第35話

「おはよう」

その日の朝はめっきり冷えていた。

克樹はいつものように早朝のランニングをしていた。折り返し点の橋の前まで来た所に彩加が立っていた。

「おはよう、彩加」

彩加は何事もなかったかのように笑顔を見せていた。自分のせいで試合に負けた事に責任を感じていた克樹には彩加の笑顔はホッとする。

それと同時に思う。

やっぱり佑里に似ていると……

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