第42話 わたしの子



♡私はカッパの妖気を手繰たぐりり寄せてマキノを探している。

ありがたいことに地元の産土神うぶすながみもいけないとわかりながら私に力を貸してくれて、近隣の精霊たちがカッパの子を助けてくれている。♥




「見えたわ!マキノは能登に向かっています。古いローカル線に乗って。ずっと北上しています。」


「ちょっとまってくださいね。車止めてナビで見ますから。」




 私はその機械の画面に触れると、ノイズ混じりでマキノの姿と方向を示す文字が現れたの、尺示す方角の文字にそって車を走らせている。


 次第にあたりは明るくなり晴れた空が見えている。

もう少し、マキノまでもう少し感覚が私のなかで強く感じられたの。




「あの、弁天様、気になることがあって聞いてもいいですか?」



「はい、なんでしょうか?」



「弁天様がさっきって言ってましたけど。マキノも神様なんですか?」



「ああ、そのことですか。わたしは111年ごとに人間として分身として人間界に生まれることができるんです、マキノの母親はわたしの分身で。

 マキノの母の小海をわたしは助けることができませんでした、つらい人生を歩んできたマキノを母の生まれ故郷の竹生に呼んだのはわたしです。」



「そうなんですか、だから弁天様とマキノは似ているんですね。弁天様はマキノと会ってあげることとかできないんですか、お母さんと似ている、いや、同じならきっと喜んでくれると思うのですが。」



「優作様はお優しいのですね。残念ながらそれはできません、普通の人間にはわたしを見ることはできないのです。」



「そうなんだ。。。」



「優作様もうすぐです、この森を越えれば、海があります。浜と道の間に線路があってマキノはそこに乗っています。ああ、その電車を追ってください、もう取り憑いている精霊の子供の力も限界です!」



「わかりました、急ぎましょう。」

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