第13話 服をちゃんと着れないやつが洗濯をするなよ(切実)

「さて、それじゃ家事当番を決めましょ?」

「その前にひとついいか?」

「ん?何?」


少し気になってたことをひとつ質問する。


「質問ってのは2つあって、まずは・・・」


俺は、とりあえず1番言いたいことを真っ先に言った。


「そのパジャマ、目のやり場に困るからちゃんとボタン止めてくんね!?」


すると、姉は不思議な顔をする。


「これ、たっくんのこと誘ってるんだよ?」

「あお姉はいつからそんなに不埒になったんだよ・・・」

「女性に不埒なんて・・・私、もうお嫁さんに行けないわ!たっくん責任取って!!」

「取れねぇよ!!」


みずきがシャワー(2回目)を浴びてる中、彼女が上がるのを待ちつつ、もうひとつの話を聞く。


「なぁ?あお姉ってなんの仕事してんの?」

「なんで仕事って思うの?大学生かもよ?」


そんなことを聞くか?理由は簡単だろ。


「あお姉の性格的に、家計を全て親からの支出に任せることはしないだろうと思ってな。」


あお姉は少し照れた様子で、


「そういう所まで見てくれたんだ・・・。好き!結婚しよ!子供は何人欲しい!?」

「結婚なんてしねぇよ!それにそんなの見てたら自然とわかるし!」


思うんだよな。「子供は何人欲しい!?」って聞いてくるやつさ、もし「8人!」とか言ったらできるのか?なんのために聞くのかよく分からん。

ちなみに、俺は子供は男女の2人がいいかな?知らんけど。


「で、あお姉はどこで働いてるんだ?」

「近くのカフェよ?」

「どこのことだ?」

「あ〜、ここから徒歩3分のカフェって言ったらわかる?」


そんなのここにはひとつしかない。っていうかカフェってマジかよ!制服似合うんだろうな・・・


「あ〜。あそこか。でも、そんなんでうちの家計ってやってけるの?」

「正直、無理なのよね。でも、お母さんの計らいでホワイトな職場だし、皆さん優しいし、いい所よ?」

「1日何時間くらい働いてるんだ?」

「う〜ん・・・8時間くらい?」

「何時から何時まで?」

「9時から17時よ?」

「ホワイトすぎんだろ!?」


マジかよ。お母さんの計らいとか言ってたけどどんな計らいだよ・・・。お母さん、強すぎだろ。


「まぁ、この話はここまででいいや。あ、そういえば明日家に友達呼んでいいか?」

「えっ!?それほんと!?私もその子に会いたいな・・・よし!明日の初シフト休もう!」

「おい待てダメだろ。」


と言った時には時すでに遅しで、


「OKだって!!」


って、OKなの!?ホワイトすぎんだろ!!ホワイトニングしたくらいホワイトやん!アニメとかだと、むしろ腹黒そうなやつだぞ!?


「シャワー上がったよ!!」

「おっ、いい所に!これから当番について話そうとしてたのよ!」

「いや、明日本気で休むの・・・?」

「了解!すぐ着替えてくるね!」


いや、あお姉よ。俺の話無視すんなよ。3人しかいないのに無視は泣くぞ?


そして、みずきが降りてきた。のはいいのだが・・・


「お前も服をちゃんと着ろ〜!!目のやり場に困るの!」


やっぱりこの姉妹は血が繋がってるんだなって再認識したわ。むしろ、俺だけ露出癖ないから血繋がってないんじゃね?


この後、当番決めをして、俺が基本的に担当するのが風呂掃除や買い物になったわけだが・・・


「洗濯はうちがするの!年上なら譲ってよ!」

「いいえ!洗濯は私よ!妹はお姉ちゃんに甘えてればいいの!」


誰かこいつら止めてくれよ・・・

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