第33話:祖父の財産分与2

 もし任せてくれれば来週日曜日、神田の叔父さんか店の専門家に来てもらっても良いと言ってくれたので、達夫は、お願いすると言った。そうして、金、銀、大判小判、宝石などは、銀行の貸金庫に入れた方が良いと言った。


 暗くなってきた17時過ぎに、佐藤君が帰っていった。言われたように、翌日、達夫は、車で行き、銀行の貸金庫に金、銀、大判小判、宝石をいれることにした。その後、いつもの生活の1週間が始まった。その週の日曜、佐藤君と骨董店経営する叔父さんがやってきた。お宝の写真を見て、おおよその値段を聞くと2百万円は超えそうだと言った。掛け軸も古文書、書も価値ありそうだと言った。売る気があるなら、専門家にきて、買ってもらうようにしますかと聞くと、ちょっと待って下さい、30分程で父と相談してくると答え、母屋へ向かった。両親は、骨董品に興味はないし、全部、お金に換えたいと言ったので、納屋に戻り、その話を骨董屋さんに話した。わかりました、来週の日曜に来させますと言ってくれた。そうして、佐藤君達が帰っていった。


 翌週、日曜日に、古銭、貴金属の専門家、書の専門家、陶器の専門家、佐藤骨董店の店主と佐藤君が来てくれた。書の専門家が、掛け軸と古文書、書を鑑定して2百万円で買うと言った。次に貴金属の専門家が買い取っても良いけど、今、まだ金は安いから、高くなってから売った方が良いと思うと言った。陶器、食器については、全部で百万円で買うと言ってくれた。すると佐藤君が金は言うとおり上昇まで待ち、その他の陶器と書は売った方が良いのではないかと言い、遺産の税免除の範囲になるから、売却合計金額3百万円を両親夫婦と安田夫婦の4人で75万円ずつで均等割にした方が良いと教えてくれ、みんなが同意し売却した。そして、金、銀、大判、小判は、貸金庫に預けることにした。


 株券の事も聞くと、今、日本株は、安いから上昇してから売った方が良いと言われ、納得して、均等割で名義変更だけする事にした。そして日曜日が過ぎ、通常の生活に戻り、野村證券と三菱銀行と郵便局に行き、父の口座を4人で均等割する手続きをとった。


郵便貯金通帳は定額預金で1950年当時で700万円だ

ったが、その後、全部記帳してもらうと、2850万円になっていた。そこで、多くの陶器や掛け軸、古文書、書と郵便貯金を合計して3150万円になったので4人均等に分けて、1050万円になり、各自の口座に入金した。


 その後、母屋の建物を両親名義、離れと納屋の名義を達夫名義にして、土地は、両夫婦で半分割りにする事で承諾した。その後、達夫が休みを取り、法務局に行って、それらの手続きを取った。

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