第2話 新たな出会いは突然に
あぁ。俺はももに振られたんだ・・・そんなんで3日間も学校休むなんてあいつメンタル弱すぎワロタって周りから言われてるんやろな。
神は、俺に救いを差し伸べてくれないのか…まぁ、神なんてあんまり信じてはいないんだけども。
「ガチャリ」
ん?なんだ?お父さんはしばらく旅行のはず・・・なんだが。そういえばお父さんどこ行ったんだろうか。部屋から出なかったから全く聞いてないな。
「たっくん〜?久しぶり〜!!」
「おにぃ!元気してた!?」
これは・・・女の子の声?でも、ももの声じゃないんだなって思っちゃう時点で俺気持ち悪すぎだろ、ひくわ。
少し落ち着いて考えるんだ。入ってきたのは2人。片方は俺をおにぃと呼んでいたよな?
おにぃ・・・まさか!?
「たっくんどこ〜?」
「おにぃ!いるなら返事してよ!」
「むむむ?お姉さんの勘がこの部屋だって言ってるなぁ。」
「奇遇だねお姉ちゃん。私もそう思うよ。」
「さて・・・」
「それじゃあ・・・」
「「オープ…」」
俺は思わず扉を開けた。何年ぶりかの姉妹との再開に思わず手が勝手に動いてしまった。
「「ン!?」」
そこに居たのは・・・
「いてててて・・・」
「せっかくオープンって言おうとしたのに・・・」
「って見て、みずき!随分男前になってるわよ!」
「お姉ちゃん!おにぃがカッコよくなってるよ!!」
「「おにぃ・たっくん、久しぶり!!」」
そこに居たのは俺の知っている姉妹で無かった。っていうか、おい誰だよこの美人達。まさかこの方達が・・・
「えっ、まさか、みずきとあお姉!?」
「うん。そうだよ?たっくんの愛しのあお姉だよ?」
「その通り!私こそがおにぃの至高な妹のみずきであるっ!」
ファッ!?嘘やろ!?こいつら一応同じ遺伝子なんだよな?親が離婚して離れてたとはいえ変わりすぎだろ!?
っていかんいかん。聞くべきことはそんなことでは無い。ちゃんと本題に入らないと・・・
「で、何しに来たんだよ?」
急に姉妹2人で見つめ合いだした。なんだ?百合展開でも始まるのか?俺なら飯3杯は行けるな。
「えっ?何って・・・」
「おにぃ聞いてないの?」
「ん、何をだよ?」
「これから私たち、同居するんだよ?」
えっ?は?なんなの?今日はもしかしてエイプリルフールなの?もしかして同級生が姉妹のコスプレしていじめに来てるの?これ罰ゲームなの?
いかんいかん。こんなに焦っていては男としての威厳がなくなってしまう。
「あーなるほど完全に理解した。」
よし!これでいいだろ。さて、詳しい話を聞こうか・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます