〜新たな別れと新たな出会い〜
第1話 恋の終わりは突然に
「おはよぉー!」
朝からこんなにももを眺めているだけでしあわせだなぁ。
あっ、言っとくけど変態じゃないよ?俺は如月 拓馬。割と普通な高校2年生だ。言っとくけど変態じゃないよ(大事なことなので2回言いました)
見ての通りももこと、幼なじみに絶賛片思い中。だって?可愛いし?女子力高いし?何年も一緒にいるし?こんなの好きになるなって言う方が無理だっての!
だから、きっとももも僕のことを好きになってるんだろうなぁ、なんてことを思ってたりして・・・
なんだかんだ毎朝一緒に登校してるし、下校も一緒だしと、素晴らしい生活を送っているものだ。
こんな日常が毎日続けばいいのに・・・
ってフラグみたいなこと言っちゃったじゃん。ま、折れる気がしないけどね!
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掃除当番とかいう制度をつけたやつには感謝したい。掃除の時間もももと一緒にいれるなんて最高だな。
今日も帰りながら何気ない会話が弾む。今日した授業のこと。例えば、先生のつまらないダジャレや、騒いだ生徒のこと、くだらない恋バナ。そんなこんなしてるうちに家に着いた。
「じゃあな!」
「うん!また明日!」
さて、家帰ったらとりあえずシャワー浴びなきゃな。汗臭そうだし。と、考えていた時だった。
「ねぇ!聞いてよ!」
「ん?どした?」
まさかこれを告白でも来るのかと勘違いしてしまった自意識過剰野郎はここにしかいないよなぁ?
と言いつつもこれは告白やろ。勝ち申した。
さて、返答の準備を・・・
「私!彼氏出来たから!!」
よし!準備完了!
「喜んで!」
・・・ん?あれっ?今あいつなんて言った?は?彼氏?なんだと?嘘だろ…?
「ふーん・・・そっか。」
ももが小声で喋るがその言葉はもう俺には届かない。
「っ!」
ようやく状況を何となく理解した俺は残り数百メートルの家までの道を全力疾走して帰っていった。
こうして俺の初恋は呆気なく終わりを迎えた。
それからというもの、俺は学校に行かなかった。というよりあいつと会うのが怖くなったのだ。親に何度も心配されたが、それに答える気力もなく。俺の生活は堕落していった。
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「ついた!ここがおにぃの家だね!」
「そうよ。でももう少し静かにしましょうね。」
「そういうお姉ちゃんだって喜んでるくせに。」
「コラっ!お姉ちゃんにそういうこと言わないの!」
「なんでお姉ちゃんはダメなの!?理不尽だよ〜!」
「フフフ…これもお姉ちゃんの特権なのだよ!」
「ムキー!なんだそれ!」
「おしゃべりはそこまでにして、会いに行くんでしょ?」
「あっ!そうだね!それじゃあ久しぶりにおにぃに会いに行こう!」
「そうね。じゃあ行くわよ!」
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