第31話 我が妹がカップルになってたらしいのだが〜後編〜
「なにつけてるんだよ?」
あっ終わった。許してください。何でもしますから。だけど、何があっても姉だけには指1本も触れさせないぞ・・・
おそるおそる、話してきた人の顔を見る。怖いです。助けてみずき!って・・・
「ん?もも?なんでこっち来てんの?」
「えへへ〜バレちゃったか・・・」
「いや、その格好・・・」
「いや、ね?色々あってあおいさんにドッキリしようと思って・・・」
「ま、そゆこと。まさかおにぃまで騙されるなんてねw」
「ま、とりあえず事情を説明してくれ・・・」
◇◆◇
私とみずきちゃんは今日イヲンで服を一緒に見ようって話をしてて、放課後になって服屋に行ったら、
「あ!もも先輩!これ着てみてよ!絶対似合うって!」
「え〜、そんなにボーイッシュなの私には似合わないよ・・・」
「そんなことないって!似合いますって!」
「敬語なのかタメなのかどっちか分からないけど、そこまで言うなら着てみるね。」
そして・・・
「どう・・・かな?」
「ウォォ!!これはいい!ウチ、今もも先輩に告られたら私即OKだよ!」
「それはそれでどうかと思うけど・・・」
「このカッコ良さを誰かに見せたい・・・」
「いや、そんなのいいから・・・」
「ん?あれ、お姉ちゃんじゃない!?」
「ちょっ!?私恥ずかしいから行かせないよ!」
こんな感じで、あおいさんの前で少しはしゃいでた時だった。彼女がこちらに気づいたのは。
「ん?今私、あおいさんと目が合ったような・・・?」
「なんでこっち来ないんだろ・・・?」
「もしかしてあの顔・・・私たちが付き合ってるって思ってるのかな?」
「お姉ちゃんのあの顔からして、多分、もも先輩のこと、男だっていう風にも思ってるよ・・・」
「ねぇ、しばらくこのままにしない?」
「先輩も悪よのぉ・・・」
「みずきちゃんには適わないよ・・・」
◇◆◇
「それで、俺が呼ばれて今に至るって訳か・・・」
「うん。そゆこと。正直、どうしようか迷ってたからね・・・」
「ま、でも私この格好、上と帽子だけ脱げばすぐいつもの感じに戻るからね・・・?」
「あ、そうなの?それなら、悪いけど俺もう飯作らなきゃだから帰るわ。ももは着替えてあお姉に会ってあげて。」
「ん。分かった。じゃね。」
「ん、それじゃあな。お前らも気をつけて帰れよ。」
(ん?それにしても、あいつはなんで最初、「ん?なんでこっち来てんの?」って言ったの・・・。もしかして最初から気づかれてた?)
「あれ?ももちゃん?みずきちゃん?あ、あれ?ど、どういうこと?」
「あ〜いや、それがですね・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あ〜。あの最初のバレてないと思ってるももの顔可愛かったな・・・あ、写真撮っとけばよかった。
ま、さすがに見ればももかももじゃないかなんてすぐ分かるからな・・・
さて、家に帰って飯の準備っと。
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