〜ここから始まるはちゃめちゃラブコメ〜

第24話 新章開幕(あんまり変わりません)

俺は夢を見ていた。それはそれは昔の夢で、ずっとずっと昔の夢で。まだ俺が小さい頃、仲が良かった5人家族の夢を・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

俺は基本的に目覚ましにより毎朝起こされる。決してオタクではないが、好きなアニソンで起きる目覚めと機械音で起きる目覚めはだいぶ違うのだ。明日も7時にアラームをセットして・・・


〜翌朝〜

「こんな風にちゃんと昨日、7時にアラームをセットしたんだよ・・・なのに。」


こんなことはおかしいとでも言いたげな顔という表現が恐らく1番似合う顔をしている。自分の顔がなぜ分かるか?それは俺が超能力の使い手だからさ・・・なんてそんな冗談を言ってる気力もない。なぜなら、


「なんで俺は妹に朝早くから起こされなきゃならないんだよ!!!俺の、俺の貴重な睡眠時間が〜!」


◇◆◇

時は少し遡り、少し前に至る。


「お…き…」


俺の夢の中に突然現れた謎の声・・・「おき」ってなんの事だ?俺の夢の中に沖も隠岐も出てこねぇよ。待てよもしやこれは・・・

妹がお兄ちゃん起こしに来てくれる的なイベントなんじゃ?それはそれで悪くない・・・


「おに…きて…」


間違いない。これは確定だな。「おにぃおきて」に決まっている。アラームよりもこっちの方がいいかもしれん。さて、もう少しだけ寝させてもらおう。


「おにぃ!起きて!遅刻するよ!?」

「は!?もうそんな時間!?」


時計を見ると・・・


「おいみずき!まだ5時半じゃねぇか!!」

「今から支度しないと間に合わないよ!?」

「んなわけあるか!!いつも7時に起きてるんだよ!」

「え!?そんなの不可能だよ!?着替えに朝ごはんにその他もろもろを数十分でなんて無理だよ!?」


こいつにとって着替えとか朝ごはんとかどんだけ時間食うんだよ。それに1時間とか使うのか・・・JKって皆そうなのかな?


「でも、俺って二度寝とかあんまり出来ないタイプだし・・・仕方ねぇな。起きるか。」


◇◆◇

朝から気分が良くないが、妹が起こしに来てくれてのは割と嬉しかったりして複雑なんだよな。男ってほんとチョロいわね。


俺は出発まで少し勉強して、後は動画見てたけど、あいつは本当に2時間も着替えに朝食にに費やしてたな・・・もはや尊敬の域に達するわ。


「んじゃあお姉、行ってくるね。」

「は〜い!行ってらっしゃいのチューする?」

「しねぇよ。賢治とでもしとけ。」

「じゃあ本当にしちゃおっかな・・・?」


おい賢治・・・お前覚えとけよ?どうせこのドア開けたらいるんだろうけど、そろそろ我慢も限界だぞ?ももとは秘密裏に連絡を。みずきとは知らぬ間に仲良く。あお姉とはキス・・・重罪だな。今度ガリガリ君でも奢ってもらお。


「よぉ、拓馬!おはよって痛てぇ!痛てぇよ!いきなりケツを思いっきりカバンで叩きやがって!どういうことだよ!」

「気分だ。」

「どんな気分だよ!?」

「じゃあ本能だ。」

「究極のドS・・・!?」

「おにぃ、ドSなの!?」

「ちげぇよ・・・」


今後もこんな朝が続くと思うと・・・嫌悪感が出てこない自分がすごいと思う。何気にこいつらとのつるみ気に入ってるしな。


「賢治!早く来なきゃ置いてくぞ!」

「お前とみずきを二人きりにはさせんぞ・・・」

「やだ大胆!」

「そういう意味じゃねぇよ・・・」


本来憂鬱なはずの月曜が、また始まった。

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