前のエピソード――第39話：レストラン建設へ２

　１月１５日オープンの３日前、インターネットで「妻有の里・城ケ島店」２００５年１月１８日オープン、三崎口駅まで送迎無料と書いた宣伝を多くの写真と共にホームページに掲載した。

以前、「妻有の里」社長に言われた「混み合いますので、できるだけ１時間以内に交代していただきますと、より多くの方が、この素敵な眺めを楽しめますので宜しくお願いします」の言葉を書いたプレートを２階、３階とベランダ席の目につきやすい場所に貼った。

　そうして、１月１７日、１０時から模擬営業を開始してみると、問題点が数点見つかった。1つは、声が小さい事、２つ目が、注文や品出しの時のチェックが甘い点。そこで対策として、「朝、出勤後、いらっしゃいませ、ありがとうございます、失礼しました、注文はお決まりでしょうかなど」を大きな声で５回ずつ、発声する事を義務化した。

　チェックが甘い点について、１月１８日、朝８時に、安田達夫、夢子、峰子が来て、続いて、パートさんやコックさんが出勤した。そこで、夢子に発声練習の担当をしてもらった。次に、峰子には、コックさんたちとの最終点検を担当してもらい、達夫には、店の前のハイエース２台の配車管理と、９時半に、２台を三崎口駅の近くに、待機させることにして、お客さんの送迎を担当するしてもらうことにした。

　９時４２分三崎口着の特急電車で、８人が下りてきて「妻有の里・城ケ島店」と書いたハイエースに乗り込んでもらい、レストランへ向かった。９時５３分に１８名が降りてきたので、先に並んだ１６名が２台に乗り込んで、店に向かい、残りの２人には、次の便まで、駅で、待ってもらった。

　１０時５分に、１台のハイエースがレストランから来て、１０人が下りてきて、先着８人を乗せ、残りの２人に少し待ってもらう様にした。そうして午後１３時まで、ピストン輸送をしていた。１３時過ぎてからは、１６時までは乗れない事はなかったが、１７時半から１９時までは、混雑して、数人のお客さんに、待ってもらった。

　　ピストン輸送して、２０時ー２１時には、１台を残して、３台はレストランに待機して、駅への送りに専念して１日目の売上は約１００万円で終了した。今日は、混雑して、玄関先の待合椅子に１０人程、お待ちいただいたが、景色の良い、ベランダ、テラス席のお客さんが、気を使って早めに食事を終えてくれ、回転数後良かった良かった。

　延べ来客数７００人と大盛況で、てんてこ舞いの忙しさだったが、メニュー数が少ないこともあり、大きな問題は起きなかった。人気のメニューは、エビ４本天丼、ビーフステーキ大・肉の量２倍、プルコギ・ハンバーグ大２個

、グラスワイン・ロゼ、生ビール、サーモンサラダ、ベーグル・チーズサンド、ビーフサンドなどであった。

　若者が多いのが特徴で、お土産に持ち帰りたいと言う、お客さんがいたので、直ぐに、容器を買いに行って、翌日から賞味期限を書いて持ち帰りも承るようにした。１週間しても、順調だった。

　やがて４月２８日から、５月のゴールデンウイークは、かなりの混み具合だったが、待ってる人に、コーヒーかコーラをサービスし、対応したが、待ってる人をみて、早めに切り上げるお客さんも増えて、回転数が上がった。５月５日の延べ客数８００人、総売り上げが１４４万円、利益１０１万円という記録的な数字を稼ぎ出した。

　１月１８日から７月１８日６ケ月の延べ客数１２万人で総売り上げ６７００万円、利益４７００万円で終了した。７月２０日からの海水浴シーズンに入り持ち帰りの商品の売れ行きが増えてきた。次男の健二が夏休み中に手伝いに来て、この店の混雑ぶりに驚いて、手帳に気づいたことを簡単に書き込んでいた。

　８月に入ると持ち帰り商品が一段と増えて、８月月間で総売り上げ３８４０万円、利益２６７０万円と新記録となったが、大混雑の日は、ピストン輸送しても、駅で、お待ちいただく人が増えてしまうのが気になった。そうして好調のうちに２００６年が明けた。

　１年間の総売り上げ２６０００万円、利益１８２００万円で終了した。この店の一番の特徴は、持ち帰りが多い事であり、持ち帰りに適した大入りのポテトチップス、ポテトフライ、鶏唐揚げ、チーズ、ビーフのサンドイッチ、ベーグルサンドなどを増やした。更に、ビーフステーキ・サラダセット、サーモン・サラダセットが海水浴シーズンに売れた。