以ての外だ。

だが、今回は違う!!今回のHR・・・これは重要だ。なぜなら、


「んじゃ、林間学校の班決めるぞ〜。んじゃ、クジ引いてくれ〜。」


そう!何を隠そう林間学校の班を決めるからだ!!

林間学校の班というのは何かと言うと、「自由行動時や、移動する時に近くに入れるという特権をお互いに持つ。」という事。つまり、ここでももか賢治と一緒になんなきゃ俺は色々死す訳だ。あぁ。神よ。


「んじゃ、次。大伴引いて〜」

「あいよ・・・これか?これか?いや、これだ!」


あいつが引いたのは・・・


「何班だった?」

「2班だったぞ。」

「んじゃ、俺も次だし引いてくるわ。」


というわけで、俺のターン・・・ドロー!!


としようとしたが、先生がそのクジを引かせてくれない。え?どゆこと?地味にビニール袋の裏から思いっきりクジを掴むのやめてもらっていいすか?っていうか顔怖いんですけど。


「はぁ・・・じゃあ、これで。」


って、なんでまた引かせてくれないんだよ!どんな嫌がらせ!?俺いじめられてる?さすがに訴えるぞ!!


「と言うわけで、先生が笑顔になったのを引いてきた・・・」

「で、結局何班だったわけ?」

「あっ、そういやそうだな・・・えーっと・・・」


そこに写ったのは・・・


「おっ!2班じゃん!!」

「マジか。話し相手いて良かったわ。」

「いや、拓馬の場合は話し相手がいないんじゃなくて、話しかけないだけだからな。お前、割とコミュ力あるし。」

「あ、マジ?照れるなぁ。」


「つぎ、栗原引いて。」


ももが引く番だ!!頼む・・・2班がいい2班がいい2班がいい・・・

引いた後、彼女はその紙を一度見たあとこっちに寄ってきて。


「何班だと思う?」

「まさか・・・」


俺は期待を込めてこう言う。


「2・・・班?」


そして、彼女の口が開いた。

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