概要
戦争成金の手口。その末裔の商売の手腕は?
安田達夫の祖父、安田清は、生来、悪ガキで16歳の時、実家の店の生糸を闇ルートに流して儲けたが、これが親に見つかり勘当され家を出された。稼いだ金で短期間に株を買い、大儲けして1920年22歳の時、大きな財産を手にした。関東大震災の時、都心は焼け野原になったが、武蔵野に住んでいて奇跡的に関東大震災の影響をほとんど受けず済んだ。その後、没落貴族の困窮した生活につけ込んで、言葉巧みに、高利で金を貸し、金銀財宝を手に入れ、昭和4年の昭和大恐慌の時も、高利貸しをして政治家、高級官僚、没落貴族、有名人相手に、大儲け、私腹を肥やしていた。戦後の闇市でも、金に物を言わせて、悪ガキ達を集め、田舎の百姓から食いものをかっぱらったり、漁村で魚を仕入れて、闇市で売って、大儲けをする、いわゆる闇市成金だった。金を貸して
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