第16話 男女の戦い(裏)

これは、彼らが下の階でのほほんとした会話をしている中、上ではかなり激しい攻防が行われていた。


「なぁ?お前はももに何をした?」

「私は何もしてませんよ?」


おかしい。ももが急にあんなLINEを送ってくるわけが無い。ありえへん世界くらいありえない。マツコが知らなさすぎる世界になる。


「んで?何したか聞かせてくれ。」

「だから!少し話しただけだよ!!」


見た感じ、嘘をついている目はしていない。俺は目で嘘をついてるか否かが何となくわかる。いや、厨二じゃないからな!?右手も股間も疼かないからな!?


「じゃあ、その会話とやらの内容を教えてくれ・・・」


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「なるほど・・・」


恐らく、みずきちゃんは悪気があった訳ではないのだろう。まだ会って少しだが、この子はそんなことをしないだろう。

なら簡単な話で、空回りしてる・・・と考えられる。この推理力・・・名探偵なのれるぜ バーロー!


「みずきちゃんの考えはわかったけど、それだけで嫌いだと決めつけるには少し早いと思わない?」

「いや、私はきちんと考えた上で・・・」


oh……これはあれだな。超論理的なタイプなんだな。ロジカルシンキングで論理的に考えるべきだよとか言ってくるタイプの人間なんだな?君はそういう奴だったんだな。


「他の可能性も考えてみるんだ。例えば、申し訳なくて話せなかった。恥ずかしくて話せなかった。理由は色々あるだろ?」

「それは、そうですけど・・・」


恐らく、みずきちゃんがこうしたのには原因があるだろう、それは・・・


「みずきちゃん?嫉妬はしてもいいけど程々にしなきゃダメだよ?」


嫉妬。これに尽きるだろう。彼女を近づけさせたくない。彼女よりも私を見てほしい。乙女心が動くには十分すぎる理由だ。

それに、もももももで、恋愛が何かをわかっていないから乗ってしまったのだろう。


「しかし、この誤解をどう解こうか・・・」


少し下の2人と相談したくなって、俺は階段をおりた。すると、


「ももに頼もう。」


という、拓馬の声が聞こえてきていた。これだ!これが俺の勝機だ!よくラノベである、頭脳キャラが価値を確信する瞬間のような気分だ。


そのまま、俺は上に帰り、みずきと相談。みずきはももと仲良くするのを了承し、そのまま事は進んだ。


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「今日はありがとうございました〜!」

「そんなの平気よ!それより、夜ご飯も食べていかなくて平気?」

「大丈夫っすよ!」

「ならいいんだけど・・・」

「賢治先輩、また今度ね!」

「んじゃあの。」


にしても、あいつはこんな美人達と同居してんのか・・・羨ましいな・・・。よし、羨ましいからネットに晒しあげるか!


なんて、そんなことしたら俺も死ぬからやめておこう。って、俺クズすぎだろ。少しはあおいお姉さんのことを俺も見習わなくては。


「ん・・・?こんな所で何してるんだ?」


俺の家の前に、見慣れない美少女。その顔を見れば馬鹿でも誰か分かる。


「待ってたよ?大伴くん?」

「どうしたんだよ・・・もも?」


俺は少々めんどくさい事に手を出してしまったのかもしれない・・・。はぁ・・・だるい。

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