第51話:長男の健一が「妻有の里」の社長2
安田健一が工場の職員にも、挨拶して回り車で、城ヶ島へ行き店の人達に挨拶して回った。長女の峰子が嬉しそうに健一に、ちょと白髪が出てくる年になったのねと言うと若白髪の人は金持ちになるとか頭が良いと言うから期待してるよと肩をたたくと、笑いながら、副社長も工場長も肩をたたいて、峰子で3人目と言うことは、かなり期待されてるんだなと笑いながら言うと、峰子が損を出したら、給料取り上げるからねと笑った。
相変わらず厳しーなと言いながら、国立の家に戻った。翌日、御殿場の店舗に出かけて、健二に会い、久しぶりと言い、健一が先回りし、決して肩をたたくなよと言うと、3人に肩をたたかれプレッシャーを感じてると言うと期待されているうちが花だよと言い、とにかく、経営をしっかりやって、問題が起きるまでに手を打つようにして下さいねと言うので、父さんに会社の経理、経営状況を聞いて、頭に入れるからねと答えた。
たまに、息抜きで、御殿場店に、酒でも飲み来てよというと、また、来るよと言って、戻っていく途中で、コストコ座間店に寄り、見学し、その後、八幡山の工場へ行って食品の製造現場をじっくりをメモしながら見学してから、国立に帰った。
その翌日から、立川の工場の中にある、事務所へ入り、安田達夫が新社長の健一に「妻有の里」の店舗と、八幡山工場、その後の出店の攻勢の歴史を説明した。その後の城ヶ島店1、御殿場店1と続き、城ヶ島店2,御殿場店2の歴史を話した。その時、達夫が融資した金額を見て、1億円の次に2億円、全部で10億円も融資したのと、そんな金、どこにあったのと驚いていた。
それは、それ程、重要な事ではない、店の店舗設計と、客の回転数と売上を増やすための工夫を説明した。もう既に1時になったので、「妻有の里」に行って、へぎ蕎麦、天ぷら付きで2つと達夫が注文し、食べると、健一に、どうだ、上手いかと聞くと、信州そばとは違い、しっとりしてのどごしも良いと言い、あまり食べたことない感じだけど、さっぱりして、天ぷらが合うねといった。
飲食業では、店の味をしっかり覚えておくことが重要だと言った。食後、また、講義を始めて、こども食堂や、恵まれない人への安価な宅配弁当のいきさつも説明した。その後、店舗での収益向上の工夫の話などしして、レストランで儲けを増やすにはどうしたら言いか、健一に質問すると、原価を下げることと言うと、1つは正解、後はと聞く、高い商品を売る、それも正解。
1人単価を上げること、もう一つはと聞くと料理の効率と答えると、不正解と言い、正解は、客を早く追い出すことと言うと、冗談でしょとと言うので、正確には回転率、同じ商品を食べる人がいて商品値段が千円の定食としよう、30分で交代していった場合と1時間で交代していった場合、営業時間を12時間とすると30分で2万4千円円で1時間では1万2千円と2倍になる、つまり滞在時間が少ないほど売上も利益も比率に比例して増えるというわけだと言うと、確かにと言った。
次に食品工場の機械化について写真を見せて説明すると、蕎麦の自動化には驚いていた。また、入り口でのエアーシャワーや、マスク、髪の毛のための帽子着用、アルコール消毒と、うがいを見て薬の工場みたいだねと言うので、何故かというと、食中毒になると困るからと言った。
また、風邪など少しでも具合が悪い時には、休んだ方が良いと言う考えの徹底も、ちょっと驚いていた。その後も3日間にかけて、経理状態なども説明して、大づかみに、理解したようだった。
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