第28話 勉強会(音楽の)〜後編〜
「ふぅ・・・気持ちよかった・・・」
大声で歌うと気持ちいいな。特にこう言うリズムがある歌ってて楽しくなってくる・・・のだが、
「お前ら・・・ぽかんと口開けてないで、なんか言ってくれよ・・・。俺そんなに音痴だった?」
「い、いや、そういうわけじゃなくてだな・・・」
「おにぃって凄かったんだね・・・」
「あんな曲普通に歌っちゃうなんて・・・」
「え?メジャーな曲じゃないのか?」
「だって拓馬、お前あれ全部英語じゃん!!」
え、あれ?別に全部英語の曲くらいいっぱいあるだろ・・・大体聞けば意味は分かるし。しかもあれ、結構有名なやつだぞ?そういえば、空耳でバルサミコ酢とか聞いたのがこの曲知るきっかけになったな・・・あの頃が懐かしいわ。
「で、でも、全部英語なんてすごいよ!」
「そうですよ!発音も良かったですし!」
採点機によると、『98.7』点。精密採点Ⅱってやつでやったからな・・・これ少し俺の事買い被りすぎだろ?俺そんな上手くないって。
「98.7・・・こんなのとってみたいわ・・・」
「普通におにぃ凄いんだね・・・」
「そ、尊敬します・・・」
「なんか俺この後歌うの嫌なんだけどな〜」
「じゃあ俺また1曲行こうか?」
というわけでまた1曲歌うことになった。今度は別に英語もほぼないし、アニソンだしそこまでひかれないだろ・・・
◇◆◇
「ど、どうだった?」
「お前の喉、どうなってんだよ・・・」
「なんで先輩は私より高い声出せるんですか・・・」
「高音厨音域テストとかやったら絶対上行けるって・・・」
「そんなこと言われるとなんか照れるな・・・」
「うわ・・・99.1点だってよ・・・なんだこいつ。」
「ほ、ほら。賢治先輩1回歌ってみてくださいよ・・・」
「い、いや。さすがにそんなの無理だろ・・・」
「お願いだって〜」
女子二人がほぼ無気力になっている・・・すまんな。アニソンに関して手を抜いて歌うのは嫌なんだ。歌うなら思いっきり気持ちよくが俺のモットーだからな。
「仕方ねぇ・・・歌うか・・・」
「よっ!さすが先輩!男前!」
「が、頑張ってください!」
「期待しとくわ〜w」
「おい最後の一人だけ語尾のwから悪意を感じるぞ?」
◇◆◇
「賢治って凄いんだな。」
「お?もしかして俺も高得点か?」
「その発言がフラグですよ先輩・・・って咲!?」
「すいません・・・少し気持ち悪く・・・」
お察しの通り、こいつのデスボイスはヤバかった。よくアニメにある、暗黒物質(ダークマター)の声版、腐敗声(デスボイス)とでも言えばいいだろうか・・・
「お前、カラオケ機で40点台ってどうやったら出せんだよ・・・」
「47.5点って、もはや尊敬だよ・・・大伴先輩・・・」
「なんかゴメンな・・・」
この後、俺たちは歌ってはいけないという規制がかかり、女子二人のデュエット等を見ることになった。
なんか目的を忘れてる気がするけど、みずきに友達ができたみたいで良かったからいいかな。
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