第17話 靴見て5秒でバトル(心理戦)

さて、その日の夜。俺はひとつの事実を知った。心を込めて歌います。聞いてください。僕の新曲、「僕は彼女に嫌われている」

って、そんなんじゃねぇよ!賢治から聞いたけど、LINEブロックされてるってマジ!?だから既読がつかないの!?


泣ける。こういう時に ぴえん って、言うんだろうな。LINEブロックされたぴえん。なるほどな。


まだ、俺が嫌われていることはいいんだ。いや、良くないけどね?泣きたくて泣きたくて震えるけどね?この大空に翼を広げ飛んでいきたいよ?


まぁ、それは置いといてね。いや、置けないけどね?あれ、無限ループって怖くね。


問題はみずきをももと仲良くさせようとした計画の方にある。俺がLINEできないなら、連絡を取れるのが賢治のみ。あいつに任せるなんてちょっと嫌だけども。ん?ちょっとじゃないな。だいぶ嫌だけれども。いや、とてつもなく、120%嫌だけれども。


でも、ここは奴に任せるしかないと俺はいつもより2時間より早く布団の上で目を閉じた。


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「ん・・・起きた・・・のか?」


見た感じは現実世界だろうか。こう考えられている時点で現実だと察する。夢の中だとこんな冷静に物事を考えられないしな。


時計を見ると、午前4時。休日は8時起きルーティンの俺には二度寝という切り札がある。行くぜ!俺のターン!ドロー!二度寝を召喚!それではさらば!

本来、カードゲームなら有るまじき退却をしておいて、二度寝に徹する・・・フフフ、我今が幸せなり。早すぎる二度寝・・・俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。


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二度寝・・・それは神が作りし至福のひととき。

なのはいいが、それはかなりリスクを伴う。そのリスクとは、寝坊である。自称8時起きの俺氏、起床9時半。これは、休日8時起き検定準一級(俺調べ)として恥じる行為・・・もう少し頑張らなくてはな。


そんなくだらないことを考えられる程度に頭が冴え渡ってきたので、下で朝ごはんを食べることにした。朝ごはんといえば、目玉焼きに何かけるか論争が起きるが、俺は正直美味しければなんでもいい派だから。争いは何も生まないしね。あ、でも焼き加減は半熟な。ん?硬め派?よし、戦争だ。


綺麗な1行矛盾をしたところで、俺は下に降りながらリビングからした声を聞き逃さなかった。この声・・・夢なのか?

階段をそーっと降りながら玄関を見る。靴は・・・あれ!?1足うちのじゃないのがある!!そして、その靴にはとてもとても見覚えがあるよ!なんでだろう()


これこそ本当に夢なんじゃないだろうか。確かに、休日8時起き検定準一級の俺が9時半に起きた時点で夢だよな・・・


まさか、現実で俺の家にももが来てるわけないもんな!?

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