第23話 サービス回(文字数が普段よりも300字くらい多いサービス)
「で、そのご褒美ってなんぞや?」
「おにぃに私たち4人があーんしてあげる!」
は?え?神ですか?俺死なない?実はこれで俺を篭絡させて暗殺でもしようとしてるんじゃないんすか?ってかもしそんなことするとしたら誰だよ。あ、賢治・・・
そんなわけないよな、ハハハ。ハハハ・・・、あるわけないよなぁ??
「いや、いいって・・・そういうのは好きな人にしないとダメだよ!」
「なら、私だけおにぃにやるね!」
「おい待て。お前は1番しちゃダメだ。」
こいつに限っては1回許すと何回でもしてきそうだからな・・・
「でも、この子達あなたにお礼がしたいそうよ?せっかくの好意をあんたは無下にするの?こんなチャンス滅多にないわよ?」
「もも・・・なんでチャンスが滅多にないって分かるんだ・・・」
「そんなの考えれば・・・いや。考えなくてもわかるわよ・・・」
「で、でも他のふたりは俺にそんなことしていいのかよ!?」
「なんか、従順な先輩見てたら少しからかいたくなってきたんで全然ウチはOKすよ!?」
「私も・・・初心な先輩見てたら、母性本能?みたいなのが・・・」
おい待て。お前らどんな性癖持ちだよ。俺をからかう?母性本能?俺の事なんだと思ってるんだよ!!
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というわけで、前話の冒頭に続くわけなんだが・・・
「な、なぁ。全員分一気に出されると困るんだが・・・」
「誰から食べるんすか?」
「おにぃ!?ウチだよね!?」
「私・・・選んでくれますか?」
「あんた・・・私は後でいいからみずき達から食べてやって・・・」
そう言われて俺は真っ先に・・・
「んじゃ、もものを最初にっと。」
「えっ!?バカなの!?なんで私のなんか!?」
「そうだよおにぃ!!ウチのから!!」
「だって、ももの後でいいは先がいいだろ?そんくらい長い付き合いだし分かるわ。」
「っ!」
あーこの顔この顔。にしても、この顔を堪能できる彼氏がこの世にいるのか・・・ちょっと俺が審査してやるから出てこいよ。100点満点のテストで120点取れるような男じゃなきゃダメだぞ?顔面偏差値100は必須だぞ?
「んじゃ、次は・・・」
「えっ!?私のですか?」
「母性本能くすぐられたっていうのはなんか変だけど、残りの中だと1番まともそうだし・・・」
にしても、ももばかり見ていたがこの子もめっちゃ可愛い!確かにこの母親感!溢れ出る優しい委員長感!素晴らしいですわ!マーベラスですわ!!
「んじゃ次は・・・」
「おっ!先輩ようやくウチの食べてくれたんすね!」
この子・・・ちょっとS気味だけど、からかい上手の○○さん的な感じで売れそうだな。って何言ってんだ俺。寺行って1回煩悩捨ててこなきゃ。
「で・・・なんでお前は泣きそうなんだよ。」
「おにぃのバカ!!」
「でもそう言って待ってくれてるところは俺は好きだぞ?」
「おにぃ大好き!!」
切り替えすごすぎだろ・・・俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。って、とても幸せな時間だ・・・もう腹がいっぱいなりよ。後はお主らで食べらっしゃい。
トイレに行くふりをしてこっそり全員分の皿を回収して洗う。こんなに大量に洗うのは久しぶりだな・・・
「ほら、さっきアイス買ってきてるぞ!」
その一言が届くとボルト顔負けの速さで皆やってきて買ってきたハイパーカップを食べている・・・この速さ俺じゃなきゃ(以下略)
俺の分の皿も回収するべく上に行くと、ももが1人だけ残っていて。
「聞こえなかったか?アイス下にあるぞ?」
「ねぇ?ひとついい?」
「ん?いいけど、早く下に行かなきゃアイス溶けるぞ?」
「はぁ・・・そんなことはどうでも良くて。」
大きく深呼吸すると彼女はこう言った。
「私はあんたの事が嫌いらしいの。これは、知人から言われたことなんだけど。でも、私はそんなことはないと思う。あんたといるのは楽しいし別に不愉快には思わない。だから、これからもずっと。」
これは・・・告白の流れなのでは?俺ついに両思いになるの!?ウォォ!!!きたぁ!!!って、こういうのを俗にフラグって言うらしいけど馬鹿だからわかんないや。
「友達でいてね?」
知っていた。馬鹿だからわかんないとか言ってたけど、彼氏がいる身からすれば俺なんぞ鼻くそ同然の存在で。それでも友達でいてくれるもも様マジ天使!もも教でも布教するか。決めた!もも教作るぞ!
そして、同時にこの失恋から卒業することも決意した。俺たちは友達・・・この関係は揺るぎないもので、俺の中でありえないなんて思っていた男女間の友情が成立した瞬間なのであった。
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