第124話
「母さん……」
克樹はベッドを起こして持たれていた。
「何?」
「訊きたい事があるんだけど」
「どうしたの?」
母親は柔らかな目で息子を見ている。
「あの、彩加さんは……俺の何?」
「え?」
「毎日、お見舞いに来てくれるから……もしかして、俺付き合ってたの?」
「克樹。あなた、彩加ちゃんの事が好きなの?」
母親は穏やかに息子に訊いた。
克樹は黙って首を振る。
「もし……俺の彼女なんだとしたら、彩加さんは俺にとって大事な人だよね。それなのに、何も覚えていないなんて……!」
克樹はそのまま頭を抱えてしまう。
「克樹……!」
母親はしっかりと克樹を抱きしめた。
「自分を責めないで……!少しずつ思い出せばいいの」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます