第53話 久しぶりに登場したアイツ

なんでここにみずきが…!?


「お〜い!お兄ちゃん!!!」

「おまえ、なん…」


なんでここに、と言おうとしたがそれよりも先に車は俺の家に来た。


「お兄ちゃん!ただいま!!」

「おま、なんでここにいるんだよ…って、」


俺は誰が運転したんだろと思い、その車の運転席に目を向けた。そこにいたのは…


「マ、マスター!?なんで!?」


そう、そこに居たのは俺が働いているカフェのマスターだった。


「いや、僕が街を歩いていたらね…」


◇◇◇


「新しいカップどれがいいのかなぁ…?拓馬君はマスターの思うようにって言ってたけどなぁ…」

「あ、あの!」


カップの選別をしている中、急に女の子の声がした。


「え?だ、誰??」


この辺に住んでるこんな女の知り合いなんていたか…

あいつはもっと年上だし違うよな…


「えっと…」

「あ、みずきちゃんか!?」


僕のカフェで働いてる少年の妹さんだ。


「みずきちゃんもお買い物かい?」

「いや、違くて…」

「じゃあどうしたの?友達と?」

「その、ですね…」


私はとっさの嘘が思いつかず、事情を話した。


「と、こんな感じでして…」

「ふむ。そういう話か…で、みずきちゃんはどうしたい?」

「え?」

「僕は今日車で来ててね。君の家と拓馬君の家、どっちに送ればいいかな?」


彼女はとても考えていた。だが、ひとつの決断が出たようで、


「おにぃの家でお願いします。」

「了解。遅くならないようにしないとね、あっ、じゃあちょっとこのカップ見てくれる?」


◇◇◇


「と、こんなことがあってね。」


あ、なるほどな。話はだいたい理解した。だけど、みずきは何をしたかったんだ?

と、俺が理解しようとしていると、


「なるほどぉ!!!確かに、そりゃ拓馬の既読がつかないわけだ。」


ふぁっ!?誰だし?ここに来て新キャラとかもういねぇよ!!!


「って、賢治!?なんでここに!?」


そこに居たのは俺の親友だった。


「メッセの既読つかなくて来てみたら、珍しく車が来て、急に騒がしくなるからな。」



なるほどな。てか、メッセ来てたのか。


「なになに、メッセは『今からお前ん家行くからな〜?』って、メッセ読むにしろ結局来るのかよ…」

「おい!なんだよその俺が迷惑みたいな!!」

「にしても賢治君もいるとはね、大集合じゃないか。」


もはや喋りすぎてて誰が喋ってるか分からない件。


ガチャ__


「あ、ももきた。」


ももが来て同時に父も来た。

にしても、傍から見ると怪しすぎだろwww

と思ったら…


「!?お前は…」


父が意味深な声を上げた。

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幼なじみに振られたら周りにブラコンな姉妹がいた。 あおぶた @tatuta_tatuta

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